中国腎移植後の診療拒否裁判で考える応召義務 先日、医師の応召義務に関して興味深い判決が出された。中国で腎移植手術を受けた患者が帰国後、フォローアップ治療のために浜松医科大学医学部附属病院を受診した際に病院側が診療を拒否した事案で、患者が不法行為と債務不履行の双方で損害賠償請求を行った訴訟である。この判決が2018年12月14… 2019/07/02 腎・泌尿器
BMJ誌から 腎移植後のシロリムス投与で死亡リスク上昇 癌リスクは有意に低下、システマティックレビューの結果 腎移植を受けた患者に対する免疫抑制療法にシロリムスを用いると、特に他のレジメンからシロリムスに切り替えた患者では癌罹患リスクが低下するが、死亡リスクは有意に上昇することがシステマティックレビューとメタアナリシスの結果として示された。カナダOttawa Hospital Research InstituteのG… 2014/12/22 腎・泌尿器
JAMA Intern Med誌 移植腎機能不全の発生リスクは14~16歳で最多 中でも死体腎移植を受けた公的保険加入者がより高リスク 移植腎機能不全リスクは14~16歳で腎移植を受けた患者で最も高く、移植10年後でも高リスクのままであることが、米Florida大学医学部のKenneth A. Andreoni氏らの研究で示された。論文は、JAMA Internal Medicine誌2013年7月29日号に掲載された。… 2013/08/09 腎・泌尿器
NEJM誌から 腎移植後の拒絶反応は尿中の細胞RNA量で予測可能 米国で行われたCTOT-04試験の結果 腎移植後の患者の尿中に含まれる細胞の3つのマーカーRNA量を指標にすると、急性細胞性拒絶反応の診断がより早期から可能になることを、米Weill Cornell医科大学のManikkam Suthanthiran氏らが前向き観察研究によって明らかにした。RNA量の変化は、腎生検で拒絶反応が確認される約20日前から見られ… 2013/07/18 先端医学
親族以外からの生体腎移植が広がるアメリカ 私は日本とアメリカで、人工透析や移植手術というかたちで腎不全患者とかかわってきました。この領域における両国間での違いを整理したうえで、最近アメリカで見かけるようになった、ちょっと特殊な生体腎ドナーのお話をしてみようと思います。… 2013/02/07 先端医学
「今日は君に苦言を呈する」 日本における透析医療の基礎を築いたと言っても過言でないのが、東京女子医科大学名誉教授であった故・太田和夫先生でした。非常に残念なことに、太田先生は2010年夏、享年79歳で亡くなられました。私は医学部を卒業してから先生のお世話になり、人生において大きな影響を受けました。今回は、こ… 2010/12/28 医師のキャリア
Lancet誌から 腎移植後の長期転帰、心臓死ドナーと脳死ドナーは同等 腎移植のドナーが心臓死だったか脳死だったかによって移植腎の長期的な転帰に差があるのか。この疑問について、全英で行われた腎移植を分析した英Cambridge大学のDominic M Summers氏らは、初回腎移植患者における移植腎の生着率と機能は、心臓死ドナーからの移植であっても脳死ドナーであっても… 2010/09/07 先端医学
公平順子のあの先生に会いたい 万波 誠(宇和島徳洲会病院・泌尿器科部長) 倫理委員会のOKが出れば病気腎移植を再開します 腎移植の術者として日本有数の実績を持つ万波<先生。2年半前の事件ではマスコミに追い回され、「疲れ果てた」とおっしゃる先生ですが、移植を待つレシピエントのために正式な手続きを踏んで病気腎移植の再開を計画されています。今回は、事件のことだけでなく、病気腎移植の医学的な妥当性やポ… 2009/08/20 医の倫理
ジョンス・ホプキンス大がNOTESによる腎移植に初めて成功 米ジョンス・ホプキンス大学はこのほど、NOTESによる腎移植を世界で初めて実施したと発表した。提供者から経膣的に腎臓を摘出して移植する手術で、1月29日に行われ、48歳の女性から姪に移植された。提供者、受腎者とも経過は順調だという。… 2009/02/06 腎・泌尿器
俺の腎臓を返せ!―腎臓を提供した妻が不貞に走った元夫の心境 インターネットで海外ニュースを眺めていますと、驚くべき記事に出合いました。1月9日付のAFP通信によると、ニューヨーク州のロングアイランドに住む外科医が、離婚した元妻に対し、8年前に腎移植に提供した腎臓を返すか、もしくは賠償金150万ドルを支払えという訴訟を提起したというのです。… 2009/01/13 その他
NEJM誌から 妊娠中の子癇前症はその後の末期腎疾患のリスクに 複数回の発症や下の子の出産時での発症ほど相対危険も上昇 妊娠中に高血圧および蛋白尿がみられ子癇前症と診断された女性は、子癇前症のなかった女性に比べて、後年になって透析療法や腎移植を要する末期腎疾患(ESRD:end-stage renal disease)になる率が高かった。過去の妊娠中の子癇前症は、ESRDの危険因子となると考えられる。ノルウェーでの全国調査… 2008/09/01 循環器
混迷続く万波医師の腎移植問題を斬る 最近、宇和島徳洲会病院の万波誠医師の腎移植の話題が再び大きく取り上げられています。この問題がメディアに流れた直後、私はこのブログに万波医師支持のコメント「宇和島徳洲会病院の会見を見て思う」を掲載しました。その後、メディアの報道から判断すると万波医師の立場はずいぶん悪くなって… 2007/03/06 先端医学
腎移植で癌リスクは顕著に高くなる 免疫抑制療法によってウイルス性癌が増加する可能性 臓器移植後に行われる免疫抑制療法は、メラノーマ以外の皮膚癌や、非ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫など、ウイルス性の癌の罹患率上昇を引き起こすことが知られている。オーストリアのニュー・サウスウェールズ大学のClaire M. Vajdic氏らは、その他の癌のリスクが変化するかどうかを調べる集団ベ… 2007/01/16 感染症
「ローコール」は腎移植患者の心血管系イベントを減少させる、ノバルティスが大規模臨床試験の結果を発表 ノバルティスファーマは12月19日、高コレステロール血症治療薬ローコール(一般名:フルバスタチン)が、腎移植患者の心血管系イベントの発症を有意(プラセボ比21%)に減少させることを証明したと発表した。この結果は大規模臨床試験ALERT Extensionにより得られたもの。今回の試験により、腎移植… 2005/12/20 循環器