どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.14) 手術して退院するだけだったはずなのに…… 感染性心内膜炎の恐怖 ある日、救急科所属のA医師(卒後9年目)はB総合病院の救急外来にいました。同院には毎日何人もの救急患者が搬送され、救急外来から入院した患者は基本的には救急科(研修医、専攻医および2名の指導医の4名からなるチーム制)が担当します。そんな中、いつものように、1人の交通外傷患者が救急搬送… 2021/01/12 医療の質
透析を頑なに拒否する患者が一晩で翻意したワケ 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。今回は3回目として、第三の要素である「共通の理解基盤を見出す」について解説します。第一の要素、第二の要素の内容を統… 2020/11/24 医師・患者関係
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.12) 炎症反応陰性のリウマチ性多発筋痛症とみたが… まれな疾患を何度も経験している医師は少ない あなたは、まれな疾患が目の前に現れた時にきちんと認識できているでしょうか? 今回は、誤った診断のもとで不要な治療介入をした後に診断がついた症例です。まれな疾患を診断するのは容易ではないですが、どのようにアプローチをしていくのがよいのかも含めて、診断エラーの観点から振り返ってみ… 2020/11/06 骨・関節・筋
BMJ誌から 限局性前立腺癌患者のQOLを15年後まで追跡 対照群の一般男性と比較した治療法別のQOLの変化 オーストラリアCancer Council New South WalesのCarolyn G Mazariego氏らは、限局性前立腺癌と診断された患者の15年後までのQOLの変化を、適用された治療法別に評価し、年齢がマッチする前立腺癌ではない人と比較して、全般的に積極的な治療を受けた患者のQOLは対照群に比べて悪化しやすかったと… 2020/10/23 癌
第1回 今なぜビッグデータ研究か? 「ビッグデータ」という言葉は今や医療界のみならず一般社会でも頻繁に耳にするようになりました。医学においてもビッグデータを用いた研究は、不可欠なものとなっています。そして、私が専門とする循環器領域においても、近年ではビッグデータを用いた数多くの研究が行われ、実臨床に大きな影響… 2020/09/10 医療の質
そのCT画像、キレイすぎませんか? CTによるDNA損傷を考える 前回の記事で、CTの被曝による発がんリスクについて考えてみました。患者さんが診療行為で受ける被曝(医療被曝)には線量限度が適用されません(職業被曝や公衆被曝には法規により線量限度が設定されています)。… 2020/08/27 放射線科
NEWS◎永井良三氏が構造化したデータを活用 内科学会が診断支援システムを公開 日本内科学会は2020年8月11日、会員向けに新サービス「診断困難例ケースサーチ J-CaseMap」の提供を開始した。「頭痛」、「白血病」などのキーワードを入力すると、内科学会の地方会の症例報告のデータベースからキーワード同士の関係を判断。鑑別診断の候補を挙げる仕組み。昨年の内科学会総会で… 2020/08/13 医療の質
CTの被曝について考える──患者さんに説明していますか? 「念のためにCTをしましょう」、「とりあえずCTをしましょう」 こう言っている臨床医に遭遇することがあります。これは正しい診療行為なのでしょうか?正しいか否かはさておき、CT検査は患者さんにとって負の効果(被曝による発がんリスク、医療コスト、偶発所見、造影剤副作用など)をもたらす可… 2020/08/13 放射線科
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.10) 過信は禁物、勝ったと思ったときには負けている 今回のケースは、救急対応から入院管理まで一貫して診ていた患者に起きた出来事です。 2020/07/14 医療の質
私の視点◎このままでいいのか、日本専門医機構の総合診療専門研修 総合診療専門研修構築の議論に透明性を求める署名を始めました! 6月1日、総合診療を専攻する若手指導医や専攻医が、総合診療専門研修をまとめる日本専門医機構に対して、制度の改善を求める署名活動を開始した(総合診療専門医研修をもう一度、「専攻医」のためのものに!)。機構の研修の何に対して不満を感じているのか、活動の主導役で今年から総合診療指導… 2020/06/12 医師のキャリア
NEWS◎データ提供会社の症例情報の信ぴょう性に疑念? ヒドロキシクロロキン、イベルメクチンとCOVID-19が関係する論文が取り下げ 2020年6月4日、LancetとThe New England Journal of Medicineが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する論文を相次いで撤回した。医療情報分析会社であるSurgisphere社が提供するデータを用いて解析していた論文で、そのデータの信ぴょう性が疑われたことから取り下げとなった。今後のCOVID… 2020/06/07 医療の質
NEWS◎サブスペシャルティ領域は「学会の研修を追認」に COVID-19の影響で専門医研修にも緩和措置 日本専門医機構は2020年5月18日、定例記者会見を実施。サブスペシャルティ領域の研修について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延によって整備が遅れていることから、2021年4月からも各学会が行っている研修を暫定的に認め、その後機構として追認していく方向性を示した。 2018年に… 2020/05/20 医療の質
緊急寄稿◎パンデミック下の学術情報のあり方とは? プレプリントの隆盛は悪貨が良貨を駆逐するか 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)及び同ウイルスが引き起こす感染症(COVID-19)が世界中で広がり続けている。日本でも緊急事態宣言が出され、医療者及び人々の生活に大きな影響を与えている。 そんな中、SARS-CoV-2に関する論文が毎日のように発表されている。非常事態ということもあり、論文… 2020/05/11 医療の質
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.6) 急速上向性の感覚障害、それってギラン・バレー症候群? 今回の症例は、他院で精査を受けたのち、診断不明ということで当院を紹介受診した外来患者になります。 2020/04/27 医療の質
【動画】Choosing Wiselyを広める工夫 第4回は、海外でChoosing Wiselyを広めるためにどのような取り組みが行われているかについて解説します。(11分1秒) 2020/04/22 医療の質
第12回医療における診断エラー会議(Diagnostic Error in Medicine:DEM)から 患者を巻き込むという患者安全の取り組みも 本稿は2019年11月に米国で催された、第12回医療における診断エラー会議(Diagnostic Error in Medicine:DEM)への参加報告です。ほぼ10年目の総合内科医が、本会議の内容とそれに対する感想を綴ります。 2020/04/21 医療安全
【動画】客が集まる診療所を紹介します 他の医療機関ではなかなか見られないオペレーションの工夫をしているみやはら耳鼻咽喉科(岡山市南区)。この連載では、その工夫について動画で紹介していきます。初回は院長の宮原孝和先生に自己紹介をしていただきました。(1分16秒)… 2020/03/30 医療の質
NEWS◎慢性疾患の定期受診患者では新規薬剤の“電話処方”も容認 軽症のCOVID-19、電話診療による処方を可能に 厚生労働省は3月19日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が爆発的に増えた際、COVID-19の軽症者に対し、電話や情報通信機器を用いた診療による処方を特例的に認める事務連絡を発出した。2月28日に出された事務連絡の適用範囲を広げるもので、経過観察などのための通院をなくすことによる感… 2020/03/26 プライマリケア
救急隊員に聞く「ここが問題、“下り”転院搬送」 花粉の舞う季節になりましたが、世間では相変わらず新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話題一色ですね。様々な情報が飛び交っていますが、もはや新規の情報はあまりなく、いい加減この話題も収束してもいいような気がしています。あとは迅速検査キットと対症療法薬ができれば、インフルエン… 2020/03/18 救急医療・集中治療
【動画】人間ドックは本当に有用なのか 日本でChoosing wiselyの啓発を進めてこられた群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春氏が、実例を交えながらChoosing wiselyの必要性について解説された講演会を収録したものをノーカットで、5回に分けてお届けします。(12分23秒)… 2020/03/18 医療の質
精神科医が考える「いい精神科医」の選び方 多剤併用処方を中心に、精神科医療の問題点が多く指摘される中、「どうすればいい精神科医を見つけられるか」「今かかっている精神科医は大丈夫か」と質問される機会が増えた。 2020/03/12 精神・神経
多国籍の診療環境で「ガイドライン」を使い倒す さて、今回のテーマは「ガイドライン」です。ガイドラインはEBMを推進する上で極めて重要であることは言うまでもありません。日本では医師も患者さんもほとんどが日本人ですし、国民皆保険制度が敷かれていることもあり、日本の学会や厚生労働省が示すガイドラインに従って診療することに異論は少な… 2020/02/24 行政・制度
Circulation誌から MitraClipを用いた経カテーテル僧房弁修復術の費用対効果は薬物治療のみよりも良好 COAPT試験の医療経済学的分析 二次性僧房弁閉鎖不全症を有する症候性心不全患者を対象に、開胸手術を行わずにMitraClipを直接的に僧帽弁に取り付ける経カテーテル僧帽弁修復術の有効性を示したCOAPT試験を対象に、この治療法の費用対効果を検討する医療経済学的分析が行われた。… 2020/01/06 循環器
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.3) 学年が少し上の医師が患者として救急外来に 今回のケースは、学年が少し上の同僚医師が救急外来に患者としてやって来た、というなかなか厳しいシチュエーションでのエラーケースです。 2019/12/17 医療の質
BMJ誌から 製薬会社からのギフトは処方に影響するか? フランスではギフトを受け取ったGPのジェネリック処方率が低い フランスのプライマリケアを担当するgeneral practitioner(GP)に製薬会社が送った品物の金額を調べ、その医師の処方パターンとの関係を検討したフランスRennes大学のBruno Goupil氏らは、ギフトを全く受けとっていない医師と比べると、より高額のギフトを得ていた医師では、1回の診察で処方する… 2019/11/21 医の倫理
2020年4月からのサブスペ連動研修は困難に 議論の場は厚労省部会からワーキンググループへ 厚生労働省は2019年11月8日、医道審議会医師分科会医師専門研修部会を開催。日本専門医機構の整備指針を見直すと同時にサブスペシャルティ専門医のあり方を議論した。サブスペシャルティの領域の基準がはっきりしないとして、新たにワーキンググループで議論を行うことを決定。プログラムの承認の… 2019/11/12 行政・制度
第8回 【動画】舌圧子を使わない喉の診察 第7回に続き、かぜの診察を取り扱います。「喉を診るのになるべく舌圧子を使わないようにしている」という國松流を紹介します。では患者さんの舌圧子を使わずに喉を診るにはどうすればよいのでしょうか。(14分46秒)… 2019/10/30 感染症
【動画】30歳代女性。湿性咳嗽 日経メディクイズ 胸部X線について、解説だけでは十分に理解できないという方に向けて、出題者の先生に改めて解説していただくコラムです。 初回は湿性咳嗽を訴える30歳代女性のケースです(クイズはこちら:医師限定)。人気コラム「目指せ!肺癌検診の達人」 を連載中の山口哲生氏が解説します… 2019/10/28 医師のキャリア
第7回 【動画】かぜを引いた患者にどう対応する? 急に寒くなると、かぜを訴える患者は増えるもの。「かぜを引いてしまいました」という患者さんにどのように対応すればよいのでしょうか。 「とりあえず診てほしい」という患者さんの思いをどのように拾い上げればよいのか、南多摩病院の國松淳和氏が今回から、数回にわたってかぜ診療について解… 2019/10/23 医師・患者関係
特集◎医師が薬を自由に使えなくなる日《6》フォーミュラリをどう思う? 頼れる指針としてフォーミュラリの活用を 日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会代表理事 武藤正樹氏に聞く 政府は2020年9月までに、後発品の数量ベースでのシェアを80%以上とする目標を掲げているが、それは、ほぼ確実に達成できそうだ。今の話題は「ポスト80%」、すなわち80%以上のシェアをどうやって達成するかに移行している。… 2019/10/16 医薬品
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.1) 寿司を食べた翌日の心窩部痛、正しい診断は? 今回から診断エラーの各論に入ります。症例を振り返りながら、診断エラーに陥らないためのノウハウを一緒に考えていきましょう。 2019/10/16 医療の質
誰がWATCHMANを“watch”するのか 古代ローマ時代の詩人ユウェナリスは、自身の風刺詩の中で「誰が見張りを見張るのか(Who watches the watchmen?)」との警句を残した(原文はラテン語で“Quis custodiet ipsos custodes?”)。時は巡り21世紀、心臓の左心耳の前に立ち塞がり脳梗塞を防ぐ「WATCHMAN」もまた、十分に“watch”さ… 2019/10/14 循環器
特集◎医師が薬を自由に使えなくなる日《2》 話題の新薬が気軽に試せなくなる 院内フォーミュラリとは、薬剤費削減と薬物療法の適正化を目的に、医療機関内で取り決められた薬物療法に関する指針。推奨薬をリストで示す病院もあれば、医師の専門性とリンクさせたフローチャート形式を取る医療機関もある。… 2019/10/11 医薬品
「伝える情報」から「伝わる情報」への工夫 情報を伝えたつもりでも、うまく相手に伝わっていないという経験は誰にでもあると思います。その原因は、情報の送り手だけでなく、情報の受け手にもあります。 情報の送り手側の主な原因は、(1)伝えようとする情報内容がまとまっていない(整理されていない)ことと、(2)説明がダラダラと長… 2019/10/03 医療の質
模擬患者の養成者が認定制に? 医学生の医行為のためCBTとOSCEが法的な位置付けに 厚生労働省の医道審議会医師分科会は2019年9月27日、共用試験の公的化および、Student Doctorを法的に位置付けることで合意した。今後、報告書をまとめ、関係法に位置付けることを目指す。 2019/09/30 医療の質
学会トピック◎第19回日本病院総合診療医学会学術総会 日常的に10例中1例で診断エラー発生の可能性 医師の自己省察によると日常的に10例中1例に診断エラーが発生している可能性があり、認知バイアスが診断エラーを生み出す最大の因子であることが分かった。 2019/09/20 医療の質
学会トピック◎第19回日本病院総合診療医学会学術総会 診断困難例の陰にベンゾジアゼピン系薬のリスク 原因不明の疼痛や感覚異常を訴える未診断症例の検討から、短時間作用型ベンゾジアゼピン系薬のリスクの存在が浮かび上がりました。 2019/09/19 医療の質
第2回 【動画】待合室から診察は始まる(前編) 経験の豊富な医師でも、他の医師の外来の様子を見る機会はなかなかないはず。不明熱・不定愁訴の診療を得意とする南多摩病院の國松淳和氏が、自身の外来テクニックを動画で紹介します。 第2回は、國松氏が待合室の様子や問診票から何を読み取っているかを解説します。(2分26秒)… 2019/09/18 医師・患者関係
学会トピック◎第19回日本病院総合診療医学会学術総会 日本の医療訴訟、診断エラーが原因は39.3% 日本の医療訴訟において、診断エラーが原因となった事例は39.3%と高く、欧米の先行研究の結果と同程度であることが分かった。1800件もの判決を基にした調査で明らかになったもので、島根大学医学部医学科5年の大槻和也氏 (指導教官・島根大学医学部附属病院卒後臨床研修センターの和足孝之氏) ら… 2019/09/18 医療安全
その精神科診断は必要か ある会社の産業保健師から「精神科医はすぐ診断をつけますよね。うつ病で薬物治療を開始したという診断書がよく出てくる。患者の言うことを聞くだけでなく、会社の状況をもっとよく聞いてくれたら、会社の環境や本人の対応能力の問題も見えてきそうなのに。精神疾患の診断ってそんなに簡単につく… 2019/09/17 精神・神経
【特別寄稿】Tokyo GIM conference 81thでAI診断イベント 「志水太郎 vs AI診断」は志水氏の圧勝 AIを使った診断決定支援ツールの課題も浮き彫りに 診断エラーを減らすために、AIによる診断決定支援システムを活用する道が開かれようとしています。そこで、総合内科医を対象とするTokyo GIM conference(東京GIM)では、Special eventとして獨協医科大学病院総合診療科教授の志水太郎先生にご協力いただき、AI診断決定支援システムを実際に利用し… 2019/09/13 医師のキャリア
花火を観ながら「みんなで支える医療」を考えた 筆者が外国の大学院に行って初めて知ったことの一つにpublic goodというのがある。この場合のgoodは“良い”ということではない。goods and serviceのgood。つまり財である。したがって、public goodは公共財と訳すのが決まりらしい。… 2019/09/11 医療提供体制
製薬会社の弁当はNGか? ~個人的な意見~ 前回のコラムの続きです。製薬会社が医療従事者に提供する弁当(ネット界隈でいうところの「COI弁当」)について、次第に風当たりが厳しくなってきている現状をお伝えしました。さて今回は、私たち医師側がこの問題をどう受け止るべきか、個人的な意見を述べたいと思います。… 2019/08/23 医療の質
こうすれば患者の状態が改善、在院日数が短縮! 先進病院が教える治療・改善に「効く指標」 「アウトカム」という言葉は、「成果・結果」「転帰・帰結」「実績・成績」など幅広い意味を持ちます。臨床での各種成績・指標のほか、利益率などの経営指標を指すことも。近年では、診療報酬や介護報酬でアウトカム評価が導入され、拡充される流れにあります。数多くの指標の中から、何を選び、… 2019/08/16 医療経営
製薬会社の弁当はNGか? ~現状把握~ 厚生労働省が作成した「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」の運用が2019年4月から始まりました。製薬企業や医薬品卸業者が行うプロモーション活動に関するガイドラインで、委託先・提携先も含まれます。医療従事者に対してだけでなく、一般市民向けの疾患啓発にも適用され、規… 2019/08/09 組織
なぜ「患者にICする」が使われ続けるのか? 以前このブログで「今のインフォームド・コンセントはおかしい!」という投稿をしたことがありました。そこでも少し触れましたが、本来インフォームド・コンセント(IC)とは患者の主体的な行為を指しています。専門家から情報を受け取って(インフォームド)、その上で専門家と合意形成を図る(… 2019/07/24 医師・患者関係
診断の質を高める3つのReflectionを 獨協総診では「診断戦略カンファレンス」を実施中 診断は臨床医が日常的に行っている行為であり、臨床医の能力の柱の1つをなしている。厚生経済的観点で診断エラーが医療エラーの重要な割合を占めていることからも、医療の質においても診断の質は大きな意味を持つ。… 2019/07/18 医療の質
特集◎医師人生「後半戦」の落とし穴《10》日常診療 万年研修医の覚悟がないと時代に取り残される 中西 重清 氏(中西内科、中西道場主宰) 長年、診療所開業医として1人で診療をしていると、新しい医学的知見や最新の治療法などに触れる機会が減り、独りよがりの診療に陥ってしまう場合がある。そんな事態を招かないために何をすべきか。中西道場という勉強会を主宰し、自身も「万年研修医」の心持ちで知識をアップデートし続けていると… 2019/06/27 医師のキャリア
第48回 薬局の働き方改革には患者の協力が必須 「ねぇ、じいさん。世間では働き方改革が話題になってますよね。うちでもこの間、薬局長会議の議題に上ったんですけど……」 青木は、いつものように待合のソファでくつろぐ老人に話しかけた。「でも、医療従事者の働き方って、簡単に変えられなくないですか?フリーアクセスのこともあるし、医療… 2019/06/06 コメディカル
学会トピック◎第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 病院総合医に求められる能力、技能、資質とは 臨床、研究、教育、ソーシャルの4分野でコア・モジュール案を発表 アイデンティティ・クライシスに加え、その不要論まで議論されるようになっている病院総合診療医。この危機を打開するため、理想の病院総合診療医像を明確にした育成コア・モジュール案が、第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会の教育講演で発表された。… 2019/06/06 医師のキャリア
JAMA Network Open誌から 日本の研究者の利益相反開示は不十分 癌診療ガイドラインの執筆者を対象にした分析 医師と製薬会社の金銭的な関係に関する透明性を求める声が世界的に高まっている。仙台厚生病院の齋藤宏章氏らは、日本で使用されている6つの癌診療ガイドラインの執筆者に対して製薬会社から支払われた金額の公開データを集めて分析し、利益相反開示が曖昧で不十分だったと報告した。結果はJAMA N… 2019/05/27 癌
診断エラーに立ち向かうために必要なこと 診断エラー・カンファレンスの秘訣 とがめるのではなく、前向きに考えるための場づくりを 我々アラフォーの永遠のヒーローであるイチロー選手は、「4000本安打には、僕の場合、8000回以上悔しい思いをしている。その悔しさと常に向き合ってきた事実がある」と述べています。むしろプロ中のプロであるからこそ、できなかったことから学ぶ姿勢が重要であるように感じます。診断エラー学は本… 2019/05/24 医療安全
シリーズ◎しまね初期研修医合同研修会で語られたこと《3》 「島レジプロジェクト」の潜在力に期待大 初期研修医の初期研修医による初期研修医のためのオンライン研修 今回は、初期研修医の提案で生まれた「島レジプロジェクト」についてです。研修医らが自主的に立ち上げたもので、研修医のスキルアップのためのオンライン研修が柱です。合同研修会の最中、プロジェクトのこれまでと今後について、幹部の皆さんにお話をうかがいました。… 2019/05/15 医師のキャリア
製薬企業から“離れた”学術講演会目指す 神奈川県内科医学会が新たな試みを開始 神奈川県医師会下にある神奈川県内科医学会は2019年4月18日、「知の羅針盤」と題した新たな講演会に関する記者会見を実施した。これは、製薬企業のプロモーション規制から独立した講演会の実施を目指す試み。3月25日に第1回目の講演会を行い、製薬企業の協賛なしで講演会を行うノウハウを蓄積して… 2019/04/19 医療の質
目標管理を成功させるコツ(1) 「目標管理」って何? 看護師長の役割は? 看護師長Aさんの病院では、スタッフの管理法として「目標管理」を導入することになりました。そこで、看護部長から「病院の理念、看護部の目標を踏まえて病棟の目標を設定するように」と言われました。しかし、新任師長であるAさんは、どのように目標管理を進めていけばよいのか、悩むことも多く自… 2019/04/19 医療の質
システムエラーに立ち向かうには? 陰性感情をコントロールするスキルを獲得しよう 患者に陰性感情を抱くと診断エラーに陥りやすく 今回は診断エラーの中でも、システムエラーについてご紹介したいと思います。 2019/04/17 医師・患者関係
医師4063人に聞いた「平成の30年間で医療は進んだ?」 9割の医師が「平成時代に医療は進歩した」 日経メディカル Onlineの医師会員を対象とした本誌調査で、平成の時代に「医療はかなり進歩した」と回答した医師の割合は54.0%。「まあまあ進歩した」(35.4%)との回答者と合わせ、約9割の医師が「平成時代に医療は進歩した」と考えていることが明らかになった。… 2019/04/08 事件・話題
診断エラーにどのように向き合っていくべきか エラーに対する懲罰は新たなエラーを増やすだけ 日常診療をともにする仲間と診断エラーの振り返りを AIと私たち人間の違いは何だろうか。1999年に米国のIOM(Institute of Medicine)が発表したレポート「To Err is Human」によると、「人は必ず間違える生き物である」ということである。そして、日常診療におけるエラーの中でも「診断エラー」は大きな部分を占めており、世界的にも問題となっている… 2019/04/08 医療の質
シリーズ◎何でもPros Cons【タスクシェア/シフト、どれだけできる?】 タスクシフトするなら責任も一緒にシフトして! 医療には様々な疑問が山積している。医学的な判断はもちろん、より良い医療を提供するための制度・仕組み、医師本人のキャリアプランなど。しかしこうした疑問には正解がないのが普通だ。だからPros Cons。他の医師はどう考えているのか? 自分にない考え方を知り、新しい視点を持つことで、明日か… 2019/03/27 医療の質