トレンド◎ICUでの抗菌薬の適正使用を考える 小児重症感染症へのTAZ/PIPC投与はAKIリスクを上げる? 最近、小児の重症感染症に対するβラクタム系抗菌薬であるタゾバクタム/ピペラシン合剤(TAZ/PIPC)の投与について、「他のβラクタム系抗菌薬(APBL)よりも急性腎障害(AKI)のリスクが高まる」という論文が米国から報告された。… 2019/11/28 感染症
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part V 高齢者の「食べられない」に直面したら 「餓死してしまうので胃瘻を作ってください」にモヤモヤ 高齢者の食べられない問題に明確な答えはありません。私自身も未だに葛藤を抱え続けています。しかしこれは、医師にとって頻回に直面する、避けられない問題です。 2019/10/10 救急医療・集中治療
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part V 医師が電話で「悪い知らせ」を伝えるとき 静かに話せて、かつ、電波が途切れにくい場所で 遠方にいる家族や親族に、電話で「悪い知らせ」を伝えなければならない機会は少なくありません。特に、心肺停止状態で患者が搬送されてくる救急外来では、電話で死亡を伝えないといけない事例に遭遇します。そんな時、あなたならどのように伝えますか。… 2019/10/03 救急医療・集中治療
J Am Soc Nephrol誌から 重症小児患者へのピペラシリン・タゾバクタム投与は急性腎障害と関連 米国の観察研究の結果 重症小児患者を対象とした後ろ向き観察研究から、ピペラシリン・タゾバクタム(TZP)の投与と急性腎障害(AKI)のリスク上昇との関連が示唆された。 2019/10/03 感染症
火事の広範囲熱傷で再認識する臓器としての皮膚 アニメーション会社にガソリンで放火された事件、僕はアニメが好きですし、京都アニメーションの作品の中にも大好きなものがあり、衝撃を受けています。亡くなられた方々、そしてその家族の皆様の悲しみに想いを馳せつつ、助かった人たちや、京都アニメーションがなんとか再び立ち上がっていくこ… 2019/08/01 救急医療・集中治療
トレンド◎装置の小型化が可能にした安全な病院間搬送 モバイルECMOで重症呼吸不全患者を救命せよ 近年、重症呼吸不全患者のモバイルECMOによる病院間搬送が関東圏を中心に広がりつつある。ECMOは重症呼吸不全患者を救える一方で、ECMOができない施設から転院搬送を行う手段が確立していないことが問題視されていた。しかし、小型の装置が登場したことで、救急車内でECMOを行えるようになっている… 2019/07/02 呼吸器
BMJ誌から ST上昇心筋梗塞は全員ICUで治療すべきか? 比較的軽症の患者でもICU入院で30日死亡率が低下する可能性 米国Michigan大学のThomas S Valley氏らは、ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者は全員ICUで治療すると成績が向上するのかどうかを調べるために、メディケアのデータを用いた後ろ向きコホート研究を行い、ICU以外の病室でも治療可能と考えられる患者でも、ICUの使用により30日死亡率が有意に低… 2019/06/28 循環器
インタビュー◎治療中止の提言やガイドラインが示していること 透析が必要というだけで終末期なのではない 山梨大学救急集中治療医学講座教授の松田兼一氏に聞く 疾患の終末期や救急や集中治療で予後が厳しい患者の診療方針の決定に参考になる提言やガイドラインの発表が相次いでいる。最も早く登場したのが2006年の日本集中治療医学会の「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」で、その後、厚生労働省や他の学会も相次いで発表した。… 2019/05/29 腎・泌尿器
学会トピックス◎第30回日本医学会総会 集中治療後症候群(PICS)を知ってますか? PICSってご存じですか──。重症敗血症を始めとして様々な疾患により集中治療を受ける患者に起こるのが集中治療後症候群。 2019/05/09 救急医療・集中治療
JAMA Internal Medicine誌から 敗血症へのステロイド投与のメタアナリシス 28日死亡率は減少していたが高血糖と高Na血症は増加 敗血症患者に対するステロイドの有効性と安全性について検討した臨床試験は数多く行われているが、その利益とリスクについては一貫した結論が得られず議論が続いていた。中国四川大学のFang Fang氏らは、ランダム化対照試験(RCT)を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを新たに行い、ステ… 2019/01/16 救急医療・集中治療
弁護側は無罪を主張、判決言い渡しは2月20日 わいせつ容疑の乳腺外科医に求刑「懲役3年」 2019年1月8日、右乳腺腫瘍摘出手術後で麻酔が残る女性患者A氏に対し、術後診察に訪れた医師がわいせつ行為をしたとして、柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医が準強制わいせつで起訴された事件の公判が、東京地方裁判所であり、検察側は懲役3年を求刑した。弁護人は無罪を主張した。2016年11… 2019/01/08 外科
ケーススタディー◎睡眠マネジメントで術後せん妄を防ぐ静岡がんセンター 「基本3点セット」でせん妄をコントロール 術後のせん妄リスクが特に高い食道癌や頭頸部癌の患者。静岡がんセンター食道外科・頭頸部外科では、新規睡眠薬や抗うつ薬、抗精神病薬を用いた睡眠マネジメントを行って術後せん妄の発症や重症化を防いでいる。外科としては使い慣れない薬剤も、精神腫瘍科の協力を得て処方感覚をつかみ、今では… 2018/12/18 精神・神経
学会トピック◎第46回日本救急医学会総会・学術集会 重症呼吸不全へのECMO、ホントに有効? Pros&Consセッションから 重症呼吸不全に対して、体外式膜型人工肺による生命維持治療を実現するECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)。劇的な救命が得られる一方で、その有効性を証明しようと取り組まれた臨床試験はクリアにポジティブとならず、その効果については未だに賛否がある。… 2018/12/07 呼吸器
学会トピック◎J-SSCG2020のCQ案、パブコメ募集開始 神経治療や患者家族のケアにも言及する新・敗血症診療GL 「日本版敗血症診療ガイドライン2020」特別委員会委員長に聞く 2020年の発行を目指し、日本集中治療医学会と日本救急医学会が共同で作成する「日本版敗血症診療ガイドライン2020(以下、J-SSCG2020)」の改訂作業が始まった。現在はクリニカルクエスチョン(CQ)を固め、両学会のウェブサイト上でパブリックコメントを募集している。J-SSCG2020のポイントにつ… 2018/11/26 感染症
ケーススタディー◎ICUせん妄根絶に挑む自治医大さいたま医療センター せん妄予防の鍵はICU在室中の睡眠の質にあり ICU(集中治療室)患者の予後を悪化させる、せん妄。その予防の鍵は、ICU在室時の睡眠の質にあることが分かってきた。自治医科大学附属さいたま医療センターは、医師による薬学的介入と、看護師や理学療法士が中心となって行う非薬学的介入を組み合わせた睡眠促進バンドルを作成し、チーム一丸と… 2018/11/08 救急医療・集中治療
NEJM誌から ICUでのCandidaアウトブレイクの危険因子は? 英国Oxford大学病院のICUの事例を分析 Candida aurisは新興の多剤耐性病原体で、世界各国の、主にICUでのアウトブレイクが報告されている。英国Oxford大学病院のDavid W. Eyre氏らは、同院の神経科学ICUで発生したC. aurisのアウトブレイク事例を分析し、コロニー定着や感染の主な危険因子は、再使用可能な腋窩体温モニタープローブと… 2018/10/23 感染症
入院患者5人から多剤耐性アシネトバクター検出 アシネトが鹿児島大病院でブレイク、教訓は? 日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に聞く 今年8月、鹿児島大学病院で入院患者5人から多剤耐性アシネトバクターが検出されたことが報道された。多剤耐性アシネトバクターのアウトブレイクを防ぐには、日ごろどのような点に注意すればよいのか。日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に話を聞いた。… 2018/09/04 感染症
リポート◎遠隔集中治療支援プログラムが昭和大で稼動 集中治療の在り方を一変させる「eICU」 熟練医の第六感を数値化、ICU滞在日数を適正化へ 昭和大学は今春、昭和大学病院と、付属病院の1つである江東豊洲病院の集中治療室に「eICU」と呼ばれるプログラムを導入し、現場の診療をサポートする試みを開始した。ビッグデータを基にしたソフトウェアを用いてICUで優先的に診るべき患者を見極めることで、ICU在室日数を適正化。ICU専門医が限ら… 2018/07/26 救急医療・集中治療
Lancet誌から 代謝性アシドーシスにNaHCO3点滴は有効か? ICUのアシデミア患者を対象にしたランダム化試験 仏INSERMのSamir Jaber氏らは、ICUに入院している代謝性アシドーシス患者に重炭酸ナトリウムを静注し、動脈血のPHを7.30以上に保つ治療を行うランダム化対照試験を行ったが、28日死亡と7日以内の臓器不全を減らすことはできなかった。しかし、Acute Kidney Injury Network(AKIN)スコアが2または… 2018/07/05 救急医療・集中治療
走り出した新専門医制度、基本領域の動向 Vol.7 泌尿器科、皮膚科、救急科の研修プログラム初年度は? 2017年度からプログラム制で運営している泌尿器科領域において、2018年度の専攻医採用数は274人。2017年度の1年次後期研修医は252人、2016年度は200~220人で増加が続いている。「内科的な診療から外科的な処置まで、様々なアプローチを行う泌尿器科の魅力が医学生や初期研修医に認識されているの… 2018/06/08 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
〔第8回〕株式会社メトラン 子どもを愛する気持ちが技術を向上させる 1分間に900回という細かい振動で空気を送り込む特殊な技術で、新生児の肺の負担軽減を可能にする人工呼吸器「ハミング」シリーズ。国内で製造される唯一の新生児用であり、新生児集中治療室のほとんどで採用されている。この機器を中心に、さまざまな人工呼吸器を開発・製造している株式会社メトラ… 2018/05/31 医療機器 医師・医学生限定コンテンツ
JAMA誌から 血液分布異常性ショックにはバソプレシン追加 カテコラミン単独治療よりも心房細動リスクが低下する カナダMcMaster大学のWilliam F. McIntyre氏らは、系統的レビューとメタアナリシスを行い、血液分布異常性ショックを起こした患者にカテコラミン系昇圧薬に加えてバソプレシンを投与すると、カテコラミンを単独で使用した場合よりも心房細動のリスクが低下すると報告した。結果は、JAMA誌2018年5… 2018/05/30 救急医療・集中治療
NEJM誌から 敗血症性ショックにステロイド併用の利益あり ヒドロコルチゾンとフルドロコルチゾンで死亡率が減少 フランスRaymond Poincare病院のDjillali Annane氏らは、敗血症性ショック患者にヒドロコルチゾンとフルドロコルチゾンを7日間投与して、プラセボと生存率を比較する二重盲検のランダム化対照試験を行い、ステロイドの併用で死亡率を減少する効果が見られたと報告した。結果はNEJM誌2018年3月1日… 2018/03/23 感染症
退院後も続く敗血症診療のこれから 前回に続き、先月の日本集中治療医学会の話になります。実はこの学会では初の市民公開講座が開かれました。テーマは「敗血症」です。敗血症と言われてもピンとこないし、どんな治療をしているのかもよく見えない、そして敗血症って何かと聞かれてもおそらく多くの人が明確に答えられないというの… 2018/03/22 救急医療・集中治療
Ann Intern Med誌から qSOFAとSIRS基準の死亡率予測精度を比較 短期間の死亡率予測ではqSOFAの感度が低い 感染が疑われる患者の敗血症の診断に用いられるようになったquick Sequential Organ Failure Assessment score(qSOFA)と、従来から用いられてきた全身性炎症反応症候群(SIRS)診断基準の、死亡率予測精度を比較するために、系統的レビューとメタアナリシスを実施したカナダOttawa大学のShannon… 2018/03/06 感染症
J Am Coll Cardiol誌から リスクスコアは低リスク胸痛例の検査回避に有用 胸痛を呈して救急科(ED)を受診し、急性冠症候群(ACS)の可能性があると考えられた患者の中から、ルーチンのテストが有用とは考えにくい患者の大半を特定するのに改変HEARTリスクスコア、完全版EDACS、簡易版EDACSの3種類のリスクスコアはいずれも有用だった。ただし、特に完全版EDACSが推奨され… 2018/02/27 循環器
学会トピック◎第45回日本集中治療医学会学術集会 終末期の倫理対応は「疑わしきは生命の利益に」が基本 大阪市立総合医療Cの倫理コンサルテーションチームからのメッセージ 回復するかもしれない患者の生命維持治療が手控えられる可能性がある限り、生命維持治療の中止は、まず治療を試みて状況が明らかになってから検討すべき――。この「疑わしきは生命の利益に」を基本方針に掲げ、終末期対応に臨んでいる倫理コンサルタントチーム(ECT)が大阪市立総合医療センターで… 2018/02/26 小児科
JAMA Pediatrics誌から 小児への過剰な輸液は転帰不良に関係する PICU入室患者の体液過剰を検討したメタアナリシス 輸液療法は、重篤な小児患者の蘇生に欠かせないが、蘇生後の小児は体液過剰になる可能性がある。カナダStollery小児病院のRashid Alobaidi氏らは、PICUに入院している患者を対象に、体液過剰と死亡その他の転帰の関係を調べる系統的レビューとメタアナリシスを実施した。得られた結果は、一定のレ… 2018/02/13 救急医療・集中治療
第3回瀬戸内レジデントレポート 瀬戸内の研修医による研修医のためのワークショップ 11月4日、「瀬戸内レジデント」を岡山大学鹿田キャンパスで開催しました。瀬戸内レジデント、通称「瀬戸レジ」は瀬戸内地区の研修医のネットワークづくりを目的に昨年から始まったもので、今回で3回目の開催です。今回は中四国地方の初期研修医を中心に60人ほどの参加者が集まり、盛会となりまし… 2017/11/17 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重症救急患者にプロバイオティクスって効くの? Pros&Consセッションから 外傷や熱傷、感染症など、身体に大きな侵襲が加わったときに起こる体全体の生体応答は全身性炎症反応(SIRS)と呼ばれており、こうした侵襲は腸内細菌や腸管上皮バリア機能の破綻につながり、腸管機能障害や多臓器不全の原因の1つではないかと考えられるようになってきた。そのため、腸内細菌叢の… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回救急医学会総会・学術総会 「バックボードツリー」で重症外傷やECMO患者の搬送時間を短縮 多くの医療機器やモニターを装着した救急集中治療患者の病院間・病院内搬送を迅速に行うために、千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学の松村洋輔氏は、救急隊が使用する患者搬送用のバックボードを用いて、多くの医療類をひとまとめにして装着できるツール「バックボードツリー(BBT)」を開… 2017/11/06 救急医療・集中治療
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 重篤な薬物中毒に対する脂肪乳剤は有効なの? Pros&Consセッションから 静脈脂肪乳剤は薬物中毒に対する治療として、世界のガイドラインに掲載され、推奨治療の1つとされているが、臨床的効果は実は確立した評価がないのが現状だ。 2017/11/01 救急医療・集中治療
トレンド◎揺れない機内で安全に、速く、遠くまで ジェット機で患者搬送!メディカルウイング始動 医療資源が乏しい地方の病院から都市部の専門医療機関への患者搬送に、ジェット機を使う。北海道が今夏、全国に先駆けてそんな取り組みを始めた。道医師会が主導し、札幌医科大学附属病院と手稲渓仁会病院が調整役を担う。ドクターカーやドクターヘリに続く新たな医療用搬送手段として、注目を集め… 2017/10/17 医療提供体制
日経メディカル 書籍紹介 せん妄予防のコツ-静岡がんセンターの実践- 静岡県立静岡がんセンターで実施され成果を上げている「せん妄対策」の実際を書籍化。第1部と第2部で「睡眠マネジメント」の重要性と具体的な進め方を、第3部で発生時の対処法を実例とともに詳述する。睡眠マネジメントとはせん妄予防を念頭に置いた睡眠薬の選択を指す。… 2017/10/13 精神・神経
敗血症サバイバーのプロレスラー、大仁田厚氏に聞く 先生方がプライドを捨ててくれたから、今生きています 巡業中、急性扁桃炎から敗血症性ショックに こんにちは、Cadetto.jp管理人の増谷です。みなさん、本日9月13日は世界敗血症デー(World Sepsis Day)です。敗血症は早期に発見され、適切な治療がなされなければショックや多臓器不全を引き起こし、死に至ることも多い疾患です。しかし、一般のみならず医療従事者の認識も十分とはいえません。… 2017/09/13 感染症
酸素療法で飛んで行ったメガネ 最近、呼吸不全に対してハイフロー酸素療法(ネーザルハイフロー)を使うことが増えています。ご存知の方も多いと思いますが、これは高流量(30~60L/分)で21~100%の酸素を鼻カニューラから投与できる酸素療法です。… 2017/06/23 呼吸器
「オペより中間管理職業務が増えてモヤモヤ」 外科系の6年目医師です。職場に後輩が増え、指導の立場に回ることが増えるとともに、中間管理職業務が多くなり、モチベーション維持に苦労しています。恐らく、どこへ行ってもぶち当たる問題なので、何かしら今の職場で楽しみを見つけてアイデンティティーを持たないといけないのでしょう(みんな… 2017/03/16 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
トレンド◎インフルエンザによる肺炎の救命率向上も 致死的な重症呼吸不全を救う人工肺「ECMO」 急性の重症呼吸不全に対して、一時的に機能不全となった肺の代わりに人工肺で生命を維持する治療法であるECMOが専門医の間で注目を集めている。人工呼吸器管理では救命できないケースを救える最終手段として、現場では治療成績向上に向けた取り組みが進んでいる。… 2017/02/10 感染症
JAMA誌から 敗血症患者の死亡リスクを検証する研究 ICUの患者ではqSOFAやSIRSよりもSOFAの精度が高い 新たな敗血症の定義であるSepsis-3が、ICU入院患者への適用を推奨しているSOFA(Sequential Organ Failure Assessment)スコアの有用性を評価するコホート研究を行ったオーストラリアAlfred HospitalのEamon P. Raith氏らは、院内死亡の予測について、SOFAがqSOFA、SIRSより高精度だったと報告し… 2017/02/09 感染症
「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」を提示 DNAR指示は「治療不要」という意味ではない 日本集中治療医学会倫理委員会委員長の丸藤哲氏に聞く 日本集中治療医学会は2016年12月16日、「Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)指示のあり方についての勧告」をウェブサイト上に掲出した。勧告では、この数十年で終末期医療のあり方に関する理解は深まったとする一方で、いまだに「DNAR指示の誤解」を続ける医療者がいるとして、再度注意を呼び… 2017/02/06 ターミナルケア
Lancet誌から 脳室内出血の血腫に対する溶解療法は著効せず ドレーンからのアルテプラーゼ投与を生理食塩水と比較 脳室内出血を起こし、ICUで脳室ドレーンを留置されている患者に、ドレーンを介してアルテプラーゼによる血栓溶解治療を試み、生理的食塩水を灌流するプラセボを対象に、180日後の機能回復を比較するフェーズ3試験を行った米Johns Hopkins大学医学部のDaniel F Hanley氏らは、転帰良好な患者の割合… 2017/02/06 循環器
トレンド◎高度な呼吸管理とQOLの維持を両立 呼吸管理の“空白”を埋めるハイフローセラピー 従来の酸素療法では治療効果が不十分。しかし、次の治療ステップである非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)は患者に拒否されてしまう――。現場の呼吸管理でしばしば遭遇するこんな困ったケースに対応できる新しい手段として、ここ数年で急速に広がっているのがハイフローセラピーだ。従来の酸素療法と比… 2016/12/15 呼吸器
学会トピック◎第18回日本救急看護学会学術集会 鎮痛・鎮静の指針開発し、過鎮静が激減 鎮静優先の管理から、十分な鎮痛と浅い鎮静での管理が実現 ICUで鎮痛・鎮静管理のプロトコルを独自に導入したら、看護師が統一した視点を持ち、十分な鎮痛を図った上での浅い鎮静管理を行えるようになった。10月29日から30日にかけて千葉市で開催された第18回日本救急看護学会学術集会で、独立行政法人地域医療推進機構神戸中央病院(神戸市北区)集中治療室… 2016/11/28 麻酔科
学会トピック◎第44回日本救急医学会総会・学術集会 施設からの救急搬送例は重症で意識レベルが低い 高齢者施設でのトリアージが一定の効果か 堺市立総合医療センター救命救急センター副部長の森田正則氏らは、老人福祉施設と自宅からの救急搬送症例を検証し、高齢者施設からの搬送例は自宅からの搬送例と比べ、高齢で意識障害の強い症例が多く、軽症例の搬送が少なかったことから、施設でのトリアージが一定の効果があるとする研究結果を… 2016/11/18 救急医療・集中治療
学会トピック◎第44回日本救急医学会総会・学術集会 心肺停止の高齢患者、書面のDNAR提示は18% 2011年度からの5年間に横浜市立市民病院救命救急センターに搬送された院外心肺機能停止(CPA)症例1783例を調べたところ、70歳以上の患者が68.0%を占め、このうちDNAR(Do not attempt resuscitation:心肺蘇生を試みない)の意思を書面で示していたのは17.9%に過ぎないことが明らかになった。… 2016/11/18 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《3》 栄養療法◆重症でも早期からの経腸栄養を 集中治療医学会は今年3月、「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」を公開した。… 2016/10/26 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《2》 呼吸管理◆うつ伏せでARDSの死亡率が半減 「成人ARDS(急性呼吸窮迫症候群)患者(特に中等症・重症例)において、腹臥位管理を施行することを提案する」──。2016年7月に公表された日本呼吸器学会など3学会による「ARDS診療ガイドライン2016」では、エビデンスのある治療として初めて、患者をうつ伏せにする腹臥位管理が推奨された。… 2016/10/25 救急医療・集中治療
特集◎集中治療はここまで変わった《1》 せん妄◆最小限の鎮静と早期離床で予防できる 人工呼吸器管理中も覚醒させる、速やかに経腸栄養を開始して早期離床を進める──。ここ数年、集中治療室(ICU)における患者の管理が様変わりしている。 2016/10/24 救急医療・集中治療
インタビュー◎集中治療室での早期リハビリに国内初の指針案 48時間以内に早期離床を、リハの開始・中止基準も提示 2016年中の公開を目指して、日本集中治療医学会は「集中治療室における早期リハビリテーション~早期離床やベッドサイドからの積極的運動に関する根拠に基づくエキスパートコンセンサス~」(案)の策定作業を進めている。9月中旬には、パブリックコメントを募集するために学会ホームページ上で内容… 2016/10/09 救急医療・集中治療
リポート◎重症患者の栄養療法で国内初のガイドライン 重症患者へ48時間以内に経腸栄養を始めるには 日本集中治療医学会は今年3月、「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」を公表した。重症患者一般の栄養管理に関する国内初のガイドラインとなり、静脈栄養よりも経腸栄養を勧め、循環状態が安定している患者にはできるだけ早期に経腸栄養を少量から開始することを推奨している。臨床現場でのガ… 2016/10/04 救急医療・集中治療
Lancet誌から デクスメデトミジンは術後せん妄を減らす 中国の大学病院で65歳以上の術後ICU入室患者のRCT 中国北京大学のXian Su氏らは、非心臓手術で術後すぐにICUに移された65歳以上の患者に対して、選択的α2アドレナリン受容体作動薬のデクスメデトミジンを投与する、二重盲検ランダム化プラセボ対照試験を行い、この薬が高齢患者の術後せん妄リスクを減少すると報告した。結果は、Lancet誌電子版に… 2016/09/12 外科
詳説◎「日本版敗血症診療ガイドライン2016」案 敗血症の初期蘇生はもっと“緩め”に 2016年中の完成を目指して、「日本版敗血症診療ガイドライン2016」の改訂作業が進んでいる。日本集中治療医学会と日本救急医学会が合同で作成しており、両学会は8月30日から9月13日まで、ホームページでパブリックコメントを募集している。新ガイドラインの概要について、同ガイドライン作成特別… 2016/09/01 感染症
特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《prologue》 「病状が落ち着いてから」はもう古い! リハビリテーションは、「病状が落ち着いてから機能訓練室で行うもの」と考えられがち。だが、病院を挙げて急性期治療と同時に始めれば、廃用を防止でき、慢性疾患の生命予後も改善できることが分かってきた。疾患を問わず、どの診療科の医師にも「リハビリの視点」が求められている。… 2016/07/20 骨・関節・筋
NEJM誌から ICU患者の急性腎障害では透析優先の必要はない 致命的な腎不全でなければ透析導入が遅れても死亡率に差はない 仏Assistance publique-Hopitaux de Paris (AP-HP) のStephane Gaudry氏らは無作為化試験を行い、ICUで重度の急性腎障害を起こした患者でも、生命に関わる腎不全に直結する状態でない限り、透析などの腎代替療法よりも他の治療を優先しても不利益はないと報告した。詳細は、NEJM誌電子版に2016年5… 2016/06/13 救急医療・集中治療
NEJM誌から ICU退院患者の介護者はうつ病リスクが上昇 機械的換気後の生存退院患者と介護者のコホート研究 家族や親しい友人による無償の介護は、医療システムの持続において必須だ。介護者の貢献を金額になおすと、米国では年間6420億ドルに相当すると推定されている。ICUに入院し長期間機械的換気を受けて生存退院した患者の半数以上は、1年後も介護者の介助を必要とする。カナダToronto大学のJill I. … 2016/06/10 救急医療・集中治療
どう変わる?外傷外科医の生きる道 ここアメリカでは毎日のように銃創患者が発症しています。National Trauma Data Bankによれば、2014年に全米で発生した銃創患者は約3万4000人に上ります。全外傷患者に占める割合は約4%ではありますが、外傷外科医が銃創を経験するのは全く稀有なことではありません。そして、銃創は他の外傷と比… 2016/06/01 外科
トレンド◎米国集中治療医学会が敗血症の定義第3版(Sepsis-3)を発表 敗血症に新定義、SIRSよりも臓器障害を重視 ICU外での敗血症を把握する「qSOFA」登場 米国集中治療医学会は今年2月、敗血症と敗血症性ショックの定義を15年ぶりに改訂した。新定義は、「感染に対する宿主生体反応の調整不全で、生命を脅かす臓器障害」。これまで使用していた「重症敗血症」という用語を廃止し、臓器障害を重視する。さらに、ICU(集中治療室)以外の現場で敗血症を… 2016/04/26 感染症
「翻訳だけでいい」という批判に対し 日本独自の敗血症ガイドラインを作る意義 日本版重症敗血症診療ガイドライン作成特別委員会の西田修氏に聞く 2016年2月、米国集中治療医学会は15年ぶりとなる新たな敗血症の定義、「敗血症および敗血症性ショックの国際コンセンサス定義第3版(Sepsis-3)」を発表した。現在、2016年中の発行を目指して日本集中治療医学会と日本救急医学会が共同で作成している「日本版重症敗血症診療ガイドライン2016」も… 2016/04/26 感染症
敗血症治療の現在地 敗血症の患者は世界で年間約2700万人。そのうち約800万人が死亡していると言われており、その予防や治療は非常に重要です。日本では一般向けに、Global Sepsis Alliance Japanという団体が敗血症の啓蒙に努めています。敗血症の治療方法には確立されていない部分が多く、日本とアメリカで治療方針… 2016/04/14 救急医療・集中治療
NEJM誌から PICUの小児に対する非経口栄養は1週間待つべき PICU滞在日数が短縮し、新規の感染症が減少する 現行のガイドラインは、小児のPICU入院後、速やかに非経口栄養を開始することを推奨しているが、ベルギーLeuven大学病院のTom Fivez氏らが行った無作為化試験では、非経口栄養の開始をPICU入院後8日目以降にすると、早期に開始した場合に比べ、感染症罹患リスクは下がり、ICU入院期間も短くなるこ… 2016/04/08 小児科
Lancet誌から 抗菌薬含浸CVカテはPICUの血流感染を減らす 小児でのエビデンスを得るための英国のRCT 抗菌薬含浸中心静脈カテーテルを使用することにより、PICUで治療を受けている小児患者の血流感染を、通常のカテーテルを使用した場合よりも減らせるという研究が報告された。これは、英国UCL Institute of Child HealthのRuth E Gilbert氏らが実施したRCT(the CATCH trial)によるもので、詳細は… 2016/03/29 救急医療・集中治療
【最終回】 救急部で働く診療看護師の役割 藤田保健衛生大学病院での1年間の研修を経て、現在私は、兵庫県の南東に位置する関西労災病院の救急部で診療看護師として勤務しています。 2016/03/09 救急医療・集中治療
Respiratory Medicine誌から 人工呼吸管理を受けた特発性肺線維症患者の院内死亡率は50% 特発性肺線維症(IPF)は、ご存知の通り難治性の進行性呼吸器疾患です。じわじわと進行する私たち呼吸器内科医にとってにっくき疾患の1つですが、近年ピルフェニドン(商品名ピレスパ)やニンテダニブ(商品名オフェブ)の登場によって良好なアウトカムが複数報告されるようになりました。… 2016/03/04 呼吸器
敗血症の定義が変わった! このたび敗血症(=sepsis)の新しい定義と診断基準が発表されました。米国フロリダ州オーランドで米国集中治療医学会(SCCM)が開催され、日本時間の2月23日未明、敗血症の新しい定義についてのセッションが開かれました。先日神戸で開かれた日本集中治療医学会でも、おそらくこのセッションで敗… 2016/02/25 救急医療・集中治療
内服可能な過活動型せん妄にはリスペリドンかクエチアピンを推奨 せん妄への第一選択薬、専門医たちの見解は? 糖尿病や腎機能障害が併存せず、薬剤の内服が可能な過活動型せん妄に対しては、68%以上の専門医がリスペリドン(商品名リスパダール他)かクエチアピン(セロクエル他)の使用を推奨することが分かった。これは、日本総合病院精神医学会せん妄指針改訂班(統括:八田耕太郎[順天堂大学精神医学… 2016/02/01 精神・神経
「輸液カテーテル管理の実践基準」発刊へ 末梢静脈留置カテーテルは「1週間を目安に」 多職種から成る日本VADコンソーシアムが発足 輸液カテーテル管理の最適なあり方を多職種で議論する「日本VADコンソーシアム(JVADC)」がこのたび、輸液治療に関する新しいガイドラインを発表した。国内のガイドラインとしては初めて、末梢静脈留置カテーテルの留置期間の目安を示したほか、PICC(末梢挿入型中心静脈カテ―テル)を第一選択… 2016/01/26 感染症
習得した医学知識を看護にどう活かす? 私はNP養成大学院に進学するまで、救命救急病棟・ERで3年間、ICUで4年間勤務していました。救急やICUでは、モニター管理、人工呼吸器管理、人工透析、体外循環など、治療に対する医学的な知識を求められることも多く、スタッフ間で毎月のように勉強会を開催していました。… 2016/01/19 救急医療・集中治療
JAMA Pediatrics誌から 超低出生体重児のCMV感染は危険 死亡または気管支肺異形成リスクが有意に上昇 体重1500g未満の超低出生体重児(VLBW)が、生後にサイトメガロウイルス(CMV)に感染した場合、気管支肺異形成のリスクが上昇する。これは米Duke大学医学部のMatthew S. Kelly氏らが、米国の10万人以上のNICU利用者の医療記録から調べた大規模多施設コホート研究により示唆されたもの。詳細は、J… 2015/12/24 産婦人科
シリーズ◎特定行為研修の活かし方 新生児・小児領域で特定行為できる看護師育成へ 埼玉医大総合医療センター、NICU・PICU看護師の新たなキャリアの選択肢に 埼玉医科大学総合医療センターが、NICU(新生児集中治療室)やPICU(小児集中治療室)で特定行為を行う看護師を養成するための研修プログラムを立ち上げることが分かった。現在、「特定行為に係る看護師の研修制度」(以下、特定行為研修)の指定研修機関の申請に向け準備を進めており、2016年度… 2015/11/20 小児科
JAMA Intern Med誌から IABP下のPCIで院内死亡リスクが4倍に 日本のJCD-KICS多施設共同レジストリの解析で判明 急性心筋梗塞患者に対する大動脈内バルーンパンピング(IABP)の適用が、患者の死亡リスクを高めることが報告され、安全性への懸念が強まっている。日本で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた患者について分析したところ、IABP下でPCIを受けた患者では、交絡因子の影響を完全に除くこ… 2015/11/17 循環器
トレンド◎外科的切開と経皮的切開を“いいとこ取り”した新手法 気管切開は「ハイブリッド法」で安全・確実に 外科的気管切開と経皮的気管切開の両方のメリットを兼ね備えた、「ハイブリッド気管切開法」が救急医や集中治療医の間で注目されつつある。安全・確実に実施するためのコツを探った。 2015/11/17 救急医療・集中治療
まるで絆創膏!東大が印刷プロセスで実現 貼って使える「フレキシブル体温計」 ぐにゃりと曲がり、絆創膏のように皮膚に貼って使える――。印刷プロセスで作れるそんな“フレキシブル体温計”を、東京大学大学院 工学系研究科 特任助教の横田知之氏と同教授の染谷隆夫氏らのグループが開発した。… 2015/11/17 医療機器
シリーズ◎2016診療報酬改定 ICU患者の重症度評価、A項目を見直しへ ICUへの薬剤師配置を評価すべきとの声も 中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」(会長:国際医療福祉大大学院教授の武藤正樹氏)は10月1日、2015年度に行った影響調査の結果を踏まえ、特定集中治療室管理料の「重症度、医療・看護必要度」のあり方などを議論した。… 2015/10/07 行政・制度
Lancet誌から カテ感染予防にはポビドンよりCHGアルコール ランダム化試験による直接比較で、カテ感染の発生率が85%低いことが判明 中心静脈カテーテルなどの留置時に行う皮膚消毒にクロルヘキシジン(CHG)アルコールを用いると、エタノール含有ポビドンヨードを用いた場合より、カテーテル関連感染症の発生率を85%減らせることが明らかになった。… 2015/10/06 感染症
Chest誌から 中皮腫の胸腔内感染は生存期間を「延長」する? 一般的に悪性腫瘍のある患者では、感染症イコール予後不良という等式が成り立ちます。私も臨床でそう実感しています。特に終末期が近づいた患者さんでは、重篤な呼吸器感染症は死期を大変早めてしまいます。… 2015/10/02 呼吸器
シリーズ◎「特定行為研修」の活かし方 38特定行為すべてできる「NDC」を1年で養成 地域医療振興協会が10月から研修開始、在宅・施設での活躍見込む 7月30日に明らかになった看護師特定行為研修の指定研修機関14施設(リンク)の中で、21区分(38行為)すべてを盛り込んだ研修を行う機関の一つが、地域医療振興協会(JADECOM)だ。JADECOM内に特定行為研修を行う「NDC(nursing designated care)センター」を設置し、今年10月から研修を開始する… 2015/08/26 在宅医療
重症熱中症患者を救う新冷却法 カテーテルやジェルパッドで体温を迅速に下げる 重症熱中症治療では、目標体温までいかに短時間で安全に冷却するかが予後を左右する。その手段として役立つ新治療法が今、注目されている。カテーテルを中心静脈内に留置する「深部冷却法」と、ジェルパッドを装着させる「体表冷却法」の2つだ。… 2015/08/11 救急医療・集中治療
小児集中治療でのプロポフォールの使用実態に関する厚労科研の結果から プロポフォールを3日以上使用した人工呼吸中の小児は0.19% 使用時は4mg/kg/時間で、48時間以内を提案 日本では、人工呼吸中の小児に鎮静目的でプロポフォールが使用されていたケースは4~5%で、その多くが24時間以内の投与だったほか、3日以上使用されていたケースは0.19%だった。2014年厚生労働科学研究費補助金特別研究事業として行われた、小児集中治療施設へのアンケート結果で明らかになった… 2015/08/06 救急医療・集中治療
BMJ誌から ICUでのせん妄は院内死亡の危険因子 せん妄と転帰との関連を調べた文献のメタアナリシスで判明 ブラジルD'OR Institute for Research and EducationのJorge I F Salluh氏らは、システマティックレビューにより抽出した論文を用いて、メタアナリシスを実施。ICU入院中にせん妄を発症した患者の院内死亡リスクは高く、入院期間も長いことを明らかにした。… 2015/06/22 精神・神経
Lancet誌から 「MERSウイルスの変異に備えよ」 宿主はヒトコブラクダ、ヒト・ヒト感染率を上げるウイルス変異が起こればパンデミックも 英University College LondonのAlimuddin Zumla氏らは、中東呼吸器症候群(MERS)の疫学、ウイルス学、臨床症状、発症機序、診断、管理、治療、予防、流行拡大またはアウトブレイク発生の可能性などについて解説したレビューを、Lancet誌電子版へ2015年6月3日に発表した。… 2015/06/17 感染症
心肺蘇生に携わった医療従事者も感染、韓国のMERS 4次感染例の起点となった患者が3人に拡大 韓国のMERS感染で、心肺蘇生に携わった医療従事者の感染例が報告された。また、新たに3人の4次感染例が確認され、起点となった患者も3人に拡大した。 2015/06/15 感染症
JAMA誌から 胸部術後の呼吸管理にネーザルハイフロー フェースマスクを用いた間欠的BiPAP管理と同等の効果 胸部術後の非侵襲的な呼吸管理法として広く行われている二相性陽圧(BiPAP)モードでの間欠的な酸素投与と、高流量の酸素を鼻腔から投与する「ネーザルハイフロー」とで、再挿管などの実施率(治療失敗率)に有意差はなく、治療効果は劣らないことが明らかになった。… 2015/06/01 呼吸器
東京女子医大病院が事故調査報告書を公表 2歳男児の直接死因は「プロポフォール注入症候群」と結論 「医学的に合目的な事由の存在に疑義がある」と指摘 東京女子医科大学病院(東京都新宿区)は4月27日、同病院の集中治療施設(ICU)でプロポフォール投与後に死亡した2歳男児の事例について、外部の調査委員会による事故調査報告書を公表した。2歳男児の直接死因について「プロポフォール注入症候群(PRIS)が妥当」と結論付けた。… 2015/04/29 救急医療・集中治療
トレンドビュー◎概日リズムの調節が効果的? 入院中のせん妄はラメルテオンで予防できる! 現場スタッフも負荷軽減を実感 入院中の高齢者のせん妄を「予防」する策として、メラトニン受容体に作用する不眠症治療薬のラメルテオン(商品名ロゼレム)を眠前や術前に投与する方法が国内の複数施設から報告されている。ラメルテオンにはせん妄予防の適応はないが、この結果を受け、日本総合病院精神医学会が今年改訂予定の… 2015/04/16 救急医療・集中治療
学会速報◎日本医学会総会 2015 関西より 集中治療医学会など3学会が終末期医療で緊急提言 昨年11月に合同で終末期医療ガイドラインを策定した日本集中治療学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会は、医学会や医療界全体で統一した終末期医療ガイドラインを国民に提案するべきだとする緊急提言を行った。4月11日に開かれた日本医学会総会のセッションで、日本集中治療医学会理事長… 2015/04/12 救急医療・集中治療
トレンドビュー◎CLABSI対策にCHG クロルヘキシジン被覆材でカテ感染を防ぐ 日米ガイドラインの推奨受け、じわり浸透 抗菌成分のクロルヘキシジン(CHG)を用いた、中心ライン関連血流感染症(CLABSI)対策が広まり始めている。CHG消毒液のほか、カテーテル刺入部に貼付するCHG含有被覆材2製品が市販されており、学会での使用経験報告や口コミを受けて、今後導入する施設はさらに増えそうだ。… 2015/03/19 感染症
GL解説◎国際蘇生連絡委員会がドラフト版を公開 救急蘇生ガイドライン改訂、6つの注目ポイント 帝京大学救急医学主任教授の坂本哲也氏に聞く 今年2月、国際蘇生連絡委員会(ILCOR)の「心肺蘇生と緊急心血管治療のための科学と治療の推奨にかかわる国際コンセンサス(CoSTR)2015」ドラフト版が、パブリックコメントを求める目的で公開された(2月28日まで)。 日本蘇生協議会(JRC)は、このCoSTR2015ドラフト版を基に日本版のガイドラ… 2015/03/17 救急医療・集中治療
シリーズ◎どうなる新専門医制度 新制度を先取りした集中治療専門医の現状 日本集中治療医学会専門医制度・審査委員会委員長 松田兼一氏に聞く 中立的な第三者機関が専門医の認定や更新を行う、新しい専門医制度下での専門医の養成が、2017年4月にもスタートする。これに先立ち、日本集中治療医学会は新制度を見据えて2013年に集中治療専門医制度を改訂した。改訂の狙いや、2017年に始まる新しい専門医制度との関係について、日本集中治療医… 2015/03/12 医師のキャリア
日本集中治療医学会理事長の氏家氏 「医学会総会で終末期医療の議論を深めたい」 3学会合同「救急・集中治療の終末期医療ガイドライン」をテーマに講演 日本集中治療医学会理事長の氏家良人氏(岡山大学教授)は2月10日、昨年11月に公表した日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会合同の「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン~3学会からの提言」に関して、第29回日本医学会総会2015関西で講演を行い、終末期… 2015/02/12 救急医療・集中治療
Lancet誌から 脳卒中への抗菌薬予防投与、転帰を改善せず 急性期脳卒中患者2500人を対象としたランダム化比較試験「PASS」で判明 脳卒中の急性期に抗菌薬の予防投与を行っても、機能的な転帰は改善しないことが、オランダで約2500人の患者を対象に行われた無作為化試験「PASSから明らかになった。 2015/02/09 循環器
JAMA誌から ICUでの清拭、消毒薬は感染リスク減らさず クロルヘキシジン含有タオルでの清拭は不要? 新たな研究結果が報告 集中治療室(ICU)の入院患者を清拭する際に、消毒薬のクロルヘキシジンに浸したタオルを用いるべきか──。新たに実施された大規模比較試験では、クロルヘキシジン清拭は感染症全般の発生を抑制しないという結果となった。… 2015/02/05 感染症
臨床5年目に直面した「越えられない壁」 私は2005年に地元の大学の看護学科を卒業後、大阪市内の大学病院に就職しました。配属されたのは救急病棟でした。同病棟では、CPAOA(来院時心肺機能停止)や外傷、薬物中毒で救急搬送された入院患者のほか、周辺病院から重症化した敗血症、重症急性膵炎など全身管理が必要な患者の転院を受け入れ… 2015/01/30 看護師
JAMA Intern Med誌から アジアにおける終末期医療の実態は? DNR指示実行率は欧米より低いが国による違いも大、アジア16カ国の医師調査で判明 終末期ケアに対する医師の姿勢について調べた研究の大半は、欧米の先進国で実施されたものだ。香港Prince of Wales Hospital病院のJason Phua氏らは、日本を含むアジアの16の国と地域のICUで、終末期の患者の治療に当たる医師たちを対象とした調査を実施。生命維持治療の制限を行わない医師の割合… 2015/01/30 救急医療・集中治療
看護師が「治療の視点」を持つということ このたび、NP(Nurse Practitioner)についてエッセー執筆のお話をいただきました。NPは、「特定看護師」や「診療看護師」と訳されます。新たな資格ではなく、法律上の身分は看護師ですが、看護師として臨床経験を持つ者が大学院で生理学や薬理学から診断学に及ぶ医学的知識や、後述する特定行為… 2015/01/23 救急医療・集中治療
Lancet誌から 未承認薬2剤などでエボラ出血熱を治療 患者は38歳の男性医師、フィブリン由来ペプチド「FX06」とファビピラビルを使用 シエラレオネでエボラウイルスに感染した、ウガンダ出身の38歳の男性医師の治療に当たった独Frankfurt大学病院のTimo Wolf氏らは、未承認薬2剤を含む集学的な治療により患者が完全に回復した経験について、Lancet誌電子版で2014年12月19日に報告した。… 2015/01/16 感染症
シリーズ◎「特定行為研修」の活かし方 周術期管理担う「診療看護師」が活躍 予診から術後管理までをカバー、進む外科医との新たな役割分担 2015年10月、「特定行為に係る看護師の研修制度」が始まる。制度創設に先立ち、周術期管理を担う「診療看護師」を独自に育成してきた東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県浦安市)では、外科医との間で新たな役割分担の形が築かれつつある。… 2015/01/09 救急医療・集中治療
Lancet誌から 小児入院患者への維持輸液は低張液より等張液を 低ナトリウム血症リスクが減少、単一施設でのRCTより 入院中の小児患者への維持輸液には低張電解質輸液よりも等張電解質輸液を用いた方が低ナトリウム血症リスクは低いことがランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。オーストラリアRoyal Children's HospitalのSarah McNab氏らが、Lancet誌電子版に2014年12月1日に報告した。… 2014/12/25 救急医療・集中治療
「Tele-ICU」で患者を遠隔管理 A大学病院集中治療専門医のポールは、B病院の集中治療室で挿管されている患者のバイタルサインと人工呼吸器の波形、動脈血ガスの結果をモニターで確認した上で、X線撮影のオーダーと呼吸器設定の調節、1時間後の血ガス再測定を指示した。途端、部屋の電話が鳴る。C病院からだ。「508番の患者さん… 2014/11/18 医療情報 医師・医学生限定コンテンツ
NEJM誌から 1日10Lの大量輸液などでエボラ出血熱を治療 1日に8L以上の下痢、敗血症、肺拡張不全、脳症などの合併症を次々に発症 シエラレオネでエボラウイルスに感染し、エボラ出血熱(EVD)を発症した36歳の男性患者は、ドイツのハンブルグの隔離施設で治療を受け、未承認薬を全く使用しないものの、積極的な輸液蘇生、広域スペクトルの抗菌薬、換気サポートなどの集中治療を受けて、完全に回復、退院した。ドイツHamburg-Ep… 2014/11/17 感染症