JAMA Network Open誌から アスピリンがCOVID-19中等症患者の死亡と肺塞栓を減らす可能性 入院初日にアスピリンを投与された1万5272人と対照群を比較した米国の研究 米国George Washington大学のJonathan H. Chow氏らは、米国で入院した中等症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者のうち、初日にアスピリンを投与された患者とそうでない患者のアウトカムを比較するコホート研究を行い、アスピリン群は28日後までの院内死亡と肺塞栓のリスクが低かったと報… 2022/04/15 感染症
乳癌の術後療法としてのアスピリン投与は浸潤癌のない生存期間を改善しない【ASCO Plenary】 早期乳癌の術後療法としてのアスピリン投与は、浸潤癌のない生存期間(iDFS)を改善しないことが明らかとなった。術後療法としてアスピリンを投与する群とプラセボを投与する群を比較した無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験であるABC(The Aspirin after Breast Cancer)試験(A011502試… 2022/02/16 がんナビ
乳癌の術後療法としてのアスピリン投与は浸潤癌のない生存期間を改善しない【ASCO Plenary】 早期乳癌の術後療法としてのアスピリン投与は、浸潤癌のない生存期間(iDFS)を改善しないことが明らかとなった。術後療法としてアスピリンを投与する群とプラセボを投与する群を比較した無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験であるABC(The Aspirin after Breast Cancer)試験(A011502試… 2022/02/16 癌
【新薬】アスピリン/ボノプラザン(キャブピリン) 血栓・塞栓形成の抑制に第2の低用量アスピリン・PPI配合剤 2020年3月25日、アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩配合製剤(商品名キャブピリン配合錠)の製造販売が承認された。適応は「次の疾患または術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る):(1)狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血… 2020/05/08 医薬品
JAMA誌から 大伏在静脈グラフトによるCABGの開存率比較 チカグレロルとアスピリンの併用は単剤治療に勝る 中国上海交通大学のQiang Zhao氏らは、大伏在静脈グラフトを用いたCABGを受けた患者にアスピリン、チカグレロル、両者の併用の影響を比較するDACAB試験を行い、1年後の開存率はチカグレロルとアスピリンを併用した方がアスピリン単剤よりも有意に高かったと報告した。結果は、JAMA誌2018年4月24日… 2018/05/16 循環器
アセトアミノフェンとアスピリンが在庫切れへ ファイザーとマイラン製薬はこのほど、アスピリン「ホエイ」とアセトアミノフェン「ファイザー」原末の500g包装品について、2017年10月中旬頃には在庫がなくなり、卸へ出荷できなくなる可能性が高いと発表した。原薬を調達していた山本化学工業(和歌山市)の供給停止が続いており、再開時期が未… 2017/09/27 医薬品
NEJM誌から アスピリンは妊娠高血圧腎症と早産を減らす 欧州6カ国のプラセボ対照RCT 妊娠高血圧腎症を発症し早産に至ると、母と児の合併症のリスクが高まる。英国King’s College HospitalのDaniel L. Rolnik氏らは妊娠11~13週に妊娠高血圧腎症のリスク予測を行い、ハイリスクと見なされた妊婦に妊娠36週まで低用量アスピリンを投与すると、妊娠高血圧腎症を発症して37週未満で早… 2017/07/24 産婦人科
Lancet誌から アスピリンとNSAIDの併用ならセレコキシブ 血栓塞栓予防中の消化管出血患者で治癒後の再発率を比較 心血管イベントと消化管イベントのリスクが高く、アスピリンと非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の併用が必要と考えられる患者を、セレコキシブ+プロトンポンプ阻害薬(PPI)またはナプロキセン+PPIに割り付けて、アスピリンと共に18カ月間投与し、上部消化管出血の再発リスクを調べた香港中文大学… 2017/05/11 医薬品
トレンド◎さようなら心血管病予防薬、こんにちは癌予防薬 アスピリン、2度目のリポジショニング進行中 解熱鎮痛薬として発売されてから100年以上の歴史を持ち、現在では抗血小板薬として心血管疾患(CVD)の予防目的に広く使われているアスピリン。だがCVDの一次予防に関していえば、副作用となる出血のリスクに勝る利益を明示できてはいない。一方で近年、大腸癌予防効果が注目され始めた。アスピリ… 2017/03/07 循環器
インタビュー◎大腸癌をアスピリンで予防する アスピリンが確実に効く対象者を明らかにします J-CAPP2試験研究代表者の石川秀樹氏に聞く 大腸癌予防薬としてのアスピリンに期待が高まっている。国内外で行われた複数のランダム化比較試験(RCT)で予防効果が確認され、我が国では実用化に向けて投与対象者をより明確にするJ-CAPP2試験が始まった。同試験の研究代表者を務める石川秀樹氏(京都府立医科大学分子標的癌予防医学特任教授… 2017/03/07 癌
トレンド◎急増する川崎病 Vol.2 治療前に重症度予測、IVIGとステロイド併用も 川崎病の初期治療として免疫グロブリン超大量療法が普及しているが、その治療が効かない患者への対応が課題となっている。一刻も早く確実な治療を行うため、治療前に重症度を予測し、「重症」とされたケースには、IVIGにステロイドを併用する治療法が広がりつつある。… 2016/08/02 感染症
NEJM誌から 脳梗塞の二次予防でチカグレロルの優位性なし アスピリン対象の国際多施設RCT 脳梗塞と一過性脳虚血発作(TIA)後の90日間には、虚血性のイベントが再発しやすい。米国Texas大学のS. Claiborne Johnston氏らは、抗血小板薬による二次予防にアスピリンよりもチカグレロルの方が、効果が高いのではないかという仮説を検証する無作為化試験を行ったが、チカグレロルの優位性を示… 2016/06/06 循環器
BMJ誌から 妊娠高血圧腎症を予測する危険因子を同定 27カ国92件のコホート研究から解析 妊娠高血圧腎症を発症する危険性が高い妊婦を初期の段階で同定できれば、アスピリンの予防的投与を行って発症リスクを下げることが可能だ。カナダToronto大学のEmily Bartsch氏らは、妊娠16週までの妊婦の妊娠高血圧腎症リスクの予測に有用な危険因子を複数同定した。研究の詳細はBMJ誌電子版に20… 2016/05/19 産婦人科
Ann Intern Med誌から アスピリンの利益と害のバランスを予測 70歳代での使用開始は害の方が大きい 低用量アスピリンは心血管疾患(CVD)と大腸癌(CRC)の一次予防に有効だが、一方で消化管出血と脳出血のリスクが上昇することも知られている。米Minnesota大学のSteven P. Dehmer氏らは、一次予防にアスピリンを長期使用した場合の利益と害のバランスについて、シミュレーションモデルを用いた決… 2016/05/11 循環器
アスピリンによる大腸癌再発予防試験始まる 国の支援する大規模臨床試験がガラパゴス化? 誰かの筋書き通りではなく、患者の利益になるガイドラインを 100年以上も臨床の最前線で活躍するレジェンドな薬物、アスピリン。アスピリンはどうやら大腸癌の罹患率と死亡率の両方を抑制するらしいことが、日経メディカル Onlineでもたびたび報じられてきた。 2016/01/05 医薬品
3年後もシロスタゾール再狭窄予防効果は持続 STOP-IC延長試験 大腿膝窩動脈の慢性閉塞性動脈硬化症に対する血管内治療(EVT)後、アスピリンにシロスタゾールを上乗せすることによる再狭窄率の有意な低下は、EVTから3年後も維持されていることが明らかになった。STOP-ICの延長試験の結果で、小倉記念病院(北九州市小倉北区)循環器内科の曽我芳光氏らが、米… 2015/11/11 循環器
抗血小板薬:一番人気はやはりアスピリン 第2位はクロピドグレル、第3位はシロスタゾール 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、抗血小板薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はアスピリンだった。医師の63.9%がアスピリンを挙げ、最も人気のある抗血小板薬であることが分かった。… 2015/09/17 循環器
Ann Intern Med誌から DES後の長期DAPT、リスクを超越する利益なし DAPT試験を含む9つのRCTを統合したメタ解析の結果 薬剤溶出ステント(DES)留置後に長期の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を行うと、短期のDAPTと比べて心筋梗塞(MI)は1000人・年あたり8件少なくなるが大出血が6件増え、リスクを大きく上回る利益は得られないことが、ランダム化対照試験(RCT)のシステマティックレビューから示された。結果は5… 2015/06/23 循環器
BMJ誌から ステント留置後のDAPTは12カ月未満が安全 一部の患者には長期DAPTのメリットも、ランダム化試験対象のメタアナリシスで示唆 薬剤溶出ステント(DES)の留置後は、抗血小板薬の2剤併用療法(DAPT)を12カ月間行うことが推奨されているが、DAPT継続期間別に患者の転機を比較したメタアナリシスで、多くの患者では12カ月未満の方が安全であることが示唆された。… 2015/04/30 循環器
学会リポート●ISC 2015 アスピリン投与による利益は認めず 高齢日本人患者の脳卒中1次予防で、JPPP試験サブ解析 心血管危険因子を保有している高齢日本人患者の脳卒中1次予防において、アスピリン投与による利益は認められない──。JPPP試験のサブ解析の結果明らかになったもので、国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授の内山真一郎氏が国際脳卒中学会(ISC 2015:International Stroke Conference 2015… 2015/04/22 循環器
JAMA誌から アスピリンの大腸癌予防効果を左右するSNPを特定 大腸癌患者と大腸癌ではない人を比較するゲノムワイド関連解析で、2つのSNPの関与が判明 アスピリンなどの非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)を日常的に使用している人では、大腸癌の発症率が低いことが報告されているが、その機序は分かっていない。大腸癌患者8654人と、年齢や性別などをマッチさせた大腸癌ではない8553人(コントロール)を対象としたゲノムワイド関連解析で、NSAIDsに… 2015/04/02 消化器
学会トピック◎第47回日本胃病態機能研究会 PGAシートとフィブリン糊でESD後出血を防ぐ 抗血栓薬使用者でも後出血率は非服用者と同等に 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)実施後、切除部をポリグリコール酸(PGA)シートとフィブリン糊で被覆することで、後出血リスクを低減できる可能性が示された。長崎大学消化器内科の福田浩子氏が第47回日本胃病態機能研究会(2月14~15日、東京開催)で発表した。抗血栓薬継続下でより安全にESDを… 2015/03/19 消化器
Ann Intern Med誌から 心血管リスクスコア、10年リスクを過大評価 MESAコホートでFRSなど5種類の予測精度を比較、現実に最も近いのはRSS 心血管疾患のリスク評価ツールとして、フラミンガムリスクスコア(FRS)など欧米で広く用いられている5つのスコアのうち4つが、心血管疾患の10年リスクを過大に見積もることが分かった。米国の多民族コホート研究MESA(the Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)の登録者解析による。… 2015/03/09 循環器
J Am Coll Cardiol誌から CVD一次予防、不適正なアスピリン投与は約12% 米国PINNACLEレジストリのデータ分析から 米国の心臓疾患レジストリに登録されたアスピリン使用歴のある患者のデータを抽出し、心血管疾患(CVD)のリスクを計算したところ、CVD一次予防としては不適正なアスピリン投与が行われた患者は11.6%に上ることが分かった。またアスピリン不適正使用の割合は、施設間でばらつきが大きいことも明… 2015/01/27 循環器
JAMA誌から アスピリンに術後急性腎障害の予防効果なし クロニジン投与にも予防効果なし、RCTの結果 アスピリンまたは降圧薬のクロニジンを周術期に投与すると、急性腎障害のリスクが下がることが示唆されていたが、盲検化したランダム化比較試験(RCT)の結果、アスピリン、クロニジンとも術後の急性腎障害を予防しないことが示された。カナダLondon health Sciences CentreのAmit X. Garg氏らが… 2014/12/10 外科
デング熱疑いにはどの解熱鎮痛薬を薦めるべき? 8月末からニュースになっているデング熱について、来局した患者や家族から質問を受けます。デング熱の治療にはどのような薬が使われるのか、また患者にアドバイスすべきポイントを教えてください。(東京都、50代女性)… 2014/09/03 コメディカル
Ann Intern Med誌から 1年以上の抗血小板薬2剤併用は頭蓋内出血リスクに関与 クロピドグレル単剤投与との比較、系統的レビューとメタ解析の結果 抗血小板薬を1年以上にわたって2剤併用すると、単剤投与した場合と比べて脳卒中予防効果には差がなく、頭蓋内出血(ICH)リスクの上昇は起こり得ることが分かった。台湾長庚大学のMeng Lee氏らが、Annals of Internal Medicine誌2013年10月1日号に報告した。… 2013/10/21 循環器
【新薬】コンプラビン クロピドグレル+アスピリンの配合錠が登場へ 2013年9月20日、クロピドグレル硫酸塩・アスピリン配合薬(商品名コンプラビン配合錠)が製造承認を取得した。適応は「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される次の虚血性心疾患。急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞」で、1日1回1錠を経… 2013/10/11 循環器
BMJ誌から VTE再発予防効果はビタミンK拮抗薬が最も高いが、大出血リスクも最大 抗凝固薬と抗血小板薬の有効性と安全性を比較したネットワークメタ解析の結果 静脈血栓塞栓症(VTE;深部静脈血栓症と肺塞栓症)の2次予防として、様々な経口抗凝固薬(ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、ビタミンK拮抗薬)と抗血小板薬(アスピリン)の有効性と安全性を比較したネットワークメタ解析の結果、VTE再発予防効果が高く、大出血リスクが低い最適な… 2013/09/19 循環器
JAMA誌から 固定用量配合剤はCVD患者の服薬遵守率を向上 収縮期血圧とLDL-Cも少ないながら有意に低下、RCTの結果 心血管疾患(CVD)患者に対してアスピリン、スタチン、降圧薬2剤からなる固定用量配合剤(FDC)を用いると、服薬遵守率が向上すること、収縮期血圧(SBP)とLDL-Cも、少ないながら有意に低下することが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。英Imperial College LondonのSimon Thom氏… 2013/09/18 循環器
Ann Intern Med誌から 関節置換術後の新規抗凝固薬に低分子ヘパリンを上回る利益はあるか 米国で行われたシステマティックレビューの結果 人工股関節全置換術(THR)または人工膝関節全置換術(TKR)後の静脈血栓塞栓症の予防目的で使われる低分子ヘパリン(LMWH)と、近年登場した新しい抗凝固薬の有効性、安全性を比較したところ、症候性深部静脈血栓症の予防において新規抗凝固薬の利益は高いが、出血リスクも高い傾向が見られた。… 2013/09/05 外科
NEJM誌から 脳卒中二次予防にはアスピリン+クロピドグレルが有効 アスピリン単剤と比べて90日以内の脳卒中が3割減 一過性脳虚血発作(TIA)または軽症の虚血性脳卒中患者における脳卒中二次予防では、アスピリン単剤に比べてクロピドグレルを併用した方がより有効であることが、二重盲検ランダム化比較試験(RCT)CHANCE試験の結果として示された。中国北京天壇医院のYongjun Wang氏らが、NEJM誌電子版に2013年6月… 2013/07/12 循環器
Ann Intern Med誌から 人工股関節全置換術退院後のVTE予防にアスピリンが有効で安全 低分子ヘパリンと比較した多施設RCTの結果 人工股関節全置換術(THA)退院後に生じる静脈血栓塞栓症(VTE)予防において、アスピリンは低分子ヘパリンの代替として有効で安全性は劣らないことが、ランダム化比較試験(RCT)の結果、示された。米Dalhousie大学のDavid R. Anderson氏らが、Annals of Internal Medicine誌2013年6月4日号に報… 2013/06/26 骨・関節・筋
待機的PCI患者を対象とした第3相試験の詳細は7月に報告 第一三共、抗血小板薬プラスグレルの承認を申請 第一三共は6月18日、抗血小板薬プラスグレルの製造販売承認を申請した。適応は、「経皮的冠動脈形成術(PCI)を伴う虚血性心疾患」。同社はこれまでにPCIを受ける急性冠症候群(ACS)患者および待機的PCI患者を対象とした第3相試験を行っていた。… 2013/06/19 循環器
【ISC2013リポート】No.10 脳梗塞急性期の症状進行の予測因子をシロスタゾールとアスピリンを用いて検討 PENTAGON試験 脳梗塞進行の予測因子を明らかにするために、シロスタゾールとアスピリンを用いたPENTAGON(Prevention using cilostazol from acute stroke progression)試験が実施された。その予備的解析結果が、今年2月6~8日にハワイ・ホノルルで開かれた国際脳卒中学会(ISC2013)で発表された。大分大学第… 2013/05/31 循環器
日経メディカル2013年4月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 低侵襲を強みに活用広がるカプセル内視鏡 【レポート】広がり始めた小腸画像診断 Part 1 小腸はこれまで、通常内視鏡では到達が困難で、肝臓などと比べてCTやMRIによる撮像も難しく、出血や症状から疾患を推定するしかなかった。だが、最近になって、カプセル内視鏡の適応範囲拡大やMRIの撮像プロトコルの改良などにより、小腸病変を詳細に観察できるようになってきた。新たな小腸画像… 2013/04/26 消化器
ワルファリン+アスピリン併用の心房細動患者、脳梗塞は減少せず大出血が増加 心房細動患者の大規模国内レジストリーであるJ-RHYTHMの登録者を対象とした新たな研究で、心房細動患者に対する抗血栓治療においてワルファリンとアスピリンを併用した症例では、脳梗塞は減少せず、大出血のリスクが増加していることが明らかになった。藤田保健衛生大学循環器内科の山本真由美氏… 2013/03/19 循環器
JAMA誌から アスピリン常用者は滲出型加齢黄斑変性のリスクがわずかに上昇 初期加齢黄斑変性のリスク上昇は見られず 日常的にアスピリンを使用している人は、非常用者に比べて滲出型加齢黄斑変性(AMD)のリスクが高いことが、米Wisconsin大学医学部のBarbara Klein氏らの研究で分かった。論文は、JAMA誌2012年12月19日号に報告された。… 2013/01/09 眼科
NEJM誌から 初回VTE患者の抗凝固療法後に低用量アスピリンが利益 VTE再発は減らさないが主要な血管イベントが減少、ASPIRE試験 初回の非誘発性の静脈血栓塞栓症(VTE)を経験した患者は、3~6カ月間の抗凝固薬投与を受けるが、この治療を完了した後のVTE再発リスクは高い。オーストラリアPrince of Wales病院のTimothy A. Brighton氏らは、抗凝固療法後に低用量アスピリンを投与すれば、VTE再発は減らさないものの、VTEを含… 2012/12/11 循環器
NEJM誌から 大腸癌へのアスピリンで生存利益があるのはPIK3CA変異型のみ 大腸癌診断後のアスピリン使用は、PIK3CA変異型の患者には生存利益をもたらすが、PIK3CA野生型患者には生存利益をもたらさない可能性が、米Dana-Farber癌研究所のXiaoyun Liao氏らの研究で示された。論文は、NEJM誌2012年10月25日号に掲載された。… 2012/11/12 癌
Arch Intern Med誌から ACS後の抗血小板療法への新規抗凝固薬追加で大出血リスクが3倍 ステント血栓症は3割減少するが…メタ分析の結果 急性冠症候群(ACS)後の患者にはアスピリンなどを用いる抗血小板療法が行われるが、そこに血液凝固第Xa因子阻害薬や直接トロンビン阻害薬(DTI)を追加すれば血栓リスクはさらに低減するのだろうか。これまでに行われた無作為化試験を対象に系統的レビューとメタ分析を行ったハンガリーPecs大学… 2012/10/09 循環器
日経メディカル2012年9月号「トレンドビュー」(転載) 抗血栓薬の休薬基準が緩和 内視鏡下生検やバルーン内視鏡も休薬せず可能に 今年7月、内視鏡処置時の抗血栓薬の休薬に関する新しいガイドラインが公表された。抗血栓薬を継続したままできる処置の範囲を広げ、内視鏡下生検や消化管ステント留置なども休薬せずに施行してよいとした。… 2012/09/27 循環器
NEJM誌から ラクナ梗塞の二次予防、アスピリンへのクロピドグレル併用効果は認められず アスピリン単剤と予防効果に差はなく出血と死亡が増加、SPS3試験の結果 ラクナ梗塞の二次予防を目的にアスピリンとクロピドグレルを併用しても、アスピリン単剤投与を上回る脳卒中予防効果は得られず、出血と死亡リスクが有意に上昇することが、カナダBritish Columbia大学のOscar R. Bernavente氏らが行った多施設無作為化試験SPS3で示された。論文は、NEJM誌2012年8… 2012/09/14 循環器
Lancet誌から tPA投与後90分以内のアスピリン静注に利益なし 3カ月時点の転帰改善せず症候性頭蓋内出血が増加、早期中止したARTIS試験の結果 tPA(組換え組織プラスミノーゲン活性化因子)投与によって血行再建が見られた急性虚血性脳卒中患者に、より早期に抗血小板薬を投与すれば、その後の再閉塞を減らせるのではないか。そうした仮説に基づき行われた多施設無作為化試験の結果が、Lancet誌電子版に2012年6月28日に掲載された。著者の… 2012/07/11 循環器
JAMA誌から 糖尿病患者ではアスピリンによる出血リスク上昇見られず アスピリンの有無にかかわらず糖尿病は出血の独立した危険因子 心血管一次予防を目的に低用量アスピリン投与を受けている糖尿病患者の出血リスクは、アスピリンを使用していない糖尿病患者の出血リスクと比べて有意差がないことが、イタリアConsorzio Mario Negri SudのGiorgia Da Berardis氏らの研究で明らかになった。論文は、JAMA誌2012年6月6日号に掲載さ… 2012/06/13 代謝・内分泌
NEJM誌から 抗凝固薬終了後のアスピリン投与でVTE再発がほぼ半減 誘因のない初回VTE患者約400人を対象としたイタリアのWARFASA試験 誘因のない静脈血栓塞栓症(VTE)を経験した患者に、抗凝固薬の投与が終わった時点でアスピリン100mg/日の投与を開始すれば、その後2年間のVTE再発をほぼ半減できることが、無作為化試験で明らかになった。イタリアPerugia大学のCecilia Becattini氏らが、NEJM誌2012年5月24日号に報告した。… 2012/06/06 循環器
NEJM誌から 正常洞調律の心不全ではワルファリンとアスピリンの利益にほとんど差なし WARCEF試験で結果、ワルファリンで虚血性脳卒中リスク減るも大出血リスク上昇で相殺 正常洞調律の心不全患者において、ワルファリンとアスピリンのどちらが血栓塞栓イベントの予防効果に優れているのだろうか。これら2剤の有効性と安全性を比較する大規模な二重盲検無作為化試験WARCEFを実施した米Columbia大学の本間俊一氏らは、虚血性脳卒中、頭蓋内出血、全死因死亡を合わせた複… 2012/05/16 循環器
【ISC2012リポート】No.4 シロスタゾールは、ラクナ梗塞と高血圧患者の脳出血発症リスクを低下させる点で特にすぐれている CSPS IIサブグループ解析結果 非心原性脳梗塞患者の脳卒中再発抑制において、シロスタゾールはアスピリンよりもすぐれていることが、両薬剤を比較した大規模臨床試験CSPS II(Cilostazol Stroke Prevention Study 2)とCochrane Collaborationのメタ解析で示されている。その後、CSPS IIの対象者をサブグループに分け、シロス… 2012/04/13 循環器
Lancet誌から アスピリンの常用は腺癌の転移を抑制する 心血管イベントを評価した5件の無作為化試験を分析 アスピリンの使用が、固形癌の転移リスクを下げることが、英国で行われた5件の大規模無作為化試験のデータ分析で明らかになった。さらに分析すると、アスピリンによる転移リスク低減効果は腺癌でのみ有意だった。英Oxford大学のPeter M Rothwell氏らが、Lancet誌電子版に2012年3月21日に報告した… 2012/04/04 癌
Arch Intern Med誌から アスピリンの一次予防効果は出血リスクに相殺される 最新のメタ分析の結果、「日常的な予防的投与は支持されない」 アスピリンの使用によって非致死的心筋梗塞などの初回心血管イベントは予防できるが、そうした利益を超える出血リスク上昇が起こりうる―。そのような結果が、英St George’s University of LondonのSreenivasa Rao Kondapally Seshasai氏らが行ったメタ分析で得られた。論文は、Arch Intern Med… 2012/01/24 循環器
【ISTH2011リポート】 No.1 シロスタゾールに対する血小板反応は、VASP法で測定可能 シロスタゾールは最近の臨床試験CSPS-IIで、脳梗塞再発抑制効果がアスピリンと同程度であり、脳出血はアスピリンよりも少ないことが示されたことから、同剤の使用の増加が予想される。そこで、愛媛大学医学部附属病院第一内科講師の山之内純氏らは、シロスタゾールに対する血小板反応を迅速に測定… 2011/12/21 循環器
本誌連動◇攻略!NSAIDs潰瘍 Vol.3 【Strategy2】原因薬を切り替える 疼痛緩和はCOX2選択性を考慮、抗血小板薬の変更も 効能・効果は同じでも、潰瘍を起こしやすい薬と起こしにくい薬がある。疼痛緩和ではNSAIDsをCOX2選択的阻害薬やアセトアミノフェンに、脳梗塞の予防ではLDAを他の抗血小板薬に切り替えるのも手だ。 2011/11/24 消化器
本誌連動◇攻略!NSAIDs潰瘍 Vol.1 【Background】なくならない消化管出血 NSAIDs潰瘍はリスクに応じた予防策を、小腸病変も問題に 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)服用者が消化管出血を来すケースが後を絶たない。高齢化に伴い低用量アスピリン(LDA)服用者はますます増える。リスクの高い患者に対する予防策の実施が急務だ。 2011/11/21 消化器
Lancet誌から 家族性大腸癌家系の人がアスピリン常用で大腸癌罹患が減少 1日600mgを約2年服用した人々を約5年追跡 大腸癌などの罹患リスクが上昇しているリンチ症候群(家族性非ポリポーシス大腸癌;HNPCCとも呼ばれる)のキャリアを対象とした二重盲検無作為化試験で、アスピリン600mg/日の2年以上の服用が、その後の大腸癌罹患を有意に減らすことが明らかになった。英Newcastle大学のJohn Burn氏らが、Lancet… 2011/11/15 癌
JAMA誌から クロピドグレル投与後の血小板活性は長期予後と関連 PCI後のACS患者コホートを2年間追跡、残存活性が高いとハイリスク 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた急性冠症候群(ACS)患者を対象に、クロピドグレル初回投与後の血小板活性を調べて2年間追跡したところ、残存血小板活性の高い患者の方が低い患者よりも虚血性イベントのリスクが高かった。だが、活性に応じた用量増加や薬剤変更によるイベント抑制… 2011/10/06 循環器
PCI後の2剤併用抗血小板療法、24カ月持続で6カ月持続より冠動脈イベント発生率は有意に低下せず 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行後の患者にアスピリンにクロピドグレルを追加する2剤併用抗血小板療法(DAPT)を24カ月持続しても、6カ月持続した場合に比べて冠動脈イベントの発生率は有意に低下しないことが、8月27日からパリで開催されている欧州心臓病学会(ESC2011)で示された。… 2011/09/01 循環器
日経メディカル特別編集版転載 慢性下痢の陰にcollagenous colitis 認知度の高まりで報告数が増加 慢性の水様性下痢の原因としてcollagenous colitisが注目されている。日本では、ランソプラゾールやNSAIDs、アスピリンなどを併用している患者での報告が多い。水様性の下痢が続く患者に対しては、服用薬をチェックし、疑わしい薬剤を中止してみるなどの工夫を行いたい。… 2011/08/01 消化器
PLoS ONE誌から ポリピルでCVDリスクが60%低下する可能性 SBPは約10mmHg低下、プラセボ対照二重盲検試験の結果から予測 服薬コンプライアンス向上と薬剤コスト低減が期待されている「ポリピル」(アスピリン・降圧薬・脂質低下薬の合剤)について、心血管疾患(CVD)リスクが高い集団を対象に短期プラセボ対照二重盲検試験を行ったところ、収縮期血圧(SBP)はプラセボに比べて平均9.9mmHg低下し、低比重リポ蛋白コレ… 2011/06/20 循環器
Circulation誌から ダビガトランは費用対効果に優れているか INR管理が不良なハイリスク例に対する高用量のみワルファリンに勝る Circulation誌6月7日号に掲載された、RE-LY(Randomised Evaluation of Long Term Anticoagulation Therapy)研究などに基づく解析から、抗血栓治療薬の費用対効果は脳卒中リスクなどの条件によって異なることが分かった。ダビガトランが優れていたのは、出血または脳卒中のリスクが高く、ワルフ… 2011/06/15 循環器
Circulation誌から アスピリンとスタチンは肺高血圧症に効果なし 血小板と内皮機能を標的にした初のRCT、6分間歩行距離に偽薬との差認めず 肺高血圧症(PAH)で見られる血小板凝集と内皮機能不全が、アスピリンとシンバスタチンによって軽減されるかをプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験(RCT)で検証したところ、いずれの薬剤にも有効性が認められず、試験は早期中止となった。この結果は5月18日、Circulation誌オンライン版に掲… 2011/06/10 循環器
Lancet誌から 新規抗血小板薬terutrobanはアスピリンに及ばず 2剤を比較したPERFORM試験、脳卒中の再発予防で非劣性示せず 脳卒中の2次予防効果が期待された新規抗血小板薬terutrobanは、アスピリンに及ばなかった。2剤を比較したPERFORM試験の早期中止を受けて、スポンサーは進行中の試験も含めてterutrobanの開発中止を決定した。同試験の結果は5月25日、Lancet誌オンライン版に掲載された。… 2011/06/08 循環器
【ISC 2011リポート】No.3 CHATARSIS試験の対象患者の特徴などを報告 頭蓋内動脈狭窄症(IAS)に対するアスピリン+シロスタゾールとアスピリン単独の有効性と安全性を比較するCHATARSIS(Cilostazol-Aspirin Therapy Against Recurrent Stroke with Intracranial Artery Stenosis)試験が、わが国で進行中である。同研究グループの代表である東京女子医科大学神経内… 2011/06/08 循環器
【ISC 2011リポート】No.2 シロスタゾールの脳血管内皮機能保護効果をeNOSリン酸化の測定によって解析 日本人脳梗塞症例を対象とした大規模臨床試験CSPS 2(Cilostazol Stroke Prevention Study 2)では、シロスタゾールとアスピリンが比較され、脳卒中再発抑制効果は、シロスタゾールの方が有意に高いことが示された。シロスタゾールの有効性には、単に抗血小板作用だけでなく、血管内皮保護作用も… 2011/06/06 循環器
Arch Intern Med誌から 無症状者に冠動脈CTスクリーニングは必要か 薬物介入や2次検査率は増えるがイベントは低率、施行による利益なし 無症状の集団に対する冠動脈CT(CCTA)のスクリーニング効果を検討したところ、20%以上で異常が指摘され、スタチン・アスピリンの処方や2次検査を多く受けていたが、18カ月の時点でのイベント発生率に差はなかった。この結果は5月23日、Arch Intern Med誌オンライン版に掲載された。… 2011/06/03 循環器
BMJ誌から 心筋梗塞後のアスピリン投与、PPI併用で心血管リスクが上昇 初回心筋梗塞後にアスピリン治療を受けている患者がプロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用すると、心血管イベントリスクが1.5倍になり、全死因死亡リスクも有意に上昇することが、デンマークCopenhagen大学のMette Charlot氏らが行った大規模後ろ向き研究で明らかになった。H2受容体拮抗薬(H2ブロッ… 2011/05/31 循環器
【ISC 2011リポート】No.1 CSPS 2とCASISPの結果を統合解析しシロスタゾールの有効性と安全性を評価 日本人脳梗塞症例を対象に、シロスタゾールとアスピリンの再発予防効果を比較検討したCSPS 2(Cilostazol Stroke Prevention Study 2)と、中国人脳梗塞症例を対象に同様の検討を行ったCASISP(Cilostazol versus Aspirin for Secondary Ischaemic Stroke Prevention)の成績を統合した解析結果が… 2011/05/30 循環器
本誌連動◇脳梗塞を防ぐ、治す Vol.3 身近になる抗凝固療法 抗血栓療法に新展開 抗トロンビン薬「ダビガトラン」の登場で、心房細動患者への抗凝固療法が飛躍的に実施しやすくなる。一方、抗血小板薬では新しいデータの蓄積で、薬剤選択の際に考慮すべきポイントが増えた。 2011/03/24 循環器
N Engl J Med誌から アスピリンを大きく上回るapixabanの塞栓予防効果 出血頻度は同等、ワルファリンが適さない心房細動患者対象のAVERROES試験 ビタミンK拮抗薬が適さない心房細動患者を対象として、選択的第Xa因子阻害薬apixabanの有用性を検討したAVERROES試験の最終結果が2月10日、N Engl J Med誌オンライン版に掲載された。apixaban群では、アスピリン群と比較して脳卒中・全身性塞栓症のリスクが有意に低下する一方で、大出血・頭蓋内… 2011/03/01 循環器
NEJM誌から ビタミンK拮抗薬が適さない心房細動患者にアピキサバンが有効 二重盲検試験AVERROESの結果 脳卒中リスクが高いがビタミンK拮抗薬が使用できない心房細動患者を対象に、アスピリンとアピキサバンの有効性と安全性を比較した無作為化試験の結果が、NEJM誌電子版に2011年2月10日に掲載された。カナダMcMaster大学Population Health Research InstituteのStuart J. Connolly氏らは、アピキサ… 2011/02/24 循環器
日経メディカル臨時増刊 unmet medical needs特集転載 Vol.17 【医師調査】疾患別の薬物治療満足度は? 生活習慣病治療は高評価も、精神・神経疾患や予後不良癌に不満 日常診療でよく診る疾患から希少疾患まで、主な疾患の「診療頻度」および、それに対する薬物療法などの「治療満足度」も評価してもらった。各疾患の分布を示したのが下の図。横軸で右に行くほど診療頻度が高く、縦軸で上に行くほど治療満足度が高い。… 2011/01/18 医薬品
【座談会・脳卒中治療UPDATE】 CSPS IIのエビデンスからみた病態と治療 日本人の脳梗塞患者を対象に、シロスタゾールとアスピリンを比較したCSPS II(Cilostazol Stroke Prevention Study II)の結果が、2010年2月に米国で開催された国際脳卒中学会(ISC2010)で発表された。脳卒中と出血性イベントの発症に関して、シロスタゾール群で有意なリスクの減少がみられたた… 2011/01/18 循環器
アスピリンは癌、特に消化器癌の死亡リスクを下げる 75mg以上のアスピリンを毎日服用することにより、癌死亡、特に消化器癌による死亡のリスクが有意に低下することを、英Oxford大学のPeter Rothwell氏らが明らかにした。論文は、Lancet誌電子版に2010年12月7日に掲載された。… 2011/01/11 がんナビ
Lancet誌から アスピリンは癌、特に消化器癌の死亡リスクを下げる 75mg以上のアスピリンを毎日服用することにより、癌死亡、特に消化器癌による死亡のリスクが有意に低下すること、その利益は使用開始から5年を過ぎると明らかになることが、英Oxford大学のPeter Rothwell氏らが行ったメタ分析で明らかになった。論文は、Lancet誌電子版に2010年12月7日に掲載され… 2010/12/30 癌
JAMA誌から アスピリン使用者では便潜血検査の大腸癌検出能力が高まる 大腸癌のスクリーニングに使われる免疫化学的便潜血検査(iFOBT)の大腸癌検出能力が、低用量アスピリン使用者では有意に高くなることが、独癌研究センターのHermann Brenner氏らの研究で分かった。論文は、JAMA誌2010年12月8日号に掲載された。… 2010/12/21 公衆衛生・予防医学
第33回 心筋梗塞とワルファリン、そして新規抗血栓薬 今年最後の心房細動塾の話題は、「ワルファリンと心筋梗塞」です。「心房細動」とは関係なさそうなテーマをなぜ取り上げたかについては、最後までお読みくださればご理解いただけると思います。 2010/12/20 循環器
日本栓子検出と治療学会2010 消化器内視鏡診療時、抗血栓薬中止をどう判断? 具体的・厳密な指針を作り5年間イベントゼロ、天理よろづ相談所病院 消化器内視鏡検査や同治療が必要となった患者が抗血栓薬服用中だったというケースは、決して珍しくない。その際の抗血栓薬の休薬については米国や日本の関係学会から指針が示されているが、血栓塞栓症発症のリスクで分類した原疾患の記載が不十分と指摘する声もある。… 2010/12/15 循環器
Neurology誌から 抗血小板療法は脳出血後の死亡率を高める システマティックレビューの結果、不良機能転帰との関連は見られず アスピリンなどによる抗血小板療法は出血を促進するため、脳内出血の転帰を悪化させる可能性があるが、これまでの観察研究では一致した見解は得られていない。両者の関連を検討した、過去10年間のコホート研究をメタ解析したシステマティックレビューから、事前に抗血小板療法を受けていると脳内… 2010/11/17 循環器
Lancet誌から 低用量アスピリン長期使用も大腸癌リスクを低減 75mg/日以上のアスピリンを複数年服用すると、大腸癌罹患と大腸癌死亡のリスクが有意に低下すること、特に近位結腸癌リスクの低下が大きいことを示唆する結果が、過去に行われた無作為化試験の長期追跡結果の分析により得られた。英Oxford大学のPeter M. Rothwell氏らが、Lancet誌2010年10月22日… 2010/11/15 循環器
J Am Coll Cardiol誌から アスピリン服用はACS後のイベント予測因子に 心筋梗塞再発や再虚血が増加、ただし総死亡は有意増加せず アスピリンは急性冠症候群(ACS)の予防や治療に有用と考えられてきたが、TIMI(Thrombolysis In Myocardial Infarction)研究のデータベースを用いた解析から、ACS発症前にアスピリンを内服していた患者は、内服していなかった患者と比較してACS発症後の心筋梗塞の再発や再虚血が多いことが分か… 2010/10/29 循環器
Arch Intern Med誌から AF患者への2剤以上の抗血栓薬併用は有害 ワルファリン、アスピリン、クロピドグレルの3剤で出血リスクは3倍超に 心房細動(AF)患者を対象とした大規模観察研究で、2剤以上の抗血栓薬を併用した場合の出血リスクを調べたところ、ワルファリン・アスピリン・クロピドグレルの3剤およびワルファリン・クロピドグレルの2剤併用による出血リスクは、ワルファリン単独と比べて3倍超に上った。この結果はArch Intern… 2010/10/01 循環器
NEJM誌から クロピド倍量投与、登録患者全体ではイベント減らさず CURRENT-OASIS 7試験の結果その2 急性冠症候群で侵襲的治療が必要と判断された患者の心血管イベントに対する、クロピドグレル標準用量と2倍量、アスピリン低用量と高用量の影響を比較したCURRENT-OASIS 7試験の、もう1つの解析結果がNEJM誌電子版に2010年9月2日に報告された。論文をまとめたカナダMCMASTER大学のShamir R. Mehta… 2010/09/28 循環器
Lancet誌から PCI後のクロピド倍量投与でイベント抑制効果高まる CURRENT-OASIS 7試験の結果その1 急性冠症候群で経皮的冠インターベンション(PCI)を受けた患者の心血管イベント、ステント血栓症、出血などを予防するには、クロピドグレル標準用量と2倍量、アスピリン低用量と高用量のどれが最も好ましいのだろうか。この4通りの薬物治療の影響を比較したカナダMcMaster大学のShamir R. Mehta… 2010/09/28 循環器
新薬剤情報 ランソプラゾール「アスピリン潰瘍予防投与」承認 武田薬品工業は7月23日、消化性潰瘍治療薬「タケプロンカプセル15」「タケプロンOD錠15」(一般名ランソプラゾール)について、「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制」の効能追加が、厚生労働省から承認されたと発表した。これに伴い、上記製品の添付文書の「使用… 2010/07/27 循環器
Circulation誌から クロピドグレルとアスピリン併用、1次予防には向かず 投与開始後1年間では出血リスクが1.88倍に 血管系疾患と診断されているが病状が安定している、または複数の血管系疾患リスクを持つという軽症の被験者に対してクロピドグレルとアスピリンによる抗血小板薬併用療法(dual antiplatelet therapy;DAPT)を実施したところ、プラセボ群に比べて出血リスクが高くなることが確認された。… 2010/07/01 循環器
新ガイドライン情報 米学会、糖尿病者のアスピリンによる1次予防勧告改定 JPADなど最近2試験の結果を受けて推奨対象を前回より限定 米国糖尿病学会(ADA)、米国心臓協会(AHA)、米国心臓学会(ACC)は合同で、糖尿病患者における心血管疾患(CVD)1次予防のためのアスピリン投与に関する勧告を改訂した。新しい勧告はCirculation誌オンライン版のほか、J Am Coll Cardiol誌オンライン版、Diabetes Care誌6月号にも掲載された。… 2010/06/15 循環器
NEJM誌から ステント留置後のクロピド・アスピリン併用、1年超えると利益なし 薬剤溶出ステント(DES)留置後、クロピドグレルとアスピリンの併用はいつまで継続すればよいのか。この疑問を検討した韓国ウルサン大学のSeung-Jung Park氏らは、12カ月を超えてこれら2剤を併用した場合と、アスピリン単剤に切り替えた場合とで臨床転帰を比較する無作為化試験を実施。12カ月を超… 2010/05/07 循環器
新薬剤情報 ランソプラゾールの「アスピリン潰瘍予防投与」、承認へ 武田薬品工業が申請していたタケプロン(一般名ランソプラゾール)の「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制」の効能追加が、4月23日に開催された厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で審議され、了承された。早ければ6月にも開催される薬事分科会で承… 2010/05/03 循環器
NEJM誌から アスピリンと低分子ヘパリンに反復流産の予防効果なし オランダで行われた無作為化試験の結果 原因不明の反復流産において、生児出生率を高められることが証明された治療は現在のところない。アスピリンと低分子ヘパリンの併用やアスピリンの単剤投与がしばしば行われているが、流産予防に役立つかどうかは明らかではない。そこで、オランダAmsterdam大学のStef P. Kaandorp氏らは、アスピリ… 2010/04/19 産婦人科
N Engl J Med誌から DES留置後の抗血小板薬2剤併用、12カ月以上は利益なし ただし検出力不足の2試験をあわせた解析結果 抗血小板薬であるアスピリンとクロピドグレルの併用を、薬剤溶出ステント(DES)留置後12カ月以上継続しても、心筋梗塞と心臓死をあわせたリスクはアスピリンのみとした場合と差がないことが、2つのランダム化試験をあわせた解析で明らかになった。… 2010/04/07 循環器
特集●見逃すと怖い一過性脳虚血 Vol.2 鑑別のポイントは持続時間と随伴症状 TIAを発症しても、来院時には症状はなく画像検査で梗塞巣が確認されないことも多い。診断のためには、まず患者からより具体的な病歴を聞き出すことが重要になる。TIAと他疾患の区別が難しい症状について、鑑別のコツを専門医に聞いた。… 2010/03/22 循環器
JAMA誌から ステント留置後の血小板機能検査で得られる利益は少ない 冠動脈ステントの留置後、患者には抗血小板薬の2剤併用が行われる。だが、治療に対する反応性は患者ごとに異なる。そこで、オランダSt Antonius病院のNicoline J. Breet氏らは、治療中の血小板活性を知るための最適の検査法を同定しようと、6通りの血小板機能検査の精度を比較する前向きコホート… 2010/03/15 循環器
アスピリンの心血管イベント予防効果、腎機能軽度低下の2型糖尿病患者では有効──JPAD試験より eGFRが60~89という腎機能が軽度に低下した2型糖尿病患者では、アスピリンが心血管イベントの一次予防に有効であることが示された。3月5日から京都で開催された第74回日本循環器学会総会・学術集会で、奈良県立医科大学の斎藤能彦氏が報告した。… 2010/03/10 循環器
JAMA誌から アスピリンでイベント1次予防、高リスク者でも証明できず ABI低値の健常者を対象にした二重盲検RCTの結果 心血管疾患の既往がなく足関節上腕血圧比(ABI)が低い健常者を対象に、アスピリンあるいはプラセボを投与する二重盲検ランダム化比較試験を行ったところ、アスピリンに心血管イベント予防効果は見られなかった。イギリス・エジンバラ大学のグループがJAMA誌3月3日号で発表した。… 2010/03/09 循環器
JAMA誌から ABI低値者へのアスピリン投与に一次予防効果なし スコットランドで行われた無作為化試験の結果 足関節上腕血圧比(ABI)の低値はアテローム硬化の存在を示唆し、心血管イベントのリスク上昇と関係することが知られている。そこで、スコットランドEdinburgh大学のF. Gerald R. Fowkes氏らは、心血管疾患歴のない一般の人々からABI低値者を選出してアスピリンを投与すれば、心血管イベントの発… 2010/03/08 循環器
脳梗塞患者においてシロスタゾールの脳卒中再発予防効果が大規模試験CSPS IIで証明 脳梗塞患者の脳卒中再発予防における抗血小板薬シロスタゾールの有用性を世界で最もよく使用されているアスピリンと比較検討した大規模臨床試験CSPS(Cilostazol Stroke Prevention Study)IIの結果が発表された。シロスタゾールのアスピリンに対する非劣性が証明されたばかりか、シロスタゾール… 2010/03/03 循環器
日本人脳梗塞患者2757例を対象に最長5年間追跡 アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞などの非心原性脳梗塞の二次予防では抗血小板療法が第一選択とされている。抗血小板薬の中で最もエビデンスが豊富なのはアスピリンであるが、より有効性、安全性の高い治療薬を求めて開発が進められてきた。そうした研究の一環として実施されたのが抗血小板薬… 2010/03/03 循環器
脳梗塞患者においてシロスタゾールの脳卒中再発予防効果が証明される――CSPS IIより 脳梗塞患者の脳卒中再発予防における抗血小板薬シロスタゾールの有用性を世界で最もよく使用されているアスピリンと比較検討した大規模臨床試験CSPS(Cilostazol Stroke Prevention Study)IIの結果が発表された。シロスタゾールのアスピリンに対する非劣性が証明されたばかりか、シロスタゾール… 2010/03/01 循環器
日本成人病(生活習慣病)学会2010 「血液ドロドロ」は心血管イベント発症の予測指標 血液流動性測定装置「MCFAN」に初の臨床エビデンス 外来患者375例を対象に、血液流動性測定装置「MCFAN」(Micro Channel Array Flow Analyzer)で測った血液通過時間と動脈硬化危険因子および心血管イベントの関連を調べた結果、血液流動性の悪化は心血管イベントに対する独立した寄与因子となることが分かった。ひつもと内科循環器科医院(山口県… 2010/01/25 循環器
Ann Intern Med誌から 低用量アスピリンは潰瘍出血時も継続すべきか PPIとの併用で再出血リスクを上回る総死亡減少効果 低用量アスピリン投与中に消化性潰瘍出血を起こした心血管疾患患者に対し、止血後プロトンポンプ阻害薬(PPI)を併用しながらアスピリン投与を継続したところ、アスピリンを中止した場合に比べ再出血リスクは高くなるものの総死亡が有意に減少した。結果はAnn Intern Med誌1月5日号に発表された。… 2010/01/15 循環器
Lancet誌から 抗血栓薬の併用は心筋梗塞後の出血リスクを高める アスピリン単剤に比べ、クロピドグレル+ビタミンK拮抗薬の出血リスクは3.5倍 急性心筋梗塞後の患者には、虚血イベントの再発予防を目的に抗血栓薬が投与される。デンマーク・Copenhagen大学Gentofte病院のRikke Sorensen氏らは、国家レベルの患者登録などを利用して、実際に処方された抗血栓薬の種類と出血による入院の関係を調べた。この結果、アスピリンを単剤で用いた患… 2010/01/08 循環器
AHA2009 抗血小板薬併用中のACS患者にdabigatran追加は安全 用量に対する安全性を評価したRE-DEEM試験の結果 新規経口直接トロンビン阻害薬のdabigatranは、アスピリンとクロピドグレルを併用しているACS患者に対し、わずかに出血が増加するものの安全に使用でき、抗血小板薬併用療法に加えることで、ACS患者の虚血性心イベントの再発抑制に有用である可能性が示唆された。… 2009/12/25 循環器
Lancet誌から 心筋梗塞後の抗血栓療法、薬剤数に応じ出血リスクも増大 非致死的出血イベントは「心筋梗塞再発+死亡」の予測因子に 初発心筋梗塞後の患者にアスピリン、クロピドグレル、ビタミンK拮抗薬を単独あるいは併用で用いた場合、使用薬剤数に比例して出血リスクが上昇し、特にクロピドグレル+ビタミンK拮抗薬群と3剤併用群でリスクが高いことが、デンマークの全国的レジストリーを用いた研究で示された。また、非致死的… 2009/12/22 循環器
AHA2009 CABG後のgraft disease、抗血小板薬併用に有効性認めず IVUSで1年後のSVG内膜面積を比較したCASCADE試験の結果 冠動脈バイパス術(CABG)後に大伏在静脈グラフト(SVG)に発生する病変に対し、抗血小板薬併用療法(アスピリン+クロピドグレル)の効果を、標準療法であるアスピリン単剤と比較した初の前向き無作為化二重盲検試験CASCADE(The Clopidogrel After Surgery For Coronary Artery Disease)の結果… 2009/12/02 循環器
BMJ誌から 糖尿病患者へのアスピリンに心血管イベント予防効果なし 6件の無作為化試験をメタ分析した結果 アスピリンは本当に糖尿病患者の心血管イベント一次予防に有効なのだろうか。イタリアConsorzio Mario Negri SudのGiorgia De Berardis氏らは、最新の研究結果を含むメタ分析を行い、アスピリン投与による有意なリスク低減は見られないことを明らかにした。詳細は、BMJ誌電子版に2009年11月6日に… 2009/11/26 代謝・内分泌
Heart誌から PCI後1年超の抗血小板薬併用に有益性なし 米国での大規模観察研究、ハイリスク群でも同様の結果 経皮的冠動脈形成術(PCI)後にクロピドグレルとアスピリンによる抗血小板薬併用(dual antiplatelet:DAP)療法を12カ月後以降も継続した場合と、12カ月後にクロピドグレルを中止しアスピリンのみとした場合の予後を比べたところ、全死亡と心筋梗塞の発生に差は見られなかった。米国ペンシルベニ… 2009/11/17 循環器
日本脈管学会2009 ASOに最も使われている薬はベラプロスト 有意なABI改善効果も確認、11大学による前向きコホート研究 わが国の大学病院血管外科を受診した下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)約600例を3年間追跡した前向きコホート研究(J-Method Study)の結果、登録前後で足関節上腕血圧比(ABI)は有意に改善したが、使用薬剤別に見ると有意差があったのはベラプロストのみで、アスピリンは逆に下肢イベントを増加させ… 2009/11/13 循環器
洛和会音羽病院 総合診療科 上田剛士 氏 よく見られる症状「胸痛」(大動脈解離) 問診・身体所見をベースに、事前確率、尤度比、事後確率を考慮した「胸痛」の鑑別診断法について解説する。今回のテーマは「大動脈解離」 2009/10/21 プライマリケア 医師限定コンテンツ
AFに対するイルベサルタンの心血管イベント抑制効果を評価 ACTIVE Iは、血管イベントリスクを持つ心房細動患者(AF患者)を対象に、血管イベントの抑制効果を検証するACTIVEプログラム(Atrial Fibrillation Clopidogrel Trial with Irbesartan for Prevention of Vascular Events)に組み込まれた臨床試験だ。… 2009/09/18 循環器
欧州心臓学会(ESC)2009 PCI後のクロピドグレルとアスピリン、共に高用量が有効 心血管イベントの予防に優れ出血リスクは増やさず、CURRENT-OASIS7試験 PCI後の7日間に倍量のクロピドグレルと高用量アスピリンを投与することで、従来の抗血小板療法に比べて出血リスクを増すことなく、1000例当たり6件の心筋梗塞(MI)と7件のステント血栓の発症を防げることが示された。… 2009/09/14 循環器
JAMA誌から 大腸癌患者のアスピリン常用は死亡リスクを低減か 診断後に常用した患者では大腸癌死亡リスクが約30%減少 大腸癌診断後のアスピリン使用が、患者の大腸癌死亡と全死因死亡を有意に低下させる可能性が、米Massachusetts総合病院のAndrew T. Chan氏らが行った観察研究により示された。詳細は、JAMA誌2009年8月12日に報告された。… 2009/08/28 癌
Lancet誌から 低用量アスピリン潰瘍の予防にファモチジンが有効 リスクが8割以上減、PPIの代用として使用可能 世界で最も多く使用されている薬剤の一つが低用量アスピリンだ。英国Glasgow大学のAli S Taha氏らは、無作為化フェーズ3試験を行って、アスピリン使用に起因する上部消化管の粘膜病変の予防にH2ブロッカーのファモチジンが有効かつ安全であることを明らかにした。詳細は、Lancet誌2009年7月11日号… 2009/07/28 消化器
4月記事で閲読率トップは、心房細動患者の脳卒中予防 先日お願いした循環器プレミアム4月公開記事に関するアンケート、ご協力いただきありありがとうございました。ご回答いただいた360件中、重複などを除く355件で集計しました。 2009/06/23 循環器
Lancet誌から 低用量アスピリンの1次予防効果は限定的 メタ分析の結果、出血リスク上昇に優る利益は見られず 閉塞性の血管疾患の既往がある人々に、2次予防を目的として低用量アスピリンを投与する方法は、利益がリスクを上回ることが示されている。しかし、1次予防を目的とする投与の利益とリスクのバランスは明らかではない。国際的なAntithrombotic Trialists'(ATT)Collaborationの研究者たちは、質の… 2009/06/22 循環器
JAMA誌から アスピリンは末梢動脈疾患患者の心血管イベントを減らさない 非致死的脳卒中はリスク減少 アスピリンに末梢動脈疾患(PAD)患者の心血管イベントを予防する効果があるのだろうか。米Pennsylvania大学のJeffrey S. Berger氏らは、無作為化試験のメタ分析を行い、アスピリン投与群と対照群の間で心血管イベントの発生率に有意差はなく、アスピリン群で有意なリスク減少が見られたのは非致死… 2009/06/08 循環器
高齢、アスピリン使用は出血性潰瘍の危険因子 消化性潰瘍の中でも特に危険な出血性潰瘍の発症を防ぐためには、その危険因子を知る必要がある。オーストラリア・Royal Adelaide病院のMontri Gururatsakul氏は6月2日、米シカゴで開催中の米国消化器学会(第40回米国消化器病週間DDW2009)のポスターセッションで、ここ10年の消化性潰瘍の特徴と… 2009/06/04 消化器
禁煙、アスピリン/NSAIDの中止、H.pylori除菌でディスペプシアは3割減に 心窩部痛、早期飽満感など、上腹部症状を中心としたディスペプシアは、有病率は高いものの、原因はいまだ不明であり、危険因子にも諸説がある。カナダ・McMaster大学のAvantika Marwaha氏らは、2万報以上の論文のシステマティック・レビューとメタ解析を実施し、喫煙、アスピリン/NSAIDの使用、H.… 2009/06/03 消化器
大腸癌診断後にアスピリンを定期服用すると死亡率が半減する可能性 以前から、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)の活性を阻害する作用を持つアスピリンには、大腸癌予防効果があるのではないかと期待されてきた。このほど、大腸癌と診断された後にアスピリンを定期的に服用すると、死亡率の大幅な低下がみられることが分かった。米シカゴで5月30日から6月4日まで開… 2009/06/03 消化器
NSAID+低用量アスピリン併用時の潰瘍発症率はNSAID単剤使用時と同等だが出血マーカーは上昇 NSAIDと血小板凝集を抑えるアスピリンは消化性潰瘍(PU)の強力な危険因子である。両者の併用には不安を覚える人が少なくないだろう。関節リウマチ(RA)患者におけるNSAID・低用量アスピリン使用とPU発症の関連を検討した日本医科大学消化器内科の三宅一昌氏らは、両剤併用時のPU発症率がNSAID単… 2009/06/02 消化器
JAMA誌から アスピリンは末梢動脈疾患患者の心血管イベント抑制せず 18試験のメタ解析、検出力不足で有意差が出なかった可能性も 末梢動脈疾患(PAD)患者に対するアスピリンの効果を検討するためにメタ解析を実施したところ、アスピリン投与群では心血管イベントが対照群に比べ12%減少したものの、この差は有意ではなかった。この結果はJAMA誌5月13日号に掲載された。… 2009/05/27 循環器
Lancet誌から 降圧薬3剤/スタチン/アスピリンの配合薬は安全かつ有効 インド製「Polycap」を用いた無作為化試験の結果 心血管リスク低減に役立つことが示されている降圧薬3剤とスタチン、アスピリンを配合した、インドCadila Pharmaceuticals社製の配合薬「Polycap」の、大規模無作為化試験の結果がLancet誌2009年4月18日号に報告された。著者のカナダMcMaster大学のSalim Yusuf氏らは、Polycapの効果は、成分となっ… 2009/04/30 循環器
NEJM誌から 心房細動へのアスピリン投与、クロピドを併用すべきか? 脳卒中は減るが大出血が増加――ACTIVE A試験の結果 脳卒中危険因子を有する心房細動患者のうち、ワルファリンなどのビタミンK拮抗薬が適さない人々にはアスピリンが用いられる。ここにクロピドグレルを追加した場合の安全性と有効性を評価したACTIVE A試験で、併用により主要アウトカムの血管イベント、特に脳卒中のリスクは下がるが、大出血リスク… 2009/04/20 循環器
米、アスピリンによる心血管疾患1次予防の勧告改訂 性・年齢・ベースラインの心血管疾患リスクで層別化し個別の判断を推奨 米国保健省の医療研究・品質評価機構(Agency for Healthcare Research and Quality)に属する諮問機関であるPreventive Services Task Force(USPSTF)が、心血管疾患1次予防のためのアスピリン投与に関する勧告を改訂した。新しい勧告はAnn Intern Med誌3月17日号に掲載された。… 2009/04/02 循環器
DES留置後の抗血小板併用療法、癌治療のための短期中断は問題なさそう がん患者において、薬剤溶出ステント(DES)留置後、予定外の検査や手術などで抗血小板併用療法を短期間中断しても、ステント血栓症のリスクが大きく高まることはなさそうだ。3月20日から22日まで大阪で開催された第73回日本循環器学会総会・学術集会のプレナリーセッション「薬剤溶出ステントの… 2009/03/25 循環器
Circulation誌から DES留置6カ月以降チエノピリジン投与に有益性見いだせず j-Cypherレジストリーの2年間の追跡結果 薬剤溶出ステント(DES)留置後に行う抗血小板療法で、チエノピリジン系薬剤とアスピリンの両方を中止すると遅発性のステント血栓症(ST)発生率が上昇するが、チエノピリジンのみを中止してもリスク上昇は見られず、留置6カ月以降のチエノピリジン投与に明らかな有益性は認められなかった。わが… 2009/03/09 循環器
Circulation誌から エベロリムス溶出ステントの優位揺るがず SPIRIT III試験2年後の結果、パクリタキセル溶出ステントより予後良好 新開発のエベロリムス溶出ステント(EES)と従来のパクリタキセル溶出ステント(PES)の冠動脈疾患に対する有用性を比較したSPIRIT III試験の2年後の結果が、Circulation誌1月26日号に掲載された。2年後における冠動脈イベントを伴わない生存率はEES群で有意に高く、標的血管の不全および主要な心… 2009/02/16 循環器
子癇前症の妊婦は入院させるべきとASH Hospitalization Recommended in Preeclampsia 米高血圧学会は、妊婦の高血圧管理に関するposition paperを発表し、妊婦は、子癇前症の疑いがあるだけでも直ちに入院させるべきと推奨した。シカゴ大Pritzker School of MedicineのMarshall Lindheimer氏らがまとめたもので、Journal of the American Society of Hypertention誌12月号に掲載した… 2008/12/29 循環器
AHA2008 PPIとクロピドグレル、相互作用はあるのか? AHA: Conflicting Data Arise from Studies of PPI-Clopidogrel Interaction プロトンポンプ阻害薬(PPI)とクロピドグレルの併用にはリスクがあるか──。 2008/12/03 循環器
JAMA誌から 2型糖尿病の日本人に低用量アスピリンを投与すべきか? JPAD試験の結果、心血管イベントの一次予防効果は認められず 日本の2型糖尿病患者を対象に、低用量アスピリンのアテローム性動脈硬化イベント一次予防効果を評価した、Japanese Primary Prevention of Atherosclerosis with Aspirin for Diabetes(JPAD)試験の結果が、熊本大学の小川久雄氏らにより、JAMA誌2008年11月12日号に報告された。主要エンドポイン… 2008/11/26 循環器
JAMA誌から 低用量アスピリンは糖尿病に伴う心血管イベントを防げるか 日本発の大規模臨床試験JPAD、1次エンドポイントは非投与群と有意差なし 熊本大大学院循環器病態学教授の小川久雄氏らの研究グループが、2型糖尿病患者を対象に、低用量アスピリン投与による動脈硬化性イベントの1次予防効果をみる大規模な臨床試験(The Japanese Primary Prevention of Atherosclerosis With Aspirin for Diabetes;JPAD)を実施したところ、一部のサブ… 2008/11/21 循環器
BMJ誌から 糖尿病におけるアスピリンや抗酸化薬の一次予防効果は? 無症候性末梢動脈疾患のある患者ではリスク低減見られず 1型または2型糖尿病患者の心血管疾患リスクは高い。英Dundee大学Ninewells病院のJill Belch氏らは、無症候性末梢動脈疾患のある糖尿病患者を対象に、アスピリンと抗酸化薬、またはそのいずれかが、心血管イベントの一次予防に役立つかどうかを調べる無作為化試験を行ったが、投与を支持する結果は… 2008/11/19 代謝・内分泌
日本人の糖尿病患者にアスピリンの一次予防効果はあるか 今回は、JAMA誌最新号に掲載された、熊本大学大学院循環器病態学分野教授の小川久雄氏らによる、JPAD(The Japanese Primary Prevention of Atherosclerosis With Aspirin for Diabetes)試験を紹介します。臨床医学領域では、主要学術誌に掲載される論文の著者に占める日本人の割合が著しく低い… 2008/11/17 代謝・内分泌
心筋梗塞の最新医療、女性は男性ほど恩恵を受けていない? 急性心筋梗塞(AMI)治療の現場では、90年代後半から2000年代にかけてアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害薬の使用やPCIの施行が大幅に増加したが、女性は男性に比べ、新たな治療の適用が少なかった。また、同じ期間に男性では生存率が有意に改善していたが、女性では有意ではないものの、生存率… 2008/11/13 循環器
ACS患者へのPCI/CABG治療は早期開始が適切――TIMACS試験 急性冠症候群(ACS)患者に対する24時間以内の早期治療の優越性を検証した国際臨床試験「TIMACS」試験の最新結果が示された。死亡、MI、脳卒中を含む複合1次エンドポイントで有意差を示せなかったが、より重症の患者においてと、一部の2次エンドポイントでは早期治療が有意に低リスクであり、しか… 2008/11/12 循環器
関節リウマチ患者の心血管疾患リスクは2型糖尿病並み 関節リウマチ(RA)患者の心血管疾患リスクは健常者より有意に高く、糖尿病患者並みであることが示された。オランダ・アムステルダムVU大学医療センターのMichael T. Nurmohamed氏らが、2つのコホートにおける3年間の心血管疾患発症を観察した研究に基づく成果で、米サンフランシスコで開催中の米… 2008/10/27 循環器
Lancet誌から PCIセンター到着前の急性STEMI患者にチロフィバン投与が有効 PCI後のST偏位が改善し、30日後のアウトカムも良好 急性のST上昇心筋梗塞(STEMI)でプライマリPCIを受ける患者に、救急車内または紹介病院で糖蛋白IIb/IIIa受容体拮抗薬のチロフィバンを投与することによりアウトカム向上が可能かどうか調べる無作為化試験の結果、プラセボ群に比べPCI後のST偏位が改善し、30日後のアウトカムも良好であることが示… 2008/09/15 循環器
NEJM誌から 薬物療法にPCIを追加しても長期的には利益なし COURAGE試験の結果 安定冠動脈疾患に経皮的冠インターベンション(PCI)と至適薬物療法を併用した場合と、至適薬物療法のみの治療を比較したCOURAGE試験で、患者の健康状態に焦点を当てた分析の結果、PCIを追加しても利益の上乗せは小さく、さらに6~24カ月で利益が見られなくなることが明らかになった。米国Christi… 2008/09/12 循環器
NEJM誌から 脳梗塞後にテルミサルタンを2.5年投与しても脳卒中再発は防げず PRoFESS試験の結果から 脳梗塞を起こした患者に、一般的な降圧治療と共にアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のテルミサルタンの投与を早期に開始し、2.5年間継続しても、脳卒中再発、心血管イベント発生、糖尿病の新規発症リスクは低下しないことが、二重盲検の多施設無作為化試験「PRoFESS」の結果、明らかになった… 2008/09/01 循環器
NEJM誌から 脳卒中再発予防効果はアスピリン/ジピリダモールとクロピドグレルで差なし PRoFESS試験の結果 脳梗塞後の患者にとって再発は深刻な問題だ。複数の無作為化試験が、再発予防における抗血小板療法の効果を示している。今回、脳卒中後にアスピリンと徐放性ジピリダモールの併用、またはクロピドグレルの単剤投与を開始し、2.5年継続した場合の効果と安全性を比較する無作為化試験の結果、両群で… 2008/09/01 循環器
第7回 アスピリンでは心原性脳梗塞を防げない 発作性・慢性にかかわらず心房細動が認められ、CHADS2スコアが1点以上であれば、ワルファリンによる抗凝固療法を行うのが原則だと言いました。もちろん、ワルファリンが非常に厄介な薬剤であることは百も承知しています。出血性合併症のリスク、INR(international normalized ratio)のモニタリ… 2008/08/14 循環器
日本人における抗血小板薬併用療法に伴う出血リスクの上昇 6月号のStroke誌に、国立循環器病センター脳血管内科の豊田一則氏らのグループが、日本人における抗血栓療法に伴う出血について検討した論文が掲載されましたので、読んでみました。 2008/06/26 循環器
特集●旅行感染症の診かた Vol.2 「帰国後、発熱で来院」─何を疑う? “マラリア疑い”は即紹介、「チクングンヤ」「発疹熱」が日本上陸! 発熱を来す旅行感染症は下痢と比べると発生の頻度は少ないが、緊急対応を要するものが含まれているため、プライマリケアの現場では注意が必要だ。発熱を主訴とする旅行感染症の鑑別のポイントを専門家に聞いた。… 2008/06/05 感染症
【ESC2008】 脳卒中再発患者の2次予防治療、半数超が不適切 脳卒中発症後に行われていた再発予防のための投薬は、再発時の治療に当たった医師によって、実に52%が不適切とみなされていた。スウェーデンの脳卒中センターに再発で入院した患者を対象とした研究で明らかになったもので、2次予防の難しさを改めて示すものと言えそうだ。スウェーデン・Malmo大… 2008/05/18 循環器
【ESC2008】PRoFESSの結果発表 脳卒中再発予防でARBの上乗せ効果は有意差に至らず 脳卒中再発予防の評価を目的とした大規模臨床試験PRoFESS(Prevention Regimen for Effectively avoiding Second Stroke trial)の結果が5月14日、ニースで開催中の第17回欧州脳卒中学会(ESC2008)で発表された(写真)。脳卒中再発予防の標準的治療である抗血小板療法2種類の評価とアンジオテン… 2008/05/15 循環器
日本内科学会総会から アスピリン内服患者、無症候でも高頻度で胃粘膜障害 アスピリンが継続的に投与されている循環器外来通院中の患者は多いが、明らかな消化器症状がなくても、かなりの頻度で胃粘膜障害が見られることが分かった。東京警察病院循環器センターの野崎みほ氏が、第105回日本内科学会総会・講演会で発表した。… 2008/04/17 消化器
DES留置後のチエノピリジン系薬は6カ月以内が妥当か (4/9訂正) 薬剤溶出ステント(DES)の留置例において、遅発性ステント血栓症の予防のためにいつまで抗血小板療法(アスピリンにチエノピリジン系薬を併用)を続けなければならないかが議論になっている。今回、チエノピリジン系薬を6カ月を超えて継続することは、必ずしも有用ではないとする結果が、日本で… 2008/04/01 循環器
下肢血管内治療にシロスタゾールの服用が有用 下肢のインターベンション後にシロスタゾールを内服することで、治療部位の再狭窄を有意に減少させられることが分かった。小倉記念病院(北九州市)循環器科の曽我芳光氏が、日本循環器学会総会・学術集会のLate Breaking Clinical Trials 1で3月28日に発表した。… 2008/04/01 循環器
アスピリン抵抗性患者の心血管イベントリスクは約4倍 他の抗血小板薬との併用も臨床転帰を改善せず アスピリンの長期投与は、心血管疾患患者の心筋梗塞、脳卒中、血管関連死のリスクを低減することが知られている。ところが、一部にアスピリン抵抗性患者がおり、アスピリンを投与しても、感受性患者に比べ心血管イベントリスクは約4倍で、臨床転帰が好ましくないことが明らかになった。カナダToro… 2008/02/04 循環器
アスピリン“抵抗性”では抗血小板治療の効果は低い アスピリン治療で、なぜ特定の患者に治療ベネフィットがないのか。そのような患者はいかにして同定できるのかを主題に、システマティックレビューとメタ解析を行った研究。結論から言えば…アスピリンに抵抗性の人にアスピリンを使用しても無駄だから、ちゃんと検査して治療開始しましょうという… 2008/02/04 循環器
抗血小板薬投与で子癇前症リスクが1割減 出血リスクの上昇は母子ともに見られず 抗血小板薬、特に低用量アスピリンは、子癇前症の予防または発症遅延効果を持つ可能性がある。子癇前症リスクを有する女性に抗血小板薬を投与し、1次予防効果を調べた無作為化試験を対象に、メタ分析を実施した結果、子癇前症、34週以前の出産、深刻な有害事象を伴う妊娠をいずれも10%抑制するこ… 2007/06/06 産婦人科
アスピリン300mg/日を5年使用すると大腸癌リスク7割減 効果発現は使用開始から10年以降 300mg/日以上のアスピリンを約5年間使用すると、10~14年後の大腸癌リスクは、アスピリン非使用者に比べ74%も低くなることが示された。英Oxford Radcliffe診療所のEnrico Flossmann氏らの報告で、詳細はLancet誌2007年5月12日号に掲載された。… 2007/06/02 医薬品
急性冠症候群の臨床転帰が向上 14カ国の約4万5000人のデータ解析の結果より 急性冠症候群の治療現場では、1999年から2006年にかけて、ガイドラインで推奨されている薬剤の投与と侵襲的治療の適用が有意に増えており、その結果、入院中の死亡、うっ血性心不全、心筋梗塞再発、心原性ショックなどが有意に減少したことが、英Edinburgh大学のKeith A. A. Fox氏らの調査で明ら… 2007/05/17 循環器
女性のアスピリン常用は死亡リスク低減 低-中用量アスピリン使用で心血管死亡リスクが25%減 低用量アスピリンの常用のメリットを示す研究結果が蓄積されつつある。女性を対象とする観察研究で、低-中用量アスピリンを1~5年間使用すると、心血管死亡リスクが25%減少することが明らかになった。米国Harvard大学のAndrew T. Chan氏らの報告で、詳細はArch Intern Med誌2007年3月26日に掲載… 2007/04/16 循環器
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療4】 変わる脳梗塞再発予防 重み増す一般内科の管理責任 t-PAの登場や救急搬送体勢の整備により、脳梗塞からの救命率が高くなった後、次の課題として浮上するのは脳梗塞の再発だ。この再発予防では、一般内科医の果たすべき役割は大きい。再発予防の観点から必要なことは、大きく分けて2つ。抗凝固薬や抗血小板薬の投与による梗塞の発症を抑える治療と、… 2007/03/23 循環器
川崎病のステロイドパルス療法追加の意義は? 標準治療にステロイドを加えても効果に差はない--米国の報告 川崎病患者に対する初期のコルチコステロイド治療が冠動脈瘤の予防において有効なのか--。冠動脈径に対するステロイドパルス療法の作用を調べる無作為化試験の結果、標準治療にステロイドを加えても効果に差はないことが報告された。これは米Harvard大学とBoston小児病院に所属するJane W. Newb… 2007/02/26 循環器
【年末スペシャル2006 第7回】 日本の医療は効率的で安全だ 東海大内科系助教授 後藤 信哉氏 アテローム血栓症に関する大規模な前向き観察研究として、日本を含む44カ国で実施されているREACHスタディの1年目の結果から、日本は欧米に比べ、心血管死など重大な心血管イベントと、入院を要する重篤な出血性合併症が共に半分以下という実態が明らかになった。「この結果は日本の医療の優れた… 2006/12/26 循環器
CVD2次予防のクロピド併用は妥当 アスピリン単独に対して4万ドルのコスト増で生存期間1年延長 CHARISMA試験では、クロピドグレルを低用量アスピリンに追加すると、心血管疾患患者(冠疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患)の心血管イベントが減少する2次予防効果が認められている。この2次予防の費用対効果を調べた新たな研究の結果、米国の医療システムの中で容認できる費用の増加で、余命をあ… 2006/11/16 循環器
【連載第15回】 成人喘息患者の1割はアスピリン喘息 解熱鎮痛薬を処方するとき、患者から「私はアスピリン喘息ですが、この薬を服用してもいいですか」と尋ねられて、「いいですよ」と答える医師は少なくない。そのため、患者が服用して致死的発作を起こすことがしばしばある。アスピリン喘息は、成人喘息患者の約10%に出現するので、喘息患者を診… 2006/10/23 呼吸器
アスピリンの効果、長期でも弱まらず 冠疾患患者への5年投与で凝集抑制能に有意差なし アスピリン製剤(ASA)は長期投与でも耐性が生じにくいことは知られているが、冠状動脈疾患患者に50/100mg製剤を5年間投与しても、凝集抑制能に有意な変化が見られないことが試験の結果、確かめられた。オーストリア心血管リハビリセンターのRobert Berent氏らの研究グループが9月5日のポスターセ… 2006/09/15 循環器
【連載第3回 不整脈(2)-徐脈(Bradycardia)の症例】 60歳女性、約30分前に自宅で失神 症例 60歳の女性が、約30分前自宅で失神(数分間)したとのことで、救急車で来院した。胸痛はないとのことである。以前にもこのようなエピソードはあったが放置していた。病院にかかったことがないため、既往歴については不明である。… 2006/07/14 救急医療・集中治療
退院時処置の文書化でAMI死亡が半減 日常診療へのガイドライン導入で退院時文書の実践が大幅増 米国心臓学会(ACC)と米心臓協会(AHA)は、急性心不全ガイドラインを日常診療に導入する具体的な方法を示したGAP(Guideline Applied in Practice)プログラムを推進している。 2006/07/13 循環器
COX-2阻害薬で心筋梗塞ほぼ2倍 対プラセボのメタ分析結果、従来のNSAIDsでも高用量ならリスク増 COX-2阻害薬とプラセボ、COX-2阻害薬と従来型NSAIDsを比較した前向きの無作為割付比較試験のメタ分析の結果、COX-2阻害薬は偽薬に比べ、重症の血管イベントリスクをほぼ2倍に高めること、一部の従来型NSAIDsも高用量だと同様のリスク上昇をもたらすことが明らかになった。… 2006/07/03 循環器
NSAIDs服用で心疾患リスクは約1.2倍 非選択的NSAIDsを服用した患者における心筋梗塞の発症と心イベントによる死亡のリスクは、非服用者に対し、インドメタシンでは1.27倍、ナプロキセンでは1.14倍になることが、大規模なコホート内症例対照研究でわかった。米国カイザー医療センターのStanford M. Shoor氏らが6月22日の口演セッショ… 2006/06/28 骨・関節・筋
「薬剤溶出ステント検証 第2回」 抗血小板薬の確実服用で遅発性血栓症を防げ 第1回は薬剤溶出ステント(drug-eluting stent:DES)の普及について触れたが、DESであっても注意しなければいけない点はある。特に最近、問題になっているのが遅発性ステント血栓症(late stent thrombosis:LST)だ。昨年、米国心臓病学会(ACC)誌にロッテルダムのグループから発表された論文… 2006/06/12 循環器
アスピリン、より高用量の長期使用で大腸がんリスクが低下する ただし消化管出血リスクは上昇――米国の研究 米Harvard大学医学部のAndrew T. Chan氏らは、大腸がん予防におけるアスピリンの効果を評価し、より高用量を長期間摂取すると、大腸がんリスクは半減することを示した。一方で、消化管の大出血のリスクは2倍になるという。詳細はJournal of American Medical Association(JAMA)誌2005年8月24/… 2005/08/29 癌
頸動脈狭窄患者のクロピドグレル+アスピリン併用 アスピリン単独に比べ脳虚血再発リスクが4割減少 英St George大学医学部のHugh S. Markus氏らは、欧州4カ国で、症候性頸動脈狭窄患者の脳虚血再発リスク低減におけるクロピドグレルとアスピリン併用の効果をアスピリン単独と比較する多施設試験を行った。経頭蓋超音波ドプラ(TCD)検査によって検出される微小栓子シグナル(MES)をマーカーとした… 2005/04/28 循環器
症候性頭蓋内動脈狭窄にはワーファリンよりアスピリンが安全 脳卒中などの予防効果は同等 症候性頭蓋内動脈狭窄の患者に対する、脳卒中予防のためのアスピリン投与は、ワーファリン投与に比べ、予防効果が同等で有害事象の発生率は有意に少ないことがわかった。例えば、アスピリン投与群の死亡率はワーファリン投与群の半分以下だった。同疾患に対して、一般的にアスピリンよりもワーフ… 2005/04/06 循環器
NSAIDsの常用はバレット食道患者の食道腺がん発症を5分の1に抑制する--米国の研究 アスピリンと非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)は、大腸がんリスクを下げると考えられている。しかし、食道腺がんの発症に対する影響はほとんど調べられていなかった。米Fred Hutchinsonがん研究センターのThomas L Vaughan氏らは、バレット食道と診断された患者を対象に横断的観察研究を行い、NS… 2005/11/24 消化器
関節リウマチ患者で心筋梗塞予防のアスピリン服用者は2割弱、リウマチ専門医に意識改革促す 関節リウマチ患者は心筋梗塞リスクが高いことは知られているが、アスピリンの予防投与を受けているのは、2割に満たないことが明らかになった。米Wake Forest大学のLee Colglazier氏らが、1万4000人超の関節リウマチ患者を調べ明らかにしたもので、11月16日に開催された米国リウマチ学会のコンカ… 2005/11/18 循環器
【AHA2005速報】 抗血小板薬clopidogrelとアスピリンの併用で冠動脈疾患の総死亡リスクが減少 冠動脈疾患の症例に対するアスピリンと抗血小板薬clopidogrelの併用療法で、冠動脈疾患の総死亡リスクが減少することが報告された。クリーブランド・クリニック財団のThomas J Helton, Anthony A Bavry氏らが11月14日、メタ分析の結果をセッション「Acute Coronary Syndromes - Medical Therapies… 2005/11/17 循環器
【日本心臓病学会速報】 アスピリンによる動脈硬化予防効果調べる国内初の大規模試験、順調に登録進む 2005年3月から始まった動脈硬化性疾患危険因子を有する高齢者に対するアスピリンの予防効果を調べるわが国初の大規模試験の登録が順調に進んでいる。 2005/09/19 循環器
低用量アスピリン、高齢者の心血管疾患一次予防でリスクに優る効果示せず――豪の疫学シミュレーション研究 豪Tasmania大学のMark R Nelson氏らは、70歳以上の高齢者に、心血管疾患の一次予防を目的として低用量アスピリンを投与した場合の利益とリスクを、疫学モデルを用いて評価した。その結果、出血リスクを上回る予防効果は認められなかった。詳細はBritish Medical Journal誌2005年6月4日号に報告… 2005/06/06 循環器
【日本循環器学会2005速報】 2型糖尿病患者へのアスピリン投与で、心血管系イベントが少ない傾向が確認される--JPAD研究 2型糖尿病患者へのアスピリン投与は、動脈硬化性疾患の一次予防に効果がある可能性が示された。JPAD研究の成果の一つで、3月21日のシンポジウム「循環器疾患の成因としての糖尿病/耐糖能異常」の中で、熊本大学の中山雅文氏(写真)が報告した。… 2005/03/21 代謝・内分泌
アスピリン投与で健康な女性の脳卒中リスクが17%減少 45歳以上の健康な女性に対し、アスピリンを投与すると、脳卒中の発症リスクを約17%減らすことができるようだ。米Harvard Medical SchoolのPaul M. Ridker氏らが、約4万人の女性を対象に、死に至らない心筋梗塞や脳卒中、心血管疾患による死亡について、10年間追跡した前向きコホート研究の中で… 2005/03/11 循環器
【国際脳卒中学会2005速報】 アスピリン抵抗性──検査の信頼性向上と治療試験が急務 アスピリンは脳梗塞患者における再発を約25%抑制するといわれる。これは有意な効果ではあるが、逆にみると再発の3/4は防げないともいえる。アスピリン治療下でおこる再発の原因として種々の原因が指摘されているが、最近、そのひとつとして注目されているのがアスピリン抵抗性である。その定義や… 2005/02/06 循環器
【国際脳卒中学会2005速報】 脳血管障害患者のクロピドグレル抵抗性、従来の報告上回る可能性も 過去数年間にアスピリン抵抗性に関する知見が急速に増えてきた。アスピリン抵抗性がみられる患者では、アスピリンの抗血小板作用が機能せず、心筋梗塞、脳卒中などのリスクが増大するといわれるが、その病態生理の研究が進むなかで、他の抗血小板薬についても抵抗性に関する懸念が生じている。… 2005/02/04 循環器