第12回 外来ナース必修! 在宅療養支援の進め方 近年、在院日数の短縮化や高齢者の増加などに伴い、セルフケアが確立していない状態で退院する患者が増えています。同時に、外来で高度な治療や侵襲性の高い手術・検査が行えるようになり、外来での継続治療やそれに伴う管理が必要となってきています。そのため、看護師は外来においても、治療が適… 2021/01/20 医療提供体制
新型コロナワクチン、「何も決まってないけど、接種の準備を」に思うこと 今年になってから新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は勢いを増している。そんな中、来院する患者さんに「早く終わってほしいね。コロナウイルスのワクチンってできたの? 効くの?」と質問を受ける。えーっと。「分かりません」が一番善意ある回答だと内心思う。… 2021/01/19 感染症
名古屋第二赤十字病院症例カンファレンス 中年女性、発熱と歩行で強まる腹痛といえば? 1週間ほど前から38℃台の発熱と節々の痛み、心窩部痛を自覚。悪寒戦慄も生じたため近医を受診し、セフトリアキソンやステロイドによる治療を受けたが、軽快せず、食欲もないため、名古屋第二赤十字病院の救急外来をウオークインで受診した。… 2021/01/15 プライマリケア 医師限定コンテンツ
コロナで増えるいわれのない差別、差別、差別… 新年早々、看過し難い事例を経験したので紹介したい(ただし、いつものようにプライバシー確保の観点から細部にはアレンジを加えている)。 一般に、医療機関で不快な経験をしたり、医療者から嫌なことを言われたりした患者は、その体験をやや誇張して語る。だから、患者の言い分はいくらか差し… 2021/01/14 感染症
第4回 強烈な「馬小屋臭」を呈する下痢といえば? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。前回は薬剤性腸炎の原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)の盲点を取り上げました。今回は非専門医が知っておくべき薬剤性腸炎の話を… 2021/01/13 消化器
押さえておきたい漢方薬と西洋薬との相互作用・相乗効果 ニューキノロン系抗菌薬と併用NGな漢方薬は? 間質性肺炎による死亡者まで出てしまった小柴胡湯とインターフェロンの併用。相互作用のリスクなども分からない状態で、慢性肝炎患者に対して小柴胡湯が多用されたことが原因の1つとする意見もある。このような過去を繰り返さないためにも、漢方薬を用いる際には西洋薬との相互作用にもしっかりと… 2021/01/13 東洋医学
新型コロナの都市伝説を検証する 従業員がコロナに感染したら営業停止 ○か×か? 40歳代男性、飲食店勤務のAさん。体調不良で来院。診察後に「念のため(新型コロナの)検査をしますか?」と聞くと「いやいい。営業停止になったらたまんないよ!!」とのこと。 違う違う そうじゃ そうじゃない 君を逃せない 愛は渡せない これ、Aさんだけではない。皆さん勘違い… 2021/01/12 感染症
壮年期女性の下がらない血圧、家族の変化にも注目せよ さて、このような場合、どのように診療を進めればよいでしょうか。まず陥りがちなbad practiceを見てみましょう。◎bad practiceA医師:血圧高値がまだ続いていますね。自宅での血圧測定はされていますか?田村:頭痛がしたら、血圧が高いことが影響しているのかと思って測るようにしています。そ… 2021/01/12 プライマリケア
新型コロナが怖くて通院中断、その先は? 外来通院中に80歳代女性から電話を受けた。内容は「息苦しいから往診してくれない?」というもの。この方、高血圧、脂質異常症で当院をかかりつけとしていたが、昨年5月以降、未受診が続いていた。 心の中で「またか」とつぶやきながら、外来が暇なこともあり患者宅へ急いで往診した。顔も下肢も… 2021/01/07 プライマリケア
インタビュー◎飯塚病院東洋医学センター漢方診療科診療部長の吉永亮氏に聞く 副作用に注意すべき“イエロー”の生薬 漫然とした処方にはご用心! 新型コロナウイルス感染症の流行により長引く自粛生活。受診を控える傾向は続き、代わりにセルフメディケーションへの関心が高まっている。特に「副作用が少ない」とされている漢方薬はドラッグストアでも手に入り、セルフメディケーションとして取り入れやすい。しかし、漢方薬にももちろん副作… 2021/01/07 東洋医学
2020年を振り返り、新興感染症への謙虚さ不足を反省 あけましておめでとうございます、と言うのがはばかられるほど世間は緊迫している。こんな気持ちで新年を迎えるのは医師になってから、どころか人生において初めてだ。これほどまでに1つの疾患が社会を狂わせた時代を僕は知らない。そして、年末年始の休暇を返上して勤務された医療者がたくさんお… 2021/01/06 感染症
発熱外来、薬局の協力なくして成り立たぬ 12月10日、東京都から年末年始(12月29日から1月3日)に発熱外来を開いた場合、都独自の助成を行うとの連絡が入った。対象となるのは「診療・検査医療機関」に手挙げしている医療機関。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性者数が急増する中、年末年始に発熱患者を受け入れる診療所を増やした… 2020/12/25 プライマリケア
「喉の違和感」から心血管疾患を疑った理由 異常なことが起こり続けた2020年も終わりに近づいてきました。 案の定と言うか、想定内とも言えるかもしれませんが、新型コロナウイルスがまたも猛威を振るってきました。各地の医療機関の中でもスタッフや患者さんへの感染が起こっているようで、第3波の歯止めは効かない状況に思えます。Go Toキ… 2020/12/25 救急医療・集中治療
国際医療福祉大学成田病院症例カンファレンス 40歳代男性の両下肢脱力、軟便を伴うなら? 菱沼 40歳代男性で、主訴は両下肢の脱力です。軟便が続き、1日3回程度の排便があります。既往歴は中学生のときの外傷による脾臓出血。喫煙、飲酒、定期服薬はなく、職業はトラックドライバー(配送業)です。糖質を多く含む食品の多食およびアルコール多飲はありません。志賀 ここまでで鑑別疾患… 2020/12/22 救急医療・集中治療 医師限定コンテンツ
新型コロナの抗原検査、戸惑う気持ちで一杯さ ある日の診察室。外来診療の片手間に、厚生労働省、日本医師会、東京都、東京都医師会といった組織が出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の情報を、医師会員に周知するための新たな資料を作っていた。診療と医師会の仕事、どっちが片手間か分からないなぁ……などと思っていたら、患… 2020/12/21 感染症
東京都立松沢病院水曜朝カンファレンス 70歳代女性の持続する発熱、血培陰性なら? 入院中の患者に3 週間ほど前から左腸骨部に黒色壊死を伴う褥瘡が発生した。2週間前からは発熱も続き、褥瘡治療を行ったが改善しなかったことから、精査加療のため当院に転院してきた。 2020/12/18 プライマリケア 医師限定コンテンツ
かかりつけ患者がコロナでホテル療養に!なるべくうまく対応したいが… 平日の夕方、医師会の甲本先生(仮名)から連絡が来た。 「ホテル療養患者が困っているんだけど、僕が処方していいのかなぁ?」 そんなこと突然言われたって、私だってどうすりゃいいのか分からない。しかもこんな時間に……。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行しだしてから、私は… 2020/12/16 感染症
新型コロナ、患者に検査を拒否させる要因は? 今年2月以降、メディアからの取材を内容によっては引き受けるようにしている。新型コロナウイルス(COVID-19)流行前は、都合のいいように編集されるのが嫌なのでテレビ局からの依頼はほぼ全て断っていたし、新聞社や出版社、ネットメディアのものも、公開前に自己校正させてもらえるもの以外は基… 2020/12/16 感染症
足関節捻挫(1) 足関節捻挫の触診、きちんとできていますか? みなさん、はじめまして。亀田メディカルセンタースポーツ医学科の大内洋と申します。このたび「プライマリ・ケア医のためのスポーツ整形」という連載を始めることになりました。 2020/12/15 プライマリケア
頻回受診は患者との関係を深める絶好の機会 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。第一の要素、第二の要素、第三の要素に続き、今回は第四の要素である「患者医師関係を強化する」について解説します。一条… 2020/12/14 医師・患者関係
新型コロナの検査、検査でくじけそうでも… 20歳代の女性が、1週間前から続く倦怠感を伴う感冒症状のため来院した。診察の後、コロナのPCR検査を提案したところ、「会社と相談します」との返答。 会社と相談? なぜ? 一瞬、思考停止しそうになる。その女性は、私の顔にクエスチョンマークがたくさん浮かんできたのを察したのか、「会社か… 2020/12/10 感染症
インタビュー◎ファンベースカンパニー代表取締役社長の津田匡保氏に聞く 患者減を乗り切る鍵は「ファンベース」にあり 自院のファンの感情・ツボを知り口コミにつなげる 人口減少などの社会の変化に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が相まって、経営状況が悪化している医療機関は少なくない。マーケティングや広報活動の重要性が増しているが、情報の氾濫する現在、従来型の手法だけでは収益を増加させることが難しくなっている。同様の課題に直面する企… 2020/12/09 医療経営
チャレンジシートでスタッフのビジョンを知ろう 日本人は大企業志向の人が多いようだが、小さな企業で働きたいという人もそれなりにいる。同様に、大病院に就職することを望む人が多い一方で、当院のような小規模クリニックを希望する人も少なからずいる。就職時の面接では看護師にも事務員にも「なぜ大病院ではなく、当院のような小さなクリニ… 2020/12/09 プライマリケア
コロナ濃厚接触者は誰が何を根拠に決めるのか? 最近印象に残っている症例を紹介したい。当院には数年前より通院しており、2年ほど前にスタートアップ企業を立ち上げた30歳代の女性の経験談だ(ただし、プライバシー確保の観点からいつものようにアレンジを加えている)。 ある日、「定期薬が切れそうだから」と当院に電話がかかってきた。現在… 2020/12/04 感染症
pMDIの吸入練習器が登場、どう用いる? ドライパウダー型製剤の吸入薬の場合、デバイスの通気口を介して外部から空気を取り入れ、内部に収められている薬剤(ドライパウダー)をこの気流で巻き上げ、気流とともに肺内へ有効に送達します。そのため、ドライパウダー型製剤の場合、患者さん自身の吸気努力が重要です。表1に、有効な薬剤吸… 2020/12/02 呼吸器
まるで中国語!?「発熱外来診療体制確保支援補助金」編 その難解な申請法と報告義務の数々、そして僕は途方に暮れる 11月6日、私は着慣れないネクタイ姿で、演者として地区医師会の会議室に立っていた。しかも、演題は医療の話ではなく、事務手続きの話。緊張しないわけがない。 見慣れない服を着た 君が今 出て行った 遡ること10月6日、東京都医師会が地区医師会感染症担当理事を集めて会議を行った。こ… 2020/12/02 感染症
寄稿◎インフル&新型コロナ・オーストラリアの状況 今冬、本当に少なかった豪州のインフルエンザ オーストラリアはこれから、暑い夏になります。日本が暑い夏を過ごしている間、こちらはインフルエンザが流行する冬を迎えました。幸い、オーストラリアではインフルエンザの流行はなく、私が住んでいるクイーンズランド州は大きなCOVID-19の流行も起こりませんでした。今では、ほぼコロナ前の生活… 2020/12/01 海外
「郵送検査でコロナ陽性でした」と来院する患者 あれはいつだったか、地区医師会で質問を受けた。医師会員:郵送で新型コロナの検査を受けた陽性患者が来たら、どう対応したらいいの?私:?? 何を言ってるのか分からないし忙しいしで、「調べときま~す」と言って逃げた。 その日、自宅に向かうタクシーの中で車内モニターをつらつら見てい… 2020/11/27 感染症
地域差甚大!? いまだ混沌の新型コロナ診療 検査ができる医療機関が増え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を示唆する症状があれば、以前のようにどこからも拒否されさまよう人はもはやいなくなった……、のではなかったのか。 2020/11/25 感染症
ちゃんと私見て、開業医への思いこみやめて~ コロナウイルスに対応する保険は少なく、ましてや医療従事者の感染に対する補償は少ない。医療従事者が加入できる保険ができる。しかも全額もしくは半額は行政が持ってくれるらしい、と噂を聞いて少し安心だなと思った。今まで発熱患者を断らないで外来診療していたが、感染したら……とやっぱり… 2020/11/25 感染症
透析を頑なに拒否する患者が一晩で翻意したワケ 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。今回は3回目として、第三の要素である「共通の理解基盤を見出す」について解説します。第一の要素、第二の要素の内容を統… 2020/11/24 医師・患者関係
東京都発熱相談センター編 大事なことは、いつも金曜日に知らされる… あれは、金曜日、10月30日の夕方だった。 私は、テレビで小池百合子東京都知事の会見を観ていた。 品川区保健所の職員から「東京都発熱相談センター」の開設に伴い、都知事が「発熱対応医療機関を区のHP上に公開する旨を発言するかもしれない」と耳打ちされていたからだ。しかも、「診療・検… 2020/11/20 感染症
なんで電話がダメでオンライン診療のみ恒久化? 2020年10月、田村憲久厚生労働大臣、河野太郎行政改革担当大臣、平井卓也デジタル改革担当大臣の3大臣がオンライン診療恒久化に関する合意を行い、「初診も含めてオンライン診療を原則解禁」「オンライン診療は、電話ではなく映像があることを原則とする」という2大方針が決定された。その3カ月前… 2020/11/20 プライマリケア
国際医療福祉大学成田病院症例カンファレンス 臥位で消失する腹部膨張で想起すべき2疾患は? 4週間ほど前から左側腹部の痛みを自覚。2週間前、風呂上がりに鏡を見たところ、右側と比べて、左側腹部が膨隆していることに気付き、その後も膨隆が改善しないため受診した。 2020/11/20 その他 医師限定コンテンツ
高齢者の後頭部痛はCTの撮像範囲に注意 後頭部痛を訴える高齢男性が頭痛外来にやってきた。前医で撮像された頸椎X線、頭部CTでは異常は見られなかったそうだが、果たしてどのような疾患が考えられるだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2020/11/18 精神・神経
第10回 多職種での退院前カンファを成功に導くには 退院前カンファレンスは、退院後の生活を支える関係機関と病院内の多職種で行うカンファレンスです。事前に把握しておいた患者・家族の希望や意向を踏まえ、必要な情報提供を行い、退院後の課題について検討して、患者・家族が安心して退院できるようにすることを目的としています。事例を基に、効… 2020/11/18 医療提供体制
ウィズコロナ時代の発熱、かぜ診療(3) ウィズコロナ時代の適切な感染予防とは? 前回は、ウィズコロナ時代の外来診療では、しっかりガード(感染予防策)を固めて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を鑑別診断の1つに加え、後は従来通りの発熱、かぜ診療に臨むべきだというお話をしました。また、ガードのために必要な、(1)患者の早期発見、(2)早期隔離、(3)適切な… 2020/11/16 感染症
第3回 高齢心不全の医療負担はどのくらい重い? ビッグデータが明らかにする超高齢心不全と心不全パンデミックの“リアル” 連載の第3回は、ビッグデータ研究の実例として、我々の研究グループが行った急性心不全の疫学研究1)をご紹介したいと思います。 高齢化が進んだわが国では、心不全症例が急増する「心不全パンデミック」が到来し、医療体制の大きな負担となることが危惧されています。一方で実際に「どの程度、高… 2020/11/13 プライマリケア
「息苦しさ・喉の違和感」に隠れた意外な疾患 11月も半ばとなり、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。コロナ禍により例年とは違った秋を過ごされているとは思いますが、救クリも来るべき冬、今までとは違う冬に対応すべく、日々備えています。 インフルエンザワクチンが足りなくなるのではという懸念の声を耳にする一方、社会全体の意… 2020/11/12 救急医療・集中治療
choosing wiselyが医師のストレスを減らす 前回述べた「不必要なアレルギー検査」のように、医療者側からみて無駄な検査を患者から要求されることは少なくない。臨床的に診断は片頭痛で間違いないのにMRIを要求する患者、単なる急性腰痛でレントゲンを撮ってくれという患者、軽度の関節痛でリウマチの血液検査をしてほしいと訴える患者など… 2020/11/11 プライマリケア
「検査拒否=困った患者」は医師の偏見? 前回より、「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について解説しています。今回は第二の要素である「(患者を)全人的に理解する」がテーマです。家族を中心とした患者を取り巻く周辺情報の聴取によって、前回取り上げた「健康、疾患、病いの経験を探… 2020/11/09 医師・患者関係
なぜ、そんなアレルギー検査を勧めるのか? 過去にも述べたように、当院は「クレームの絶えないクリニック」であり、その内訳として「希望する検査をしてくれない」と「希望する薬(や点滴)をしてもらえない」が多くを占める。過去のコラム「HIV抗体検査、苦労しつつもやめない僕の胸の内」では、HIVを含む性感染症の検査希望者からの苦情… 2020/11/06 アレルギー・免疫
リポート◎新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【大阪府編】 大阪府、集合契約に「補償」関連の文言盛り込む 府がSARS-CoV-2の迅速診断キットの使用推奨で混乱も 東京都に次いで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が多い大阪府。医療機関内にも感染は広まり、COVID-19で2人もの診療所医師が死亡したことも明らかになっている。そうした経緯を踏まえ、今冬のツインデミックへの備えとして大阪府医師会がどうしても譲れなかったのが、集合契約の「補償」… 2020/10/30 感染症
リポート◎新型コロナとインフルの同時流行に備えよ【東京都編】 SARS-CoV-2迅速検査は開始前に熟考を 発熱患者が多い都内では補助金の支援効果は低い 東京都でこれまで報告された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者は、全国の約3分の1を占める。国内で最も多くの患者を経験している東京都では、その経験を生かしつつ、インフルエンザ・COVID-19の同時流行(ツインデミック)への備えを進めている。… 2020/10/29 感染症
かかりつけ医のつぶやき◎COVID-19診療の最前線に立って思うこと 新型コロナ、様々な心労の中ぼちぼち診てます COVID-19の流行が始まって以来、さまざまな通知やガイドラインが日々更新され、それに目を通すだけでも、本当にたいへんでした。以前であれば、何かが決まったり、始まったりする際は、地区医師会に対しても事前に根回しといいますか、説明があったわけですが、COVID-19ではそれが一切なく、突然… 2020/10/28 感染症
新型コロナの「風評被害」への谷口流対応策とは 前回のコラムで、自施設での新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査実施に消極的な意見が医師の掲示板にあまりにも多く驚かされたことについて述べた。今回はその続き。なぜ、検査に消極的なのかの理由として「検査をすれば風評被害が生まれる」としているものが目立つ。 なぜ「新型コロナかも… 2020/10/28 感染症
第9回 「心不全とともに生きる」患者をどう支援? 心不全は、心臓のポンプ機能が低下することにより、息切れやむくみなどの様々な症状が出現する進行性で予後が悪い疾患です。患者が、急性増悪を繰り返し徐々にADLが低下していく中でも心不全とともに生活していけるように、事例をもとに入退院や意思決定の支援について考えてみましょう。… 2020/10/27 循環器
在院日数を左右する「北風と太陽」強引は逆効果? 今回より、4回にわたって、総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹となる「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について解説します。今回は第一の要素である「健康、疾患、病いの経験を探る」をテーマとして取り上げます。 さて、本日は村上さんの退院… 2020/10/26 医師・患者関係
聴診の実践(6) 【動画】聴診で原因が分かる不明熱も 今回は不明熱の患者に対する聴診です。血液培養で陰性の患者でも、聴診を行うことで鑑別につなげられるケースもあります(4分00秒)。 2020/10/26 プライマリケア
新型コロナ、大事な情報が全国規模で錯綜中!? 自分の情報収集能力のなさを恥じた。 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCRや抗原検査が保険診療で実施できるようになったことを僕はつい最近まで知らなかった。そして、知らなかったことで何人かの患者に不利益を与えてしまったのだ。 最近、ある先生から「大阪でもSARS-CoV-2のPCRや抗原検… 2020/10/23 感染症
トレンド◎心・腎・肝に続いて目の保護作用にも期待 SGLT2阻害薬、血糖管理と独立して網膜を守る? 糖尿病治療薬として、2014年に登場したSGLT2阻害薬。血糖降下作用だけでなく、心臓や腎臓、肝臓への臓器保護作用が示唆されている。特に心・腎保護作用については、いくつかの臨床試験で心血管イベントおよび慢性腎臓病(CKD)に対する予後改善効果が示された。さらに、最近、糖尿病網膜症や糖尿… 2020/10/22 医薬品
United European Gastroenterol J誌から 女性の2割が悩む便失禁、最も有益な評価法は? IBD・非IBDに関する研究のシステマティックレビュー 炎症性腸疾患(IBD)患者などを対象とした過去10年間の論文300本以上で便失禁の診断ツールについて調べたシステマティックレビューの結果が、United European Gastroenterol J誌10月号に掲載された。 米国の成人女性の2割弱が、便失禁により影響を受けていると報告されており、炎症性腸疾患(IBD… 2020/10/20 消化器
第3回 本当にあったNSAIDsのコワ~イ話 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、第1回、第2回と同じく薬剤性腸炎をテーマとし、その原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)について議論を深めます。茂木(総… 2020/10/16 消化器
「処方箋なしの緊急避妊薬」には賛成だが・・・ 2020年10月7日、医師の処方箋がなくても緊急避妊薬を薬局で購入できるようにする方針を政府が固めたことがメディアで報じられた。 緊急避妊薬のOTC化については、2017年にも「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」で取り上げられて見送られた経緯がある。当時の報道によれば… 2020/10/14 産婦人科
「コンビニ受診だ!」と憤慨する前にすべきこと 今夜の中原病院の当直は、地域医療研修中の八木研修医と二宮指導医です。八木研修医は、自身が所属する若葉中央病院(360床の基幹病院)とのシステムの違いに戸惑いながらも順調に業務をこなし、患者2人の入院対応を終えたばかりです。二宮指導医による教育の現場を見てみましょう。 八木研修医… 2020/10/12 医師・患者関係
医師4869人に聞いた「医師会のCOVID-19対応に関する満足度」 都道府県医師会のコロナ対応、医師の満足度に差 この10月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診療体制が大きく変わろうとしている。これまで、疑い例の診療は保健所を介して行われていたが、保健所を経由しなくても、かかりつけ医で患者の診療が実施しやすくなる。まず、発熱患者はかかりつけ医に相談し、かかりうけ医は可能な限り新型コ… 2020/10/08 感染症
「伝統の回し飲みで感染拡大」に思うこと いわゆる「三密」を避け、みんながマスクを着用し、接触感染にも注意していれば、理論的には新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は(ほぼ)感染しないはずだ。にもかかわらず、世界各地で感染が収束せず、地域によっては増加の一途をたどっているのはこれらが守られていないからに他ならない。… 2020/10/07 感染症
トレンド◎誰でも簡単にできる運動療法 肝リハ、体重減少を伴わなくても脂肪肝改善 現状では、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対して承認された薬剤はなく、食事・運動療法による生活習慣の改善が主な治療となる。特に運動療法は、NAFLD/NASHとサルコペニアとの関連が明… 2020/10/06 消化器
特別編 2020年の心房細動最新知見【後編】 オンライン学会で際立つ「循環器診療の新潮流」 【前編】ではカテーテルアブレーションの位置付けと限界、そして心房細動の早期発見、その発症や再発の早期予測の進歩について取り上げました。こうした内容を踏まえて、第84回日本循環器学会(JCS2020)、欧州心臓病学会(ESC2020)を通して感じ取った心房細動診療(あるいは循環器診療)のトレ… 2020/10/05 循環器
今後のCOVID-19対応には診療所の力が不可欠に 医師・経済学者らが共同でコロナ禍の医療と経済について提言 コロナ危機下の医療提供体制と医療機関の経営問題についての研究会は9月25日、記者会見を開き、「医療提供体制の崩壊を防止し、経済社会活動への影響を最小化するための6つの緊急提言」を発表した。これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止と経済社会活動の両立を目指してまとめ… 2020/10/05 感染症