新型コロナ診療の最前線に立つ呼吸器リハ 珍しく、早めに家に帰れた日にニュースを見たら、古巣の特集が出てきた。院長先生以下知っている顔が映る。みんな頑張っているな~っと見ていると、画面の片隅、ベッドの脇にも懐かしい顔を発見。カメラなどお構いなしで、一生懸命働いている。その姿を見て自分が伝えたいことを思い出した。… 2021/04/12 感染症
Diabetes Care誌から 糖尿病のCOVID-19重篤患者のICUでの血糖管理 遠隔持続血糖測定と持続インスリン注入の可能性 糖尿病のCOVID-19重篤患者のICUでの治療で、血糖管理の維持と医療スタッフの感染リスクを減らすためのアプローチが米国の病院で検討された。ICU外での遠隔リアルタイム持続血糖測定(CGM)とコンピューター制御による持続インスリン注入(CII)による血糖管理はICUで実行可能であり、必要なポイン… 2021/03/17 代謝・内分泌
東京女子医大プロポフォール事件、ICU医師が7年後に起訴された背景 東京女子医科大学病院で2014年、集中治療室(ICU)で頸部濾胞性リンパ管腫術後、人工呼吸中だった2歳の男児がプロポフォール注入症候群で死亡した事案で、東京地検は今年の1月26日になって、男児の処置にかかわった当時の研修医と、当時のICU副部長の2人を業務上過失致死罪で在宅起訴したことを発… 2021/02/22 医療安全
PLOS ONE誌から COVID-19患者の重篤化を予測するモデル 米国のコホート研究から13種類の変数を選び出して重篤化する確率を推定 米国California大学Irvine校のDaniel S. Chow氏らは、COVID-19患者の受診時に利用できるバイタルサイン、検査値、併存疾患などに関する情報に基づいて、予後を予測するモデルを構築し、その後に外部コホートで検証を行い、このモデルは重篤化する患者を予測する能力が高かったと報告した。結果は2… 2021/01/19 感染症
NEJM誌から COVID-19肺炎患者に回復期血漿の効果示せず アルゼンチンのRCTで治療成績はプラセボ群と有意差がない アルゼンチンItaliano de Buenos Aires病院のVentura A. Simonovich氏らは、重症のCOVID-19肺炎患者を対象に、回復期血漿またはプラセボを投与して治療効果を比較するランダム化比較試験を行い、30日後のアウトカムに差はなかったと報告した。結果は2020年11月24日にNEJM誌電子版に掲載された。… 2020/12/17 感染症
NEWS◎新型コロナ治療に関する新たなガイドラインを公開 WHOが入院例へのレムデシビル投与を非推奨に 世界保健機関(WHO)は、11月20日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院患者に対して、その重症度に関係なく、レムデシビルの投与を推奨しないとするガイドラインを発表した(関連サイト)。 ただし同ガイドラインは、「レムデシビルに効果がないとの十分なエビデンスがあるわけではない」… 2020/11/30 感染症
JAMA Pediatrics誌から NICU患者の大腸菌の抗菌薬感受性の変遷 2009~17年の耐性割合に経時的変化はないが、アンピシリン耐性は6割以上 大腸菌(Escherichia coli)は新生児期の重篤な感染症の起炎菌として最も頻度が高い。米国Philadelphia小児病院のDustin D. Flannery氏らは、2009年から2017年までの期間に、米国内のNICUに入院していた患者から分離された大腸菌株の薬剤感受性の実態と経時的な変化について検討し、JAMA Pediatri… 2020/11/30 小児科
BMJ誌から ICUにいるCOVID-19患者の心停止発生率と転帰 蘇生処置を施された400人のうち生存退院できたのは12.0% 米国Michigan大学のSalim S Hayek氏らは、COVID-19でICUに入院していた成人患者の院内心停止の発生率と心肺蘇生実施率、危険因子、転帰について検討する多施設コホート研究STOP-COVIDを行い、5019人のICU入院患者のうち14%が2週間以内に院内心停止を経験しており、そのうちの57.1%が心配蘇生処… 2020/10/19 感染症
集中治療医が緩和ケア医になってみた 近年救急医療や集中治療領域と緩和ケアの統合が注目されています。終末期に限らず、急性期治療の全過程を通じて緩和ケアは重要です。今回私は、おそらく日本で初めて麻酔・集中治療専門医でありながら、独立型緩和ケア病院勤務医となった経緯から、集中治療における緩和ケアについて考察してみたい… 2020/10/13 癌
Lancet誌から ECMOで治療したCOVID-19患者の死亡率は40%未満 ELSOレジストリを利用して1035人のCOVID-19患者の症例を分析 米国Michigan大学のRyan P Barbaro氏らは、ECMO(体外式膜型人工肺)が適用された36カ国213病院のCOVID-19症例データを分析し、ECMO適用患者の90日院内死亡率は40%弱だったと報告した。結果はLancet誌電子版に2020年9月25日に掲載された。… 2020/10/13 感染症
フィリップス、ICU遠隔管理システムを販売開始 フィリップス・ジャパンは2020年9月1日、複数の医療機関にある集中治療室(ICU)の患者情報を支援センターに集約し、遠隔でサポートするシステム「遠隔集中治療患者管理プログラム (eICU)」を、9月から日本市場で販売開始することを発表した。本システムの販売は、アジアでは初めて。適切な早期治… 2020/09/08 救急医療・集中治療
教えて!術後せん妄に対する看護法 ICU病棟に勤務している看護師です。緊急手術後の患者さんが多く入室されますが、かなり高い確率で、術後せん妄になってしまいます。術後せん妄の状態にある患者さんと、どのように関わればよいのか分からず、困っています。術後せん妄に対して、どんな看護をしたらいいかを教えてください。… 2020/06/15 外科
レポート◎遠隔ICUサービスは日本でも普及するか? 遠隔アドバイスでICUの治療成績向上を目指す 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で注目を浴びた問題の1つが、重症患者を治療する集中治療室(ICU)のあり方だ。国内のICUは2018年7月時点で5211床。ハイケアユニット(HCU)などICUに準じた病床を含めると1万7034床ある。どのようにすればこれらの高度治療室をパンクさせることなく、… 2020/05/27 救急医療・集中治療
心血管疾患として捉えたCOVID-19 新型コロナは心血管系を直接攻撃するのか? コロナウイルス(SARS-CoVおよびSARS-CoV-2)は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)2を認識して宿主細胞に感染する。ヒトにおいてACE2は、肺だけでなく、消化管、腎臓、心臓、血管に幅広く発現している。実験動物レベルではACE阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の投与によってACE2の… 2020/04/30 循環器
インタビュー◎米国での重症COVID-19治療の最前線 蓄積進む情報が現場の混乱を引き起こすことに 世界中でいまだ猛威を振るい続けている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。米国では世界最多の80万人近い感染者が確認され、ニューヨーク市などの流行地域ではICU病床が逼迫している様子も大きく報じられている。米国のCOVID-19患者に対する集中治療の実情について、米トーマス・ジェファーソン… 2020/04/27 感染症
JAMA誌から イタリアのICUに入院したCOVID-19患者の特徴 ロンバルディア地方の診断確定例1591人の分析 イタリアFondazione IRCCS Ca' Granda Ospedale Maggiore PoliclinicoのGiacomo Grasselli氏らは、2020年2月20日から3月18日までの期間にロンバルディア地方の72病院のICUに入院したすべてのCOVID-19確定例を対象に、後ろ向きケースシリーズ研究を実施した。患者の多くが高齢者で、88%が機械的換… 2020/04/20 感染症
JAMA誌から 重篤なCOVID-19患者に回復期血漿輸血が有望 中国の予備的研究で5人の重症患者が臨床的に改善し3人は退院 中国深せん市第三人民医院のChenguang Shen氏らは、ARDSを発症した重篤なCOVID-19患者に、回復期血漿が利益をもたらすかどうかを検討するために5人の患者に投与し、全員に臨床的な改善が認められたと報告した。結果はJAMA誌電子版に2020年3月27日に掲載された。… 2020/04/13 感染症
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新たな治療法に取りかかるNCGM COVID-19回復者の血漿投与、臨床試験を開始 国立国際医療研究センターは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症し、その後回復した人の血漿をCOVID-19の患者に投与する「回復者血漿投与」を4月中にも開始する。 2020/04/05 感染症
Lancet誌から 重症COVID-19患者に免疫抑制療法を検討する サイトカインストームを起こしたサブグループを同定する提案 英国University College LondonのPuja Mehta氏らは、重症COVID-19患者のうち、過剰な炎症反応が認められる人々には、ステロイドやIL-6など、免疫を抑制する治療が有効ではないかとするCORRESPONDENCEを、Lancet誌に2020年3月16日に提示した。… 2020/03/30 感染症
寄稿◎重症患者に対する医療機器不足を打開する 3Dプリンターでできる簡易人工呼吸器を世界へ 少しでも多くの人を助けるための手助けをしたい、と思い、私が取り組みを始めているのが、3Dプリンターで製作できる簡易人工呼吸器の実用化です。 2020/03/30 感染症
JAMA誌から イタリアのICUネットワークの初期対応報告 ロンバルディア州のCOVID-19アウトブレイクの状況 イタリアのロンバルディア州で2月20日に始まったCOVID-19のアウトブレイクは、急速に拡大した。イタリアMilan大学のGiacomo Grasselli氏らは、同州のCOVID-19 Lombardy ICU networkが、ICU入院患者数の増加予測に基づいて行った努力の概要をJAMA誌電子版のViewpointに2020年3月13日に報告した。… 2020/03/25 感染症
日本版敗血症診療ガイドライン2020のパブコメ募集開始 日本集中治療医学会・日本救急医学会合同「日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会」は2020年3月16日、年内公開予定の「日本版敗血症診療ガイドライン2020」に関するパブリックコメント(パブコメ)の募集を開始した。… 2020/03/17 感染症
トレンド◎エキスパートを派遣、病院間搬送も行うECMOnet ECMOの組織横断的利用で新型コロナ患者を救え 対応可能な病床数は全国で300床との概算も 2020年2月29日14時30分、一台の大型救急車がとある病院に到着した。ECMOcarと名付けられた救急車の車内には、患者と医師4人が乗車している。ストレッチャーに横たわる患者にはECMOがつながった2本の太いカニューレが挿入されており、医師は全員N95マスク、フェイスシールド、キャップ、ガウンを身… 2020/03/13 感染症
器楽奏者が気胸にならないのはなぜ? どこもかしこも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話題で持ちきりです。でも日々の大半の救急車はCOVID-19以外の患者さんですし(岡山県勤務なので、まだ僕は診たことないですし)、そろそろ新型コロナウイルス以外の話題も提供しなくてはと考えています。… 2020/03/12 救急医療・集中治療
Lancet誌から ICUに入院した重篤なCOVID-19患者52人の特徴 併存疾患のある高齢者やARDSを発症した患者は死亡率が高い COVID-19の臨床症状は、軽症や無症状から生命に関わる重篤なものまで幅広い。中国武漢市の仁安醫院のXiaobo Yang氏らは、ICUに入院した重篤な患者52人について、その後28日間の経過とアウトカム、適用された治療などについて後ろ向きに分析し、死亡者と生存者の特性を比較してLancet誌電子版2020… 2020/03/04 感染症
NEWS◎ダイヤモンド・プリンセス号乗客のその後 酸素投与が必要になった新型コロナの詳細 4症例の経過を豊島病院が報告 東京都保健医療公社豊島病院は、2月25日、酸素投与が必要になった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)4症例の経過を、日本感染症学会のウェブサイトに報告した。いずれも、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客で、船内の検疫で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査陽性となり、… 2020/02/29 感染症
NEWS◎新型コロナウイルス感染症による急性呼吸不全患者の管理をサポート 集中治療医学会などがECMO相談窓口を開設 国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本呼吸療法医学会、PCPS/ECMO研究会は急性呼吸不全へのECMOによる管理に関して助言を行う電話相談窓口(日本COVID19対策ECMOnet)を開設した。専用電話番号は一般公開されておらず、日本集… 2020/02/29 感染症
新型コロナウイルス感染症には治療法がない? 世間では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話題が席巻しております。感染者が広がりを見せ、不安を広めています。よく言われるのが「インフルエンザのように、診断のための簡便な検査法や特効薬がないから不安」という意見です。これについて今回は考えてみたいと思います。… 2020/02/27 感染症
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part VI 救急外来における鎮痛薬使用の実際 救急外来では、「痛みはあまり取らない方がよい」と教わった人は多いのではないだろうか。疼痛に対して、診断前に鎮痛薬を用いると、正確な身体所見が取れず、診断能が低下するという考え方であろう。しかし、最近の検討では、早期に鎮痛薬を使用することのデメリットはないと考えられている。む… 2020/02/15 救急医療・集中治療
BMJ誌から ICUの患者は消化管出血を予防するべきか? ハイリスク患者には予防投与が有効だが肺炎リスク上昇の恐れも ICUに入院している重症患者の消化管出血リスクは高い。多くの診療ガイドラインが消化管出血予防策の実施を推奨しており、プロトンポンプ阻害薬(PPIs)やヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RAs)が投与されている。中国首都医科大学のYing Wang氏らは、それらの有効性と安全性を比較する系統的レビュー… 2020/01/24 救急医療・集中治療
トレンド◎ICUでの抗菌薬の適正使用を考える 小児重症感染症へのTAZ/PIPC投与はAKIリスクを上げる? 最近、小児の重症感染症に対するβラクタム系抗菌薬であるタゾバクタム/ピペラシン合剤(TAZ/PIPC)の投与について、「他のβラクタム系抗菌薬(APBL)よりも急性腎障害(AKI)のリスクが高まる」という論文が米国から報告された。… 2019/11/28 感染症
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part V 高齢者の「食べられない」に直面したら 「餓死してしまうので胃瘻を作ってください」にモヤモヤ 高齢者の食べられない問題に明確な答えはありません。私自身も未だに葛藤を抱え続けています。しかしこれは、医師にとって頻回に直面する、避けられない問題です。 2019/10/10 救急医療・集中治療
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part V 医師が電話で「悪い知らせ」を伝えるとき 静かに話せて、かつ、電波が途切れにくい場所で 遠方にいる家族や親族に、電話で「悪い知らせ」を伝えなければならない機会は少なくありません。特に、心肺停止状態で患者が搬送されてくる救急外来では、電話で死亡を伝えないといけない事例に遭遇します。そんな時、あなたならどのように伝えますか。… 2019/10/03 救急医療・集中治療
J Am Soc Nephrol誌から 重症小児患者へのピペラシリン・タゾバクタム投与は急性腎障害と関連 米国の観察研究の結果 重症小児患者を対象とした後ろ向き観察研究から、ピペラシリン・タゾバクタム(TZP)の投与と急性腎障害(AKI)のリスク上昇との関連が示唆された。 2019/10/03 感染症
火事の広範囲熱傷で再認識する臓器としての皮膚 アニメーション会社にガソリンで放火された事件、僕はアニメが好きですし、京都アニメーションの作品の中にも大好きなものがあり、衝撃を受けています。亡くなられた方々、そしてその家族の皆様の悲しみに想いを馳せつつ、助かった人たちや、京都アニメーションがなんとか再び立ち上がっていくこ… 2019/08/01 救急医療・集中治療
トレンド◎装置の小型化が可能にした安全な病院間搬送 モバイルECMOで重症呼吸不全患者を救命せよ 近年、重症呼吸不全患者のモバイルECMOによる病院間搬送が関東圏を中心に広がりつつある。ECMOは重症呼吸不全患者を救える一方で、ECMOができない施設から転院搬送を行う手段が確立していないことが問題視されていた。しかし、小型の装置が登場したことで、救急車内でECMOを行えるようになっている… 2019/07/02 呼吸器
BMJ誌から ST上昇心筋梗塞は全員ICUで治療すべきか? 比較的軽症の患者でもICU入院で30日死亡率が低下する可能性 米国Michigan大学のThomas S Valley氏らは、ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者は全員ICUで治療すると成績が向上するのかどうかを調べるために、メディケアのデータを用いた後ろ向きコホート研究を行い、ICU以外の病室でも治療可能と考えられる患者でも、ICUの使用により30日死亡率が有意に低… 2019/06/28 循環器
インタビュー◎治療中止の提言やガイドラインが示していること 透析が必要というだけで終末期なのではない 山梨大学救急集中治療医学講座教授の松田兼一氏に聞く 疾患の終末期や救急や集中治療で予後が厳しい患者の診療方針の決定に参考になる提言やガイドラインの発表が相次いでいる。最も早く登場したのが2006年の日本集中治療医学会の「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」で、その後、厚生労働省や他の学会も相次いで発表した。… 2019/05/29 腎・泌尿器
学会トピックス◎第30回日本医学会総会 集中治療後症候群(PICS)を知ってますか? PICSってご存じですか──。重症敗血症を始めとして様々な疾患により集中治療を受ける患者に起こるのが集中治療後症候群。 2019/05/09 救急医療・集中治療
JAMA Internal Medicine誌から 敗血症へのステロイド投与のメタアナリシス 28日死亡率は減少していたが高血糖と高Na血症は増加 敗血症患者に対するステロイドの有効性と安全性について検討した臨床試験は数多く行われているが、その利益とリスクについては一貫した結論が得られず議論が続いていた。中国四川大学のFang Fang氏らは、ランダム化対照試験(RCT)を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを新たに行い、ステ… 2019/01/16 救急医療・集中治療
弁護側は無罪を主張、判決言い渡しは2月20日 わいせつ容疑の乳腺外科医に求刑「懲役3年」 2019年1月8日、右乳腺腫瘍摘出手術後で麻酔が残る女性患者A氏に対し、術後診察に訪れた医師がわいせつ行為をしたとして、柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医が準強制わいせつで起訴された事件の公判が、東京地方裁判所であり、検察側は懲役3年を求刑した。弁護人は無罪を主張した。2016年11… 2019/01/08 外科
ケーススタディー◎睡眠マネジメントで術後せん妄を防ぐ静岡がんセンター 「基本3点セット」でせん妄をコントロール 術後のせん妄リスクが特に高い食道癌や頭頸部癌の患者。静岡がんセンター食道外科・頭頸部外科では、新規睡眠薬や抗うつ薬、抗精神病薬を用いた睡眠マネジメントを行って術後せん妄の発症や重症化を防いでいる。外科としては使い慣れない薬剤も、精神腫瘍科の協力を得て処方感覚をつかみ、今では… 2018/12/18 精神・神経
学会トピック◎第46回日本救急医学会総会・学術集会 重症呼吸不全へのECMO、ホントに有効? Pros&Consセッションから 重症呼吸不全に対して、体外式膜型人工肺による生命維持治療を実現するECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)。劇的な救命が得られる一方で、その有効性を証明しようと取り組まれた臨床試験はクリアにポジティブとならず、その効果については未だに賛否がある。… 2018/12/07 呼吸器
学会トピック◎J-SSCG2020のCQ案、パブコメ募集開始 神経治療や患者家族のケアにも言及する新・敗血症診療GL 「日本版敗血症診療ガイドライン2020」特別委員会委員長に聞く 2020年の発行を目指し、日本集中治療医学会と日本救急医学会が共同で作成する「日本版敗血症診療ガイドライン2020(以下、J-SSCG2020)」の改訂作業が始まった。現在はクリニカルクエスチョン(CQ)を固め、両学会のウェブサイト上でパブリックコメントを募集している。J-SSCG2020のポイントにつ… 2018/11/26 感染症
ケーススタディー◎ICUせん妄根絶に挑む自治医大さいたま医療センター せん妄予防の鍵はICU在室中の睡眠の質にあり ICU(集中治療室)患者の予後を悪化させる、せん妄。その予防の鍵は、ICU在室時の睡眠の質にあることが分かってきた。自治医科大学附属さいたま医療センターは、医師による薬学的介入と、看護師や理学療法士が中心となって行う非薬学的介入を組み合わせた睡眠促進バンドルを作成し、チーム一丸と… 2018/11/08 救急医療・集中治療
NEJM誌から ICUでのCandidaアウトブレイクの危険因子は? 英国Oxford大学病院のICUの事例を分析 Candida aurisは新興の多剤耐性病原体で、世界各国の、主にICUでのアウトブレイクが報告されている。英国Oxford大学病院のDavid W. Eyre氏らは、同院の神経科学ICUで発生したC. aurisのアウトブレイク事例を分析し、コロニー定着や感染の主な危険因子は、再使用可能な腋窩体温モニタープローブと… 2018/10/23 感染症
入院患者5人から多剤耐性アシネトバクター検出 アシネトが鹿児島大病院でブレイク、教訓は? 日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に聞く 今年8月、鹿児島大学病院で入院患者5人から多剤耐性アシネトバクターが検出されたことが報道された。多剤耐性アシネトバクターのアウトブレイクを防ぐには、日ごろどのような点に注意すればよいのか。日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に話を聞いた。… 2018/09/04 感染症
リポート◎遠隔集中治療支援プログラムが昭和大で稼動 集中治療の在り方を一変させる「eICU」 熟練医の第六感を数値化、ICU滞在日数を適正化へ 昭和大学は今春、昭和大学病院と、付属病院の1つである江東豊洲病院の集中治療室に「eICU」と呼ばれるプログラムを導入し、現場の診療をサポートする試みを開始した。ビッグデータを基にしたソフトウェアを用いてICUで優先的に診るべき患者を見極めることで、ICU在室日数を適正化。ICU専門医が限ら… 2018/07/26 救急医療・集中治療
Lancet誌から 代謝性アシドーシスにNaHCO3点滴は有効か? ICUのアシデミア患者を対象にしたランダム化試験 仏INSERMのSamir Jaber氏らは、ICUに入院している代謝性アシドーシス患者に重炭酸ナトリウムを静注し、動脈血のPHを7.30以上に保つ治療を行うランダム化対照試験を行ったが、28日死亡と7日以内の臓器不全を減らすことはできなかった。しかし、Acute Kidney Injury Network(AKIN)スコアが2または… 2018/07/05 救急医療・集中治療
走り出した新専門医制度、基本領域の動向 Vol.7 泌尿器科、皮膚科、救急科の研修プログラム初年度は? 2017年度からプログラム制で運営している泌尿器科領域において、2018年度の専攻医採用数は274人。2017年度の1年次後期研修医は252人、2016年度は200~220人で増加が続いている。「内科的な診療から外科的な処置まで、様々なアプローチを行う泌尿器科の魅力が医学生や初期研修医に認識されているの… 2018/06/08 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
〔第8回〕株式会社メトラン 子どもを愛する気持ちが技術を向上させる 1分間に900回という細かい振動で空気を送り込む特殊な技術で、新生児の肺の負担軽減を可能にする人工呼吸器「ハミング」シリーズ。国内で製造される唯一の新生児用であり、新生児集中治療室のほとんどで採用されている。この機器を中心に、さまざまな人工呼吸器を開発・製造している株式会社メトラ… 2018/05/31 医療機器 医師・医学生限定コンテンツ
JAMA誌から 血液分布異常性ショックにはバソプレシン追加 カテコラミン単独治療よりも心房細動リスクが低下する カナダMcMaster大学のWilliam F. McIntyre氏らは、系統的レビューとメタアナリシスを行い、血液分布異常性ショックを起こした患者にカテコラミン系昇圧薬に加えてバソプレシンを投与すると、カテコラミンを単独で使用した場合よりも心房細動のリスクが低下すると報告した。結果は、JAMA誌2018年5… 2018/05/30 救急医療・集中治療
NEJM誌から 敗血症性ショックにステロイド併用の利益あり ヒドロコルチゾンとフルドロコルチゾンで死亡率が減少 フランスRaymond Poincare病院のDjillali Annane氏らは、敗血症性ショック患者にヒドロコルチゾンとフルドロコルチゾンを7日間投与して、プラセボと生存率を比較する二重盲検のランダム化対照試験を行い、ステロイドの併用で死亡率を減少する効果が見られたと報告した。結果はNEJM誌2018年3月1日… 2018/03/23 感染症
退院後も続く敗血症診療のこれから 前回に続き、先月の日本集中治療医学会の話になります。実はこの学会では初の市民公開講座が開かれました。テーマは「敗血症」です。敗血症と言われてもピンとこないし、どんな治療をしているのかもよく見えない、そして敗血症って何かと聞かれてもおそらく多くの人が明確に答えられないというの… 2018/03/22 救急医療・集中治療
Ann Intern Med誌から qSOFAとSIRS基準の死亡率予測精度を比較 短期間の死亡率予測ではqSOFAの感度が低い 感染が疑われる患者の敗血症の診断に用いられるようになったquick Sequential Organ Failure Assessment score(qSOFA)と、従来から用いられてきた全身性炎症反応症候群(SIRS)診断基準の、死亡率予測精度を比較するために、系統的レビューとメタアナリシスを実施したカナダOttawa大学のShannon… 2018/03/06 感染症
J Am Coll Cardiol誌から リスクスコアは低リスク胸痛例の検査回避に有用 胸痛を呈して救急科(ED)を受診し、急性冠症候群(ACS)の可能性があると考えられた患者の中から、ルーチンのテストが有用とは考えにくい患者の大半を特定するのに改変HEARTリスクスコア、完全版EDACS、簡易版EDACSの3種類のリスクスコアはいずれも有用だった。ただし、特に完全版EDACSが推奨され… 2018/02/27 循環器
学会トピック◎第45回日本集中治療医学会学術集会 終末期の倫理対応は「疑わしきは生命の利益に」が基本 大阪市立総合医療Cの倫理コンサルテーションチームからのメッセージ 回復するかもしれない患者の生命維持治療が手控えられる可能性がある限り、生命維持治療の中止は、まず治療を試みて状況が明らかになってから検討すべき――。この「疑わしきは生命の利益に」を基本方針に掲げ、終末期対応に臨んでいる倫理コンサルタントチーム(ECT)が大阪市立総合医療センターで… 2018/02/26 小児科
JAMA Pediatrics誌から 小児への過剰な輸液は転帰不良に関係する PICU入室患者の体液過剰を検討したメタアナリシス 輸液療法は、重篤な小児患者の蘇生に欠かせないが、蘇生後の小児は体液過剰になる可能性がある。カナダStollery小児病院のRashid Alobaidi氏らは、PICUに入院している患者を対象に、体液過剰と死亡その他の転帰の関係を調べる系統的レビューとメタアナリシスを実施した。得られた結果は、一定のレ… 2018/02/13 救急医療・集中治療
第3回瀬戸内レジデントレポート 瀬戸内の研修医による研修医のためのワークショップ 11月4日、「瀬戸内レジデント」を岡山大学鹿田キャンパスで開催しました。瀬戸内レジデント、通称「瀬戸レジ」は瀬戸内地区の研修医のネットワークづくりを目的に昨年から始まったもので、今回で3回目の開催です。今回は中四国地方の初期研修医を中心に60人ほどの参加者が集まり、盛会となりまし… 2017/11/17 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重症救急患者にプロバイオティクスって効くの? Pros&Consセッションから 外傷や熱傷、感染症など、身体に大きな侵襲が加わったときに起こる体全体の生体応答は全身性炎症反応(SIRS)と呼ばれており、こうした侵襲は腸内細菌や腸管上皮バリア機能の破綻につながり、腸管機能障害や多臓器不全の原因の1つではないかと考えられるようになってきた。そのため、腸内細菌叢の… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回救急医学会総会・学術総会 「バックボードツリー」で重症外傷やECMO患者の搬送時間を短縮 多くの医療機器やモニターを装着した救急集中治療患者の病院間・病院内搬送を迅速に行うために、千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学の松村洋輔氏は、救急隊が使用する患者搬送用のバックボードを用いて、多くの医療類をひとまとめにして装着できるツール「バックボードツリー(BBT)」を開… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重篤な薬物中毒に対する脂肪乳剤は有効なの? Pros&Consセッションから 静脈脂肪乳剤は薬物中毒に対する治療として、世界のガイドラインに掲載され、推奨治療の1つとされているが、臨床的効果は実は確立した評価がないのが現状だ。 2017/11/01 救急医療・集中治療
トレンド◎揺れない機内で安全に、速く、遠くまで ジェット機で患者搬送!メディカルウイング始動 医療資源が乏しい地方の病院から都市部の専門医療機関への患者搬送に、ジェット機を使う。北海道が今夏、全国に先駆けてそんな取り組みを始めた。道医師会が主導し、札幌医科大学附属病院と手稲渓仁会病院が調整役を担う。ドクターカーやドクターヘリに続く新たな医療用搬送手段として、注目を集め… 2017/10/17 医療提供体制
日経メディカル 書籍紹介 せん妄予防のコツ-静岡がんセンターの実践- 静岡県立静岡がんセンターで実施され成果を上げている「せん妄対策」の実際を書籍化。第1部と第2部で「睡眠マネジメント」の重要性と具体的な進め方を、第3部で発生時の対処法を実例とともに詳述する。睡眠マネジメントとはせん妄予防を念頭に置いた睡眠薬の選択を指す。… 2017/10/13 精神・神経
敗血症サバイバーのプロレスラー、大仁田厚氏に聞く 先生方がプライドを捨ててくれたから、今生きています 巡業中、急性扁桃炎から敗血症性ショックに こんにちは、Cadetto.jp管理人の増谷です。みなさん、本日9月13日は世界敗血症デー(World Sepsis Day)です。敗血症は早期に発見され、適切な治療がなされなければショックや多臓器不全を引き起こし、死に至ることも多い疾患です。しかし、一般のみならず医療従事者の認識も十分とはいえません。… 2017/09/13 感染症
酸素療法で飛んで行ったメガネ 最近、呼吸不全に対してハイフロー酸素療法(ネーザルハイフロー)を使うことが増えています。ご存知の方も多いと思いますが、これは高流量(30~60L/分)で21~100%の酸素を鼻カニューラから投与できる酸素療法です。… 2017/06/23 呼吸器
「オペより中間管理職業務が増えてモヤモヤ」 外科系の6年目医師です。職場に後輩が増え、指導の立場に回ることが増えるとともに、中間管理職業務が多くなり、モチベーション維持に苦労しています。恐らく、どこへ行ってもぶち当たる問題なので、何かしら今の職場で楽しみを見つけてアイデンティティーを持たないといけないのでしょう(みんな… 2017/03/16 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
トレンド◎インフルエンザによる肺炎の救命率向上も 致死的な重症呼吸不全を救う人工肺「ECMO」 急性の重症呼吸不全に対して、一時的に機能不全となった肺の代わりに人工肺で生命を維持する治療法であるECMOが専門医の間で注目を集めている。人工呼吸器管理では救命できないケースを救える最終手段として、現場では治療成績向上に向けた取り組みが進んでいる。… 2017/02/10 感染症
JAMA誌から 敗血症患者の死亡リスクを検証する研究 ICUの患者ではqSOFAやSIRSよりもSOFAの精度が高い 新たな敗血症の定義であるSepsis-3が、ICU入院患者への適用を推奨しているSOFA(Sequential Organ Failure Assessment)スコアの有用性を評価するコホート研究を行ったオーストラリアAlfred HospitalのEamon P. Raith氏らは、院内死亡の予測について、SOFAがqSOFA、SIRSより高精度だったと報告し… 2017/02/09 感染症
「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」を提示 DNAR指示は「治療不要」という意味ではない 日本集中治療医学会倫理委員会委員長の丸藤哲氏に聞く 日本集中治療医学会は2016年12月16日、「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」をウェブサイト上に掲出した。勧告では、この数十年で終末期医療のあり方に関する理解は深まったとする一方で、いまだに「DNAR指示の誤解」を続ける医療者がいるとして、再度注意を呼び… 2017/02/06 ターミナルケア
Lancet誌から 脳室内出血の血腫に対する溶解療法は著効せず ドレーンからのアルテプラーゼ投与を生理食塩水と比較 脳室内出血を起こし、ICUで脳室ドレーンを留置されている患者に、ドレーンを介してアルテプラーゼによる血栓溶解治療を試み、生理的食塩水を灌流するプラセボを対象に、180日後の機能回復を比較するフェーズ3試験を行った米Johns Hopkins大学医学部のDaniel F Hanley氏らは、転帰良好な患者の割合… 2017/02/06 循環器
トレンド◎高度な呼吸管理とQOLの維持を両立 呼吸管理の“空白”を埋めるハイフローセラピー 従来の酸素療法では治療効果が不十分。しかし、次の治療ステップである非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)は患者に拒否されてしまう――。現場の呼吸管理でしばしば遭遇するこんな困ったケースに対応できる新しい手段として、ここ数年で急速に広がっているのがハイフローセラピーだ。従来の酸素療法と比… 2016/12/15 呼吸器
学会トピック◎第18回日本救急看護学会学術集会 鎮痛・鎮静の指針開発し、過鎮静が激減 鎮静優先の管理から、十分な鎮痛と浅い鎮静での管理が実現 ICUで鎮痛・鎮静管理のプロトコルを独自に導入したら、看護師が統一した視点を持ち、十分な鎮痛を図った上での浅い鎮静管理を行えるようになった。10月29日から30日にかけて千葉市で開催された第18回日本救急看護学会学術集会で、独立行政法人地域医療推進機構神戸中央病院(神戸市北区)集中治療室… 2016/11/28 麻酔科
学会トピック◎第44回日本救急医学会総会・学術集会 施設からの救急搬送例は重症で意識レベルが低い 高齢者施設でのトリアージが一定の効果か 堺市立総合医療センター救命救急センター副部長の森田正則氏らは、老人福祉施設と自宅からの救急搬送症例を検証し、高齢者施設からの搬送例は自宅からの搬送例と比べ、高齢で意識障害の強い症例が多く、軽症例の搬送が少なかったことから、施設でのトリアージが一定の効果があるとする研究結果を… 2016/11/18 救急医療・集中治療
学会トピック◎第44回日本救急医学会総会・学術集会 心肺停止の高齢患者、書面のDNAR提示は18% 2011年度からの5年間に横浜市立市民病院救命救急センターに搬送された院外心肺機能停止(CPA)症例1783例を調べたところ、70歳以上の患者が68.0%を占め、このうちDNAR(Do not attempt resuscitation:心肺蘇生を試みない)の意思を書面で示していたのは17.9%に過ぎないことが明らかになった。… 2016/11/18 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《3》 栄養療法◆重症でも早期からの経腸栄養を 集中治療医学会は今年3月、「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」を公開した。… 2016/10/26 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《2》 呼吸管理◆うつ伏せでARDSの死亡率が半減 「成人ARDS(急性呼吸窮迫症候群)患者(特に中等症・重症例)において、腹臥位管理を施行することを提案する」──。2016年7月に公表された日本呼吸器学会など3学会による「ARDS診療ガイドライン2016」では、エビデンスのある治療として初めて、患者をうつ伏せにする腹臥位管理が推奨された。… 2016/10/25 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《1》 せん妄◆最小限の鎮静と早期離床で予防できる 人工呼吸器管理中も覚醒させる、速やかに経腸栄養を開始して早期離床を進める──。ここ数年、集中治療室(ICU)における患者の管理が様変わりしている。 2016/10/24 救急医療・集中治療
インタビュー◎集中治療室での早期リハビリに国内初の指針案 48時間以内に早期離床を、リハの開始・中止基準も提示 2016年中の公開を目指して、日本集中治療医学会は「集中治療室における早期リハビリテーション~早期離床やベッドサイドからの積極的運動に関する根拠に基づくエキスパートコンセンサス~」(案)の策定作業を進めている。9月中旬には、パブリックコメントを募集するために学会ホームページ上で内容… 2016/10/09 救急医療・集中治療
リポート◎重症患者の栄養療法で国内初のガイドライン 重症患者へ48時間以内に経腸栄養を始めるには 日本集中治療医学会は今年3月、「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」を公表した。重症患者一般の栄養管理に関する国内初のガイドラインとなり、静脈栄養よりも経腸栄養を勧め、循環状態が安定している患者にはできるだけ早期に経腸栄養を少量から開始することを推奨している。臨床現場でのガ… 2016/10/04 救急医療・集中治療
Lancet誌から デクスメデトミジンは術後せん妄を減らす 中国の大学病院で65歳以上の術後ICU入室患者のRCT 中国北京大学のXian Su氏らは、非心臓手術で術後すぐにICUに移された65歳以上の患者に対して、選択的α2アドレナリン受容体作動薬のデクスメデトミジンを投与する、二重盲検ランダム化プラセボ対照試験を行い、この薬が高齢患者の術後せん妄リスクを減少すると報告した。結果は、Lancet誌電子版に… 2016/09/12 外科
詳説◎「日本版敗血症診療ガイドライン2016」案 敗血症の初期蘇生はもっと“緩め”に 2016年中の完成を目指して、「日本版敗血症診療ガイドライン2016」の改訂作業が進んでいる。日本集中治療医学会と日本救急医学会が合同で作成しており、両学会は8月30日から9月13日まで、ホームページでパブリックコメントを募集している。新ガイドラインの概要について、同ガイドライン作成特別… 2016/09/01 感染症
特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《prologue》 「病状が落ち着いてから」はもう古い! リハビリテーションは、「病状が落ち着いてから機能訓練室で行うもの」と考えられがち。だが、病院を挙げて急性期治療と同時に始めれば、廃用を防止でき、慢性疾患の生命予後も改善できることが分かってきた。疾患を問わず、どの診療科の医師にも「リハビリの視点」が求められている。… 2016/07/20 骨・関節・筋
NEJM誌から ICU患者の急性腎障害では透析優先の必要はない 致命的な腎不全でなければ透析導入が遅れても死亡率に差はない 仏Assistance publique-Hopitaux de Paris (AP-HP) のStephane Gaudry氏らは無作為化試験を行い、ICUで重度の急性腎障害を起こした患者でも、生命に関わる腎不全に直結する状態でない限り、透析などの腎代替療法よりも他の治療を優先しても不利益はないと報告した。詳細は、NEJM誌電子版に2016年5… 2016/06/13 救急医療・集中治療
NEJM誌から ICU退院患者の介護者はうつ病リスクが上昇 機械的換気後の生存退院患者と介護者のコホート研究 家族や親しい友人による無償の介護は、医療システムの持続において必須だ。介護者の貢献を金額になおすと、米国では年間6420億ドルに相当すると推定されている。ICUに入院し長期間機械的換気を受けて生存退院した患者の半数以上は、1年後も介護者の介助を必要とする。カナダToronto大学のJill I. … 2016/06/10 救急医療・集中治療
どう変わる?外傷外科医の生きる道 ここアメリカでは毎日のように銃創患者が発症しています。National Trauma Data Bankによれば、2014年に全米で発生した銃創患者は約3万4000人に上ります。全外傷患者に占める割合は約4%ではありますが、外傷外科医が銃創を経験するのは全く稀有なことではありません。そして、銃創は他の外傷と比… 2016/06/01 外科
トレンド◎米国集中治療医学会が敗血症の定義第3版(Sepsis-3)を発表 敗血症に新定義、SIRSよりも臓器障害を重視 ICU外での敗血症を把握する「qSOFA」登場 米国集中治療医学会は今年2月、敗血症と敗血症性ショックの定義を15年ぶりに改訂した。新定義は、「感染に対する宿主生体反応の調整不全で、生命を脅かす臓器障害」。これまで使用していた「重症敗血症」という用語を廃止し、臓器障害を重視する。さらに、ICU(集中治療室)以外の現場で敗血症を… 2016/04/26 感染症
「翻訳だけでいい」という批判に対し 日本独自の敗血症ガイドラインを作る意義 日本版重症敗血症診療ガイドライン作成特別委員会の西田修氏に聞く 2016年2月、米国集中治療医学会は15年ぶりとなる新たな敗血症の定義、「敗血症および敗血症性ショックの国際コンセンサス定義第3版(Sepsis-3)」を発表した。現在、2016年中の発行を目指して日本集中治療医学会と日本救急医学会が共同で作成している「日本版重症敗血症診療ガイドライン2016」も… 2016/04/26 感染症
敗血症治療の現在地 敗血症の患者は世界で年間約2700万人。そのうち約800万人が死亡していると言われており、その予防や治療は非常に重要です。日本では一般向けに、Global Sepsis Alliance Japanという団体が敗血症の啓蒙に努めています。敗血症の治療方法には確立されていない部分が多く、日本とアメリカで治療方針… 2016/04/14 救急医療・集中治療
NEJM誌から PICUの小児に対する非経口栄養は1週間待つべき PICU滞在日数が短縮し、新規の感染症が減少する 現行のガイドラインは、小児のPICU入院後、速やかに非経口栄養を開始することを推奨しているが、ベルギーLeuven大学病院のTom Fivez氏らが行った無作為化試験では、非経口栄養の開始をPICU入院後8日目以降にすると、早期に開始した場合に比べ、感染症罹患リスクは下がり、ICU入院期間も短くなるこ… 2016/04/08 小児科
Lancet誌から 抗菌薬含浸CVカテはPICUの血流感染を減らす 小児でのエビデンスを得るための英国のRCT 抗菌薬含浸中心静脈カテーテルを使用することにより、PICUで治療を受けている小児患者の血流感染を、通常のカテーテルを使用した場合よりも減らせるという研究が報告された。これは、英国UCL Institute of Child HealthのRuth E Gilbert氏らが実施したRCT(the CATCH trial)によるもので、詳細は… 2016/03/29 救急医療・集中治療
【最終回】 救急部で働く診療看護師の役割 藤田保健衛生大学病院での1年間の研修を経て、現在私は、兵庫県の南東に位置する関西労災病院の救急部で診療看護師として勤務しています。 2016/03/09 救急医療・集中治療
Respiratory Medicine誌から 人工呼吸管理を受けた特発性肺線維症患者の院内死亡率は50% 特発性肺線維症(IPF)は、ご存知の通り難治性の進行性呼吸器疾患です。じわじわと進行する私たち呼吸器内科医にとってにっくき疾患の1つですが、近年ピルフェニドン(商品名ピレスパ)やニンテダニブ(商品名オフェブ)の登場によって良好なアウトカムが複数報告されるようになりました。… 2016/03/04 呼吸器
敗血症の定義が変わった! このたび敗血症(=sepsis)の新しい定義と診断基準が発表されました。米国フロリダ州オーランドで米国集中治療医学会(SCCM)が開催され、日本時間の2月23日未明、敗血症の新しい定義についてのセッションが開かれました。先日神戸で開かれた日本集中治療医学会でも、おそらくこのセッションで敗… 2016/02/25 救急医療・集中治療
内服可能な過活動型せん妄にはリスペリドンかクエチアピンを推奨 せん妄への第一選択薬、専門医たちの見解は? 糖尿病や腎機能障害が併存せず、薬剤の内服が可能な過活動型せん妄に対しては、68%以上の専門医がリスペリドン(商品名リスパダール他)かクエチアピン(セロクエル他)の使用を推奨することが分かった。これは、日本総合病院精神医学会せん妄指針改訂班(統括:八田耕太郎[順天堂大学精神医学… 2016/02/01 精神・神経
「輸液カテーテル管理の実践基準」発刊へ 末梢静脈留置カテーテルは「1週間を目安に」 多職種から成る日本VADコンソーシアムが発足 輸液カテーテル管理の最適なあり方を多職種で議論する「日本VADコンソーシアム(JVADC)」がこのたび、輸液治療に関する新しいガイドラインを発表した。国内のガイドラインとしては初めて、末梢静脈留置カテーテルの留置期間の目安を示したほか、PICC(末梢挿入型中心静脈カテ―テル)を第一選択… 2016/01/26 感染症
習得した医学知識を看護にどう活かす? 私はNP養成大学院に進学するまで、救命救急病棟・ERで3年間、ICUで4年間勤務していました。救急やICUでは、モニター管理、人工呼吸器管理、人工透析、体外循環など、治療に対する医学的な知識を求められることも多く、スタッフ間で毎月のように勉強会を開催していました。… 2016/01/19 救急医療・集中治療
JAMA Pediatrics誌から 超低出生体重児のCMV感染は危険 死亡または気管支肺異形成リスクが有意に上昇 体重1500g未満の超低出生体重児(VLBW)が、生後にサイトメガロウイルス(CMV)に感染した場合、気管支肺異形成のリスクが上昇する。これは米Duke大学医学部のMatthew S. Kelly氏らが、米国の10万人以上のNICU利用者の医療記録から調べた大規模多施設コホート研究により示唆されたもの。詳細は、J… 2015/12/24 産婦人科
シリーズ◎特定行為研修の活かし方 新生児・小児領域で特定行為できる看護師育成へ 埼玉医大総合医療センター、NICU・PICU看護師の新たなキャリアの選択肢に 埼玉医科大学総合医療センターが、NICU(新生児集中治療室)やPICU(小児集中治療室)で特定行為を行う看護師を養成するための研修プログラムを立ち上げることが分かった。現在、「特定行為に係る看護師の研修制度」(以下、特定行為研修)の指定研修機関の申請に向け準備を進めており、2016年度… 2015/11/20 小児科