Eur Heart J誌から HDL-C値が高過ぎても総死亡リスクが上昇 一般集団を対象としたデンマークの大規模観察研究の結果 高密度リポ蛋白(HDL)コレステロール値と総死亡率との関連はU字型であり、男女ともHDL-C値が極めて高い場合は総死亡リスクが高かったことが、観察研究で示された。結果はEuropean Heart Journal誌8月21日号に掲載された。… 2017/09/15 循環器
BMJ誌から リノール酸の豊富な植物油は死亡率を下げない コレステロールの低下はアウトカムに結びつかず 飽和脂肪酸の代わりにリノール酸が豊富な植物性油脂を摂取すると、コレステロール値が下がり、冠イベントリスクが低下して生存利益も得られる、というdiet-heart仮説を支えてきたMinnesota Coronary Experiment(MCE)のデータを再分析したところ、コレステロールは下がるものの、心血管イベント… 2016/05/16 循環器
第1弾は「骨の健康に役立つ」みかんともやし 増える機能性表示食品、ついに農作物も 消費者庁が届出書を受理、みかんは11月、もやしは10月発売 2015年4月から始まった消費者庁の機能性表示食品制度で、初めて生鮮食品の届出書が受理された。三ヶ日町農業協同組合の「三ヶ日みかん」と、サラダコスモ(岐阜県中津川市、中田智洋代表取締役)の「大豆イソフラボン子大豆もやし」について8月3日に届け出されたことを、消費者庁が2015年9月8日に… 2015/09/09 サプリ・食品
BMJ誌から 強力なスタチン療法は急性腎障害による入院リスク上昇に関与 ただしCKD患者では有意な関係は認められず 高用量のスタチンを処方された患者と低用量のスタチンを投与された患者の急性腎障害による入院率を比較した研究で、強力なスタチン療法により腎障害リスクが上昇することが示唆された。カナダBritish Columbia大学のColin R Dormuth氏らが、BMJ誌電子版に2013年3月20日に報告した。… 2013/04/08 循環器
新ガイドラインの評価はしだいに高くなっている 日本動脈硬化学会は、2012年6月に「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」を刊行後、第一線の医師への認知を高めるため、同年末までに全都道府県で50回を超えるセミナーを開催してきた。本連載のまとめとして、ガイドライン策定を主導し、こうしたセミナーの多くで参加者と接してきた帝京大学… 2013/03/06 循環器
Arch Intern Med誌から 健診で血中脂質量の検査前の絶食は必須ではない? 非空腹時に測定しても空腹時の数値と大差なし 血中脂質量の測定は空腹時に行うことが推奨されているが、実際には検査前の絶食時間は血中脂質量に大きな影響を与えないことが、カナダCalgary大学のDavinder Sidhu氏らの研究で明らかになった。論文は、Arch Intern Med誌電子版に2012年11月12日に掲載された。… 2012/11/29 検査
MEGA:冠動脈疾患が少ない日本人で脂質改善の意義を示す 監修:帝京大学医学部長 寺本 民生氏 LDL-C低下療法が冠動脈疾患の1次、2次予防に有用であることについては、欧米でエビデンスが確立している。しかし日本人は欧米人に比べて心筋梗塞の発症が3分の1程度と少なく、一方で脳卒中は約2倍と多い。これだけ疾病構造に違いがあるのに欧米のエビデンスを日本人に当てはめられるのか――この… 2012/11/19 循環器
SPARCL試験:脳卒中既往患者に対する包括管理の重要性を示す 監修:帝京大学医学部長 寺本 民生氏 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版では、スタチンによる脳梗塞発症の予防を「推奨レベル1、エビデンスレベルA」としている。そのステートメントの中で示唆されているのが、脂質、血圧、生活習慣などの包括的管理の重要性だ。… 2012/10/30 循環器
ASCOT-LLA:動脈硬化予防に包括的治療の有効性を示す 監修:帝京大学医学部長 寺本 民生氏 心血管リスク因子を持つ患者の動脈硬化予防には、血圧、脂質、血糖を含めた管理――包括的治療を行う必要がある。今回のガイドライン改訂で特に強調されたその概念を、最初に裏付けた臨床試験として知られるのが、北欧と英国・アイルランドで行われ、2003年に報告されたASCOT-LLA(Anglo-Scandina… 2012/10/05 循環器
高リスク糖尿病患者への積極的なLDL-C低下で心血管リスクが37%減:CARDS試験 監修:帝京大学医学部長 寺本 民生氏 糖尿病は動脈硬化疾患の大きなリスク要因であり、欧米のメタ解析では非糖尿病患者と比較した冠動脈疾患発症リスクが約2倍。わが国の久山町研究やNIPPONDATA80では2.6?2.8倍とさらに高リスクであることが明らかになっている。このため、動脈硬化疾患予防ガイドライン2012でも、糖尿病患者に対するL… 2012/08/31 循環器
CTT:26臨床試験のメタ解析で積極的脂質低下療法の有効性と安全性を立証 監修:帝京大学医学部長 寺本 民生氏 スタチンによる脂質低下療法が動脈硬化性疾患を抑制することを示した無作為化比較試験(RCT)は数多い。脂質低下療法に関する主な大規模RCTを対象としたCholesterol Treatment Trialists’(CTT) collaborationによるメタ解析の結果から、スタチンによる脂質低下療法、特により低いLDL-C値を目指… 2012/07/31 循環器
内外の最新エビデンスを踏まえ絶対リスクと包括的治療を導入 日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」が5年ぶりに改訂された。患者のリスク層別化に「NIPPON DATA80」のリスク評価チャートに基づいた絶対リスク評価を導入したこと、国内外の最新エビデンスを踏まえ、包括的な治療の必要性を示したことが大きな柱だ。最新ガイドラインの基盤と… 2012/06/29 循環器
米国心臓協会(AHA)2011 生活習慣の小さな改善が死亡率減少につながる 喫煙、運動、食事、BMIどれか1つの改善でも総死亡のリスクが2割減 体重指数(BMI)や喫煙状況など4つの生活習慣と、血圧や血糖など3つの検査値を合わせた7つの指標のうち、1つでも改善されれば、死亡率の有意な減少につながることが分かった。米国バーモント大学のMart Cushman氏らが、フロリダ州オーランドで開催された第84回米国心臓協会・学術集会(AHA2011)… 2012/01/04 生活習慣
コレステロール吸収・合成マーカー測定によりLDL-C低下効果の予測が可能 コレステロールの恒常性は、コレステロールの吸収と合成のバランスによって調節されているが、吸収もしくは合成の亢進がある患者では、スタチンやコレステロール吸収阻害薬への応答性が異なることが報告されている。しかし、投与前の吸収・合成のバイオマーカー値から治療効果がどの程度予測でき… 2010/11/22 循環器
LDLコレステロールが正常でも、肥満や高血圧などのリスク因子が多いほど心血管イベントリスクは増大 低比重リポ蛋白(LDL)コレステロール値をコントロールしても、低肥満や高血圧、糖尿病や、高トリグリセリド値、高比重リポ蛋白(HDL)値が低い、といったリスク因子が多い程、心血管イベントリスクは増大するようだ。同リスク因子が1つでもあれば3年間の心血管イベントリスクは1.7倍に、4因子で… 2010/11/18 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 中高年女性の脂質値は閉経期に大きく変動する 白人だけでなく様々な民族で同様の変動パターンを確認 女性では、閉経前後の短い期間に総コレステロール、低比重リポ蛋白コレステロール、およびアポリポ蛋白Bが急激に上昇し、しかもこれが様々な民族に共通の現象であることが、米国のコホート研究で明らかになった。… 2010/01/07 循環器
JAMA誌から 動脈硬化のリスク評価、TC+HDLまたはアポ蛋白だけで可 中性脂肪測定や検査前絶食の必要なし 血中コレステロールやアポリポ蛋白の測定は動脈硬化のスクリーニングや治療に重要である。しかし、どの項目を指標とするのが最も効果的であるか明確なエビデンスはなかった。 2009/11/26 循環器
Lancet誌から 心筋梗塞のリスク評価はアポ蛋白比で? 「コレステロール比よりもアポ蛋白比の方が優れた指標」と著者 急性心筋梗塞のリスク指標として、コレステロールよりもアポ蛋白の方が適切かもしれない――。52カ国で行われた症例対照研究「INTERHEART試験」で、非空腹時のアポ蛋白B100(Apo B)/アポ蛋白A1(Apo A1)比が、他の脂質値よりもよりよい指標であることが明らかになった。特にアジアにおいてはApo… 2008/08/22 循環器
ジャズを聴きながらコレステロールとPSAをチェック BeanTown Jazz Festivalでストリートに設けられたステージは、子どもから大人まで多くの人で賑わっていた。そこで、またまた、面白いものを発見してしまった。 2007/10/03 医師のキャリア
連載第11回 女性に多い“健康オタク” 75歳の女性Nさんは、高血圧にて通院していた。カリウム摂取が血圧を下げると聞いて、テレビの健康番組にも出演する医師の著書に書かれている生ジュースを作って飲み始めた。2週間で体重が1~2kg減少し、喜んでいた矢先、当院で血液検査を行ったところ、血清カリウム値が5.8mEq/Lだったため、せっ… 2006/06/19 循環器
連載第1回 TC250mg/dL超の閉経女性への対応は? 63歳女性患者Aさんは、検診でTC277mg/dL、HDL-C56mg/dL、中性脂肪269mg/dLと高かったことから当院を受診。55歳以上の女性の管理基準はTC220mg/dL未満だが、私は自信を持って治療不要と判断した。その根拠は? 2006/04/03 循環器
肥満者では高コレステロール食による炎症マーカー上昇が起きにくい 1日卵4個でも悪影響見られず、米国の研究 コレステロール摂取による炎症マーカー値の変化をインスリン感受性が正常な人とインスリン抵抗性の人、さらに肥満もある人の間で比較したところ、肥満、あるいはインスリン抵抗性がある人では有意な影響がなく、標準体重のインスリン感受性正常者だけで炎症マーカーが上昇するという一見意外な結… 2005/06/16 代謝・内分泌
高齢者ではコレステロール値が高いと認知症になりにくい 米Johns Hopkins大、70歳以上の北欧住民で確認 米Johns Hopkins大学のMichelle Mielke氏らは、コレステロール値と認知症リスクの関係を長期にわたって調べ、高値の高齢者の方が認知症リスクが低いことを示した。これまで、総コレステロール値と認知症の関係を調べた疫学的な研究においては一貫した結果が得られておらず、新たな議論を巻き起こ… 2005/06/14 循環器
収縮期血圧とコレステロール値の上昇は心血管疾患リスクを高める――日本など9カ国のコホート研究 コレステロール値がどのレベルであっても収縮期圧(SBP)の上昇はCVDリスクを高め、また、SBPがどのレベルであってもコレステロール値の上昇は脳梗塞および冠動脈疾患(CHD)リスクを高める。日本を含むアジア・太平洋地域9カ国で行われた36件のコホート研究のデータから、血圧とコレステロール… 2005/11/28 循環器
低脂肪食に大豆、食物繊維、ニンニクなどの追加摂取でさらに効果--米国研究 脂肪、特に飽和脂肪の摂取抑制は、血漿脂質プロファイルを改善するための有効な方法の一つだ。米Stanford大学のChristopher D. Gardner氏らは、低脂肪食に、野菜と果物、豆類、全粒穀類を加えると、改善効果がさらに高まることを無作為割付試験によって明らかにした。詳細は、Annals of Internal … 2005/05/19 循環器
酢酸の血中コレステロール値低下作用を確認、ミツカンが報告 ミツカングループ本社中央研究所は、血中コレステロール値が高めの人で、酢酸がコレステロール値を低下させる作用があることを明らかにし、第59回日本栄養・食糧学会で発表した。酢酸の高コレステロール血症に対する効果をヒトで確認したのは初めてという。… 2005/05/18 循環器
【国際脳卒中学会2005速報】 卵1日1~2個なら脳卒中や心臓病への影響なし、ただし糖尿病の方は控えめに 卵(鶏卵)に含まれるコレステロールは100g当たり約400mg と食品の中でも特に多い。卵1個と300gのヒレステーキがほぼ含有量になることから、生活習慣病が気になり始める中高年以降では食べるのを控える人が少なくないようだ。… 2005/02/06 循環器