JAMA Intern Med誌から GLP-1受容体作動薬で胆嚢・胆管疾患が増加 減量目的で長期にわたり高用量を使用するとリスクが大きい 中国Peking Union Medical College HospitalのLiyun He氏らは、GLP-1受容体作動薬(GLP-1 RAs)の使用と、胆嚢や胆管疾患のリスク増加の関連を検討するために、ランダム化比較試験(RCT)を対象にした系統的レビューとメタアナリシスを行い、GLP-1 RAs使用者では対照群よりリスクが増加しており、… 2022/04/19 代謝・内分泌
BMJ誌から SARS-CoV-2感染後に免疫介在性神経障害が増加 ワクチン接種後では増加は見られず 英国Oxford大学のXintong Li氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種後とSARS-CoV-2感染者の免疫介在性神経障害のリスクを調べる大規模コホート研究を行い、SARS-CoV-2感染後の人ではベル麻痺、脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群のリスクが増加していたがワクチン接種によるリス… 2022/04/08 感染症
ERJ Open Research誌から NSAIDs過敏喘息の有病率 今でも慣用的に「アスピリン喘息」という言葉がよく用いられていますが、ご存じのようにCOX-1阻害作用を有する非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)によって非アレルギー性の過敏症(不耐症)を起こすことが本態とされています。鼻閉や流涙など、気道症状を起こすことから、aspirin-exacerbated respir… 2022/03/14 呼吸器
JAMA Dermatology誌から ICIに伴う皮膚有害事象は癌患者の生存に有利な可能性 治療から6カ月以内の皮膚有害事象の有無と死亡率を調べたコホート研究 米国Massachusetts総合病院のKimberly Tang氏らは、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の治療を受けた悪性腫瘍の患者を対象に、皮膚の免疫関連有害事象の発生と患者の生存率の関連を調べるコホート研究を行い、治療開始から6カ月以内に有害事象を経験した患者は、傾向スコアをマッチさせた対照群… 2022/02/28 癌
JAMA Network Open誌から 妊娠中のスタチン使用は先天異常を増やさない 台湾の大規模コホート研究で早産増加の可能性はあり 台湾台中栄民総医院のJui-Chun Chang氏らは、台湾で第1子を出産した女性の妊娠の経過と服薬状況を調べた後ろ向きのコホート研究を行い、妊娠中のスタチンの使用は先天異常の増加と関連は見られなかったが、早産や出生時低体重のリスクは増加していたため注意が必要だと報告した。結果は2021年12月… 2022/01/28 産婦人科
Gastroenterology誌から PPIを常用するとIBDを発症しやすい? 64万人以上を対象とした大規模コホート統合解析 米国と英国の大規模コホートの統合解析で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用により、炎症性腸疾患(IBD)やそのサブタイプであるクローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)を発症するリスクが高まると報告された。結果はGastroenterology誌12月号に掲載された。 PPIは現在最も広く使用されてい… 2021/12/17 消化器
抗がん薬による口内炎、どう対応する? 乳がん、肝転移、骨転移と診断され、ホルモン療法や複数の抗がん薬治療を続けていたものの治療抵抗性となったKさん。前回受診時から、経口抗がん薬のエベロリムス(商品名アフィニトール)とアロマターゼ阻害薬のエキセメスタン(アロマシン他)による治療が開始されました。投与開始から2週間後… 2021/11/05 癌
JAMA Network Open誌から mRNAワクチン接種後のアナフィラキシーはIgE抗体を介さない ポリエチレングリコールに対するIgG抗体を介するメカニズムが関与か? 米国Stanford大学のChristopher Michael Warren氏らは、SARS-CoV-2に対するmRNAワクチン接種後にアレルギー反応を起こしたと考えられる22人を対象に、皮膚プリック検査、好塩基球活性化試験、ポリエチレングリコール(PEG)に対するIgEとIgG抗体検査などを行い、ワクチン接種後のアナフィラキシー… 2021/10/15 感染症
国際医療福祉大学成田病院症例カンファレンス コロナワクチン接種後の下腿浮腫、診断はどう進める? 大平 ここまでで鑑別疾患を考えてみてください。研修医A 高齢者なので心不全を考えます。大平 今や心不全はコモンな疾患ですからね。他はどうでしょう。研修医B ネフローゼ症候群。大平 全身性の浮腫ではないかと考えたのですね。他にも挙げられますか。研修医C 甲状腺機能低下症。大平 様々… 2021/10/08 プライマリケア 医師限定コンテンツ
副反応経験者に3回目接種を促すことは、今までよりきっと難しい いよいよ日本でも、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)を行う方向性が固まってきました。2021年9月17日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会では、ワクチンの3回目接種を実施する方針が示され、了承されました(外部リンク:3回目接種実施決定「間隔8カ月以上」 医師… 2021/10/04 感染症
8月23~29日の「話題になった論文」 BNT162b2ワクチンの有害事象を調べたイスラエルの大規模研究が注目 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 2021/09/07 感染症
イリボーが増量された患者をどうフォロー? 下痢型過敏性腸症候群の治療でイリボー(一般名ラモセトロン塩酸塩)を服用中の70歳女性。下痢症状が改善しないことから、イリボーが増量処方された。 2021/08/31 消化器
SGLT2阻害薬が追加された糖尿病患者 糖尿病の治療でエクメット配合錠LD(一般名ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩)を服用中の65歳女性。食事療法などを行っていたが、血糖値などの改善がなかなか見られないことから、スーグラ(イプラグリフロジンL−プロリン)が新たに追加処方された。… 2021/07/01 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から イブプロフェンは小児入院患者のAKIを増やす 中国の小児入院患者約5万人を調べたコホート研究 中国南方医科大学のLicong Su氏らは、中国の大規模コホート研究Epidemiology of AKI in Chinese Hospitalized Patients(EACH)studyのデータを利用して、小児の入院患者が急性腎障害(AKI)を発症するリスクを検討し、イブプロフェンの使用が入院中のAKIのリスクを増加させていたと報告した。結… 2021/04/05 腎・泌尿器
BMJ誌から 降圧薬の有害事象を調べたメタアナリシス 治療により転倒は増えないが急性腎障害や失神のリスクは増加する 英国Oxford大学のAli Albasri氏らは、成人に降圧薬を投与するランダム化比較試験(RCT)を対象に系統的レビューとメタアナリシスを行い、降圧薬の使用は転倒リスクを増やさないが、軽度の有害事象(高カリウム血症や低血圧)とやや重度の有害事象(急性腎障害、失神)のリスクは増加していたと報… 2021/03/15 循環器
JAMA Pediatrics誌から 小児のPPI使用は喘息発症リスクを増やす スウェーデンの大規模コホート研究で2歳未満は特に要注意 スウェーデンKarolinska研究所のYun-Han Wang氏らは、小児のプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用が喘息発症リスクと関連しているかを調べるコホート研究を行い、中央値3年間の追跡で、PPIs使用者は非使用者に比べ喘息発症リスクが増加していたと報告した。結果は2021年2月8日のJAMA Pediatrics誌電… 2021/03/10 小児科
押さえておきたい漢方薬と西洋薬との相互作用・相乗効果 ニューキノロン系抗菌薬と併用NGな漢方薬は? 間質性肺炎による死亡者まで出てしまった小柴胡湯とインターフェロンの併用。相互作用のリスクなども分からない状態で、慢性肝炎患者に対して小柴胡湯が多用されたことが原因の1つとする意見もある。このような過去を繰り返さないためにも、漢方薬を用いる際には西洋薬との相互作用にもしっかりと… 2021/01/13 東洋医学
インタビュー◎飯塚病院東洋医学センター漢方診療科診療部長の吉永亮氏に聞く 副作用に注意すべき“イエロー”の生薬 漫然とした処方にはご用心! 新型コロナウイルス感染症の流行により長引く自粛生活。受診を控える傾向は続き、代わりにセルフメディケーションへの関心が高まっている。特に「副作用が少ない」とされている漢方薬はドラッグストアでも手に入り、セルフメディケーションとして取り入れやすい。しかし、漢方薬にももちろん副作… 2021/01/07 東洋医学
Lancet誌から フェブキソスタットの心血管リスクは非劣性 欧州医薬品庁の要望によりアロプリノールと比較する安全性試験を追加 英国Dundee大学のIsla S Mackenzie氏らは、欧州医薬品庁の要望により市販後の安全性を再確認するためのThe Febuxostat versus Allopurinol Streamlined Trial(FAST)試験を行い、約6000人の痛風患者を中央値で4年間追跡して、フェブキソスタットの心血管イベントに対する安全性はアロプリノール… 2020/12/02 代謝・内分泌
第9回 アスピリン喘息既往者に用いるステロイド静注 呼吸器内科病棟で、看護師が薬剤師に次のような質問をしました。「気管支喘息で入院になった患者さんですが、先生は『アスピリン喘息の既往があるから今回はリンデロン注を使用する』と言っていました。他のステロイドの薬剤とどう違うのですか」。… 2020/12/01 薬剤師
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) スタチンによる副作用、プラセボでも同程度発生 ノセボ効果を検証したSAMSON試験の結果 副作用によりスタチンの服用を中断した人を対象に、スタチン投与、プラセボ投与、薬剤非投与をランダムに1カ月ごとに実施したところ、プラセボ投与時も薬剤非投与時に比べ副作用の程度は2倍に強まったほか、スタチン投与時とプラセボ投与時で副作用の程度に差はなかった。インターネット上で開催… 2020/11/30 循環器
JAMA Network Open誌から 2歳未満の小児の解熱鎮痛に何を使うか? アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した系統的レビュー ニュージーランドAuckland大学のEunicia Tan氏らは、2歳未満の小児に対する短期的な解熱・鎮痛効果と安全性について、アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した研究の系統的レビューとメタアナリシスを行い、24時間以内の鎮痛と解熱はイブプロフェンの方が勝り、有害事象には有意差がなかっ… 2020/11/25 小児科
在院日数を左右する「北風と太陽」強引は逆効果? 今回より、4回にわたって、総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹となる「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について解説します。今回は第一の要素である「健康、疾患、病いの経験を探る」をテーマとして取り上げます。 さて、本日は村上さんの退院… 2020/10/26 医師・患者関係
第53回日本薬剤師会学術大会より ステロイド長期服用者の骨折予防に積極介入を 2020年10月10~11日に札幌市で開催された第53回日本薬剤師会学術大会で、アインファーマシーズアイン薬局白石店(札幌市)の熊谷悠亮氏が、ステロイド長期使用者および薬局薬剤師を対象に実施した骨粗鬆症治療状況の調査結果を公表。骨粗鬆症や骨折リスクが高いにもかかわらず未治療のケースが少… 2020/10/19 骨・関節・筋
BMJ誌から HPVワクチンと自律神経障害関連疾患は無関係 デンマークの女性約137万人を追跡した自己対照ケースシリーズ研究 安全性に関する懸念が、4価のHPVワクチンの普及を妨げているのは日本だけではない。デンマーク、アイルランドでも普及が遅れているという。デンマークStatens Serum InstitutのAnders Hviid氏らは、接種後の発症が懸念されている、慢性疲労症候群や複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群といっ… 2020/09/28 感染症
BMJ誌から カナグリフロジンは下肢切断を増やすか? 65歳以上で心血管疾患がある患者では、GLP-1受容体作動薬よりも有意に増加 米国Harvard大学医学部のMichael Fralick氏らは、米国の大規模データベースを利用して、2型糖尿病患者で新たにカナグリフロジンを処方された患者と、GLP-1受容体作動薬を処方された患者を対象に、患者の年齢と心血管疾患の有無で4群に分けたコホートを追跡して下肢切断リスクを検討したところ、カ… 2020/09/10 代謝・内分泌
タケキャブとタケルダの取り違えに注意 武田薬品工業(東京都中央区)、大塚製薬(東京都千代田区)、武田テバ薬品(名古屋市中村区)は2020年9月1日、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のタケキャブ錠(一般名ボノプラザンフマル酸塩)と、抗血小板薬とPPIの配合薬であるタケルダ配合錠(アスピリン・ランソプラゾール)について、販売名類… 2020/09/07 薬剤師
抗がん剤による下痢、重症度をどう評価する? 治療日誌を活用し、発現時期や排便回数を確認しよう 近年、外来通院による抗がん剤治療が多くなってきました。入院せずにQOLも保てて患者さんにとって良いことですが、治療開始後に医療者が患者さんの状態をこまめに確認できない分、副作用の発現状況などを適切に評価しないと、患者さんの安全を担保できません。日常生活に支障がでるような副作用が出… 2020/09/02 癌
第2回 その下痢、CMでおなじみのOTC薬が原因かも? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、漢方専門医 をゲストとして招き、意外と知られていない漢方薬の副作用について議論を深めます。松口崇央(九州労災病院消化器内科)2010年長崎大卒。麻生飯… 2020/08/27 消化器
第1回 止まらない下痢、果たしてその原因は… 「消化器内科」と一口に言っても、肝胆膵を専門とする医師がいれば消化管が得意な医師もいるというように奥が深い診療科です。知識や技術は年々アップデートされ、気がつけば自分の中では最新の知識が「古い」と若手から指摘されるなんてことも……。しかし、日々の診療は忙しく、腹痛や下痢とい… 2020/07/28 消化器
東京大学医学部附属病院薬剤部副薬剤部長 大野 能之 氏 「添付文書に書いてあるから」でなく薬のプロとして副作用を判断しよう 雑誌「日経ドラッグインフォメーション プレミアム版」7月号の特集「3つのアクションで考える 副作用マネジメント」に関連して、医薬品情報・薬物動態に詳しい東京大学医学部附属病院の大野能之氏に、副作用モニタリングに関わる薬剤師が習得すべきスキルや、添付文書を活用する上での注意点につい… 2020/07/27 薬剤師
【新連載】 コロナが心配だが抗がん剤治療を受けるべき? 新しくコラムを執筆することになりました川上和宜です。私の勤務するがん研有明病院(東京都江東区)は、日本最古のがん専門医療機関で、病床数は686床、外来がん化学療法室は75床、薬剤部は薬剤師約60人の組織です。当院では、薬物療法を受けている患者さんに対する「薬剤師外来」を行っており、が… 2020/06/22 薬剤師
高齢者診療、お薬手帳が1冊とは限らない? 予約外で来院した理由が気になるところです。総合医療・家庭医療を実践する一条医師の場合、どのようなアプローチを行うのか、その診療現場をのぞいてみましょう。(患者は診察室へ独歩で入室、杖は不使用)一条医師:今日はどうされましたか?藤原:最近、歳のせいかなんだかふらつくんだよ。次… 2020/05/25 老年医学・介護
NEWS◎COVID-19への投与で副作用報告が増加 ヒドロキシクロロキンの重篤な副作用で注意喚起 サノフィ日本法人は4月28日、海外で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療のためヒドロキシクロロキン(商品名プラケニル)が投与された症例から、QT延長、トルサード・ド・ポアント、失神、心停止、突然死といった、重篤ないし生命を脅かす副作用の報告が増加しているとして注意喚起を行った… 2020/04/29 循環器
新型コロナのワクチン開発、専門家が気にする“ある副作用” 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が止まらない。感染を制御できた地域でも、再度の感染拡大を懸念して、すぐに元通りの生活には戻れそうもない。こうした状況で期待されているのが、感染を予防したり、重症化を防いだりする新型コロナウイルスワクチンの開発だ。 中国や米国などでは… 2020/04/16 感染症
不安や不眠など、軽度の精神神経系症状を常に念頭に モンテルカストの副作用にFDAが再警告 4大医療系雑誌の1つ、「NEJM」の3月初旬のトピックに「Montelukast to Get Boxed Warning」という記事がありました1)。モンテルカストは一般的な気管支喘息・アレルギー性鼻炎の治療薬で、小児科でもよく処方される薬の1つです。Boxed Warning(枠組み警告)は処方箋医薬品のリスクの可能性につ… 2020/03/30 薬剤師
薬を増やすと効果も副作用も強いわけではない? 哲学者の岸見一郎氏は自身の連載で、患者が「何のために薬を飲むのか」について次のように記している。「生きるために服薬は必要ですが、薬を飲むために生きているわけではありません。端的にいえば、服薬し、少しでもよくなって幸福に生きるためです」(岸見一郎の「患者と共に歩む心構え」第2回… 2020/03/16 医薬品
動画で見る「薬剤性パーキンソニズム」 様子がおかしい高齢者、原因はスルピリドだった 患者は80歳女性のAさん。2カ月ほど前から外出することが少なくなり、徐々に歩行時にふらつきが見られるようになった。1週間ほど前から落ち着きがなくなり、食欲の低下も見られたため、近隣に住む息子夫婦に連れられて、近隣のN病院を受診した――。… 2020/02/07 医薬品
JAMA Neurology誌から 抗てんかん薬使用中の女性も母乳育児はOK 大半の抗てんかん薬で乳汁への移行割合は低い 米国Minnesota大学のAngela K. Birnbaum氏らは、プロスペクティブな多施設観察研究Maternal Outcomes and Neurodevelopmental Effect of Antiepilleptic Drugs(MONEAD)を行って、抗てんかん薬を使用している母親と産まれた子の抗てんかん薬血中濃度を測定し、乳児の血中濃度は母親よりも著しく… 2020/01/10 精神・神経
書ける!伝わる!トレーシングレポート活用術 高齢患者のDOAC処方、腎機能を確認し治療方針を共有 薬局薬剤師が「トレーシングレポートを書こう」と思うタイミングは、患者の服用状況や処方薬に関する問題に気付いたときが多いのではないだろうか。だが筆者は、「患者の状態を確認したいとき」にもトレーシングレポートを書くことがある。具体的には、処方内容や、患者から聞き取った情報だけでは… 2019/12/23 薬剤師
【第14回】 【動画】薬疹を起こしやすい薬剤は? 薬疹は避けられないものですが、一方で医師にとっても患者にとっても単なるトラブルです。今回から3回に分けて「薬疹によるトラブルを回避するための工夫」を説明します。1回目は第一線で働く先生方が出会う可能性の高い「薬疹を起こしやすい薬剤」がテーマです。(3分33秒)… 2019/12/11 医薬品
医師3636人に聞く◎今冬のインフルエンザ治療方針 主に使う抗インフル薬、オセルタミビルが首位 ゾフルーザは8.2%で4位、耐性問題への対応が浸透か 今冬のインフルエンザ治療において、主として使う抗インフルエンザ薬は、オセルタミビル(商品名タミフルほか)が53.3%で第1位でした。小児への積極的使用が非推奨となったゾフルーザ(一般名バロキサビル マルボキシル)は8.2%で、4位にとどまりました。… 2019/12/05 感染症
JAMA Network Open誌から 股関節骨折を増やす薬の組み合わせはどれか? 高齢者の薬剤併用による骨折リスク増加を調べる大規模コホート研究 米国Dartmouth大学のRebecca T. Emeny氏らは、米国のメディケア受給者を対象に、骨折リスクを上昇させることが知られている薬剤(fracture-associated drugs;FADs)の使用状況と股関節骨折のリスクを調べるコホート研究を行い、使用していたFADs数が増えるほど骨折リスクが増加し、非使用者に比… 2019/11/29 骨・関節・筋
局所麻酔薬中毒(LAST)は突然やってくる! 皆さん、リドカイン(商品名キシロカイン)などの局所麻酔薬を使用した経験はありますか? 「ある」と回答された皆さん、「突然」有害事象が起きたとしても、きちんと対応できますか? 2019/11/08 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
不適正使用の報告多く、PMDAが「医薬品適正使用のお願い」発出 ラモトリギンによる重篤な皮膚障害で注意喚起 用法・用量の順守徹底を 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は10月23日、「PMDAからの医薬品適正使用のお 願い」を発行し、ラモトリギン(商品名ラミクタール他)について、重篤な皮膚障害の副作 用を来した症例において用法・用量が遵守されていない事例が多いとして、定められた用 法・用量を順守するよう注意喚起を行った… 2019/10/29 精神・神経
第52回日本薬剤師会学術大会より 病院薬剤師の提案で処方はどこまで変わるか 病院薬剤師が患者の処方見直しについて積極的に提案することで、実際の処方変更率は80~100%に上り、ポリファーマシーの改善につながっている――。昭和病院(山口県下関市)薬剤課薬局長の川崎美紀氏が、同病院で実践しているポリファーマシー解消策について、2019年10月13~14日に山口県下関市で… 2019/10/24 医薬品
2018年度「医薬品販売制度実態把握調査」結果が公表 乱用恐れのある医薬品販売、約半数がルール順守せず 厚生労働省は2019年9月12日、2018年度「医薬品販売制度実態把握調査」の結果を公表した。薬局や店舗販売業の店舗において、乱用などの恐れがある第2類医薬品を複数購入しようとした際、「質問等されずに購入できた」店舗の割合は48%に上り、前年度調査より9.2ポイント悪化(2017年度は38.8%)。… 2019/09/18 医薬品
Ann Intern Med誌から SGLT-2阻害薬は尿路感染症を増やさない? 傾向スコアをマッチさせた大規模コホートでインクレチン関連薬と比較 米国Harvard大学医学部のChintan V. Dave氏らは、米国の民間医療保険データベースを利用して、SGLT2阻害薬の使用を開始した2型糖尿病患者と、DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬の使用を開始した患者の重度の尿路感染症(UTI)リスクを比較するコホート研究を行い、SGLT2阻害薬はUTIリスクを増加させ… 2019/08/22 代謝・内分泌
Lancet誌から 統合失調症治療薬のネットワークメタアナリシス 32種類の抗精神病薬のうち26種類がプラセボ群よりスコアを改善 ドイツMunich工科大学のMaximilian Huhn氏らは、再発性の統合失調症患者の急性期治療に用いられる32種類の薬をプラセボ、または実薬同士で比較したランダム化試験の系統的レビューとネットワークメタアナリシスを行い、有効性については薬剤間の差はあまり大きくないが、副作用は薬剤間の差が大き… 2019/08/06 精神・神経
エイベリス点眼液、眼内レンズ挿入眼に注意 禁忌例への使用と黄斑浮腫の副作用報告受け適正使用を喚起 参天製薬(大阪市北区)は2019年7月26日、緑内障・高眼圧症治療薬のエイベリス点眼液0.002%(一般名オミデネパグイソプロピル)について、「適正使用のお願い」を発出した。添付文書上で禁忌と定めている、無水晶体眼または眼内レンズ挿入眼の患者に対して使用された報告を受けたもの。… 2019/07/26 コメディカル
骨粗鬆症の注射薬イベニティの適正使用を喚起 虚血性心疾患・脳血管障害の発現リスクに注意 アステラス・アムジェン・バイオファーマ(東京都千代田区)は2019年7月24日、骨折の危険性の高い骨粗鬆症を適応とするイベニティ皮下注105mgシリンジ(一般名ロモソズマブ[遺伝子組換え])について、「適正使用のお願い」を発出。適用患者の選択に当たっては、WHO(世界保健機関)の定義や原発… 2019/07/25 コメディカル
患者を紹介してくれる医療機関との関係に苦悩 多剤処方の原因は「他院の医師」…どうする? 薬の多剤併用によって服用困難、薬物有害事象(副作用)といった問題が生じている状態は「ポリファーマシー」と呼ばれます。75歳以上の高齢患者に多く見られ、病院経営への影響も甚大です。医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』の人気コラム「コンサルタント工藤高の病院経営最前線」。7月号の記… 2019/07/19 医療経営
JAMA Intern Med誌から 抗コリン薬の長期使用は認知症を増やすか? 抗精神病薬、過活動膀胱治療薬、抗うつ薬などでリスク上昇 抗コリン薬が短期的な認知機能に害を及ぼすことは知られているが、長期間の使用が認知症発症率の上昇に関係するかどうかは明らかではなかった。英国Nottingham大学のCarol A. C. Coupland氏らは、イングランドの患者を対象とするネステッドケースコントロール研究を行い、抗コリン作用が強力な薬… 2019/07/12 精神・神経
BMJ誌から ガバペンチノイドが自殺などのリスクを増加 スウェーデンの全国データから服用中とそれ以外の期間のリスクを比較 英国Oxford大学のYasmina Molero氏らは、スウェーデン国民の処方データや死亡統計などを関連づけて分析し、ガバペンチノイド(ガバペンチンとプレガバリン)の処方が自殺行動、意図せぬ過剰摂取、外傷、交通事故と交通違反、凶悪犯罪による逮捕、などの増加に関連していると報告した。結果はBMJ誌… 2019/07/04 麻酔科
BMJ誌から PPIの長期使用は死亡リスク上昇に関係する 米国の退役軍人データベースでH2遮断薬使用者とリスク比較 米国Veterans Research and Education Foundation of St LouisのYan Xien氏らは、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期間の使用が総死亡率と原因特異的死亡率に及ぼす影響を明らかにするために、米国の退役軍人の医療記録を対象にコホート研究を行い、同じ制酸薬であるH2ブロッカーを長期間使用して… 2019/06/20 公衆衛生・予防医学
メトホルミンの禁忌を改訂 腎機能障害は重度者に見直し、経口摂取困難者などを追記 厚生労働省は2019年6月18日、糖尿病治療薬のメトホルミン塩酸塩含有製剤について、添付文書の「使用上の注意」を改訂し、従来から禁忌としていた腎機能障害を「重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)」に改めることなどを指示する通知を出した。 主な改訂内容は、上記のように投与禁忌と… 2019/06/19 医薬品
新薬ミネブロ錠への期待、そして不安 5月4日土曜日。GW10連休も残りわずからしいが、僕は1人出勤中。いっそ忙しければいいのに……。それにしても、いい天気だ。こんなときは資料の整理をするに限る。少し汗ばんだので、窓を全開にする。いい風だ。投薬台にある資料が音を立ててめくれていく。それは今月発売予定(※)のエサキセレノ… 2019/06/04 コメディカル
5-HT3受容体拮抗型制吐薬◇第1回調査 カイトリルを4割が支持、2位アロキシ、3位は? 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、5-HT3受容体拮抗型制吐薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、39.2%の医師がグラニセトロン塩酸塩(商品名:カイトリル他)と回答した。 第2位のパロノセトロン塩酸塩(アロキシ)は19.0%、第3位のラモセトロン塩酸塩(ナゼア他)は14.7%… 2019/06/01 癌
べージニオ錠にブルーレター 間質性肺疾患による死亡例の報告を受けて厚労省が配布を指示 厚生労働省は5月17日、抗悪性腫瘍薬のベージニオ錠(一般名アベマシクリブ)について、製造販売元の日本イーライリリーに、使用上の注意の改訂と安全性速報(ブルーレター)の配布を指示した。 2019/05/18 コメディカル
エキスパートカンファレンス ◇ 医師と考えるポリファーマシー vol.1 体動困難で救急搬送された患者、薬剤師に何ができたか 今回の症例 80歳女性。1~2週間前から食欲低下、悪心を認めるようになった。3日前より脱力感が強くなり動けなくなったため、家族が近隣のA内科医院に往診を依頼。医師の判断でN病院に救急搬送となった。お薬手帳を見ると、A内科医院の処方以外に、B病院内科、C整形外科医院から薬が処方されていた… 2019/05/07 コメディカル
特集◎添付文書改訂の裏側《3》 スタチンとフィブラート併用、筋症状に注意を HMG-CoA 還元酵素阻害薬(スタチン)とフィブラート系薬(選択的PPARαモジュレーターを含む)の添付文書が2018年10月に改訂された。この改訂を受けて、現場ではどのような点に気を付けるべきだろうか。 「原則禁忌」の項から削除されたことで、スタチンとフィブラート系薬の併用は、今後、増… 2019/04/05 循環器
JAMA誌から 鎮痛薬の第1選択にトラマドールは疑問 変形性関節症患者で他のNSAIDsよりも死亡率が上昇する可能性 トラマドールは麻薬ではないがオピオイド受容体に作用する鎮痛薬だ。ガイドラインではNSAIDsと共に変形性関節症患者に対する第1選択薬として推奨されることも多い。しかし、中国中南大学のChao Zeng氏らは、英国のプライマリケアデータベースを利用して傾向スコアをマッチさせたコホート研究を行… 2019/04/02 骨・関節・筋
患者からの医薬品副作用報告の受け付けを開始 厚生労働省は2019年3月26日、「患者からの医薬品副作用報告」実施要領を策定し、同日から患者からの医薬品副作用報告の受付を開始したことを発表した。患者からの医薬品の副作用報告を、ウェブサイトまたは紙媒体の郵送によって独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)で受け付ける。 … 2019/03/28 医薬品
特集◎添付文書改訂の裏側《2》 スタチンとフィブラート、併用が必要な患者とは そもそもHMG-CoA 還元酵素阻害薬(スタチン)とフィブラート系薬を併用する必要性が高い患者とは、どのような患者なのだろうか。日本動脈硬化学会理事長で、りんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)病院長の山下静也氏は「高LDL-C血症と高TG血症を合併した患者で、スタチンを投与してもTGの管… 2019/03/18 循環器
特集◎添付文書改訂の裏側《1》 スタチンとフィブラート、原則禁忌から慎重投与へ スタチンとフィブラート系薬の併用に関して、添付文書が改訂された。改訂に至った経緯とともに、薬剤師が気を付けるべき点について解説する。 2019/03/12 循環器
2019年2月22日~3月4日 ゾフルーザ、タミフルの重要な基本的注意に「出血」追加 抗インフルエンザ薬のバロキサビルマルボキシル(ゾフルーザ)、オセルタミビルリン酸塩(タミフル他)の重要な基本的注意に、出血に関する注意事項「(1) 血便、鼻出血、血尿等があらわれた場合には医師に連絡すること。 (2) 投与数日後にもあらわれることがあること。」が追加になりました。また… 2019/03/08 コメディカル
JAMA Ophthalmology誌から VEGF阻害薬の硝子体内注射は心血管リスクを増やさない 米国のコホート研究で3種類の対照群と死亡率、心筋梗塞、脳卒中を比較 血管内皮成長因子(VEGF)阻害薬の硝子体内注射は、既に滲出型の加齢黄斑変性(AMD)に対する主な治療の1つになっている。米国Mayo ClinicのLauren A. Dalvin氏らは、住民ベースの後ろ向きコホート研究を行い、AMDではない人、萎縮型AMD患者、VEGF阻害薬承認前の滲出型AMD患者の3グループの対照群… 2019/02/25 眼科
JAMA Neurology誌から レベチラセタムの有害事象予測モデル 精神症状による治療中止リスクを予想できる レベチラセタムは抗てんかん薬として広く処方されているが、最大で16%の患者に有害事象としての精神症状が見られ、治療を継続することができない。カナダCalgary大学のColin B. Josephson氏らは、英国のプライマリケアデータベースを利用したコホート研究を行い、精神症状のリスク予測モデルの構… 2019/02/19 精神・神経
本当のトレンドを最新ガイドラインから探る(2) ゾフルーザは本当に夢の薬? 抗インフルエンザ薬の使い方 前回は、流行期のインフルエンザは、迅速検査による診断ではなく臨床診断を行うことが重要だと説明しました。今回は引き続き、昨年末に公表された米国感染症学会のガイドラインを引きながら、インフルエンザ治療について考えてみたいと思います。… 2019/01/24 感染症
厚労省、ニューキノロン系抗菌薬の添付文書改訂を指示 キノロン薬の重大な副作用に大動脈解離を追加 厚生労働省は2019年1月10日、全てのニューキノロン系抗菌薬(経口薬と注射薬)について、添付文書の[重大な副作用]の項に「大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがある」と追記するよう、製薬会社に添付文書の改訂を指示した。併せて、[慎重投与]の項に「大動脈瘤または大動脈解離を合併して… 2019/01/11 医薬品
BMJ誌から インクレチン関連薬は胆管癌を増やす? 英国のプライマリケア診療データを分析した研究 カナダMcGill大学のDevin Abrahami氏らは、英国のGPの診療データベースUK Clinical Practice Research Datalink(CPRD)の情報を分析して、インクレチン関連薬のDPP-4阻害薬とGLP-1アナログを使用すると、他の第2選択薬または第3選択薬を使用している2型糖尿病患者に比べ、胆管癌リスクが増加して… 2018/12/28 癌
JAMA誌から PPI併用で抗凝固治療に伴う消化管出血は減少 メディケア患者データで入院リスクを比較 経口抗凝固薬を使用している患者には、しばしば上部消化管出血が生じる。個々の抗凝固薬をPPI併用あり/なしで投与した場合の、上部消化管出血による入院の発症率を比較するために後ろ向きコホート研究を実施した米Vanderbilt大学医学部のWayne A. Ray氏らは、入院率はリバーロキサバン投与群が最… 2018/12/18 循環器
【第31回】こじれたざ瘡やざ瘡モドキをどうする? 「ニキビが治りません!」と言われたら ニキビの治療は今や戦国時代。多種多様な外用薬が処方できて、あれがだめならこれがある、と患者を次のオプションに持っていく方法がいろいろあるのでかなり楽になった。でも「治らない」「悪化した」と訴えてくる患者がいる。ここで、皮膚科医以外の医師のために、ざ瘡にはどのような薬剤を使用す… 2018/12/13 皮膚科
危険がいっぱい! NSAIDsの漫然投与 72歳男性。高血圧のため7年前から内科通院中。「血圧が上昇傾向にあったため、降圧薬を追加した。患者に聞くと、3日前に腰痛のため近所の整形外科クリニックを受診し、薬を飲んだら楽になったとのことだった。患者のお薬手帳を確認したところ、セレコックス(一般名セレコキシブ)の100mg錠が1回1錠… 2018/12/07 循環器
BMJ誌から 高齢者への不適切処方は入院後に増える アイルランドのプライマリケア診療記録から アイルランドのプライマリケアを受診していた65歳以上の患者の診療データを4年分調べて、潜在的に不適切な処方(PIP)と入院の関係を検討した、スペインMadrid大学のTeresa Perez氏らは、対象となった患者の半分近くが毎年PIPを経験しており、入院はPIPを増加させる独立した危険因子だったと報告… 2018/12/04 医薬品
BMJ誌から SGLT2阻害薬はGLP-1アナログより下肢切断リスクが高い スウェーデンとデンマークの全国診療データを用いたコホート研究 SGLT2阻害薬は2型糖尿病治療の選択肢の1つになっているが、安全性に関する懸念が浮上している。スウェーデンKarolinska大学病院のPeter Ueda氏らは、スウェーデンとデンマークの全国規模の診療データベースを利用したコホート研究を実施し、SGLT2阻害薬による治療を開始した患者は、条件をマッチ… 2018/12/03 代謝・内分泌
BMJ誌から ACE阻害薬がARBよりも肺癌を増やす可能性 英国のプライマリケアコホートで平均6.4年追跡した研究 カナダJewish General HospitalのBlanaid M Hicks氏らは、英国のプライマリケア・データベースを用いて、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)を処方された患者とアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)を処方された患者を長期追跡して肺癌リスクを比較し、ACEIの使用期間が長期になるほどARBよ… 2018/11/09 癌
吸入ステロイドの長期使用は成長を抑制する? 「ステロイド吸入を続けると身長は伸びにくくなると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか」――。小児の気管支喘息の小児患者に吸入ステロイドを交付する際に、保護者から時々受ける質問です。昨年秋に改訂された、日本小児アレルギー学会の「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」で… 2018/10/16 呼吸器
SSRI/SNRIで不眠になるのはなぜ? 「ユウさん、出版おめでとうございます!」 ケンシロウが手にしているのは、9月1日に発売された僕の新著「誰も教えてくれなかった実践薬歴」だ。おかげさまで多くの薬剤師が手にしてくれており、10月1日には第2刷が増刷、そして第3刷も決定している。 「この本で気になるところがあるんスよ」。ケ… 2018/10/11 コメディカル
第51回日本薬剤師会学術大会より 標準化eGFRと個別化eGFRの違い、理解不足 「鹿児島腎と薬剤研究会」の研修で明らかに 患者の腎機能のモニタリングと腎機能に応じた薬物投与量の監査は、薬剤師の重要な役割の1つ。しかし、その重要性はまだ十分認知されておらず、特に腎機能検査値の違いや使い分けを理解している薬剤師が少ないことが明らかになった。金沢市で開催された第51回日本薬剤師会学術大会で、「鹿児島県腎… 2018/10/09 腎・泌尿器
第51回日本薬剤師会学術大会より 調剤前の症状チェックで服薬指導を充実! 患者に対する副作用症状の確認を、もっと充実したものにできないか──。保険薬局の薬剤師らによるNPO法人どんぐり未来塾は、調剤前に、患者にチェックシートで自覚症状を記録してもらい、その内容から副作用の予防や早期発見につなげる取り組みを進めている。2018年9月23~24日に金沢で開催され… 2018/10/04 コメディカル
2018年9月5日~9月20日 ビクシリンやユナシンに重大な副作用追加 シタグリプチンとインスリンの併用に注意促す記載が削除 2018年9月5日~9月20日の添付文書改訂情報です。アンピシリン製剤(ビクシリンカプセル他)、アンピシリン・クロキサシリン含有製剤(ビクシリンS配合錠他)、バカンピシリン塩酸塩(ペングッド錠)、スルタミシリントシル酸塩水和物(ユナシン細粒、ユナシン錠)の「重大な副作用」に「急性汎発… 2018/09/28 コメディカル
BMJ誌から NSAIDではジクロフェナクのMACEリスクが高い デンマーク国民の医療保険データを用いたコホート研究 デンマークAarhus大学病院のMorten Schmidt氏らは、同国の全国民をカバーする医療保険データを分析して、ジクロフェナク、ナプロキセン、イブプロフェンの使用開始から30日以内の主要心血管イベント(MACE)の発生率を比較し、さらに傾向スコアをマッチさせたアセトアミノフェン使用者や消炎鎮痛… 2018/09/21 医薬品
過活動膀胱治療薬◇第3回調査 ベタニス:副作用の少なさが泌尿器科医に好評 1位ソリフェナシン、2位プロピベリン、3位イミダフェナシンは変わらず 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、過活動膀胱治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、37.3%の医師がソリフェナシン(商品名ベシケア)と回答した。第2位のプロピベリン(バップフォー他)は18.6%、第3位のイミダフェナシン(ウリトス、ステーブラ)は14.5%の医師が、最も… 2018/09/19 腎・泌尿器
準強制わいせつで起訴された乳腺外科医の弁護団に聞く わいせつ容疑の乳腺外科医の裁判、今日再開 2016年8月25日、右乳腺腫瘍摘出手術後で麻酔が残る女性患者に対し、術後診察に訪れた医師がわいせつ行為をしたとして、柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医が準強制わいせつで起訴された事件の裁判が今日、再開された。 この事件の初公判が開かれたのは、2016年11月30日。そこから2年弱の時… 2018/09/10 外科
あゆみさんの食欲亢進はデザレックスのせい? 「えっ!」。郵便物の整理をしていたあゆみさんは、左手に持った書類を見つめ、そう声を発した。かと思うと視線を下に落とし、iPadで何やら検索し始めた。「ねえユウさん、今年の春、わたしの食欲すごかったじゃないですか~」 そうだったかな、今でもそんなに変わらないような気がしないでもな… 2018/09/04 コメディカル
【第18回】ジアフェニルスルホン(DDS) DDS:炎症性皮膚疾患に幅広く利用する経口薬 副作用はモニタリングすれば心配ない ここから数回にわたって、「いかにも皮膚科の薬」といえる3剤について説明します。ジアフェニルスルホン(DDS、商品名レクチゾール他)、エトレチナート(チガソン他)、シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル他)です。 ジアフェニルスルホンとエトレチナートは、ほぼ皮膚科のみで用いら… 2018/08/27 皮膚科
第8回 薬物乱用頭痛は病態を頭に入れて対処しよう 鎮痛薬の使い過ぎによって起こる薬物乱用頭痛。なぜか看護師や薬剤師など医療者にも多いという。第8回では、頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通して、薬物乱用頭痛が起こる機序と対処法について説明する。… 2018/08/21 精神・神経
特集◎新薬続々!潰瘍性大腸炎の服薬指導《4》 チオプリン製剤の副作用を見逃さない 潰瘍性大腸炎の薬物療法において、薬局での服薬指導が特に重要となるのが、チオプリン製剤だ。同製剤は、核酸の合成を阻害し、白血球などの細胞増殖や蛋白合成を阻害することで、腸管粘膜の免疫異常を調節する。… 2018/07/25 コメディカル
NEJM誌から 喘息患者に対するLABAの安全確認試験 死亡リスク上昇が疑われた市販後調査の結果を受けたRCT 米Wisconsin大学医学部のWilliam W. Busse氏らは、米食品医薬品局(FDA)の指示を受けて製薬企業4社が行ったランダム化対照試験の結果を合わせて分析し、吸入ステロイドと長時間作用型β2刺激薬(LABA)の併用は、吸入ステロイドの単独治療に比べ、まれだが重大な有害事象を増やしていなかったと… 2018/07/20 呼吸器
BMJ誌から 過去のペニシリンアレルギーと感染リスク βラクタム系の処方回避によりMRSAとC. difficile感染が増加 ペニシリンアレルギーの患者が細菌感染症を起こした場合、βラクタム系以外の抗菌薬が処方されることが多い。米国Massachusetts総合病院のKimberly G Blumenthal氏らは、住民ベースのコホート研究を行い、診療記録にペニシリンアレルギーが記載されている患者では、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌… 2018/07/19 感染症
BMJ誌から メトホルミンは先天異常を増やしていない 欧州の先天異常レジストリから解析 妊娠中のメトホルミン使用が胎児の成長に悪影響を与えるかどうかは、議論があり結論が出ていない。英国Ulster大学のJoanne E Given氏らは、欧州の先天異常患者登録のEUROCATのデータを解析して、妊娠初期にメトホルミンを使用しても、先天異常リスクは上昇していなかったと報告した。結果はBMJ誌… 2018/07/17 産婦人科
NEJM誌から チオ硫酸ナトリウムはシスプラチンの耳毒性を減らす 肝芽腫の小児患者を対象にしたランダム化試験 肝芽腫で標準リスクと判断された小児患者には、シスプラチンを用いた化学療法と手術が有効で、長期的な生存率は高いが、永続する深刻な難聴が発生する可能性がある。シスプラチンによる耳毒性の保護剤としてチオ硫酸ナトリウム(STS)を投与するランダム化試験を行った英Great Ormond Street Hosp… 2018/07/12 癌
第5回 高齢者の薬物有害事象にまつわる怖い話 「薬の影響であわや終末期」は意外と多い!? 今回は、高齢者診療では、薬剤性の有害事象の可能性を常に念頭に置く必要があることを症例ベースで紹介します。 2018/07/11 ターミナルケア
JAMA誌から 処方薬の有害事象とうつ病の有病率に関連 有害事象にうつを含む薬の併用数が多い患者は有病率が高い 起こり得る有害事象に抑うつが含まれている薬は多数ある。米Illinois大学Chicago校のDima Mazen Qato氏らは、米国のNational Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)データを用いて、うつ病と診断された患者と処方されている薬の関係を調べ、有害事象に抑うつを含む薬の種類が多い患… 2018/07/03 精神・神経
重篤副作用マニュアル、12疾患が改訂・追加 多形紅斑と低カリウム血症を新しく作成 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2018年6月29日、重篤副作用疾患別対応マニュアルの改訂版と新規作成分を公表した。新規で追加された疾患は「多形紅斑」と「低カリウム血症」の2つ。改訂したのは10疾患で、「急性腎盂腎炎」を「血管炎による腎障害(ANCA関連含む)」など、一部名称を変更した。… 2018/07/02 医薬品
JAMA Intern Med誌から 中等度CKD患者にもメトホルミンは使える アシドーシスのリスクが有意に上昇するのはeGFR30未満から メトホルミンは2型糖尿病患者に対する第1選択として推奨されているが、腎機能が低下している患者では、乳酸アシドーシスが発生する可能性がある。米国Johns Hopkins Bloomberg School of Public HealthのBenjamin Lazarus氏らは、Geisinger Health Systemを利用した地域住民コホートを用いて、乳… 2018/06/25 代謝・内分泌
押さえておくべき光線過敏症 貼付薬を剥がした後も、少なくとも4週間は同様に注意 【相談】患者さんから「貼ったままテニスをすると、かぶれてしまう痛み止めの湿布があるようだが、私の湿布は大丈夫か」と相談がありました。ケトプロフェンの光線過敏症のことだと思いますが、薬局薬剤師として知っておくべきことを教えてください。(50代女性)【回答】ケトプロフェンは剥がした… 2018/06/12 コメディカル
マリゼブ、オングリザ、ザファテックの重大な副作用に類天疱瘡 トスフロキサシンの重大な副作用に腎性尿崩症 糖尿病治療薬のマリゼブ(一般名オマリグリプチン)、オングリザ(サキサグリプチン水和物)、ザファテック(トレラグリプチンコハク酸塩)の重大な副作用に、「類天疱瘡」が追記されました。 2018/05/11 コメディカル
JAMA Ophthalmology誌から PD-1/PD-L1阻害薬の有害事象に脈絡膜滲出症 米国の症例報告で、使用中止後に症状改善 免疫チェックポイント阻害薬であるPD-1/PD-L1阻害モノクローナル抗体の主な有害事象としては、皮膚や内分泌系、消化器系の炎症などが知られている。米Michigan大学のMerina Thomas氏らは、抗PD-1/PD-L1抗体の投与開始後に脈絡膜滲出症を発症した3症例に関するケースシリーズ研究の結果をJAMA Opht… 2018/05/07 癌