ほんの10分、15分を積み重ねて 私は皮膚科の外来のほかに、在宅医療もしているのですが、寂しさを抱えている独居の高齢者が少なからずいるように感じます。看護師さんと2人で訪問すると、待ってましたとばかりにおしゃべりが始まります。この間来たヘルパーさんの話とか、息子の話、カーペットが古くなった、食べたカレーににんじ… 2021/03/05 在宅医療 医師・医学生限定コンテンツ
第18回 子どもの4人に1人は睡眠に問題アリ 子どもは、ぐっすり、たっぷり眠っている印象がありますが、実情は違います。欧米の疫学調査では、少なくとも子どもの4人に1人は、睡眠不足、覚醒困難、日中の眠気といった“睡眠習慣の問題”や、不眠症、睡眠時随伴症、睡眠関連呼吸障害などの“睡眠-覚醒障害”のいずれか、もしくは両方を抱えてい… 2021/03/02 精神・神経
アル中、暴言、支払い拒否…厄介な患者と良い関係を築くコツ 見るからに厄介そうなこの事例。今回は、このような「複雑困難事例」に対して、どのように対応すればよいのか、診療の考え方をお示しします。【病棟カンファレンスにて】六倉医師:福田さん、ずいぶんと問題があるようですね。この機会に問題を整理して、解決できることがないかを検討してみよう… 2021/02/08 医師・患者関係
国際医療福祉大学成田病院感染症カンファレンス 土間で発見された敗血症の高齢男性、原因は? 渡邉 70歳代男性で、主訴は発熱と意識障害です。救急隊接触時の意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)II-30で、シバリングを認めました。志賀 ここまでで鑑別疾患として何が考えられますか。研修医A 肺炎。志賀 いいですね。他は?研修医B 横紋筋融解症。志賀 なるほど。他はどうでしょう。研… 2021/02/05 感染症 医師限定コンテンツ
オンライン栄養指導を始めてみませんか? 皆さん、こんにちは。今回は、当院が2020年4月から実施しているオンラインでの栄養指導の取り組みをご紹介します。もともと管理栄養士が在籍する診療所はそれほど多くはないですし、外来での管理栄養士による栄養指導を実施しているところは少ないものと思われます。しかし、嚥下機能が低下した患… 2021/01/20 医療経営
精神科Q&Aシリーズ《9》 アルコール依存症の不眠、ベンゾを使いたいが… <精神科医>アルコール依存症患者の断酒に伴う不眠について 就寝前に飲酒してから眠るアルコール依存症患者さんは多いと思います。断酒を試みると不眠は必発であり、その際の睡眠薬の処方をどうすべきか迷っています。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(BZD)の処方が望ましいとは思いますが、実臨床で… 2021/01/20 精神・神経 医師限定コンテンツ
本人や家族、他職種が抱いた「違和感」を大切に 人と距離を取ることが良しとされ続けた一年でした。誤嚥性肺炎の診療に目を向けると、面会ができず寂しい思いをしたのは、患者さんだけではありません。私たち医療者も、ご家族に支えられて診療していたことを感じました。そんな一例をご紹介します。… 2020/12/24 医師・患者関係
リポート◎心臓リハビリテーションの医療経済学的効果 心臓リハビリの費用対効果は優れている 心臓リハビリテーションは医療経済性に優れた療法で、特に費用対効果が良い──。こう評価するのは、東京大学大学院医学系研究科特任教授の田倉智之氏です。回復期の包括的心臓リハビリを中心に、医療経済学的効果の検証結果をレビューしました。… 2020/12/23 循環器
インタビュー◎群馬県立心臓血管センターの安達仁氏に聞く COVID-19下でも継続できる「自宅で心リハ」 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大によって緊急事態宣言が発出された際、多くの施設で外来心臓リハビリテーションも休止に追い込まれてしまいました。この危機に対処するため、群馬県立心臓血管センターは動画『自宅でできる運動』を作成し、心臓リハビリの継続を図りました。対応を… 2020/12/22 循環器
JAMA Network Open誌から 生活習慣の是正で痛風は予防できるか? 減量、禁酒、質の高い食事、利尿薬中止で大半は発症を回避できる 米国Massachusetts総合病院のNatalie McCormick氏らは、The Health Professionals Follow-up Study(HPFS)に参加した医療従事者の男性を26年間追跡し、修正可能な高尿酸血症の危険因子について、痛風発症に対する人口寄与リスク(PAR)を調べ、肥満を含む4種類の要因を修正できれば、大多数が痛… 2020/12/18 代謝・内分泌
Diabetes Care誌から 1日3杯以上の白米摂取は糖尿病リスクを高める 21カ国を対象とした疫学研究の結果 白米摂取量と糖尿病の発症リスクの関連について大規模な多国間の疫学研究で検討された。コホート全体では、白米摂取量が1日茶わん3杯以上の場合は、1杯未満の場合よりも糖尿病リスクが有意に上昇していた。地域別にみると、インドなどの南アジアでは有意なリスク上昇が示されたが、中国ではリスク… 2020/12/16 代謝・内分泌
N Engl J Med誌から セマグルチドがNASH消散に有効? NASHを対象とした第2相試験 肝線維化を認める非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)患者にセマグルチドを皮下投与したところ、NASHが消散した患者の割合がプラセボと比べて高かった。一方、線維化のステージが改善した患者の割合には有意差が見られなかった。結果は11月13日、N Engl J Med誌オンラ… 2020/12/15 消化器
日経ヘルスケア 新製品紹介 焼く、煮る、揚げる、ゆでるなどの加熱調理が1台で可能な調理機器 iVario Pro 焼く、煮る、揚げる、ゆでるなどの加熱調理が 1台で可能な業務用調理機器。特許取得済みの技術「iVarioBoost」によって、高反応で傷に強いパン底とセラミックヒーター、1度単位の温度管理が可能なセンサーの組み合わせで均一な熱伝達を実現し、2分半以内で200度に均等に加熱できる。… 2020/12/14 生活習慣
コロナ禍での忘年会、推奨は「手酌」! 例年12月は急性アルコール中毒の搬送が増えることが知られています。コロナ禍で飲み会を控える動きも強いので、今年は少し落ち着くかもしれないなと思いつつ、家から搬送されてくることも結構あるので油断はできないと気を引き締めているところです。… 2020/12/10 感染症
JAMA Network Open誌から 健康的な食事で勃起障害のリスクが22%減る? 大規模コホート研究を利用して食生活の健康度スコアが高い人と低い人を比較 米国California大学San Francisco校のScott R. Bauer氏らは、1986年から開始されたHealth Professionals Follow-up Studyのデータを利用して、勃起障害(ED)の発症リスクと食生活の内容に関連が見られるかを検討し、食生活のスコアが高い健康的なグループは、低いグループよりもEDの発症率が低か… 2020/12/08 腎・泌尿器
アミノ酸スコアって何? 腎疾患との関係は? 慢性期腎疾患の患者さんから「いま蛋白質を計算しながら食べているんだけど、同じ蛋白質でも質が違うことってあるの?」という相談がありました。私が答えられないでいると、先輩看護師が私に代わって患者さんの対応をしてくださいました。後で先輩看護師から「腎疾患の患者さんのために、アミノ酸… 2020/11/30 生活習慣
NEWS◎CureAppのニコチン依存症治療用アプリ、中医協が保険適用を了承 国内初の治療用アプリ、2540点で保険収載へ 厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)は2020年11月11日の総会で、CureApp(東京都中央区)が開発した国内初のニコチン依存症治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ」について、保険適用を了承した。同アプリを使用して禁煙治療を行う場合、通常のニコチン依存症管理料に加え… 2020/11/12 医療機器
日本初、禁煙治療用アプリの保険適用を承認 中医協、治療補助で用いるアプリの診療報酬上の考え方など課題も 厚生労働省は2020年11月11日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、禁煙治療用アプリケーションの保険適用を承認した。アプリを保険適用するのは初めてだ。同日承認されたのは、禁煙補助薬のバレニクリンを使用して治療を行うニコチン依存症患者を対象とした「CureApp SCニコチン依存… 2020/11/12 生活習慣
トレンド◎心・腎・肝に続いて目の保護作用にも期待 SGLT2阻害薬、血糖管理と独立して網膜を守る? 糖尿病治療薬として、2014年に登場したSGLT2阻害薬。血糖降下作用だけでなく、心臓や腎臓、肝臓への臓器保護作用が示唆されている。特に心・腎保護作用については、いくつかの臨床試験で心血管イベントおよび慢性腎臓病(CKD)に対する予後改善効果が示された。さらに、最近、糖尿病網膜症や糖尿… 2020/10/22 医薬品
JAMA Network Open誌から 新生児期の調整乳が小児の喘息リスクに関与 生後少なくとも3日間は牛乳由来の調整乳を避けるべき? 東京慈恵会医科大学の田知本寛氏らは、アトピーリスクの高い新生児を対象に、母乳+アミノ酸ベースの調整乳(EF)と、母乳+牛乳由来の調整乳(CMF)による育児の喘息発症リスクを比較するランダム化比較試験を行い、生後少なくとも3日間CMFを与えなければ、喘息または反復性喘鳴の発症を抑制でき… 2020/10/21 アレルギー・免疫
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 食事記録アプリで血糖コントロール改善 患者の気付きで食生活を是正 スマートフォンやタブレットで使用する食事記録アプリ「カロミル」の導入により、2型糖尿病患者の血糖コントロールに有意な改善が認められたと、第63回日本糖尿病学会学術集会(10月5日~16日、インターネット上で開催)で順天堂大学大学院代謝内分泌内科学の常見亜佐子氏らが報告した。… 2020/10/21 代謝・内分泌
クロスヘルスEXPO×日本高血圧学会 高血圧学会の「みらい医療計画」が描く新戦略 デジタルハイパーテンションで高血圧の征圧目指す 10月14~16日に開催されたクロスヘルスEXPO 2020(主催:日経BP)で日本高血圧学会は、2018年に策定した「みらい医療計画」の具体的な取り組みについて報告した。同計画では、減塩や高血圧の認知促進のための社会啓発、さらにデジタル技術の駆使によってより精緻な高血圧診療の実現を目指す「デジ… 2020/10/20 循環器
日医が「第7回 日本の医療に関する意識調査」、生活様式の変化で心身の不調も COVID-19の感染リスクで「受診が不安」は7割 日本医師会が実施した「日本の医療に関する意識調査の結果」で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による生活様式の変化で精神的不調を感じていると答えた人は35.6%と4割弱、体の不調を感じる人は20.7%と2割強になることが明らかになった。また感染リスクのために「医療機関の受診が不安」… 2020/10/13 感染症
合理性ってそもそも何? Conflictは我々の意思決定を先延ばしさせうる 今回は本来、前回に含まれるべき話、そして行動経済学を考える上で最も重要な合理性について話していきたいと思います。 2020/10/09 生活習慣
トレンド◎誰でも簡単にできる運動療法 肝リハ、体重減少を伴わなくても脂肪肝改善 現状では、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対して承認された薬剤はなく、食事・運動療法による生活習慣の改善が主な治療となる。特に運動療法は、NAFLD/NASHとサルコペニアとの関連が明… 2020/10/06 消化器
トレンド◎注目すべき肝筋連関 糖尿病合併NAFLDを診たらサルコペニアを疑え 骨格筋は運動器として機能するだけではなく主要な代謝器官でもあり、代謝の中心となる肝臓との関連、いわば肝筋連関が注目されている。中でも、肥満を伴うことが多い非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatiti… 2020/10/02 消化器
学会トピック◎第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020) 2型糖尿病患者で入浴する人しない人、どっちが予後がいい? 入浴頻度が高い患者ほどHbA1cやBMIが低値 日常的に湯船に浸かり温まることで、2型糖尿病患者の心血管リスク因子を改善できる可能性が示された。9月21日~25日に開催された第56回欧州糖尿病学会学術集会(EASD2020)で国立国際医療研究センター国府台病院の勝山修行氏が発表した。 湯船で温まること(以下、入浴)は、2型糖病やその他の代… 2020/09/28 代謝・内分泌
医師6436人に聞いた「新型コロナウイルス接触確認アプリは感染拡大防止に有益か?」 COCOA、「インストールしていない」が7割 2020年6月19日より配信が開始された新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)。9月8日17:00現在のインストール数は約1639万件で、日本人口の約13%にとどまっている。厚生労働省はCOCOAの普及率について数値目標を定めていない。しかし、日本大学生産工学部のシミュレーションでは、累計感染者数… 2020/09/15 感染症
OTC薬乱用に医療者は何ができるのか 先日、一般用医薬品(OTC薬)の乱用に関する報告書について記事を書いた(関連記事)。OTC薬の適正使用に関する2019年度の厚生労働科学研究で、「濫用等の恐れがある医薬品」として国が指定している医薬品以外にも、市販のかぜ薬などの乱用の実態があることが報告された。 この「濫用等の恐れの… 2020/08/13 医薬品
BMJ誌から 蛋白質の総摂取量と死亡リスクに関連あり 植物性蛋白質摂取量を増やすと利益が期待できそう イランTehran University of Medical SciencesのSina Naghshi氏らは、蛋白質の摂取量と死亡の関係を調べた前向きコホート研究を対象に系統的レビューとメタアナリシスを行い、蛋白質の総摂取量、動物性蛋白質や植物性蛋白質の摂取量と、総死亡率や死因別死亡率との関連を調べ、蛋白質の総摂取量と… 2020/08/13 生活習慣
「アンパンマン号の運転士が熱中症で搬送」から考えるルールの見直し 先日、JR四国が岡山駅〜琴平駅・高松駅間を運行する「瀬戸大橋アンパンマントロッコ」の運転士が熱中症で搬送されるという痛ましい事件がありました。アンパンマンに囲まれて幸せな顔をしている子どもたちの横を物々しい雰囲気で運転士が搬送されていく姿は、想像しただけでつらいものがありまし… 2020/08/13 救急医療・集中治療
NEWS◎ICTを活用し在宅での運動療法を遠隔モニタリング 国内初、遠隔心臓リハビリシステムの治験を開始 大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学のグループは、自宅で運動療法を行う心不全患者に対して、医師が遠隔でモニタリングや指導を行う「遠隔心臓リハビリテーションシステム」の医師主導治験を開始する。7月10日に大阪大学およびオンラインで開催された記者会見で、同教授の坂田泰史氏とリモハ… 2020/07/13 循環器
[CASE07] 病後に体重が増え続け…生活指導の決め手は? 50歳男性、Gさん。5年前に脳梗塞と脊椎梗塞を起こし下半身は完全麻痺。上半身は左側に不全麻痺がある。発症当初は寝たきりの状態であったが、なんとか車椅子乗車を目指してリハビリを継続し、現在では1回に2時間は車椅子上座位を保てるようになってきている。しかし、なんらかの発達障害または高次… 2020/06/25 在宅医療
COPDでも嚥下障害を起こしやすい 嚥下障害を来す疾患はどのようなものがあるでしょうか。まず、脳卒中、パーキンソン病、咽頭癌などが浮かぶかと思います。実は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器疾患も、嚥下障害を起こしやすいのです。今回は呼吸器内科医の立場から、皆さんに伝えたいこの事実を取り上げることにしました。… 2020/06/23 呼吸器
第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020) 利き手で箸を持たない食事で食後高血糖が改善 利き手と反対の手で箸を持つ食事により食後血糖値の改善が期待できることを、佐久市立国保浅間総合病院の西森栄太氏らが第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020、会期:6月12~16日、ウェブサイト上で開催)で報告した。… 2020/06/22 代謝・内分泌
COVID-19でも抜管後の嚥下障害は難題 新型コロナウイルスに対する治療薬が議論されているのを耳にすることが多いですが、案外取り上げられていない問題として、抜管後の嚥下障害という大きな課題があります。先日ご紹介した「With COVID-19で⼼掛けたい3つのこと」のうちの一つが、抜管後の嚥下障害でした。COVID-19以外の、通常診療で… 2020/05/29 呼吸器
退院で終わりにしない誤嚥性肺炎診療を 入院診療の方向性がそれでよかったのか、本当に分かるのは退院後だと思うのです。救命できた、退院できたといった事実だけでは評価はできません。そういう意味で、退院後に初めてお会いする外来というのは、主治医としていつも特別な緊張感があります。まずは入院前の経過から振り返りましょう。… 2020/05/14 呼吸器
インタビュー◎低栄養の改善や個々の栄養管理が重要に 「病棟でも在宅でも管理栄養士の役割に大きな期待」 公益社団法人日本栄養士会・専務理事の迫和子氏に聞く 1947年に栄養士法が公布され、食の面から国民1人ひとりの健康を維持する職種として栄養士が新設されました。以降、戦後は栄養失調の改善が課題でしたが、高度経済成長期を経て飽食への対応が必要になり、時代の変遷とともに栄養士の役割は変わってきました。そして、最近では高齢化に伴って低栄養… 2020/05/13 生活習慣
緊急寄稿●診療と心の健康の両方を維持するヒント 「火事場の馬鹿力」ではCOVID-19診療は続かない 精神科医である筆者は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を専門分野として久留米大学病院のカウンセリングセンター長を務めているが、同時に産業医として久留米大学教職員のメンタルヘルスケアを担当している立場にある。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により7都府県を対象に4月7日緊急… 2020/04/20 生活習慣
脂肪肝に効く漢方(1) 脂肪肝の考え方と漢方処方 脂肪肝は、肝臓に中性脂肪(トリグリセリド)が過剰にたまった状態です。肝細胞のおよそ3割以上に中性脂肪がたまっているとき、脂肪肝と診断されます。脂肪肝には、アルコールの過剰摂取が原因のアルコール性脂肪肝と、アルコールでなく肥満などが原因の非アルコール性脂肪肝があります。 脂肪肝… 2020/03/25 東洋医学
NEJM誌から 牛乳と健康に関する研究のレビュー 個人の食生活の質に影響を受けるため一律の摂取量は推奨はできない 米国Harvard T.H. Chan School of Public HealthのWalter C. Willett氏らは、乳製品の摂取がヒトの栄養と疾病予防に果たす役割について検討した数多くの研究をレビューし、メリットとデメリットを検討した結果をNEJM誌電子版に2020年2月13日に報告した。… 2020/03/23 生活習慣
「いつ誤嚥してもおかしくありません」だけ? 内科医の「予測する力」を活かすところ 「内科医の仕事は予測すること」──。当科で受け継がれている上司の言葉です。医学的なことに限らず、患者さんやご家族の価値観や生活環境も踏まえて予測される将来を見据え、道を提示し、選択していくことの大切さを表しています。誤嚥性肺炎のように、経過が平坦ではなく、生活や価値観が方向… 2020/03/16 呼吸器
BMJ誌から 大豆発酵食品を多く食べる人は死亡率が低い 1日当たりの摂取量が最も多い群と少ない群の死亡率を比較したコホート研究 国立がん研究センターの片桐諒子氏らは、各種大豆製品の摂取量が総死亡率や死因別死亡率に影響を与えるかどうかを検討する住民ベースのコホート研究を行い、大豆発酵食品の摂取量が最も多かったグループは、最も少なかったグループに比べ総死亡率が低く、納豆の摂取量が多いと心血管死亡率が低か… 2020/02/18 生活習慣
現代人は知らずにプラスチックを食べている? 20世紀に石油化学が発達するまで、地球上に存在していなかった物質「プラスチック」。それが今では大量に生産されたプラスチックがゴミとして廃棄され、処分しきれずに、あるいは洪水や津波で海に流され、生態系に大きな影響を与えていることが報道されている。ウミガメ、海鳥、アザラシなどの死… 2020/01/22 公衆衛生・予防医学
JAMA Network Open誌から 父親のBMIが子の健康状態に影響する可能性 米国のバースコホート研究で父親のBMIと子のDNAメチル化パターンに関連 米国Harvard公衆衛生大学院のNudrat Noor氏らは、妊婦と子供の健康に関するバースコホート研究Project Vivaの一環として、父親の肥満が子供の健康に与える影響を調べる研究を行い、妊娠時期の父親のBMIは、子の出生時体重や、出生時、3歳時、7歳時のDNAメチル化パターンに関連していたと報告した… 2020/01/16 小児科
BMJ誌クリスマス号から 芸術との関わりは長生きの秘訣? 美術館、劇場、コンサートなどによく行く人は全く行かない人より死亡率が低い 英国University College LondonのDaisy Fancourt氏らは、芸術が人々の健康に与える影響を調べるために、英国の50歳以上の地域住民を約14年間追跡するコホート研究を行い、芸術を鑑賞する機会の多い人は、鑑賞する機会を全く持たない人に比べ、死亡率が有意に低かったと報告した。データはBMJ誌電… 2020/01/06 生活習慣
【インタビュー】 症例レジストリーシステムとロコモのエビデンス作り 慶応義塾大学医学部整形外科学教授 松本 守雄 氏 2019年5月に日本整形外科学会(以下、日整会)理事長に就任した松本氏は、症例レジストリーシステムを早期に稼働させ、エビデンスの構築に積極的に取り組んでいきたいと意気込む。早急に取り組むべき課題と推進していきたい活動について、詳しく語っていただいた。… 2019/12/27 骨・関節・筋
不本意にもグルテンフリーで湿疹が治った話 今年6月ごろのことだっただろうか、自分の体質に変化があった。両目のまぶたが徐々に赤くかぶれてきたのだ。と同時に、首の後ろの、髪の生え際にもかゆみを感じるようになった。 普段、ファンデーションもつけず、夜は大抵洗顔後に何もつけずに寝てしまう、日本人アラフォーとしてあるまじき生活… 2019/12/16 生活習慣
Ann Intern Med誌から メタボの解消は本当にリスクを減少させるか? 約1000万人を追跡した韓国のコホート研究 韓国Seoul大学医学部のSehoon Park氏らは、メタボリックシンドローム(MetS)の状態変化が主要な有害心血管イベント(MACE)のリスクに与える影響を検討するために、韓国のナショナルコホートによる研究を行い、MetSを新たに発症した人はMACEリスクが増加し、MetSが改善した人はMACEリスクが減少… 2019/12/11 代謝・内分泌
トレンド◎生体機能を緻密にシミュレートする「Bodylogical」 「仮想の私」で将来の私の病状を予測できる 臨床試験のバーチャル化や薬物療法の効果予測にも コンサルティング業務を務めるPwCコンサルティングと武田薬品工業が今年9月、人体の生理機能を再現する「Bodylogical」を活用し、クローン病患者の個人をコンピューター内に再現し、将来の病状などを予測できるアプリケーションを開発するプロジェクトを開始したと発表した。… 2019/11/29 医療情報
トレンド◎既存薬より処方しやすいビベグロンの処方日数制限が解除間近 過活動膀胱のβ3作動薬に新たな選択肢 2019年12月に、過活動膀胱の新薬ビベグロン(商品名ベオーバ)の処方日数制限が解除される。既存のムスカリン受容体拮抗薬(抗コリン薬)やβ3作動薬より処方しやすいと期待されており、専門家は過活動膀胱の治療選択肢が増えることを歓迎している。… 2019/11/21 腎・泌尿器
NEJM誌から コンタクトスポーツでは神経変性疾患に要注意 引退したプロサッカー選手の死因を一般の人と比較した研究 英国Glasgow大学のDaniel F. Mackay氏らは、コンタクトスポーツの疾病リスクを調べるために、引退したスコットランドのプロサッカー選手と条件がマッチする一般の地域住民の死因を比較する後ろ向きコホート研究を行い、虚血性心疾患や肺癌の死亡リスクは一般人より低いが、神経変性疾患による死亡… 2019/11/13 公衆衛生・予防医学
[file011] 「チューハイ1、2本で依存症の疑い」ってホントですか? 検査がなく、薬もなければ、時間もないこの部屋で、今日も事件が起こる……! 20XX年11月、茨城県内の○×研究所にて。 2019/10/31 精神・神経
胃瘻の造設で嚥下機能も着実に改善 手術や栄養管理も嚥下の重要な治療です 発症から5カ月後には胃瘻の閉鎖に至る 私自身、本症例を経験するまでは誤嚥の治療と言えば古典的な訓練や、食事の調整による代償法を思い描いていました。手術や栄養管理も嚥下の重要な治療であることを実感させてくれた症例です。 2019/10/24 生活習慣
糖尿病領域の注目すべき最新エビデンスを吟味 『最新 糖尿病診療のエビデンス 改訂版』発行 日経メディカルでは2019年8月、『最新 糖尿病診療のエビデンス 改訂版』を発行しました(右写真)。初版が出版された2015年夏以降、糖尿病治療薬、統合的リスク管理、糖質制限などに関して、画期的な研究結果が相次いで発表されています。… 2019/10/21 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から 高齢者の飲酒量は認知機能に関係するか? まったく飲まない人と大量飲酒者は認知機能低下リスクが高そう 米国Harvard公衆衛生大学院のManja Koch氏らは、米国の市中在住の高齢者を対象に、自己申告された飲酒量と認知症の発症、および認知機能の低下の関係を調べる前向きコホート研究を行い、まったく飲酒しない人と大量飲酒者は、少量飲酒者に比べ認知機能スコアが低下しやすく、軽度認知機能障害(MC… 2019/10/21 精神・神経
JAMA Ophthalmology誌から カカオフラバノールは視覚機能を改善しない ダークチョコレートを食べても視力検査や網膜の血流に改善なし ドイツLudwig-Maximilians大学のJakob Siedlecki氏らは、光干渉断層血管撮影(optical coherence tomography angiography:OCTA)などで、カカオフラバノールの抗酸化作用が視覚機能に与える影響を調べたが、摂取後2時間の評価で、主観的にも客観的にも、利益は見られなかったと報告した。結果は… 2019/10/17 眼科
学会トピック◎第34回日本糖尿病合併症学会 腎障害を進行させないが蛋白質を制限しない食事とは? 一般に慢性腎臓病(CKD)患者では低蛋白質食が推奨されるが、近年、低蛋白質食は栄養障害やサルコペニア、フレイルを介してQOLや生命予後の低下につながりかねないと指摘されている。低蛋白質食が腎障害を進行させない機序を解明すれば、栄養障害を回避しつつ腎障害を進行させない食事療法になる… 2019/10/07 腎・泌尿器
JAMA Intern Med誌から ソフトドリンクを毎日飲むと死亡率が増える 欧州10カ国の大規模コホート研究で総死亡率が上昇 ソフトドリンクの総摂取量、加糖飲料や人工甘味料添加飲料の摂取量と、総死亡率および死因別死亡率の関係を明らかにするために、欧州で住民ベースのコホート研究を実施したアイルランドDublin大学のAmy Mullee氏らは、それらの摂取習慣が死亡リスクの上昇に関係していたと報告した。結果はJAMA In… 2019/09/20 生活習慣