特集◎膵島保護で糖尿病は治せる《プロローグ》 糖尿病発症前から始まっている膵島障害 従来、2型糖尿病の病態は不可逆的で、血糖コントロールの悪化は防ぎ切れないと考えられてきた。しかし最近、インスリン抵抗性を改善して膵島を保護する治療を行えば、糖毒性が解除されてインスリン分泌能が回復し、血糖コントロールを良好に維持できる可能性も見えてきた。また今春にも登場するSG… 2014/03/18 代謝・内分泌
脳の栄養源ケトンでアルツハイマー病が改善、ゲノム編集技術で遺伝子の機能解析が加速 こちらの「記者の眼」では3度目の執筆となります河田と申します。日頃はバイオテクノロジーの専門誌「日経バイオテク」(1981年創刊)の記事編集などに携わっています。今回は、2013年12月16日(月)からの週の取材を中心に、最近の話題をお届けします。… 2013/12/26 先端医学
アディポネクチン濃度でRA患者の早期の治療効果の予測が可能 これまでに、アディポネクチンやレプチンの濃度が高いほど、RA患者の疾患活動性が高いことが報告されている。そこで、これらの指標が、治療後の効果の予測にも有用かどうかを調べたところ、アディポネクチン濃度が高いほど、治療6カ月後の改善効果が高いことなどが分かった。6月9日までベルリンで… 2012/06/15 骨・関節・筋
2型糖尿病の起立性低血圧、血清高分子アディポネクチン濃度が有意に上昇 起立性低血圧のある2型糖尿病患者では、そうでない患者よりも血清高分子(HMW)アディポネクチン濃度が高いことが分かった。起立性低血圧患者はまた、そうでない患者に比べ、上腕-足首脈波伝播速度(baPWV)も増大していた。これは、獨協医科大学越谷病院の麻生好正氏らが行った研究で明らかにし… 2011/12/11 代謝・内分泌
米国心臓協会(AHA)2010 スタチン間の代謝に与える作用の違い 水溶性スタチンのプラバスタチンとロスバスタチンを比較 プラバスタチンとロスバスタチンはどちらも水溶性スタチンに分類されるが、高コレステロール血症患者における代謝への作用は異なり、プラバスタチンでは血漿アディポネクチン値やインスリン感受性を有意に増加させ、HbA1c値を有意に低下させることが分かった。… 2010/12/06 循環器
アディポネクチンは運動と同様の効果を発揮する その受容体活性化薬はメタボや糖尿病の治療薬になる可能性 アディポネクチンは骨格筋に対して運動と同様の効果を発揮することが、分子レベルでの作用機序の解明から明らかになった。骨格筋で主に発現しているアディポネクチン1型受容体の活性化薬が実現すれば、その投与により運動と同様の効果が得られ、メタボリックシンドロームやインスリン抵抗性、2型… 2010/04/02 代謝・内分泌
高血圧患者のアディポネクチンがシルニジピンにより増加する 高血圧患者では、酸化ストレスを介した交感神経活性の亢進が心血管系の臓器障害に関与することが報告されている。また、高血圧は、脂肪細胞由来のサイトカインであり抗動脈硬化作用や抗糖尿病作用などを有するアディポネクチンの減少を伴うとされるが、これも臓器障害を促進する要因と考えられる… 2009/10/06 循環器
日本糖尿病学会2009 ナテグリニド投与で筋肉内脂肪が減少 ピオグリタゾンと異なりアディポネクチン増加を介さない機序 速効型インスリン分泌促進薬のナテグリニドは、アディポネクチンの増加を介さずに肝臓内脂肪を減少させることが過去に報告されているが、筋肉内脂肪への影響は明らかでない。恵愛会柳井病院糖尿病代謝内分泌内科の土谷昌信氏らは、同薬が肝臓内脂肪と同様、アディポネクチンの増加を介さずに筋肉… 2009/06/15 代謝・内分泌
グリメピリドはアディポネクチンを増加させる ヒト大網脂肪由来幹細胞用いた実験で確認 SU薬のグリメピリドがアディポネクチンを増加させることが、新たに開発されたヒト大網脂肪由来幹細胞(ADSC)による実験系で確認された。アディポネクチンの増加は、チアゾリジン系薬剤とは異なり、PPARγの増加を伴わずに認められることも分かった。第52回日本糖尿病学会年次学術集会の5月24日、… 2009/05/27 代謝・内分泌
スタチンがひきおこすインスリン抵抗性をCa拮抗薬が抑制する 脂質異常症治療薬スタチンの一部にインスリン抵抗性を惹起する作用があり、Ca拮抗薬の併用により、この作用を回避できる可能性が示唆された。3月20日~22日に大阪で開催された第73回日本循環器学会・学術集会のFeatured Researchセッションで、韓国・ガチョン大学ジル病院血管内科のKwang-Kon Ko… 2009/03/30 循環器
J Am Coll Cardiol誌から レジスチンは心不全発症の予測因子になる 同時に検討したアディポネクチンは有意に関連せず 心不全の危険因子として、年齢、冠動脈疾患、高血圧、弁膜症、左室肥大、糖尿病などとの関係は確立しているが、インスリン抵抗性や肥満が心不全のリスクを増大させるメカニズムはいまだ明らかではない。またTNF(腫瘍壊死因子)α、IL6、CRPといったバイオマーカーの血中濃度と心不全の発症が関連… 2009/01/23 循環器
日本高血圧学会2008 会長講演◆インスリン抵抗性と高血圧の関連を追究 臨床、基礎、疫学の多面的な研究成果を総括 第31回日本高血圧学会総会の会長を務めた札幌医大第二内科教授の島本和明氏は、会長講演「メタボリックシンドロームと高血圧――基礎・疫学から臨床まで」の中で、カリクレイン・キニン系からスタートした同氏の研究の流れを振り返った。特に1988年に提唱されたインスリン抵抗性という新しい概念… 2008/10/20 循環器
脂肪酸結合たんぱく質A-FABPがメタボの発症・進展に関与の可能性 (10/13訂正) 脂肪組織などに発現する脂肪酸結合たんぱく質「A-FABP」は、アディポネクチンとは別の因子として、メタボリックシンドロームの発症や進展に関与している可能性が示された。本邦の大規模疫学研究のひとつである端野・壮瞥町研究における断面調査の成果で、札幌医科大学内科学第2講座の千葉瑞恵氏ら… 2008/10/10 循環器
インフリキシマブによりアディポネクチン産生とインスリン感受性が向上 TNF阻害治療により関節リウマチ(RA)患者の死亡率が低下することが、米国のMichaudらにより報告されている。産業医科大学医学部第一内科の名和田雅夫氏らは、この現象には、動脈硬化抑制的に働く善玉サイトカインであるアディポネクチン(AN)が関与しているのではないかと推測。抗TNFα薬・イン… 2008/04/25 骨・関節・筋
EPAとスタチンの併用が血小板由来マイクロパーティクルを減少 治療中の脂質異常症患者を対象に、エイコサペンタエン酸(EPA)とスタチンの長期併用投与をしたところ、血小板由来マイクロパーティクルに有意な低下が認められることが確かめられた。関西医科大学・第二内科の稲見則仁氏らの研究成果で、第72回日本循環器学会総会・学術集会において、3月28日のポ… 2008/03/31 循環器
メタボ症例へのEPA投与で心血管リスク指標のsVEGFR-2が低下 メタボリックシンドローム症例にエイコサペンタエン酸(EPA)を3カ月間投与したところ、心血管リスクの新規マーカーとして有望視されている可溶性VEGF受容体2(sVEGFR-2)が有意に低下することが分かった。京都医療センターの和田啓道氏らの研究で明らかになったもので、第72回日本循環器学会総会… 2008/03/31 循環器
若年者でも脂肪蓄積に伴ってアディポネクチン分泌が低下 若年者でも脂肪蓄積に伴ってアディポネクチンの分泌が低下していることが分かった。生活習慣予防健康調査に参加した高校生男子200人余を対象にした調査から明らかになったもので、大阪教育大保健体育教育講座の宮井信行氏らが10月26日、日本高血圧学会のポスターセッションで発表した。… 2007/10/29 代謝・内分泌
【第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会】 運動療法は「16週間」の継続が必要 アディポネクチンを指標とした研究で明らかに アディポネクチンを指標とした場合、運動療法で十分な効果を得るには、8週間では十分ではなく、16週間継続して運動を行う必要があることが明らかになった。7月13日に行われた第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会のポスターセッションで、東京慈恵医大臨床検査医学講座准教授の吉田博氏が報告し… 2007/07/30 代謝・内分泌
抗TNF療法で善玉サイトカインが増える 関節リウマチ(RA)患者における心血管疾患(CVD)の発症率は一般人口の2倍以上ともいわれ、RA患者の主要な死亡原因の1つとなっている。しかしながら、抗TNFα薬で治療中のRA患者では、従来の抗リウマチ薬(DMARDs)を使用している患者に比してCVDリスクが低いことが報告されている。その理由を探… 2007/06/22 骨・関節・筋
期待できるアディポネクチンの抗動脈硬化作用 3月16日のトピックス「低HDL血症の病態と治療」で、大阪大循環器内科の松浦文彦氏(写真)は「アディポネクチンには、HDLコレステロールの血中濃度を上げる作用があり、抗動脈硬化作用を持つと考えられる」という研究結果を発表した。… 2007/03/20 循環器
バルサルタン投与が脂肪細胞の分化を促進 動物実験でメタボリックシンドローム予防の可能性を示唆 愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物学・薬理学助教授の岩井將氏らは、メタボリックシンドロームにおける脂肪組織機能に対するアンジオテンシンII受容体タイプ1(AT1)刺激をめぐって検討し、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)であるバルサルタンがメタボリックシンドローム予防に有用… 2006/11/21 循環器
アディポネクチンがHDL-C代謝に関与 アディポネクチンはHDLコレステロールの代謝において、インスリン抵抗性や肥満よりも重要な働きをしている可能性が示された。名古屋大学大学院医学系研究科の松下邦洋氏が9月6日の一般口演で発表、「アディポネクチンはHDLコレステロール値を上げるための臨床上のターゲットになりえる」と指摘し… 2006/09/15 循環器
連載第3回 インスリン抵抗性改善薬を使いこなす 今回は、食後高血糖(200mg/dL以上)だけでなく、空腹時高血糖(130mg/dL以上)も認め、かつインスリン抵抗性が認められる場合の薬物療法について解説する。 2006/04/21 代謝・内分泌
【骨代謝学会速報】 「太らず糖尿病にもならない」「太っても糖尿病にならない」 抗糖尿病・抗肥満薬の開発進む メタボリックシンドロームの治療が急務となっている今、アディポネクチン受容体を活性化する薬剤やγ型PPARアンダゴニストなど抗糖尿病であり抗肥満にもなる薬の開発が進められている--。 2005/07/27 代謝・内分泌
メタボリックシンドロームに診断基準、内科系8学会が合同で作成 日本内科学会など8学会は4月10日、日本内科学会総会で、メタボリックシンドロームについての疾病概念および診断基準に関する記者会見を行った。メタボリックシンドロームとは、「動脈硬化性疾患のリスクが高い状況をスクリーニングする概念」であるとした。高脂血症や高血圧、高血糖など動脈硬… 2005/04/19 循環器