増える未承認薬、臨床試験の日本スルーが顕著に 一昔前、日本で問題となった「ドラッグラグ」。海外で使われている薬が、日本で承認されて使えるようになるまでの時間の差があまりにも長いことから、国はこの10年あまり審査期間の短縮や薬価制度の見直しなどに取り組んできた。診療科によっては、このドラッグラグがだいぶ解消されてきたと感じ… 2022/07/18 医薬品
JAMA Neurology誌から 抗タウ抗体semorinemabは第2相で有効性示せず アルツハイマー病の臨床的進行を抑制する効果をプラセボと比較 米国Genentech社のEdmond Teng氏らは、アルツハイマー病(AD)治療薬候補として注目を集めてきた抗タウ抗体の1つ、semorinemabを早期AD患者に投与する第2相臨床試験を行い、プラセボ群と比べ、ベースラインから73週後のClinical Dementia Rating Scale Sum of Boxesのスコアの変化に有意差がなく… 2022/07/12 精神・神経
2022年6月24日号 最新まとめ 潰瘍性大腸炎の分子標的治療 潰瘍性大腸炎の分子標的薬は増え続け、2022年には新たな選択肢が2つ加わりました。一方で、薬剤選択の明確な指針は確立されていません。既存薬も含めた各薬剤の特徴や適する患者像などを専門家に聞き、最新情報をまとめるとともに、使い分けのヒントを探りました。週刊日経メディカル2022年6月24… 2022/06/24 消化器
患者・一般向けバイオ医薬品解説資材を作成 くすりの適正使用協議会、服薬指導などでの活用を想定 2022年5月24日、くすりの適正使用協議会は患者・一般向けの「マンガでわかるバイオ医薬品~自己免疫疾患治療薬編~」を公開した。関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患などの自己免疫疾患の治療に用いられるバイオ医薬品について基礎的なことを学べる資材で、自己免疫疾患患者へ服薬指導する際に活用… 2022/06/03 医薬品
JAMA Network Open誌から ロナプリーブは皮下投与でも有効 点滴静注で承認されている抗体医薬を緊急事態で皮下投与した成績を検討 米国Pittsburgh大学医学部のErin K. McCreary氏らは、本来は点滴静注で緊急使用許可を得ている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するモノクローナル抗体のカシリビマブとイムデビマブを、スタッフ不足で患者数増加に対応できないことから、やむなく皮下投与を行った患者に対する治療成績を検… 2022/05/06 感染症
JAMA Neurology誌から 新規アルツハイマー病治療薬の費用対効果は不良 抗アミロイドβ抗体の予想価格からQALYsやICERsを算出したシミュレーションの結果 米国Massachusetts総合病院のEric L. Ross氏らは、アミロイドβに対するモノクローナル抗体アデュカヌマブと、次に承認される可能性のあるドナネマブを早期のアルツハイマー病(AD)患者に適用した場合の費用対効果を検討し、現在予測されている価格ではどちらも費用に見合う効果を挙げることは難… 2022/04/20 精神・神経
《日経バイオテクより》 mRNA医薬のKariko氏とWeissman氏、「論文発表当時は反響なかった」 2022年の日本国際賞の授賞式のために来日 2022年の日本国際賞(Japan Prize)を共同受賞したドイツBioNTech社のKatalin Kariko上級副社長と米University of PennsylvaniaのDrew Weissman教授が、授賞式のために来日した。2022年4月13日に都内で授賞式が開かれ、それに続いて、14日にオンライン講演会の収録、15日に記者会見が開催された。… 2022/04/19 医薬品
BA.2への置き換わりで抗体療法はどうなる? 2022年4月に入ると、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の半数以上がオミクロン株の亜種BA.2に置き換わり、このままBA.2が優勢株となることは、既に厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」の資料に示されている通りです(図1)。多くの都道府県で行政によるスクリーニング… 2022/03/30 感染症
ソトロビマブがオミクロンBA.2に効かない疑惑? ようやく新規陽性者数のピークを越えた感じがする新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第6波。ただ当院も含めて、コロナ病棟では入院患者数が多い状態が続いています。入院患者が増えてくると、時折、COVID-19治療薬がうまく“回らない”事態が生じます。 モルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)と… 2022/02/25 感染症
Gut誌から 抗TNFα抗体薬の効果減弱を防ぐカギは腸内細菌? 抗薬物抗体産生リスクに抗菌薬が影響 炎症性腸疾患(IBD)患者を登録した、イスラエルの全国レジストリのデータ解析から、抗腫瘍壊死因子(TNF)α抗体薬に対して抗薬物抗体(ADA)が産生されるリスクが、使用する抗菌薬の種類によって異なることが示された。結果はGut誌2月号で報告された。 抗TNFα抗体薬はクローン病や潰瘍性大腸… 2022/02/24 消化器
NEJM誌から 抗体医薬と抗ウイルス薬はオミクロン株にも有効か? 国立感染症研究所などが行ったin vitro研究での効果推定 国立感染症研究所の高下恵美氏らは、オミクロン株を含む新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株に対する抗体医薬と抗ウイルス薬の効果を比較するin vitroの研究を行い、ソトロビマブ、レムデシビル、モルヌピラビルは、オミクロン株感染者にも有効であることが示唆されたと報告した。結果は2022… 2022/02/21 感染症
New England Journal of Medicineから 小児喘息に適応広がるか、デュピルマブ 最近、成人ではモノクローナル抗体の喘息治療薬がかなり普及してきたので、たまに小児科の先生から「使ってあげたいのですがどんなもんでしょうか?」と質問が来ます。小児の喘息はアレルゲンが関与した2型炎症の喘息がとても多いのが特徴です。そのため、成人より吸入ステロイドなどの吸入薬が効… 2022/02/14 呼吸器
【漫画】生物学的製剤が続々と登場 私の勤務する薬局では、生物学的製剤のデュピクセント(一般名デュピルマブ[遺伝子組換え])皮下注300mgのペンタイプが、2020年11月に発売されて以来、皮膚科での処方が増えています。それまではシリンジタイプしか販売されていませんでしたが、在宅での自己注射が簡単にできるペンタイプが登場… 2022/01/25 医薬品
2022年1月21日号 新薬総ざらい、アトピー性皮膚炎Up to DATE アトピー性皮膚炎では、皮膚科専門医が「患者の人生を変える治療薬」と評価する新薬が相次いで登場し、ガイドラインでも推奨された。しかし、患者の半数以上がその恩恵を受けていないとみられる。新規治療薬の恩恵を受けられるよう、患者への適切な情報提供が求められている。 週刊日経メディカ… 2022/01/21 皮膚科
NEJM誌から ソトロビマブは新型コロナ患者の入院や死亡を減らす サルベコウイルス亜属に対する抗体医薬ソトロビマブの臨床試験 カナダWilliam Osler Health CentreのAnil Gupta氏らは、重症化リスクが高いと考えられる軽症から中等症のCOVID-19患者を対象に、抗体医薬のソトロビマブとプラセボの有効性を比較する第3相臨床試験の中間解析を行い、ソトロビマブは病状が進行して入院や死亡に至る患者の割合を有意に減らしてい… 2021/11/19 感染症
《日経バイオテクより》 厚労省、発症抑制と皮下注射を可能にするロナプリーブの一部変更を特例承認へ 厚生労働省は、2021年11月4日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開催し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して承認されている中外製薬の「ロナプリーブ点滴静注セット」(カシリビマブ(遺伝子組換え)およびイムデビマブ(遺伝子組換え))の一部変更について特例承認することを了… 2021/11/04 感染症
BMJ誌から COVID-19に対する血液製剤と抗体治療の総括 47件のランダム化比較試験によるネットワークメタアナリシス カナダMcMaster大学のReed AC Siemieniuk氏らは、COVID-19患者に対して回復期血漿や抗体製剤などの有効性と安全性を評価したランダム化比較試験を抽出してネットワークメタアナリシスを行い、抗体製剤の一部は入院リスクを軽減できたが、それ以外の治療にはベネフィットが見られなかったと報告し… 2021/10/19 感染症
喘息への生物学的製剤を途中でやめると… European Respiratory Journalから 私が診ている喘息患者さんの中にも、メポリズマブ(商品名ヌーカラ)、ベンラリズマブ(商品名ファセンラ)、デュピルマブ(商品名デュピクセント)などの生物学的製剤を使っている人がいるのですが、「途中でやめたらどうなるんですか?」とよく聞かれます。好酸球数がグっと下がって、増悪を全く… 2021/09/28 呼吸器
《日経バイオテクより》 厚労省、新型コロナに2つ目の軽症・中等症向け中和抗体を特例承認 厚生労働省は2021年9月27日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開催し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症を適応症として、グラクソ・スミスクラインの中和抗体である「ゼビュディ点滴静注液」(ソトロビマブ)の特例承認を了承した。それを受けて、厚労省は同日夜、「ゼビュディ… 2021/09/28 感染症
EClinicalMedicine誌から COVID-19患者に対する抗体カクテル療法は入院を減らす 外来でカシリビマブ/イムデビマブを投与したMayo Clinicの研究 米国Mayo ClinicのRaymund R. Razonable氏らは、2020年11月に米国で緊急使用許可を受けた2種類のSARS-CoV-2中和抗体(カシリビマブとイムデビマブ)を併用するカクテル療法の効果を検討する後ろ向きコホート研究を行い、この治療は危険因子を持つ軽症から中等症のCOVID-19患者の入院リスクを減ら… 2021/09/27 感染症
NEJM誌から 抗体カクテルはSARS-CoV-2の家庭内感染を予防する カシリビマブとイムデビマブを併用するREGEN-COVの臨床試験 米国Regeneron Pharmaceuticals社のMeagan P. O'Brien氏らは、SARS-CoV-2への中和作用を持つ2種類モノクローナル抗体(カシリビマブとイムデビマブ)を組み合わせて投与するREGEN-COV(旧製品名はREGEN-COV2)を単回皮下注射することにより、患者と接触した家族へのSARS-CoV-2感染やその後のCOVID… 2021/08/31 感染症
期待高まる「抗体カクテル療法」ってどんな製剤? 2021年7月19日、中外製薬(東京都中央区)は、「抗体カクテル療法『ロナプリーブ点滴静注セット』、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、世界で初めて製造販売承認を取得」とのプレスリリースを発表しました。… 2021/08/19 感染症
寄稿◎COVID-19診療における抗体カクテル製剤の位置づけは? 新型コロナに特例承認された中和抗体「ロナプリーブ」の可能性 2021年7月19日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は、抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ点滴静注セット」の特例承認を了承し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として使用可能になりました… 2021/08/10 感染症
NEJM誌から 抗体併用治療がCOVID-19患者の重症化を抑制 bamlanivimabとetesevimabを併用するBLAZE-1試験の新たなデータ 米国Harvard大学医学部のMichael Dougan氏らは、COVID-19が重症化する危険因子を持つ外来患者を対象に、SARS-CoV-2中和モノクローナル抗体であるbamlanivimabとetesevimabの2剤を単回投与する第3相臨床試験BLAZE-1を行い、成人患者だけでなく12~17歳の患者も含む新たな結果について取りまとめ、2… 2021/08/06 感染症
Lancet Regional Health Europe誌から 免疫不全のCOVID-19患者に対する抗体治療は変異を誘導する 抗体投与後にウイルス量が増加した患者からE484K変異を検出 ドイツDuesseldorf大学病院のBjoern Jensen氏らは、重度の免疫不全状態の患者に対して抗SARS-CoV-2抗体bamlanivimabによる治療を行い、この治療を適用された6人中5人に免疫逃避型のE484K変異が生じたと報告した。症例の概要を報告した論文は、2021年7月14日のLancet Regional Health Europe誌電子… 2021/08/04 感染症
Lancet誌から フィルゴチニブは潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持に有効 40カ国の医療機関が参加したフェーズ2b/3試験 カナダWestern大学のBrian G Feagan氏らは、中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者にヤヌスキナーゼ1(JAK1)選択的阻害薬であるフィルゴチニブを投与するフェーズ2b/3試験を行い、フィルゴチニブ200mgは寛解導入と寛解維持の両方においてプラセボよりも有意に優れていたと報告した。結果は2021… 2021/06/30 消化器
JAMA誌から SARS-CoV-2中和抗体が介護施設入居者とスタッフのCOVID-19を減らす 米国の高度看護施設や介護付き住宅でクラスターの予防効果を調べた臨床試験 米国North Carolina大学Chapel Hill校のMyron S. Cohen氏らは、高度看護施設や介護付き住宅の居住者とスタッフを対象として、SARS-CoV-2に対する中和抗体製剤bamlanivimabのCOVID-19発症予防効果とSARS-CoV-2感染予防効果を検討するフェーズ3試験BLAZE-2を行い、bamlanivimabはプラセボに比べCOVI… 2021/06/29 感染症
アデュカヌマブの適正価格はいくら? 抗アミロイドβ抗体医薬のアデュカヌマブ(商品名Aduhelm)が、アルツハイマー病治療薬として米国で迅速承認されました。アルツハイマー病の治療に新たな手段が加わったことは大変素晴らしいことです。ただ、みなさんも気になっていますよね、年間5万6000ドル(610万円)という価格設定が。 米Bi… 2021/06/16 精神・神経
NEWS◎アルツハイマー型認知症の適応で抗体医薬登場 FDAがアデュカヌマブを迅速承認 米食品医薬品局(FDA)は2021年6月7日(現地時間)、抗アミロイドβ「Aduhelm」(アデュカヌマブ)をアルツハイマー型認知症(AD)の治療薬として迅速承認した。 2021/06/08 精神・神経
トレンド◎国内外で開発進むCOVID-19治療用抗体医薬 新型コロナ既感染者から変異株を中和する抗体は得られる? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として、抗ウイルス薬やステロイドをはじめとした抗炎症薬などが使用可能となったが、抗体医薬についても期待が集まり、海外を中心に開発が進んでいる。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のS蛋白を標的とする抗体医薬は、直接ウイルスに結合し、排除… 2021/05/25 感染症
bioRxivから 変異株にも有効な可能性がある抗体が開発中 基礎研究でVIR-7831とVIR-7832の有効性は変異株の影響を受けにくい 米国Vir Biotechnology社のAndrea L. Cathcart氏らは、開発中のSARS-CoV-2に対するモノクローナル抗体VIR-7831とVIR-7832のin vitro試験や動物実験を行い、これらの抗体が英国、南アフリカ、ブラジルで見つかったVOC(懸念される変異株)に対しても中和活性を持ち、抗体依存性感染増強(ADE)の徴… 2021/04/15 感染症
バイオシミラーのフォーミュラリー作成法は? 皆さんこんにちは、浜松医大薬剤部の青野浩直です。前回は当院における医薬品採用とカテゴリー、そしてフォーミュラリーについてご紹介しました。前回もお伝えしましたが、フォーミュラリーとは「標準的な医薬品選択や使用指針に基づく採用医薬品リストとその関連情報」です。当院では薬物治療の… 2021/03/09 医薬品
第11回 リツキシマブとメポリズマブ 分子標的薬が選択肢となるANCA関連血管炎は? 分子標的薬は近年、癌や自己免疫疾患など様々な疾患に用いられています。抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody:ANCA)関連血管炎に対しても、リツキシマブ(商品名リツキサン他)とメポリズマブ(ヌーカラ)が保険適用となり、ANCA関連血管炎治療のパラダイムシフトが起こ… 2021/02/11 医薬品
NEJM誌から SARS-CoV-2抗体カクテルのフェーズ1~2試験 免疫が誘導される前のCOVID-19外来患者に有益な可能性 米国Regeneron Pharmaceuticals社のDavid M. Weinreich氏らは、互いに競合しない2種のSARS-CoV-2に対する中和抗体を混合した抗体カクテルREGN-COV2を、外来を受診した症候性のCOVID-19患者に投与する臨床試験を進めている。今回はフェーズ1~2試験に参加した275人に投与した結果の中間解析で、REG… 2021/01/14 感染症
英国、新型コロナワクチンを緊急使用許可、世界初 ヒト用医薬品でmRNA医薬の実用化も初 米Pfizer社とドイツBioNTech社は、2020年12月2日、両社が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して開発していたmRNAワクチン(開発番号:BNT162b2)について、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)が、緊急使用を一時的に許可したと発表した。COVID-19のワクチンが認められるのは世界で初めて。… 2020/12/03 感染症
NEJM誌から SARS-CoV-2中和抗体LY-CoV555のフェーズ2試験 中間解析では2800mg群のみウイルス量変化に有意差 米国Cedars-Sinai Medical CenterのPeter Chen氏らは、入院は必要ではない軽症から中等症のCOVID-19患者に、米国Eli Lilly社が開発している中和抗体LY-CoV555を投与してプラセボと比較する二重盲検のフェーズ2試験BLAZE-1を行い、中間解析では3通りの用量のうち2800mgを投与された患者にプラセボ… 2020/11/18 感染症
「オプジーボ」の特許は誰のもの? 京都大学で抗PD-L1抗体の抗腫瘍効果に関する研究に携わり、成果を2002年に修士論文とし、また共同第一執筆者として米国科学アカデミー紀要(PNAS)に論文が掲載された研究者が、本庶佑氏と小野薬品工業に対して「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)に関する特許権持ち分の一部移転を求めていた訴訟… 2020/09/28 癌
シリーズ◎抗体医薬は医療に何をもたらしたか 図で見る抗体医薬の実用化への道のり 国内で使用できる薬剤として60剤を超えた抗体医薬。その実用化の第一歩となったのは、遺伝子組み換え技術を産業応用するために1976年に創業された米Genentech社がインスリンを大腸菌で生産し、82年に米食品医薬品局(FDA)に承認されたことにあると言えるだろう。遺伝子組み換え技術を使って微生… 2020/07/01 医薬品
NEJM誌から 炎症性疾患はCOVID-19の転帰に影響しない? 関節リウマチや乾癬性関節炎などがある86人のCOVID-19患者の成績 サイトカインを標的とする生物製剤や、他の炎症調節薬を長期使用している免疫介在性炎症性疾患患者がCOVID-19に罹患した場合の、アウトカムに関する報告はほとんどなかった。米国New York大学のRebecca Haberman氏らは、ニューヨーク州のCOVID-19症例の中から、関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直… 2020/05/15 感染症
新型コロナのワクチン開発、専門家が気にする“ある副作用” 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が止まらない。感染を制御できた地域でも、再度の感染拡大を懸念して、すぐに元通りの生活には戻れそうもない。こうした状況で期待されているのが、感染を予防したり、重症化を防いだりする新型コロナウイルスワクチンの開発だ。 中国や米国などでは… 2020/04/16 感染症
JAMA Dermatology誌から 尋常性乾癬に対する生物製剤の成績比較 PASI減少達成率が高い薬はインターロイキン阻害薬が多い 中等症から重症の尋常性乾癬患者の治療の選択肢は近年大きく増えたが、それぞれの有効性と安全性を直接比較する試験は少なく、臨床現場での選択は難しい。米国Southern California大学のApril W. Armstrong氏らは、ネットワークメタアナリシスなどを行って、利用可能な治療薬の導入期(開始から10… 2020/03/03 皮膚科
喘息バイオ製剤の使いどころと使い分け 抗IL-4/13受容体抗体であるデュピクセント(一般名デュピルマブ)が2019年3月に気管支喘息に対して適応追加承認され、喘息で使えるバイオ製剤は4種類となりました(関連記事)。喘息患者のうち5~10%は、高用量の吸入ステロイド(ICS)を中心とした各種治療薬の併用を要する難治性喘息とされてい… 2020/01/20 呼吸器
JAMA Network Open誌から インターロイキン阻害薬の有害事象を調べる メタアナリシスでプラセボ群より重篤な感染症、日和見感染、癌のリスクが増加 米国Arizona大学のJawad Bilal氏らは、ランダム化比較試験(RCT)を対象にした系統的レビューとメタアナリシスを行って、インターロイキン(IL)阻害薬を使用しているリウマチ性疾患患者の重篤な感染症、日和見感染、癌のリスクを評価し、これら3疾患のリスクはいずれも、プラセボを使用した患者… 2019/11/07 感染症
NEJM誌から 慢性特発性蕁麻疹にリゲリズマブが有望 フェーズ2b試験で標準治療が効かない患者にオマリズマブを上回る効果 慢性特発性蕁麻疹は、特定の外部刺激がないのに、痒みの強い丘疹や血管浮腫(または両方)が起こり、6週間以上続く場合と定義されている。ドイツCharite-Universitatsmedizin BerlinのMarcus Maurer氏らは、標準治療ではコントロールできない慢性特発性蕁麻疹患者を対象に、リゲリズマブ、オマリ… 2019/10/22 皮膚科
抗体医薬裁判の行方「1抗原1薬剤」の未来も 「医薬品の違い」というのは何をもって言うのか、皆さんはお考えになったことがあるだろうか。医薬品の分子レベルの構造の違いなのか、それとも作用する生体内の構造の違いなのか──。実は今、この医薬品の違いを巡る特許裁判が各国で行われている。… 2019/10/16 医薬品
Lancet誌から デュピルマブは重度の慢性鼻副鼻腔炎を改善 ステロイド全身投与や手術後も症状が再発する患者のフェーズ3試験 ベルギーGhent大学のClaus Bachert氏らは、鼻茸を伴う重度の慢性鼻副鼻腔炎を繰り返す患者に、標準治療とともにデュピルマブまたはプラセボを投与するフェーズ3試験LIBERTY NP SINUS-24とLIBERTY NP SINUS-52を行い、デュピルマブには症状軽減効果があり有害事象も少なかったと報告した。結果はLa… 2019/10/11 呼吸器
JAMA Oncology誌から 抗菌薬は免疫チェックポイント阻害薬を阻害する? 治療前に広域抗菌薬を使用した患者は癌治療のアウトカムが悪い 英国Imperial College LondonのDavid J. Pinato氏らは、癌治療のために免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を投与された患者を対象にコホート研究を行い、治療開始前1カ月間に広域スペクトルの抗菌薬を使用していた患者は、この治療が奏功しにくく全生存期間が短かったと報告した。結果はJAMA Onco… 2019/10/01 癌
ボストンは医薬品ベンチャーの聖地となるか? つい先日まで、「ecosystem」という単語は「生態系」を意味する言葉だと思っていた。人間が輸入したり、タンカーのバラスト水に混じってやってきた生物が、原産地から数千kmも離れた土地に生息範囲を広げ、外来種の圧力により固有種の絶滅が心配されているといった状況を研究する生態学の用語だ。… 2019/08/21 医薬品
JAMA Oncology誌から PD-1/PD-L1阻害薬への反応予測マーカーは? マルチプレックス免疫組織化学染色(mIHC)/免疫蛍光染色(IF)が有望 癌患者の抗PD-1/PD-L1療法に対する反応を予測するために、米食品医薬品局(FDA)が承認している検査はPD-L1免疫組織化学染色(IHC)だが、新たな検査法も開発されている。米国Johns Hopkins Medical InstitutionsのSteve Lu氏らは、腫瘍組織中の遺伝子変異量(TMB)、遺伝子発現プロファイリング… 2019/08/13 癌
Lancet誌から リサンキズマブは尋常性乾癬治療に有望 アダリムマブと比較したフェーズ3試験 ドイツHamburg大学のKristian Reich氏らは、中等症から重症の慢性尋常性乾癬患者に対して、IL-23阻害薬のリサンキズマブとTNF-α阻害薬アダリムマブの有効性と安全性を比較する二重盲検のフェーズ3試験IMMventを行い、PASIスコア90%減少達成率などの指標でリサンキズマブの成績がアダリムマブよ… 2019/07/25 皮膚科
遺伝子治療に沸く米国と足をすくませる日本 今年6月上旬に、米フィラデルフィアに取材に行く機会があった。世界最大のバイオのイベントであるBIO2019を取材するためだ。取材に行って実感したのは、革新的な医薬品、とりわけ遺伝子治療薬の実用化に沸く会場の熱気だ。 米国で初の遺伝子治療は抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞治療薬の「K… 2019/07/17 医薬品
Lancet誌から ダラツムマブが多発性骨髄腫の成績を改善 造血幹細胞移植を含む標準治療に追加する臨床試験 欧州では、幹細胞移植が可能な新規診断多発性骨髄腫患者に対する標準治療は、寛解誘導療法および地固め療法としてのボルテゾミブ+サリドマイド+デキサメタゾン(VTd)の投与と、自家造血幹細胞移植となっている。フランスUniversity Hospital Hotel-DieuのPhilippe Moreau氏らは、移植前後のVTd… 2019/06/26 癌
日本の癌ゲノム医療が招く「悪夢」 保険医療としての癌ゲノム検査が、いよいよ始まります。紆余曲折を経て、6月に保険点数が収載されることになりそうです。収載時には新聞やテレビでも大きく報道されるでしょう。ですが、今のままだと患者の期待を大きく裏切ることになりかねません。癌ゲノム検査を国民皆保険でカバーしようとした… 2019/05/27 先端医学
喘息治療、1発35万円のシリンジに震える手 重症の喘息患者さんに対して、生物学的製剤(抗体医薬)を使うことが増えてきました。ラインアップとしては、これまでオマリズマブ(商品名ゾレア)、メポリズマブ(ヌーカラ)、ベンラリズマブ(ファセンラ)の3つでしたが、2019年3月にデュピルマブ(デュピクセント)が「気管支喘息(既存治療… 2019/05/03 呼吸器
ミネブロなど新薬13成分19品目を薬価収載 3品目目の再生医療等製品「ステミラック注」の薬価も中医協総会で了承 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年2月20日に開かれた総会で、新薬13成分19品目の薬価を了承した(表)。2月26日に収載される。 2019/02/22 コメディカル
Lancet誌から エボラウイルス用の抗体医薬のフェーズ1試験 アウトブレイク時の治療薬候補に加わりそう エボラウイルスに感染した患者に対する治療用抗体として開発されたmAb114を、健康なヒトに初めて投与したフェーズ1試験で、安全性、忍容性が確認された。米国立衛生研究所(NIH)のMartin R Gaudinski氏らは、結果をLancet誌電子版に2019年1月24日に報告した。… 2019/02/14 感染症
Ann Intern Med誌から インフリキシマブ・バイオシミラーの臨床試験 フランスのクローン病患者5050人で有効性と安全性に有意差なし 仏国民健康保険基金のAntoine Meyer氏らは、クローン病患者に対して抗TNFαモノクローナル抗体インフリキシマブ、またはバイオシミラーであるCT-P13を投与された患者の治療成績を比較して、有効性の非劣性を確認し、安全性にも差はなかったと報告した。結果は、Ann Intern Med誌電子版に2018年12… 2019/01/04 医薬品
特集◎後発品をどう選ぶ2018《5》 バイオシミラー普及へ国も後押し バイオシミラー(BS)の普及は、医療費の削減や患者の自己負担の軽減につながるだけでなく、製薬産業の国際的な競争力強化にも寄与するため、国も普及に力を入れている。 2018/12/18 コメディカル
リポート◎新機序の抗体医薬とJAK阻害薬が腸管免疫を抑制 潰瘍性大腸炎に新薬続々、使い分けのヒントは 2018年11月7日、潰瘍性大腸炎に対する抗α4β7インテグリン抗体薬のベドリズマブ(商品名エンタイビオ)が発売された。メモリーTリンパ球の表面に発現するα4β7インテグリンをブロックするという新たな機序で腸管の自己免疫を抑制する。… 2018/12/11 消化器
2018年10月3日~10月24日 ラミクタールの重大な副作用に血球貪食症候群 コセンティクスでは炎症性腸疾患が追加に 2018年10月3日~10月24日の添付文書改訂情報です。ラモトリギン(商品名 ラミクタール錠他)の重大な副作用に「血球貪食症候群」が追加になりました。セクキヌマブ(商品名 コセンティクス皮下注)の重大な副作用に「炎症性腸疾患」が追加になりました。合わせて、慎重投与に「炎症性腸疾患の患… 2018/10/31 精神・神経
【新薬】ベドリズマブ(エンタイビオ) 腸管粘膜へのリンパ球浸潤を阻害するUC治療薬 2018年8月29日、潰瘍性大腸炎治療薬ベドリズマブ(商品名エンタイビオ点滴静注用300mg)が薬価収載された。適応は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、用法用量は「成人、1回300mg。初回投与後、2週、6週に投与し、以降8週間間隔で点滴静注… 2018/09/07 消化器
Ann Intern Med誌から TNF阻害薬はRA患者の癌の再発を増やすか? スウェーデンのコホート研究ではリスク上昇は見られず 癌の病歴がある関節リウマチ(RA)患者に対する腫瘍壊死因子阻害薬(TNFi)の安全性は保証されていない。スウェーデンKarolinska研究所のPauline Raaschou氏らは、スウェーデン国民を対象に住民ベースのコホート研究を行い、同じ癌の病歴を持つRA患者でTNFiによる治療を受けていない人と癌の再発… 2018/08/30 骨・関節・筋
Lancet誌から 尋常性乾癬治療でリサンキズマブが有望 フェーズ3試験でウステキヌマブに勝る有効性 中等度から重度の慢性尋常性乾癬患者に対するリサンキズマブの有効性と安全性を、プラセボまたはウステキヌマブと比較するフェーズ3試験を行った米Wisconsin医科大学のKenneth B Gordon氏らは、リサンキズマブの有効性が最も優れていたと報告した。結果はLancet誌電子版に2018年8月7日に掲載され… 2018/08/27 皮膚科
【新薬】デュルバルマブ(イミフィンジ) 根治的化学放射線療法後の維持に適応を持つ抗PD-L1抗体 2018年7月2日、抗悪性腫瘍薬デュルバルマブ(商品名イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg)の製造販売が承認された。適応は「切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法」、用法用量は「成人に1回10mg/kgを2週間間隔で60分間以上かけて点滴静注。投与期間… 2018/08/13 癌
トレンド◎新規抗体医薬「デュピルマブ」の実力は? 成人の重症アトピーが抗体医薬で劇的に改善 専門医からは高評価も「やめ時」と「やめ方」が課題に アトピー性皮膚炎の治療薬として初めての抗体医薬であるデュピクセント(一般名:デュピルマブ)が2018年4月に発売された。外用ステロイドやタクロリムス外用薬などによる既存治療ではコントロールしきれなかったアトピー性皮膚炎に対する次の一手として注目を浴びている。使用経験のある専門医に… 2018/07/06 皮膚科
シリーズ◎日本の医療に貢献した薬【関節リウマチ編】 MTXとTNFα阻害薬が群を抜く評価 日経メディカル Onlineの調査「日本の医療に貢献した薬」の第7回は、関節リウマチ(RA)治療薬にスポットを当てる。治療への貢献度が高い医薬品としては、RAの治療成績を飛躍的に向上させた免疫抑制薬のメトトレキサート(商品名リウマトレックス他)と、生物学的製剤の先駆的な存在といえるイン… 2018/06/11 骨・関節・筋
メマリーDSなど16成分36品目が薬価収載 エンブレルとハーセプチンのバイオシミラーが初収載に 厚生労働省は2018年5月30日、剤形追加や新キット製剤など16成分36品目を薬価基準に収載した(表1)。 2018/05/31 医薬品
シリーズ◎抗体医薬は医療に何をもたらしたか(乳癌編) 「これはすごい」抗体で乳癌がみるみる縮小 大阪医療センター乳腺外科の増田慎三氏に聞く 遺伝子組換え技術を活用して作製した抗体を医薬品として活用する――。このコンセプトで開発され、日本で初めて承認された抗体医薬がトラスツズマブ(商品名ハーセプチン)だ。乳癌診療において抗体医薬が果たした役割について、国立病院機構大阪医療センター乳腺外科の増田慎三氏に聞いた… 2018/05/29 癌
JAMA Neurology誌から IBD患者はパーキンソン病を発症しやすい しかし抗TNF療法でリスクは大幅に減少する 炎症性腸疾患(IBD)患者では、通常よりもパーキンソン病(PD)を発症するリスクが高いことが知られている。米国Mount Sinai医科大学のInga Peter氏らは後ろ向きコホート研究を行い、IBD患者では健康な対照群に比べPDの発症リスクが28%高く、IBD患者が抗TNF療法を受けた場合は、発症率を大幅に減… 2018/05/17 消化器
生物学的製剤の適応拡大、最近の動き 私は今年4月、同じ経営体の別の病院に転勤となり、職場の環境が大きく変わりました。取り扱う薬も変わり、まさに「転勤あるある」の状態で、今の私は採用品目と規格、調剤内規を覚えるのに必死です。この転勤でしばらく連載の更新が遅れてしまったことをお詫び申し上げますとともに、これからも一… 2018/05/15 コメディカル
治療1回1億円!新薬の高額化が止まらない理由 2017年後半に、米国で革新的な医薬品の承認が相次いだ。リンパ球の1種であるT細胞の遺伝子を組み換えて、特定の抗原を細胞表面に有する癌細胞を攻撃するように設計したキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法がその一例。CD19という抗原を標的とするスイスNovartis社の「KYMRIAH」(tisagenlecleucel)… 2018/04/11 医薬品
トレンド◎進化する多発性骨髄腫の治療戦略 新薬相次ぎ多発性骨髄腫では死なない時代へ 早期から多剤併用の総力戦で腫瘍細胞の根絶を目指す いまだ完治困難とされる多発性骨髄腫の治療が、最近の相次ぐ新薬の登場で大きく前進している。この背景には病態の解明が進み、個々の患者における腫瘍細胞の多様性が明らかになってきたことがある。新薬を組み入れた積極的治療で早期から腫瘍細胞を徹底的に減らし再発を抑える。多発性骨髄腫では… 2018/03/29 血液内科
トレンド◎治療薬の進歩で注目される免疫再構築症候群(IRIS)vol.2 AIDS患者で起こるIRISは一般診療でも起こる 琉球大学医学部附属病院長の藤田次郎氏に聞く 後天性免疫不全症候群(AIDS)患者に抗ウイルス薬を投与した結果、免疫能の急激な回復に伴って起こってしまうのが免疫再構築症候群(Immune Reconstitution Inflammatory Syndrome:IRIS)だ。 2018/03/13 感染症
NEJM誌から 多発性骨髄腫にダラツムマブが有望 標準治療に併用すると疾患進行と死亡リスクが減少 高齢の多発性骨髄腫患者で、自家幹細胞移植が適応にならない人の代表的治療レジメンの1つに、ボルテゾミブ+メルファラン+プレドニゾロン(VMP)がある。スペインSalamanca大学病院のMaria-Victoria Mateos氏らは、このレジメンにダラツムマブを追加するオープンラベルのランダム化フェーズ3試験… 2018/02/08 癌
【特集】 関節破壊を起こさないリウマチ治療戦略 ここ数年、新たな生物学的製剤やヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬が登場し、関節リウマチの治療は再び変化の時を迎えている。できるだけ早期から治療を開始する戦略に変わりはないが、増えた選択肢をどのように活用していけばよいのか。改めて関節リウマチ診療の流れをまとめた。… 2017/12/23 骨・関節・筋
NEJM誌から ニボルマブはNSCLC第1選択薬の優位示せず 標準化学療法と比較したオープンラベルのフェーズ3試験 ステージIVまたは再発性のPD-L1陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)で、全身治療歴のない患者を対象とするオープンラベルのフェーズ3試験を行って、第一選択薬としてのニボルマブの有効性と安全性をプラチナベースの標準化学療法と比較した米Ohio州立大学のDavid P. Carbone氏らは、無増悪生存期間や奏効… 2017/07/19 癌
Lancet誌から トファシチニブとアダリムマブの比較試験 MTX併用に比べトファシチニブ単独では非劣性を示せず メトトレキサート(MTX)に十分に反応しない関節リウマチ(RA)患者に対して、トファシチニブを単剤で投与した場合と、MTXと併用した場合の有効性を、アダリムマブとMTXを併用した場合と比較した米Texas大学のRoy Fleischmann氏らは、トファシチニブとMTXの併用は、アダリムマブ+MTXに対して有効… 2017/07/13 骨・関節・筋
Lancet誌から 皮膚T細胞リンパ腫にブレンツキシマブが有望 ベキサロテンまたはメトトレキサートと比較したフェーズ3試験 皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)は、幅広い症状をもたらすまれな疾患で、一般に治癒は望めず、患者のQOLは低下していく。オーストラリアMelbourne大学のH Miles Prince氏らは、標準的な治療に比べ、抗CD30抗体薬物複合体のブレンツキシマブ・ベドチンを投与すると、全般反応スコアが改善し、無増悪生存… 2017/07/03 癌
黄金期迎えた抗体医薬、次のブロックバスターは 日経バイオテクは、主に医薬品、再生医療製品などのバイオテクノロジー関連製品の研究開発、技術開発の動向などを報じる媒体で、その報道の一環として、医薬品の世界売上高ランキングの作成なども行っている。製薬業界では、世界で年間10億ドルを超える売上高に達する医薬品をブロックバスターと… 2017/06/26 医薬品
Ann Intern Med誌から RAに対する生物製剤併用は費用対効果が悪い DMARDs3剤併用に比べわずかな利益でコストは大幅アップ 関節リウマチ(RA)の治療に使える生物製剤の種類は増えたが、最近の研究ではスルファサラジン・ヒドロキシクロロキン・メトトレキサート(MTX)の疾患修飾薬(DMARDs)3剤併用療法でも、治療成績が劣らないと報告されている。カナダBritish Columbia大学のNick Bansback氏らは、エタネルセプト+… 2017/06/26 骨・関節・筋
NEJM誌から EGPA治療にメポリズマブを加える臨床試験 明らかに有効な患者はいるが寛解を達成できない患者も 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)患者に対して、抗インターロイキン5抗体医薬であるメポリズマブを標準治療に追加するフェーズ3試験を行った米National Jewish HealthのMichael E. Wechsler氏らは、標準治療+プラセボ群と比較して寛解達成率が高く期間は長いこと、メポリズマブを追加しても… 2017/06/15 アレルギー・免疫
獣医師との交流がもたらす創薬のブレークスルー 『人間と動物の病気を一緒にみる 医療を変える汎動物学(ズーピキティ)の発想』(バーバラ・N・ホロウィッツ、キャスリン・バウアーズ 著/土屋晶子 訳、インターシフト)という本をご存じだろうか。この本をメインで執筆したのは、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校医療センターの心臓外科医で… 2017/03/28 癌
NEJM誌から C. difficile感染再発予防にベズロトクスマブ トキシンBに対するモノクローナル抗体の臨床試験 英国Leeds General InfirmaryのMark H. Wilcox氏らは、クロストリジウム・ディフィシル(CD)のトキシンBに対するモノクローナル抗体ベズロトクスマブを、CD感染症に対する標準的な抗菌薬の投与を受けている患者に単回投与すると、その後12週間の再発リスクが有意に低下すると報告した。二重盲検… 2017/02/24 感染症
Lancet誌から レゴラフェニブが肝細胞癌の全生存期間を延長 ソラフェニブが奏功しない場合の次の治療薬候補に 肝細胞癌(HCC)でソラフェニブを投与されている間に進行した人々には、レゴラフェニブが次の選択肢になりそうだ。スペインIDIBAPS-Hospital Clinic de BarcelonaのJordi Bruix氏らは、そうしたHCC患者を登録したフェーズ3試験で、レゴラフェニブを投与された患者の全生存期間は、プラセボ群に比… 2017/01/04 癌
NEJM誌から 成人のアトピー性皮膚炎にデュピルマブが有効 北米、欧州、日本で行ったフェーズ3試験で重症度を改善 米国Oregon Health and Science UniversityのE. L. Simpson氏らは、局所治療薬ではコントロールできない中等度から重度のアトピー性皮膚炎に対して、インターロイキン-4(IL-4)受容体αのモノクローナル抗体デュピルマブを毎週または隔週皮下投与した場合とプラセボ投与を比較するフェーズ3試験S… 2016/11/01 皮膚科
State of the arts◆胃癌潰瘍性大腸炎 治療選択肢が増え、生活様式に応じた治療が可能に 大阪市立総合医療センター消化器内科 渡辺 憲治氏 潰瘍性大腸炎(UC)は、再燃と寛解を繰り返す慢性の炎症性腸疾患で、青年層での発症が多い。発症原因は解明されていないが、遺伝的、環境的な要因に加えて、食事などのライフスタイルの関与が指摘されている。… 2016/10/20 消化器
JAMA誌から 第二選択にはTNF阻害薬ではない生物製剤が良好 TNF阻害薬が奏功しなかったRA患者の次の治療の比較研究 TNF-α阻害薬が奏功しなかった関節リウマチ(RA)患者に、次はどんな治療をするべきか、方針を定めているガイドラインはまだない。仏Strasbourg大学のJacques-Eric Gottenberg氏らは、第二のTNF阻害薬による治療を受けた患者と、TNF以外を標的とする生物製剤の治療を受けた患者を比較するランダム… 2016/10/17 骨・関節・筋
Lancet誌から benralizumabは好酸球性喘息の増悪を抑制する CALIMA試験(フェーズ3)で年間増悪率を減少 重症の好酸球性喘息患者には高用量の吸入ステロイドと長時間作用性β2刺激薬を用いても十分にコントロールできない症例が少なくない。カナダVancouver総合病院のJ Mark FitzGerald氏らは、そうした患者にbenralizumabを追加投与するランダム化プラセボ対照フェーズ3試験を行い、年間増悪率が減少… 2016/10/03 呼吸器
トレンド◎日本発、開発進む遺伝子組み換えを使った「経口粘膜ワクチン」 遺伝子組み換え米でコレラも薬剤耐性菌も解決 東京大学医科学研究所内の隔離温室で栽培されているコメが、コレラや毒素原性大腸菌による下痢の予防に活用されるほか、昨今懸念が高まっている薬剤耐性菌問題を解決する切り札の1つになるかもしれない。… 2016/09/20 感染症
Lancet誌から 非感染性ぶどう膜炎にアダリムマブが有望 再燃予防とステロイド減量に役立つ 局所治療に反応しない非感染性ぶどう膜炎患者には、ステロイドの経口投与が行われるが、それ以外の治療の選択肢が求められている。米Ocular Imaging Research and ReadingのQuan Dong Nguyen氏らは、経口ステロイドによって管理されている非感染性ぶどう膜炎患者にTNFα阻害薬のアダリムマブを投… 2016/09/08 眼科
Ann Intern Med誌から TNFα阻害薬はバイオシミラーで代替可能 生物学的同等性と有効性は担保されている バイオシミラーに対する関心と期待が集まる一方で、オリジナルとの同等性に関する不安は残っている。米Johns Hopkins Bloomberg School of Public HealthのFrancine Chingcuanco氏らは、系統的レビューを行って、腫瘍壊死因子α(TNFα)阻害薬のバイオシミラーとオリジナルの生物学的同等性に関… 2016/08/30 骨・関節・筋
NEJM誌から メラノーマのペンブロリズマブ耐性メカニズム 全エクソームシーケンシングが複数の仕組みを示唆 メラノーマの抗PD-1治療を受けて客観的奏効を達成したにもかかわらず、2年程度で再発した患者がいることが報告されている。そこで、米California大学 Los Angeles 校のJesse M. Zaretsky氏らは、ペンブロリズマブ耐性を示した患者を対象に全エクソームシーケンシングを行い、耐性獲得に関連する遺… 2016/08/08 癌
特集◎「高額薬剤が国を滅ぼす」は本当か《インタビュー》 保険給付の仕方には工夫の余地も 鈴木康裕氏(厚生労働省保険局長) 極めて高い効果を発揮する一方、価格も非常に高い新薬が、相次いで登場している。患者にとっては福音だが、医療保険財政に与える影響が大きく、現行システムの見直しは避けられない。この課題を厚生労働省はどう捉えているのか。現・保険局長(取材当時は技術総括審議官)の鈴木康裕氏に聞いた。… 2016/07/19 行政・制度
「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会」に改称へ 日本ジェネリック医薬品学会の名称が、2017年4月から「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会」に変更されることが決まった。 2016/07/12 組織
【新薬】モノクローナル抗体メポリズマブ ヌーカラ:重症気管支喘息に新しい抗体製剤 2016年5月25日、ヒト化抗IL-5モノクローナル抗体メポリズマブ(商品名ヌーカラ皮下注用100mg)が薬価収載された。本薬は3月28日に製造販売が承認されている。適応は「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)」で、成人及び12歳以上の小児に1回100mgを4… 2016/05/27 医薬品
NEJM誌から バリシチニブが難治性RA患者の症状を改善 プラセボ対照のフェーズ3試験 米Stanford大学のMark C. Genovese氏らは、難治性の関節リウマチ患者にヤヌスキナーゼ(JAK)1と2を阻害する経口薬バリシチニブを投与するフェーズ3試験を行い、症状軽減が見られることを報告した。詳細はNEJM誌2016年3月31日号に掲載された。… 2016/04/22 骨・関節・筋
トレンド◎日本初の他家細胞を使った細胞医薬品「テムセル」 急性GVHDの予後改善に新たな選択肢 非常に予後が悪く、致死率も高いのに、治療選択肢が少なく、その治療効果もまだまだ不十分なのが急性移植片対宿主病(GVHD)。この難治性急性GHVDに対する新たな治療薬として2月24日、「テムセル」が発売された。テムセルは他家細胞を使った国内初の細胞医薬としても注目されている。… 2016/03/01 癌
BMJ誌から TNF阻害薬でRA患者の皮膚癌は増えない 一般人よりRA患者のリスクは高いが治療の影響はわずか 関節リウマチ(RA)患者に対する腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬による治療は、有棘細胞癌や基底細胞癌の発生リスクを大きく上昇させないという研究が報告された。これはスウェーデンKarolinska InstitutetのPauline Raaschou氏らが行ったコホート研究で、一般人に比べるとRA患者の皮膚癌リスクは高い… 2016/02/22 骨・関節・筋
リポート◎関節リウマチの治療戦略を変えるJAK阻害薬 リウマチは経口薬だけで治せる時代へ 新薬バリシチニブは単剤でもMTXやバイオを上回る効果示す 米国リウマチ学会は昨年11月、関節リウマチ(RA)治療ガイドラインを改訂し、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬を抗リウマチ薬不応例への治療選択肢の1つに位置付けた。開発中のJAK阻害薬バリシチニブは第3相試験で生物学的(バイオ)製剤を上回る有効性を示し、RAの治療戦略を大きく変えそうだ。… 2016/01/28 骨・関節・筋