ほんの10分、15分を積み重ねて 私は皮膚科の外来のほかに、在宅医療もしているのですが、寂しさを抱えている独居の高齢者が少なからずいるように感じます。看護師さんと2人で訪問すると、待ってましたとばかりにおしゃべりが始まります。この間来たヘルパーさんの話とか、息子の話、カーペットが古くなった、食べたカレーににんじ… 2021/03/05 在宅医療 医師・医学生限定コンテンツ
第17回 「もしものとき」を一緒に考えるための基本技術 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回は、「もしものとき」についての話し合い方について述べます。 今回は、「もしものとき」すなわち、「命に関わる病気に直面しているとき」について、本人・家族と一緒に話し合えるようになるこ… 2021/03/04 老年医学・介護
第6回 意思決定支援の手順(2) 意思決定に「価値観」が課題となる場合 前回は、意思決定支援の手順について、「知識」が課題となる場合を取り上げました。今回のテーマは、「価値観」が課題となる場合です。具体的な事例をもとに考えていきましょう。 2021/03/03 コメディカル
「エンゼルケアはご家族と」に抵抗を感じます 看護師3年目です。最近、自分が担当していた患者さんが急変して亡くなられたのですが、先輩看護師に「家族にエンゼルケアを一緒にしてもらってもいいと思うのだけど……」と言われました。私は、悲しみがある状況で患者さんの清拭を行ってもらうことに抵抗感がありました。エンゼルケアを家族ととも… 2021/03/01 ターミナルケア
臨床現場のモヤモヤをスッキリさせる4つの視点 何度か経鼻胃管を自己抜去したため、仕方なくミトンを使用した行動制限を行っています。田中さんの嚥下機能が回復する可能性は低く、経鼻胃管の留置が長期化することが予想されたため、八木研修医は智子さんと聡さんを病院に呼び、胃ろう造設について相談しました。八木研修医:田中さんは脳梗塞… 2021/02/22 医師・患者関係
父と娘と雪の日 いつも往診に行く老人ホームに、新しい利用者が入った。 訪問診療の契約と初回の診察のために、施設職員に伴われてやってきた佐川のり子さん(仮)、六十歳。そのホームの利用者の中ではだんとつに若い。彼女は真っ白な頭をおかっぱにしてにこにこと笑い、診察室に入ると椅子にちょこんと座った… 2021/02/19 医師・患者関係
第16回 ロールプレー編 ACPにつながる「想いのかけら」の見つけ方 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回は、これまでに紹介したコミュニケーションの基本スキルを活用しながら、ACPにつながる、患者・利用者さんの「想いのかけら」の拾い上げ方を、ロールプレーを例に紹介します。 今日は、Hさん宅… 2021/02/18 老年医学・介護
第16回 感染を恐れて受診をためらう患者にかける言葉 必要以上の「受診控え」はなぜ起こるのか 新型コロナウイルスの感染拡大が一向に収まらない中、感染を恐れて医療機関の受診を控える動きがあります。今回は、本来感染リスクよりも疾患の悪化の方をもっと恐れるべきなのに、患者はなぜ受診を控えるのか、そのような患者にどのように受診を勧めればいいか考えてみましょう。… 2021/02/09 医師・患者関係
アル中、暴言、支払い拒否…厄介な患者と良い関係を築くコツ 見るからに厄介そうなこの事例。今回は、このような「複雑困難事例」に対して、どのように対応すればよいのか、診療の考え方をお示しします。【病棟カンファレンスにて】六倉医師:福田さん、ずいぶんと問題があるようですね。この機会に問題を整理して、解決できることがないかを検討してみよう… 2021/02/08 医師・患者関係
第15回 コミュニケーションの基本スキル、「沈黙」 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回は、コミュニケーションの基本スキルの2つ目、「沈黙」についてと、ACPにつながる患者・利用者さんの言葉の拾い方について述べます。… 2021/02/04 ターミナルケア
[file014]2つのうつ状態(その6) リハビリ出勤から通常出勤に移行するポイントは? 検査がなく、薬もなければ、時間もないこの部屋で、今日も事件が起こる……! 2021/02/04 公衆衛生・予防医学
第5回 意思決定支援の手順(1) 意思決定に「知識」が課題となる場合 いよいよ今回から、具体的な意思決定支援の手順について解説していきます。楽患ねっとでは、「患者が納得のいく治療や療養方法を決めるための推奨手順」を考案しました。この手順は、大きく4つに分類されます。目の前の患者さんは、この4つの分類のどこに課題を持っているのかを意識しながら傾聴す… 2021/02/03 コメディカル
リポート◎ウィズコロナ時代におけるアルコール関連問題との関わり方 アルコール使用障害患者に聞くべきは飲酒にまつわる武勇伝!? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は続き、終息の兆しが見えない。感染拡大を抑えるために様々な自粛が求められているが、その期間も長引いている。そのような状況下で、問題視されている課題の一つに「孤独」がある。孤独は飲酒欲求を高める要因であり、コロナ禍ではアルコール依… 2021/02/03 プライマリケア
インタビュー◎COVID-19は「孤立の病」にどんな影響をもたらすか コロナ禍だからこそ、かかりつけ医は依存症に注意を 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長の松本俊彦氏に聞く 災害時には、将来への不安などから依存症患者が増えると言われている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大と自粛の長期化は、世界中に不安やストレスをもたらしているが、コロナ禍は依存症にどのような影響をもたらしているのか。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物… 2021/02/01 プライマリケア
タイタニックと難病家族、そして京成電鉄 「鬼滅の刃」が「タイタニック」抜く──。 2020年11月末、懐かしい映画の名前がメディアを賑わせた。快進撃を続ける「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の興行収入が275億円を突破し、当時、歴代2位の「タイタニック」(1997年公開)を超えたからだ。鬼滅の無限列車の勢いは止まらず、12月末には「… 2021/01/27 医師・患者関係
不定愁訴で頻繁に受診する独居高齢者、どう対応? さて、このような場合、どのように診療を進めればよいでしょうか? 四本医師の対応を見てみましょう。泉看護師:渡辺さん、今日は「頭がふわふわする」から相談したいそうです。四本医師:最近、ちょっと調子が悪いんですかね。よくお話を聞いてみます。泉看護師:よろしくお願いします。四本医師… 2021/01/25 医療提供体制
第14回 コミュニケーションの基本スキル、「反復」 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回は、コミュニケーションを円滑に進めるためのスキルである「反復」を解説します。 前回述べた「コミュニケーションの大原則」は、どんなときにも適応されるルールです。毎回、忘れずに実行する… 2021/01/21 ターミナルケア
壮年期女性の下がらない血圧、家族の変化にも注目せよ さて、このような場合、どのように診療を進めればよいでしょうか。まず陥りがちなbad practiceを見てみましょう。◎bad practiceA医師:血圧高値がまだ続いていますね。自宅での血圧測定はされていますか?田村:頭痛がしたら、血圧が高いことが影響しているのかと思って測るようにしています。そ… 2021/01/12 プライマリケア
第15回 「そんな話、縁起でもない」という人の心の内 人生の最終段階の話を忌避する人への接し方 人は誰でも必ず死にますが、いつ、どこで、どんなふうに死ぬことになるかは、誰にもわかりません。病気で死ぬとは限りませんが、もしも病気になったらどんな治療やケアを受けたいかというようなことについて、家族などに伝えておきたいと思う人はいるでしょう。 しかし、そうは思っていても、実… 2021/01/12 医師・患者関係
第13回 ACPで大切な「コミュニケーションの基本」 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回は、コミュニケーションを進める上で守るべきことを紹介します。 ACPを進める上でとても大切なのは、ACPはコミュニケーションであることをしっかり理解することです。そして、円滑なコミュニケ… 2021/01/07 ターミナルケア
Psychiatr Serv誌より 精神科医、コロナ禍でバーチャルドクターになる 皆さま、はじめまして。精神医学と社会の間に横たわる領域をフィールドにしている精神科医の今村弥生です。プライマリ・ケア領域に携わる医療者と長年協働してきた経験も生かし、定石とはちょっと異なる視点から、読者の先生方の日常診療に役立ちそうな論文を吟味して紹介していきます。 さて、… 2021/01/07 精神・神経
患者をモンスターにしたのは私たち!? コロナの影響で、関連施設で人手不足になりました。特に看護師さんが足りなくなったため、診療所や病院間で看護師さんに異動してもらい、対応していました。私の勤務先に異動でやってきた看護師さん。疲れた顔をしているので、大丈夫ですか、と声を掛けると、「私が前にいたところとは違って、ここ… 2021/01/07 医師・患者関係 医師・医学生限定コンテンツ
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞13】心がふるえたエピソード 【原作エピソード】腎臓内科医として研修を積んでいる時、医師としてはまだ4年目の頃の忘れられないエピソード。ある日、緊急で運ばれてきたのは、昔この病院で肝移植をした男の子。下血が続いていて止まらないとのこと。到着すると貧血が進んでいるので、すぐに輸血が始まり、集中治療室に入院した… 2020/12/28 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞12】2020年の医療現場(看護師視点エピソード) 【原作エピソード】「全然ないんだって?」 実家からだ・・・「大丈夫だよ!」とだけ返しておいた。気になるんだろう。親の心配に感謝できるくらいには歳を重ねたけど、この時はうまく会話を繋げることができなかった。 あの時、実際に備品は足りていなかった。マスクも1日では捨てないように、… 2020/12/27 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞11】2020年の医療現場(看護師視点エピソード) 【原作エピソード】「全然ないんだって?」 実家からだ・・・「大丈夫だよ!」とだけ返しておいた。気になるんだろう。親の心配に感謝できるくらいには歳を重ねたけど、この時はうまく会話を繋げることができなかった。 あの時、実際に備品は足りていなかった。マスクも1日では捨てないように、… 2020/12/26 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞10】2020年の医療現場(医師視点エピソード) 【原作エピソード】テレビや新聞、ネットニュースは、新型コロナに関する報道で溢れていた。「感染症対策はしっかり行われているのか」「医療従事者のマスクなどの物資が不足しているのではないか」など、これまで以上に医療現場へ視線が向けられている。 私が担当するチームでも、日々感染症対策… 2020/12/25 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞05】コミュニケーションの難しさ(医療従事者視点エピソード) 【原作エピソード】長年にわたって、糖尿病の治療でうちのクリニックを受診してくれているAさん。そのご家族が差し出した紹介状を読んで驚きました。その日の朝、意識障害で病院に運ばれ、血糖値が基準を大きく超えていたというのです。 高齢であるAさんは、以前から、投薬治療の結果も良好で、食… 2020/12/24 医師・患者関係
本人や家族、他職種が抱いた「違和感」を大切に 人と距離を取ることが良しとされ続けた一年でした。誤嚥性肺炎の診療に目を向けると、面会ができず寂しい思いをしたのは、患者さんだけではありません。私たち医療者も、ご家族に支えられて診療していたことを感じました。そんな一例をご紹介します。… 2020/12/24 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞09】2020年の医療現場(医師視点エピソード) 【原作エピソード】テレビや新聞、ネットニュースは、新型コロナに関する報道で溢れていた。「感染症対策はしっかり行われているのか」「医療従事者のマスクなどの物資が不足しているのではないか」など、これまで以上に医療現場へ視線が向けられている。 私が担当するチームでも、日々感染症対策… 2020/12/23 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞08】2020年の医療現場(医師視点エピソード) 【原作エピソード】テレビや新聞、ネットニュースは、新型コロナに関する報道で溢れていた。「感染症対策はしっかり行われているのか」「医療従事者のマスクなどの物資が不足しているのではないか」など、これまで以上に医療現場へ視線が向けられている。 私が担当するチームでも、日々感染症対策… 2020/12/22 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞07】2020年の医療現場(医師視点エピソード) 【原作エピソード】テレビや新聞、ネットニュースは、新型コロナに関する報道で溢れていた。「感染症対策はしっかり行われているのか」「医療従事者のマスクなどの物資が不足しているのではないか」など、これまで以上に医療現場へ視線が向けられている。 私が担当するチームでも、日々感染症対策… 2020/12/21 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞06】コミュニケーションの難しさ(患者視点エピソード) 【原作エピソード】 最近、父がよく、「飲んではいけない薬」とか「危ない検査」といった週刊誌の記事を熟読しているのには気付いていました。しかし、まさかこんなことになるとは……。 ある日の晩、父は「かぜを引いた」と言って早めに床についたのですが、翌朝、父はすごい熱で意識ももうろう… 2020/12/20 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞04】人生の最終段階 - 事例B(医療従事者視点エピソード) 【原作エピソード】Oさんは、僕(小規模介護施設社長)が最も印象に残っている利用者の一人です。以前は大学受験予備校の名物講師だったそうです。一言で言うと「超わがままなおやじさん」でした。脳梗塞の後遺症で全身まひになり、左手が少し動く程度。移動は電動車いすで、介護スタッフのケアが… 2020/12/19 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞03】人生の最終段階 - 事例B(患者視点エピソード) 【原作エピソード】俺は、元予備校の名物講師。こう見えて友達は結構多い。ある小規模な介護施設でケアを受けていた。脳梗塞の後遺症で全身まひになり、左手が少し動く程度。移動は電動車いすだった。 近所の子供たちに勉強を教えるのは好きなんだけど、来るタイミングが悪い子がいるんだ。考え事… 2020/12/18 医師・患者関係
第12回 ACPの具体的な進め方 本連載では、書籍『ACP入門 人生会議の始め方ガイド』の内容の一部を加筆修正してご紹介します。今回から、ACPの実践編です。具体的な進め方を紹介していきます。 私たちはACPには、「ご本人が大切にしていることをくんで、それを心のポケットやカルテなどの片隅に書いておく」、そのような段階… 2020/12/17 ターミナルケア
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞02】人生の最終段階 - 事例A(患者視点エピソード) 【原作エピソード】退職後、同じ会社に嘱託として勤め、責任から解放されてのんびり働いていた矢先、膵臓がんになりました。確かに2人に1人ががんにかかる時代だけど。それからはネットや本で調べまくり、大学病院で新薬の治験が行われていることを知り、頼み込んで転院させてもらいました。でも… 2020/12/17 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【特別賞01】人生の最終段階 - 事例A(患者視点エピソード) 【原作エピソード】退職後、同じ会社に嘱託として勤め、責任から解放されてのんびり働いていた矢先、膵臓がんになりました。確かに2人に1人ががんにかかる時代だけど。それからはネットや本で調べまくり、大学病院で新薬の治験が行われていることを知り、頼み込んで転院させてもらいました。でも… 2020/12/16 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】2020年の医療現場(医師視点エピソード) 【原作エピソード】テレビや新聞、ネットニュースは、新型コロナに関する報道で溢れていた。「感染症対策はしっかり行われているのか」「医療従事者のマスクなどの物資が不足しているのではないか」など、これまで以上に医療現場へ視線が向けられている。私が担当するチームでも、日々感染症対策に… 2020/12/15 医師・患者関係
頻回受診は患者との関係を深める絶好の機会 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。第一の要素、第二の要素、第三の要素に続き、今回は第四の要素である「患者医師関係を強化する」について解説します。一条… 2020/12/14 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】人生の最終段階 - 事例B(医療従事者視点エピソード) 【原作エピソード】Oさんは、僕(小規模介護施設社長)が最も印象に残っている利用者の一人です。以前は大学受験予備校の名物講師だったそうです。一言で言うと「超わがままなおやじさん」でした。脳梗塞の後遺症で全身まひになり、左手が少し動く程度。移動は電動車いすで、介護スタッフのケアが… 2020/12/14 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】人生の最終段階 - 事例A(医療従事者視点エピソード) 【原作エピソード】膵臓がんの60代男性は、新薬の治験を受けたいと、わざわざ大学病院に転院してきました。しかし、治験の対象に選ばれず、標準的な抗がん剤治療を受けていました。あいにくそれも効かなくなり、主治医は積極的な治療の中止と、緩和医療を中心としたケアへの切り替えを勧めました。… 2020/12/13 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】心がふるえたエピソード 【原作エピソード】 腎臓内科医として研修を積んでいる時、医師としてはまだ4年目の頃の忘れられないエピソード。ある日、緊急で運ばれてきたのは、昔この病院で肝移植をした男の子。下血が続いていて止まらないとのこと。到着すると貧血が進んでいるので、すぐに輸血が始まり、集中治療室に入院し… 2020/12/12 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】人生の最終段階 - 事例B(患者視点エピソード) 【原作エピソード】俺は、元予備校の名物講師。こう見えて友達は結構多い。ある小規模な介護施設でケアを受けていた。脳梗塞の後遺症で全身まひになり、左手が少し動く程度。移動は電動車いすだった。近所の子供たちに勉強を教えるのは好きなんだけど、来るタイミングが悪い子がいるんだ。考え事を… 2020/12/11 医師・患者関係
「英語は世界共通語」の勘違い 今回は、英国の公営医療であるNHS(National Health Service;国民保健サービス)で使われる特有の言い回しを中心に、「英語を母語とする他国民には理解されない、英国独特の言葉」を紹介してみたい。 2020/12/11 海外
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】2020年の医療現場(看護師視点エピソード) 【原作エピソード】「全然ないんだって?」実家からだ・・・「大丈夫だよ!」とだけ返しておいた。気になるんだろう。親の心配に感謝できるくらいには歳を重ねたけど、この時はうまく会話を繋げることができなかった。あの時、実際に備品は足りていなかった。マスクも1日では捨てないように、と言… 2020/12/10 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】コミュニケーションの難しさ(患者視点エピソード) 【原作エピソード】最近、父がよく、「飲んではいけない薬」とか「危ない検査」といった週刊誌の記事を熟読しているのには気付いていました。しかし、まさかこんなことになるとは……。ある日の晩、父は「かぜを引いた」と言って早めに床についたのですが、翌朝、父はすごい熱で意識ももうろうとし… 2020/12/09 医師・患者関係
インタビュー◎ファンベースカンパニー代表取締役社長の津田匡保氏に聞く 患者減を乗り切る鍵は「ファンベース」にあり 自院のファンの感情・ツボを知り口コミにつなげる 人口減少などの社会の変化に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が相まって、経営状況が悪化している医療機関は少なくない。マーケティングや広報活動の重要性が増しているが、情報の氾濫する現在、従来型の手法だけでは収益を増加させることが難しくなっている。同様の課題に直面する企… 2020/12/09 医療経営
第3回 意思決定を迷わせる「真の課題」の見つけ方 私が病院看護師という立場を離れ、患者さんの相談を受け始めて感じたことは、「決められない理由は人それぞれ」ということでした。初めは単純に、決められない原因は医療への理解不足や情報不足、決めたことに対して専門家に背中を押してほしいという気持ちなどではないか?と思っていました。し… 2020/12/09 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【入賞作】コミュニケーションの難しさ(医療従事者視点エピソード) 【原作エピソード】長年にわたって、糖尿病の治療でうちのクリニックを受診してくれているAさん。そのご家族が差し出した紹介状を読んで驚きました。その日の朝、意識障害で病院に運ばれ、血糖値が基準を大きく超えていたというのです。高齢であるAさんは、以前から、投薬治療の結果も良好で、食事… 2020/12/08 医師・患者関係
まちだ丘の上病院◎地域の魅力生かし人が集まる拠点を開設 病院が手掛ける注目の「ファンづくり」プロジェクト 人口減少や高齢化の進展といった地域社会の変化により、病院運営は変革を迫られている。特に地域密着型の病院では、地域の衰退が患者減につながりやすく、地域活性化に向けた取り組みに乗り出すケースが増加。そうした活動は、病院の「ファン」を増やす効用もあり、注目を集めている。東京都町田… 2020/12/08 医療提供体制
第14回 最善を尽くしても残念な結果に至った時 不本意な結果を患者にどう伝えるべきなのか 医師は当然最善の治療に努めるでしょうが、最善を尽くしたのに不本意な結果に終わることはあります。しかも、それが過失によるものでなければ、まずは医師自身がその結果を受け入れきれないかもしれません。 今回は、患者や家族に不本意な、しかし過失ではない結果になったことを、どう説明すれ… 2020/12/08 医師・患者関係
特別企画◎医療マンガ大賞2020 【大賞受賞作】人生の最終段階 - 事例A(患者視点エピソード) 【原作エピソード】退職後、同じ会社に嘱託として勤め、責任から解放されてのんびり働いていた矢先、膵臓がんになりました。確かに2人に1人ががんにかかる時代だけど。それからはネットや本で調べまくり、大学病院で新薬の治験が行われていることを知り、頼み込んで転院させてもらいました。でも… 2020/12/07 医師・患者関係
第11回 情報をつないでACPの実現を 本人の意思をくんでいたにもかかわらず、ズレが生じたときにどう合意形成するかは既に述べましたが、そもそも、せっかくACPとしてくんでいた本人の意思が、地域の中でつながらない事例を読者の皆さんも経験されていると思います。 例えば、A 病院で癌の患者さんのACP がくまれたとします。その中… 2020/12/03 ターミナルケア
怒号を浴びる医療従事者 コロナ、コロナで世の中は大変です。軽症の方でも、合併症があったり高齢であればホテル暮らしではなく入院勧告となるので、自由が制限されます。先日、そんな軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんが退院される際、スタッフに怒号を浴びせるということがありました。… 2020/12/03 感染症
インタビュー◎名古屋大学大学院医学系研究科 地域在宅医療学・老年科学教授の葛谷雅文氏に聞く COVID-19流行下のACPの意義と留意点は 学会が人工呼吸器の装着や面会制限など高齢者を取り巻く問題に注意喚起 COVID-19という誰もが経験したことのない脅威が蔓延する中、高齢者医療を巡る倫理的な考え方やACP(advanced care planning)のあり方が改めて問われている。癌などの終末期患者とCOVID-19患者のACPの違いをどう捉えるか、COVID-19の流行前に行った意思確認をどのように取り扱うべきか──。今年8… 2020/11/26 老年医学・介護
苦情相次ぐ「イライラ職員」の態度が改善した理由 Case44 「受付の人が怖い」と苦情を受けた耳鼻咽喉科診療所 今回はある地方都市の耳鼻咽喉科クリニックの事例です。 このクリニックには、患者さんから「受付スタッフの対応が怖い」という苦情が相次いでいました。当該のスタッフは特定できていて、院長は他の職員からも「そのスタッフがいるた… 2020/11/25 医療経営
透析を頑なに拒否する患者が一晩で翻意したワケ 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。今回は3回目として、第三の要素である「共通の理解基盤を見出す」について解説します。第一の要素、第二の要素の内容を統… 2020/11/24 医師・患者関係
第10回 代弁者の決め方 あるアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の定義には、「本人が自ら意思決定ができなくなったときに備え、代わりに意思決定を行う信頼できる人を選ぶプロセスも含む」と書かれています。「信頼できる人」とは「代弁者」とも呼ばれます。この「信頼できる人(もしくは代弁者)」を選ぶプロセスは… 2020/11/19 ターミナルケア
第2回 意思決定支援、それは「決める」ことのお手伝い 説明して、傾聴して、「それからどうしたらいいの?」と立ち止まってしまっていた私が、そこから一歩先に進むきっかけになったのは、NPO法人「楽患ねっと」を通して相談を受けた、顎骨壊死の患者Aさんとの出会いでした。Aさんは、ある治療を受けるか受けないかについて悩んでおり、楽患ねっとへメー… 2020/11/11 医師・患者関係