事例研究◎耐性菌発生状況の見える化で気付き促す青森ネットワーク 検査結果を地域で共有すれば耐性菌は減る 地域の医療機関の細菌検査の結果をデータベース化し、いつでも誰でも閲覧できるようにすれば、近隣施設の分離菌の頻度や薬剤感受性率などを確認しながら、適切な抗菌薬を選択できるようになり、ひいては地域の感染対策の質の向上や抗菌薬の適正化につながるのではないか──。こうした狙いで2014年… 2017/07/25 感染症
尿酸排泄促進薬:ベンズブロマロンが圧倒的人気 第2位はプロベネシド、第3位はブコローム 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、尿酸排泄促進薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はベンズブロマロン(商品名ユリノーム他)だった。医師の80.0%がベンズブロマロンを挙げ、最も人気のある尿酸排泄促進薬であることが分かった。… 2015/09/24 代謝・内分泌
NEJM誌から ペニシリンによる下肢蜂窩織炎の再発予防は投与中のみ有効 中止後に効果は徐々に消失、イギリスで行われたPATCH I試験の結果 下肢蜂窩織炎の再発予防を目的とする低用量ペニシリンの効果をプラセボと比較した二重盲検ランダム化比較試験(RCT)で、ペニシリンの投与中は再発は抑制されるが、中止後の効果持続は期待できないことが示された。英Nottingham大学のKim S. Thomas氏らが、NEJM誌2013年5月2日号に報告した。… 2013/05/20 皮膚科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.9 深い創はドレーンを留置、猫咬傷には必ず抗菌薬を 動物咬傷 犬や猫などにかまれた創は、皮膚欠損創と刺創に大きく分けられる。犬咬傷では皮膚欠損創となる症例が多く、受傷時の状況によっては皮弁がめくれるような弁状創になることもある。 2012/11/21 外科
NEJM誌から 淋菌の多剤耐性化が急速に進行 CDCが現時点の推奨治療と今後の課題を示す 淋菌の抗菌薬耐性の獲得が進み、近い将来、治療の選択肢がなくなるのではないかという不安が高まっている。米疾病管理センター(CDC)のGail A. Bolan氏らは、NEJM誌2012年2月9日号のPerspectiveで、抗菌薬耐性獲得状況について解説、推奨される治療を示すとともに、医療従事者や公衆衛生担当者な… 2012/02/23 感染症
日経メディカル2011年10月号特別編集版「感染症予防と治療の最前線」転載 腎機能低下例の抗菌薬投与、減量・投薬間隔を決める際の3つのポイント 熊本大学薬学部附属育薬フロンティアセンター長・臨床薬理分野教授 平田 純生氏 腎機能低下例で体内に蓄積しやすい腎排泄型薬物の投与設計は、腎機能さえ分かれば容易だ。しかし、「ただ機械的に計算して減量、投与間隔の延長をするだけでは、落とし穴にはまることがあるため注意が必要」と平田氏はいう。… 2011/11/09 腎・泌尿器
NEJM誌から B群連鎖球菌疾患はガイドライン改訂後に27%減少 2002年にガイドラインが改訂され、全妊娠女性を対象としたB群連鎖球菌(GBS)スクリーニング検査が勧告された米国では、GBS疾患の罹患率が、改訂前に比べ約27%減少し、生児出産1000件当たり0.32になったことが分かった。しかし、GBS疾患に罹患した正期産児の61.4%は、出産前のスクリーニングで… 2009/06/30 産婦人科
特集連動◇米国流感染症診療ABC Vol.2 日本の用量では患者は救えない 抗菌薬大量投与とPK/PDで重症例にも効果 米国流の抗菌薬処方の特徴は、重症例に対する大量投与とPK/PDの考え方に基づいた用法・用量の設定だ。専門家が経験した症例をみながら、その実力を検証する。 2008/11/07 感染症
A群β溶連菌による咽頭炎への抗菌薬投与について ペニシリンの代替で、リウマチ熱などの予防効果がある薬は? <総括 その2>「第1章 急性咽頭炎」の討論を振り返って A群β溶連菌による咽頭炎への抗菌薬投与で、ペニシリンの代替が必要な場合、薬としてはセフェム系抗菌薬の内服などが試されている。しかし、多くの研究では1)臨床的な治癒効果 2)菌消失率をエンドポイントとして検証しているのがほとんどであり、「リウマチ熱などの非化膿性合併症の予防について… 2008/10/02 感染症
小児の感染症治療 小児の溶連菌咽頭炎、再発患者にセフェム5日投与は不十分 経過観察中に再発した患者数に差 過去に少なくとも1度、A群β溶血性レンサ球菌(Group A β-hemolytic streptococcus:以下、溶連菌)感染による、咽頭炎の診断を受けたことがある患者(再発患者)には、セファロスポリン系抗菌薬の5日投与では不十分である可能性が示された。東栄病院(札幌市東区)副院長で小児科医長の菊田英明… 2008/04/02 小児科
現場から声を上げ、日本の感染症診療を変えよう 大曲貴夫(県立静岡がんセンター感染症科部長) 諸外国と日本の感染症診療を比べると、異なる部分が少なくない。中には、多くの日本の医師が「欧米の方法がより良い」と感じているのに、長年の慣習や保険適用のしばりに阻まれて浸透していないものもある。… 2008/03/28 感染症
第2章●肺感染症治療について 「細菌性と非定型は鑑別可能」が基本姿勢 <議論テーマ>市中肺炎、重症肺炎、院内発症肺炎、肺膿瘍など 第2章のスタンスは、「細菌性の肺炎とそれ以外の肺炎は鑑別できる場合が多いので、起炎菌が絞れる場合はそれに応じた治療法を取る」というものです。しかし、「細菌性か非細菌性かを問わず、どちらにでも対応できる治療法を選択するべき」という考え方も、当然ながらあります。こういった「根本的な… 2008/03/27 感染症
第1章●上気道上気道感染症の診断・治療について 「喉が痛い」で抗菌薬は不要、処方のポイントは別に <議論テーマ>急性咽頭炎、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、咽頭周囲感染 「喉が痛い」と訴えて来院した患者に、どのように対処しらたよいのか。「日常診療で診る咽頭痛では、多くの場合で、抗菌薬の処方は必要ない」ということの再認識が、この第1章「上気道感染症」での大きなポイントといえるでしょう。一方で、迅速に抗菌薬を処方しなければならない場合も確かにありま… 2008/03/27 感染症
【第55回日本化学療法学会総会】 市中肺炎の治療、「静注」か「経口薬」か キノロン系経口薬の使用も“やむを得ず”(6/7、6/12 訂正) 市中肺炎の治療には外来静注療法(OPAT)か、ペニシリンやキノロンの経口薬か――。第55回日本化学療法学会総会では、こうした治療法の選択基準や適応についてのシンポジウムが設けられ、議論が交わされた。… 2007/06/07 感染症
肺炎球菌ワクチン、集団免疫に有効 接種対象外の2カ月未満児でも発症率減少、米で初めて確認 乳幼児で時に重症の髄膜炎や敗血症などを引き起こす肺炎球菌に対し、米国で承認されている7価肺炎球菌ワクチン(PCV7)による集団免疫が、ワクチン接種勧奨年齢以下の0~60日の乳児においても、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の発症を約4割減少させることがわかった。ワクチン接種を受けない新生児… 2006/05/19 感染症