NEJM誌から 抗体薬AZD7442のCOVID-19発症予防効果は約8割 2種類の抗体チキサゲビマブとシルガビマブを併用する第3相臨床試験 米国Colorado大学医学部のMyron J. Levin氏らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する完全ヒトモノクローナル抗体のチキサゲビマブとシルガビマブを併せて用いるAZD7442の、COVID-19発症予防効果を調べる第3相臨床試験PROVENTを行い、予定された評価時点でのCOVID-19発症率は0.2%、プラセ… 2022/05/17 感染症
5月2~8日の話題になった論文 イベルメクチンの論文が再度注目を集める 危険な糖尿病網膜症の識別にシスタチンCが役立つ 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 2022/05/17 感染症
Lancet誌から 無針で皮内投与の新型コロナワクチンによる発症予防効果は7割弱 インドで開発されたワクチンの第3相臨床試験の中間解析の結果 インドGrant Government Medical CollegeのAkash Khobragade氏らは、Cadila Healthcare社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)用DNAワクチンのZyCoV-Dを用いた第3相臨床試験の中間解析を行い、針を用いない皮内投与システムによるワクチン3回投与から28日後以降のCOVID-19発症予防効果を66.6%だっ… 2022/04/27 感染症
The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌から 3月承認のUC経口薬カログラの有効・安全性は? 国内第3相臨床試験結果で主要評価項目を達成 日本で行われたAJM300(カロテグラストメチル[商品名カログラ])の第3相臨床試験により、AJM300が中等度の潰瘍性大腸炎に対する新たな導入療法となる可能性が示された。結果は3月30日、The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された。 AJM300は、α4β1およびα4β7… 2022/04/25 消化器
Surgery誌から スタチン使用は結腸癌の生存率を有意に改善する スウェーデン・エレブルー大学のArvid Pourlotfi氏らは、根治目的の待機的結腸癌切除術を受けた患者の生存率を検討し、手術時にスタチン療法を継続していた患者の方が総死亡率、癌特異的死亡率共に有意に低かったと報告した。今回の研究は、腫瘍学的、外科学的に異なる結腸癌と直腸癌を区別した点… 2022/04/21 癌
NEJM誌から バリシチニブは重症円形脱毛症の毛髪再生を促す 10カ国の169施設で行われた第3相臨床試験 米国Yale大学医学部のBrett King氏らは、重症の円形脱毛症患者にヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬のバリシチニブを投与する第3相臨床試験を行い、1日1回4mgのバリシチニブを服用した患者群はプラセボ群に比べ、毛髪が再生し脱毛範囲が縮小した患者の割合が約3割多かったと報告した。結果は2022年3月26… 2022/04/18 皮膚科
JAMA Network Open誌から アスピリンがCOVID-19中等症患者の死亡と肺塞栓を減らす可能性 入院初日にアスピリンを投与された1万5272人と対照群を比較した米国の研究 米国George Washington大学のJonathan H. Chow氏らは、米国で入院した中等症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者のうち、初日にアスピリンを投与された患者とそうでない患者のアウトカムを比較するコホート研究を行い、アスピリン群は28日後までの院内死亡と肺塞栓のリスクが低かったと報… 2022/04/15 感染症
やる気のない人に治療用アプリは効果的か 近年、疾患を治療したり、服薬を管理したり、健康を維持したりするためのデジタル技術(アプリなど)が続々と開発されている。そうしたデジタル技術はデジタルヘルスと総称されているが、流通・販売に当たって薬事承認が必要となるものは「プログラム医療機器(Software as a Medical Device:SaM… 2022/04/14 代謝・内分泌
3月28日~4月3日の話題になった論文 感染初期のイベルメクチン投与はCOVID-19入院を減らさない 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 3月28日~4月3日に最もツイート数が多かったのは、NEJM誌の論文「Effect of Early Treatment with Ivermectin among Patients with Covi… 2022/04/12 感染症
NEJM誌から ソトロビマブ投与後の耐性変異が明らかに ソトロビマブの投与を受けた豪州のデルタ株感染患者を追跡 豪州Sydney大学のRebecca Rockett氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に緊急使用許可を得ているモノクローナル抗体ソトロビマブを投与された患者の一部に、ソトロビマブ耐性変異を獲得したウイルスが生じ、投与から最長24日後まで気道標本から増殖可能な耐性ウイルスが分離されたと報告… 2022/04/04 感染症
JAMA Ophthaolmology誌から 新規の老眼治療用点眼薬、第3相で有効性示す 40~55歳の老眼患者を対象にした点眼薬の第3相臨床試験 米国Waring Vision InstituteのGeorge O. Waring IV氏らは、AbbVie社傘下のAllergan社が開発した老眼治療用点眼薬AGN-190584(ピロカルピン塩酸塩1.25%液+賦形薬)の老眼患者に対する有効性と安全性を評価する第3相臨床試験を行い、AGN-190584は賦形剤のみを使用した対照群に比べ、遠視力に基づ… 2022/03/29 眼科
NEJM誌から ニルセビマブは早産以外の乳児でもRSV下気道感染症を減らす 妊娠35週以後に生まれた1歳までの乳児を対象にした第3相臨床試験 米国Johns Hopkins大学のLaura L. Hammitt氏らMELODYスタディグループの研究者は、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対するモノクローナル抗体ニルセビマブを、RSVの流行シーズンが始まる前に、在胎週数35週以後に生まれた生後1年までの乳児に1回筋注して、150日後までの有効性と安全性を調べる第3相… 2022/03/24 感染症
Lancet誌から 統合失調症の維持療法、薬剤間で有効性の有意差なし 治療薬は患者ごとに副作用が出にくいものを選ぶ方法を推奨 ドイツMunich工科大学のJohannes Schneider-Thoma氏らは、統合失調症患者の維持療法に使われる薬の選択を容易にするために、様々な治療薬を用いたランダム化比較試験(RCT)のネットワークメタアナリシスを行い、プラセボとの比較ではどの薬も再発リスクを減らしていたが、薬同士の比較では特定の… 2022/03/23 精神・神経
NEJM誌から ニルマトレルビルはCOVID-19外来患者の重症化を予防する 日本でも承認されたパキロビッドパックの臨床試験 米国Pfizer社のJennifer Hammond氏らは、発症から5日以内の入院していないCOVID-19患者で、重症化の危険因子が少なくとも1つある人を対象にした第2/3相臨床試験を行い、ニルマトレルビルとリトナビルの併用群はプラセボ群に比べ、重症化するリスクが89%低かったと報告した。結果は2022年2月16日… 2022/03/10 感染症
EBioMedicine誌から 重症COVID-19患者への幹細胞治療は肺病変を小さくする 臍帯血由来の間葉系幹細胞治療を受けた患者を1年後まで追跡 中国Chinese PLA General Hospitalの Lei Shi氏らは、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を起こしたCOVID-19患者に対して、標準治療に加えてヒト臍帯血由来の間葉系幹細胞(UC-MSC)を投与する臨床試験を行い、既に28日後までの短期成績を報告しているが、さらに1年後まで追跡を継続し、UC-MSC治療を受け… 2022/01/25 感染症
Journal of Hepatology誌から 脂肪肝発症に関与する新たな分子を発見? オートファジーとは異なる機序でATG3が作用する可能性 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のモデルマウスや患者の肝臓では、オートファジー関連遺伝子(ATG)3の発現量が増加しており、ATG3が脂肪肝に関与する重要な因子であることが示された。結果は、スペインの研究者らによりJournal of Hepatology誌2022年1月号で報告された。 NAFLDの患者や動… 2022/01/24 消化器
JAMA Neurology誌から 脳卒中後てんかん患者にはどの抗痙攣薬を使用すべきか? 抗痙攣薬の単剤投与を受けていた患者の死亡リスクを調べたスウェーデンの研究 スウェーデンSahlgrenska大学病院のDavid Larsson氏らは、脳卒中後にてんかんを起こした患者に対する抗痙攣薬の投与が、その後の生存アウトカムに与える影響を調べる後ろ向きコホート研究を行い、カルバマゼピンを基準として死亡リスクを比較したところ、薬の種類によって死亡リスクの増加や減少… 2022/01/12 循環器
NEJM誌から デュピルマブは6~11歳の喘息患者にも有効 中等症から重症の小児を対象にした第3相臨床試験 米国Vanderbilt大学医療センターのLeonard B. Bacharier氏らは、既に成人と12歳以上の喘息に対して承認されているデュピルマブを、6~11歳の中等症から重症で標準的な治療ではコントロール不良の喘息患者に投与する第3相臨床試験を行い、デュピルマブは入院が必要な増悪頻度を減らし、症状のコン… 2022/01/07 呼吸器
Lancet Respiratory Medicine誌から lenzilumabはCOVID-19肺炎患者の生存率を改善 GM-CSFのモノクローナル抗体「lenzilumab」を投与する第3相臨床試験 米国Mayo ClinicのZelalem Temesgen氏らは、COVID-19肺炎で入院した患者に対して、標準治療に加えて顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)に結合するモノクローナル抗体lenzilumabを投与する第3相臨床試験を行い、28日後までの侵襲的換気を必要としない生存率が、プラセボに比べ有意に… 2021/12/28 感染症
Lancet誌から cagrilintideは用量依存的に体重を減らす 10カ国で行われた肥満治療薬候補の第2相臨床試験 カナダCalgary大学のDavid C W Lau氏らは、肥満や過体重の人に長時間作用型アミリンアナログのcagrilintideを投与して、GLP-1受容体作動薬のリラグルチドやプラセボと減量効果を比較する第2相臨床試験を行い、この新薬候補に有意な体重減少効果が見られたと報告した。結果は2021年11月16日のLance… 2021/12/16 代謝・内分泌
NEJM誌から ソトロビマブは新型コロナ患者の入院や死亡を減らす サルベコウイルス亜属に対する抗体医薬ソトロビマブの臨床試験 カナダWilliam Osler Health CentreのAnil Gupta氏らは、重症化リスクが高いと考えられる軽症から中等症のCOVID-19患者を対象に、抗体医薬のソトロビマブとプラセボの有効性を比較する第3相臨床試験の中間解析を行い、ソトロビマブは病状が進行して入院や死亡に至る患者の割合を有意に減らしてい… 2021/11/19 感染症
JAMA Internal Medicine誌から 非致死的心筋梗塞は総死亡や心血管死亡の代替指標にならない 冠動脈疾患の予防や治療に対する臨床試験のメタアナリシス 米国Washington大学(ミズーリ州セントルイス)のKevin O’Fee氏らは、冠動脈疾患の予防や治療に対する臨床試験で、総死亡や心血管死亡の代替エンドポイントとして非致死的心筋梗塞を用いるのが適切かどうかを検討するメタアナリシスを行い、代替指標として必ずしも適切ではなかったと報告した。… 2021/11/18 循環器
JAMA Network Open誌から 高齢糖尿病患者の退院時の処方強化に利益なし 低血糖イベントは増えるが長期的なアウトカム改善は見られず 米国Beth Israel Deaconess Medical CenterのTimothy S. Anderson氏らは、高齢の糖尿病患者が退院する時に血糖コントロールを強化した場合の影響について、30日後と1年後までのアウトカムを調べる後ろ向きコホート研究を行い、処方内容を強化すると短期的な低血糖イベントは増えるが、長期的な高… 2021/11/16 代謝・内分泌
Lancet誌から tirzepatideの血糖コントロールはインスリングラルギンより良好 ハイリスクの2型糖尿病患者を対象にした第3相臨床試験 イタリアPisa大学のStefano Del Prato氏らは、GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する共受容体作動薬として開発されたtirzepatideを、心血管リスクの高い2型糖尿病患者に投与して、インスリングラルギンと血糖コントロールを比較する第3相臨床試験を行い、tirzepatideは低血糖の発症率を増やすこ… 2021/11/11 代謝・内分泌
JAMA Intern Med誌から スタチンの投与は糖尿病の進行リスクを高める 胃酸分泌抑制薬を新たに使用した糖尿病患者とのリスク比較 米国VA North Texas Health Care SystemのIshak A. Mansi氏らは、米国の退役軍人局の医療データを利用した後ろ向きコホート研究を行い、糖尿病患者が新たにスタチンを使用すると、新たにH2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬を使用した対照群に比べ、糖尿病が進行する患者の割合が有意に高かったと… 2021/10/27 代謝・内分泌
NEJM誌から 潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持療法にozanimodが有望 中等症から重症の患者を対象にプラセボと比較した第3相臨床試験 米国California大学SanDiego校のWilliam J. Sandborn氏らは、中等度から重度の潰瘍性大腸炎(UC)患者に対して、選択的スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体調節薬のozanimodを投与する第3相臨床試験を行い、この薬が寛解導入や維持療法に有効だったと報告した。結果は2021年9月30日のNEJM誌に掲… 2021/10/22 消化器
JAMA Network Open誌から 治療抵抗性うつ病の臨床試験においてプラセボ効果の影響は大きい 新薬や新治療法が有意差を示しにくい理由を検討するメタアナリシス カナダToronto大学のBrett D. M. Jones氏らは、治療抵抗性のうつ病患者に対する各種(薬物療法、脳刺激治療、心理療法など)のランダム化比較試験(RCT)データを用いたメタアナリシスを行い、この種の試験ではプラセボの効果量が大きいため、試験デザインに配慮する必要があると報告した。結果は… 2021/10/20 精神・神経
Lancet誌から 少量の降圧薬を4種類含む合剤は通常量の降圧薬単剤治療より有望 オーストラリアでイルベサルタン単独と4剤併用を比較した臨床試験 オーストラリアSydney大学のClara K Chow氏らは、標準用量の4分の1に減らした4種類の降圧薬を1錠にまとめた配合薬と、標準用量のイルベサルタンを高血圧患者に12週間投与するランダム化比較試験を行い、4剤配合薬による治療はイルベサルタン単独よりも降圧効果が優れていたと報告した。結果は2021… 2021/10/05 循環器
NEJM誌から CGRP受容体拮抗薬atogepantは片頭痛予防に有効か? 1カ月当たりの片頭痛日数を減らせるかを調べた予防薬としての臨床試験 米国MedStar Georgetown大学病院のJessica Ailani氏らは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬アトゲパントを12週間投与して、1カ月当たりの片頭痛が起こる日数を減らせるかを調べる第3相臨床試験を行い、プラセボに比べ1カ月当たりの平均値で1.2~1.7日減少していたと報告した。… 2021/09/09 精神・神経
NEJM誌から 抗体カクテルはSARS-CoV-2の家庭内感染を予防する カシリビマブとイムデビマブを併用するREGEN-COVの臨床試験 米国Regeneron Pharmaceuticals社のMeagan P. O'Brien氏らは、SARS-CoV-2への中和作用を持つ2種類モノクローナル抗体(カシリビマブとイムデビマブ)を組み合わせて投与するREGEN-COV(旧製品名はREGEN-COV2)を単回皮下注射することにより、患者と接触した家族へのSARS-CoV-2感染やその後のCOVID… 2021/08/31 感染症
JAMA Dermatology誌から ウパダシチニブはデュピルマブよりアトピー性皮膚炎に有効 2種類のプラセボを使用して両薬を直接比較した臨床試験 米国Oregon Medical Research CenterのAndrew Blauvelt氏らは、中等症から重症のアトピー性皮膚炎(AD)の成人患者を対象にウパダシチニブとデュピルマブの有効性と安全性を直接比較する第3b相臨床試験Heads Upを行い、16週間の治療でウパダシチニブの有効性がデュピルマブよりも優れていたと報告… 2021/08/30 皮膚科
JAMA誌から IL-6阻害薬はCOVID-19入院患者の28日死亡率を減らす WHOのワーキンググループによるメタアナリシス WHO Rapid Evidence Appraisal for COVID-19 Therapies(REACT)Working Groupは、COVID-19で入院した患者に対するIL-6阻害薬(主にトシリズマブ)の有効性と安全性を調べた研究を検索してメタアナリシスを行い、標準治療のみ、またはプラセボを投与した場合に比べ、28日死亡率が低かったと報告し… 2021/07/29 感染症
Lancet Diabetes & Endocrinology誌から イマチニブが1型糖尿病患者のβ細胞を保護する可能性 米国とオーストラリアで行われた第2相臨床試験 米国California大学San Francisco校のStephen E Gitelman氏らは、1型糖尿病患者に対して、慢性骨髄性白血病などに承認されているチロシンキナーゼ阻害薬のイマチニブを投与して安全性と有効性を検討する第2相臨床試験を行い、イマチニブはプラセボにくらべ12カ月後の膵臓β細胞の機能を温存してい… 2021/07/27 代謝・内分泌
EClinicalMedicine誌から テノホビルとエムトリシタビンはCOVID-19患者のウイルス増殖を抑えるか? フランスで行われた外来患者60人のパイロット試験 フランスCaen大学病院のJean-Jacques Parienti氏らは、核酸アナログでRNAポリメラーゼを阻害する作用があるテノホビルとエムトリシタビンをCOVID-19患者に外来で7日間投与して、標準治療のみの患者と有効性を比較する予備的な第2相臨床試験を行い、2つの薬によってPCR検査でウイルスが検出できな… 2021/07/23 感染症
EClinicalMedicine誌から nitazoxanideはCOVID-19治療薬に使えるか? ブラジルで行われた概念実証パイロット試験 ブラジルSao Paulo連邦大学のVinicius Fontanesi Blum氏らは、もともと抗原虫薬として開発されたnitazoxanide(NTZ)に抗ウイルス作用もあることから、軽度の呼吸機能障害で入院したCOVID-19患者に投与する予備的な第2相臨床試験を行い、NTZはプラセボよりも入院期間やPCR陰性になるまでの期間を… 2021/07/22 感染症
EClinicalMedicine誌から テルミサルタンがCOVID-19入院患者の炎症を抑制する可能性 アルゼンチンで行われた患者158人によるオープンラベルのRCT アルゼンチンBuenos Aires大学のMariano Duarte氏らは、発症から4日以内COVID-19入院患者にアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)のテルミサルタンを投与するオープンラベルのランダム化比較試験(RCT)を行い、標準治療のみの場合に比べ、CRP値が低下し、入院期間が短縮し、30日死亡リスクも低下… 2021/07/16 感染症
臨床研究の治療でトラブル、裁判所の判断は? 国の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」と「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」とが統合されて、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(以下、統合指針)が策定され、本年6月30日から施行されています。 今回は、臨床研究に参加した人に健康被害が発生… 2021/07/14 医療安全
トレンド◎再生心筋細胞を移植して、失われた心筋を取り戻す 臨床応用目前のiPS心筋球移植、そのポテンシャルは? iPS細胞由来の心筋細胞を移植して心筋を再生し、収縮機能が低下した心不全を治療する──。長年期待されつつもなかなか実現しなかった治療法が臨床応用目前に迫ってきた。慶應義塾大学循環器内科教授の福田恵一氏の研究成果を実現化するため設立され、他家iPS細胞由来心筋球(HS-001)の開発を進… 2021/07/06 循環器
Lancet誌から フィルゴチニブは潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持に有効 40カ国の医療機関が参加したフェーズ2b/3試験 カナダWestern大学のBrian G Feagan氏らは、中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者にヤヌスキナーゼ1(JAK1)選択的阻害薬であるフィルゴチニブを投与するフェーズ2b/3試験を行い、フィルゴチニブ200mgは寛解導入と寛解維持の両方においてプラセボよりも有意に優れていたと報告した。結果は2021… 2021/06/30 消化器
Lancet誌から 抗血小板薬2剤併用後のPCI患者にはクロピドグレル 薬剤溶出ステントを留置した患者5000人以上を追跡した韓国の臨床試験 韓国Seoul大学病院のBon-Kwon Koo氏らは、薬剤溶出ステント(DES)を用いた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受け、ガイドラインが推奨する抗血小板薬2剤併用期間を完了した患者を対象に、その後の抗血小板薬単剤治療としてアスピリンとクロピドグレルを比較するオープンラベルのランダム… 2021/06/15 循環器
NEWS◎糖尿病、肥満とNASH関連肝癌の関係性究明が進むか 従来の3分の1の期間で腫瘍を発症するNASH肝癌モデルが誕生 糖尿病や肥満が、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)関連肝癌の発症リスクを高める機序がもうじき明らかになるかもしれない。ヒトのNASH病態を正しく反映する新たな疾患モデルが確立されたことで、研究が飛躍的に進む可能性が出てきたのだ。 ウイルス性肝炎を合併し… 2021/05/28 消化器
JAMA Network Open誌から ACEI/ARBの使用はCOVID-19患者に影響を与えるか 系統的レビューとメタアナリシスで継続使用を支持する結果 英国Norfolk and Norwich 大学病院のRanu Baral氏らは、高血圧治療などでACE阻害薬やARBを使用していた人と、レニンアンジオテンシン系の阻害薬を使っていない人で、COVID-19を発症した場合のアウトカムに差があるかどうかを検討した52件の研究を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを行い… 2021/04/27 感染症
NEJM誌から 経口JAK阻害薬のアブロシチニブはアトピー性皮膚炎に有効 プラセボやデュピルマブと比較したフェーズ3試験JADE COMPAREの結果 ドイツBonn大学のThomas Bieber氏らは、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者にヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬のアブロシチニブを投与して、プラセボまたは既にアトピー性皮膚炎治療薬として承認されているデュピルマブと、有効性と安全性を比較するランダム化比較試験JADE COMPAREを行い、… 2021/04/21 皮膚科
Anesthesia & Analgesia誌から アスピリンはCOVID-19入院患者に役立つか? 低用量アスピリンで機械的換気が必要な患者を減らせる可能性 米国George Washington大学医学部のJonathan H. Chow氏らは、入院前後のアスピリンの使用がCOVID-19患者のアウトカムに影響を与えているかを探るために後ろ向きコホート研究を行い、アスピリンを使っていた患者は使っていなかった患者よりも機械的換気、ICU入院、院内死亡のリスクが低かったと報… 2021/04/13 感染症
JAMA誌から COVID-19患者へのイベルメクチン投与で効果示せず 発症から7日以内の軽症患者で回復期間短縮効果を調べた研究 コロンビア小児感染症研究センターのEduardo Lopez-Medina氏らは、軽症のCOVID-19患者にイベルメクチンまたはプラセボを5日間投与し、21日後までに症状が消失した人の割合を比較するランダム化比較試験(RCT)を行ったが、回復に要する期間の短縮効果は見いだせなかった。結果は2021年3月4日のJAM… 2021/03/30 感染症
JAMA Network Open誌から 大動脈解離の長期成績が好ましい降圧薬は? β遮断薬、ACEIまたはARBがその他の降圧薬よりも有望 台湾長庚大学のShao-Wei Chen氏らは、大動脈解離で入院後に生存退院した患者の降圧薬の選択と長期成績を調べるためのコホート研究を行い、β遮断薬、ACE阻害薬、ARBを長期使用した場合の成績が、他の降圧薬に比べ良好だったと報告した。結果は2021年3月3日のJAMA Network Open誌電子版に掲載され… 2021/03/29 循環器
NEWS◎世界で初めてヒト胃からのヘリコバクター・スイス培養に成功 今後注意すべきはピロリ菌よりハイルマニイ? ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)陰性例における胃疾患の診断・治療法の開発が、今後飛躍的に促進されるかもしれない。世界で初めてヒト胃からのヘリコバクター・スイス培養が実現されるとともに、ヘリコバクター・スイス(Helicobacter suis)がヒト胃における病原細菌であることが証明… 2021/03/26 消化器
NEJM誌から レルゴリクス併用療法は子宮筋腫治療に有望 エストラジオールと酢酸ノルエチンドロンの併用で骨量を維持しつつ症状を軽減 米国Chicago大学のAyman Al-Hendy氏らは、子宮筋腫で過多月経のある女性を対象にした2件のフェーズ3試験を行い、経口ゴナドトロピン放出ホルモン受容体拮抗薬のレルゴリクスに、エストラジオールと酢酸ノルエチドロンを組み合わせて1日1回服用することにより、骨密度を保ちながら症状を軽減できた… 2021/03/11 産婦人科
Lancet誌から B細胞を調べてRA患者の治療薬を選択する研究 TNF阻害薬が奏功しなかった患者にはどの薬を用いるべきか? 英国Queen Mary University of LondonのFrances Humby氏らは、関節リウマチ(RA)患者に対して滑膜生検を行い、標本のRNA配列を解析して、B細胞の発現レベルが低い患者にはトシリズマブを適用すると、リツキシマブよりも16週時点で症状の改善を達成できる患者の割合が増加すると報告した。オープ… 2021/02/25 骨・関節・筋
JAMA誌から 2種類の抗体併用でSARS-CoV-2が有意に減少 Eli Lilly社の中和抗体を用いたフェーズ2/3試験の結果報告 米国Baylor大学医療センターのRobert L. Gottlieb氏らは、軽症から中等症のCOVID-19患者を対象に、米国で緊急使用許可を得ているEli Lilly社のSARS-CoV-2中和抗体LY-CoV555(bamlanivimab)を単剤で用いた場合と、LY-CoV016(etesevimab)を併用した場合の、ウイルス量に対する影響を検討するフェ… 2021/02/18 感染症
JAMA Neurology誌から アルツハイマー病の新薬候補で認知機能が低下 治療中止から6カ月で機能は回復したものの、atabecestatの開発は中止に βセクレターゼ阻害薬のatabecestatを、アミロイドβの沈着が進んでいる発症前のアルツハイマー病患者に投与したフェーズ2b/3試験EARLYは、プラセボ群に比べ高用量atabecestatを投与された患者の認知機能が低下するという想定外の結果になり、開発は中止された。米国Brigham and Women's Hospital… 2021/02/17 精神・神経
シリーズ◎忘れられないカルテ 私が医師主導治験で学んだこと 千葉大学脳神経内科准教授 三澤園子氏 希少な難病であるクロウ・深瀬症候群(POEMS症候群[Polyneuropathy, Organomegaly, Endocrinopathy, M-Protein, and Skin Changes Syndrome])に対するサリドマイドの有効性を検証する臨床研究を当科教授の桑原聡先生のもとで2006年から開始し、2010年からは医師主導治験を始め、2015年に完了。… 2021/02/16 精神・神経
BMJ誌から SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の特徴比較 実用的なガイドライン作成を目標にしたネットワークメタアナリシス ニュージーランドOtago大学Suetonia C Palmer氏らは、心血管リスクと腎臓病リスクが様々な2型糖尿病患者に対して、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬がもたらす利益と害の大きさを評価するためにネットワークメタアナリシスを行い、どちらの薬も他の糖尿病治療薬と併用すると総死亡率、心筋梗塞、腎… 2021/02/15 代謝・内分泌
NEJM誌から 吸入トレプロスチニルは間質性肺疾患による肺高血圧を改善するか 16週間の治療でプラセボ群との6分間歩行距離の差は約31m 米国Brigham and Women's HospitalのAaron Waxman氏らは、間質性肺疾患がある肺高血圧患者の治療に吸入トレプロスチニルを用いるプラセボ対照ランダム化比較試験を行い、16週間の治療で6分間歩行距離やNT-proBNP値などの指標が改善していたと報告した。結果は2021年1月13日のNEJM誌電子版に掲載さ… 2021/02/12 循環器
NEJM誌から バリシチニブはCOVID-19入院患者の回復を促進 レムデシビルを併用し、バリシチニブとプラセボを比較した臨床試験 米国Nebraska大学医療センターのAndre C. Kalil氏らは、レムデシビルにヤヌスキナーゼ阻害薬のバリシチニブを併用して、プラセボ併用と比較するランダム化比較試験を行い、バリシチニブ併用群はレムデシビル単独群よりも、COVID-19で入院した患者の回復が有意に早かったと報告した。結果は2020年1… 2021/01/12 感染症
Lancet Healthy Longevity誌から メトホルミンはCOVID-19女性患者の死亡率を下げる? 炎症や血液凝固を抑制する作用がCOVID-19患者の女性でも役立つ可能性 米国Minnesota大学のCarolyn T Bramante氏らは、2019年に2型糖尿病または肥満と診断された経歴のあるCOVID-19入院患者の治療成績を調べ、メトホルミンの使用が死亡率に影響を与えていたかどうかを検討するコホート研究を行い、患者全体では死亡率に差は見られなかったが、メトホルミンを使用して… 2020/12/24 感染症
NEWS◎投与群で肺炎が有意に増悪 無症状・軽症患者へのシクレソニド投与で有効性確認できず 国立国際医療研究センターは2020年12月23日、無症状・軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対するシクレソニド(商品名:オルベスコ)の投与について、有効性を確認できなかったとする多施設共同臨床研究の結果を発表した。 2月に国立感染症研究所より、気管支喘息の治療薬として用… 2020/12/23 感染症
NEJM誌から WHOが行ったSolidarity試験の中間解析論文 レムデシビルを推奨しない理由とされ、論議を招いた試験結果 WHO Solidarity Trial Consortiumは、2020年3月に開始したオープンラベルのランダム化比較試験で、抗ウイルス薬候補4剤(レムデシビル、ヒドロキシクロロキン、ロピナビル、インターフェロンβ-1a)がCOVID-19入院患者の死亡率を減らすことができるかを調べていたが、1253人の死亡が報告された時… 2020/12/22 感染症
NEJM誌から 再発性心膜炎にrilonaceptを用いるフェーズ3試験 プラセボよりも心膜炎の症状軽減を促進し再発を抑制する 米国Cleveland ClinicのAllan L. Klein氏らは、再発性心膜炎患者にインターロイキン-1阻害薬のrilonaceptを投与するランダム化フェーズ3試験を行い、プラセボに比べて速やかに心膜炎の症状を消失させ、その後の再発を減らしたと報告した。結果は2020年11月16日にNEJM誌電子版に掲載された。… 2020/12/10 循環器
Lancet Respiratory Medicine誌から 吸入IFNβ-1aをCOVID-19患者に使う臨床試験 フェーズ2試験で英国のCOVID-19入院患者の症状改善を促進 英国Southampton総合病院のPhillip D Monk氏らは、COVID-19を発症し入院している患者に対する、吸入インターフェロン(IFN)β-1a製剤SNG001の有効性と安全性を検討するために、二重盲検のフェーズ2試験を英国内9施設で実施し、14日間の投与でプラセボに比べ有意な症状改善が見られたと報告した。… 2020/12/07 感染症
JAMA誌から フルボキサミンはCOVID-19患者に役立つか? サイトカインの産生を制御する機能に着目した予備的試験 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のフルボキサミンは、サイトカインの産生を制御するσ-1受容体の作動薬としても機能することから、COVID-19患者の炎症重症化を抑制できる可能性がある。米国Washington大学(ミズーリ州)のEric J. Lenze氏らは、軽症のCOVID-19患者にフルボキサミンを投… 2020/12/04 感染症
BMJ誌から COVID-19患者への回復期血漿の効果は限定的 インドで行われたフェーズ2試験では重症化と総死亡に対照群と有意差なし COVID-19を発症し、回復した患者の血漿には中和抗体が含まれていることから、世界各国で、回復期血漿をCOVID-19の治療に用いる試みが進められている。インドIndian Council of Medical ResearchのAnup Agarwal氏らは、中等症の成人患者を登録して、回復期血漿と標準治療、または標準治療のみに割… 2020/11/11 感染症
American College of Cardiology誌から 抗凝固療法はCOVID-19患者の死亡率を減らす ニューヨークのCOVID-19患者4389人を調べたコホート研究 米国Mount Sinai Covid Informatics CenterのGirish N. Nadkarni氏らは、ニューヨーク市内の5病院で入院したCOVID-19患者4389人を対象に、抗凝固療法(AC)の適用とアウトカムの関係を検討し、入院中にACを受けていた患者は受けていない患者に比べ、死亡率や挿管実施率が低かったと報告した。結果… 2020/11/05 感染症
JAMA Network Open誌から ビマグルマブはサルコペニアを改善するか? 副次評価項目の一部に効果が見られるも主要評価項目に有意差なし Novartis Institutes for BioMedical ResearchのDaniel Rooks氏らは、地域在住の高齢のサルコペニア患者に対して、適切な食事と軽い運動に加え、抗アクチビンII型受容体抗体ビマグルマブ(bimagrumab)またはプラセボを投与するランダム化比較試験(RCT)を行い、ビマグルマブ群にプラセボ群に優… 2020/11/04 老年医学・介護
NEJM誌から レムデシビルはCOVID-19からの回復を促進する 米国NIAIDが行ったランダム化比較試験ACTT-1の最終結果 米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のJohn H. Beigel氏らは、COVID-19で入院した成人患者にレムデシビルまたはプラセボを10日間投与する二重盲検のランダム化比較試験Adaptive Covid-19 Treatment Trial(ACTT-1)の最終結果をまとめ、レムデシビルはプラセボよりも回復までの期間を短縮した… 2020/10/27 感染症
EClinicalMedicine誌から エノキサパリンはCOVID-19患者の死亡率を減少 イタリアの1病院での観察コホート研究 イタリアFoundatione Poliambulanza病院のFilippo Albani氏らは、COVID-19患者にエノキサパリンを投与して血栓予防を試みる治療で院内死亡率を減らせるかを検討するコホート研究を行い、エノキサパリンを使用した患者は非使用者に比べ、院内死亡とICU入院のリスクが減少していたと報告した。結果… 2020/10/20 感染症
Lancet Respiratory Medicine誌から COVID-19患者に組換えACE2を投与した症例報告 アンジオテンシンII濃度を低下させ、抗体産生を妨げない オーストリアKaiser Franz Josef病院のAlexander Zoufaly氏らは、同国のAperion Biologics社が開発してフェーズ2試験が行われていた組換えヒト可溶性ACE2(hrsACE2)を、45歳女性の重症COVID-19患者に7日間投与した人道的使用の症例経過を観察し、投与後に臨床状態が徐々に改善して退院に至ったと… 2020/10/09 感染症
NEJM誌から ALSの進行を遅くする新薬候補の臨床試験 24週間のフェーズ2試験でALSFRS-Rスコアの低下を遅くする 米国Massachusetts総合病院のSabrina Paganoni氏らは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者にフェニル酪酸ナトリウムとタウルウルソジオールの合剤を投与するフェーズ2試験を行い、合剤はプラセボに比べ筋萎縮性側索硬化症機能評価スケール改訂版(ALSFRS-R)の低下速度を遅くしていたと報告した。結果… 2020/10/02 精神・神経
American Journal of Cardiology誌から スタチンはCOVID-19治療に役立つか? 4件の研究のメタアナリシスで重症化と死亡のハザード比0.70 マレーシアInternational Medical UniversityのChia Siang Kow氏らは、スタチンを投与された患者と使用していない患者のCOVID-19臨床アウトカムを比較した研究を抽出してメタアナリシスを行い、スタチン使用者では重症化や死亡率が30%低かったと報告した。結果はAmerican Journal of Cardiology… 2020/09/25 感染症
JAMA Network Open誌から ツツガムシ病にはどの抗菌薬がお勧めか? 抗菌薬の有効性と安全性を比較したネットワークメタアナリシス 中国昆明医科大学のJiaru Yang氏らは、ツツガムシ病の治療に用いられる主な抗菌薬の有効性と安全性を比較するためのネットワークメタアナリシスを行い、薬剤間の成績に有意差はなかったが、投与から解熱までの時間はクラリスロマイシンが短かったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に20… 2020/09/16 感染症
JAMA誌から ステロイドは重篤COVID-19患者の死亡率を減少 WHOワーキンググループによるメタアナリシス The WHO Rapid Evidence Appraisal for COVID-19 Therapies(REACT)Working Groupの英国Bristol大学のJonathan A.C. Sterne氏らは、重篤なCOVID-19患者に対するステロイドの有効性と安全性を評価した7件のランダム化比較試験(RCT)によるメタアナリシスを行い、全身へのステロイド投与が28日以… 2020/09/11 感染症
日経バイオテクONLINEより 英AstraZeneca社のCOVID-19ワクチン、製造拠点を世界中に増やせるワケ 海外ではAZD1222の第3相が、日本では第1/2相が進行中 英AstraZeneca(AZ)社が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン(AZD1222、旧開発番号:ChAdOx1 nCoV-19)の製造拠点の確保に力を入れている。AZD1222は、チンパンジーアデノウイルスをベースとしたウイルスベクターワクチンで、現在、米国やブラジルで最終段階の臨床試験が進行中。… 2020/09/10 感染症
学会トピック◎第45回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2020) 新規脳梗塞治療薬、tPA療法適応外の患者にも有効か 脳梗塞治療薬として開発が進められているSMTPの作用機序や薬効について、東京農工大学大学院農学研究院教授の蓮見惠司氏、東北大学大学院医工学研究科教授の新妻邦泰氏が第45回日本脳卒中学会学術集会(8月23日~9月24日)で発表した。tPA療法適応外となる患者に対しても安全に投与できる可能性を… 2020/09/07 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) コルヒチンでCVイベント再発リスク31%減 CV残余リスクとしての慢性炎症に再度脚光、LoDoCo2試験 安定冠動脈疾患の患者に対する低用量コルヒチンの投与により、心血管イベントの再発リスクが31%有意に抑制されたと、オーストラリア・GenesisCare Western AustraliaのMark Nidorf氏らが欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日、インターネット上で開催)で発表した。LoCoDo2試験の… 2020/09/03 循環器
科研費を不正使用すると、どうなる? 科研費を獲得して研究に従事している知り合いはたくさんいますが、私は今までこれに応募したことすらありません。科研費とは、科学研究費補助金の略称で、簡単に書くと文部科学省や独立行政法人日本学術振興会が研究者に向けて競争的研究資金を援助するものです。このほか、厚生労働省の予算で行… 2020/08/28 医の倫理
Ann Intern Med誌から カナキヌマブは変形性関節症の予後を改善 CANTOS試験の探索的分析で股関節や膝関節の全置換術発生率を比較 スイスNovartis Institutes for Biomedical ResearchのMatthias Schieker氏らは、インターロイキン-1β(IL-1β)を阻害する抗体薬のカナキヌマブを用いて、心筋梗塞経験者の心血管イベント再発予防効果を調べたランダム化比較試験CANTOSに参加した人々のデータを探索的に分析し、カナキヌマブが… 2020/08/25 骨・関節・筋
NAFLDがMAFLDになって特効薬が誕生する!? 2000万人とも言われる潜在患者数の多さと、肝硬変や肝癌の発症母地ともなることで最近注目を集める肝疾患が、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)だ。生活習慣病を診ている医師は必ず遭遇して… 2020/08/24 消化器
“イソジン吉村はん”に送りたいエール 8月4日にやらかしはった、「イソジンうがい推奨会見」から2週間経ちますが、その後どないでっしゃろ。太陽の塔や通天閣をライトアップする新型コロナ対策の大阪モデルは、えらい高評価でしたなぁ。その反動なんですかなぁ、テレビはもちろん、TwitterやYouTubeなんかでも「ウソジン吉村」やの「イ… 2020/08/21 感染症
NEJM誌から 早産児へのニルセビマブ投与はRSV感染を抑制 シーズン前1回の筋注でRSV下気道感染症による受診と入院が減少 呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、乳児の下気道感染症の原因として最も多く、健康な乳児の感染を予防する介入法が必要だ。AstraZeneca社のM. Pamela Griffin氏らは、世界23カ国の健康な早産児に対して、各国でRSVの流行期が始まる前に、抗RSVモノクローナル抗体製剤ニルセビマブまたはプラセボを1… 2020/08/20 感染症
NEJM誌から デキサメタゾンがCOVID-19患者の死亡率を減少 ただし、酸素投与が必要ない患者には利益がなさそう 英国Oxford大学のPeter Horby氏らは、英国で進行中のCOVID-19入院患者を対象とするオープンラベルのランダム化比較試験RECOVERYで、通常のケアに加えてデキサメタゾンを投与すると、侵襲的な換気治療を受けているグループの28日死亡率を減らしていたと報告した。速報の結果はNEJM誌電子版に2020年… 2020/08/06 感染症
JAMA Network Open誌から ロチゴチンはアルツハイマー病に好影響あり? 軽症から中等症のAD患者のフェーズ2試験で副次評価項目に有意差 イタリアSanta Lucia Foundation Istituto di Ricerca e Cura a Carattere Scientifico(IRCCS)のGiacomo Koch氏らは、軽症から中等症のアルツハイマー病(AD)患者に経皮吸収型ドパミンアゴニスト製剤ロチゴチンとプラセボパッチを用いるフェーズ2試験を行い、主要評価項目に有意差は見られなか… 2020/08/05 精神・神経
「アビガンが効くかはまだ分からない」と書けない悲劇 「『アビガン』ってコロナに効けへんらしいやん?」 70歳を超えるうちの母親からもそんな言葉が出るほど、アビガン(一般名ファビピラビル)は「正露丸」や「宇津救命丸」を凌駕する(?)くらいの超有名な薬になっているわけですが、先日の報道を見た一般の方々のほとんどは恐らく、同じような感… 2020/07/22 感染症
NEJM誌から アロプリノールのCKD進行抑制を示せず 当初の計画まで参加者数を増やせず、プラセボ群と有意差なし 血清尿酸値の上昇は、慢性腎臓病(CKD)の進行に関係することが知られている。オーストラリアGeorge Institute for Global HealthのSunil V. Badve氏らは、尿酸生成抑制薬のアロプリノールを投与することで、CKD患者の状態悪化を抑えることができるかを調べるランダム化比較試験を行い、2年後のeG… 2020/07/20 腎・泌尿器
JAMA Network Open誌から コルヒチンはCOVID-19患者の悪化を抑制する? ギリシャの小規模RCTで臨床状態が2段階悪化した患者が少ない ギリシャAthens大学のSpyridon G. Deftereos氏らは、抗炎症作用を持ち、安全性も確認されているコルヒチンを、COVID-19入院患者の標準治療に追加する小規模なランダム化比較試験(RCT)を実施して、この薬が臨床的な悪化を抑制する可能性があると報告した。結果は、JAMA Network Open誌電子版に20… 2020/07/13 感染症
トピック◎藤田医大、暫定的な解析結果を公表 アビガン早期投与、新型ウイルス消失率で有意差至らず 藤田医科大学は7月10日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した無症状や軽症患者を対象に行ったファビピラビル(商品名アビガン)の臨床研究について暫定的な解析結果を公表しました。主要評価項目である治療6日目までの累積ウイルス消失率に有意差は出ず、副次評価項目や探索的評価項目でも… 2020/07/11 感染症
Lancet Rheumatology誌から mavrilimumabがCOVID-19患者の炎症回復に有望 抗GM-CSF受容体α抗体のmavrilimumabを投与した臨床試験 イタリアVita-Salute San Raffaele大学のGiacomo De Luca氏らは、COVID-19で全身性の過剰炎症がある成人患者に対して、標準治療に加え、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM-CSF)受容体αのモノクローナル抗体mavrilimumabを追加すると、臨床アウトカムの改善が見られたと報告した。結果はLancet Rhe… 2020/07/03 感染症
JAMA Intern Med誌から 癌治療薬の多くは試験デザインに問題あり 2014~19年に承認された薬の大半に臨床試験の弱点が見つかる 米国Mississippi大学医療センターのTalal Hilal氏らは、2014~19年に米食品医薬品局(FDA)が承認した癌治療薬の臨床試験データについて、ランダム化・全生存期間・クロスオーバー・対照群の4つの観点が最適化されているかを再検討し、承認薬の3分の2で試験デザインの弱点が見つかったと報告した… 2020/07/02 癌
関係者が証言「共同研究に利用することを口頭では伝えていた」 NDB目的外利用、厚労省担当者の同意あった? 医療ビッグデータ研究のさらなる遅れを懸念 厚生労働省は今年5月、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)が製薬会社3社との共同研究などに目的外利用されていたとして、この事件に関与した国立精神・神経医療研究センターの元部長職の男性によるNDBの使用を無期限に禁止したと発表した(関連記事)。だが、この事件の関係者A氏に… 2020/06/25 事件・話題
NEJM誌から ヒドロキシクロロキンに予防効果見られず 濃厚接触者を対象にしたCOVID-19発症予防のRCTでプラセボと差がない 米国Minnesota大学のDavid R. Boulware氏らは、COVID-19の診断が確定した患者と濃厚接触する機会があり、SARS-CoV-2に暴露した可能性が高い人を対象に、ヒドロキシクロロキンがCOVID-19の発症予防に役立つかどうかを調べるランダム化比較試験を行い、発症率はプラセボを使用した対照群と有意差が… 2020/06/22 感染症
トピック◎オックスフォード大学のRECOVERY試験 デキサメタゾン、COVID-19重症例の死亡を減少 オックスフォード大学が主導しているRECOVERY(Randomised Evaluation of COVid-19 thERapY)試験の結果、ステロイド系抗炎症薬であるデキサメタゾンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症例の死亡を減少させることが明らかになりました。オックスフォード大学が6月16日、同大のウェブサイ… 2020/06/19 感染症
Lancet Rheumatology誌から アナキンラを用いた臨床試験に必要な情報とは 臨床試験に参加する患者の組み入れ基準がバラバラ 現在、アナキンラをCOVID-19患者に投与する臨床試験が、各国で少なくとも10件進行中だ。英国Manchester大学のAndrew King氏らは、これらの臨床試験の組み入れ基準が必ずしも一致せず、試験によって違いがあることから、アナキンラの良い適応である過剰な炎症反応を起こしている患者の適切な選択の… 2020/06/09 感染症
NEWS◎データ提供会社の症例情報の信ぴょう性に疑念? ヒドロキシクロロキン、イベルメクチンとCOVID-19が関係する論文が取り下げ 2020年6月4日、LancetとThe New England Journal of Medicineが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する論文を相次いで撤回した。医療情報分析会社であるSurgisphere社が提供するデータを用いて解析していた論文で、そのデータの信ぴょう性が疑われたことから取り下げとなった。今後のCOVID… 2020/06/07 医療の質
Lancet誌から 3剤併用療法はCOVID-19患者の回復を早める ロピナビル/リトナビル・リバビリン・IFNβ-1bの併用とロピナビル/リトナビル単剤の比較 香港Queen Mary HospitalのIvan Fan-Ngai Hung氏らは、IFNβ-1b、ロピナビル/リトナビル、リバビリンの3剤併用療法のCOVID-19に対する有効性と安全性を評価するためにオープンラベルのランダム化フェーズ2試験を香港の6病院で実施し、ロピナビル-リトナビル1剤を用いた対照群よりも入院期間を短縮… 2020/05/28 感染症
Lancet誌から クロロキンはCOVID-19の治療に役立たない? 死亡率の減少は見られず不整脈のリスクは増加 クロロキンやヒドロキシクロロキンは、時には第2世代のマクロライド系抗菌薬(アジスロマイシンやクラリスロマイシンなど)と併用で、COVID-19患者の治療に用いられている。米国Harvard大学医学部のMandeep R Mehra氏らは、国際的なCOVID-19患者登録のデータを分析し、これらの薬を投与された患者… 2020/05/27 感染症
Lancet Rheumatology誌から ARDSのCOVID-19患者にアナキンラが役立つ 対照群よりも呼吸機能が改善する割合が高い ARDSを発症し、全身性の炎症が見られるCOVID-19患者の死亡リスクは高い。イタリアVita-Salute San Raffaele大学のGiulio Cavalli氏らは、そうした患者に組換えIL-1受容体拮抗薬のアナキンラを投与すると、標準治療のみの患者に比べ成績が改善していたと報告した。結果は、Lancet Rheumatology誌電… 2020/05/22 感染症
トピック◎日本医師会COVID-19有識者会議が緊急提言 COVID-19治療薬、拙速な承認を行うべきでない 「有事だからエビデンスが不十分でも良い、とは断じてならない」とも 日本医師会のCOVID-19有識者会議(座長・自治医科大学学長の永井良三氏)は5月17日付で「新型コロナウィルス感染パンデミック時における治療薬開発についての緊急提言」を発表しました。アビガンなどのCOVID-19治療の候補薬を念頭に、「エビデンスが十分でない候補薬、特に既存薬については拙速な特… 2020/05/20 感染症
NEJM誌から 降圧薬はCOVID-19患者の死亡率を増やさない ACE阻害薬とスタチンはむしろ死亡率の低下に関連する可能性 米国Harvard大学医学部のMandeep R. Mehra氏らは、アジアと欧米の11カ国169病院に入院したCOVID-19患者8910人のデータを分析して、心血管疾患の病歴と治療薬の使用が、院内死亡リスクに及ぼす影響を検討したところ、心血管疾患の既往は院内死亡率の増加と関連があったが、治療薬の使用は死亡率増… 2020/05/20 感染症
レムデシビルの「三日承認」で感じたこと 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るっている。米Johns Hopkins大学のデータによると、2020年5⽉11⽇時点で、全世界で感染が確認されている患者数は410万⼈超、死者は28万⼈を超えた。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による影響は、医療崩壊に留まらず、世界経済にまで及… 2020/05/12 感染症
NEJM誌から ACEIとARBはCOVID-19に悪影響を及ぼさない 6272人の患者と3万759人の地域住民を比較したイタリアの症例対照研究 SARS-CoV-2は細胞表面のACE2を介して細胞内に侵入する。ACE阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)はACE2の発現を増加させるが、これらの薬の使用がSARS-CoV-2感染リスクやCOVID-19重症化リスクに影響を及ぼすかどうかは明らかではなかった。イタリアMilano-Bicocca大学のGiuseppe Mancia… 2020/05/12 感染症
NIHのプレスリリースから レムデシビルのRCT、米国では回復が早まる 患者1063人の中間解析で、死亡率に差はないが回復が4日早い 米国立衛生研究所(NIH)は、2020年4月29日、NIH傘下の米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)の後援を受けて、主に米国で行われているレムデシビルに関する二重盲検のランダム化比較試験Adaptive COVID-19 Treatment Trial(ACTT)の予備的な解析で好結果が得られたと発表した。プラセボ群に比… 2020/05/08 感染症