循環器Q&Aシリーズ《12》 81歳女性、90kg。重症心不全をどう管理する? <内科医>肥満の心不全の方の管理について、長くなりますがどなたか力を貸してください。心不全(ベースにsevereAS.cafあり)の81歳女性、150cmくらい、体重は測れてないのですが90kgくらいありそうな方です。他院でハンプ、利尿薬、DOBなどで治療され、ベースCRE1.5くらいから3台まで悪化、挿管さ… 2020/06/10 循環器 医師限定コンテンツ
切っても切れない肥満と肺血栓塞栓症の関係 Respiratory Investigation誌から 当院にもたまにウォークインで肺血栓塞栓症の患者さんが来られますが、肥満や深部静脈血栓症を有する女性が多い印象です。救急外来で胸痛を訴えて搬送されるケースもありますが、意外にケロっとしている人が増えたなぁと最近思っています。軽症で同定される患者さんが増えたからかもしれません。… 2019/04/22 呼吸器
BMJ誌から 朝食摂取習慣は必ずしも減量に貢献しない 朝食を介入にして食べない群と比較したRCTのメタアナリシス 肥満者を減らすための対策の1つとして、先進国では習慣的な朝食の摂取が推奨されてきた。しかしこれを支持する質の高いエビデンスはなかったため、オーストラリアMonash大学のKatherine Sievert氏らは、1990~2018年に行われたランダム化対照試験を抽出して系統的レビューとメタアナリシスを行っ… 2019/02/21 生活習慣
BMJ誌から 肥満は腎機能低下リスクを亢進させる BMIなどの肥満度が高い人はGFRが低下しやすく死亡率が高い 肥満の程度とその後の糸球体濾過量(GFR)の低下の関係を検討する大規模なメタ分析を行った米Kidney Health Research InstituteのAlex R Chang氏らは、BMIが25を超える人々のその後8年間のGFR低下リスクは高く、BMIが大きいほどリスク上昇は傾向を示したと報告した。結果は、BMJ誌電子版に2019年1… 2019/02/01 腎・泌尿器
NEJM誌から ロルカセリンは心血管リスクを上昇させない 肥満患者向けの生活指導併用薬の安全性を3.3年追跡 選択的脳内セロトニン2C受容体作動薬のロルカセリンは、食欲調節作用を持ち、過体重や肥満患者の体重管理に使用する薬としてFDAに承認されている。この薬剤の心血管系に対する安全性を検討する二重盲検のランダム化プラセボ対照試験を行った米Brigham and Women’s HospitalのErin A. Bohula氏ら… 2018/09/14 代謝・内分泌
Lancet誌から セマグルチドは肥満者の減量を促進する フェーズ2試験でリラグルチドを上回る減量効果 米国South Carolina大学のPatrick M O'Neil氏らは、BMIが30以上で2型糖尿病ではない成人に、生活指導に加えてセマグルチド、リラグルチド、プラセボを52週間皮下投与し、減量効果を評価するランダム化フェーズ2試験を行い、セマグルチド群の減量効果が有意に大きかったと報告した。結果はLancet誌… 2018/08/31 代謝・内分泌
第17回 糖尿病慢性合併症、命に直結する「えのき」 今回は前回に引き続き、糖尿病の慢性合併症について解説します。前回は、何年も未治療のまま、または血糖コントロールが不良なままでいると血管が障害されて血流が悪くなり、そこにつながる臓器が障害されていくこと、そして、そのうち微小な血管が障害されて起こる「細小血管合併症」について解… 2018/06/28 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から 代謝的に健康な肥満も心血管疾患リスクは高い 肥満はMetSとCVDリスク両者の主要原因 肥満だが、メタボリックシンドローム(MetS)ではない「代謝的に健康な肥満(MHO)」と心血管リスクの関連が、コホート研究であるMESAのデータを用いて検討された。解析の結果、MHOはMetSを発症する可能性が高く、その場合には心血管リスクが高まることが明らかにされ、代謝的に健康であっても、… 2018/05/18 代謝・内分泌
第14回 カロリー制限と糖質制限、どちらが正しい? 糖尿病治療の三本柱は、食事・運動・薬物療法です。今回は、糖尿病の治療の際に最も重要で、かつ最も難しい生活療法(食事療法と運動療法)のポイントについて解説します。糖尿病を悪化させる要因はたくさんあります。肥満、運動不足、飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足。これらを改善するためにど… 2018/04/26 代謝・内分泌
脂肪特異的マクロファージと肥満の関係 最近、脂肪組織でも特異的に存在するマクロファージが複数同定され、肥満や加齢に関係することが知られるようになってきました。今回は、脂肪組織特異的マクロファージ(Sympathetic Neuron Associated Macrophage:SAM)と肥満の関係を示した論文を紹介します。… 2018/02/09 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から HFpEF患者、腹部肥満は死亡リスク増加と関連 TOPCAT試験の患者データを用いた観察研究の結果 左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)患者における肥満と死亡リスクと関係を、スピロノラクトンを用いた国際共同治験の患者データを用いて分析したところ、腹部肥満のある患者は、腹部肥満のない患者に比べて、総死亡リスクが有意に高かった。日本人研究者が行った観察研究の結果は、J Am Coll … 2017/12/18 循環器
Ann Intern Med誌から BMIの最大値と死亡リスクの関連を検証 ベースラインのBMIよりもバイアスを小さくできる 肥満と死亡率の関係については議論が続いている。米Harvard公衆衛生大学院のEdward Yu氏らは、対象者を長期間追跡したコホート研究でのBMIの変動を調べ、最大値を選んでその後の死亡リスクとの関係を調べる方法を用いると、バイアスを減らせる可能性が高いことを示唆した。結果は、Ann Intern Med… 2017/05/02 生活習慣
BMJ誌から 肥満との関連エビデンスがある癌は11種類 肥満と癌の関係を示したメタアナリシスは複数あるが、研究間の不均一性、内在するバイアスや交絡因子などが、肥満が癌に及ぼす影響の過大評価につながっている可能性がある。英国Imperial College LondonのMaria Kyrgiou氏らは、既存のエビデンスについて評価し、その質を検討するためにアンブレ… 2017/03/31 癌
J Am Coll Cardiol誌から 2型糖尿病患者のアスピリン不応答、原因はコーティングに 肥満の2型糖尿病(T2DM)患者におけるアスピリン不応答率が最も高いのは、速放性(IR)アスピリン、放出調整脂質ベースアスピリン(PL2200)、遅延放出腸溶コーティング(EC)アスピリンの3種のうち、ECアスピリンであることが明らかにされた。米・ハーバード大学の研究者によるこの結果は、J Am … 2017/02/24 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol HF誌から 高血圧・肥満・糖尿病の予防で心不全リスク低下 生存期間は延長、心不全有病期間は短縮 高血圧、肥満、糖尿病という3つの危険因子と生涯の心不全発生リスクとの関連性を調べた疫学研究から、いずれの危険因子もない中高年では、全ての危険因子を有する中高年と比べ、心不全発症リスクが大きく低下することが示された。結果はJ Am Coll Cardiol HF誌12月1日号に掲載された。… 2016/12/15 循環器
EASD2015速報 メタ解析が示す「早食いは太りやすい」の実像 BMIは1.78増加、肥満のリスクは2.15倍に 食事の早食いはBMIの増加や肥満と結びついていることが、疫学研究のメタ解析から明らかになった。第51回欧州糖尿病学会(EASD2015、開催地:ストックホルム)で、九州大学大学院総合コホートセンターの大隈俊明氏らが発表した。… 2015/09/24 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から AF発症の危険因子、新たに肥満が浮上 AF発生率および合併症の傾向は従来と変わらず 心房細動(AF)については既に多くの知見が積み上げられており、疫学および危険因子の解析から、AFと心血管イベントとの関連は広く知られている。しかし、高血圧や心筋梗塞、心不全などに対する治療法は近年目覚しく進歩した。また、人口構成は高齢化し、我々の生活様式も変化している。遠い昔に… 2015/09/09 循環器
未治療の進行大腸癌患者へのベバシズマブと化学療法の効果は肥満と関係なし【WCGC2015】 未治療の進行大腸癌に対してベバシズマブと化学療法を投与した4件の大規模臨床試験のプール解析の結果、BMI (Body Mass Index) が最も低い群で全生存期間中央値(OS)が一番短いことが明らかとなった。肥満は大腸癌の発生リスクを高めること、再発リスクを高めることが知られているが、進行癌にな… 2015/07/02 癌
J Am Coll Cardiol誌から AF患者にはダイエットを推奨すべき リバウンドすれば再発リスクは増大 米国では肥満および心房細動(AF)がともに増加傾向にあり、関連の医療費増大が懸念されている。肥満に伴って生じる高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸などの疾病は、肥満そのものと併せてAF発症と関連することが報告されており、AFの対策として肥満への介入が有望である可能性が示唆されていた。この… 2015/06/04 循環器
GLP-1受容体作動薬:リラグルチドが一番人気 第2位はエキセナチド、第3位はリキシセナチド 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いGLP-1受容体作動薬を聞いたところ、第1位はリラグルチド(商品名ビクトーザ)となった。処方経験がある医師の3分の2(66.9%)がリラグルチドを挙げており、最も人気のあるPPIであることが分かった。… 2015/01/22 代謝・内分泌
JAMA Pediatrics誌から 乳幼児への抗菌薬投与で肥満が増える!? 腸内細菌叢の変化が影響か、米国で行われたコホート研究の結果 乳幼児に対する抗菌薬処方と生後59カ月までの肥満に有意な相関があることが、米国で行われたコホート研究の結果として示された。米国Philadelphia小児病院のL. Charles Bailey氏らが、JAMA Pediatrics誌電子版に2014年9月29日に報告した。… 2014/10/20 小児科
日本人での大規模な前向きコホート研究のプール解析で肥満と乳癌の関連性が確認 国立がん研究センターは、10月7日、日本人での大規模な前向きコホート研究のプール解析の結果、肥満と乳癌の関連性を確認したと発表した。閉経前・後ともに肥満は乳癌のリスクになるとしており、閉経前においては欧米人女性と異なる可能性が示唆されたという。… 2014/10/07 癌
リポート◎尿路結石の“常識”を再点検 夏に尿路結石が増えるってホント? 「結石は夏に要注意」「太っていると結石ができやすい」「水を飲めば結石ができにくくなる」など、尿路結石に関する“常識”は数多い。しかしこれらは、これまで十分な検証が行われておらずエビデンスが少なかったため、尿路結石患者への生活指導の際、説得力に欠けた説明になってしまいがちだっ… 2014/06/12 腎・泌尿器
肥満が乳癌死に独立した影響を与えるのは閉経前エストロゲン受容体陽性患者のみ、70試験8万例の解析で明らかに【ASCO2014】 肥満が乳癌死に対して、明確な独立した影響を与えるのは、閉経前でエストロゲン受容体(ER)陽性疾患のみであることが、早期乳癌の70試験8万例の解析によって明らかになった。5月30日から6月3日まで米国シカゴで開催されている第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、英国University of OxfordのHongc… 2014/06/02 癌
ASCO、癌患者の肥満に適切に対処するための医師と患者向けのリソースを提供 米臨床腫瘍学会(ASCO)は、2014年5月12日、医師による、癌患者の肥満に対する適切な介入を助けるため、また、癌診断後の患者に体重管理の重要性を伝え、患者自身が健康な生活習慣を身につけて継続することを容易にするための新たなリソースを公開した。… 2014/05/14 癌
NEJM誌から 過体重の幼稚園児は肥満中学生になりやすい 米国における前向きコホート研究の解析結果 米国の小児を代表する集団を5歳から14歳まで追跡し、肥満になる時期や危険因子を分析した結果、5歳時点で過体重の小児は正常体重の同級生と比べて、14歳時点で肥満になるリスクが約4倍と高いことが示された。米Emory 大のSolveig A. Cunningham氏らが、NEJM誌2014年1月30日号に報告した。… 2014/02/14 代謝・内分泌
JAMA誌から 生活改善に肥満治療薬追加で減量効果アップ ただし、心血管合併症と死亡リスクは減らず、系統的レビューの結果 肥満者が、生活改善とともに肥満治療薬を1年以上服用した場合の利益を検討した系統的レビューの結果、生活改善のみに比べて肥満治療薬の併用により体重が有意に減少すること、心血管代謝危険因子を改善することが示された。ただし、心血管合併症や死亡への利益は示されなかった。米国立糖尿病・消… 2014/01/16 代謝・内分泌
JAMA誌から 心血管リスク因子管理と減量で心房細動の症状が改善 減量が心臓のリモデリングを改善か、RCTの結果 心血管代謝危険因子の管理に加えて減量することが、心房細動(AF)の症状を改善することが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。心室中隔厚と左房径の改善も認められた。オーストラリアAdelaide大のHany S. Abed氏らが、JAMA誌2013年11月20日号に報告した。… 2013/12/02 循環器
JAMA誌から 厳格な食事制限が肥満OA患者の膝関節負荷を減少 血漿IL-6値も低減、体重減少効果が高いほど効果大 肥満の変形性膝関節症(OA)患者では、運動のみよりも、厳格な食事制限や食事制限と運動の併用を行った方が、膝関節への負荷を減らして炎症を抑えることが、ランダム化比較試験(RCT)「IDEA」の結果として示された。米Wake Forest大学のStephen P. Messier氏らが、JAMA誌2013年9月25日号に報告した… 2013/10/02 骨・関節・筋
BMJ誌から 肥満妊婦の子は成人後の死亡リスクが約1.4倍 正常体重の妊婦の子との比較、英国で行われたコホート研究の結果 初回の妊婦健診の際に測定されたBMI値に基づき、過体重または肥満と判定された女性から生まれた子は、成人後の全死因死亡と心血管イベントによる入院のリスク上昇に直面する可能性が示された。英Edinburgh大学のRebecca M Reynolds氏らが行ったレコードリンケージによるコホート研究の結果で、論… 2013/08/30 産婦人科
第73回米国糖尿病学会 肥満とうつ病、どちらの治療を優先すべきか ともに2型糖尿病のリスクである肥満とうつ病。この2つの疾患が併存している患者に対して、どちらの治療を優先すべきなのか――。この問の答えを求めて、大うつ病と肥満の女性患者を対象に介入試験を行ったところ、うつ病に力点を置いた治療を行うほうが良い結果を得られる可能性が示された。Rosal… 2013/08/29 循環器
NEJM誌から 2型糖尿病への厳格な生活習慣介入では心血管イベントは減少せず 体重などの減少効果あり、10年弱の追跡研究の結果 過体重または肥満の2型糖尿病患者に対して厳格な生活習慣介入を行うと、体重が減少し、心血管危険因子プロファイルも改善するが、10年弱の追跡期間中では心血管イベントの有意な低下は見られないことが、ランダム化比較試験(RCT)の結果明らかになった。Look AHEAD Research Groupの米Brown大学… 2013/07/11 代謝・内分泌
第47回日本成人病(生活習慣病)学会 低体重は肥満同様、蛋白尿の独立した危険因子に 健診受診者の横断研究、縦断研究の結果から 肥満はCKD発症の危険因子の一つだが、単独でも蛋白尿や腎機能障害、腎不全の原因になることが知られている。一方、低体重がどう関係するかは十分検討されていない。自治医科大学附属さいたま医療センター総合医学Iの宗雪年孝氏(研究責任者;城西大学薬学部医療栄養学科教授・中島啓氏)らは、健… 2013/02/14 循環器
JAMA誌から 肥満でもBMIが35未満なら死亡リスクの上昇みられず 過体重者は正常体重者よりも低リスク、米のメタ分析 BMIを指標とする正常体重者に比べ、過体重者の全死因死亡リスクは有意に低く、肥満者でもBMIが35未満なら有意なリスク上昇はないことが、米疾病管理予防センター(CDC)のKatherine M. Flegal氏らによるメタ分析で明らかになった。論文は、JAMA誌2013年1月2日号に掲載された。… 2013/01/17 代謝・内分泌
Ann Intern Med誌から 睡眠不足は脂肪細胞のインスリン感受性を低下させる 4.5時間×4日間で減少認める、米国での実験結果 健康な若者が、1日の睡眠時間を4.5時間に制限して4日間過ごした場合、1日8時間眠った場合に比べて脂肪細胞のインスリン感受性が減少することが、米Cedars-Sinai Medical CenterのJosiane L. Broussard氏らの実験で分かった。論文は、Ann Intern Med誌2012年10月16日号に掲載された。… 2012/11/06 代謝・内分泌
N Engl J Med誌から 加糖飲料の摂取量が多いと遺伝的な肥満傾向が現れやすくなる 米国における大規模コホート研究の結果 肥満の遺伝素因を持つ人は、肥満の遺伝素因を持たない人と同量の砂糖入り飲料を摂取した場合に、より肥満になるリスクが高いことが、米国で行われた大規模コホート研究で明らかになった。論文は、9月21日付のN Engl J Med誌電子版に掲載された。… 2012/10/12 代謝・内分泌
NEJM誌から 1日250mLの加糖飲料を無糖飲料に置き換えると小児の肥満が減少 約640人を18カ月追跡したDRINK試験の結果 日常的に加糖飲料を摂取している4歳から11歳の健康な小児を、加糖飲料または無糖ノンカロリー飲料に割り付けて毎日250mL、18カ月間摂取させた二重盲検の無作為化試験の結果が、2012年9月21日付のNEJM誌電子版に掲載された。著者のオランダAmsterdam自由大学のJanne C. de Ruyter氏らによると、無… 2012/10/08 代謝・内分泌
デグルデクのHbA1c低下作用は糖尿病罹病期間やBMIに影響されない可能性 治療開始時のHbA1c値だけでなく、肥満や糖尿病罹病期間の長さも、血糖コントロールに影響を与えるのではないかとしばしば指摘される。しかし、超持効型インスリン製剤のインスリン デグルデクは罹病期間やBMIによらず、一定したHbA1c低下作用を発揮する可能性が示された。10月1日からベルリンで開… 2012/10/05 代謝・内分泌
JAMA誌から 尿中ビスフェノールA濃度が高い小児は肥満が多い 約3000人を対象とした米国の研究 化学物質ビスフェノールA(BPA)の尿中濃度が高い小児は肥満のリスクが高いことが、米New York大学医学部のLeonardo Trasande氏らの研究で明らかになった。尿中BPA濃度で最高四分位群に分類された小児は、最低四分位群の小児に比べ、肥満のリスクが2.6倍になっていた。論文は、JAMA誌2012年9月19… 2012/10/01 代謝・内分泌
肥満高血圧へのシルニジピン投与によりインスリン抵抗性が改善し、DHEAが増加 肥満を伴う高血圧患者にL/N型Ca拮抗薬であるシルニジピンを投与したところ、空腹時血中インスリン値(F-IRI)やインスリン抵抗性の指標であるHOMA-Rが有意に低下することが分かった。さらに、抗動脈硬化、抗肥満、抗糖尿病などの作用があり血中インスリンとは負の相関を示すとされる、副腎アンド… 2012/09/25 循環器
肥満は動脈の器質的な硬さ亢進に関与、圧脈反射増悪には減弱的に作用する可能性 肥満は大・中動脈の器質的な硬さ亢進に関与することが確認された。一方、肥満症例での有意な圧脈反射増悪は確認されなかったため、肥満は末梢での反射効率に影響し、圧脈反射増悪に減弱的に作用する可能性が示された。東京医科大学循環器内科の小平真理氏が、9月22日まで名古屋で開催されていた日… 2012/09/25 循環器
JAMA誌から 2型糖尿病発症時に正常体重だった患者は死亡率が高い 過体重/肥満と比べ、全死因死亡リスクは約2倍 2型糖尿病患者の多くは、診断時点で過体重または肥満になっているが、一部に正常体重の人々が存在する。米Northwestern 大学のMercedes R. Carnethon氏らは、2型糖尿病の新規発症患者を長期にわたって追跡したデータをプール解析し、発症時点で正常体重だった患者の全死因死亡リスクは、過体重/… 2012/08/20 代謝・内分泌
日経メディカル2012年5月号「トレンドビュー」(転載) 循環器疾患は肥満が長寿? BMIが低い患者には適切な栄養・運動療法を 肥満は循環器疾患の危険因子とされている。だが近年、心不全や動脈硬化症において、肥満患者の予後が良いという報告が欧米を中心に増えており、「肥満パラドックス」として議論を呼んでいる。 2012/05/15 循環器
ACC2012リポート 肥満を伴う血糖コントロール不良の2型糖尿病患に薬物療法+肥満手術が有効 肥満を伴う血糖コントロール不良の2型糖尿病患者においては、薬物療法+肥満手術が強化薬物療法に比べて、1年後のHbA1c改善例が有意に多く、減量幅も有意に大きく、薬物使用率が低いという結果が報告された。STAMPEDE試験の成果で、米クリーブランド・クリニックのPhilip R. Schauer氏がシカゴで… 2012/04/24 代謝・内分泌
過体重・肥満の女性は乳癌の再発リスクが高い、薬剤投与量の不足が原因ではない【EBCC2012】 過体重、肥満の女性は、化学療法の投与量を調整しても、乳癌の再発リスクが高いことが明らかとなった。1997年から1999年の間に行われたCALGB9741試験に登録された1909人のデータを解析した結果、示されたもの。3月21日から24日にオーストリアウィーンで開催された第8回European Breast Cancer Con… 2012/03/27 癌
日本疫学会2012 随時尿Na高値の非肥満者はその後の血圧上昇が大幅 高血圧発症リスクが高い人の把握が可能に? 住民健診受診者約1000人を対象に、随時尿ナトリウム(Na)濃度とその後の血圧値の変化との関係を検討したところ、随時尿Na濃度が高い群では3~5年後の血圧上昇幅が有意に大きかったと、第22回日本疫学会学術総会(1月26~28日、開催地:東京都千代田区)で茨城県立医療大学医科学センターの梅澤光… 2012/03/02 循環器
日経メディカル2011年12月号特別編集版「ピックアップ」(転載) 睡眠呼吸障害の治療は心不全の予後を改善する 自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科教授 百村 伸一氏 心不全には睡眠呼吸障害(SDB)が高率に合併することが知られている。SDBの存在は心不全の増悪と関連があることがわかっており、その治療が予後を改善する。最新の心不全ガイドラインにも追加されたSDBの病態、診断、治療について概要を紹介する。… 2012/02/08 呼吸器
バリアトリック手術で糖尿病を治療(その3) 減量の勝負どころ、術後1~2年にチームの総力を結集 肥満症は身体的要因、心理的要因、社会的要因と、多方面からの複合的な原因で発症し、投薬や手術といった治療法だけでは解決できません。そのため、バリアトリック治療には肥満症診療の経験が豊富な外科医、消化器内科医、内分泌内科医、精神科医、麻酔科医、形成外科医、診療看護師(ナースプラ… 2012/01/24 代謝・内分泌
血糖コントロールには有酸素運動、減量には有酸素運動+無酸素運動が効果的 糖尿病の家族歴のある肥満者を対象に2種類の運動療法を行ったところ、インスリン抵抗性の改善には有酸素運動が、体重減には有酸素運動+無酸素運動が効果的であるとの研究結果が示された。12月4日からドバイで開催中の世界糖尿病学会(WDC2011)でイタリアPavia大学のPameia Maffioli氏らが発表し… 2011/12/08 代謝・内分泌
PsA患者では体重に応じて投与量を変えられるTNF阻害薬の方が継続率は高い 乾癬性関節炎(関節症性乾癬:PsA)患者に肥満が多いことはよく知られた事実だが、肥満がTNF阻害薬治療の継続率に及ぼす影響についてはほとんど研究されていない。米ニューヨーク大学のJeffrey D Greenberg氏らは大規模患者レジストリを基にした新たな研究により、肥満が継続率の低下に関連するこ… 2011/11/11 骨・関節・筋
うま味に対する感度が低下すると肥満になりやすい可能性 味覚嗜好、味覚感度は患者の食習慣を左右し、それが肥満や高血圧といった生活習慣病にも影響を及ぼすことが考えられる。今回、山陰労災病院(鳥取県米子市)循環器科の水田栄之助氏らは、うま味に対する感度が低下すると甘味嗜好が強まり、肥満になりやすい可能性があることを明らかにし、10月20… 2011/10/21 循環器
肥満の有無にかかわらず、運動量増加で2型糖尿病リスクは減少 運動量が増えるに従って、肥満の有無や程度にかかわらず、2型糖尿病リスクは減少することが示された。これは、英MRC Epidemiology UnitのUlf Ekelund氏らが、1万6000人超について12年追跡し明らかにしたもので、9月12日から16日までリスボンで開催された欧州糖尿病学会(EASD2011)で発表した。… 2011/09/20 代謝・内分泌
よく噛んで食べるとGLP-1やPYY値が上昇、肥満の人でも確認 よく噛んで食事をすることで、あまり噛まないで飲み込む“早食い”に比べ、食後の血中グルカゴン様ペプチド(GLP-1)値とペプチドYY(PYY)値が上昇することが、肥満の人でも確認された。これは、奥羽大学薬学部(福島県郡山市)の斉藤美恵子氏らが行った試験で明らかになったもので、9月12日から… 2011/09/15 代謝・内分泌
肥満児が闊歩するベトナムの小児科 前回までに夫の偉温がお伝えしたように、私たちがサイゴン(ホーチミン)へ来て2年と少しが経ちました。こちらで仕事を始めてまだ1年と少ししか経っていない私ですが、それでも日々の診療の中で、ベトナム人の子どもたちについて感じることがあります。それは「とにかく、巨大!」ということです… 2011/08/26 海外
非B型非C型肝細胞癌の半数はアルコール性、23%は生活習慣病に関連する発癌【肝癌研究会2011】 非B型非C型肝細胞癌の半数がアルコール性肝障害からの発癌で、23%は非アルコール性脂肪肝(NAFLD)および糖・脂質代謝異常を有していることが、国立病院機構肝ネットワークを対象とした調査から明らかになった。7月28日から静岡市で開催された第47回日本肝癌研究会で、国立病院機構長崎医療セン… 2011/08/02 癌
Arch Intern Med誌から 中等度以上のHFpEFでは死亡リスクが上昇 EF正常の3万6000例あまりを登録したコホート研究結果 急性心筋梗塞後やアミロイドーシスなどの多くの状況下で、重度の心拡張機能障害(diastolic dysfunction:DD)と死亡率とは関連している。しかし、高血圧や冠動脈疾患、高齢、肥満、糖尿病など、DDに伴う状況の多くが死亡の危険因子であることから、収縮機能が保たれた状況でのDDが本当に独立した… 2011/07/08 循環器
2型糖尿病の男性、肥満を避けるには高繊維食を摂るべき 2型糖尿病の男性では、食物繊維の少ない食事をしている人ほど肥満になるリスクが高いことが分かった。韓国の国家的プロジェクトとして進められているKNDPの成果で、仁荷大学医学部のSo Hun Kim氏らが6月24日から米サンディエゴで開催されている米糖尿病学会(ADA2011)で発表した。… 2011/06/27 代謝・内分泌
肥満患者の血圧測定に特大サイズのカフ 過体重・肥満例では血圧測定時にサイズの大きなカフの使用が必要となるケースが多い。カフは上腕周囲長に合致したものを使用すべきで、特大サイズのカフの使用が必要になることもある。イタリアUniversity of PadovaのS. Masiero氏らは、上腕周囲が52cmまでの肥満患者を対象に、特大サイズのカフ… 2011/06/23 循環器
肥満男性は前立腺がんが進行するリスクが高い 前立腺がんで同じホルモン療法を受けた場合でも、太っている男性では、正常体重の男性と比べて、前立腺がんが進行・転移するリスクがかなり高い――。そんな研究結果を、米国Duke大学メディカルセンターのChristopher J. Keto氏が米国泌尿器科学会の年次総会(2011年5月14~19日)で15日報告した… 2011/05/23 がんナビ
Lancet誌から 高所得国における死産の危険因子は肥満、高齢妊娠、喫煙など 96件の研究のメタ分析の結果 高所得国における死産の危険因子の同定を試みた系統的レビューとメタ分析で、人口寄与危険度割合(PAR:population-attributable risk)が高く、リスク低減が可能な要因は、妊娠前の過体重と肥満、35歳超の妊娠、妊娠中の喫煙などであることが明らかになった。オーストラリアMater Medical Resear… 2011/05/09 産婦人科
循環器プレミアム速報 肥満者ではIRS2を介した筋の糖取り込みが減弱 東大グループが肥満に伴うインスリン抵抗性の機序を解明 肥満に伴うインスリン抵抗性の増大は、血管内皮細胞におけるインスリン受容体(IRS2)の発現低下と、それに伴う血管内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)活性化の減弱を介した機序によることが明らかになった。東大大学院糖尿病・代謝内科教授の門脇孝氏、特任准教授の窪田直人氏、研究員の窪田哲也… 2011/03/02 代謝・内分泌
新デバイス情報 米FDA、肥満手術の適応を一部緩和へ 米Allergan社は2月16日、肥満の外科治療の1つである「腹腔鏡下胃緊縛法」で用いるデバイス、「LAP-BAND」(商品名)の米国における適応が一部緩和され、肥満に伴う合併症があり内科的治療の効果が見られない肥満者の場合は、体重指数(BMI)が30から本デバイスによる治療を行えるようになったと発… 2011/02/24 代謝・内分泌
日本疫学会2011 LDL-C/HDL-C比とhsCRP、両高値だとMIリスク6倍 地域住民の中年男性を対象とした検討より 低比重リポ蛋白コレステロールと高比重リポ蛋白コレステロールの比(LDL-C/HDL-C比)と高感度CRP(hsCRP)がともに高値である中年男性の心筋梗塞発症リスクは、これらが両方とも低値である中年男性の6倍以上高い――。… 2011/02/08 循環器
バリアトリック手術で糖尿病を治療(その1) 米国で年間20万人が受ける肥満手術 肥満治療を意味するバリアトリック(bariatric)とは、ギリシャ語のbaros(体重)とiatrike(治療)が合わさって生まれた言葉といわれています(pediatricと同じ)。バリアトリック手術とは、胃や小腸に外科的処置を施すことで、摂食量を制限したり栄養吸収を抑える手術のこと。この手術について… 2011/01/11 代謝・内分泌
Arch Intern Med誌から 砂糖含有飲料の40%課税で米国民の肥満予防が可能 肥満が社会的に大きな問題になっている米国で、肥満対策として砂糖含有飲料(suger-sweetened beverage;SSB)に課税するという案が、州、国家の双方のレベルで議論されている。シンガポールのDuke- Singapore国立大学医科大学院のEric A. Finkelstein氏らは、砂糖含有飲料に40%の税金を課すると… 2011/01/11 代謝・内分泌
食育健康サミットで日本の食生活のあり方を議論 西洋化された食生活の見直しが急務に 日本医師会と米穀安定供給確保支援機構は11月18日、東京都内で「食育健康サミット2010」を開催した。今回は「メタボリックシンドロームの科学とその対策 ~飽食時代の生活習慣病対策と日本型食生活の役割~」をテーマとし、糖尿病・脂質異常・肥満といった生活習慣病やメタボリックシンドローム(… 2010/11/25 代謝・内分泌
N Engl J Med誌から 抗肥満薬としての選択的セロトニン2C受容体作動薬 lorcaserinの臨床試験結果、類似薬で見られた心臓弁膜症は増加せず 肥満または過体重の成人に食事・運動指導を行いながら、選択的セロトニン2C(5-HT2C)受容体作動薬lorcaserinまたはプラセボを1年間投与したところ、lorcaserin群の体重減少はプラセボ群を大きく上回った。過去の「抗肥満薬」で問題になった心臓弁膜症もlorcaserin投与で有意に増加することはなく… 2010/07/27 循環器
本誌連動◇その患者指導、大丈夫? Vol.5 【慢性肝疾患】高カロリー高蛋白食が基本か アルコール性肝硬変の患者は栄養状態が悪く、高カロリー高蛋白食を摂取すると、肝機能が改善する。戦後間もないころの欧米のこうした報告をきっかけに、長年、国内でも慢性肝疾患の患者には高カロリー高蛋白食が勧められてきた。 だが、食生活は大きく変わり、慢性肝疾患の中では今、脂肪肝が問… 2010/04/21 消化器
本誌連動◇その患者指導、大丈夫? 【糖尿病】脂肪を控えてカロリーを減らすべきか 「常識」と思われてきた生活指導の中には、実は根拠がなかったり、新たなエビデンスが出て考え方が変わってきているものも多い。さらには、高血圧患者に対する厳格な塩分制限など、現実的には実行不可能な指導もある。本特集では、従来の「常識」を最新の文献を基に徹底検証し、エビデンスに基づ… 2010/04/15 代謝・内分泌
肥満は結腸癌の死亡リスク上昇に関係 米Mayo ClinicのFrank A. Sinicrope氏らは、結腸癌患者が肥満だった場合、死亡や再発のリスクは正常体重の患者より高いことを明らかにした。詳細は、2010年3月9日に米がん研究学会(AACR)誌であるClinical Cancer Research誌に報告された。… 2010/03/10 癌
脳心血管抗加齢研究会2009 第2世代ARB「メタボサルタン」の特徴は? PPARγ活性化作用を持つ多機能型ARBについて阪大・森下氏が詳説 糖尿病患者では心血管疾患のリスクが高くなることから、心血管疾患の発症予防に当たっては肥満やメタボリックシンドロームから糖尿病への進行をいかに抑制するかがカギとなる。 2010/02/23 循環器
欧州EMEA News EMEAが抗肥満薬シブトラミンの使用中止を勧告 エーザイが承認申請中の新薬オベスケアの審査にも影響か 欧州医薬品庁(EMEA)は1月21日、シブトラミンを含む抗肥満薬(商品名Reductil、Reduxade、Zeliumほか)の販売認可を一時停止し、医療従事者や患者に対して同薬の使用を中止するよう勧告した。 2010/01/26 代謝・内分泌
洛和会音羽病院 総合診療科 植西憲達 氏 よく見られる症状「腹痛」(腸閉塞・ヘルニア) 問診・身体所見をベースに、事前確率、尤度比、事後確率を考慮した「腹痛」の鑑別診断法について解説する。今回のテーマは「腸閉塞・ヘルニア」 2009/12/18 プライマリケア 医師限定コンテンツ
Lancet誌から 肥満者へのリラグルチド投与で糖尿病前症の有病率が低下 欧州で行われた無作為化試験の結果 2型糖尿病ではない肥満者に、生活改善に加えてグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)アナログ製剤のリラグルチドを投与すると、体重減少に加えて糖尿病前症の有病率が顕著に低下することが、無作為化試験によって明らかになった。デンマークCopenhagen大学のArne Asrup氏らが、Lancet誌2009年11月7日号… 2009/11/18 代謝・内分泌
BMJ誌から 精神疾患はその後の肥満リスクを高める、逆は真ならず 英国で行われた前向きコホート研究の結果 うつ病や不安障害がその後の肥満リスクを高めるのか、反対に、肥満者がうつ病や不安障害になりやすいのか―。この問いを検証するため、前向きコホート研究を行った英London大学のMika Kivimaki氏らは、精神疾患があると肥満リスクが高まること、その逆の関係は認められないことを示した。詳細は、… 2009/10/26 精神・神経
新型インフルエンザA/H1N1 新型インフルエンザ、死亡例の3割に細菌感染 CDCが死亡例の呼吸組織を分析、最多は肺炎球菌 新型インフルエンザでも、季節性インフルエンザのような2次性の細菌性肺炎が起きる―。米疾病管理センター(CDC)の研究者らの分析結果が、疫学週報(MMWR)に掲載される。分析結果は、週報に先立ち、電子版で発表された。… 2009/09/30 感染症
欧州心臓学会 リポート(5) アルコール摂取パターンと肥満の関係の一端が明らかに アルコール摂取パターンと肥満の関係の一端が明らかになった。欧州で行われた大規模コホート研究HAPIEEで明らかになったもので、ウエスト/ヒップ比はアルコール摂取量と正の関連があったが、その影響は実際には非常に小さいものだった。ロンドン大学のM. Bobak氏(写真)らが、スペイン・バルセロ… 2009/09/25 代謝・内分泌
ESC2009から ACE阻害薬が降圧時の線溶能とインスリン感受性の改善で好結果 肥満以外の心血管リスクを有する高血圧患者に対し、降圧治療がインスリン感受性と線溶能を改善するかどうかをみたFISIC(Fibrinolysis and Insulin Sensitivity in Imidapril and Candesartan recipient)研究の成果が明らかになった。イタリア・パヴィーア大学内科学教授のRoberto Fogari氏らが… 2009/09/10 循環器
NEJM誌から 減量手術の短期的な有害転帰発生リスクは低い 術後30日の有害転帰発生は4.1%、死亡率は0.3% 減量手術の術後30日の死亡率は0.3%と低く、有害転帰発生は全体の4.1%にとどまる――。そんな前向き観察研究の結果が、米Washington大学のDavid R. Flum氏ら、The Longitudinal Assessment of Bariatric Surgery (LABS) Consortiumのメンバーにより報告された。論文は、NEJM誌2009年7月30日号に… 2009/08/21 代謝・内分泌
小児1型糖尿病と過体重の関連 Pediatric Type 1 Diabetes Linked to Excess Weight 1型糖尿病の小児は、糖尿病ではない小児よりも過体重になりやすいという研究結果が発表された。やせてやつれているといった臨床像は過去のものといえそうだ。 2009/07/16 代謝・内分泌
JAMA誌から 若いときの肥満は膵臓癌リスクを高める 膵臓癌の発症や生存期間にも影響大 過体重や肥満になった時期と膵臓癌の関係を調べた結果、14~39歳の間の過体重と20~49歳の間の肥満が膵臓癌リスク上昇と有意に関係していることが示され、若いときから肥満を防ぐことが膵臓癌の一次予防につながる可能性が示唆された。米Texas大学M. D. Anderson癌センターのDonghui Li氏らの大規… 2009/07/08 癌
「デブは病気がち」の真偽を検証する 「メタボリックシンドローム」という言葉が一般的になる以前から、誰しもが、何となく「肥満」に悪いイメージを持っています。「太りすぎは健康に良くない」とか、言葉は悪いですが「デブは早死にする」とか。かつてダイエット(減量)は、「美容」を目的に行われていましたが、今や「健康維持」… 2009/04/06 代謝・内分泌
スタチンがひきおこすインスリン抵抗性をCa拮抗薬が抑制する 脂質異常症治療薬スタチンの一部にインスリン抵抗性を惹起する作用があり、Ca拮抗薬の併用により、この作用を回避できる可能性が示唆された。3月20日~22日に大阪で開催された第73回日本循環器学会・学術集会のFeatured Researchセッションで、韓国・ガチョン大学ジル病院血管内科のKwang-Kon Ko… 2009/03/30 循環器
NEJM誌から ダイエットの種類は減量の成否に影響しない 3大栄養素の摂取割合よりも総熱量の制限が重要 近年、低炭水化物/高たんぱく質食、地中海ダイエットなど、様々な食事療法の有効性が検討されている。しかし、米国Harvard公衆衛生大学院のFrank M. Sacks氏らが行った2年間の無作為化試験の結果、食事を構成する3大栄養素の割合がどうであれ、摂取熱量が同じであれば減量効果は同じであり、心血… 2009/03/24 代謝・内分泌
BMJ誌から 青年期に肥満でヘビースモーカーだと死亡リスクは4.7倍 スウェーデンの男性4万6000人を38年間追跡したコホート研究の結果 中年期の肥満は死亡率を2~3倍に上昇させる。では、青年期の肥満はどのような影響を与えるのだろうか。スウェーデンKarolinska大学病院のMartin Neovius氏らは、青年期の男性を38年間追跡し、ベースラインのBMIと喫煙の有無がその後の死亡に及ぼす影響を調べる国家規模のコホート研究を行った。こ… 2009/03/18 代謝・内分泌
胃癌術後合併症の予測に内臓脂肪の測定が有用【胃癌学会2009】 胃癌手術において、肥満は出血量や術後合併症の発生を増加させるリスク因子であり、肥満のリスクを評価するには、術前CTによる内臓脂肪面積の測定が有用であることが分かった。「肥満の患者では手術は難しくなる」という日頃の実感が、臨床データの分析で確認された。静岡県立癌センター胃外科の… 2009/03/06 癌
JAMA誌から 肥満妊婦では胎児の先天異常リスクが上昇 英国での系統的レビューとメタ分析の結果 妊婦の肥満は、妊婦自身と胎児の健康に大きく影響する。英国Newcastle大学のKatherine J. Stothard氏らは、系統的レビューとメタ分析を行い、妊娠中に肥満と判定された妊婦は、適正体重の妊婦に比べ、先天異常児を妊娠するリスクが高いことを明らかにした。過体重だが肥満には至らない妊婦には、… 2009/03/04 産婦人科
肥満患者が病院経営を圧迫する Morbidly Obese Patients Weigh Heavily on Hospital Finances 米医療研究・品質調査機構が保有する2005年全国入院患者調査として蓄積されている、1000以上の市中病院から得られた2005年の800万例近い退院記録を解析した結果、入院費の中央値は、非肥満患者が1万4147ドルであったのに対し、肥満患者は1万5623ドル、病的肥満患者は2万46ドルであることが明らか… 2009/01/29 循環器
Lancet誌から テソフェンシンで肥満患者が10%前後の減量を達成 フェーズ2試験で既存薬を上回る減量効果 BMI30~40の肥満患者を対象とするテソフェンシンのフェーズ2試験で、摂取カロリー制限とともにテソフェンシンを服用すると、既存の減量薬の2倍を越える減量が達成できることが示された。詳細は、デンマークCopenhagen大学のArne Astrup氏らがLancet誌2008年11月29日号に報告した。… 2008/12/18 代謝・内分泌
NEJM誌から 肥満による死亡リスク予測、BMIだけでは不十分 腹部肥満も用いると精度が上昇、ただし測定方法は日本と異なる 肥満と死亡リスクの関係を調べた研究の多くは、全身性肥満の指標であるBMIを用いている。独栄養研究所のTobias Pischon氏らは、欧州人を対象とする研究で、腹部肥満の指標である腹囲またはウエスト/ヒップ比をBMIと共に用いると、特に低BMI群の死亡リスクの予測精度が向上することを明らかにした… 2008/12/04 代謝・内分泌
東大グループ、食塩過剰摂取による腎障害の機序を解明 高食塩プラス肥満によりRac1系が活性化され臓器障害に至る 東大腎臓・内分泌内科の藤田敏郎教授、長瀬美樹・特任助教、柴田茂・特任研究員らのグループは、細胞内シグナル伝達物質の1つであるRac1が、塩分過剰摂取による腎障害に関与していることを見いだしたと発表した。この知見は、腎機能障害の進行を抑制する腎保護薬開発へ道を開くものという。研究業… 2008/11/25 代謝・内分泌
"Obesity Paradox"はCOPDで説明できる? 末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease:PAD)の世界には、"Obesity Paradox"というものが存在する。PAD患者の長期死亡原因は心血管イベントが主であるが、BMIが増加すると、その死亡率が減少するというパラドックスである。このパラドックスを解く鍵が「COPD」にあるという報告。… 2008/11/11 呼吸器
日本人を対象にした研究がBMJ誌に掲載 「満腹」かつ「早食い」が肥満のもと 食事を満腹になるまで食べ、かつ、早食いの習慣がある人は、そうでない人に比べて、肥満(BMIが25以上)の人が3倍以上多いことが、日本人を対象とする調査で明らかになった。阪大公衆衛生学教授の磯博康氏らのグループによる研究で、BMJ誌電子版に2008年10月21日に発表された。… 2008/10/24 代謝・内分泌
日本高血圧学会2008 日本の腹囲基準と腎機能障害の関連は? 「男性85cm、女性90cm」はeGFRの単独説明変数につながらず 日本人のメタボリックシンドロームの腹囲基準、すなわち男性85cm、女性90cmは、日本人の腎機能障害と相関しているのか――。手稲渓仁会病院循環器内科の滝沢英穀氏らが大規模調査から得た結果は「ノー」だった。第31回日本高血圧学会総会(10月9~11日、札幌)で発表した。… 2008/10/14 腎・泌尿器
脂肪酸結合たんぱく質A-FABPがメタボの発症・進展に関与の可能性 (10/13訂正) 脂肪組織などに発現する脂肪酸結合たんぱく質「A-FABP」は、アディポネクチンとは別の因子として、メタボリックシンドロームの発症や進展に関与している可能性が示された。本邦の大規模疫学研究のひとつである端野・壮瞥町研究における断面調査の成果で、札幌医科大学内科学第2講座の千葉瑞恵氏ら… 2008/10/10 循環器
BMJ誌から 日本人女性では小児期の肥満が成人肥満に関連せず 国民栄養調査1948~2005年のデータを分析した結果より 小児肥満が世界的に増加している中、肥満小児はそのまま肥満成人になるという考え方が公衆衛生担当者を恐れさせているが、どうやら日本人女性は例外のようだ。日本の国民栄養調査の1948~2005年のデータを用いて分析した結果で、東大医学部の船渡川伊久子氏らがBMJ誌2008年8月30日号に報告した。… 2008/09/09 代謝・内分泌
脂肪肝と高血糖を同時に改善する薬 副作用を打ち消し合うコレスチミドと防風通聖散の併用 東大糖尿病・代謝内科教授の門脇孝氏らが6月30日、メタボリックシンドロームや糖尿病の患者における脂肪肝と高血糖を合併する仕組みを解明したとして、東大で記者発表を行いました。その研究結果はCell Metab.誌7月2日号に掲載され1)、その後複数の全国紙で、高血糖も脂肪肝も両方治せる治療薬の… 2008/09/04 循環器
密封小線源治療が肥満の前立腺癌患者に有望か シードインプラントとも呼ばれる密封小線源治療(ブラキセラピー)は、過体重または肥満の前立腺癌患者に手術や遠隔照射法よりもベネフィットをもたらす可能性があることが、米国放射線腫瘍学会(ASTRO)のオフィシャルジャーナル、International Journal of Radiation Oncology Biology Physics… 2008/08/22 癌
2型糖尿病の薬物治療に関する調査 肥満を伴う2型の第1選択薬、BG薬が最多 2型糖尿病治療の第1選択薬として使われる薬は、肥満を伴う2型の場合、ビグアナイド薬(BG薬)が30.6%で最も多いことが分かった。肥満を伴わない2型の場合は、アルファグルコシダーゼ阻害薬(αGI)が32.3%で最多だった。日経メディカル オンラインが医師会員を対象に行った「2型糖尿病の薬物治… 2008/08/21 代謝・内分泌
“良性”肥満の指標は肝臓脂肪 体脂肪の総量に対して内臓脂肪の比率が高ければ、インスリン抵抗性が高まり、心血管リスクも高くなることには異論がないだろう。逆に言えば、インスリン抵抗性がそれほど高くならず、動脈硬化との関連も少ない“良性の肥満”なるものが存在する可能性もあるということになる。… 2008/08/21 代謝・内分泌
肥満・糖尿病合併高血圧症に対しカルベジロールは有用 一般的に、糖代謝などへの悪影響が懸念されるβ遮断薬だが、少なくともカルベジロールに限っては、肥満・糖尿病合併高血圧症治療に有用のようである。6月19日、HYPERTENSION2008のポスターセッションにおいてロシアState Research Center for Prevention MedicineのS.Shainova氏らがおよそ600例を… 2008/06/20 循環器
インスリン抵抗性の肥満患者 血管周囲脂肪組織による細動脈の抗収縮効果が低下 インスリン抵抗性の肥満患者では、血管周囲脂肪組織による細動脈の抗収縮効果が低下していることが分かった。健常人と肥満患者らを対象に調査した結果、明らかになったもので、英国Manchester大のA.S. Greenstein氏(写真)らが6月18日、ベルリンで開催されているHYPERTENSION2008のオーラルセッ… 2008/06/19 循環器
肥満と高血圧と心血管疾患の危険な関係 新機軸による解明と治療戦略に迫る 6月14日、シンポジウム「Obesity-Mediated Hypertension and Cardiovascular Risk―New Mechanisms and Therapeutic Approaches」では、肥満と高血圧と心血管疾患の危険な関係をめぐって、新しい視点からの解明と治療戦略のアプローチについて4人の専門家が講演。最初に登壇したポーランドGdansk… 2008/06/15 循環器
本誌連動◇CKDを見逃すな! 「メタボな人」と高齢者には特に注意 CKDの診療には、早期から定期的に推算糸球体濾過量(eGFR)を算出し、尿検査と併せて腎機能を把握していく姿勢が求められる。「外見でステージ3を疑うことは難しい。ステージ4になっても多少むくみがある程度なので、意識しないと分からない」(筑波大腎泌尿器内科准教授の鶴岡秀一氏)というよう… 2008/05/20 腎・泌尿器
AIM誌から 肥満に伴う冠疾患リスク、運動するだけではなくならない 運動と体重管理の両方が重要 過体重、肥満による冠疾患リスク上昇は、積極的に運動しても完全に消し去ることはできず、予防には運動と体重管理の両方が重要であることが、中高年女性を対象とする前向きコホート研究の結果、明らかになった。米国Beth Israel Deaconess医療センターのAmy R. Weinstein氏らの報告で、詳細はArch… 2008/05/13 代謝・内分泌
インフリキシマブによりアディポネクチン産生とインスリン感受性が向上 TNF阻害治療により関節リウマチ(RA)患者の死亡率が低下することが、米国のMichaudらにより報告されている。産業医科大学医学部第一内科の名和田雅夫氏らは、この現象には、動脈硬化抑制的に働く善玉サイトカインであるアディポネクチン(AN)が関与しているのではないかと推測。抗TNFα薬・イン… 2008/04/25 骨・関節・筋
Arch Intern Med誌から 甲状腺機能低下は正常域内でも肥満の危険因子 TSH値の変化が小さくても体重増加が生じる可能性を示唆 甲状腺機能の正常域内での変化と体重の関係を調べた結果、甲状腺機能が肥満の危険因子の一つであることが明らかになった。米国立心肺血液研究所のCaroline S. Fox氏らの報告で、詳細は、Arch Intern Med誌2008年3月24日号に掲載された。… 2008/04/21 代謝・内分泌
肥満関連の遺伝子検査キットが薬局で発売!社会的影響は? 薬局・薬店などで、「肥満関連遺伝子検査キット」が発売されたと知った。内容をみると、β-3アドレナリン受容体(β-3AR)、脱共役蛋白質1(UCP1)、β-2アドレナリン受容体(β-2AR)の、3つの肥満関連遺伝子を調べ、「標準型」「りんご型」「洋なし型」「バナナ型」といったタイプに判定するよ… 2008/04/14 先端医学
BMI上昇は男性の食道腺癌、甲状腺癌のリスクを高める 女性の子宮内膜癌、胆嚢癌などもリスク上昇 個々の癌とBMIの関係の強さを調べた大規模な系統的レビューとメタ分析の結果、BMIが5kg/m2増加するとリスクが1.5倍程度になる癌が複数あることが示された。英国Manchester大学のAndrew G Renehan氏らの報告で、詳細はLancet誌2008年2月16日号に報告された。… 2008/03/07 代謝・内分泌
続・ここまでやる!? 肥満患者限定の糖尿病治療法 今回も、前回に引き続き、究極の肥満治療?ともいうべき手術に関する論文に関して、試験の結果、臨床への影響などについて考察したいと思います。 2008/02/05 代謝・内分泌
ここまでやる!? 肥満患者限定の糖尿病治療法 本ブログの読者の皆様なら、これまでどこかでPICO(またはPECO)という言葉に出会ったことがあるでしょう。診療上の疑問・課題を、P: patient(患者:誰に対して)、I: intervention(介入:何をしたら)、C: comparison(比較:何に比べて)、O: outcome(どうなるか)の4つの要素に分けて考える… 2008/02/04 代謝・内分泌
炭水化物はグレリンのリバウンドを生じ、早期空腹をもたらす? 炭水化物や脂質よりも蛋白質の方が、食欲刺激ホルモンであるグレリン(ghrelin)を抑制するというメカニズムが示唆される報告がされたようだ。 2008/01/31 代謝・内分泌
女性のBMIは癌リスクと相関関係あり 英国人女性122万人対象の研究結果より 女性を対象にした前向きコホート研究の結果、BMIが高いほど子宮内膜癌、食道腺癌などの罹患リスクおよび死亡リスクが上昇することが明らかになった。英国Oxford大学のGillian K Reeves氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版に2007年11月6日に掲載された。… 2007/11/28 代謝・内分泌
肥満は変形性膝関節症の大きな進行リスクにならず 肥満は変形性膝関節症(OA)の強力なリスクファクターだが、OA発症後の進行リスクとしての影響は少ないことが示された。米ボストン大学医療センターのJingbo Niu氏らが行ったMOST(Multicenter Osteoarthritis Study)試験により明らかになったもので、11月10日、米国リウマチ学会・学術集会の一… 2007/11/14 代謝・内分泌
体重と死亡率の関係といっても、死亡原因で様々 ショーペンハウアーの著書に「天才とは物事を一般化して考える」という一節があったと思うのだが、確認できないでいる。ドイツではかつて、自然科学を『一般化』、人文科学を『個性化』とする流れとしたそうだ。それを考えれば、医学は自然科学であり、医療・臨床は人文科学ということになろうか… 2007/11/12 代謝・内分泌
10年で肥満者の移動機能障害は悪化 高齢住民の調査において、1990年前後と2000年前後の年代間比較で、肥満者の移動機能障害は悪化し、非肥満者のADLは改善したという報告。肥満者において、心血管疾患の管理が良好となっている一方で、移動能力の低下が示唆され、肥満という問題の複雑さをさらに浮き彫りにしている。… 2007/11/10 代謝・内分泌
久山町研究:40年間で脳卒中突然死が7分の1に激減 血圧管理の進歩が背景、ただし心臓突然死は2.5倍と大幅増 久山町研究における剖検に基づく調査から、1960~2000年の40年間に脳卒中による突然死が約7分の1に激減し、代わって心疾患による突然死が急増していることが分かった。降圧薬による高血圧管理が進んだ一方で、生活習慣の変化で肥満や糖尿病などの代謝性疾患が増えつつあることが背景にあるようだ… 2007/10/29 循環器
医薬品個人輸入の最多はサリドマイド 薬監証明のデータ分析の結果(10/26訂正) 医薬品を個人輸入する際に用いる薬監証明のデータから個人輸入の実態を調べたところ、2005年の1年間で、美容関連を除く医療用医薬品だけで5428件、242薬剤が輸入されていたことが分かった。品目別ではサリドマイドが最も多かった。医療科学研究所研究員の辻香織氏らのグループが、第13回日本薬剤… 2007/10/24 医薬品
肥満と片頭痛の関係は? 肥満者は頻回の片頭痛に悩む割合が高い(10/24訂正) 肥満と片頭痛の頻度の関係を調べた米国Albert Einstein医科大学のMarcelo E. Bigal氏らは、BMI高値と頻回の片頭痛との間に、有意な関係があることを見いだした。詳細はArch Intern Med誌2007年10月8日号に報告された。 2007/10/22 精神・神経
米国に10年住むと体重が10ポンド増える! 講義が始まって1週間ちょっとが過ぎた。最初の講義で印象に残ったのは、アメリカの肥満問題。米国ではBMI 30以上の人が全人口の20%もいるという事実にはさすがに驚いた。日本でBMI 30以上の人はあまり見かけたことがない。… 2007/09/13 医師のキャリア
胃バイパス術は高度肥満者の死亡率を低減 全死亡率が40%減少 高度肥満者の死亡率は高いが、では体重を減らせばその死亡率は下がるのだろうか。胃バイパス術を受けた肥満者と、外科的処置を受けていない肥満者を7.1年追跡した結果、全死亡率が40%減少していたほか、冠疾患死は59%、糖尿病死は92%、癌死も60%減少することが明らかになった。米国Utah大学の… 2007/09/03 消化器
肥満の友人を持つと肥満になる?! 米国では、Framingham Heart Studyの一部として、1971~2003年までに、肥満のヒト-ヒトの伝播についての分析が繰り返し行われ、疫学的解析により社会ネットワークを通して肥満が広がることが判明した。肥満の頻度は米国では23~31%、過体重は66%とのことである。… 2007/07/26 代謝・内分泌
肥満と脳血管疾患の関係は? 腹部肥満は男性のみ全脳卒中、脳梗塞の危険因子に 肥満は心血管疾患の危険因子として知られている。しかし、肥満と脳血管疾患の関係を調べた研究では、一致する結果は得られていない。BMI、ウエスト周囲径、ウエスト/ヒップ比と脳卒中リスクの関係を調べた結果、男女ともに全脳卒中、脳梗塞リスクとBMIの間には有意な関係があること、腹部肥満は、… 2007/07/22 循環器
小児用ダイエットプログラム「Bright Bodies」の効果は? 12カ月継続で体組成とインスリン抵抗性が改善 先進国では小児肥満が増えており、若年性2型糖尿病などの併存疾患も問題となっている。肥満小児を対象に、家族単位で行う厳格な生活改善プログラム「Bright Bodies」と、通常のカウンセリングの効果を比較する12カ月間の無作為化試験を行った結果、積極的な介入の効果が証明された。米国Yale大のM… 2007/07/20 代謝・内分泌
小児肥満に有効なプログラムとは? ビリーズブートキャンプというのが、はやってるようで、まあ下火になるのは時間の問題だろうが…。でもこれは、好気的運動を主に行うもので、他の健康通販商品よりはるかにマシで、実は私は好意的に見ている(笑)。… 2007/06/27 小児科
【2型糖尿病の薬物治療に関する調査 Vol.2】 第1選択薬でよく使う薬、糖尿病科では「メルビン」が1位 軽症2型糖尿病治療の第1選択薬としてよく使われる薬は、肥満を伴う2型の場合、全体では「アクトス」が、糖尿病・内分泌代謝内科では「メルビン」が、それぞれ1位であることが分かった。肥満を伴わない2型の場合は、それぞれ「ベイスン」と「アマリール」だった。日経メディカル オンラインが医師… 2007/06/21 代謝・内分泌
【2型糖尿病の薬物治療に関する調査 Vol.1】 肥満を伴う2型の第1選択薬、インスリン抵抗性改善薬が最多 軽症2型糖尿病治療の第1選択薬として使われる薬は、肥満を伴う2型の場合、インスリン抵抗性改善薬が30.4%で最も多いことが分かった。肥満を伴わない2型の場合は、アルファグルコシダーゼ阻害薬(αGI)が33.5%で最多だった。日経メディカル オンラインが医師会員を対象に行った「2型糖尿病の薬… 2007/06/20 代謝・内分泌
アジア人女性でも内臓脂肪蓄積と死亡率が相関 BMIが低い女性で高リスクに 体脂肪の分布と死亡率の関係について調べた過去の研究は、主に肥満者が多い欧米で行われたものだが、この結果は肥満者が少ない集団にも当てはまるのだろうか。中国人女性を対象にした、ウエスト-ヒップ比(WHR)と死亡率の関係を評価する大規模コホート研究の結果、WHRが全死亡リスクの独立した予… 2007/06/01 代謝・内分泌
高インスリン肥満では低炭水化物食が効果大 食事介入を行っても、個々の生理的特性が異なるために、減量へのアウトカムはばらばらになる可能性がある。「low-glycemic load」と「low fat load」という区別がある。炭水化物を減らす食事と脂質を主に減らす食事が、肥満若年者のインスリン分泌にどのように影響するかを検討したところ、前者の… 2007/05/16 代謝・内分泌
メタボ改善に最適なダイエット法は? 炭水化物の摂取を厳しく制限するAtkins法が好成績--米国の研究 様々なダイエット法が現れては消えるが、それらのメリットとリスクが科学的な方法で評価されることはほとんど無いのが現実だ。米国Stanford大学のChristopher D. Gardner氏らは、米国で注目を集めている減量法のうち、炭水化物摂取量が異なる4通りの方法について、体重減少とメタボリックシンドロ… 2007/03/22 サプリ・食品
リモナバンは2型糖尿病の肥満にも有効 体重減少と心血管・メタボ危険因子を改善 抗肥満薬のリモナバンが、2型糖尿病患者の肥満と血糖値の改善に有効であることが、臨床試験の結果、新たに示された。ベルギーLiege大学のAndreacute J Scheen氏らが、2型糖尿病で肥満または過体重の患者にリモナバンを投与した無作為化試験の研究成果で、Lancet誌2006年11月11日号に報告された。… 2006/12/08 循環器
「サンサン運動」で糖尿病の発症抑制? 「糖尿病の一歩手前でも体重を5%減らせばほとんど発症しないという科学的なデータ」。そんなものが存在するのだろうか?最近記事を読んだのだが、肥満を予防しようとしているのか、メタボリックシンドロームを予防しようとしているのか、糖尿病を予防しようとしてるのか、あるいは本来の心血管イ… 2006/11/01 代謝・内分泌
若年者の虚血性心疾患リスクが明らかに 肥満と運動不足が危険因子、夏季に多いのも特徴 若年者の虚血性心疾患は増加傾向にあるとされるが、中高年に比べると、肥満と運動不足が発症の重大な危険因子であり、狭心症より心筋梗塞の割合が高いことが分かった。第54回日本心臓病学会学術集会で、信州大保健学科内科学教授の本郷実氏が発表した。… 2006/10/30 循環器
小・中学生の2型糖尿病は減少傾向に 東京都の学校検尿の結果で明らかに(10/30 訂正) 東京都の学校検尿で発見される小児の2型糖尿病の頻度が減少していることが分かった。第40回日本小児内分泌学会学術集会で、駿河台日大病院小児科教授の浦上達彦氏が発表した。 2006/10/23 代謝・内分泌
連載第3回 インスリン抵抗性改善薬を使いこなす 今回は、食後高血糖(200mg/dL以上)だけでなく、空腹時高血糖(130mg/dL以上)も認め、かつインスリン抵抗性が認められる場合の薬物療法について解説する。 2006/04/21 代謝・内分泌
「太りやすいDNA型発見」報道は 先週金曜日14日、一般の新聞紙面に「太りやすいDNA型発見」の見出しで、米科学誌『サイエンス』の論文について報道されました。「太りやすい」、「肥満」というキーワードで、一般の人々を引き付けよう、と狙ったのでしょう。… 2006/04/17 代謝・内分泌
空腹時血糖値「正常やや高め」は2型糖尿病の高リスク 肥満の若年男性では発症率が最大8.3倍 イスラエル軍医療隊所属のAmir Tirosh氏らは、一般に糖尿病リスクが低いと考えられる若年者を対象に、正常域の空腹時血糖値(FPG)と2型糖尿病リスクの関係を調べた。その結果、FPGの正常域高値は、糖尿病の独立した危険因子であることが示され、BMIやトリグリセリド値と組み合わせれば、将来、… 2005/10/14 代謝・内分泌
高齢者の肥満度減少はアルツハイマー病の徴候 BMI値が1減ると発症リスクが35%増加 肥満指数(BMI)の減少は、アルツハイマー病の発症リスク増大に関与しているようだ。これは、米Rush大学のAron S. Buchman氏らの行った「Religious Orders Study」の中で明らかになったもので、Neurology誌2005年9月27日号で発表した。アルツハイマー病の診断を受けた人について、BMI値の変化を… 2005/09/29 精神・神経
【日本睡眠学会速報】 睡眠時無呼吸症候群患者の4割超が胃食道逆流症を合併 肥満であるほど重症 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の4割以上が胃食道逆流症(GERD)を合併しており、特にBMI(体格指数)が25以上の患者ではその頻度が高く、かつ重症であることが分かった。中川循環器科・内科OSASセンター(愛媛県松山市)センター長の中川真吾氏が、第30回日本睡眠学会定期学術集会のポス… 2005/07/07 消化器
1日1箱40年間の喫煙で女性の身体は7.4年余分に老化する 肥満と喫煙はテロメア長の短縮を加速――英国の研究 それでも貴女はたばこを吸いますか? こう問いたくなるような研究結果が発表された。英国St. Thomas病院のAna Valdes氏らは、白人女性を対象に、白血球細胞のテロメア長の短縮に肥満と喫煙が及ぼす影響を調べ、これらが細胞レベルの老化を加速していることを示した。詳細は、Lancet誌電子版に200… 2005/06/22 呼吸器
肥満者では高コレステロール食による炎症マーカー上昇が起きにくい 1日卵4個でも悪影響見られず、米国の研究 コレステロール摂取による炎症マーカー値の変化をインスリン感受性が正常な人とインスリン抵抗性の人、さらに肥満もある人の間で比較したところ、肥満、あるいはインスリン抵抗性がある人では有意な影響がなく、標準体重のインスリン感受性正常者だけで炎症マーカーが上昇するという一見意外な結… 2005/06/16 代謝・内分泌
シブトラミン+生活改善で1年間に平均12kgの減量に成功――米国の研究 抗肥満薬は、食事療法、運動、行動療法などからなる総合的な生活改善プログラムに加えて使用するよう推奨されている。しかし実際には、生活改善なし、または最低限のみ、という患者にも処方されている。米Pennsylvania大学医学部のThomas A. Wadden氏らは、シブトラミン単独と生活改善単独、そし… 2005/11/24 代謝・内分泌
【日本睡眠学会速報】 肥満の人はご注意、いびきが高血圧症の増強とHDLの低下に関与 肥満の人では、いびきが高血圧を増強させ、またHDLを低下させることが分かった。6月30日のポスターセッションで、長崎県済生会病院の和泉元衛氏らが報告した。 2005/07/04 循環器
7歳時の肥満を引き起こす3歳までのリスク因子、高リスクは両親の肥満など--英国研究 英Glasgow大学のJohn J Reilly氏らは、先進国に増える小児肥満の予防を支援するため、7歳時の肥満のリスクについての前向きコホート研究を行い、成長の様々な時期に多くのリスク因子を見い出した。両親の肥満、adiposity reboundの早期発現などが高リスクと判明した。詳細は、British Medical Jo… 2005/05/23 小児科
中年期の肥満は将来の認知症リスクを高める――米国の研究 米国最大の非営利HMO(会員制健康維持組織)であるKaiser PermanenteのRachel A Whitmer氏らは、多民族からなるHMO加入者を平均27年間追跡する前向きコホート研究を行い、中年期に肥満だった人の認知症リスクは、正常体重だった人の1.74倍であることを明らかにした。詳細は、British Medical Jour… 2005/05/10 精神・神経
米内科学会、肥満の薬物療法と外科的治療のガイドラインを発表 米国内科学会(ACP)のVincenza Snow氏らは、肥満患者に対する薬物療法および外科的治療のガイドラインをAnnals of Internal Medicine誌2005年4月5日号に報告した。全患者に食事療法と運動指導の実施を求めており、なお未達成の患者に対する薬物療法の適用を、またBMI=40以上の高度肥満者に対し… 2005/04/27 代謝・内分泌
中外製薬、肥満防止薬「R212」の国内における開発を中止 中外製薬は、リパーゼ阻害薬「R212」(一般名:オルリスタット、予定販売名:ゼニカル)の国内における開発を中止した。今後、中外製薬ではR212を創製したロシュと共同で、国内で開発・販売を行う企業を探す予定だという。… 2005/04/05 医薬品
【国際脳卒中会議2005速報】 脳卒中発症リスクに及ぼす肥満の悪影響、白人女性にのみ観察される 白人の女性と男性、黒人の女性と男性の4グループを対象に比較検討した調査で、白人女性にだけ脳卒中発症リスクに及ぼす肥満の悪影響が観察された。South Carolina大学のJill E Abell氏らが2月2日、ポスターセッションで発表した。… 2005/02/03 循環器
【サプリ&機能性食品2005速報】 「肥満解消に、ビタミンやミネラルが必須」--ビタミン外来の佐藤医師 「肥満の原因は、3大栄養素(炭水化物、脂肪、たんぱく質)の過剰摂取によるカロリーオーバーと、それを代謝するビタミン、ミネラルなどの副栄養素の圧倒的な不足にある。しかし、カロリーオーバーばかりにスポットが当たり、副栄養素の不足に着目しないのは問題」。… 2005/02/01 サプリ・食品
米国が食事ガイドラインの新版を公表 米国保健・福祉省(HHS)は1月12日、「米国人向け食事ガイドライン2005年版」を公表した。国民の65%が適正体重を超え(2004年米国立衛生研究所調べ)、大書店に入るとダイエット本の巨大コーナーが目に入る米国で、「最新の科学的エビデンスに基づく」とされる本ガイドラインがどこまで浸透する… 2005/01/14 代謝・内分泌
ファスト・フードは肥満とインスリン抵抗性のリスクを高める、15年間の調査から 米国では肥満が急速に深刻化している。これに並行しするようにファスト・フードの消費量が急増しているが、肥満との関係には注意が向けられてこなかった。そこで米国などの研究者が、15年間のファスト・フード店利用頻度と体重およびインスリン抵抗性の変化の関係を調べた。詳細はLancet誌1月1… 2005/01/07 サプリ・食品