詳説◎改訂高血圧治療ガイドライン(JSH2019)《前編》 厳格降圧時代の新・高血圧ガイドラインの勘所 もはや130/80mmHg台は「正常な血圧ではない」 令和時代の高血圧治療の基本となる「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」が、4月25日に刊行された。5年ぶりの改訂となった新ガイドラインの最大の特徴は、高血圧基準値を140/90mmHgに維持しつつも、大部分の患者に対して降圧目標を130/80mmHg未満へと強化したことだ。5月11~12日に福岡県久… 2019/06/04 循環器
「月額定額制オンライン診療」は医療を変えるか 最近では、音楽CDを購入したり個別にダウンロードすることなく、「月額定額制」の音楽配信サービスを利用しているという人は少なくないだろう。他にも、映画やドラマなど様々なコンテンツが見放題になる動画配信サービスや、車検や税金に煩わされずに定額で新車に乗れるカーリースも普及が進んで… 2019/06/03 循環器
降圧目標を下げ早期からの生活習慣改善を強調 5年ぶり改訂、高血圧治療ガイドラインが発表 5年ぶりの改訂となる高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)が4月25日に発売されることを受け、4月19日に日本高血圧学会が都内で記者発表会を行い、JSH2019の改訂ポイントを紹介した。 既報の通り、JSH2019では高血圧基準値を140/90mmHgに維持しつつ、合併症のない75歳未満の成人の降圧目標は130… 2019/04/20 循環器
学会トピック◎第91回日本内分泌学会学術総会 家庭血圧の日間変動は腎症進行のリスクに 家庭血圧の日間変動の増大は糖尿病腎症進行のリスクになることを、京都府立医科大学内分泌・代謝内科学の北川暢子氏らが第91回日本内分泌学会学術総会(4月26~28日、開催地:宮崎市)で発表した。 2018/05/21 腎・泌尿器
学会トピック◎第40回日本高血圧学会総会 晩の家庭血圧、就寝前と夕食前で8.7mmHgの差 就寝前に測定した家庭血圧値は夕食前の測定より8.7mmHg低く、その要因は夕食から就寝までの間の入浴と飲酒にあることが分かった。自治医科大学循環器内科学の藤原健史氏らが、第40回日本高血圧学会(10月20~22日、開催地:松山市)で発表した。… 2017/10/25 循環器
学会トピック◎第81回日本循環器学会学術集会 仮面高血圧は脳卒中リスク因子に、J-HOP研究 日本人集団においても、仮面高血圧は脳卒中の有意なリスク因子になっていることが明らかになった。心血管リスクがある外来通院中の患者を対象に家庭血圧の予後予測能を評価するJ-HOP研究の解析結果で、自治医科大学循環器内科学の藤原健史氏らが第81回日本循環器学会学術集会(3月17~19日、開催… 2017/03/22 循環器
JSH2015より 家庭血圧は朝測定の方が脳卒中予測能に優れる J-HOPの解析結果 家庭血圧の測定機会は朝(排尿後、朝食前)もしくは晩(就寝前)が一般的だが、心血管イベントの予測能に差があるかは明らかではない。自治医科大学循環器内科学の星出聡氏らは第38回日本高血圧学会総会(10月9~11日、開催地:松山市)で、日本人の外来通院高血圧患者を対象としたJ-HOPの解析で… 2015/10/30 循環器
STROKE2015・日本脳卒中学会より 就寝前SBP高値は脳梗塞患者の予後不良因子に 早朝血圧に劣らぬ予後予測能持つ就寝前血圧 就寝前の収縮期血圧(SBP)高値は、非心原性脳梗塞患者の予後不良因子として早朝SBPに劣らない予測能を持つことが分かった。京都桂病院(京都市西京区)脳神経内科の山本康正氏らが、3月26~29日に広島市で開催されたSTROKE2015(第40回日本脳卒中学会、第44回日本脳卒中の外科学会、第31回スパズ… 2015/04/23 循環器
ガイドライン作成委員会が日本高血圧学会理事長に提出 高血圧GL、次回改訂時の検討課題を提示 家庭血圧、ジェネリック医薬品、周術期のβ遮断薬の扱いなど 日本高血圧学会は2月18日、同学会高血圧治療ガイドライン作成委員会がまとめた次回改訂に向けての報告書を公表した。高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)において最終結論を出すことができなかった項目を列挙し、次回改訂時に参考とするよう要望している。作成委員会の委員長を務めていた札幌… 2015/02/23 循環器
トレンド◎適切な家庭血圧測定の指導が生活習慣を改善する 患者の血圧測定値、信じられますか? 夜の血圧は患者の生活パターンに合わせて臨機応変に 「診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する」。2014年4月に発刊された「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」では、このように高血圧診療において家庭血圧を重視する方針が示された。… 2015/01/29 循環器
ディオバン関連の一連の臨床研究論文は引用せず 高血圧治療ガイドライン2014を公表 日本高血圧学会は4月1日、「高血圧治療ガイドライン2014」(JSH2014)を公表した。第一選択薬からβ遮断薬を外したり、若年・中年患者の降圧目標を140/90mmHgとするなど、46項目の追加・変更を行った。昨年問題となったバルサルタン(商品名ディオバン)に関する臨床研究での不正を受け、関連する… 2014/04/02 循環器
第36回日本高血圧学会 「家庭血圧の降圧目標は診察室血圧よりも一律に5mmHg低い値でよいのか?」と問題提起 「診察室血圧と朝の家庭血圧の差と両者の平均は緩やかな直線関係にあるが、この現象は診察室血圧よりも家庭血圧の方がばらつきが小さいことによって数学的に説明できる。診察室血圧の降圧目標付近では両者の差はほぼゼロであることから考えれば、家庭血圧の降圧目標は単純に診察室血圧の降圧目標… 2013/11/11 循環器
家庭血圧は健診血圧や中心血圧よりも頸動脈硬化と強く関連、久山町研究より 健診血圧、家庭血圧、中心血圧の上昇はいずれも頸動脈硬化の進行と関連しているが、家庭血圧と頸動脈硬化の関連が最も強いことが、一般住民を対象とするわが国の代表的な前向き追跡研究である久山町研究の最新の解析結果から示された。この成績は、九州大学大学院医学研究院環境医学の福原正代氏… 2013/10/30 循環器
JSH2014案、診療室血圧より家庭血圧での高血圧診断を優先 2014年4月の公開が予定されている「高血圧治療ガイドライン2014」(JSH2014)では、診療室血圧と家庭血圧に差がある場合には、家庭血圧による高血圧診断を優先させることになった。第36回日本高血圧学会総会の特別企画「高血圧治療ガイドラインJSH2014概要」で、東北大学大学院薬学研究科教授の今… 2013/10/29 循環器
第36回日本高血圧学会総会が開幕、2500人が参加へ 高血圧治療ガイドライン(JSH2014)の最終案も議論 日本高血圧学会の第36回総会が10月24日、大阪で開幕した。今大会のテーマは「高血圧研究と診療:最先端のその先へ」。会長を務める国立循環器病研究センターの河野雄平氏は開会のあいさつで「基礎研究に携わっている人は臨床の発表を、臨床に携わっている人は基礎分野の発表に触れてほしい」と言… 2013/10/24 循環器
高齢者では家庭血圧・拡張期血圧値の変動が大きいことが心血管死の予測因子に 高齢者では、家庭血圧のうち拡張期血圧値の変動幅が大きいことが、心血管死の予測因子になりうることが示された。モスクワ市民の高齢者を対象に行ったコホート研究の成果で、ロシアの国立予防医学研究センターのE. Platonova氏らが、6月17日までイタリア・ミラノで開催されていた欧州高血圧学会(… 2013/06/19 循環器
J Hypertens誌から 糖代謝異常合併高血圧患者の心血管リスク評価は家庭血圧で 日本人を対象としたHOMED-DP研究のサブ解析結果 糖代謝異常を合併する高血圧患者の心血管リスク評価には、診察室血圧よりも家庭血圧の方が有用であることが、HOMED-DP(Treatment Based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure)試験のサブ解析から明らかとなった。結果はJournal of Hypertension誌オンライン版に5月13日、掲… 2013/06/07 循環器
家庭血圧の連続2回測定で1回目が高い傾向にある場合、大血管硬化や早朝高血圧と関連 家庭血圧の測定で、1機会に2回測定すると異なる値になることが多いが、1回目の方が2回目よりも高頻度で高い傾向を示す場合、大血管の硬化の亢進や早朝高血圧と関連することが示唆された。3月16日から福岡で開催されている第76回日本循環器学会(JCS2012)で筑波大附属病院水戸地域医療教育センタ… 2012/03/17 循環器
日本高血圧学会2011 ARBオルメサルタンは早朝高血圧を良好に抑制 HONEST Studyの追跡16週データより アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタンは、早朝家庭血圧を投与後1週より16週にわたって有意に低下させ、早朝高血圧に対して明らかな抑制効果を示すことが分かった。 2011/11/10 循環器
日本高血圧学会2011 24時間自由行動下血圧や家庭血圧、どう活用? 高血圧治療のターゲットとしてのエビデンスはまだ不十分 「24時間自由行動下血圧(ABP)や家庭血圧(HBP)の測定値、およびそれぞれの変動情報は、心血管(CV)イベントリスクの予測因子になると考えられるが、高血圧治療のターゲットとしての有用性については、まだエビデンスがほとんど認められない」。第34回日本高血圧学会総会(10月20~22日、開催… 2011/11/08 循環器
薬を飲み忘れた経験がある患者は処方薬剤数の減少に肯定的 薬を飲み忘れた経験がある人はそうした経験がない人より処方薬剤数の減少に肯定的であり、また家庭血圧測定の意義を感じている人は服薬を忘れにくいことが、患者へのアンケート結果から示された。福島県立医科大学の佐藤博亮氏らが、10月20日から22日まで宇都宮で開催された日本高血圧学会(JSH20… 2011/10/25 循環器
血圧日間変動の増大は認知機能低下と関連 高血圧は認知機能低下の危険因子とされるが、多くの研究では随時血圧が用いられている。そこで、随時血圧よりも再現性に優れ白衣効果がないとされる家庭血圧を用いて血圧と認知機能の関連を調べたところ、血圧日間変動の増大が認知機能の低下と有意な関連を示すことが分かった。10月22日まで宇都… 2011/10/25 循環器
HOMED-BP研究、家庭血圧で130/75mmHgを達成 家庭血圧による至適降圧レベルなどを検討するために実施されたHOMED-BP研究(Hypertension Objective Treatment Based on Measurement by Electrical Devices of Blood Pressure Study)の結果、家庭血圧に基づいた降圧治療は、家庭血圧130/75mmHgを達成できるだけでなく予後改善につながる可能性… 2011/10/25 循環器
遠方の高血圧患者にも及んだ東日本大震災のインパクト 東日本大震災の影響は、被災地から遠い地域に暮らす高血圧患者にも及んでいたことが報告された。比較的短期間であったが高血圧患者の家庭血圧が上昇し、少数ながら治療を要した患者もあったという。宮川内科小児科医院(横浜市)の宮川政昭氏が10月22日まで宇都宮で開催されていた日本高血圧学会… 2011/10/25 循環器
Lancet誌から 高血圧診断の指標にすべきは24時間自由行動下血圧 外来血圧、家庭血圧と費用対効果を比較したシミュレーションの結果 外来で測定した血圧が高かった患者を高血圧と診断する際に指標にすべきは、家庭で測定した血圧か、自由行動下血圧か。英王立医科大学のKate Lovibond氏らは、それぞれを指標として診断した場合の質調整生存年(QALYs)と診断・治療・管理の費用の合計を、外来血圧に基づいて診断した場合と比較し… 2011/09/12 循環器
Ann Intern Med誌から 血圧値は5~6回測定した平均値で判定を 80%の精度で正しく判定するには10回以上の測定が必要 外来、家庭、研究室での血圧測定回数(いずれも収縮期血圧)と、真の血圧との一致度を評価したところ、測定場所にかかわらず5~6回測定の平均値を用いれば、対象者の血圧コントロールの状態をほぼ正確に判断できることが判明した。この結果は、Ann Intern Med誌6月21日号に掲載された。… 2011/07/11 循環器
HDやPD患者でも朝の家庭血圧はよい長期管理指標 最近発表された「血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン」でも、透析患者の家庭血圧を重視している。横浜で開催されている日本透析医学会で、東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科の小倉誠氏(写真)は、血液透析(HD)または腹膜透析(PD)患者においても、朝の家庭… 2011/06/19 腎・泌尿器
日本糖尿病学会2011 2型糖尿病患者の朝の家庭血圧高値は腎症と関連 現状の降圧目標達成率は低く、さらなる血圧管理が必要に 近年、外来血圧より家庭血圧の方が臓器障害との関連が強いことが報告され、家庭血圧管理の重要性が指摘されている。だが、糖尿病患者における家庭血圧の実態や糖尿病合併症との関連を見た研究は少ない。… 2011/06/14 循環器
Hypertension誌から 家庭血圧最大値は高血圧性心血管障害を予測 未治療の高血圧患者を対象とした国内観察研究の結果 外来で測定した収縮期血圧(SBP)の最大値は、平均SBPと独立した強力な心血管イベント予測因子であることが知られている。家庭血圧においても平均SBPに加えて最大SBPを評価すると、高血圧性標的器官障害(target organ damage;TOD)の予測能が高まることが、自治医科大学の松井芳夫氏らの研究で… 2011/05/20 循環器
日本高血圧学会2010 高血圧治療ガイドライン、次期改訂で何が変わる 合併例や高齢者の降圧目標、薬剤選択基準、家庭血圧などが候補に 「糖尿病や腎障害を合併した高血圧症例に対する、より厳格な降圧目標は必要か」、「後期高齢者の段階的降圧は妥当か」、「β遮断薬は第1選択薬に残すべきか」、「同じ種類の降圧薬間での違いは」、「降圧薬併用時、推奨される組み合わせはどう変わるか」、「家庭血圧の測定条件と判定基準は」――… 2010/11/18 循環器
Lancet誌から 家庭血圧による薬剤自己調節で血圧管理良好 通常治療に比べSBPが有意に低下、有害事象の頻度は同等 降圧薬を服用しているが降圧目標に達しない患者に対し、テレモニタリングによる家庭血圧測定およびあらかじめ定めたプロトコールに基づいた薬剤自己調節を実施させたところ、収縮期血圧(SBP)の降下度は通常治療より大きかった。英国で実施されたランダム化比較試験(RCT)の結果で、7月8日にLan… 2010/07/21 循環器
JSH2009の“厳格な”降圧目標の達成率、家庭血圧は特に低く 「高血圧治療ガイドライン2009」(JSH2009)では合併症がある患者に対する“厳格な”降圧目標を示しているが、その達成はなかなか難しく、特に家庭血圧ではその傾向が顕著になることを、3月5日から7日まで京都で開催された第74回日本循環器学会総会・学術集会のシンポジウム「JSH2009を検証する」… 2010/03/09 循環器
高リスク者の降圧目標は厳し過ぎ? 達成率は5%以下 降圧治療中の高血圧患者について、JSH2009ガイドラインでリスク別に設定された目標血圧の到達率を調べたところ、外来血圧と家庭血圧の両方が目標値に到達したのは、高齢者では3分の1超だったが、若中年者と糖尿病合併、慢性腎臓病(CKD)合併患者では、5%以下と極めて低いことが明らかになった。… 2009/10/09 循環器
ARB単剤で下がらないなら増量よりも合剤――J-HOME AI研究から 中心血圧の降圧にも優れる アンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)単剤治療中の本態性高血圧患者のうち、通常用量では目標血圧に達しない症例では、ARBを最大用量まで増量するよりも、ロサルタンと少量利尿薬の合剤に切り替える方が、高い降圧効果を得られることが示された。家庭血圧だけでなく、予後予測能に優れると近年注… 2009/10/06 循環器
Hypertension誌から 白衣・仮面高血圧の4割超が持続性高血圧に進展 イタリアのPAMELA研究コホートの追跡結果 白衣高血圧(white-coat hypertension)および仮面高血圧(masked hypertension)の予後を追跡したところ、10年後に4割以上の患者が持続性高血圧(sustained hypertension)に進展することが分かった。この結果は、Hypertension誌8月1日号に掲載された。… 2009/07/31 循環器
早朝高血圧とサージの抑制が心血管リスクを抑制する 今年1月に発表された新しい高血圧治療ガイドラインJSH2009では、心血管リスクが高い患者に対して、降圧治療を早期に開始し、24時間にわたって血圧を管理する必要があることを強調している。3月20日~22日に大阪で開催された第73回日本循環器学会・学術集会では、心血管リスクを早期にとらえる指… 2009/03/30 循環器
「高血圧治療ガイドライン2009」本日発表 今後数年間の日本の標準治療の指針に 日本高血圧学会が1月16日、高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)を発表した。2004年の発表から5年ぶり、通算2回目の改訂となる。JSH2004からの変更点として、「正常高血圧」の概念、メタボリックシンドロームや慢性腎臓病(CKD)を合併している場合の心血管リスクの高さなどが盛り込まれたこと… 2009/01/16 循環器
Hypertension誌から 血圧と心拍数の日差変動が大きいほど予後不良 岩手県大迫町の一般地域住民コホート研究で明らかに 家庭で測定した血圧および心拍数の日差変動が大きいほど、心血管死亡のリスクが高く、それら日差変動は長期的な予後予測に有用であることが、日本人を対象にした前向きコホート研究(大迫研究)でわかった。この結果はHypertension誌11月3日号に掲載された。… 2008/12/16 循環器
日本高血圧学会2008 高血圧発症リスクは関連遺伝子の集積により増大する 4つのSNPsが揃うと発症リスクは17倍に、大迫研究 高血圧の発症に関連することが知られている遺伝子多型(SNPs)が集積すると、実際の発症リスクは相乗的に増加することを示す研究結果がまとまった。第31回日本高血圧学会総会(10月9~11日、札幌)で、東北大大学院臨床薬学分野の渡辺悠美子氏が発表した。家庭血圧を用いて地域住民の高血圧・循環… 2008/10/23 循環器
日本高血圧学会2008 家庭血圧でみたアゼルニジピンの早朝高血圧抑制効果 4852例を評価したAt-HOME研究、安定的な降圧を示す 家庭血圧計の普及に伴い、家庭血圧をどのように用いて高血圧を診療するかが課題になっている。日本高血圧学会は家庭血圧について早朝起床後と夜間就寝時の測定を推奨しているが、これは1日のなかでも早朝の高血圧と夜間から早朝にかけての血圧上昇(モーニングサージ)が心血管リスクに強い影響を… 2008/10/15 循環器
家庭血圧の自己記録は低めに書かれる 高血圧診療において朝の血圧値の重要性を指摘するエビデンスは次々と示されているが、日常診療で応用するには家庭血圧の正確な記録があってこそ。しかし、患者の自己記録に任せていると、実際の血圧値よりも低めに記録されていることがしばしばありそうだ。こんな調査結果を、高知大学老年病・循… 2008/10/13 循環器
ESH/ISH 2008 妊婦の血圧管理は季節変動を念頭に 夏に低くなる家庭血圧、冬期出産妊婦は要注意 妊娠中の血圧管理は妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の把握に不可欠だが、血圧の変動幅も大きくなることから、その評価は正常妊娠の場合でも難しい。東北大大学院医療薬学講座の目時弘仁氏らは、正常妊娠妊婦の家庭血圧と季節の関係を解析、「家庭血圧は妊娠期間だけでなく気温の影響も受け、気温… 2008/08/26 循環器
JAMA誌から 家庭血圧測定とオンライン指導が血圧管理に有効 薬剤師が積極的に支援 日常的な血圧管理の向上を目的として、家庭血圧測定とウェブを介したコミュニケーションを組み合わせると、血圧目標値達成者が増えることが示された。米国Washington大学(Seattle)のBeverly B. Green氏らの報告で、詳細はJAMA誌2008年6月25日号に掲載された。… 2008/07/16 循環器
やはり家庭血圧の「予測力」は強力 「大迫研究」に続きフィンランドから研究報告 フィンランド国立衛生研究所とトゥルク大学病院は、高血圧患者の予後予測における家庭血圧の意義を調べる目的で2001年から7年間の追跡調査を行った。今回、その予備解析結果がまとまり、同研究所人口調査研究室のT. Niiranen氏(写真)が6月17日、ベルリンで開催されているHYPERTENSION2008のオー… 2008/06/18 循環器
CKD抑制に朝の家庭血圧コントロールが重要 心血管系イベント抑制の観点から注目を集めている朝の家庭血圧だが、慢性腎臓病(CKD)抑制においても重要であるようだ。東京医大腎臓内科の岡田知也氏らがステージ3以降のCKD患者137例を平均32カ月間追跡した結果である。第51回日本腎臓学会総会で発表した。… 2008/06/03 腎・泌尿器
特集●どうなる? 新・高血圧治療ガイドライン Vol.4 「血圧測定中に患者と話をしてはいけません」 東北大臨床薬学教授 今井潤氏に聞く 「高血圧治療ガイドライン」の改訂のポイントを聞くインタビュー特集。4人目は、1986年にスタートした「大迫研究」を通じて、家庭血圧の大切さ日本から世界に発信した東北大学大学院薬学研究科臨床薬学教授の今井潤氏だ。ガイドラインの改訂に当たっては、家庭血圧の重要性をより主張していくととも… 2008/04/30 循環器
低い降圧値を達成し、降圧を超えた効果を明確にしたJIKEI HEART Study 高血圧治療の真の目標は心血管イベントからの保護 第72回日本循環器学会総会・学術集会のFeatured Research Session「New Clinical Aspects for Hypertension」で、スウェーデンSahlgrenska大学のBjorn Dahlof氏は、「Hypertension 2008 More than mmHg」と題したキーノートレクチャーを行い、血圧コントロールを超えた治療の重要性を強調した。… 2008/04/03 循環器
「早朝高血圧にはα遮断薬」とは限らない 早朝高血圧の存在が心血管イベントリスクを大きく押し上げることは周知の事実であり、理論的にはα遮断薬がその治療に適すると考えることも半ば「常識」となっている。しかしながら、最近では一部のCa拮抗薬にはα遮断薬に匹敵する早朝高血圧抑制効果があることが報告されている。京都工場保健会… 2007/10/29 循環器
家庭血圧測定で得た脈圧の脳卒中発症予測は高くない 脈圧の上昇と心血管イベントの関連性は強いとされるが、循環器予後の予測能に優れるとされる家庭血圧測定で得た脈圧値と脳卒中発症の関連性は比較的弱いことが報告された。家庭血圧測定に基づく脈圧と脳卒中発症との関連性を調べた研究成果の報告はこれが初めてという。大迫研究の一環で、東北大2… 2007/10/29 循環器
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療4】 変わる脳梗塞再発予防 重み増す一般内科の管理責任 t-PAの登場や救急搬送体勢の整備により、脳梗塞からの救命率が高くなった後、次の課題として浮上するのは脳梗塞の再発だ。この再発予防では、一般内科医の果たすべき役割は大きい。再発予防の観点から必要なことは、大きく分けて2つ。抗凝固薬や抗血小板薬の投与による梗塞の発症を抑える治療と、… 2007/03/23 循環器
ISHスペシャルインタビュー 高血圧診療の温故知新◆今井 潤氏 家庭血圧の世界基準を決めた大迫研究 診察室で医師や看護師が測った随時血圧をもとに診断や治療を進める。これが長い間、高血圧の診療スタイルだった。そこに家庭血圧という新しい概念を導入し、パラダイムの変化を促したのは今井潤氏(東北大学臨床薬学教授)らのグループである。岩手県大迫町(現花巻市)で20年以上にわたって続け… 2006/09/05 循環器
1980年代後半 Jカーブ論争の火ぶた切れ、日本では大迫研究始まる 1960~80年代前半にかけて高血圧治療の主役を務めたのは利尿薬であった。その有効性はVA研究、Oslo、ANBPなどで実証された。しかし、これらの試験で明らかになったのは脳卒中の予防効果であり、虚血性心疾患に対するベネフィットは十分とはいえなかった。… 2006/10/04 循環器
高血圧発症へのRA系関与が鮮明に ASH2006でTROPHYサブスタディーの成果が初報告 5月16日から20日までの5日間、ニューヨークで米国高血圧学会の第21回年次学術集会「ASH2006」が開催された。4日目の5月19日に行われたセッション「The TROPHY Study」では、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)カンデサルタンの高血圧発症予防効果をみた臨床試験「TROPHY」のサブスタディの成… 2006/06/15 循環器
連載第8回 病院に来ると緊張するんです 50歳の女性Iさんは、40歳のときから近医にて高血圧の治療を受けてきたが、都合があって当院での治療を希望した。当院初診時の血圧は180/90mmHgで、それまで服用していたアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)を処方したが、2週間後の血圧が184/100mmHgと高かったため、Ca拮抗薬の併用を開… 2006/05/29 循環器
医師の9割が家庭血圧を高血圧の診断に活用 今後の課題は測定方法と基準値の正しい理解 東北大大学院臨床薬学教授の今井潤氏らの調査で、(1)医師の約9割が高血圧診療に家庭血圧を活用している、(2)約半数が随時診療所血圧よりも家庭血圧を重視している――ことが分かり、家庭血圧の有用性が広く認知されている実態が明らかになった。しかし一方で、家庭血圧の測定方法や基準値を… 2005/09/22 循環器
家庭血圧の治療判断値、135/85mmHgの正解は100人に1人 東北大とオムロン ヘルスケアの大規模調査で判明 日本高血圧学会が2004年10月に発表した高血圧ガイドライン2004では、家庭で測定する血圧について、高血圧治療を判断する基準値を、収縮期血圧135mmHg、拡張期血圧を85mmHgと規定している。しかし、一般人の間では、この値を知っている人は100人に1人程度とごくわずかで、大半の人が高めに考えて… 2005/09/15 循環器