貧血 貧血とは血液中のヘモグロビン(Hb)またはヘマトクリット(Ht)値で判断するが、Hb値を用いるのが一般的である。その基準に関していくつかの案が提唱されているが、WHO基準では成人男性は13g/dL未満、成人女性や小児は12g/dL未満とされている。ただし、年齢や妊娠の有無で基準値は異なり、妊婦お… 血液内科
血友病 血友病は、止血に必要な「血管」「血小板」「血液凝固因子」のうち、「血液凝固因子」が先天的に欠乏している疾患である。そのため、一度出血すると止血までに時間がかかってしまう。 血友病には、凝固第VIII因子が欠乏している血友病Aと凝固第IX因子が欠乏している血友病Bがある。凝固第Ⅷ因子… 血液内科
輸血と高カロリー輸液を同時にしてはいけない理由 泌尿器科病棟で働いています。先日、受け持った患者さんが輸血をすることになりました。しかし、末梢点滴ルートを確保することが困難であったため、主治医に相談し中心静脈カテーテルからの投与可能の指示をもらいました。中心静脈カテーテルから輸血を開始したところ、通りかかった先輩に呼び止め… 2022/04/04 コメディカル
第5回 風呂に入るのを嫌がる…って、そんな病気ホントにあるの? 金曜の夜、帰宅すると、父が待ち構えていた。「さあ凛子、これから温泉へ出掛けるぞ」「えっ、パパ……そんな予定なかったよね」「風呂の温水器が急に故障して、お湯が出なくなった。風呂に入れないなんて、耐えられないからな。この週末は温泉宿へ避難して、大きな風呂を満喫するのだ」「ママは… 2022/04/01 血液内科
第63回 お酒で大きくなるものは?-大球性貧血 神田の長屋に大工の与太郎が住んでいました。梅雨で仕事がないから朝から飲む。お酒で大きくなるのは借金でした。今どきの30歳なら……。「上野で昼酒→ビックカメラでiPhone最新版→奥さんに怒られた」お酒で「気」が大きくなったんですね。診察室で会う「ヘビードリンカー」の貧血は大球性。でも… 2022/03/08 循環器
第4回 気温が下がるとヘモグロビンも下がる…って、そんな貧血あるの? 「ただいま、パパ。あら、足湯タイムですか」「うぅ、寒いのは嫌いだ。足が氷のように冷えてしまう……」 繰り返し言うが、わたしの父は、ちょっと面倒くさい人だ。 今日も、帰宅してみるとリビングにフットバスを置いて、両足を突っ込んでいる父の姿が目に入った。大げさなガウンを着込み、ホッ… 2022/02/22 血液内科
第3回 「MCV110は分水嶺」って、何を分けるの? 「いらっしゃいませ。今宵はどのようなカクテルをお作りしましょうか?」「パ、パパ……。ふつうのやつでお願いします」「かしこまりました。では、お客さまにお似合いの華やかなものを」「わたし、お客さま……?」 ここは、都心のしゃれたバー……ではなくて、わが家のダイニングキッチン。 何… 2022/01/26 血液内科
第2回 やっぱり嘘は罪 「やだ、下がっているじゃない!」 電子カルテを見て、わたしは軽く叫んだ。「下がったって、何が下がったのでしょうか? 凛子センセイ」 端正な顔でこちらを見ているのは、初期研修医1年目の若月葵くんだ。 彼のあだ名は「若さま」。高身長、イケメン、医師という、超ハイスペック男子なのだが… 2021/12/22 血液内科
NEJM誌から 血友病Aに対する遺伝子治療の第1/2相臨床試験 第VIII因子の発現が2年以上持続し、出血回数の減少を観察 米国Children's Hospital of PhiladelphiaのLindsey A. George氏らは、血友病A患者に対してアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターのSPK-8011を用いて、肝細胞に血液凝固第VIII因子のゲノムを挿入する遺伝子治療の第1/2相臨床試験を行い、参加した18人の患者のうち16人で第VIII因子の発現が見られ、治… 2021/12/17 血液内科
第1回 「貧血なのに多血」って、どういうこと? 「おい、凛子。お前さん、ちゃんと外来の仕事はできているのかい?」「失礼ね。できているわよ、パパ」 わたしの父は、ちょっと面倒くさい人だ。 父は誰もがその名を知る有名病院で、長年に渡り血液内科医として忙しく働いていた。今は定年退職して、大学の同級生が経営している老人保健施設で雇… 2021/12/03 血液内科
第59回 ビスマルクは「鉄は国家」と言いました-人と鉄 1990年代の終わりに出版された『銃・病原菌・鉄』。ジャレド・ダイアモンドの本は面白かった。農耕や家畜を飼う技術は、「気候が近似している東西方向へ」伝わりやすい。南北の縦方向には伝わりにくい。感染症はかくかくで、鉄はしかじか……。結論に至るスジミチは難しいけど、「鉄は大事」なのは… 2021/11/08 循環器
BMJ誌から COVID-19に対する血液製剤と抗体治療の総括 47件のランダム化比較試験によるネットワークメタアナリシス カナダMcMaster大学のReed AC Siemieniuk氏らは、COVID-19患者に対して回復期血漿や抗体製剤などの有効性と安全性を評価したランダム化比較試験を抽出してネットワークメタアナリシスを行い、抗体製剤の一部は入院リスクを軽減できたが、それ以外の治療にはベネフィットが見られなかったと報告し… 2021/10/19 感染症
【新薬】ツシジノスタット(ハイヤスタ) 成人T細胞白血病リンパ腫に初のHDAC阻害薬 2021年8月12日、抗悪性腫瘍薬ツシジノスタット(商品名ハイヤスタ錠10mg)が薬価収載された。本薬は、6月23日に製造販売が承認されていた。適応は「再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫」、用法用量は「1日1回40mgを週2回、3又は4日間隔で食後に経口投与する。患者の状態により適宜減量」と… 2021/09/17 癌
NEJM誌から 回復期血漿は早期に投与してもCOVID-19の進行を抑制できない 発症から7日以内に受診した外来患者に投与する米国の臨床試験 米国Michigan大学のFrederick K. Korley氏などStrategies to Innovate Emergency Care Clinical Trials Network(SIREN)のメンバーは、発症から7日以内に米国の48病院を救急受診したSARS-CoV-2感染患者に回復期血漿を投与するランダム化比較試験を行い、プラセボ群に比べ病状の進行を食い止める… 2021/09/08 感染症
nature誌から ワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症の抗体結合部位を調べる ワクチン接種後のVITT抗体はPF4のヘパリン結合部位に含まれるアミノ酸を認識か アデノウイルスベクターを用いたSARS-CoV-2ワクチン接種者にまれに起こるワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)の特徴は、重症血小板減少症と、通常は起こらないような場所に発生する動脈や静脈の血栓症だ。カナダMcMaster大学のAngela Huynh氏らは、VITT患者の血清を用いた実験を行い… 2021/08/02 感染症
経口鉄剤◇第4回調査 経口鉄剤:フェロミアが不動の首位 第2位はフェロ・グラデュメット、第3位はフェルム 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、経口鉄剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、74.1%の医師がクエン酸第一鉄ナトリウム(商品名:フェロミア他)と回答した。 第2位の乾燥硫酸鉄(フェロ・グラデュメット)は12.0%、第3位のフマル酸第一鉄(フェルム)は9.0%、第4位の溶性… 2021/04/24 血液内科
NEWS◎アデノウイルスベクターを使った新型コロナワクチンの副作用? 米国血液学会がワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症に関するFAQを紹介 米食品医薬品局(FDA)と米国疾病予防管理センター(CDC)は4月13日、米JJJが開発した新型コロナウイルスに対するワクチンの接種の一時停止を勧告(関連記事)。同ワクチン接種後に血小板減少を伴う脳洞静脈血栓症を発症した症例が6例確認されたためだ。 この米国でのケースは、ワクチン誘発性免… 2021/04/21 感染症
4月5日~11日の「話題になった論文」 ワクチン接種後の血栓症について調べた論文が話題に 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 2021/04/21 血液内科
輸血が適応になる患者、ならない患者の違いは? 病棟勤務の新人看護師です。先日、血液検査でHb(ヘモグロビン量)の検査値が低い患者さんが2人いらっしゃいました。2人とも同じくらいのHbだったのに、一方は輸血適応となり、もう一方は後日再採血をして、それでも低ければ輸血ということになりました。輸血が適応になるのに、Hbは大きな要因では… 2021/04/12 血液内科
【新薬】シモクトコグ アルファ(ヌーイック) ヒト細胞由来の血液凝固第VIII因子製剤 2021年1月22日、血液凝固第VIII因子製剤シモクトコグ アルファ(商品名ヌーイック静注用250、同静注用500、同静注用1000、同静注用2000、同静注用2500、同静注用3000、同静注用4000)の製造販売が承認された。製剤としては、薬剤バイアルと添付溶解液のプレフィルドシリンジ(注射用水2.5mL)から… 2021/04/02 医薬品
血液内科Q&Aシリーズ《9》 80歳超の貧血をどう診る? <精神科医>いつもお世話になっております。在宅医療の現場で勤務しておりますと、貧血の患者さんに多くお会いします。80~90歳代の患者さんがほとんどなのですが、先生方はヘモグロビンの値がどれくらいになったら精査を行いますでしょうか。慢性炎症や鉄欠乏性貧血などを鑑別する目的で、鉄やフ… 2021/03/15 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《8》 血小板数が急上昇、本態性血小板血症か!? <精神科医>血小板増加症について 大変お世話になっております。当院が訪問診療を行っている75歳の患者さんについて、1カ月前の血液検査では血小板数が59.3万/μLだったのに、このほど採血を行ったら血小板数72万/μLと上昇していました。本態性血小板血症を疑っているのですが、血液内科に紹介し… 2021/03/12 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《7》 DICの状態で骨髄穿刺をしてもよい? <総合診療医>薬剤による葉酸欠乏性巨赤芽球性貧血? 2系統の血球減少について相談させてください。患者は88歳女性、体重40kgと小柄。入院時、血圧74/60mmHg、心拍数110回/分のショックで特別養護老人ホームから救急搬送。かかりつけ医による採血検査では2カ月前の時点でヘモグロビン9g/dL 、血… 2021/03/10 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《6》 交差適合試験と不規則抗体検査は両方必要? <内科医A>赤血球輸血の際の検査に関して 大量出血などではなく、「検査をする余裕はあるけれど輸血は必須」という状態にあると考えられる症例に関する質問です。また、輸血歴はない患者さんです。(1)赤血球輸血の際に、交差適合試験と不規則抗体スクリーニングは両方必須なのでしょうか(2)不… 2021/03/08 血液内科 医師限定コンテンツ
Withコロナ時代の輸血戦略 「自覚症状なき貧血」への輸血は本当に必要? 81歳女性。貧血のため紹介受診。「自覚症状はなく、結膜は貧血様であるが明らかな出血は見られない。バイタルは安定している。末梢血のヘモグロビン値は6.8g/dL、平均赤血球容積(MCV)は135fLと高値であった。『取りあえず輸血しましょう』と患者に説明し、赤血球製剤2バッグ(4単位)を依頼したと… 2020/10/19 血液内科
血小板製剤の振盪、輸血時には本当に不要? 血小板製剤はすぐに使用しないときは振盪(しんとう)させながら保存することになっていますが、輸血するときは振盪させていません。振盪しなくても成分の変化はないのでしょうか? また、血小板用の輸血セットがない場合、赤血球用のフィルター付きポンプセットを使っても問題ないのでしょうか?… 2020/09/07 血液内科
【新薬】ボニコグ アルファ(ボンベンディ) von Willebrand病の止血療法に世界初の遺伝子組換え製剤が登場 2020年5月20日、von Willebrand病治療薬ボニコグ アルファ(商品名ボンベンディ静注用1300)が薬価収載された。本薬は3月25日に製造販売が承認されていた。適応は「von Willebrand病患者における出血傾向の抑制」、用法用量は「添付の溶解液10mLで溶解し、4mL/分を超えない速度で緩徐に静注。18… 2020/07/31 血液内科
JAMA誌から 重篤なCOVID-19患者に回復期血漿は期待薄? 輸血を追加しても標準治療群と臨床的改善に有意差が付かず 中国Chinese Academy of Medical SciencesのLing Li氏らは、重症または生命を脅かされているCOVID-19患者を対象に、武漢市でオープンラベルのランダム化比較試験を行い、標準治療のみの群と回復期血漿を追加した群の28日以内の臨床的改善効果を比較したが、回復期血漿群に有意なアウトカムの改善… 2020/06/19 感染症
リポート◎会長が語った第81回日本血液学会学術集会“部分中止”の教訓 「学会の主催者には危機管理対策が必要だ」 2019年の第81回日本血液学会学術集会は、会場があった東京を直撃した台風19号のため、部分的な中止を余儀なくされた。新型肺炎感染の拡大に伴い学術集会・大会の中止、延期が相次いでいるが、今後学会はこうした不測の事態を考慮していく必要があり、日本血液学会の経験は貴重な経験といえる。改め… 2020/03/26 血液内科
NEJM誌から 血友病Aに対する遺伝子治療を3年後まで追跡 出血イベントが減り凝固第VIII因子治療の中止が可能に 単一遺伝子疾患に対する治療の選択肢として、アデノ随伴ウイルス(AAV)を利用した遺伝子治療が注目を集めている。英国Barts and the London School of Medicine and DentistryのK. John Pasi氏らは、凝固第VIII因子を組み込んだAAV5-hFVIII-SQベクターを、重症の血友病A(第VIII因子濃度が1 IU/d… 2020/01/21 血液内科
血液内科Q&Aシリーズ《5》 多発性骨髄腫を疑う徴候は? 必要な検査は? <脳外科医>長文すみません。多発性骨髄腫をどのように疑うかについて質問です。患者様は、他科で最大径53mmの壁在血栓を伴うAAA指摘され心臓血管外科に紹介された77歳男性です。既往に多発腎嚢胞、心房細動(アブレーションで洞調律復帰、心内血栓なし)、慢性的な腰痛があります。症状は腰痛のみ… 2020/01/20 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《4》 免疫グロブリン製剤、実臨床での投与基準は? <その他の診療科医>免疫グロブリン製剤についてです。DLBCL(double hit lymphoma)に対しR-DA-EPOCH療法2コース後の方が、3コース目施行目的に入院。入院時採血でIgG 250。専修医「400以下なのでポリグロビン入れますか?」→上級医「外来では80くらいの人も普通にいるしみんな入れてたらキリがな… 2020/01/17 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《3》 骨髄球の検出が1年以上続くケースへの対処法 <内科医>【骨髄球どう対応すべきですか?】【症例 38歳女性】#2型糖尿病 #高血圧 #高コレステロール血症 #肥満症(BMI 43.2) 内服薬:ミカムロBP、リバロ2mg、ジャディアンス10mg。末梢血に骨髄球がみられています。何らかの炎症に伴う一過性のものと考えておりましたが、患者さんは元気でありま… 2020/01/15 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《2》 クロザピンによる好中球減少症をどう管理? <総合診療医>#緊急 薬剤性好中球減少症(クロザリル)の方への抗菌薬選択およびにフィルグラスチムの投与についてご助言いただけましたら幸いです。統合失調症で昨年から当院に入院中の66歳男性です。精神症状の変動が大きく、クロザリル200mg、バルプロ酸400mg、炭酸リチウム600mg投与で精神症… 2020/01/13 血液内科 医師限定コンテンツ
血液内科Q&Aシリーズ《1》 敗血症疑い例の血小板数が0.3万! すぐ血小板輸血してよい? <その他の診療科医>#緊急 77歳女性、重症血小板減少。うつ病で他院入院中。胆嚢炎/腸炎からの敗血症性ショック疑いで転院。来院時血小板0.3万。口腔内出血あり。血液内科連絡困難。恐らく敗血症性DICか薬剤性血小板減少かと思いますが、血小板輸血の是非やその他治療についてご助言頂ければ幸い… 2020/01/10 血液内科 医師限定コンテンツ
【新薬】ロキサデュスタット(エベレンゾ) HIFを活性化し腎性貧血を治療する初の経口製剤 2019年9月20日、腎性貧血治療薬ロキサデュスタット(商品名エベレンゾ錠20mg、同錠50mg、同錠100mg)の製造販売が承認された。適応は「透析施行中の腎性貧血」、用法用量は「(赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合)成人に1回50mgを開始用量とし、週3回経口投与。患者の状態により適宜増減する… 2019/11/15 医薬品
【新薬】ベネトクラクス(ベネクレクスタ) 慢性リンパ性白血病に初のBCL-2阻害薬が登場 2019年9月20日、抗悪性腫瘍薬ベネトクラクス(商品名ベネクレクスタ錠10mg、同錠50mg、同錠100mg)の製造販売が承認された。適応は「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)」。用法用量は「用量漸増期は20mg(第1週目)、50mg(第2週目)、100mg(第3週目)、200mg(… 2019/11/01 医薬品
【新薬】ツロクトコグ アルファ ペゴル(イスパロクト) ペグ化で半減期を延長した第3の血液凝固第VIII因子製剤 2019年9月20日、血液凝固第VIII因子製剤ツロクトコグ アルファ ペゴル(商品名イスパロクト静注用500、同静注用1000、同静注用1500、同静注用2000、同静注用3000)の製造販売が承認された。製剤としては、各薬剤含有量に加えて、添付溶解液(生理食塩液)4mL付きのプレフィルドシリンジとなってい… 2019/10/25 血液内科
トレンド◎日本の研究グループでは初、ゲノム解析手法で明らかに 新たなヒト血液型「KANNO」を発見 今年8月、国立国際医療研究センター、日本赤十字社、福島県立医科大学が報告した新しい血液型「KANNO」が国際輸血学会によって37種類目の新たな血液型だと認定された。 2019/10/15 先端医学
経口鉄剤◇第3回調査 経口鉄剤:フェロミア断トツ、シェア7割を維持 2位がフェロ・グラデュメット、3位がフェルム 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、経口鉄剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、76.6%の医師がクエン酸第一鉄ナトリウム(商品名:フェロミア他)と回答した。 第2位の乾燥硫酸鉄(フェロ・グラデュメット)は11.1%、第3位のフマル酸第一鉄(フェルム)は8.4%、第4位の溶性… 2019/09/16 血液内科
医師3993人に聞いた「血液関連疾患、診た経験ありますか?」 医師の6割が知っている「血液の世界」 貧血や血友病、血液がんといった血液関連疾患。比較的まれな疾患だが、診療経験を持つ医師は本誌調査で6割に達した。ただし、半数(全体の29.3%)は研修医時代など「過去に診療経験がある」医師。調査には治療の進歩に対する驚きの声も多く寄せられた。こうした血液関連疾患治療の最新トレンドに、… 2019/09/06 血液内科
【新薬】キザルチニブ(ヴァンフリタ) 急性骨髄性白血病に対する第2のFLT3阻害薬が世界初承認 2019年6月18日、抗悪性腫瘍薬キザルチニブ塩酸塩(商品名ヴァンフリタ錠17.7mg、同錠26.5mg)の製造販売が承認された。適応は「再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病」、用法用量は「成人に1日1回、26.5mgを2週間投与。それ以降は1日1回53mgを投与。なお、患者の状態により適宜減… 2019/08/23 血液内科
最難関の新「造血器腫瘍ガイドライン」をモノにせよ 中国中央病院の長門直です。今回は残りの6領域について、2018~2019年のアップデートと総合内科専門医試験でよく出題されるポイントについて述べていきたいと思います。 2019/08/22 血液内科
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界 抗体が2つの標的を同時に認識して得られる革新的な効果 血友病や白血病の治療に使える「二重特異性抗体」 血液疾患治療は新薬が続々と登場したことで新たなステージに突入した。さらに遺伝子操作などの最先端技術は、血液細胞を“改造”することで、新しい治療法を生み出し始めている。本特集では、血液に関連した最新技術を紹介する。… 2019/08/20 小児科
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界 再生不良性貧血の治療にTPO受容体作動薬登場 高齢化で増える再生不良貧血や免疫性血小板減少症に福音 血液疾患治療は新薬が続々と登場したことで新たなステージに突入した。さらに遺伝子操作などの最先端技術は、血液細胞を“改造”することで、新しい治療法を生み出し始めている。本特集では、血液に関連した最新技術を紹介する。… 2019/08/13 血液内科
【新薬】デフィブロチド(デファイテリオ) 肝類洞閉塞症候群治療薬が国内初承認 2019年6月18日、肝類洞閉塞症候群治療薬デフィブロチドナトリウム(商品名デファイテリオ静注200mg)の製造販売が承認された。適応は「肝類洞閉塞症候群(肝中心静脈閉塞症)」、用法用量は「1回6.25mg/kgを1日4回、2時間かけて静注」となっている。… 2019/08/09 血液内科
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界:CAR-T細胞療法 強力な“サイボーグT細胞”療法、今後の課題は? 山口大学免疫学講座教授の玉田耕治氏に聞く 血液疾患治療は新薬が続々と登場したことで新たなステージに突入した。さらに遺伝子操作などの最先端技術は、血液細胞を“改造”することで、新しい治療法を生み出し始めている。本特集では、血液に関連した最新技術を紹介する。… 2019/08/02 癌
【新薬】ラブリズマブ(ユルトミリス) 既存の抗C5抗体を改良した発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬 2019年6月18日、発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬ラブリズマブ(商品名ユルトミリス点滴静注300mg)の製造販売が承認された。適応は「発作性夜間ヘモグロビン尿症」、用法用量は「成人に、以下の体重により初回2400~3000mgを開始用量とし、初回投与2週後に1回3000~3600mg、以降8週ごとに1回300… 2019/08/02 血液内科
【新薬】カルボキシマルトース第二鉄(フェインジェクト) 週1回投与で鉄欠乏性貧血を治療する静注鉄製剤 2019年3月26日、鉄欠乏性貧血治療薬カルボキシマルトース第二鉄(商品名フェインジェクト静注500mg)の製造販売が承認された。適応は「鉄欠乏性貧血(経口鉄製剤の投与が困難又は不適当な場合)」、用法用量は「成人、1回500mgを週1回、緩徐に静注又は点滴静注。総投与量は患者の血中ヘモグロビン… 2019/05/24 血液内科
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part IV 化学療法と緩和ケアは患者さんを支える両輪 “Hope for the best, and prepare for the worst”の重要性 血液疾患の終末期を考える中で、全ての疾患の診療において必要な、“Hope for the best, and prepare for the worst”(最善を期待し最悪に備える) に基づいた、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性が見えてくると筆者は考える。普段、血液疾患や癌診療に携わることが少ない医療者にこそ… 2019/05/20 救急医療・集中治療
湘南鎌倉総合病院「ER総合内科合同カンファレンス」 76歳女性の大球性貧血と血小板減少、鑑別は? iryoo.comより 症例は、76歳の女性です。主訴は、倦怠感です。現病歴です。心臓血管外科の手術を10年前に施行され、その後、葉山ハートセンターの循環器科定期受診中です。1カ月前から食欲低下、10日前から体調不良、前日から倦怠感、気分不快、めまいを認め、受診されました。… 2019/04/30 救急医療・集中治療
Ann Intern Med誌から 退院時の中等度貧血患者に赤血球輸血は不要 6カ月以内の輸血、再入院、死亡は増えない 近年、入院中の赤血球輸血を制限した方が、患者の転帰は良好になることが示され、入院中の短期的な貧血を容認するようになった。米Kaiser Permanente Northern CaliforniaのNareg H. Roubinian氏らは、入院中の輸血を制限することが、退院後6カ月間の患者の転帰に与える影響について検討する後ろ… 2019/01/15 血液内科
【新薬】ギルテリチニブ(ゾスパタ) 急性骨髄性白血病に世界初のFLT3阻害薬が登場 2018年12月3日、抗悪性腫瘍薬ギルテリチニブフマル酸塩(商品名ゾスパタ錠40mg)が発売された。本薬は、9月21日製造販売が承認、11月20日薬価収載されていた。適応は「再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」、用法用量は「成人に1日1回120mg。なお、患者の状態により適宜増減す… 2018/12/21 医薬品
【新薬】ブリナツモマブ(ビーリンサイト) T細胞を白血病細胞に誘導して攻撃させる二重特異性抗体 2018年11月27日、抗悪性腫瘍薬ブリナツモマブ(商品名ビーリンサイト点滴静注用35μg)が発売された。本薬は、9月21日製造販売が承認され、11月20日に薬価収載されていた。 2018/12/14 血液内科
【新薬】イカチバント(フィラジル) 発作時に皮下注射で浮腫を軽減するHAE治療薬 2018年11月20日、遺伝性血管性浮腫治療薬イカチバント(商品名フィラジル皮下注30mgシリンジ)が薬価収載と同時に発売された。本薬は、9月21日に製造販売が承認されていた。適応は「遺伝性血管性浮腫の急性発作」、用法用量は「1回30mgを腹部に皮下注。効果不十分な場合又は症状が再発した場合は… 2018/12/07 血液内科
【新薬】ダモクトコグ アルファ ペゴル(ジビイ) ペグ化により半減期を延長した2番目の血液凝固第VIII因子製剤 2018年11月20日、血液凝固第VIII因子製剤ダモクトコグ アルファ ペゴル(商品名ジビイ静注用500、同静注用1000、同静注用2000、同静注用3000)が薬価収載された。本薬は、9月21日に製造販売が承認されていた。 2018/11/23 医薬品
シリーズ◎忘れられないカルテ 私が大学病院に勤務している意味 順天堂大学眼科准教授 根岸貴志 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/10/25 眼科
【新薬】ノナコグベータペゴル(レフィキシア) 第IX因子をペグ化し半減期を延長させた血友病B治療薬 2018年7月2日、ペグ化遺伝子組換え型血液凝固第IX因子製剤ノナコグベータペゴル(商品名レフィキシア静注用500、同静注用1000、同静注用2000)の製造販売が承認された。薬剤バイアルと専用溶解用液(L-ヒスチジン溶液)プレフィルドシリンジからなる製剤である。適応は「血液凝固第Ⅸ因子欠乏患者… 2018/08/03 血液内科
NEJM誌から 妊娠初期から分娩時まで血小板数は減少する 妊娠中に血小板数が10万/μLを下回る妊婦は約1% 米国Oklahoma大学のJessica A. Reese氏らは、同大の医療センターを受診した妊婦の血小板数の変化を調べ、血小板数の減少は妊娠初期から全ての妊婦で始まり、血小板減少症の目安である10万/μL未満の場合は、妊娠以外にも何らかの合併症があると考えられると報告した。詳細は、NEJM誌2018年7月5日… 2018/07/30 血液内科
Lancet誌から 代謝性アシドーシスにNaHCO3点滴は有効か? ICUのアシデミア患者を対象にしたランダム化試験 仏INSERMのSamir Jaber氏らは、ICUに入院している代謝性アシドーシス患者に重炭酸ナトリウムを静注し、動脈血のPHを7.30以上に保つ治療を行うランダム化対照試験を行ったが、28日死亡と7日以内の臓器不全を減らすことはできなかった。しかし、Acute Kidney Injury Network(AKIN)スコアが2または… 2018/07/05 救急医療・集中治療