学会トピック◎第85回日本循環器学会学術集会(JCS2021) 基本治療薬で効果不十分な心不全、次の一手は 「急性・慢性心不全診療ガイドライン」が部分改訂 「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年版)」が部分改訂され、ARNI(サクビトリルバルサルタン、商品名エンレスト)やSGLT2阻害薬(ダパグリフロジン、商品名フォシーガ)など、ここ1~2年の間に慢性心不全の適応を取得した薬剤の推奨が新たに加えられた。第85回日本循環器学会学術集会(3… 2021/04/08 循環器
学会トピック◎第85回日本循環器学会学術集会(JCS2021) リードレスペースメーカーをクラスIで推奨 「不整脈の非薬物治療ガイドライン」がフォーカスアップデート 第85回日本循環器学会学術集会(3月26~28日、パシフィコ横浜とウェブのハイブリッド開催)で、「2021年日本循環器学会(JCS)/日本不整脈心電学会(JHRS)ガイドライン フォーカスアップデート版 不整脈非薬物治療」が発表された。現行の「不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)」の中で… 2021/04/01 循環器
国際脳卒中会議(ISC2021) tPA投与しない血栓回収療法、優越性を示せず MR CLEAN-NO IV試験の結果 脳大血管閉塞による脳梗塞は、いかに早く血管の再開通を得るかが鍵となる。組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)静注療法を行わず血栓回収療法(EVT)を始めることの有効性を検証したMR CLEAN-NO IV試験の結果が、米国心臓協会/米国脳卒中協会(AHA/ASA)が主催する国際脳卒中会議(ISC2021… 2021/03/26 循環器
第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021) 何が変わる?「脳卒中治療ガイドライン2021」 今年6月に刊行予定 6年ぶりの全面改訂となる「脳卒中治療ガイドライン2021」(以下、2021年版)が近く発表される。第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021、3月11~13日、福岡国際会議場とウェブのハイブリッド開催)では、改訂内容を概説するシンポジウムが開催された。昨年末に募集したパブリックコメントも踏… 2021/03/24 循環器
第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021) COVID-19と脳卒中の合併、国内症例の臨床像は 全国から登録された36症例に基づく解析結果 第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021、3月11~13日、福岡国際会議場とウェブのハイブリッド開催)で日本医科大学大学院脳神経内科学の西山康裕氏らは、脳卒中を併発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の臨床的特徴について、国内症例36例に基づいた解析結果を報告した。患者は高… 2021/03/22 感染症
第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021) 一次脳卒中センター認定の次にすべきこと 国の基本計画と第二次5カ年計画が示すロードマップ 第46回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2021、3月11~13日、福岡国際会議場とウェブのハイブリッド開催)で同学会理事長の宮本享氏は、脳卒中診療体制充実に向けた学会としての今後の取り組みを解説した。一次脳卒中センター(PSC)の認定に続き2020年10月には、PSCの中で学会が定めた条件を満たし… 2021/03/19 循環器
New England Journal of Medicine誌から 心房細動の初回治療は薬かアブレーションか 冷凍バルーン用いたEARLY-AF試験の結果 未治療の症候性発作性心房細動患者を対象に、初回治療としてのカテーテルアブレーション(以下、アブレーション)と抗不整脈薬による薬物治療を比較したところ、アブレーション治療の方が心房頻脈性不整脈の再発率が低かった。EARLY-AF試験の結果で、11月13~17日にインターネット上で開催された… 2020/12/09 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) スタチンによる副作用、プラセボでも同程度発生 ノセボ効果を検証したSAMSON試験の結果 副作用によりスタチンの服用を中断した人を対象に、スタチン投与、プラセボ投与、薬剤非投与をランダムに1カ月ごとに実施したところ、プラセボ投与時も薬剤非投与時に比べ副作用の程度は2倍に強まったほか、スタチン投与時とプラセボ投与時で副作用の程度に差はなかった。インターネット上で開催… 2020/11/30 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) 糖尿病合併CKDへのフィネレノン、新たな解析 CVD既往の有無にかかわらず心血管イベントを抑制、FIDELIO-DKD試験 2型糖尿病合併CKD患者を対象に、新規のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)フィネレノン(finerenone)の腎保護効果を検討したFIDELIO-DKD試験から、新たな解析結果が発表された。登録患者の心血管疾患の既往の有無にかかわらず、心血管イベントのリスク抑制効果は一貫していた。同試験のあ… 2020/11/25 腎・泌尿器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) SGLT1/2阻害薬は心不全/CKD合併糖尿病に有効 ソタグリフロジンを被験薬としたSOLOIST-WHFとSCORED試験の結果 SGLT1とSGLT2の両方の活性を阻害するソタグリフロジン(sotagliflozin、国内未発売)について、急性心不全の状態にある2型糖尿病患者を対象としたSOLOIST-WHF試験と、慢性腎臓病(CKD)を合併した2型糖尿病患者を対象としたSCORED試験の結果が明らかになった。研究資金の援助が止まり早期に中止さ… 2020/11/21 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) 高用量EPA/DHA製剤で心血管リスク減少せず 1日4gのオメガ3脂肪酸を投与したSTRENGTH試験の結果 高用量(4g/日)のエイコサペンタエン酸(EPA)/ドコサヘキサエン酸(DHA)製剤による心血管イベントのリスク抑制作用を検証したSTRENGTH試験の詳細が、米国心臓協会学術集会(AHA2020、会期:11月13~17日、インターネット上で開催)で発表された。EPAなどオメガ3系多価不飽和脂肪酸(以下、オメ… 2020/11/19 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) 僧帽弁置換患者の心房細動にNOACは使えるか リバーロキサバンとワルファリンを比較したRIVER試験の結果 生体弁による僧帽弁置換術後で心房細動/粗動を合併する患者に対する抗凝固療法として、ワルファリンに対するNOAC(非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬、DOAC=直接経口抗凝固薬ともいう)リバーロキサバンは非劣性であることが示された。11月13〜17日にインターネット上で開催された米国心臓協会学術集… 2020/11/17 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) 心筋ミオシン活性化薬、抗心不全作用は軽度 日本も参加した第3相試験GALACTIC-HFの結果 左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)を対象としたオメカムチブメカルビル(omecamtiv mecarbil)の第3相試験、GALACTIC-HFの詳細が明らかになった。米国心臓協会学術集会(AHA2020、11月13~17日にインターネット上で開催)で、カリフォリニア大学サンフランシスコ校のJohn R. Teerlink氏ら… 2020/11/16 循環器
学会トピック◎欧州脳卒中学会/世界脳卒中機関会議(ESO-WSO 2020) ドリップシップとマザーシップで成績に差なし 2つの脳卒中救急搬送システムを比較したRACECAT試験の結果 急性期脳梗塞患者をまず最寄りの一次脳卒中センター(PSC)に収容して組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)投与を含めた初期治療を行い、適応があれば包括的脳卒中センター(CSC)に搬送し血栓回収療法を行うドリップシップ法と、多少遠くても最初から血栓回収療法まで行える施設に搬送する… 2020/11/12 循環器
学会トピック◎欧州脳卒中学会/世界脳卒中機関会議(ESO-WSO 2020) チカグレロル+アスピリンで脳卒中再発を予防 THALES試験の結果、米FDAは脳卒中への適応拡大を承認 欧州脳卒中学会と世界脳卒中機関の合同会議(ESO-WSO 2020、会期:11月7~9日、インターネット上で開催)で米国テキサス大学のS. Claiborne Johnston氏らは、脳梗塞急性期の再発予防に関して、抗血小板薬チカグレロルとアスピリンの併用投与はアスピリンの単独投与よりも優れることを示したTHALES… 2020/11/11 循環器
学会トピック◎欧州脳卒中学会/世界脳卒中機関会議(ESO-WSO 2020) 卵円孔閉鎖デバイスによる治療、5年成績も良好 米ゴア社のCardioformを用いたREDUCE試験の延長追跡結果 カテーテルデバイスによる卵円孔(PFO)の閉鎖で脳梗塞の再発予防が可能かを検証したREDUCE試験の、5年追跡成績が明らかになった。同試験の主要評価項目である24カ月後の成績と同様に、PFO治療群で有意な脳梗塞再発リスクの減少が認められた。11月7~9日にインターネット上で開催された欧州脳卒中… 2020/11/10 循環器
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 正常アルブミン尿DKDの予後は不良ではない 心血管イベントのリスク上昇見られず、JDDM研究の結果 近年、正常アルブミン尿ではあるが腎機能が低下した状態(NADKD:non-albuminuric diabetes kidney diseases)にある糖尿病患者の増加が指摘されている。古典的な糖尿病腎症の病像とは異なることから、NADKD患者の腎予後や心血管イベントのリスク、生命予後はまだ明らかではない。第63回日本糖尿… 2020/10/26 代謝・内分泌
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 食事記録アプリで血糖コントロール改善 患者の気付きで食生活を是正 スマートフォンやタブレットで使用する食事記録アプリ「カロミル」の導入により、2型糖尿病患者の血糖コントロールに有意な改善が認められたと、第63回日本糖尿病学会学術集会(10月5日~16日、インターネット上で開催)で順天堂大学大学院代謝内分泌内科学の常見亜佐子氏らが報告した。… 2020/10/21 代謝・内分泌
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 GIP/GLP1共受容体作動薬、日本人の忍容性良好 2型糖尿病患者を対象とした第1相試験の結果 グルカゴン様ペプチド(GLP)-1とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)との共受容体作動薬tirzepatide(以下TZP、開発コード:LY3298176)に関して、日本人2型糖尿病患者を対象とした第1相試験の結果を、日本イーライリリー研究開発本部の大脇健二氏らが第63回日本糖尿病学会学… 2020/10/13 代謝・内分泌
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 DPP-4阻害薬による類天疱瘡リスクの実像判明 全薬剤でリスク増加、投与開始から90日間は要注意 我が国の保険診療の全数データである「レセプト情報・特定健診等情報データベース」(NDB)を用いた解析から、DPP-4阻害薬による水疱性類天疱瘡発症リスクの実像が明らかになった。ビルダグリプチンなどでリスクが高いことが報告されていたが、全てのDPP-4阻害薬で発症リスクは有意に上昇していた… 2020/10/08 代謝・内分泌
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) 肥大型心筋症に初の原因療法薬が登場 ミオシン阻害薬mavacamtenの第3相試験EXPLORER-HCMの結果明らかに 閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の病態の改善を目的として開発されたミオシン阻害薬mavacamtenの第3相試験EXPLORER-HCMから、血行動態や心機能が有意に改善することが示された。欧州心臓病学会会議(ESC2020、インターネット上で開催)でイタリア・カレッジ大学病院のIacopo Olivotto氏らが発表すると… 2020/10/05 循環器
学会トピック◎第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020) 新規糖尿病薬イメグリミン、インスリンとの併用でも高い忍容性 新機序の2型糖尿病治療薬イメグリミンについて、インスリンとの併用療法を検討した国内第3相試験の結果が第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020、会期:9月21日~25日)で報告された。重症低血糖などの大きな有害事象はなく、長期間の投与における持続的な血糖コントロール作用が認められたとフ… 2020/10/02 代謝・内分泌
学会トピック◎第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020) 2型糖尿病患者で入浴する人しない人、どっちが予後がいい? 入浴頻度が高い患者ほどHbA1cやBMIが低値 日常的に湯船に浸かり温まることで、2型糖尿病患者の心血管リスク因子を改善できる可能性が示された。9月21日~25日に開催された第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020)で国立国際医療研究センター国府台病院の勝山修行氏が発表した。 湯船で温まること(以下、入浴)は、2型糖病やその他の代… 2020/09/28 代謝・内分泌
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) 心房細動ガイドライン改訂、包括的管理を前面に ABC pathwayという新たなアプローチを提唱 インターネット上で開催された欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日)で、「心房細動の診断と管理に関するガイドライン2020年版」が発表された(こちら)。現行の2016年版から4年ぶりの改訂で、新しいエビデンスを取り入れつつ、体系的に患者特性を把握し包括的な患者管理を行うこ… 2020/09/10 循環器
学会トピック◎第45回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2020) 新規脳梗塞治療薬、tPA療法適応外の患者にも有効か 脳梗塞治療薬として開発が進められているSMTPの作用機序や薬効について、東京農工大学大学院農学研究院教授の蓮見惠司氏、東北大学大学院医工学研究科教授の新妻邦泰氏が第45回日本脳卒中学会学術集会(8月23日~9月24日)で発表した。tPA療法適応外となる患者に対しても安全に投与できる可能性を… 2020/09/07 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) 非1型ブルガダ心電図症例の心事故予測因子は 特発性心室細動研究会の症例登録研究から判明 タイプ1以外のブルガダ型心電図の所見がある患者を長期間追跡した結果、失神や心室頻拍/心室細動(VT/VF)の既往がある(有症候)、V2誘導で90msを超えるwide QRSを認める、心臓電気生理学的検査(EPS)でVT/VFが誘発される──という3条件がそろっていると、心事故のリスクが高くなることが明ら… 2020/09/07 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) COVID-19、RA系阻害薬休止しても短期予後不変 休薬と継続をランダム割り付けして比較したBRACE CORONA試験の結果 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院した患者がレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬を服用していた場合、軽症から中等症なら基本的には継続すべきだ」──。欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日、インターネット上で開催)で米国Duke Clinical Research Institute… 2020/09/04 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) コルヒチンでCVイベント再発リスク31%減 CV残余リスクとしての慢性炎症に再度脚光、LoDoCo2試験 安定冠動脈疾患の患者に対する低用量コルヒチンの投与により、心血管イベントの再発リスクが31%有意に抑制されたと、オーストラリア・GenesisCare Western AustraliaのMark Nidorf氏らが欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日、インターネット上で開催)で発表した。LoCoDo2試験の… 2020/09/03 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) SGLT2阻害薬ダパグリフロジンがCKD治療薬に CKD患者の腎・心複合イベントを39%抑制、DAPA-CKD試験 SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの投与によってCKD患者の腎機能低下が抑制できることを、オランダ・フローニンゲン大学医療センターのHiddo J. L. Heerspink氏らが欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日)で報告した。DAPA-CKD試験の結果で、アストラゼネカは今年3月、「想定を超える有… 2020/09/02 腎・泌尿器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) 超高齢AF患者へのエドキサバン少量投与は有効 ELDERCARE-AF試験の結果、論文はNEJMに発表同時掲載 標準的な経口抗凝固療法は適さないと判断された80歳以上の心房細動患者に対する、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACともいう)エドキサバンの少量投与(15mg/日)の有用性が明らかになった。我が国で行われたELDERCARE-AF試験の結果で、インターネット上で開催された欧州… 2020/09/01 循環器
学会トピック◎第56回日本肝臓学会総会 iPS細胞由来の完全ヒト脂肪肝モデルでNAFLDの病態解明目指す 「iPS技術を用いたヒト脂肪肝モデルの作製が非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)の病態解明につながるかもしれない」──。8月28日から29日にかけて大阪市で開催された第56回日本肝臓学会総会… 2020/09/01 消化器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) SGLT2阻害薬エンパグリフロジンも抗心不全薬に HFrEF患者の心血管死亡+心不全入院を25%抑制、EMPEROR-Reduced試験 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの投与により、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者の心血管イベントリスクが25%、有意抑制された。日本も参加した20カ国による国際共同第3相試験EMPEROR-Reducedの結果で、インターネット上で開催された欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日… 2020/08/31 循環器
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) HFpEF患者の心房細動に対してもアブレーションは有効 左室駆出率(EF)が保たれた心不全(HFpEF)に合併する心房細動に対してもアブレーション治療は、死亡率の低下や予後の改善が期待できることが示された。ウェブサイト上で開催された第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020、会期:7月27日~8月2日)で、京都第二赤十字病院循環器内科の井上啓司氏… 2020/08/07 循環器
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) メトホルミンが便中への糖の排出を促進 PET-MRIにより集積部位の詳細な検討が可能に ビグアナイド(BG)薬であるメトホルミンによって便中への糖の排出が促進されることが、生体イメージング研究から明らかとなった。神戸大学医学部附属病院の坂口一彦氏らが、ウェブサイト上で開催された第80回米国糖尿病学会(ADA2020、6月12~16日)で、メトホルミンによる血糖降下の新たな作用… 2020/07/06 代謝・内分泌
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) 持続血糖測定でケトアシドーシスのリスク減少 フラッシュグルコースモニタリングシステム(FGM)のFreeStyleリブレを使用した糖尿病患者では、糖尿病ケトアシドーシス(DKA)で入院する割合が大幅に減少したことが明らかとなった。フランスの全国的な後ろ向き研究の結果で、第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020、6月12~16日にウェブサイト… 2020/06/29 代謝・内分泌
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) エルツグリフロジン、CVリスクの減少幅は3% 新たなメタアナリシス提示しSGLT2阻害薬のクラス効果は不変と主張 米国では4番目のSGLT2阻害薬として発売されているエルツグリフロジンの心血管安全性を評価した大規模臨床試験VERTIS-CVの詳細が、6月12~16日にウェブサイト上で開催された第80回米国糖尿病学会学術集会で発表された。主要評価項目である複合心血管イベント(MACE)のリスクは、プラセボ群に比べ… 2020/06/23 代謝・内分泌
第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) 利き手で箸を持たない食事で食後高血糖が改善 利き手と反対の手で箸を持つ食事により食後血糖値の改善が期待できることを、佐久市立国保浅間総合病院の西森栄太氏らが第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020、会期:6月12~16日、ウェブサイト上で開催)で報告した。… 2020/06/22 代謝・内分泌
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) イプラグリフロジンで糖尿病患者のNAFLD改善 肝生検により組織学的な改善を確認 SGLT2阻害薬イプラグリフロジンの投与によって、2型糖尿病に合併した非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の肝病態を改善できる可能性が示された。我が国で行われた多施設共同ランダム化比較試験の結果で、イプラグリフロジン投与群は対照群に比べHbA1cやBMIが有意に改善したほか、肝生検による線維… 2020/06/18 代謝・内分泌
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) ダパグリフロジンで糖尿病の発症リスク32%減 DAPA-HF試験の探索的解析結果 SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの心不全治療効果を検証したDAPA-HF試験の探索的解析から、ダパグリフロジンの投与によって糖尿病の新規発症のリスクが32%、有意に抑制されたことが明らかになった。6月12~16日にウェブサイト上で開催された第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020)で、米国エール… 2020/06/17 代謝・内分泌
学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) ゴリムマブが1型糖尿病のインスリン分泌を維持 腫瘍壊死因子(TNF-α)に対する抗体医薬であるゴリムマブの投与によって、若年発症1型糖尿病患者の内因性インスリン分泌能の維持が可能であることが明らかになった。6月12~16日にウェブサイト上で開催された第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020)で、ニューヨーク州立大学バッファロー校のTe… 2020/06/16 代謝・内分泌
学会トピック◎日本臨床倫理学会 上級臨床倫理認定士と登録制度をスタート 地域の倫理問題解決の拠点づくりを展開 日本臨床倫理学会は2020年度から、上級臨床倫理認定士制度と臨床倫理に取り組む医療機関・地域の登録制度を本格化させます。医療現場に求められる倫理コンサルテーションチームの機能向上を図るとともに、地域での様々な臨床倫理問題の解決に寄与することが目的です。… 2020/03/30 医の倫理
学会トピック◎第8回血管内留置カテーテル管理研究会 末梢静脈栄養輸液中で微生物がどう汚染するか、知ってますか? 「末梢静脈栄養(PPN)輸液は汚染すると微生物が繁殖しやすいし、PPN輸液使用例の方が血流感染の発生頻度が高い。しかし、しっかりと感染対策をすれば血流感染を発生させることなく適切な栄養管理を行うことができることを理解してほしい」。… 2020/01/07 老年医学・介護
東京女子医科大学脳神経外科客員教授の清水俊彦氏に聞く 帯状疱疹ワクチンで群発頭痛を予防 第47回日本頭痛学会より 東京女子医科大学脳神経外科客員教授の清水俊彦氏は、2019年11月15~16日に埼玉県さいたま市で開催された第47回日本頭痛学会で帯状疱疹ウイルスワクチン投与により群発頭痛の9割で発作改善が得られたことを報告した。清水氏に頭痛と水痘・帯状疱疹ウイルスとの関連について聞いた。… 2019/12/27 精神・神経
学会トピック◎第38回日本認知症学会学術集会 認知症診療では誤診が深刻 高齢者タウオパチーを忘れてはならない アルツハイマー病やレビー小体型認知症の脳機能イメージング研究が蓄積し、連続剖検の知見も蓄積し、研究のレベルでは詳細な認知症の鑑別が可能になった。その結果日常診療における“誤診”の実態が浮かび上がってきた。… 2019/12/18 精神・神経
学会トピック◎第31回日本糖尿病性腎症研究会 糖尿病の腎機能低下、老若男女の誰が高リスク? 糖尿病患者の腎機能低下に関わるリスク因子のうち、若ければ女性よりも男性が、高齢になるほど肥満が、強いリスク因子となることが示された。 2019/12/09 腎・泌尿器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) 年2回投与で強力かつ安全にLDL-Cを低下 PCSK9合成阻害薬inclisiranの第3相試験、ORION-10の結果 前駆蛋白質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)の合成を阻害し、LDLコレステロール(LDL-C)を低下させるinclisiranの第3相試験ORION-10の結果が報告された。高リスクの動脈硬化性心疾患患者において、年2回の投与でLDL-Cを半減させ、安全性もプラセボ群と差がないことが明らかになった。米M… 2019/12/09 循環器
学会トピック◎第14回医療の質・安全学会学術集会 ビタミンB1非含有栄養食品の長期摂取に脚気衝心リスク 「ビタミンB1を含んでいないことの危険性」の明記を ビタミンB1を含まない栄養補助食品を長期にわたって摂取していた高齢患者で、死亡リスクの高い「脚気衝心」を発症した症例が報告されました。 2019/12/03 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) 無症候性ASに早期SAVR施行で死亡リスク大幅減 手術死亡+心血管死亡が91%減、RECOVERY試験 無症候性の重症大動脈弁狭窄症に対する早期外科的大動脈弁置換術(SAVR)の有効性を検証したRECOVERY試験の詳細が、米国心臓協会学術集会(AHA2019、11月16~18日、開催地:フィラデルフィア)で発表された。主要評価項目に設定された「手術死亡+心血管死亡」は早期SAVR群で91%の大幅なリスク減少… 2019/11/29 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) 低用量のコルヒチンで心血管リスク23%減 心筋梗塞直後の患者が対象、COLCOT試験 1日0.5mgという低用量のコルヒチン投与により、複合心血管イベントの発生を有意に抑制されることが明らかになった。COLCOT試験の結果で、カナダ・Montreal Heart InstituteのJean-Claude Tardif氏らが米国心臓協会学術集会(AHA2019、11月16~18日、開催地:フィラデルフィア)で発表した。… 2019/11/27 循環器
学会トピック◎第64回日本生殖医学会 若年男性がん患者の精子凍結保存、実施は3割 「化学療法を新たに導入した若年男性がん患者において、妊孕性温存のために精子凍結保存を行う際の物理的、心理的ハードルを下げたい」――。 2019/11/27 癌
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) ダパグリフロジンの抗心不全作用で新たな解析 糖尿病の有無にかかわらず効果は同等、DAPA-HF試験サブ解析 左室駆出率(EF)が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対するSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの有効性を示したDAPA-HF試験の、非糖尿病患者におけるデータの詳細が発表された。主要評価項目の各構成項目(心血管死亡、心不全悪化による入院または予定外の受診)で、心不全の標準治療にダパグリフロジン… 2019/11/21 循環器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2019) AHAが若年層の電子たばこの普及に警鐘 米国では、若者における電子たばこの大流行が社会的問題となる中、今年に入り電子たばこが原因と見られる肺疾患や死亡例が相次いで報告されている。こうした事態を受け、米国心臓協会(AHA)は電子たばこが若者に及ぼす影響を調査すべく、2000万ドルの研究資金を投じることを米国心臓協会学術集会… 2019/11/19 循環器
学会トピック◎第24回日本血管病理研究会 やっぱり違う? 高安動脈炎と巨細胞性動脈炎 「Chapel Hill分類で高安動脈炎(TAK)と巨細胞性動脈炎(GCA)は大血管炎に分類されているが、GCAは本来、中血管炎に分類されるべきではないか」――。 2019/11/12 アレルギー・免疫
学会トピック◎第67回日本心臓病学会学術集会 院外心停止例へのCAG要否は石灰化の有無で判断 院外心停止例に対する蘇生後12誘導心電図は急性心筋梗塞のスクリーニングに有用だが、ST上昇が認められない場合、どのような患者に早期冠動脈造影検査(CAG)が適切か明確な基準はない。 2019/11/01 循環器
学会トピック◎第78回日本脳神経外科学会学術総会 常時待機の脳卒中救急で医師の疲弊をどう防ぐ 血栓回収療法の普及に対応できるシステムの構築が必要に 急性期脳梗塞に対する血栓回収療法の有効性が証明され、我が国でも血管内治療の全国的な普及を目的とした脳卒中センターの指定が始まろうとしている。しかし、24時間365日の対応が求められる上、血栓回収療法を行う日本脳神経血管内治療学会(JSNET)専門医はまだ少ない。第78回日本脳神経外科学… 2019/10/30 循環器
学会トピック◎第47回日本臨床免疫学会 アトピー性皮膚炎に対する抗IL-4/13受容体抗体投与時は眼科との協力を アトピー性皮膚炎に対して新規に抗IL-4/13受容体抗体製剤が使用可能になり、ステロイド外用剤と併用することでかなり皮疹を改善できるようになった。ただし、副作用に結膜炎があり、投与前に眼科受診を指示することが大切だ――。… 2019/10/28 皮膚科
学会トピック◎第23回日本心不全学会学術集会 サクビトリル・バルサルタンの国内治験成績発表 左室駆出率が低下した心不全を対象としたPARALLEL-HF試験 我が国の慢性心不全患者を対象に、ネプリライシン阻害薬サクビトリルとアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)バルサルタンの合剤(サクビトリル・バルサルタン、開発コードLCZ696)の国内第3相試験として行われたPARALLEL-HF試験の結果が明らかになった。第23回日本心不全学会学術集会(会期:10… 2019/10/21 循環器
学会トピック◎第74回日本大腸肛門病学会学術集会 肛門疾患・直腸脱診療ガイドライン改訂版の概要を紹介 疫学や病因などの総論と計17のクリニカルクエスチョンを設定 痔核・痔瘻・裂肛に新たに直腸脱を加え、各疾患の概要を紹介するとともに計17のクリニカルクエスチョンを設定した。年内には発刊予定だ――。 2019/10/21 消化器
学会トピック◎第68回日本感染症学会東日本地方会学術集会 ゾフルーザ、小児は「慎重投与」、学会が提言へ 低感受性株の出現頻度が高いことを考慮 抗インフルエンザ薬の使用について提言案を検討していた日本感染症学会インフルエンザ委員会は、小児へのゾフルーザの使用について「低感受性株の出現頻度が高いことを考慮し、慎重に投与を検討する」との結論に至りました。… 2019/10/17 感染症
学会トピック◎第47回日本救急医学会総会・学術集会 東京2020開催中の発熱患者はインフルエンザを疑う 2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020)開催時期に発熱患者を診た場合、インフルエンザを考慮すべき──。第47回日本救急医学会総会・学術集会(10月2~4日、開催地:東京・千代田区)で財団法人海外邦人医療基金マニラ日本人会附属診療所駐在の菊地宏久氏が発表した。… 2019/10/08 感染症