相変わらず遅れている日本のワクチン政策 仏サノフィ・パスツールの上級副社長、デヴィッド・ロウ氏に聞く ドラッグラグが解消される一方で、ワクチンについてはまだ「ワクチンギャップ」があると言われている。海外から日本のワクチン行政はどのように見えているのか。仏サノフィのワクチン部門で、世界のワクチン大手の一つ、仏サノフィ・パスツールの Executive Vice President、デヴィッド・ロウ氏に… 2019/06/24 公衆衛生・予防医学
特集◎新専門医制度時代の学会と専門医《12》 学会浮沈のカギを握るサブスペシャルティ専門医 学会に対して「専門医資格」を期待している現場の医師は多い。特に若手の医師にとっては資格が採用や給与にも関連するため、「専門医資格を取るために学会に入っている」という意識が強いようだ。 2019/03/15 その他
日経メディカル編集部の注目/おすすめ記事をご紹介します Online PICK UP(2019年1月号より) ■■□今月の注目記事記者の眼◎吉良伸一郎=日経メディカル増え続ける診療所勤務医、その背景事情は?「最近、アンケートの回答者の中に『診療所勤務医』が多くない?」。編集部内で調査結果を集計していて、こんな話が出たことが何度かあります。診療所院長の取材に伺うと、副院長が同席されたり、… 2019/01/08 その他
文科省が医学部入試不正調査の中間まとめ公表 複数の大学で不適切な可能性が指摘されるも、大学名は公表せず 文部科学省は2018年10月23日、医学部入試不正に関する緊急調査の中間まとめを公表。不適切である可能性の高い事案が複数確認されたことを明らかにした。ただし、現時点では全大学の訪問調査が終わっていないことなどから、具体的な大学名を示していない。最終的な調査結果は年内の公表を目指す。… 2018/10/23 医療の質
情報提供だけするMRって必要ですか? こんにちは、総合南東北病院外科の中山祐次郎です。現在、京都大学大学院で勉強中です。学生なので、8月、9月と2カ月の夏休みになります。レポートは6個ほどありましたが終わりましたので、いまは論文執筆と研究プロトコル作り、物思いに当てております。ここ12年の臨床医生活では、じっくり物… 2018/09/27 医療情報
第42回 チームビルドの前に必要なチームスクラップ 「白井さん、久しぶり! 最近はどう?」 青木は閉店後、大学の同級生である白井友里恵と話していた。白井はカラー薬局白岩店と同じ医療圏にある大型急性期病院に薬剤師として勤めている。以前も、病院で医師とうまくいかないと青木にこぼしたことがあった。… 2018/09/26 コメディカル
第20回 財布にやさしい処方とポリファーマシー対策 最終回となる今回は、医療費をなるべく抑えたい場合の処方と、ポリファーマシー対策について解説します。特に高齢者では、経済的な事情があったり、他にも疾患を抱えていたりするため、これらは重要なポイントとなります。患者は医療費が高いことを苦にしていても、主治医にはあまり言えず、受付… 2018/08/30 代謝・内分泌
第24回 心筋梗塞に倒れたヘビースモーカー小泉八雲 夏は怪談の季節である。昔から多くの怪談話が伝わるが、中でも異色の怪奇譚は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が著した短編小説集『怪談』であろう。とりわけ『耳なし芳一(ほういち)』の物語は出色の名作として知られる。… 2018/08/19 その他
第23回 上顎癌に冒されていた四谷怪談のお岩 真夏は幽霊の徘徊シーズン。いにしえより、非業の死を遂げたり、現世に執着を残す死者が化けて出るのが幽霊と考えられた。例えば、壇ノ浦(だんのうら)の戦いで祖母の二位の尼(平清盛の妻)に抱かれて海中へ没した幼い安徳天皇も亡霊となって方々へ出現している。… 2018/08/05 その他
第22回 リウマチと闘いながら描き続けたルノワール 豊満な裸婦や愛らしい少女を描いたフランスの画家ルノワールは、わが国でとりわけ人気がある。身長168センチで小柄なところも日本人には親しみがもてるようだ。そのルノワールは人生後半の30年間を、関節リウマチとの闘いにあけくれた。… 2018/07/29 その他
第21回 熱中症で倒れた新撰組沖田総司 新撰組を一躍有名にしたのは京都三条小橋の旅籠(はたご)池田屋に集まった浪士を襲撃した事件である。元治元年6月5日(1864年7月8日)の夕方だった。梅雨のさなかとあって体調を崩した隊士も多かったが、土方歳三を頭とする25人と、近藤勇が引き連れた沖田総司、永倉新八、藤堂平助、近藤周平の5… 2018/07/15 その他
脂質異常症 監修・荒井秀典(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 病院長) 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」の動脈硬化性疾患予防のためのスクリーニングにおける脂質異常症診断基準では、LDLコレステロール(LDL-C):140mg/dL以上を高LDL-C血症、HDLコレステロール(HDL-C):40mg/dL未満を低HDL-C血症、トリグリセライド(TG):150mg/dL以上を高TG血症、non-… 2018/06/30 その他
第20回 身体障害を克服して信玄に仕えた 山本勘助 NHK大河ドラマ「風林火山」で山本勘助(1493~1561)を知った人も少なくないだろう。勘助は色黒の異相で隻眼、しかも手足の短い低身長で跛行を呈していた。父は駿河今川家の家臣山本貞幸(さだゆき)、母は今川義元の側近だった庵原忠胤(いはら・ただたね)の妹で安女(やすめ)といった。… 2018/06/24 その他
第19回 「オギノ式」を生んだ荻野久作夫妻の絆 歴史上、支えあう夫婦として有名なのは前田利家とまつ、秀吉とねね、華岡青洲と加恵(かえ)といったカップルだが、わたしは「オギノ式避妊法」で知られる荻野久作とその妻トメとの夫婦の絆を思い浮かべる。久作は世界で最初に女性の排卵時期の法則を見出した産婦人科医である。その妻トメは夫の… 2018/06/17 その他
第18回 美人尼の介護を受けた晩年の良寛 江戸時代の歌人良寛(1758~1831)は越後国出雲崎に生まれ、本名を山本栄蔵といった。父は地元の名主(なぬし)で、以南(いなん)と号した俳人だった。 2018/05/20 その他
第17回 長女のうつ病に悩まされた頼朝夫妻 風薫る5月はうつ病の季節でもある。鎌倉幕府初代将軍、源頼朝の娘もうつ病を患った一人だった。伊豆に配流された頼朝は北条政子と熱烈な恋に落ちたが政子の父、北条時政は2人の交際をひどく嫌った。それでも政子が治承2年(1178年)に長女大姫(おおひめ)を生むと、しぶしぶ2人の結婚を認めた。… 2018/05/06 その他
第16回 色好みの秀吉に女を世話した侍医 安土桃山時代の医師施薬院全宗(せやくいん/やくいん ぜんそう)(1526~1599)は秀吉の寵臣として勢威をふるった。近江国に生まれたが出自や経歴は明らかでない。 2018/04/22 その他
第15回 秀吉が催した醍醐の花見 春は桜の季節である。満開の桜に誘われて今夜も花見酒にほろ酔い加減のドクターやナースもいるだろう。史上最も有名な花見といえば豊臣秀吉が京都伏見の醍醐寺(だいごじ)で催した「醍醐の花見」が挙げられる。慶長3年(1598年)3月15日、その日は風もなく晴れ渡り、それまで続いていた長雨が嘘… 2018/04/15 その他
第14回 吉良上野介を助けた南蛮流外科医の外傷治療 元禄14年(1701年)3月14日、江戸城本丸松の廊下で赤穂藩主浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が突然短刀を抜いて高家筆頭(こうけひっとう)の吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りかかった。驚いた上野介が振りむくと、さらに刀を浴びせて眉間を割った。内匠頭は直ちに取り押さえられ、上野介… 2018/03/25 その他
第13回 夏目漱石の胃潰瘍はピロリ菌の仕業だった? 明治の文豪 夏目漱石(1867~1916)は甘い物に目がなかった。執筆に倦(う)むと茶の間の戸棚を開けたり閉めたりしてしきりに菓子を物色し、饅頭や羊羹をつまんでは胃を害(そこ)ねた。苺ジャム缶をひと月に8缶も空にして医者に止められたこともある。鏡子夫人はこどもたちのために作った自家製… 2018/03/04 その他
第12回 脳卒中で逝った大奥の支配者 天璋院篤姫 幕末、幕府の衰退を憂えた老中阿部正弘は、13代将軍徳川家定の正室に薩摩藩主島津斉彬(なりあきら)の一門で島津忠剛(ただたけ)の娘敬子(すみこ)を迎えることにした。とはいえ将軍家御台所が外様大名の子女では具合が悪い。そこで敬子を斉彬の養女とし、さらに近衛忠煕(ただひろ)の養女に… 2018/02/18 その他
第11回 山上憶良を悩ませた関節リウマチ 万葉歌人として名をなした山上憶良(やまのうえのおくら)(660~733)は、天智天皇の時代に百済(くだら)から渡来した医師憶仁(おくに)の子ではないかといわれる。42歳のとき遣唐使として唐国に渡り、3年後に帰朝した。57歳で伯耆国(ほうきのくに)(鳥取県)の長官に任じられる。… 2018/02/04 その他
第10回 脚気衝心に倒れた公武合体の犠牲者 和宮 仁孝天皇の第8皇女和宮親子内親王(かずのみやちかこないしんのう)が誕生したとき、帝はすでに崩御されていた。父の顔を知らぬ和宮を不憫(ふびん)に思った異母兄の孝明天皇は、和宮が6歳のとき有栖川宮熾仁親王(ありすがわのみやたるひと)と婚約を結ばせた。… 2018/01/21 その他
第8回 戦国武将 武田信玄の命を奪った食道がん 武田信玄(1521~1573)は元亀3年(1572年)の晩秋、大軍をもって甲府を南下した。同年12月22日には三方ヶ原(みかたがはら)で家康と戦い、大勝利をおさめた。翌天正元年4月初旬、三河野田城を包囲した信玄は体調を崩して病臥し、甲府へ帰陣する途中、死去した。けれども信玄は三河で急に発病し… 2017/12/24 その他
第7回 江戸で猛威を振るったインフルエンザ 日本列島は17世紀末から19世紀初頭にかけて大寒波に見舞われた。医学史を紐解(ひもと)くと、この間、時気感冒(インフルエンザ)が27回も集中的に発生している。 2017/12/10 その他
血行促進からリラックス効果まで、ヘリクリサム こんにちは、酒井美佐子です。今月はヘリクリサムの精油を取り上げます。 先日、水戸市の百貨店にようやくロクシタンが出店しました。ロクシタンの人気シリーズ「イモーテル」はこのヘリクリサムのことです。青色の瓶に黄色いラベルが特徴的ですね。… 2017/12/07 コメディカル
第6回 チャイコフスキーのうつ病と最期に襲ったコレラ チャイコフスキーは21歳まで法務省の役人だったが、パリやスイスを旅行したあと、音楽家になろうと22歳で新設のペテルブルグ音楽院に入学した。 2017/11/29 その他
第5回 三十六回の手術の末 安楽死を選んだフロイト 精神分析学の創始者ジークムント・フロイト(1856~1939)はオーストリアの小都市フライベルクでユダヤ商人の息子に生まれ、ウィーン大学医学部を経て30歳で医院を開業した。その後、セックスを重視する精神分析療法を開拓し、地元では無視されたが、その独創的な理論は全世界に知れわたり、ウィ… 2017/11/12 その他
第4回 大横綱双葉山が患ったアメーバ赤痢 昭和の名横綱 双葉山定次(ふたばやまさだじ)(1912~1968)は身長178cm、体重124kgでBMI(肥満指数)は39。巨漢ではないが引き締まって均整のとれた体をしており、優勝12回(うち全勝8回)という見事な成績を残した。1936年に関脇に昇進したのち翌年1月に大関、同年5月には全勝3連覇で横綱に推… 2017/10/29 その他
第3回 癌の余命宣告に動揺した洋画家 藤田嗣治 今年は天才洋画家藤田嗣治(ふじた・つぐはる)の生誕131年目にあたる。彼の流麗で日本画的な描線と白い絵の具で彩(いろど)られた精妙な作品群を愛する人は多かろう。 藤田は1886年11月27日、東京に生まれた。父はのちに陸軍軍医総監に就任した藤田嗣章(つぐあき)である。嗣治が6歳のとき母… 2017/10/11 その他
第2回 平安貴族のメタボリックシンドローム 食欲の秋がやってきた。だが美酒美食にふけり運動不足が過ぎると、知らぬまにメタボリックシンドロームになりかねない。厚生労働省も、男性で腹囲が85センチ以上、女性で90センチ以上ある人たちが高血圧、脂質代謝異常、高血糖を合わせもつと、心筋梗塞や脳卒中などを発症しやすいと警告を発して… 2017/09/26 その他
第1回 結核性脳脊髄膜炎で夭逝した中原中也 今年生誕110年を迎えた詩人の中原中也は1907年(明治40年)、山口市の湯田温泉に医師の子として生まれた。幼い頃は神童と呼ばれたが、山口中学在学中に詩作にのめりこみすぎ、3年生で落第した。世間体を重んじる父は息子を京都の立命館中学へ編入させた。… 2017/09/20 その他