Lancet誌から 抗体陽性率が高いブラジルのマナウス市でCOVID-19入院患者が急増 集団免疫獲得レベルに達したのに1月の入院患者数が前年の約6倍に 2021年1月にブラジルのアマゾナス州マナウス市で、COVID-19による入院が急増した。同市の献血者の血清抗体陽性率は、2020年10月に76%に達していたため、集団免疫が獲得できるレベルと考えられたにもかかわらず、1月の入院患者数は前年同期をはるかに超えた。ブラジルSao Paulo大学のEster C Sabi… 2021/03/02 感染症
Am J Gastroenterol誌から アルコール性肝硬変予防にはコーヒーが有効? ワインによる予防効果は確認できず 欧米の複数の国で行われたアルコール性肝硬変患者の症例対照研究から、糖尿病、肥満、コーヒーの摂取が肝硬変リスクと有意に関連することが示された。結果はAm J Gastroenterol誌1月号に掲載された。 アルコールを大量に摂取すると肝硬変などのアルコール性肝疾患となる可能性があり、遺伝、環境… 2021/02/22 消化器
国産COVID-19ワクチン、世界を視野に開発を 2021年2月14日、厚生労働省は米Pfizer社とドイツBioNtech社が開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用のワクチンを特例承認した。17日には国立病院機構・地域医療機能推進機構(JCHO)・労働者健康安全機構(労災病院)などの病院に所属する医療従事者への先行接種が始まった。また、ファ… 2021/02/18 感染症
東京2020オリンピックに向け最優先すべきこと 新会長?ワクチン?いやマスクと換気でしょう 直近の報道によればまさに本日(2月17日)から、英米に2カ月遅れて本邦でも、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種が開始されるという。最初に使用されるワクチンは、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した、3週間程度の間隔で2回の接種を必要とするmRNAワクチンである。医療従… 2021/02/17 感染症
JAMA誌から SARS-CoV-2変異株レビュー:ワクチンは有効? 抗原部位に変異が生じてもワクチンの有効性維持が期待される 2020年12月に英国で、感染性が増したSARS-CoV-2変異株に対する注意喚起が行われてまもなく、この変異株の感染は世界に広まった。米国Michigan大学Adam S. Lauring氏らは、2021年1月6日のJAMA誌電子版のViewpointに、SARS-CoV-2の変異の生じ方や、既知の変異株について解説し、変異株に対するワク… 2021/02/04 感染症
[file014]2つのうつ状態(その6) リハビリ出勤から通常出勤に移行するポイントは? 検査がなく、薬もなければ、時間もないこの部屋で、今日も事件が起こる……! 2021/02/04 公衆衛生・予防医学
COVID-19まん延で危惧されるもう1つの合併症 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、高齢、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患既往などの要因を持つ患者で重症化リスクの高いことがよく知られている[1, 2]。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の受容体蛋白であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)、主要組織適合抗原(HLA)、Toll様受容体7(TL… 2021/02/01 感染症
アクリル板ではコロナの流行は抑制できない 緊急事態宣言が1月8日付で発出されてから原稿執筆時点で10日が経過しているが、今でも重症者数は増える一方で、大都市圏では医療崩壊が起きているとの報道も相次ぐ[1, 2]。今の国のやり方には欠陥があるのではないかと、個人的には思っている。他の主要国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)… 2021/01/25 感染症
NEJM誌から SARS-CoV-2抗体保有者の再感染リスクは低い 医療従事者の抗体検査を行い、6カ月の追跡で陽性者と陰性者の感染リスクを比較 英国Oxford大学のSheila F. Lumley氏らは、同大学の医療従事者に対して定期的に行ったPCR検査と抗体検査のデータを分析し、スパイク蛋白質に対するIgG抗体またはヌクレオカプシド蛋白質に対するIgG抗体を保有する人は、抗体検査が陰性だった人に比べ、少なくとも6カ月間は再感染リスクが低かった… 2021/01/21 感染症
JAMA Network Open誌から SARS-CoV-2は病院内のどこまで広がっている? ウイルスRNAは病院内の様々な場所から検出可能だが培養陽性はまれ 英国Imperial College LondonのGabriel Birgand氏らは、医療従事者と患者間のSARS-CoV-2伝播リスクに関係する情報を収集するために系統的レビューを行い、病院内の空気標本を採取してSARS-CoV-2を検出した研究を分析し、汚染されている可能性の高い場所と存在するウイルスの量などについて検討し… 2021/01/20 感染症
JAMA Network Open誌から SARS-CoV-2の家庭内2次感染リスクの推定 プール化した家庭内2次感染率は16.6%だが、研究間の相違は大きい 米国Florida大学のZachary J. Madewell氏らは、SARS-CoV-2の家庭内での2次感染率を推定し、危険因子を同定しようと考えて、系統的レビューとメタアナリシスを行い、SARS-CoV-2の家庭内2次感染率は16.6%で、配偶者の2次感染リスクが家庭内で最も高かったと報告した。結果は2020年12月14日のJAMA N… 2021/01/08 感染症
JAMA Network Open誌から 米国のCOVID-19患者6万5000人の特徴を分析 感染前からスタチンやACE阻害薬を使っていた患者は院内死亡率が低い可能性 米国Premier Applied Sciences社のNing Rosenthal氏らは、米国の病院診療データベースであるPremier Healthcare Database(PHD)を利用して、約6万5000人のCOVID-19入院患者と外来受診患者の特徴を分析し、院内死亡の危険因子として最も強力なのは高齢であり、敗血症や急性腎不全を起こした患者は… 2021/01/07 感染症
BMJ誌から 総死亡率が最も低いLDL-c値は140mg/dLか? 20~100歳の一般市民を対象にしたデンマークの大規模コホート研究 デンマークCopenhagen大学病院のCamilla Ditlev Lindhardt Johannesen氏らは、デンマーク国民を対象とした前向きコホート研究である「Copenhagen General Population Study(CGPS)」のデータを利用して、LDLコレステロール(LDL-c)値と総死亡率や死因特異的死亡率の関係を検討し、総死亡率が最… 2021/01/06 公衆衛生・予防医学
JAMA Network Open誌から PTSDとうつ病がある女性は総死亡率が高い Nurses' Health Study IIの参加者を9年追跡したコホート研究 米国Harvard大学のAndrea L. Roberts氏らは、Nurses' Health Study II(NHS2)のデータを利用して、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が一般女性の死亡率に及ぼす影響を、うつ病がある場合とない場合に分けて検討し、高度のPTSD症状とうつ病が併存している女性では、どちらもあてはまらない女性に比… 2020/12/25 精神・神経
Ann Intern Med誌から 重症度が異なる一卵性双生児のCOVID-19症例 遺伝要因も環境要因も同じと思われる2人の患者の経過を分けた理由は? イタリアIRCCS Fondazione Don Carlo GnocchiのDavide Lazzeroni氏らは、外見や個人的特徴から一卵性双生児と見なされた2人のCOVID-19患者の特徴について、症例報告を行った。2人の住所は同じで、職場も同じであり、同一人物から同じタイミングでSARS-CoV-2に感染したと考えられたが、1人は軽症で… 2020/12/23 感染症
JAMA Neurology誌から 大気汚染がアミロイドβ沈着を促進する可能性 PM2.5濃度が高い地域の高齢者はPET検査で脳にアミロイドが見つかりやすい 米国California大学San Francisco校のLeonardo Iaccarino氏らは、認知障害がある高齢者のアミロイドPETスキャン検査結果と、居住地域の大気汚染状況(PM2.5濃度と地上オゾン濃度)の関係を検討し、地域のPM2.5濃度が高い地域に居住する高齢者ほどアミロイドPET陽性となる割合が高かったと報告した… 2020/12/21 精神・神経
医師7114人に聞いた「Go Toキャンペーンをどう考える?」 「Go Toは中止すべき」4割以上の医師が回答 2020年11月に入ってから新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査新規陽性者数が急増し、流行の第3波を迎えた。重症者数や死亡者数の報告も増え続けており、人手不足や病床不足が地域医療に大きな打撃をもたらす状況も迫ってきている。そして12月14日、政府は経済対策として実施した「Go Toトラ… 2020/12/18 感染症
Ann Intern Med誌から O型の人はSARS-CoV-2感染リスクがやや低い カナダオンタリオ州の住民コホートで血液型と感染率を検討 カナダSt. Michael's病院のJoel G. Ray氏らは、オンタリオ州の住民を対象にしたコホート研究を行い、ABO式やRh式血液型とSARS-CoV-2感染リスクの関係を検討し、O型の人はそれ以外の血液型の人に比べ、感染リスクや重症化リスクが有意に低かったと報告した。結果は2020年11月24日のAnn Intern Med… 2020/12/16 感染症
NEWS◎全国自治体症例対照研究J Studyの結果 HPVワクチン、全国調査で癌予防効果の詳細解明 HPVワクチン接種と子宮頸部上皮内病変との関連を評価すべく、全国自治体で子宮頸癌検診を受診した人を対象に、細胞診異常と細胞診異常なしにおけるHPVワクチンの接種歴の有無を比較した症例対照研究「J Study」の結果が公表された。それによると、HPVワクチンは軽度異形成(CIN1)を57.9%、中等… 2020/12/16 感染症
Lancet Microbe誌から SARS-CoV-2の感染力持続は発症から9日まで? ウイルスの排出期間と感染力を調べた研究の系統的レビューとメタアナリシス 英国St Andrews大学のMuge Cevik氏らは、SARS-CoV-2感染者から排出されるウイルスRNA量の変動や排出期間、および感染能力の持続期間を明らかにするために、系統的レビューとメタアナリシスを行い、気道や便標本からウイルスRNAを検出可能な期間は長期に及ぶが、発症から9日目以降に気道標本のウイ… 2020/12/14 感染症
「カリスマ」を支え続けた功労者が遺したもの 10月11日午後、私が勤める佐久総合病院の松島松翠(しょうすい)名誉院長が、92歳の天寿をまっとうされた。世間的には佐久病院といえば、終戦直前に赴任した若月俊一名誉総長(1910-2006)が「農民とともに」のスローガンを掲げて地域に密着した医療を展開し、住民の支持を受けて地方では稀有な大… 2020/11/30 医療提供体制
膀胱が破裂するぅ! 破裂したらどうする? 11月18~20日まで、岐阜で第48回日本救急医学会総会・学術集会がありました。僕はスーツにメガネ、マスクという、お前誰やねん状態で会場に赴きました。知り合いに会ったときは大声で呼びかけるのを控え、手を大きく振ってアピールしたのですが、案の定、会う人会う人に「誰かと思った」と半ば引… 2020/11/26 感染症
Ann Intern Med誌から COVID-19死亡率の違いは年齢分布の影響が大 年齢標準化致死率を推定すると各国の死亡率差は大きく縮まる COVID-19の致死率は国ごとに大きく異なっている。ドイツHeidelberg大学のNikkil Sudharsanan氏らは、9カ国の年齢別のCOVID-19発症者と死者に関するデータを利用して人口統計学的研究を行い、各国間の致死率の差の3分の2は、COVID-19と診断された患者の年齢分布により説明できると報告した。結果は… 2020/11/26 感染症
「みんパピ!」がHPVワクチンの説明補助リーフレットを作成 「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」(以下、みんパピ!)はこのほど、医療現場などで配布可能なHPVワクチンに関するリーフレットを作成した。2020年11月から配布を開始し、既に118カ所の医療機関に1万7000枚を配布したという(11月17日現在)。… 2020/11/21 感染症
Nature Medicine誌から ウェアラブルデバイスをCOVID-19予測に使う 自覚症状にセンサーデータを加えれば患者の識別能力が向上する可能性 米国Scripps Research Translational InstituteのGiorgio Quer氏らは、ウェアラブルデバイスが収集する心拍数、睡眠時間、歩数などのデータを、本人の自覚症状に関する申告に追加すると、COVID-19患者とそうでない人々を区別するのに役立つと報告した。結果は2020年10月29日にNature Medicine誌電… 2020/11/20 感染症
強い偏食傾向のある鍼灸師が陥ったあの疾患 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、今年度のプロ野球の開幕は6月中旬まで延期され、120試合が実施されました。非常に変則的なシーズンでしたが、我らが中日ドラゴンズは8年ぶりにAクラスとなりました。来年度の「V奪回」を期待したいと思います。 さて今回の「撮っておきClinic… 2020/11/18 公衆衛生・予防医学 医師・医学生限定コンテンツ
Lancet Infectious Disease誌から SARS-CoV-2の感染封じ込めに有効な政策は? 移動制限など131カ国の政策が実効再生産数に与えた影響を比較 英国Edinburgh大学のYou Li氏らは、2020年7月までに世界の131カ国で行われた、様々な非薬物療法的介入(NPI)の導入および解除と、実行再生産数(Rt;ある時点で1人の感染者が何人に2次感染させるか)の関係を分析し、感染抑制に有効だったNPIを同定して、Lancet Infectious Disease誌電子版に202… 2020/11/12 感染症
PNAS誌から ネコはSARS-CoV-2ワクチンのモデル動物か? ネコ間の感染は起こるが多くは無症状で抗体価が高く再感染は予防可能 米国Colorado州立大学獣医学部のAngela M. Bosco-Lauth氏らは、ネコとイヌを対象にSARS-CoV-2感染実験を行い、ネコでは気道でウイルスが効率良く増殖し排出されるにもかかわらず、ほぼ無症状だが、誘導される中和抗体価は高く、再感染は予防可能と考えられること、ネコ間の感染は容易に起こるのに… 2020/11/09 感染症
植物性自然毒を疑うポイント ニラ玉、みそ炒め…有毒植物が混入? 学習目標・中毒を起こす植物があることを知る。・食用と間違えやすい植物とそのパターンを知る。 「山道に生えていたキノコを食べた」というキノコ中毒症例を10月に取り上げました。キノコ毒は自然毒(動植物が体内に持つ毒成分)の代表ですが、キノコの他にも毒を持つ植物は数多くあります(ちな… 2020/11/02 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
最新刊『考える技術』に見るスクリーニングのエビデンス 今年も勤務先が健康診断を実施する季節になった。例年と違うのは、新型コロナウイルス感染対策を導入したことだ。完全事前予約制にして、同じ時間帯に検査を受けられる人数を制限し、順番待ちの列ができないようになった。しかし、それ以外は労働安全衛生法が定めている定期健康診断項目に従って… 2020/10/28 検査
クロスヘルスEXPO×日本高血圧学会 高血圧学会の「みらい医療計画」が描く新戦略 デジタルハイパーテンションで高血圧の征圧目指す 10月14~16日に開催されたクロスヘルスEXPO 2020(主催:日経BP)で日本高血圧学会は、2018年に策定した「みらい医療計画」の具体的な取り組みについて報告した。同計画では、減塩や高血圧の認知促進のための社会啓発、さらにデジタル技術の駆使によってより精緻な高血圧診療の実現を目指す「デジ… 2020/10/20 循環器
JAMA Network Open誌から 被災地に派遣された自衛隊員のPTSDリスク 東日本大震災に派遣された自衛隊員のPTSDスコアを6年後まで追跡 防衛医大の長峯正典氏らは、東日本大震災の直後に被災地に派遣された陸上自衛隊員のPTSD症状について、現地での任務終了から6年後までの状況を検討し、累積発症率は6.75%であり、本人の被災状況、長期の派遣期間、年齢が高い、派遣後の超過勤務などがPTSDの危険因子だったと報告した。結果は2020… 2020/10/16 精神・神経
JAMA Network Open誌から 精度99%を超える子宮体癌スクリーニング法 血液メタボローム解析によるアンサンブル機械学習モデルの構築 イタリアSalerno大学のJacopo Troisi氏らは、乾燥血液をガスクロマトグラフィー質量分析計にかけて得られる血液メタボローム(代謝物)解析データを利用したアンサンブル機械学習(EML)モデルを構築し、ホルモン補充療法を受けていない閉経後女性の子宮体癌の診断精度は99%だったと報告した。結… 2020/10/14 癌
JAMA Network Open誌から 睡眠は短くても長くても認知機能低下に関連 英国と中国の大規模な高齢者コホートのデータを分析 中国北京大学のYanjun Ma氏らは、睡眠時間と認知機能の関係を調べるために、英国と中国の高齢者を代表する2つのコホート研究のデータをプール解析し、夜の睡眠時間が7時間の人に比べ、4時間以下または10時間以上の人は認知機能低下リスクが高かったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に… 2020/10/08 精神・神経
経産省課長がヘルスケア産業の活性化を語る! 経産省ヘルスケア産業課長・稲邑拓馬氏に聞く 日経BPは2020年10月14〜16日の3日間、オンラインで「日経クロスヘルス EXPO 2020」を開催する。このEXPOは、医療・介護・健康といったヘルスケア分野の行政動向や、様々な製品・サービスに関する最新情報を得られる場だ。昨年は東京ビッグサイトで開催したが、今年は新型コロナウイルス感染防止の… 2020/10/08 循環器
Ann Intern Med誌から 9月上旬までのSARS-CoV-2感染論文のレビュー ウイルスRNA検出期間と感染力の持続期間は異なる 米国Montefiore Medical CenterのEric A. Meyerowitz氏らは、これまでに報告されたSARS-CoV-2感染に関する論文のレビューを行い、ウイルス側、宿主側、環境要因と感染の成立に関する状況を取りまとめ、Ann Intern Med誌2020年9月17日号に概説を報告した。… 2020/10/07 感染症
JAMA Otolaryngol Head Neck Surg誌から ポビドンヨード液の鼻腔内15秒洗浄が有効か? in vitro実験でSARS-CoV-2ウイルスの感染力が不活化 米国Connecticut大学医学部のSamantha Frank氏らは、エアロゾルを生じさせる耳鼻咽喉科的手技を実施する前の感染予防策として、0.5%以上のポビドンヨード(PVP-I)を含む消毒液を鼻腔内に投与して15秒間洗浄を行うことを想定して、in vitroで消毒液のウイルス培養実験を行ったところ、この処置で… 2020/10/06 感染症
Lancet誌から 149カ国の調査でワクチン信頼度最低は日本 約28万人が回答したVaccine Confidence Index調査データの分析 英国London大学衛生熱帯医学大学院のAlexandre de Figueiredo氏らは、2015年から2019年までに、Vaccine Confidence Index(VCI)調査ツールを用いたワクチンに対する信頼度調査を、世界の149カ国で290回実施した結果を取りまとめ、各国の住民の信頼度の違い、信頼度は増加しているか減少している… 2020/10/05 感染症
今後のCOVID-19対応には診療所の力が不可欠に 医師・経済学者らが共同でコロナ禍の医療と経済について提言 コロナ危機下の医療提供体制と医療機関の経営問題についての研究会は9月25日、記者会見を開き、「医療提供体制の崩壊を防止し、経済社会活動への影響を最小化するための6つの緊急提言」を発表した。これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止と経済社会活動の両立を目指してまとめ… 2020/10/05 感染症
「毒キノコを食べた!」キノコ中毒に出合ったら? 行楽の秋!ですね。行楽先で、急病やけがに遭遇する機会が増える時期かもしれません。というわけで……今回は毒キノコ(キノコ中毒)を取り上げます。 2020/10/01 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
コロナで打撃の診療所、職員の提案生かし増収に 今回は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で経営的に大きな打撃を受けた診療所のお話です。 私たちがお手伝いしている医療機関の中に、健診と内科外来を中心に診療されている大都市部の診療所があります。健診は新型コロナの影響を大きく受け、4〜5月の健診収入は前年同月比で大幅… 2020/09/30 医療経営
BMJ誌から COVID-19患者の死亡リスクを予測するスコア 英国の入院患者約5万8000人のコホートでモデルの構築と検証 英国Edinburgh大学のStephen R Knight氏らは、イングランド、スコットランド、ウェールズの260病院に入院したCOVID-19患者のデータを用いて、院内死亡率が高い患者のリスクを予測する「4C死亡率スコア」モデルを構築して、別の患者コホートで検証し、肺炎の重症度分類に用いられるA-DROPやCURB65… 2020/09/30 感染症
院内で「発掘」された70年前の若月先生の脚本 先ごろ、筆者が勤める佐久総合病院の名誉総長、故・若月俊一が書いた脚本『村のうた』のガリ版刷りが出てきた。1950年に、院内劇団の公演用に書かれたものだ。ガリ版刷りといってもピンとこないかもしれないが、「ロウ紙」と呼ばれる原紙に先が硬い鉄筆で一文字、一文字手で刻み、輪転謄写機で印… 2020/09/29 医療提供体制
最前線で新型コロナ対応に当たったキーパーソンが集結! 国策担った厚労省幹部や小池都知事のブレーンがこれまでの経緯を紹介 世界的な感染拡大を続けてきた新型コロナウイルス。感染者は3000万人を超え、死者は100万人に迫りつつある。日本では、緊急事態宣言の発出により第一波が落ち着いた後、経済活動の再開によりじわじわと第二波が広がりつつある段階だが、いまだ終息は見通せないのが実情だ。これまでの新型コロナウイ… 2020/09/24 感染症
シリーズ◎適切にフォローできてますか? NAFLD/NASHの線維化進展予防(その2) 今日からエコーで肝線維化を評価しよう 肝癌の原因として近年注目を集める非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)。近く発刊される予定の「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」でも、肝線維化の進行は肝発癌リスクだけでなく… 2020/09/18 消化器
台湾はこうして新型コロナを封じ込めた! 死者わずか7人という「台湾モデル」の全てを保健大臣が語る 2400万人の人口を擁しながらも、新型コロナウイルス感染者数を499人に抑え、わずか7人の死者しか出していないのが台湾だ(2020年9月15日現在)。新型コロナウイルス発祥の地である中国と密接な関係にあるにもかかわらず、完璧ともいえる封じ込めに成功した一連の取り組みは、「台湾モデル」として… 2020/09/16 感染症
Ann Intern Med誌から インフルエンザに合併する心血管疾患の割合は? 米国CDCが2010~2011年から2017~2018年までの流行期の横断研究 米国CDCのEric J. Chow氏らは、インフルエンザで入院中の成人患者に合併する急性心血管イベントについて検討し、危険因子を同定するために、横断研究を行ったところ、患者の11.7%が何らかの心血管イベントを経験しており、急性心不全と急性虚血性心疾患が多かったと報告した。結果はAnn Intern M… 2020/09/14 感染症
【続報】英AZ社、新型コロナワクチンの英国での臨床試験を再開 それ以外の臨床試験は各国規制当局と協議後に決定へ 英AstraZeneca(AZ)社は、2020年9月12日、自主的に全世界で中断していた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン(AZD1222、旧開発番号:ChAdOx1 nCoV-19)の臨床試験について、英医薬品庁(MHRA)から安全性が確認され、英国での臨床試験を再開したと発表した。 AZD1222については、9… 2020/09/14 感染症
【続報】英AZ社の新型コロナワクチン、独立委員会が安全性データを精査中 「深刻な神経症状が発生」と一部報道 英AstraZeneca(AZ)社は、2020年9月9日、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン(AZD1222、旧開発番号:ChAdOx1 nCoV-19)について、正式な声明を発表。英国で実施していた第3相臨床試験で原因不明の疾患(イベント)が1例発生し、通常の対応として同イベントを精査するため、… 2020/09/10 感染症
BMJ誌から 予期せぬ体重減少が癌につながるのは誰か? 癌検診が推奨される患者を選び出すデータの組み合わせを見つける プライマリケアを受診する成人のおおよそ1.5%に予期せぬ体重減少が記録されている。そうした人が6カ月以内に癌と診断されるリスクは高くないが、中には癌検診を勧めた方がよい患者も含まれている。英国Oxford大学のBrian D Nicholson氏らは、どのような特性や症状を有する患者に癌検診を勧めるべ… 2020/09/09 癌
新型コロナのワクチンの有効性はどの程度期待できる? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン開発が急ピッチで進められている。ワクチンは、基礎研究から非臨床試験、臨床試験、商業生産の体制整備まで、実用化までに10年以上を要することも珍しくない医薬品だ。しかし今回は、動物モデルで抗体価が上昇すれば臨床試験入りを認めたり、第1相… 2020/09/07 感染症
JAMA Network Open誌から ビスフェノールA曝露は総死亡リスクを増やす 米国国民健康栄養調査を利用して尿中濃度と死亡率の関係を検討 米国Iowa大学のWei Bao氏らは、国民健康栄養調査(NHANES)参加者の尿サンプルを用いて、内分泌かく乱物質とされるビスフェノールA(BPA)の濃度を測定し、中央値9.6年の追跡で、尿中BPA濃度が高いグループは低いグループに比べ死亡リスクが高かったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版… 2020/09/03 公衆衛生・予防医学
NEJM誌から 分子標的薬が米国の非小細胞肺癌死亡率を減少 癌登録の肺癌のサブタイプと死亡統計を照合した死亡率の変遷 米国National Cancer InstituteのNadia Howlader氏らは、米国の癌登録データを用いて、2001年から16年までの肺癌の発症率と死亡率の変化を変化をサブタイプごとに検討し、非小細胞肺癌(NSCLC)では生存率向上とともに死亡率が減少しているのに対して、小細胞肺癌(SCLC)では成績の改善は見られ… 2020/09/01 癌
NEJM誌から ニュージーランドのCOVID-19対策が成功した訳 OECD加盟国の中で患者数と死者数が最も少なかった理由を検討 ニュージーランド(NZ)は、国全体で厳格なロックダウンを実施し、いったんは市中感染者を完全にゼロにすることに成功し、その状態を102日間維持できた。ニュージーランドOtago大学のMichael G. Baker氏らは、NZがどのようにそれを達成したのかをNEJM誌電子版にcorrespondenceとして2020年8月7日… 2020/08/31 感染症
Science誌から 感冒のウイルス感染がCOVID-19に影響する? HCoVs感染によるメモリーT細胞がSARS-CoV-2のエピトープにも反応 米国La Jolla Institute for ImmunologyのJose Mateus氏らは、末梢血単核細胞(PBMC)の実験系を用いてSARS-CoV-2のエピトープ(抗原決定基)を142種類同定し、これらの一部は、軽い感冒を起こす既知のコロナウイルス(HCoVs)に感染した際に生じたメモリーT細胞とも交差反応を起こすと報告した。… 2020/08/28 感染症
臨床現場で見聞する「コロナ差別」の現実 最近、ある大病院で働く事務員から興味深い話を聞いた。彼の職場では事あるごとに病院長が「当院の職員が新型コロナに感染するようなことがあってはならない」と繰り返しているそうだ。最初のうちは、「各自が健康管理をしっかりと行い不要不急の外出を控え、飲み会を自粛するように」という組織… 2020/08/26 感染症
鈴木裕介×川島恵美 「産業医」って実際どうですか? この連載は、SNSやメディアで適切な医療情報を届けようとする医師の団体「発信する医師団」のリレー対談コラムです。今回は、産業医科大を卒業後、大企業での産業医を経て、現在は複数の企業で産業医に従事しながら大学院に通う川島恵美氏と、診療所開業時に産業医の資格を取得し、現在はおよそ15社… 2020/08/25 公衆衛生・予防医学 医師・医学生限定コンテンツ
“イソジン吉村はん”に送りたいエール 8月4日にやらかしはった、「イソジンうがい推奨会見」から2週間経ちますが、その後どないでっしゃろ。太陽の塔や通天閣をライトアップする新型コロナ対策の大阪モデルは、えらい高評価でしたなぁ。その反動なんですかなぁ、テレビはもちろん、TwitterやYouTubeなんかでも「ウソジン吉村」やの「イ… 2020/08/21 感染症
寄稿◎COVID-19集団発生の対策を事例で学ぶ 沖縄県の小規模離島で発生したCOVID-19への取り組み 沖縄県の石垣島にある沖縄県立八重山病院に勤務している酒井達也と申します。2020年8月、西表島でCOVID-19の患者が発生。さらに、その後の検査で集団発生していることが判明しましたが、幸い島内に感染が蔓延することなく押さえ込むことに成功しました。今回は、その取り組みについて時系列でご紹… 2020/08/21 感染症