心臓の線維化に対するCAR-T細胞療法は有望か? 心臓の線維化は、高血圧性心疾患、虚血性心疾患など、様々な心疾患で見られる病理変化です。心機能の低下・心不全の発症をもたらし、「リモデリング」あるいは「構造的リモデリング」などと呼ばれます。ところが、ダイレクトに心臓の線維化を標的とした効果的な治療法は今のところありません。… 2019/12/09 循環器
インタビュー◎心不全患者の予後をDNA損傷の程度から予測する手法を開発 心筋細胞染色で早期に心不全の治療応答性を予測 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授の小室一成氏に聞く 心不全患者の中には、薬物療法が奏功し長期にわたり安定した病態の患者がいる一方で、治療薬にあまり反応せず予後の悪い患者もおり、両者を早期に鑑別することは非常に困難だった。東京大学大学院医学系研究科循環器内科学の研究グループは、心筋生検時に採取する心筋細胞の染色により、心不全患… 2019/11/26 循環器
トレンド◎「日本発の核酸医薬」第1号が来年にも承認か 筋ジストロフィー治療に新風、核酸医薬の実力 9月26日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療薬、ビルトラルセンの製造販売承認申請が行われた。承認されれば、治療法がない難治性疾患であるDMDの予後改善が期待される。新薬がなかなか登場しなかったDMDに対し、ビルトラルセンが申請までこぎ着けたのは、オリゴヌクレオチドを用いた… 2019/11/19 骨・関節・筋
トレンド◎日本の研究グループでは初、ゲノム解析手法で明らかに 新たなヒト血液型「KANNO」を発見 今年8月、国立国際医療研究センター、日本赤十字社、福島県立医科大学が報告した新しい血液型「KANNO」が国際輸血学会によって37種類目の新たな血液型だと認定された。 2019/10/15 先端医学
弘前COI、健診で糖尿病の1年後の発症を予測するモデルを構築 20種類の検査項目を用いることで、1年後の糖尿病の発症を8割以上の正答率で予測するモデルができつつある――。東京ビッグサイトで開催されている「クロスヘルスEXPO 2019」(主催:日経BP、10月9日から11日)のセミナー「人生100年時代の未来型ヘルスケアサービスの追求」で、弘前大学COI研究推… 2019/10/11 先端医学
令和の今、PCR装置を開発するコニカミノルタのBICな心意気 ウンチを引っかいて15分後には腸内細菌を解析できちゃうイノベーション イノベーションを起こすには高い技術が必要か──その答えは「YES」であり、「NO」であろう。東京ビッグサイトで開催されている「クロスヘルスEXPO2019」(主催:日経BP、10月9日から11日)の会場で、そんなことを考えさせられる製品を目の当たりにした。コニカミノルタが大便サンプルから直接、腸… 2019/10/10 医療機器
【新薬】パチシラン(オンパットロ) TTR型FAPを治療する国内初のRNA干渉治療薬 2019年6月18日、トランスサイレチン型アミロイドーシス治療薬パチシランナトリウム(商品名オンパットロ点滴静注2mg/mL)の製造販売が承認された。適応は「トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー」、用法用量は「成人、3週に1回0.3mg/kg、体重104kg以上では3週に1回31.2mgを点… 2019/08/30 医薬品
トレンド◎⽇本の技術集積で進化する「ゲノムの外科治療」 ゲノム編集で遺伝性疾患の根治的治療が視野に 遺伝性疾患において、標的遺伝子を改変することで根治を目指す「ゲノム編集治療」が注目されている。この分野の第一人者である自治医科大学先端医療技術開発センター長の花園豊氏は、「早老症やハンチントン病だけでなく、筋ジストロフィーさえも根治的治療が実現できるかもしれない」とみる。その… 2019/08/20 先端医学
医師4177人に聞いた「遺伝子パネル検査とゲノム医療」 パネル検査の保険収載で癌ゲノム医療は普及する? 2019年6月1日、癌に関連した複数の遺伝子変異を一度に検出できる「癌遺伝子パネル検査」が保険収載された。今回保険適用されたのは、シスメックスの「OncoGuide NCCオンコパネル」と中外製薬の「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」の2種類。どちらも検査実施料は8000点、検査判断・説明… 2019/08/05 癌
この20年、肺癌の生存期間は長くなったのか? Lung Cancer誌から 私が医師免許を取ったころを思い返すと、肺癌の診療は恐ろしいほどに進歩を遂げました。EGFR遺伝子変異が関与する肺癌が報告され、チロシンキナーゼ阻害薬によって驚くほど腫瘍が縮小して生存期間が延長した集団が出てきただけでなく、色々な遺伝子が関連していることが判明し、それぞれの分子標… 2019/07/08 呼吸器
【新薬】エラペグアデマーゼ(レブコビ) ADA欠損症への酵素補充療法でPEG製剤が登場 2019年5月29日、アデノシンデアミナーゼ欠損症治療薬エラペグアデマーゼ(商品名レブコビ筋注2.4mg)が発売された。本薬は、3月26日に製造販売が承認され、5月22日に薬価収載された。適応は「アデノシンデアミナーゼ欠損症」、用法用量は「1週間に1回0.2mg/kgを筋注。患者の状態に応じて適宜増減… 2019/06/14 アレルギー・免疫
日本の癌ゲノム医療が招く「悪夢」 保険医療としての癌ゲノム検査が、いよいよ始まります。紆余曲折を経て、6月に保険点数が収載されることになりそうです。収載時には新聞やテレビでも大きく報道されるでしょう。ですが、今のままだと患者の期待を大きく裏切ることになりかねません。癌ゲノム検査を国民皆保険でカバーしようとした… 2019/05/27 先端医学
動脈化でも側副血管拡大でもない第三の道 見えてきた冠動脈の側副血管形成メカニズム 今回、冠動脈の側副血管形成のメカニズムは動脈化でも側副血管拡大でもなく、冠動脈特有のメカニズム「動脈再構築(artery reassembly)」が関与することがCell誌に発表されました。 2019/03/15 循環器
NEJM誌から 末梢血DNA解析は癌治療をどこまで変えるか? プレシジョン・メディシンの研究進展をレビュー 近年は、ゲノム解析に基づく癌の治療(プレシジョン・メディシン)が注目を集めている。米Harvard大学医学部のRyan B. Corcoran氏らは、血漿中の遊離DNA(cfDNA)を分析する技術の進歩と、癌治療に応用した場合の有用性や、改善すべき課題などをレビューし、NEJM誌2018年11月1日号に報告した。… 2018/11/20 癌
BMJ誌から 尿酸値の変動は食生活より遺伝要因が強力 食生活調査と遺伝子検査を行っていた研究のメタアナリシス ニュージーランドOtago大学のTanya J Major氏らは、痛風ではない米国の人々を対象に、血清尿酸値と食生活の関係を調べた横断研究データを用いたメタアナリシスを行い、食事の内容は血清尿酸値に影響は与えるが、一般集団の血清尿酸値の変動に対する食生活の寄与は、遺伝的な要因に比べると遙かに… 2018/10/25 代謝・内分泌
ゲノム編集でミトコンドリア病を治療へ 長年、ミトコンドリアのDNAのゲノム編集技術によるチャレンジが行われており、in vivoでの研究結果がNature Medicineのon line版に掲載されました。 2018/10/08 循環器
大腸癌検診は旧態依然でいいの? 市区町村の検診を含め、基本的に検診には対象年齢の上限が定められていません。そのため、高齢の方に検診を受けた方がいいのか聞かれた場合や、検診異常の精査を依頼された場合など、どのように対応すればいいのか悩むことがあります。… 2018/08/17 消化器
心房細動の遺伝的リスクのup-to-date 心房細動は遺伝性がかなり強い疾患だった 私は心房細動のプレシジョン・メディシンを目指した遺伝性の研究をしているのですが、今回心房細動の遺伝性に関するup-to-dateともいうべき論文が発表され、多くのことを学ぶことができました。そこで、今月はこの論文を紹介したいと思います。… 2018/08/01 循環器
リポート◎遺伝性乳癌に対する分子標的薬の実力と課題 BRCA遺伝子変異陽性なら予防切除の説明は? 遺伝子検査を条件にオラパリブの遺伝性乳癌適応が承認 7月2日、卵巣癌の分子標的薬オラパリブにBRCA遺伝子変異陽性手術不能・再発乳癌の適応が承認された。従来治療に比べ高い奏効率を示すが、BRCA1/2遺伝子検査が必須となるため、変異陽性患者への今後の対策や未発症血縁者への影響などに関する説明・判断が求められるようになる。… 2018/07/06 癌
インタビュー◎愛知医大教授の奥村彰久氏に聞く 発熱に伴う異常行動の原因は遺伝子にあった 可逆性膨大部病変を伴う軽症脳炎・脳症の家系例の解析から インフルエンザなどによる発熱に伴う異常言動に、遺伝子が関与している可能性が明らかになった。発熱に伴う異常言動や可逆性膨大部病変を伴う軽症脳炎・脳症(MERS)の家系例を対象に遺伝子解析を行った結果、MYRF遺伝子に同一の変異があることが突き止められた。研究チームを率いる愛知医大教授… 2018/03/30 感染症
ゲノム解読技術の進歩が目覚ましい 日ごろはバイオテクノロジーの専門誌『日経バイオテク』(1981年創刊)の編集などに携わっている河田孝雄と申します。今回は、日経バイオテク2017年11月6日号で特集した次世代シーケンサー(NGS)の話題をお届けします。NGSを利用したゲノム解読が「育種」に革命を起こすという内容の記事です。… 2017/11/15 先端医学
【REPORT】原因遺伝子の同定で変わる希少疾患治療 脊髄性筋萎縮症に核酸医薬が承認 国内初の治療薬、9月には乳児型以外にも適応拡大 希少疾患の原因遺伝子が次々と同定され、それを基にした治療法の開発が加速している。今年7月には脊髄性筋萎縮症に対し、核酸を用いて遺伝子の発現状態を調整する医薬品が製造販売承認を取得した。 2017/10/27 先端医学
脊髄性筋萎縮症に核酸医薬、筋ジス研究も加速か 脊髄性筋萎縮症に対して、核酸を用いて遺伝子の発現状態を調整する医薬品(核酸医薬)による治療の現状をこのたび取材した(詳細は日経メディカル特別編集版「Unmet Medical Needs特集」に掲載)。国内初の核酸医薬ヌシネルセン(商品名スピンラザ)は2017年7月に乳児型の脊髄性筋萎縮症に対して… 2017/10/11 先端医学
【新薬】ヌシネルセン(スピンラザ) 世界初、乳児型脊髄性筋委縮症のアンチセンス薬 2017年7月3日、脊髄性筋委縮症治療薬ヌシネルセンナトリウム(商品名スピンラザ髄注12mg)の製造販売が承認された。適応は「乳児型脊髄性筋委縮症」。投与時の乳児の日齢別に1回9.6mg~12mgを1~3分かけて髄腔内投与する。初回投与後、2週、4週および9週に投与し、以降4カ月間隔で投与する。なお… 2017/08/18 医薬品
アドレナリン発見者の高峰譲吉とトヨタMIRAI 日ごろはバイオテクノロジーの専門誌『日経バイオテク』(1981年創刊)の編集などに携わっています河田と申します。今回の記者の眼では、論文の分析は人工知能(AI)が生産性向上に寄与するという話と、タカヂアスターゼやアドレナリンを発見した高峰譲吉の話題をお伝えしましょう。… 2017/06/14 医薬品
Lancet誌から 加齢黄斑変性に対する遺伝子治療 フェーズ1試験では安全性と忍容性示す 新生血管型の加齢黄斑変性(AMD)患者には、抗血管内皮増殖因子(VEGF)抗体を注射して脈絡膜新生血管の増殖を抑制する治療が行われているが、月1回程度の頻度で硝子体注射を継続する必要がある。米国Ophthalmic Consultants of BostonのJeffrey S Heier氏らは、VEGF抗体の遺伝子治療が成功すれば… 2017/06/14 眼科
救急医と遺伝性血管性浮腫 先日、遺伝性血管性浮腫フォーラムというイベントに参加して来ました。遺伝性血管性浮腫って何やねんって話ですよね。遺伝性血管性浮腫(HAE:hereditary angioedema)は名前の通り、遺伝性変化により起こる血管性浮腫です。血管性浮腫は組織の深部に起こる浮腫で、局所的な血管透過性亢進が原因… 2017/04/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第81回日本循環器学会学術集会 ステント内血栓消失率、使用薬剤と遺伝子で差 プラスグレルはCYP2C19機能低下アレルの影響受けず 薬剤溶出ステント(DES)留置後の抗血小板薬併用療法(DAPT)で、チエノピリジン系薬としてクロピドグレルを用いた場合、肝臓の薬物代謝酵素CYP2C19の機能低下型アレルを持つ患者では、留置約1カ月後のステント内血栓の陽性率が有意に高いことが分かった。プラスグレルを用いた患者では、CYP2C19… 2017/03/22 循環器
未診断患者の3割に診断をつけたゲノム医療の力 日本医療研究開発機構(AMED)が主導して進めている「未診断疾患イニシアチブ(IRUD)」というプロジェクトをご存じだろうか。何らかの症状を抱えて医療機関を受診し、様々な検査を受けるものの診断がつかず、悩みを抱えている患者がいる。そうした患者を、全国の医療機関がネットワークを組んで… 2016/12/21 先端医学
米国心臓協会学術集会(AHA2016)より 遺伝子多型の情報でPCI後の抗血小板薬を選択 CYP2C19機能喪失型の患者へのクロピドグレル常用量は高リスク 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の抗血小板療法に際し、クロピドグレルを代謝活性化するCYP2C19遺伝子が機能喪失型の患者に同薬を常用量で投与した場合、この遺伝子多型の影響を受けない抗血小板薬を投与した場合に比べて複合心血管イベント(MACE)のリスクは2.2倍に上ったと、米フロリ… 2016/11/24 循環器
リポート◎医療分野でも開発進む人工知能(AI) 人工知能はどこまで医師をサポートできるのか 人工知能(AI)が囲碁のトップ棋士に勝利――。今年3月に大きな話題となったニュースを筆頭に、様々な領域でAIに注目が集まっている。医療分野も例にもれず、今夏には東京大学医科学研究所で、AIの助言を受けて急性骨髄性白血病の患者の診断と治療方針を変更した結果、大きな治療効果が得られた事… 2016/10/14 先端医学
NEJM誌から 補助化学療法が不要の早期乳癌患者を識別する 70種類の遺伝子発現を調べるマンマプリントが有望 早期乳癌患者に補助化学療法を行うかどうかを判断する際に、遺伝子発現プロファイリングの情報を考慮すると、臨床リスクが高いと見なされた患者の半数近くが化学療法を回避できる可能性が示唆された。ポルトガルChampalimaud Clinical CenterのFatima Cardoso氏らは、ランダム化フェーズ3試験の結… 2016/09/21 癌
「ゲノム編集」は遺伝病を克服できるか こちらの「記者の眼」コーナーでは9度目となります河田と申します。日ごろはバイオテクノロジーの専門誌『日経バイオテク』(1981年創刊)の編集などに携わっています。今回は、ドローンやクローン、ゲノム編集など最近取材した注目の最先端技術について紹介します。… 2016/08/02 先端医学
NEJM誌から 若年者の心臓突然死は約40%が死因不明 死後の遺伝子解析は死因の解明に貢献する オーストラリアSydney大学のRichard D. Bagnall氏らは、オーストラリアとニュージーランドで、2010~12年に心臓突然死を起こした1~35歳までの全ての人を対象に、心臓突然死の年間発症率や原因などを分析し、関連する遺伝子変異を調査した。結果の詳細はNEJM誌2016年6月23日号に掲載された。… 2016/07/20 循環器
JAMA Cardiology誌から 心不全の遺伝子治療がフェーズ2試験で有望 アデニル酸シクラーゼ遺伝子をベクターで冠動脈に導入 米San Diego退役軍人医療センターのH. Kirk Hammond氏らは、アデニル酸シクラーゼ6(AC6)の遺伝子を、アデノウイルスベクターを利用して心不全患者の冠動脈に送達する遺伝子治療のランダム化フェーズ2試験を行い、有望な結果を得た。詳細は、JAMA Cardiology誌2016年5月号に報告された。… 2016/06/28 循環器
Lancet誌から 双極性障害のリチウム治療効果に関連するSNPs 国際共同研究による全ゲノム関連解析 リチウムは双極性障害の第一選択薬だが、治療に対する個々の患者の反応は異なる。症状がほぼ完全に消失する患者がいる一方で、全く反応が見られない患者もいる。米国立衛生研究所(NIH)のLiping Hou氏らは、双極性障害の患者を対象に全ゲノム関連解析(GWAS)を行い、リチウムに対する反応性にか… 2016/02/10 精神・神経
染色体トリソミーや癌の治療への応用研究も 蛋白質を作らず、染色体不活性化を担う「XIST」とは? RNAに転写はされるものの、蛋白質をコードしない非コードRNA(ノンコーディングRNA:ncRNA)。中でも数千~数十万塩基に及ぶ長いncRNA(長鎖ncRNA)は、きわめて扱いづらく解析が難しい。だが、最近になって研究成果が出始め、約2万(20キロ)塩基のXIST(イグジスト)と呼ばれる長鎖ncRNAに医学… 2015/12/09 小児科
ジーンクエストとヤフーが生命医薬情報学連合大会で中間報告 血液じゃなくてもOK!「1万人分の唾液」で遺伝子解析 ジーンクエストは、ヤフーと共同で手掛ける一般消費者向け遺伝子検査サービスにおいて、モニター1万人の遺伝子情報を解析した結果を発表した。インターネットを介した解析が、日本人の大規模遺伝子解析に有効であることが示唆された。サンプルに唾液を使っても、血液を使った過去の解析結果に沿う… 2015/11/25 先端医学
NEJM誌から DNA修復酵素の変異がオラパリブのマーカーに 転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象としたTOPARP-A試験で確認 BRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣癌治療薬として海外で承認されている、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬のオラパリブ(olaparib)が、特定の遺伝子変異を持つ進行前立腺癌にも奏効することが分かった。… 2015/11/16 癌
メンズヘルスクリニック東京が遺伝子検査を開始、発現遺伝子に基づく適切な治療薬の推奨も 遺伝子で分かる!脱毛症リスク 男性医学の専門クリニックであるメンズヘルスクリニック東京は2015年10月21日、遺伝子検査でAGA(男性型脱毛症:AndroGenic Alopecia)のリスクを判定する「AGAリスク遺伝子検査」を開始した。AGAの原因に深く関わる還元酵素「5αリダクターゼI型」「5αリダクターゼII型」や「アンドロゲン受容体… 2015/11/01 皮膚科
個人遺伝情報取扱協議会の「CPIGI認定制度」 個人向け遺伝子検査サービス、認定制度始まる 個人遺伝情報取扱協議会(CPIGI)は、消費者向け遺伝子検査サービスを手掛ける企業や団体を対象にした「CPIGI認定制度」を、2015年10月26日に開始する。 2015/10/23 先端医学
【特集】既存の薬が難病を救う──治療薬開発の最前線 難病に有効な既存薬の報告相次ぐ 注目されるドラッグリポジショニング 既に承認されている医薬品に新たな適応を見いだす「ドラッグリポジショニング」が今、難病治療薬の開発手法として注目されている。疾患遺伝子の解明や、病態を再現した組織、実験動物の作成技術の進歩が、その背景にある。… 2015/10/21 医薬品
【スペシャルレポート】ニーズを満たす新技術──遺伝子治療 難病AADC欠損症に遺伝子治療 自治医大グループが臨床試験を実施 脳の疾患はしばしば重篤な予後をたどる上、治療も難しい。自治医科大学/東京大学医科学研究所が検討しているアデノウイルス(AAV)随伴ベクターを用いた遺伝子治療には大きな期待がかけられている。 2015/10/21 精神・神経
Lancet誌から 加齢黄斑変性への遺伝子治療、1年成績が発表 滲出型患者6人にVEGFの受容体遺伝子を投与、忍容性高く有望な結果に 眼の中央部の視力の喪失を引き起こす、滲出型(血管新生型)の加齢黄斑変性は、高齢者の健康を脅かす大きな問題になっている。滲出型の加齢黄斑変性患者6人を対象に、この病気の原因となる血管内皮増殖因子(VEGF)の受容体遺伝子を網膜下で発現させる遺伝子治療が実施され、1年成績が発表された… 2015/10/20 眼科
BMJ誌から アロプリノールの重症薬疹、HLA検査で回避 HLA-B*58:01保有者には代替薬を投与する台湾の前向きコホート研究で実証 中華民国(台湾)中央研究院生物醫學科學研究所のTai-Ming Ko氏らは、アロプリノールによる重症薬疹の発症と、HLA-B*58:01というヒト白血球抗原(HLA)型の保有とに強い関連が見られることに着目。約3000人の患者にHLA検査を行い、HLA-B*58:01の保有者にはベンズブロマロンなどの代替薬を投与する… 2015/10/14 代謝・内分泌
ヘルスケア分野に本腰、次世代技術を駆使し個別化医療に貢献 Intel、医療ビッグデータ「全解析1日で」 「精密医療(Precision Medicine)に求められるゲノム解析などのプロセスは、我々が提供するコンピューティングやストレージの能力を生かせば1日以内で完了できる。“All in One day”だ」――。米Intel社は2015年10月1日、東京都内でヘルスケア分野の取り組みに関する説明会を開催。ヘルスケア/… 2015/10/06 医療情報
遺伝子検査サービス参入から1年、利用者の88%が研究参加に同意 DeNA、「ヘルスビッグデータ研究」を近く開始 ディー・エヌ・エー(DeNA)子会社のDeNAライフサイエンスはこのほど、一般向け遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」の提供開始から1年が経つことを受けて、同事業に関する説明会を東京都内で開催した。… 2015/09/30 検査
リポート◎医師主導治験でジストロフィンの発現を確認 筋ジストロフィー治療に人工核酸が有望 海外でも開発が活発化、申請中の薬剤も 根本的な治療法がない難病である、筋ジストロフィーに対して、人工核酸を用いて遺伝子の発現を変える治療法が注目されている。今年5月には10例を対象にした医師主導治験の結果が公表され、患者でジストロフィン蛋白質が新たに産生されたことが示された。… 2015/09/18 先端医学
トレンドビュー◎患者参加型プロジェクト「SCRUM-Japan」が始動 「産患学」のスクラムでゲノム医療を実用化 全国規模の遺伝子変異スクリーニングで抗癌剤の開発などを加速 病気になったらまず「ゲノム検査」をして、自分の持つ遺伝子変異に最も適した治療を受ける──。ヒトゲノムが解読された2003年に「未来の医療」として期待された姿だ。この未来の医療が、肺癌や消化器癌では5年後には日常診療になっているかもしれない。… 2015/09/15 医薬品
JAMA誌から 小児癌の半数に遺伝子解析のメリットあり 25歳以下の難治性癌患者を対象とした症例集積研究「Ped-MiOncoSeq」が示唆 小児や若年成人の癌は遺伝的素因の影響が大きく、遺伝子解析を受ける意義は大きいと考えられるが、適切な治療薬の選定といった「個別化介入」にどの程度つながるかは明らかではない。25歳以下の若年癌患者を対象に遺伝子解析を行い、転帰などにどのような影響が表れるかを検討したところ、43%の… 2015/09/15 癌
不妊とゲノム編集の技術、外来種の駆逐にも この「記者の眼」コーナーでは7度目となります河田孝雄と申します。日ごろはバイオテクノロジーの専門誌『日経バイオテク』の編集などに携わっています。今回は「不妊とゲノム編集技術」の話題をお届けします。… 2015/09/14 先端医学
新会社「G-TAC」通じ医師にゲノム関連検査を取次 エムスリー、ゲノム検査の新会社を設立 エムスリーは2015年8月31日、ゲノム・パーソナル医療の進展をサポートする新会社「G-TAC」の設立とサービスの開始を発表した。 2015/09/08 検査
世界に1例しかない病気の薬の作り方 「これからは世界に1例しか存在しない難病でも諦めずに治療薬を開発できる」──。慶應義塾大学先端医学研究所遺伝子制御研究部門教授の佐谷秀行氏は力強くこう話す。 2015/09/07 骨・関節・筋
次世代シーケンサーやスパコンを活用 東北大、日本人1000人分の全ゲノムを解析 日本人の全ゲノムリファレンスパネル「1KJPN」を構築 東北大学 東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)などの研究チームは、東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査に参加した日本人1070人分の全ゲノムを高精度に解析。「1KJPN」と名付けた日本人の全ゲノムリファレンスパネルを構築することに成功した。… 2015/09/02 先端医学
AMEDの新プロジェクト「未診断疾患イニシアチブ」 希少疾患患者を拾い上げる全国組織を構築へ 希少疾患や診断が難しい疾患を登録して、患者のフォローアップを推進し、病態の解明を進めるための全国ネットワーク「未診断疾患イニシアチブ(Initiative on rare and Undiagnosed Diseases:IRUD)」が、このほど立ち上がった。IRUDで旗振り役を務める日本医療研究開発機構(AMED)が、7月22日… 2015/07/31 先端医学
NEJM誌から 脳腫瘍の分子分類、組織分類より転帰を反映 TCGA研究ネットワーク、低悪性度神経膠腫の「分子病理学分類」と臨床転帰との関連を解明 遺伝子異常に基づいた分子病理学的な分類(分子分類)を目指し、2003年にスタートしたThe Cancer Genome Atlas(TCGA)計画では、低悪性度神経膠腫の体系的なゲノム解析が進められている。米Emory大学病院のDaniel J. Brat氏を初めとするTCGA研究ネットワークの研究者らは、低悪性度神経膠腫患者2… 2015/07/01 癌
「ゲノム編集」でエイズが完治!? “奇跡の患者”から始まった、遺伝子治療の新潮流 狙った細胞に入らない、無作為にゲノムに取り込まれる、効果が一時的などの諸問題が克服されないために、今ひとつパッとしない遺伝子治療。ここへ来て、新たなブレイクスルーがもたらされた。ゲノムの「特定の1か所」に狙いを定めてDNAを切断し、その修復機構を利用して遺伝子を改変する「ゲノム… 2015/06/09 感染症
遺伝子治療の実用化の足音が聞こえてきた 究極の治療ともいえる遺伝子治療。多くの皆さんはまだまだ未来のことと考えていると思うが、実は昨年から今年にかけて、次々と欧米のビッグファーマが参入。我が国でもバイオベンチャーが臨床試験に着手し、10年以内には遺伝子治療が臨床現場で実用化される可能性が濃厚となってきた。… 2015/05/19 循環器
Science誌、Lancet誌から 脳巨大化でマウスはヒト化?水頭症でも社会生活に問題なし? 大切なのは脳の容積なのか、ネットワークなのか ネットサーフィンをしていて、たまたま“Scientists Upload Worm's Mind Into a Lego Robot”[1]というビデオを見る機会があった。線虫(C elegans)の神経細胞は302個しかないのに、物理刺激に対する回避運動のほか、学習や順応行動を示す。… 2015/04/18 精神・神経
医師2958人に聞く「DTC遺伝子検査についてどう思う?」 自分の遺伝子を調べてみた医師は何%? 個人向け遺伝子検査の「混乱」と「情報漏洩」を懸念 大手IT企業のDeNAやヤフーの参入が話題となって、利用者が増えた個人向け(direct to consumer:DTC)遺伝子検査サービス。利用者自らが採取した唾液や口腔粘膜を送付することで癌や生活習慣病のリスクや体質の傾向が遺伝子型から算出されるものが多い(関連記事:遺伝子検査は「予防のため」か「… 2015/04/10 先端医学
「個人向け遺伝子検査」を7.11倍楽しむ方法 大手IT企業DeNAの参入などで、昨年半ばからにわかに話題になった「個人向け遺伝子検査サービス」。だが、しばらくすると「高価な占いにすぎない」といった評価(批判)もちらほら見られるようになり、「新しいもの好き」による購入が一巡してしまったせいか、最近では話題になる機会もめっきり減… 2015/04/06 先端医学
Diabetologia誌から レガシー効果と「親の因果が子に報い」にある共通点とは メタボリックメモリーの陰にあるエピジェネティクス 米国の私立大学、中でもアイビーリーグには、卒業生の親族や子孫を優先的に入学させるシステムがある。これも「レガシー(遺産)」と呼ばれ、多大な寄付金の原資や大学の広告塔になってくれる制度であるということを最近知った。エスタブリッシュメントと呼ばれる階層が、こうして再生産される。… 2015/04/04 代謝・内分泌
遺伝子特化型ニュースサイト「Geno」開設 個人向け遺伝子検査サービスを手掛けるジェネシスヘルスケアが運営 民間向け遺伝子検査キット「GeneLife(ジーンライフ)シリーズ」を提供し、国内最大規模の遺伝子データベースを保有するジェネシスヘルスケアは2015年3月3日、遺伝子に特化したニュースサイト「Geno(ジーノ)」をスタートした(図1)。… 2015/03/05 先端医学
ゲノム情報活用は研究者のためから患者のためへ いよいよゲノム情報が直接患者のために利用される──。先日、静岡がんセンター(静岡県駿東郡)が、3000例の患者を登録しゲノム解読や遺伝子発現解析を行う「プロジェクトHOPE(High-tech Omics-based Patient Evaluation)」の取材で、同センター総長の山口建氏にお話しを伺いました。その際、… 2015/02/02 癌
見直すべきDTC遺伝子検査のビジネスモデル 一般消費者向け遺伝子検査(DTC遺伝子検査)の認知度が急上昇している。サービスそのものは以前からあり、2013年の経済産業省の調査によれば、約700の企業・機関が提供している。このうち約600は医療機関である。… 2014/12/22 先端医学
NEJM誌から 血友病Bへの遺伝子治療は3年後も有効 導入遺伝子の発現は継続し、製剤の予防的投与と出血エピソードは減少 重症血友病B患者10人に対するアデノ随伴ウイルスベクターを利用した単回の遺伝子治療の効果は、中央値3.2年間、継続することが、このほど確認された。英Royal Free HospitalのAmit C. Nathwani氏らが、NEJM誌2014年11月20日号に報告した。… 2014/12/18 血液内科
セルフメディケーション支援の一環に DeNAの遺伝子検査サービスを薬局で販売開始 ディー・エヌ・エーの子会社DeNAライフサイエンスは、これまでインターネットで提供していた遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」を、12月8日から薬局などの実店舗でも販売を開始したことを明らかにした。… 2014/12/12 先端医学
ヤフー、一般向け遺伝子検査サービスを開始 約290項目を解析、専門医によるカウンセリングサービスも提供へ ヤフーは、病気や薬、健康にかかわる情報を提供する「Yahoo!ヘルスケア」が取り組むプロジェクト「HealthData Lab」において、病気発症リスクや体質を調べられる一般向け遺伝子検査サービスの提供を2014年11月7日に開始した。約290項目を解析し、価格は4万9800円(税込み)である。… 2014/11/15 先端医学
必ず日本人にあるSNPだけを搭載 東北大と東芝、日本人に特徴的なSNP解析用アレイを開発 東芝と東北大学は2014年11月14日、日本人のSNP解析用DNAマイクロアレイである「ジャポニカアレイ」を共同開発したと発表した。東芝は、年末にも同アレイを使った研究用途の受託解析サービスを開始する。 2014/11/14 先端医学
成育医療センターが20歳代男性に、慢性肉芽腫症への適用は国内初 原発性免疫不全症に対する遺伝子治療を再開 国立成育医療研究センターは2014年11月7日、慢性肉芽腫症に対する遺伝子治療を実施したと発表した。慢性肉芽腫症に対する遺伝子治療は国内初。原発性免疫不全症に対する遺伝子治療としても、2003年にアデノシン・デアミナーゼ欠損症に対して実施されて以来、わが国では11年ぶり。… 2014/11/09 先端医学
リポート◎DeNA参入で話題の個人向け遺伝子検査サービス 遺伝子検査は「予防のため」か「占い」か 「あなたの発症リスクは○○倍」が意味するものは? 大手IT企業DeNAの参入が話題となり、個人向け(direct to consumer:DTC)遺伝子検査サービスが注目を集めている。疾患の「なりやすさ」を知ることで予防に役立てるなどのメリットがうたわれる一方で、法律による規制はないため検査会社ごとの技術力のばらつき、結果解釈の曖昧さ、利用者のリテラシ… 2014/10/28 先端医学
Google発の新薬が登場する日 Googleは9月3日、子会社Calicoが製薬企業のAbbVieと提携し、医薬品の開発に本格的に乗り出すと発表した。近い将来、Google発の医薬品が臨床現場に登場するのだろうか。しかも研究開発で狙うのは、神経系や癌など誰もが創薬は難しいと感じている分野だ。… 2014/09/17 医薬品
医薬品開発で注目される「機械学習」 近年、ゲノムやその転写物の集合体である「トランスクリプトーム」、蛋白質の集合体である「プロテオーム」、ゲノムの修飾の一種で、転写を制御しているメチル化を総体的に表す「エピゲノム」から、新しい知見を見いだす研究が活発になっています。… 2014/09/10 先端医学
NEJM誌から PALB2 遺伝子変異で乳癌リスクが5~9倍上昇 70歳までの生涯罹患リスクは家族歴なしで33%、ありでは58% PALB2(Partner And Localizer of BRCA2;ファンコーニ貧血の発症に関わることからFANCNとも呼ばれる)機能喪失型変異を有する家系の調査から、一般女性に比べたPALB2 変異陽性女性の乳癌罹患の相対リスクは、40 歳未満で 8~9 倍、40~60 歳で 6~8 倍、60 歳超では約5倍であることが示された。… 2014/09/01 癌
医療を変えるcommunity-derived science インターネットの登場が、医療や医学研究の在り方をも変革する時代がやってきた。スマホゲームやTwitterなど、あれは遊びだと思う前に、現実を直視する必要がある。普通の人々がICT(情報通信技術)で結びついて生じるパワーは医療や医学を大きく揺さぶりつつある。… 2014/08/20 先端医学
Luminal A乳癌はホルモン療法だけでよいのか 昨年、2年ぶりに改訂された「乳癌診療ガイドライン治療編2013年版」の薬物療法の項目に、あるクリニカル・クエスチョン(CQ)が新たに追加された。そのCQは、Luminal Aと呼ばれるタイプの乳癌患者に対しても、周術期の化学療法は勧められるかというもの。これに対するアンサーは、「再発リスクの… 2014/02/24 癌
個人向け遺伝子検査の効用はどこに? 10年前、遺伝子解析は大変な作業だったが、ここ数年でいろいろな装置が普及し、価格も下がってきた。そして、個人向けの遺伝子検査サービスは今や珍しいものではなくなりつつある。国内でも数社の企業が、健康管理サービス企業と提携するなどのビジネスモデルにより事業を展開している。1月末には… 2014/02/10 先端医学
心血管疾患の「遺伝子治療」も再び脚光を浴びるか 遺伝子治療は、1990年に米国で「First kids with new gene」というキャッチフレーズでアデノシンデアミナーゼ欠損症に対して行われ一躍脚光を浴びた。日本でも1995年に北海道大学で同じ疾患に対して行われたが、その後はiPS細胞などの再生医療に押され気味であまり話題とならない。ところがここに… 2014/02/05 循環器
第18回 未来の医療を見に行く(その10) 理想のオーダーメイド治療はこんな形で行われる 将来、がん、自己免疫性疾患、神経変性疾患などの治療法は、患者に応じて決められるようになるだろう。 2014/02/05 先端医学
第17回 未来の医療を見に行く(その9) 体全体を巧みに“管理”する複雑系医療とは? ゲノミクスと同じく、プロテオミクスでタンパク質から有益な情報を得られるようになるまでに、なお多くの解読がなされなければならない。 2014/01/29 先端医学
第16回 未来の医療を見に行く(その8) 医療を劇的に変えるプロテオミクスの力 医学の分野では長い間、体が作り出すすべてのタンパク質の会話を聞くというのは、夢物語だと考えられてきた。 2014/01/22 先端医学
第15回 未来の医療を見に行く(その7) 体の状態を正しく物語るのは、DNAよりタンパク質 人間とショウジョウバエの遺伝子の数を問われたら、たいていの人は、人間の遺伝子のほうが桁違いに多いと思うのではないだろうか。 2014/01/15 先端医学
脳の栄養源ケトンでアルツハイマー病が改善、ゲノム編集技術で遺伝子の機能解析が加速 こちらの「記者の眼」では3度目の執筆となります河田と申します。日頃はバイオテクノロジーの専門誌「日経バイオテク」(1981年創刊)の記事編集などに携わっています。今回は、2013年12月16日(月)からの週の取材を中心に、最近の話題をお届けします。… 2013/12/26 先端医学
第12回 未来の自分を見にいく(その4) 病気になるのは遺伝?それとも環境? 下のグラフは、さまざまな疾患や障害に、遺伝要因と環境要因がそれぞれどのくらい影響するかを示したものだ。 2013/12/11 先端医学
第11回 未来の自分を見にいく(その3) 生活習慣を変えたきゃ、自分の遺伝子を調べよ 遺伝子検査を受け、その結果を見た人は、おのずとトレードオフについて考えるようになるだろう。 2013/12/04 先端医学
新たな遺伝子治療「マイクロRNA標的核酸医療」の可能性 マイクロRNAは、約22塩基からなるタンパク質をコードしない小さなRNAである。1993年植物シロイヌナズナで発見されて以来、その数は右肩上がりに増えて今では1600を超えている。様々な疾患の発症と関わることが明らかとなったことから、マイクロRNAを標的とする新しいタイプの核酸医療に期待が寄せ… 2013/12/03 循環器
第10回 未来の自分を見にいく(その2) 「すべてわかる」は幻想、遺伝子検査の可能性と限界 遺伝子検査は、あなたが年を取って体の機能が衰え始めたときに、何に注意すればいいかを教えてくれる。 2013/11/27 先端医学
第9回 未来の自分を見にいく(その1) 遺伝子検査で病気のリスクはここまで分かる 自分の祖父母のうち何人が「老衰」で亡くなっただろう? 病気や死に関することは、家族の間でも話題にしにくいので、患者さんたちは病院の待合室で、病歴に関するアンケートを埋めながら、頭を悩ませることになる。… 2013/11/20 先端医学
先天性心疾患の10%は突然変異が原因 先天性心疾患は先天異常の中で最も頻度が高く、おおよそ100回の出産につき1回起こる。先天性心疾患の原因として、メンデル遺伝に従うもの、子宮内での薬物への暴露や感染(風疹など)によるものを合わせて約25%と言われている。メンデル遺伝に従うものはHolt-Oram症候群、Alagille症候群、DiGeor… 2013/08/01 循環器
アンジェリーナ・ジョリーと遺伝性乳癌卵巣癌症候群 今年5月、米国の女優アンジェリーナ・ジョリー氏が、乳癌予防のために乳房を切除したと公表し、世界の注目を集めた。同氏は、BRCA1遺伝子の変異を有する、いわゆる遺伝性乳癌・卵巣癌症候群(HBOC)の一人だという。… 2013/07/16 癌
水痘の診断は電子顕微鏡とPCRで? トロント小児病院で研修していたとき、驚いたのが水痘の診断方法だった。水疱などを確認して水痘を疑った場合、院内のオンコールの微生物学者をわざわざ呼ぶことだった。呼ばれるのはだいたい、医師であり臨床微生物学フェローでもあるスタッフ。日中ならば、ほぼ対応してくれる。… 2013/02/19 小児科
NEJM誌から TREM2多型が遅発性アルツハイマー病の発症に関係か 若年性認知症を引き起こす那須ハコラ病の原因遺伝子 若年性認知症を引き起こす「那須ハコラ病」の原因遺伝子として知られるTREM2の機能喪失多型と、遅発性のアルツハイマー病(AD)との間に、強力な関係がある――。そんな新たな知見を報告した2本の論文が、2012年11月14日付のNEJM誌電子版に同時掲載された。… 2012/11/30 精神・神経
NEJM誌から 大腸癌へのアスピリンで生存利益があるのはPIK3CA変異型のみ 大腸癌診断後のアスピリン使用は、PIK3CA変異型の患者には生存利益をもたらすが、PIK3CA野生型患者には生存利益をもたらさない可能性が、米Dana-Farber癌研究所のXiaoyun Liao氏らの研究で示された。論文は、NEJM誌2012年10月25日号に掲載された。… 2012/11/12 癌
BMJ誌から BRCA1/2変異キャリアへの放射線検査は乳癌リスクを高める 30歳前に検査被曝があった女性で約2倍、欧州の大規模研究の結果 乳癌リスクを高めるBRCA1/2遺伝子の変異を持つ30歳未満の女性に放射線を使った診断検査を行うと、乳癌罹患リスクが有意に上昇する可能性が、大規模な後ろ向きコホート研究で示された。オランダ癌研究所のAnouk Pijpe氏らが、BMJ誌電子版に2012年9月6日に報告した。… 2012/09/24 放射線科
NEJM誌から 甲状腺結節の良性・悪性判定、遺伝子発現解析で精度が上昇 不要な診断的手術を回避できる可能性 超音波検査で甲状腺結節が見つかり、穿刺吸引細胞診で良性か悪性かが判断できなかった患者の穿刺吸引標本の167遺伝子の発現を調べることで、より精度の高い診断が可能となることが分かった。米Harvard大学医学部のErik K. Alexander氏らが、NEJM誌2012年8月23日号に報告した。… 2012/09/13 代謝・内分泌
日経メディカル 米国の医療映画紹介 『ロレンツォのオイル 命の詩』 難病の息子を持つ夫婦が医療の限界に挑戦 ALD治療薬の“オイル”はこうして生まれた わが子が不治の病と診断されたら、それも自分の遺伝子が原因だと言われたら、あなたはどうするだろうか?『ロレンツォのオイル』はそんな難病を患った少年の両親が、医学的な知識が全くなかったにもかかわらず、自力で治療法を探し求める物語で、実話を映画化したものである。… 2012/09/07 先端医学
創刊40周年記念 特別版「日経メディカルが伝えてきたもの」転載 Vol.5 【未来予測】日経メディカルが描いた未来像 予測はどれだけ的中したか 過去40年の間、日経メディカルは時代の節目ごとに、医療のあるべき姿や未来予想図を何度も描いてきた。医療費の増大、超高齢化社会の到来、疾病構造の変化などを踏まえ、医師を取り巻く環境を予測した。日経メディカルが描いた未来像は的を射ていたのか。過去の特集を振り返りながら検証する。… 2012/07/31 医療提供体制
Lancet誌から HDL-C高値とMIリスク低減は関連しない可能性 遺伝的変異を利用したメンデルランダム化解析で検証 遺伝的に解析したところ、血中HDLコレステロール(HDL-C)高値と心筋梗塞(MI)リスク低減の間に因果関係は認められず、血中HDL-C値を上昇させるための介入を行ってもベネフィットはもたらされない可能性があることが示唆された。この研究結果は、Lancet誌5月17日号オンライン版に掲載された。… 2012/06/13 循環器
心房細動遺伝的リスクから見えてくる個別化医療の可能性 -国際メタ解析CHARGE study これまで不定期でお届けしていたNew Insight from Basic Researchを「基礎と臨床の架け橋」というコラムで月刊のペースで紹介することになりました。今後もよろしくお願いいたします。今回は第1回の記念号ということで、自分もauthorsに名前を連ねている、心房細動遺伝的リスクの国際メタ解析CHAR… 2012/06/12 循環器