BMJ誌から トロポニン値は患者の予後にどう影響する? 正常上限値の70倍を超えると逆に累積死亡率の減少を観察 英国の心血管疾患センター5施設を受診し、トロポニン検査を受けていた約26万人の患者を対象に、トロポニン値と総死亡率の関係を検討する後ろ向き研究を行った英国Hammersmith病院のAmit Kaura氏らは、トロポニン値が正常域上限を超えた患者は、年齢にかかわらず死亡率の増加が認められ、過剰な死… 2019/12/04 循環器
トレンド◎心筋トロポニン検査の普及で変わる心筋梗塞像 非ST上昇型心筋梗塞「NSTEMI」を侮るな 心電図のST上昇が明らかではなく軽症というイメージがある「非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)」だが、長期予後はST上昇型心筋梗塞(STEMI)より悪い。クレアチンキナーゼ(CK)より高感度な心筋トロポニン検査の普及に従い、NSTEMIと診断される症例は増加する。NSTEMIに対しても、STEMIと同様の厳格な… 2019/12/03 循環器
第24回 かぜ後に遷延する頭痛、精査は必要か? 既往歴がない若年女性が、解熱後も継続する頭痛を訴え来院した。重篤な疾患を見逃さないためにも、どのように診察を進めればよいだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通して解説する。… 2019/11/28 精神・神経
インタビュー◎心不全患者の予後をDNA損傷の程度から予測する手法を開発 心筋細胞染色で早期に心不全の治療応答性を予測 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授の小室一成氏に聞く 心不全患者の中には、薬物療法が奏功し長期にわたり安定した病態の患者がいる一方で、治療薬にあまり反応せず予後の悪い患者もおり、両者を早期に鑑別することは非常に困難だった。東京大学大学院医学系研究科循環器内科学の研究グループは、心筋生検時に採取する心筋細胞の染色により、心不全患… 2019/11/26 循環器
Circulation誌から 高感度心筋TnT、1時間後の再検査は有用か? RAPID-TnT試験の結果 急性冠症候群(ACS)疑い症例に、受診時と1時間後の高感度心筋トロポニンT(hs-cTnT)値に基づき意思決定する0/1プロトコールを適用したところ、3時間後に再検査する標準的プロトコールより患者が短時間で退院でき、30日以内の死亡や心筋梗塞発症は増加しなかった。一方で胸痛による再受診やhs-cT… 2019/11/13 循環器
鏡を見るだけで心拍数計測、受託開発や提携に注力 鏡を見て数秒待つと心拍数が分かる──。システム開発を手掛けるシーエーシー(CAC)は、映像から非接触で心拍数を推定するソフトウエア「リズミル」を開発し、展示会「クロスヘルス EXPO 2019」(2019年10月9日から11日)で展示した。… 2019/10/25 小児科
令和の今、PCR装置を開発するコニカミノルタのBICな心意気 ウンチを引っかいて15分後には腸内細菌を解析できちゃうイノベーション イノベーションを起こすには高い技術が必要か──その答えは「YES」であり、「NO」であろう。東京ビッグサイトで開催されている「クロスヘルスEXPO2019」(主催:日経BP、10月9日から11日)の会場で、そんなことを考えさせられる製品を目の当たりにした。コニカミノルタが大便サンプルから直接、腸… 2019/10/10 医療機器
内視鏡前の梅毒・肝炎検査、要らなくないですか 皆さんの医療機関では、消化器内視鏡や呼吸器内視鏡による検査の前に、患者に対して梅毒、B型肝炎、C型肝炎検査をルーチンで行っていないだろうか。帝京大学医学部名誉教授で元・日本臨床検査医学会理事長の宮澤幸久氏は、「その慣習はやめるべき」と主張する。以下にその理由を記していく。… 2019/09/04 感染症
リポート◎古くて新しい肝静脈波形、肝臓の炎症に影響を受けない強みも 普通のエコーでできる! 肝線維化をみる裏ワザ 超音波パルスドプラ法で肝静脈血流の速度変化を測定して得られる波形パターンは、肝臓の線維化が進行するにつれ平坦化することが知られている。東京大学医学部附属病院消化器内科の中塚拓馬氏らは、この肝静脈波形を数値化し、汎用型の超音波エコーで非侵襲的に肝線維化評価を行う方法を開発した… 2019/09/03 消化器
第33回 心臓にとって好酸球とはなんだ ANAの札幌便。コンソメスープを手に、窓の外をのぞく。銀の雲海。「おかわりいかがですか」の声がする。「ノー、サンキュー」とカップを返す。そのときふと……。好酸球のことを思い出しました。今回は「好酸球のこのごろ」。… 2019/09/01 循環器
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界 今日からできる!正しいHbA1c値の使い方 患者ごとに推算HbA1cを把握せよ 血液疾患治療は新薬の登場で新たな進歩を遂げている。さらに遺伝子操作などの最先端技術は血液細胞を改造し、新しい治療法を生み出し始めた。本特集では、血液にまつわる最新技術を紹介する。 2019/08/29 代謝・内分泌
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界 血液検査は癌治療の選択に強力な武器となるか 全国がんゲノムスクリーニングプロジェクト(LC-SCRUM-Japan)で検証進む 血液疾患治療は新薬の登場で新たな進歩を遂げている。さらに遺伝子操作などの最先端技術は血液細胞を改造し、新しい治療法を生み出し始めた。本特集では、血液にまつわる最新技術を紹介する。 2019/08/27 癌
Lancet誌から AIが無症候性心房細動を見つける 心電図の機械学習で早期に起こる心電図変化のパターンを予測 米国Mayo ClinicのZachi I Attia氏らは、無症候性の心房細動(AF)を早期発見するために、AFを起こしたことがある患者と起こしたことがない患者の12誘導心電図を大量にAIに機械学習させ、洞調律の心電図を元に、その後AFと診断される患者を早い段階で同定できた報告した。詳細はLancet誌電子版に2… 2019/08/26 循環器
39~56歳男性に対する「風疹の追加的対策」開始 受診券を用いた風疹抗体検査数、12万件超えに 厚生労働省は2019年7月17日、第33回厚生科学審議会感染症部会を開催した。この中で、2019年に開始された風疹の追加的対策について、実施状況を報告した。 2019/07/19 感染症
学会トピック◎第44回日本外科系連合学会学術集会 遠隔術中迅速病理診断の平均は52分 バイク便を使った外注検査に比べて検査時間を平均40分短縮 これまでデジタル病理画像を用いて、遠隔地の病理専門医が手術中にリアルタイムで病理診断を下す、いわゆる遠隔術中迅速病理診断が行われてきたが、2018年度の診療報酬改定で、デジタル病理画像を用いた遠隔術中病理診断以外の遠隔病理診断でも病理診断料の算定が認められるようになった。これに… 2019/07/05 外科
インタビュー◎NIPT新指針の運用開始が保留に 新型出生前診断の拡充で妊婦のニーズに応えたい 昭和大学産婦人科学講座主任教授の関沢明彦氏に聞く 日本産科婦人科学会は2019年6月22日、母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する新たな指針を理事会で承認した。これは今年3月、案についての意見公募を行った上でとりまとめが進められていたものだ。… 2019/06/26 産婦人科
J Am Soc Nephrol誌から 2型糖尿病の腎構造の早期変化はアルブミン尿の変化と関連 北米先住民を対象とした疫学研究 2型糖尿病では、尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)の変化は腎構造の早期変化を反映しているが、早期からの糸球体濾過率(GFR)の変化と腎構造の変化との関連は弱いことが示された。 2019/06/26 腎・泌尿器
足趾角化部の検鏡で見えた、あの病原生物 今回の「撮っておきClinical Picture!」では、発見が遅れると周囲に多数の感染者を生じ、公衆衛生上大問題となる感染症に関するClinical Pictureをご紹介します。 2019/06/12 感染症 医師・医学生限定コンテンツ
シリーズ◎腎臓を守る最新の治療戦略 CKD診療の3つの課題の解決法が見えてきた? 医薬基盤・健康・栄養研究所KAGAMIプロジェクト 木村友則氏に聞く 慢性腎臓病(CKD)診療の課題は3つある。 2019/06/11 腎・泌尿器
Ann Intern Med誌から 培養より早い血流感染の検査が米国で承認 5種類の細菌のDNAを増幅し、磁場で凝集塊を作らせる検査 血流感染症(BSI)患者の転帰は、適切な抗菌薬を速やかに投与できるかどうかに掛かっている。BSIの診断に標準的に用いられている血液培養は、感度が低く、結果が得られるまでに数日を要する。先頃、米食品医薬品局(FDA)は、T2 Biosystems社製の、T2磁気共鳴を用いる、培養不要のBSI診断検査T2Ba… 2019/06/10 感染症
JACC: Heart Failure誌から 慢性心不全の急性心不全発症例は尿中Na濃度が低値に スポット尿を測定した観察研究 慢性心不全患者で急性心不全による入院と尿中ナトリウム量の関係が検証された。 2019/05/24 循環器
JAMA Intern Med誌から 4通りのeGFR計算式の精度を検証する 臨床的に有用だが精度には限界あり 慢性腎臓病(CKD)患者の糸球体濾過量(GFR)を正確に推定することは重要だ。通常は、血漿クレアチニン値を利用する計算式を用いて推定糸球体濾過量(eGFR)を算出する。フランスLyon市民病院のLuciano da Silva Selistre氏らは、高齢者に対する4通りのeGFR計算式の能力を、イヌリンクリアランス… 2019/05/22 腎・泌尿器
2019年4月17日~5月8日 トルリシティの重大な副作用に重度の下痢、嘔吐が追記 2019年4月17日~5月8日における主な改訂情報をお知らせします。トルリシティ(一般名デュラグルチド[遺伝子組換え])の重大な副作用に「重度の下痢、嘔吐」が追記されました。これは、グルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬の重大な副作用として初めての記載となります。… 2019/05/17 代謝・内分泌
強化療法論争の先にある糖尿病治療の未来 成人2型糖尿病(以下糖尿病)治療におけるHbA1cの目標値を7~8%とする米国内科学会(ACP)のガイダンスに対し、長年にわたって目標値を7%未満とする強化療法を推奨してきた米国糖尿病学会(ADA)が直ちに反対声明を出したのが昨年3月のことです。… 2019/04/25 代謝・内分泌
Lancet誌から 妊娠高血圧腎症の診断と管理にPIGF値が有用 疑い例の診断確定が早まり、母体の重度有害事象リスクが低下 妊娠高血圧腎症の臨床徴候は曖昧であるため、疑い例に対する診断は慎重に行われる。英国King's College LondonのKate E Duhig氏らは、クラスターランダム化対照試験を行って、血流中の胎盤増殖因子(PIGF)値を臨床管理アルゴリズムに追加すると、確定診断までの時間を短縮でき、妊婦に重度の有害… 2019/04/23 産婦人科
JAMA Otolaryngology-Head & Neck Surgery誌から 口腔うがい液試料のHPV DNA検査が有用 中咽頭の扁平上皮癌患者のコホート研究 中咽頭の扁平上皮癌(OPSCC)の原因として最も多いのが、ハイリスク型のHPV感染と長期の喫煙だ。米国Center for Immunization and Infection Research in CancerのLaura Martin-Gomez氏らは、患者の口腔うがい液試料からHPVのDNAを検出する方法なら、現在の標準的な検査法よりも簡単で侵襲が少な… 2019/04/22 癌
JAMA Network Open誌から 血漿ケメリン濃度が大腸癌の危険因子に 濃度が高い人は大腸癌発症リスクが高い 炎症は癌の発症や進行に重要な役割を果たすことが示唆されているが、その詳細な機序は明らかではない。ドイツGerman Institute of Human Nutrition Potsdam-RehbruckeのFabian Eichelmann氏らは、大規模コホート研究の参加者を対象に、血漿中に存在する炎症バイオマーカーのケメリンの濃度と、そ… 2019/04/15 癌
頭部外傷にCTは必要? 高齢者なら必須? 84歳男性。数時間前に自宅の玄関で転倒し、救急外来を受診。「診察時の意識は清明で、血圧その他のバイタルサインも普段と変わらない様子であった。本人は『うちのが大げさで、病院に行けっていうから……』と、今すぐにでも帰りたい様子。付き添ってきた妻は『顔が血まみれだったので心配で……』… 2019/04/04 医療機器
BMJ誌から 高感度心筋トロポニンI値は慎重な解釈が必要 英国の大学病院で2万人の受診患者の99パーセンタイル値を検証 高感度トロポニンアッセイが、急性心筋梗塞(AMI)の診断または除外に広く用いられるようになっている。英国Southampton大学病院のMark Mariathas氏らは、何らかの理由で血液検査を受けた連続する2万人の外来患者と入院患者を対象に、心筋トロポニンI高感度アッセイ(hs-cTnI)測定値の分布と99パ… 2019/04/04 循環器
JAMA Intern Med誌から 尿中シュウ酸値が高いとCKDが進行しやすい 24時間尿のシュウ酸値別にeGFRの50%低下や透析導入の発症率を比較 米国Harvard大学医学部のSushrut S. Waikar氏らは、尿中のシュウ酸排泄量が多いと慢性腎臓病(CKD)が進行しやすくなるという仮説を検証するため、Chronic Renal Insufficiency Cohort(CRIC)研究に参加している患者の24時間尿のシュウ酸排泄量を測定し、排泄量が多い患者は、CKDが進行しやすく… 2019/03/25 腎・泌尿器
シリーズ◎何でもPros Cons【医師の仕事は半分以上AIに置き換わる?】 病理医がAIに置き換わらない理由、教えます 市原真氏(札幌厚生病院[北海道札幌市]病理診断科医長)に聞く 医療には様々な疑問が山積している。医学的な判断はもちろん、より良い医療を提供するための制度・仕組み、医師本人のキャリアプランなど。しかしこうした疑問には正解がないのが普通だ。だからPros Cons。他の医師はどう考えているのか? 自分にない考え方を知り、新しい視点を持つことで、明日か… 2019/03/19 検査
シリーズ◎何でもPros Cons【医師の仕事は半分以上AIに置き換わる?】 医師の仕事、まだまだAIには置き換わらない! 医療には様々な疑問が山積している。医学的な判断はもちろん、より良い医療を提供するための制度・仕組み、医師本人のキャリアプランなど。しかしこうした疑問には正解がないのが普通だ。だからPros Cons。他の医師はどう考えているのか? 自分にない考え方を知り、新しい視点を持つことで、明日か… 2019/03/19 医療情報
腹痛の原因を暴いた検査料26点のローテク検査 症例1 70歳代男性、主訴は腹痛。自力で救急外来を受診した。研修医が担当し、触診では圧痛部位が認められなかった。また、採血、腹部X線、超音波検査でも腹痛の原因が分からなかったという。 研修医は「痛みはあまり強くないようなのですが、何で痛いのか分かりません。次、どうしたらいいでしょ… 2019/03/14 消化器
医師法第21条の解釈通知を出した理由 検案した死体の「異状」の有無は個別判断になる 厚生労働省医政局医事課長の佐々木健氏に聞く 厚生労働省は2月8日付けで、医師法第21条に関する医政局医事課長通知を各都道府県と医療関係団体に発出した。通知は、死体外表面に異常所見を認めない場合であっても、死体を検案して異状を認める場合には所轄警察署に届け出ることを求める内容となっている。通知を発出した経緯について、厚生労… 2019/03/14 検査
ピロリ菌の確認は血清抗体検査でもよい? 41歳男性。中学校教員。「勤務先での生徒へのピロリ菌検査をきっかけに胃癌を意識し、人間ドックで胃の内視鏡検査を受けたところ萎縮性胃炎を指摘されたとのことで、かかりつけである当院に来院した。ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染が強く疑われるため検査をしたいが、消化器内科の専門… 2019/03/07 消化器
「外表面に異常所見を認めない場合」でも届け出求める 厚労省が異状死体届け出の解釈に関する通知 厚生労働省は2月8日付けで、医師法第21条に関する医政局医事課長通知を各都道府県と医療関係団体に発出した。死体外表面に異常所見を認めない場合であっても、異状を認める場合には所轄警察署に届け出ることを求める内容となっている。… 2019/02/14 行政・制度
花粉症診断におけるIgE検査の考え方 いよいよ花粉症の季節が始まります。先生方の外来でも眼のかゆみや鼻汁を訴える患者が少しずつ増えてきているかもしれません。日本人の約30%が花粉症に悩まされているといわれています。花粉症の原因になる植物は約60種類ありますが、中でもスギ花粉症が最も多く、計算上は花粉症患者の8割以上を… 2019/02/06 アレルギー・免疫
トレンド◎6万枚の画像から病変を自動で検出 AIの支援で小腸カプセル内視鏡診断が変わる! 暗黒大陸と呼ばれた小腸内の病変検出に有効と期待されたカプセル内視鏡だが、6万枚にも及ぶ撮影画像の読影の煩雑さが敬遠され、普及が進んでいなかった。最近、カプセル内視鏡画像を判別するAIが開発され、感度・特異度共におよそ9割の成績を出すことが示された。… 2019/02/05 消化器
風疹予防接種対象者の抗体価は「8倍以下」に 厚生労働省は1月21日、風疹定期接種の対象とする抗体価を「赤血球凝集抑制法(HI法)で8倍以下(8倍以上16倍未満を含む)」とすることなどを議決した。 2019/01/30 感染症
BMJ誌から hsCRPは肺癌の診断前に上昇する 扁平上皮癌では参考になるが腺癌とは関係なさそう 血中の高感度C反応性蛋白質(hsCRP)値と、その後の肺癌診断の関係を検討した仏国際癌研究機関(IARC)のDavid C Muller氏らは、ネステッドケースコントロール研究を行って、現在喫煙者と過去の喫煙者では、肺癌診断に先駆けてhsCRPの上昇が見られること、上昇と肺癌診断リスクの関係は、診断前2… 2019/01/25 癌
胸水中ヒアルロン酸のカットオフ値はどこ? 私たち呼吸器内科医は、「この片側胸水は何だろう?」と思ったとき、胸水中ヒアルロン酸をよく検査に出します。これは悪性胸膜中皮腫のマーカーとして知られているためです。しかし、この胸水中ヒアルロン酸、若手医師から「カットオフ値ってどのくらいですか?」と聞かれることが多い、マイナー… 2019/01/18 呼吸器
年末スペシャル◎あのニュース、どうなった?2018 皮膚科医も有用性を実感する帯状疱疹の迅速診断 今年1月、「水痘・帯状疱疹ウイルス抗原検出キット(商品名デルマクイックVZV、以下「VZV抗原検査薬」)」が発売された。このキットは皮膚科専門医でも診断に悩むケースがある帯状疱疹に有用とされ、日経メディカルは3月にキットの使い方をまとめて紹介した。… 2018/12/27 感染症
年末スペシャル◎あのニュース、どうなった?2018 大人の百日咳診療に残された課題 2018年1月に、5類感染症の全数把握疾患に指定された百日咳。小児の疾患というイメージがある百日咳だが、全数把握疾患となったことで、患者の約3割が成人であることが確認された。日経メディカルでは今年10月、成人の百日咳患者を疑うポイントや、咳嗽が始まってからの期間に応じた検査の使い分け… 2018/12/25 感染症
復刻を願う伝説の心電図バイブル 前回まで長々と輸液・電解質・酸塩基平衡、そして、最後に尿についての良書を紹介してきた。これで採血検査と尿検査に関連する分野の良書を一通り紹介したので、今回からは採血・検尿と同じくらい頻回に行う検査である心電図を取り上げてみることにしよう。 心電図を読んでそれを解釈する。当た… 2018/12/21 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
寄稿◎2018-19シーズンのインフルエンザ診療の要点《上》 インフルエンザ、昨シーズンB型大流行のワケ インフルエンザの昨シーズンは、B型の大流行や、シーズン途中でA亜型の流行が変化するなど、予想外の展開を見せた。 2018/12/01 感染症
第28回日本医療薬学会年会 処方箋へ「検査値を載せない」新たな取り組み 処方箋に検査値を印字せず「予約日や検査値を確認の上、調剤をお願いします」のコメント追記により、検査値印字の場合と同等の結果を得ることができた――。塩竈市立病院(宮城県塩竈市)薬剤部の設楽誉氏は、同院の取り組みについて2018年11月23日~25日に神戸市で開催された第28回日本医療薬学… 2018/11/30 コメディカル
トレンド◎C. difficile感染症に日本初の診療ガイドライン 非重症の抗菌薬関連下痢症にはメトロニダゾール 2018年10月、日本で初めてとなる『Clostridioides(Clostridium)difficile感染症診療ガイドライン』が発行された。これまで各施設や医師によって対応にばらつきがあったC. difficile感染症診療だが、学会として初めて診断基準や治療アルゴリズムを示した形だ。便形状に基づく下痢の基準や、初発… 2018/11/29 感染症
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2018) 冠動脈疾患2次予防は日本人でもLDL70未満に ガイドラインが求める100mg/dL未満より低リスク 日本人の冠動脈疾患2次予防に関して、現行のガイドラインの推奨よりも広範囲の患者で、LDLコレステロール(LDL-C)70mg/dL未満を目標にできそうだ。経皮的冠動脈インターベンション(PCI)治療後にスタチン投与によりLDL-Cが100mg/dL未満になっている患者集団でも、LDL-Cは急性冠症候群(ACS)再… 2018/11/22 循環器
新刊書籍『診断の近道 チャートで示す症状から診断まで』 プライマリケアの知恵が生んだ300のチャート 日経メディカルでは、主に若手医師を読者対象にして研鑽を積むために役立つ書籍をいくつか発行してきた。問診を極めるための『聞く技術』、経験豊富な医師がが臨床推論を進める過程を解き明かした『考える技術』、臨床医学のエビデンスの作り方を解き明かした『論理的診察の技術』などだ。2018年1… 2018/11/22 プライマリケア
J Am Coll Cardiol誌から sST2は慢性心不全患者の予後予測に有用 6つの臨床研究の患者データを用いたメタアナリシスの結果 心不全バイオマーカーの予後予測能について、インターロイキン1受容体ファミリーの1つであるST2の可溶型(soluble suppression of tumorigenesis-2:sST2)をNT-proBNPやhsTnTと比較検討したところ、sST2は、総死亡と心血管死、慢性心不全による入院について、強力で独立した予測能を有すること… 2018/11/22 循環器
リポート◎IBDを迅速に評価する新たな診断薬LRGが承認 CRPを超える炎症マーカーで変わる腸疾患診療 クローン病や潰瘍性大腸炎に代表される炎症性腸疾患(IBD)の疾患活動性を確実に評価するには従来、侵襲性の高い大腸内視鏡検査を行うしかなかった。しかし今年8月、血液検査で腸管粘膜の炎症の度合いを把握できる新たなバイオマーカーが登場。検査のハードルが下がり、受診当日に結果が得られる… 2018/11/15 消化器
バス運転手の頭部MRI義務化って意味ある? またまたトンチンカンなニュースが流れており、思わず変な声が出てしまった薬師寺です。バスの運転手が病気や体調不良などで運転中に意識を失うケースが全国各地で相次いだため、都営バスの運転手2000人余りを対象に、MRIを使った脳の検査「脳MRI健診」を3年に1回受けることを義務付けることにな… 2018/11/15 救急医療・集中治療
東京と広島から検出の報告相次ぐ 喘息様患者や急性弛緩性麻痺患者からEV-D68 2018年11月、東京都立小児総合医療センター、広島市衛生研究所と広島市立舟入市民病院は、2018年のエンテロウイルスD68型(EV-D68)検出例の詳細を国立感染症研究所のウェブサイトで発表した。現状ではEV-D68に対する確立した治療法がなく、患者には対症療法を行うしかないため、流行期には感染予… 2018/11/14 感染症
接触者健診の対象となった患者や病院職員の発病者はなし 日本医大の医師が肺結核、11人から陽性反応 日本医科大学付属病院は11月12日、同病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の医師が肺結核に罹患していたことに関する調査結果と対応を公表した。同病院が保健所を含む関係機関と協議して決定した、当該医師の接触者健診の対象となる患者374人と最濃厚接触職員75人に健診を実施した結果、11人がインターフェ… 2018/11/14 感染症
Ann Intern Med誌から 妊婦の肺塞栓除外戦略を検証した研究 改訂ジュネーブスコア、Dダイマー、CUS、CTPA、V/Qスキャンを組み合わせる スイスGeneva大学病院のMarc Righini氏らは、臨床的に肺塞栓(PE)が疑われる妊婦の診断戦略を提案し、395人の妊婦に適用して検証したところ、このアルゴリズムに従って陰性と判定され、肺塞栓を除外した妊婦では、その後3カ月間の追跡で静脈血栓塞栓症(VTE)発症率が0%だったと報告した。詳細… 2018/11/08 循環器
明日からできる! エコーで肋骨骨折を診断 受傷機転や身体所見から肋骨骨折を疑って、X線画像を撮ってみたものの、はっきりした骨折はなさそう。それでも肋骨に一致した圧痛は明らか。医師は「レントゲンで見る限りは明らかな骨折はなさそうですが、写真に写らないこともあるので、骨折している可能性もあります」と煮え切らない説明を繰り… 2018/11/01 骨・関節・筋 医師・医学生限定コンテンツ