コロナ時代の最先端がん放射線治療(3) 効果が高く副作用の少ない短期治療が可能な重粒子線治療 日本放射線腫瘍学会学術大会市民公開講座より がん治療の三本柱のひとつである放射線治療は、臓器や機能を保持したまま完治を狙うことのできる優れた治療法である。従来の放射線治療は、正常細胞への影響をできるだけ抑えるために「少しずつ長期間」の照射が基本で、1カ月〜2カ月間にわたって毎日通院する必要があった。しかし近年、放射線治療… 2022/03/09 癌
コロナ時代の最先端がん放射線治療(2) 中性子捕捉療法(BNCT)1回の治療で再発頭頸部がんの多くが完全寛解 日本放射線腫瘍学会学術大会市民公開講座より がん治療の三本柱のひとつである放射線治療は、臓器や機能を保持したまま完治を狙うことのできる優れた治療法である。従来の放射線治療は、正常細胞への影響をできるだけ抑えるために「少しずつ長期間」の照射が基本で、1カ月〜2カ月間にわたって毎日通院する必要があった。しかし近年、放射線治療… 2022/03/02 癌
コロナ時代の最先端がん放射線治療(1) 定位放射線治療により放射線は少しずつ長期間から短期・低侵襲へ 日本放射線腫瘍学会学術大会市民公開講座より がん治療の三本柱の一つである放射線治療は、臓器や機能を保持したまま完治を狙うことのできる治療法である。従来の放射線治療は、正常細胞への影響をできるだけ抑えるために「少しずつ長期間」の照射が基本で、1〜2カ月間にわたって毎日通院する必要があった。しかし近年、放射線治療は急速な進歩… 2022/02/23 癌
胃がんの1次治療で免疫療法が新しいスタンダードに 半世紀ぶりに大きく変わる胃がんの1次治療 大阪大学大学院医学系研究科先進癌薬物療法開発学寄附講座教授 佐藤太郎氏に聞く 2021年11月、治癒切除不能な進行・再発胃がんに、免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブと化学療法の併用療法が承認され、1次治療からのニボルマブ使用が可能になった。切除不能進行・再発胃がんの1次治療は長年、フッ化ピリミジン系抗がん剤とプラチナ系抗がん剤の併用療法が標準的治療法であっ… 2022/01/27 癌
日本癌治療学会学術集会教育セッションより 小児の髄芽腫の治療とサバイバーにおける課題 治療効果を下げずに学習障害などによるQOL低下を軽減する治療が求められる 髄芽腫は小児の悪性脳腫瘍の代表的ながんで、小脳に発生する。手術、放射線療法、化学療法を組み合わせた治療法により予後は改善しているが、学習障害や内分泌障害などの晩期合併症によるQOLの低下が課題となっている。一方で、分子遺伝学的な研究から発生機序の解明が進み、それに基づく治療開発も… 2022/01/26 癌
自分らしく生きるために-知っておきたい・がん介護Vol.6 1人暮らしでも自宅で最期まで過ごせる? 核家族化、独身率の増加によって、いわゆる〝おひとりさま″が増えている。国民生活基礎調査(2019年)によると、世帯員が1人の単独世帯は年々増加し、2019年6月時点で全世帯の3分の1の28.8%。2040年には40%が単独世帯になると推計されている。もしもがんが治らない状態になったとき、1人暮らし… 2022/01/25 癌
自分らしく生きるために-知っておきたい・がん介護Vol.5 在宅医療に欠かせない訪問診療医の選び方 病状が悪化して通院が難しくなったとき、医師が定期的に患者の自宅へ出向いて診療や健康管理をするのが訪問診療。がんの患者が自宅で終末期を過ごす際には、訪問診療が不可欠になる。都市部では在宅医療専門のクリニックも増えてきているが、訪問診療医はどのように選べばよいのか。首都圏(東京都… 2022/01/24 癌
第52回日本膵癌学会大会市民公開講座より(2) 切除不能膵がんが薬物療法の進歩で切除可能となる場合も 放射線療法は有効だが十分利用されていない もっとも予後の悪いがんのひとつとされる膵がんだが、近年、その診断や、薬物療法を中心とする治療は大きな進歩をみせている。日本の膵がん治療のトップランナーが講師として招かれた第52回日本膵癌学会大会市民公開講「膵がんの最前線—私たちは今、何が可能になったか—」から、膵がんの診断、… 2021/12/08 癌
第52回日本膵癌学会大会市民公開講座より(1) ここまできた膵がんの早期診断・早期治療 ステージ0で切除できれば5年生存率90% 最も予後の悪いがんの一つとされる膵がんだが、近年、その診断や、薬物療法を中心とする治療は大きな進歩をみせている。日本の膵がん治療のトップランナーが講師として招かれた第52回日本膵癌学会大会市民公開講「膵臓がんの最前線―私たちは今、何が可能になったか—」から、膵がんの診断、治療… 2021/12/07 癌
自分らしく生きるために-知っておきたい・がん介護Vol.4 介護保険で利用できる在宅サービスは? 介護保険は65歳以上で介護が必要な状態になったとき、1~3割の自己負担で介護サービスを利用できる制度だ。40~64歳は、がんで回復の見込みがないと主治医に判断された場合など特定疾患の人が対象になる。住んでいる市区町村へ介護保険申請をして「要介護認定」を受けたら、ケアマネジャー(介護支… 2021/10/29 癌
自分らしく生きるために-知っておきたい・がん介護Vol.3 要介護度はどう決まる? 40歳以上のがんの患者さんに、電動の介護用ベッド(特殊寝台)などの福祉用具の貸与、訪問介護、訪問入浴などのサポートが必要になったとき、ぜひ、活用したいのが介護保険。介護サービスが1~3割の自己負担で利用できる。ただ、介護保険を利用するためには、申請、訪問調査、要介護認定などの手… 2021/10/28 癌
自分らしく生きるために―知っておきたい・がん介護Vol.2 介護保険は、いつ頃どこへ申請するの? がんの患者さんでも、40歳以上なら介護保険を使って在宅医療が受けられることをご存じだろうか。ただし、誰でもすぐに使える健康保険とは異なり、介護保険は、申請をして「要介護認定」を受けないと使えない制度だ。どのようなタイミングでどこへ介護保険申請をすれば、いざというとき慌てないで済… 2021/10/05 癌
自分らしく生きるために―知っておきたい・がん介護 Vol.1 がん患者が介護保険を使うには? 新型コロナウイルス感染症の拡大で病院や緩和ケア病棟の面会制限が続いていることから、在宅療養、そして在宅での看取りを選択するがんの患者さんが増えているという。在宅療養をする際、フル活用したいのが介護保険だ。ただし、誰もが使える健康保険とは異なり、介護保険を使えるかどうかには条件… 2021/09/13 癌
第29回日本乳癌学会学術総会教育セミナーより Vol.3 がん免疫療法の基礎を知ろう 乳がんでも標準治療の一つに 免疫チェックポイント阻害薬は、従来の抗がん薬や分子標的薬のように直接がん細胞に作用するのではなく、T細胞などのリンパ球を活性化させ、それらががん細胞を攻撃する仕組みになっている。乳がんでは、PD-L1陽性のホルモン受容体(HR)陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんに対する抗PD-L1… 2021/08/31 癌
第29回日本乳癌学会学術総会教育セミナーより Vol.2 「Residual disease-guided approach」で乳がんのさらなる再発抑制を目指す 術後にpCRを指標に再発リスクを再度評価し、治療法を変える取り組み 乳がんによる死亡をなくすためには、治療の中で、個々の患者の病状を正確に把握し、最適な薬物療法を行うことが重要である。近年注目されているのが、術前化学療法後に病理学的完全奏効(pCR)を指標として再発リスクを再評価し、pCRではなかった状態を潜在的な微小転移が存在している可能性が高い… 2021/08/24 癌
第29回日本乳癌学会学術総会教育セミナーより Vol.1 乳がんの術後化学療法で最適な治療選択とは? 再発リスクと感受性を見極めてレジメンを選択 乳がんによる死亡をなくすためには、治療の中で、個々の患者に最適な薬物療法を行うことが重要である。特に、周術期(術前から術後までの一連の期間)に行う化学療法の役割は大きい。2021年7月に現地開催とWEB配信(8月31日まで)で行われた第29回日本乳癌学会学術総会の教育セミナーから、3つの講… 2021/08/13 癌
第6回日本がんサポーティブケア学会学術集会より 複雑な疾患「がん悪液質」との戦い方 新薬アナモレリンと栄養・運動を組み合わせて健康寿命の延長を目指す がん患者の約8割は食事が摂れずにやせていく「悪液質」(あくえきしつ)を経験し、生存期間の短縮につながっている。悪液質は古くから肺結核や心臓病などの慢性疾患に合併することが知られ、さまざまな治療法が試みられてきたが、複数の原因が発症に関わり診断も治療も難しいため、これまで確立さ… 2021/08/12 癌
第6回日本がんサポーティブケア学会学術集会Year in reviewより リンパ浮腫の危険因子を知って予防と早期発見を 高齢者に起こりやすいリンパ浮腫の悪循環 がん治療などが原因で、腕や脚などにリンパ液がたまってむくみが起こるリンパ浮腫。一度発症すると治りにくいため、予防や早期発見のためのセルフケアが大切といわれる。高齢化とともにがん患者が増える中、リンパ浮腫の予防と治療が重要視されている。2021年5月29日から6月30日までWEB形式で開催さ… 2021/08/11 癌
第6回日本がんサポーティブケア学会学術集会 Year in review 10より がん患者のせん妄に関する最新知見 2019年に日本で初めて刊行したガイドラインの改訂作業が進行中 せん妄とは、身体の異常や薬物の作用などにより、意識障害が急性に発症し、変動する状態のこと。入院やICUへの入室、手術がせん妄のきっかけとなることもある。症状は、認知機能障害、注意力や思考力の低下、幻覚や妄想、不安、興奮など、さまざまである。 2021年5月29日から6月30日までWEB形式… 2021/07/15 癌
第61回日本呼吸器学会学術講演会より 進歩し続ける非小細胞肺がんの薬物療法 この半年間の新しいエビデンス 肺がん治療は、薬物療法の目覚ましい進歩により、変化の時を迎えている。特に進行非小細胞肺がん(NSCLC)では、ドライバー変異に対する分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による予後の改善が臨床試験で次々と示され、標準治療も書き換えられつつある。 4月にハイブリット形式で… 2021/07/05 癌