J Am Coll Cardiol誌から 過度の拡張期血圧低下は心筋傷害、冠動脈疾患と関連 高感度心筋トロポニンを利用した観察研究の結果 収縮期血圧(SBP)≧120mmHgの人の拡張期血圧(DBP)低値(特に<60mmHg)(つまり>60mmHg脈圧亢進)は心筋に悪影響を及ぼし、その後の冠動脈疾患(CHD)発症と関連している可能性があることが、米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究者によって示された。この結果は、J Am Coll Cardiol誌10月18日… 2016/10/28 循環器
Eur Heart J誌から ゲノムリスクスコア追加で冠動脈疾患予測能が向上 若年期にリスクを把握して早期介入を可能に 多数の一塩基多型(SNP)に基づいて作成したゲノムリスクスコア(GRS)を従来の臨床リスクスコアに加えると、冠動脈疾患(CHD)発症予測能が向上することが多国籍研究チームによって明らかにされた。この結果は、Eur Heart J誌11月14日号に掲載された。… 2016/12/22 循環器
J Am Coll Cardiol誌から スタチン療法に適格な高齢患者の評価に動脈硬化の画像検査が有効 ACC/AHAガイドラインのリスク評価に加えた場合 2013年のACC/AHAガイドラインによる動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の10年間のリスク評価に、無症候性アテローム性動脈硬化症の画像検査による評価を加えてスタチン療法に適格な患者を再分類したところ、冠動脈心疾患(CHD)や心血管疾患(CVD)イベントにおいて感度の低下なしに特異度の上昇が認… 2016/09/12 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 飽和脂肪酸の置換は不飽和脂肪酸や高品質の炭水化物で 冠動脈心疾患リスクが低下、米国前向きコホート研究 食物中の飽和脂肪酸(SFA)を、同じエネルギーの多価不飽和脂肪酸(PUFA)、一価不飽和脂肪酸(MUFA)、全粒穀物由来の炭水化物のいずれかに置換すると、冠動脈心疾患(CHD)リスクが低下することが示唆された。結果はJ Am Coll Cardiol誌10月6日号に掲載された。… 2015/10/15 循環器
Circulation誌から 急性冠動脈疾患のリスク高める食事パターンとは 大規模コホート研究であるREGARDSの結果 米国南部に特徴的な食事パターンにより、急性冠動脈疾患(CHD)のリスクが高まることが明らかとなった。結果はCirculation誌9月1日号に掲載された。 2015/09/18 循環器
肉摂取量が10g増えるとCHD発症リスクが9%増加 肉のみに偏らないタンパク質・脂質源の摂取が重要 肉摂取量の増加は糖尿病発症リスク増加と関連することが知られている。Japan Diabetes Complications Study(JDCS)のデータを基に国内の2型糖尿病患者における肉摂取量の違いと冠動脈性心疾患(CHD)発症リスクの関係を調べた結果、糖尿病患者の肉摂取量の増加はCHD発症リスク増加に関連しており… 2015/05/22 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から 血中アミロイドβ濃度がMACEと関連 安定冠動脈疾患コホート研究で明らかに 安定冠動脈疾患(CHD)患者の血中アミロイドβ 1-40(Abeta40)濃度は、従来の危険因子とは独立して、主要有害心イベント(MACE)と関連していた。結果はJ Am Coll Cardiol誌3月10日号に掲載された。 2015/03/19 循環器
Ann Intern Med誌から 心血管リスクスコア、10年リスクを過大評価 MESAコホートでFRSなど5種類の予測精度を比較、現実に最も近いのはRSS 心血管疾患のリスク評価ツールとして、フラミンガムリスクスコア(FRS)など欧米で広く用いられている5つのスコアのうち4つが、心血管疾患の10年リスクを過大に見積もることが分かった。米国の多民族コホート研究MESA(the Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)の登録者解析による。… 2015/03/09 循環器
Eur Heart J誌から ストレスを多く感じる人は冠動脈疾患のハイリスク 英国におけるコホート研究の結果 自分の健康に影響しているストレスが多いと感じている人は冠動脈疾患(CHD)のリスクが高いことが分かった。ストレスが自分の健康に影響している度合いについて、本人の認識とCHDリスクとの関連を調べる目的で行われた研究の結果が6月26日、Eur Heart J誌オンライン版に公開された。… 2013/07/09 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 有酸素運動はCHD患者の抑うつ症状を軽減 症状軽減レベルは抗うつ薬投与群と同程度、米国のUPBEAT試験 抑うつ症状のある冠状動脈性心疾患(CHD)患者に有酸素運動、抗うつ薬、プラセボのいずれかを適用したランダム化比較試験(RCT)で、有酸素運動を適用した患者の抑うつ症状はプラセボ投与者より有意に軽減し、軽減の程度は抗うつ薬投与患者と同程度であることが分かった。結果は、8月1日のJ Am Co… 2012/08/24 循環器
Circulation誌から ファーストフードの摂取は糖尿病発症・CHD死亡に関連 アジア人を対象としたコホート研究 西洋式ファーストフードの摂取頻度が高い人では、2型糖尿病(T2D)発症や冠動脈心疾患(CHD)による死亡のリスクが上昇することが、中国系シンガポール人を対象としたコホート研究で明らかとなった。結果はCirculation誌7月2日号に掲載された。… 2012/07/20 循環器
Arch Intern Med誌から 6分間歩行試験は心血管イベントの予測ツールとして有用 従来のリスク因子に6分間歩行距離を追加するとリスク予測が向上 6分間歩行試験(6WMT)は、安定冠動脈心疾患(CHD)患者の心血管イベントを予測し、従来のリスク因子に6分間歩行距離を追加するとリスク予測が改善されることが、前向きコホート研究であるThe Heart and Soul Studyのデータによって明らかにされた。この結果は、Arch Intern Med誌オンライン版6月… 2012/07/04 循環器
Circulation誌から HDL-Cのみ低値のアジア人はCHD高リスク LDL-CとTGは正常、アジア人の2割がこのタイプ 低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)および中性脂肪(TG)値は正常だが高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)値だけが低い、単独HDL-C低値型の脂質異常症がアジアに多く、冠動脈疾患(CHD)リスクの上昇と関連していることが、2つの大規模共同研究を統合したメタ解析から明らかとなった。結果… 2011/10/31 循環器
欧州心臓病学会(ESC)2011 無症候性のPADであってもCHDの予後悪化因子に 定期的なABI検査による早期診断が大切と演者 症候性の末梢動脈疾患(PAD)合併による冠動脈疾患(CHD)症例の予後悪化は、REACHレジストリーからも明らかだ。そのPDAが無症候性であってもCHD症例の生命予後を悪化させる可能性があると、トゥールーズ大学病院(フランス)のFrederic Bouisset氏が第33回欧州心臓病学会(ESC2011、8月27~31日… 2011/09/29 循環器
RA患者のCHD罹患率は一般住民よりも高率 日本人RA患者の冠動脈性心疾患(CHD)の罹患率は、10万人年当たり201.5人と、一般住民よりも高率であることが示された。東京女子医大が進めている大規模コホート試験IORRAによる成果で、東京女子医大膠原病リウマチ痛風センターの田中栄一氏らが、7月20日まで神戸で開催された日本リウマチ学会(J… 2011/07/21 骨・関節・筋
Eur Heart J誌から 三環系抗うつ薬の使用で心血管リスクが上昇 SSRIとの関連はなし、英国での前向きコホート研究の結果 心血管疾患(CVD)のない成人を対象として、抗うつ薬の使用とCVDリスクとの関連を調べたところ、三環系抗うつ薬(TCA)ではリスクの上昇が見られたが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)では見られなかった。英国の研究者らが11月30日にEur Heart J誌オンライン版で発表した。… 2010/12/14 循環器
BMJ誌から 軽度のCKDでも冠動脈疾患リスクは高い アイスランド住民対象の30年に及ぶ前向きコホート研究の結果 アイスランドの地域住民を30年にわたり追跡した前向きコホート研究から、ベースライン時に心血管疾患はないが軽度でも慢性腎臓病(CKD)を有する中高年者は、冠動脈疾患(CHD)の発症リスクが高いことが分かった。推定糸球体濾過量(eGFR)が低値でもCKDがなければCHDリスクは増加しなかった。こ… 2010/10/12 循環器
Eur Heart J誌から 長時間の時間外労働はCHDリスクを上げる 総死亡も増加傾向、英国での前向きコホート研究の結果 冠動脈疾患(CHD)のない中高年労働者を平均11年間追跡したところ、1日3~4時間の時間外労働をしていると、時間外労働をしない場合と比べてCHDの発症リスクが有意に上昇することが分かった。この結果は、5月11日にEur Heart J誌オンライン版で発表された。… 2010/05/28 循環器
Ann Intern Med誌から HRTを閉経後早期に始めても冠リスクは上昇 WHI試験の再解析で「タイミング仮説」を検証 エストロゲン・プロゲスチン併用のホルモン補充療法(HRT)は、閉経後あまり時間がたっていない女性においても治療開始から数年間、冠動脈疾患(CHD)リスクを上昇させることが分かった。WHI(Women's Health Initiative)試験のデータをアドヒアランスで補正した再解析の結果で、Ann Intern Med… 2010/03/04 循環器
Ann Intern Med誌から hsCRP、ABI、IMTも冠危険因子としての評価いまだ確立せず 米USPSTFによる勧告、いずれもエビデンス不十分との判断 米保健省に属する医療研究・品質評価機構(AHRQ)の諮問機関であるUSPSTFは、冠動脈疾患のリスク評価に関して9つの新規危険因子の導入を検討したが、現時点ではいずれもエビデンスが不十分とする勧告を発表した。Ann Intern Med誌10月6日号に掲載された。。… 2009/11/04 循環器
Ann Intern Med誌から CRP高値とCHDリスクの関連を示すエビデンスは強力 システマティックレビュー、ただしCRPをCHDの危険因子に加えるには不十分 システマティックレビューとメタ解析の結果から、C反応性蛋白(CRP)の値が冠動脈疾患(CHD)の発症に独立に関連していることを示す強力なエビデンスが得られた。しかし、CHDのリスク評価の危険因子にCRPを追加することを決定付けるには不十分だった。この結果はAnn Intern Med誌10月6日号に掲載… 2009/10/29 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 冠動脈疾患既往者のうつ病は心不全リスクを高める 抗うつ薬は心不全予防に効果なし 冠動脈疾患(CHD)を発症した後にうつ病と診断された患者では、うつ病にならなかったCHD患者に比べて心不全の発症率が高くなるというコホート研究の結果が、J Am Coll Cardiol誌4月21日号に掲載された。この心不全リスクの上昇は、抗うつ薬使用の有無にかかわらず認められた。… 2009/05/12 循環器
Arch Intern Med誌から CHDの既往の有無にかかわらずスタチンは有効 期間服用率90%以上の人は10%未満の人に比べ全死亡リスクが45%以上減少 スタチンの投与により冠動脈疾患(CHD)の有無にかかわらず全死亡は低下することが、イスラエルの民間健康保険の加入者を対象とした後ろ向きコホート研究から明らかになった。保険会社と同国テルアビブ大の研究グループが、Arch Intern Med誌2009年2月9日号に報告した。… 2009/02/27 循環器
J Am Coll Cadriol誌から nonHDLコレステロールはCHDリスクのよい指標となる 算出が簡単なうえ、リスク予測能はLDLコレステロールより高い 冠動脈疾患をエンドポイントとして脂質異常症に介入した臨床試験をメタ解析した結果、nonHDLコレステロール(nonHDL-C)の低下と冠動脈疾患(CHD)のリスク低下の間には直接的で一貫した関係があり、リスク予測能はLDLコレステロール(LDL-C)よりも優れていたという。米国アイオワ大のグループが… 2009/02/10 循環器
Arch Intern Med誌から 心血管疾患2次予防のためのアスピリンとPPI併用の費用対効果は良好 安価なOTCなら広く費用対効果あり、処方薬ならハイリスク患者のみ 心血管疾患の2次予防のために低用量アスピリンを用いた場合の上部消化管出血(UGIB)リスクを低減するために、プロトンポンプ阻害薬(PPI)を長期にわたって併用した場合、費用対効果は容認できる範囲に納まるのだろうか。米Michigan大学のSameer D. Saini氏らのシミュレーションの結果、年間コス… 2008/09/09 循環器
冠動脈疾患とテロメア長、スタチンとの関係 テロメア(染色体の末端部にある構造)の長さと冠動脈疾患(CHD)のリスクの関係が示されたたけでなく、スタチンの抗脂質効果以外の役割も少し解明される方向に進むか、と思わせる論文がLancetに掲載された。… 2007/01/15 循環器
冠動脈死抑制を目指す危険因子是正の効果は、1次予防が2次予防の4倍--英国研究 英国をはじめとする先進国では、冠動脈疾患(CHD)の死亡率は、1980年代以来半減している。CHD管理の主流は、今後も危険因子是正になるだろう。しかし、1次予防と2次予防のどちらに力を入れるべきかについては論争がある。トルコDokuz Eylul 大学のBelgin Unal氏らは、英米政府の方針とは異なり… 2005/09/22 循環器