トレンド◎CKD診療の最新動向 D-セリンで慢性腎臓病の原因疾患を鑑別 慢性腎臓病(CKD)は何らかの原因疾患によって腎障害が引き起こされた病態を指す。原因疾患には、IgA腎症、微小変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症、糖尿病性腎症、腎高血圧症、ループス腎炎などがあるが、これまで原因疾患を鑑別するには腎生検を行うしかなかった。 今回、医薬基盤・健康・栄養… 2021/04/14 腎・泌尿器
3月22~28日の「話題になった論文」 COVID-19の急性期後の各種の症状は? 3月22日から28日にかけて、もっとも多くTweetされた論文はnature medicine誌に3月22日掲載された「Post-acute COVID-19 syndrome」で、1763件だった。当該論文は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の持続的、長期的な影響についてまとめた総説だった。臓器ごとにどのような症状が見られるか… 2021/04/06 感染症
JAMA Network Open誌から イブプロフェンは小児入院患者のAKIを増やす 中国の小児入院患者約5万人を調べたコホート研究 中国南方医科大学のLicong Su氏らは、中国の大規模コホート研究Epidemiology of AKI in Chinese Hospitalized Patients(EACH)studyのデータを利用して、小児の入院患者が急性腎障害(AKI)を発症するリスクを検討し、イブプロフェンの使用が入院中のAKIのリスクを増加させていたと報告した。結… 2021/04/05 腎・泌尿器
どう管理したらいい!? 腎瘻カテーテル こんにちは。内科病棟の看護師です。先日、腎瘻カテーテルを挿入した患者さんが入院されました。しかし、私は1回も腎瘻カテーテルを見たことがありません。先輩看護師に管理方法を聞いてみましたが「尿道カテーテルと一緒だよ」と言われるばかりです。腎瘻カテーテルの管理方法や、管理する上で注意… 2021/03/29 腎・泌尿器
血液透析患者に対して抗菌薬をどう使う? こんにちは、聖隷浜松病院で集中治療室を担当している薬剤師の石野です。今回は集中治療の現場で薬剤師がどのように抗菌薬治療に関わっているか、症例※を交えて紹介したいと思います。 2021/03/26 感染症
トレンド◎ミトコンドリア異常を標的とした治療開発に期待高まる “ミトコンドリア機能改善薬” は糖尿病性腎臓病を改善するか ミトコンドリアは、神経、筋、心臓、肝臓、腎臓の細胞ほか、視覚や聴覚に関わる細胞などが正常に機能するためにATP産生などを介して重要な役割を果たしている。近年、ミトコンドリアの機能異常が様々な疾患の発症要因になっていると考えられるようになり、研究が盛んになってきた。東北大学腎高血圧… 2021/03/16 腎・泌尿器
CTの造影剤を安全に使おう【各論その3】 造影剤腎症update:造影CTはリスクなのか? 造影剤腎症とはヨード造影剤によって引き起こされる急性腎障害のことです。多くの場合は1週間程度で回復する可逆的な腎機能障害ですが、ときとして不可逆的な腎機能障害に至ることがあり、造影CTを実施する際は造影剤腎症の発症に注意する必要があります。また、造影剤腎症は患者さんの生命予後やQO… 2021/03/04 放射線科
高リン血症治療薬◇第2回調査 カルタン首位陥落、ホスレノールがトップに 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、高リン血症治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、27.2%の医師が炭酸ランタン水和物(商品名:ホスレノール他)と回答した。 第2位のクエン酸第二鉄水和物(リオナ)は22.3%、第3位の沈降炭酸カルシウム(カルタン他)は21.7%の医師が… 2021/02/27 腎・泌尿器
関節痛? Onsetを洗え! 1年目初期研修医と指導医の2人が、その日に出会った患者さんを通じて、明日からの診断力アップにつながる診断のポイントを対話形式で紹介していきます。今回は、手指関節の腫脹や痛みを訴える58歳男性のケースです。… 2021/02/24 骨・関節・筋 医師・医学生限定コンテンツ
初めて透析を受ける患者の看護ポイントは? 透析室へ配属され、透析を初めて受ける患者さんを受け持つことになりました。先輩から「初回はいろいろなことに注意しないといけないから頑張ってね」と言われたのですが、何をどう頑張ればよいのか分かりません。透析を導入する患者さんの看護について教えてください。… 2021/02/15 腎・泌尿器
【新薬】モリデュスタット(マスーレッド) 腎性貧血治療薬HIF-PH阻害薬に5剤目登場 2021年1月22日、腎性貧血治療薬モリデュスタットナトリウム(商品名マスーレッド錠5mg、同錠12.5mg、同錠25mg、同錠50mg、同錠75mg)の製造販売が承認された。適応は「腎性貧血」、用法用量は「保存期慢性腎臓病患者:赤血球造血刺激因子(ESA)製剤で未治療の場合は1回25mg、ESA製剤から切り替え… 2021/02/05 医薬品
泌尿器科Q&Aシリーズ《14》 腎盂癌患者が腎盂腎炎に…播種リスクがあっても腎瘻を入れる? <泌尿器科医A>尿細胞診class Vで紹介のあった85歳男性の患者さんです。造影CTで早期相で濃染される腫瘤を左腎盂および左上部尿管、下部尿管に認めました。左水腎症も来しており、今後、手術加療の予定にしていましたが、40℃の高熱と倦怠感のため受診。尿沈渣で細菌(+)であり、白血球数 1万3300… 2021/01/06 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
泌尿器科Q&Aシリーズ《13》 結石が無い方の尿管にもステントを留置すべき? <泌尿器科医A>尿管ステント留置の検討 76歳女性。ADLはほぼ全介助の方になります。尿路感染症を繰り返しており、抗菌薬で保存的に加療して軽快するも、腹痛が出現。精査のために行った腹部CTで腹部大動脈瘤を認め、さらに右尿管結石および両側水腎症も指摘され、当科に紹介されました。画像を確… 2021/01/05 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
泌尿器科Q&Aシリーズ《16》 デュタステリドカプセルの嚥下が困難に…次の一手は? <総合診療医A>デュタステリドカプセルが服用困難になってきた際の次の一手 いつも相談に乗っていただき、ありがとうございます。前立腺肥大症で尿閉の既往がある方の、投薬調整に関する相談です。前立腺肥大症があり、尿閉で過去に尿道カテーテルを挿入されていましたが、現在は下記の薬剤を服用… 2020/12/28 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
夜尿症に効く漢方(1) 夜尿症(おねしょ)の考え方と漢方処方 夜尿症(おねしょ)は、女児に比べて男児に多く、成長に伴い頻度は減りますが、10歳児の5〜10%、15歳の1〜2%に見られるとの報告もあります。漢方では、成長・発育や排尿に関係が深い臓腑である腎や膀胱の機能を調えることにより、夜尿症の治療をします。… 2020/12/25 東洋医学
泌尿器科Q&Aシリーズ《15》 膀胱タンポナーデを繰り返す高齢者、対策は? <泌尿器科医A>89歳男性、出血性膀胱炎の疑い。膀胱タンポナーデの診断で入退院を繰り返している方です。血尿の精査で行った膀胱鏡および造影CT検査では腫瘍を疑う明らかな所見はなく、尿管鏡検査でも有意な所見がないような状態です。膀胱鏡では粘膜の発赤があったので、除外診断で出血性膀胱炎に… 2020/12/25 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
泌尿器科Q&Aシリーズ《12》 血尿が出た心房細動患者、ワルファリンは再開できるか <リハビリテーション科医>お世話になります。もともとワルファリンカリウムを内服しており血尿で中止した患者さんです。内服再開のタイミングもご教示いただけるとうれしいです。77歳男性、心房細動のためワルファリン内服中、心原性脳塞栓症による失語症のためリハビリテーション科に入院。既往… 2020/12/18 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
泌尿器科Q&Aシリーズ《11》 尿管切石術後、尿管狭窄をどう警戒する? <泌尿器科医A>尿管吻合後の閉塞に関する対応について 81歳男性。右尿管結石症および結石性腎盂腎炎の診断で、尿管ステントを留置するも、右尿管結石より上に進めることができずにタゾバクタムナトリウム・ピペラシリンナトリウム(TAZ/PIPC)による保存的加療で軽快しました。その後、経皮的腎砕… 2020/12/16 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
淋菌だと思ったら、髄膜炎菌だった? 感染症科の仕事をしていると、いろんな相談を受けます。虫に刺された、虫が口から出た、お尻から虫が出た……。思わぬ病原体が思わぬところから検出されることがあります。今回は、そんな話から始めさせていただこうと思います。… 2020/12/14 感染症
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例(Case No.13) Ballon d’Or ~女性には分からない痛み~ 性の多様性への社会的な理解が広がりつつある昨今ですが、生物学的には男性と女性は体の臓器や仕組みが一部異なっており、我々医療者は身体的側面だけでなく、精神的側面や社会的側面を包括して診療を行う必要があります。まさに「病気を診ずして病人を診よ」(高木兼寛)。さて今回は……。… 2020/12/10 腎・泌尿器
JAMA Network Open誌から 健康的な食事で勃起障害のリスクが22%減る? 大規模コホート研究を利用して食生活の健康度スコアが高い人と低い人を比較 米国California大学San Francisco校のScott R. Bauer氏らは、1986年から開始されたHealth Professionals Follow-up Studyのデータを利用して、勃起障害(ED)の発症リスクと食生活の内容に関連が見られるかを検討し、食生活のスコアが高い健康的なグループは、低いグループよりもEDの発症率が低か… 2020/12/08 腎・泌尿器
感染症科Q&Aシリーズ《10》 経過良好な前立腺膿瘍患者、TUR-Pは必要? <泌尿器科医>ドレナージの必要性について67歳男性、前立腺膿瘍の症例です。前立腺膿瘍の疑いで当院に紹介されました。MRI検査を行って前立腺膿瘍と診断。尿培養で緑膿菌を認めましたので感受性を確認してピペラシリン(PIPC)を継続して投与しています。入院して3日目でCRP 0.25mg/dL、発熱なく比… 2020/11/30 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
アミノ酸スコアって何? 腎疾患との関係は? 慢性期腎疾患の患者さんから「いま蛋白質を計算しながら食べているんだけど、同じ蛋白質でも質が違うことってあるの?」という相談がありました。私が答えられないでいると、先輩看護師が私に代わって患者さんの対応をしてくださいました。後で先輩看護師から「腎疾患の患者さんのために、アミノ酸… 2020/11/30 生活習慣
トレンド◎続々登場する腎性貧血治療薬 服用頻度?造血力? HIF-PH阻害薬の使い分けは? 腎性貧血を治療する低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬。昨年から今年にかけて相次いで4剤が承認され、2020年11月23日現在、ロキサデュスタット(エベレンゾ)、バダデュスタット(バフセオ)、ダプロデュスタット(ダーブロック)──の3剤が上市されている。12月8日には4剤目と… 2020/11/26 腎・泌尿器
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) 糖尿病合併CKDへのフィネレノン、新たな解析 CVD既往の有無にかかわらず心血管イベントを抑制、FIDELIO-DKD試験 2型糖尿病合併CKD患者を対象に、新規のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)フィネレノン(finerenone)の腎保護効果を検討したFIDELIO-DKD試験から、新たな解析結果が発表された。登録患者の心血管疾患の既往の有無にかかわらず、心血管イベントのリスク抑制効果は一貫していた。同試験のあ… 2020/11/25 腎・泌尿器
透析を頑なに拒否する患者が一晩で翻意したワケ 総合診療・家庭医療の臨床スキルの根幹である「患者中心の医療の方法」(本連載「血糖コントロールを改善する魔法の質問」参照)について全4回にわたって取り上げています。今回は3回目として、第三の要素である「共通の理解基盤を見出す」について解説します。第一の要素、第二の要素の内容を統… 2020/11/24 医師・患者関係
学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020) SGLT1/2阻害薬は心不全/CKD合併糖尿病に有効 ソタグリフロジンを被験薬としたSOLOIST-WHFとSCORED試験の結果 SGLT1とSGLT2の両方の活性を阻害するソタグリフロジン(sotagliflozin、国内未発売)について、急性心不全の状態にある2型糖尿病患者を対象としたSOLOIST-WHF試験と、慢性腎臓病(CKD)を合併した2型糖尿病患者を対象としたSCORED試験の結果が明らかになった。研究資金の援助が止まり早期に中止さ… 2020/11/21 循環器
インタビュー◎不妊治療で見落とされがちな男性側への対応に注力 男性不妊診療の課題を1つずつ解決していきます 獨協医科大学埼玉医療センターリプロダクションセンターの岡田弘氏に聞く 女性の不妊症にくらべて、認知度も医療体制も遅れているのが男性不妊。日本で数少ない、不妊治療から出産後まで、男女を一緒にトータルでケアするリプロダクションセンターを立ち上げた、獨協医科大学さいたま医療センターリプロダクションセンターの岡田弘氏に話を聞いた。… 2020/11/16 産婦人科
感染症科Q&Aシリーズ《4》 フォーカス外から耐性菌、どこまで考慮する? <救急医>耐性菌検出歴と抗菌薬選択について抗菌薬を選択する際、現在focusと考えている臓器とは異なる検体からの耐性菌培養歴を有した場合、その耐性菌についてもカバーすべきかどうかについて教えてください。疑問が生じた症例を提示します。認知症で前医入院中、癒着性小腸閉塞となり当院入院と… 2020/11/13 感染症 医師限定コンテンツ
解説◎「保険適用に向けて検討を」首相の指示で注目される不妊治療 不妊治療はどこまで進んでいるのか 菅義偉・内閣総理大臣が就任翌日の9月17日に、保険適応に向けた早急な検討を指示したことで注目されている不妊治療。子宮卵管造影や一般的な精液検査は保険適応になっているものの、生殖補助医療(人工授精、体外受精、顕微受精、いわゆるART)は自由診療で、全額自己負担だ(一部を助成する特定不… 2020/11/06 産婦人科
【新薬】エナロデュスタット(エナロイ) 腎性貧血を治療する4番目のHIF-PH阻害薬 2020年9月25日、腎性貧血治療薬エナロデュスタット(商品名エナロイ錠2mg、同錠4mg)の製造販売が承認された。適応は「腎性貧血」、用法用量は「保存期慢性腎臓病患者および腹膜透析患者の場合1回2mgを、血液透析患者の場合1回4mgを開始用量とし、1日1回食前または就寝前に経口投与。以降は患者の… 2020/10/30 医薬品
黄疸を診たら「うっ血性心不全」にも注意せよ 前回のコラムでは、検尿・沈渣の話題をきっかけに、ビリルビン尿や、黄疸の話をした(血尿? いやそれは「黄疸」です)。今回は黄疸を入り口とした診療の実際について解説しようと思う。 一般内科の先生方は、顔色から明らかに分かるような黄疸症例を診察することはまれかもしれないが、消化器内… 2020/10/28 消化器
学会トピック◎第63回日本糖尿病学会学術集会 正常アルブミン尿DKDの予後は不良ではない 心血管イベントのリスク上昇見られず、JDDM研究の結果 近年、正常アルブミン尿ではあるが腎機能が低下した状態(NADKD:non-albuminuric diabetes kidney diseases)にある糖尿病患者の増加が指摘されている。古典的な糖尿病腎症の病像とは異なることから、NADKD患者の腎予後や心血管イベントのリスク、生命予後はまだ明らかではない。第63回日本糖尿… 2020/10/26 代謝・内分泌
腎臓内科Q&Aシリーズ《5》 この高K血症患者、積極的に是正すべきか? <呼吸器内科医>お世話になります。高カリウム血症に伴う心電図変化の有無と対応の要否を相談させていただければと存じます。もともと、Cre 2程度のCKDの方が尿路感染症で抗菌薬加療されていた中、倦怠感などで入院となりました。Cre 4、K 5.7であり、心電図は写真の通りです(左は以前のもの、右… 2020/10/21 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
NEWS◎1年以内に4剤承認された新規機序の腎性貧血治療薬 日本腎臓学会、HIF-PH阻害薬の適正使用を勧告 日本腎臓学会は2020年9月29日、昨年から今年にかけて相次いで承認された腎性貧血治療薬である低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬に関して、「HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendation」を同学会ウェブサイト上で公開した。HIF-PH阻害薬の作用機序から考えられる有害事象、臨床… 2020/10/17 腎・泌尿器
腎臓内科Q&Aシリーズ《4》 97歳の腎不全患者にスピロノラクトンは適切か <皮膚科医>特別養護老人ホームに入所中の97歳女性に関して質問です。下腿浮腫著明で半年前は弾性包帯の巻き上げを毎日実施していました。現在は、特に必要なくなっています。ただ、eGFRが半年前の29から18まで低下していることが分かりました。カリウムは4.5→5.0と上昇傾向で、果物や生野菜を控… 2020/10/12 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
腎臓内科Q&Aシリーズ《3》 脱水で1週間続く高Na血症をどう補正する? <リハビリテーション科医>◆高ナトリウム血症の対応について お世話になります。外勤当直中に遭遇した著明な高ナトリウム血症の対応についてご相談させてください。症例:81歳男性、既往にCKD(ベースCre1.3)、MDS疑いあり汎血球減少あり(Hb9-10、Plt10万前後)。4月24日ごろから意識変容あり… 2020/10/09 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
腎臓内科Q&Aシリーズ《2》 胸水貯留の高齢患者にフロセミドは使える? <脳神経外科医>右下肢動脈閉塞の虚血再還流障害に対して輸液療法をしているのですが、尿量乏しく、溢水傾向が出てきている場合、フロセミド(商品名ラシックス他)を使ってよいのかどうかお聞きしたいです。82歳46kgで、心原性脳塞栓症に対して血栓回収術を施行した方です。右下肢動脈閉塞もあり… 2020/10/07 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
腎臓内科Q&Aシリーズ《1》 腎機能は正常でも低尿酸血症…どう対応する? <整形外科医>低尿酸血症の経験が乏しいので、どなたかご意見いただけないでしょうか。1週前に、大腸癌に対して腹腔鏡下手術を実施し、4日前から右母趾痛出現。母趾に発赤・腫脹・疼痛あり、整形外科に紹介され診察しました。痛風発作を疑って採血したところ、血清尿酸値(UA)1.9mg/dLでした。術… 2020/10/05 腎・泌尿器 医師限定コンテンツ
【新薬】バダデュスタット(バフセオ)/ダプロデュスタット(ダーブロック) 保存期CKDの腎性貧血にも使用できるHIF-PH阻害薬、2剤発売 2020年8月26日、腎性貧血治療薬バダデュスタット(商品名バフセオ錠150mg、同錠300mg)が薬価収載と同時に発売された。本薬は6月29日に製造販売が承認されていた。適応は「腎性貧血」、用法用量は「成人に1回300mgを開始用量とし、1日1回投与。患者の状態により適宜増減するが、最高用量は1日1回6… 2020/09/25 腎・泌尿器
排尿障害治療薬◇第4回調査 ハルナールがユリーフを抜いて首位に返り咲き 1位はタムスロシン、2位はシロドシン、3位はウラピジル 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、排尿障害治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、40.2%の医師がタムスロシン塩酸塩(商品名:ハルナール他)と回答した。 第2位のシロドシン(ユリーフ他)は36.6%、第3位のウラピジル(エブランチル)は13.0%の医師が、最も処方頻度の… 2020/09/19 腎・泌尿器
血尿? いや、それは黄疸です 当コラムでは最近、腹部単純X線の話が多かったので、今回は検尿の話をする。 さて、皆さんは日常診療で検尿・沈渣を取っているだろうか? 教科書・良書には「初診時には採血だけではなく、検尿・沈渣も取りましょう」と書かれている。筆者も研修医に対して、採血に加え検尿・沈渣を必ず取るよう… 2020/09/16 消化器
日本内視鏡外科学会理事長・渡邊昌彦氏に聞く 「ロボットが身近な時代」の外科医の働き方 2020年度診療報酬改定では、ロボット手術が保険適用となる手術の対象として新たに7術式が追加。「da Vinciサージカルシステム」(ダビンチ)に続く次世代の手術支援ロボットも登場し、外科医を取り巻く環境に変化の兆しが見えてきた。ロボットが身近にある近未来の外科医の働き方について、日本内… 2020/09/07 外科
医師6546人に聞いた「自分が患者なら受けたい術式」 49%がロボット手術派、泌尿器科医は9割が支持 内視鏡下手術支援ロボット「da Vinci サージカルシステム」(ダビンチ)を筆頭に、国内で普及しつつある手術支援ロボット。2020年8月3日~16日の期間、日経メディカル Online 医師会員を対象に「自分が患者なら受けたい術式」を聞いたところ、6546人が回答し、「ロボット支援手術」(49.3%)と「… 2020/09/04 外科
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) SGLT2阻害薬ダパグリフロジンがCKD治療薬に CKD患者の腎・心複合イベントを39%抑制、DAPA-CKD試験 SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの投与によってCKD患者の腎機能低下が抑制できることを、オランダ・フローニンゲン大学医療センターのHiddo J. L. Heerspink氏らが欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日)で報告した。DAPA-CKD試験の結果で、アストラゼネカは今年3月、「想定を超える有… 2020/09/02 腎・泌尿器
学会トピック◎第63回日本腎臓学会 CKD15万人を5年間追跡できるデータベースが腎臓学会にはある CKD患者のゲノム、血漿、尿のバイオバンクの整備も開始 日本腎臓学会は、国内の慢性腎臓病(CKD)患者のデータベース登録を進めている。このデータベースを使えば、日本におけるCKD患者の診療実態をはじめ、治療内容と予後との相関解析などに用いられるなど、診療に関する新しいエビデンスの発見に繋げられる。大学病院の電子カルテのデータベースから… 2020/08/25 腎・泌尿器
COPD増悪時はクレアチニン値のチェックを Int J Chron Obstruct Pulmon Disから 当院には、COPDが増悪した患者さんがかなりの数、入院してきますが、予後不良と思われる因子をたくさん認めます。肺アスペルギルス症の合併、過去の入院歴、低アルブミン血症……などなど。その中でも、急性腎障害(AKI)の有無が重要であるという知見がこのたび報告されました。… 2020/08/21 呼吸器
教えて! 1人で導尿を行うときの清潔操作 救急外来で働いています。導尿について質問です。片手で消毒した陰部を押さえ、もう片方の手でどのように清潔を保ち、導尿しているのかを知りたいです。私はうまくできず、先輩と2人でしか実施したことがありません。導尿を1人で行う際に、カテーテルの先端が不潔にならないために、どのような工夫… 2020/08/17 救急医療・集中治療
NEWS◎メディカロイド開発の手術支援ロボットが発売へ 初の国産手術支援ロボット「hinotori」が承認 国産初の手術支援ロボット「hinotori」が2020年8月7日、製造販売承認を取得した。早ければ8月中にも発売される見通しで、まず泌尿器科領域を対象に市場導入を目指すとしている。hinotoriを開発したメディカロイド(本社:神戸市中央区)と、同社の共同出資会社であるシスメックス(本社:神戸市中… 2020/08/12 外科
NEJM誌から アロプリノールのCKD進行抑制を示せず 当初の計画まで参加者数を増やせず、プラセボ群と有意差なし 血清尿酸値の上昇は、慢性腎臓病(CKD)の進行に関係することが知られている。オーストラリアGeorge Institute for Global HealthのSunil V. Badve氏らは、尿酸生成抑制薬のアロプリノールを投与することで、CKD患者の状態悪化を抑えることができるかを調べるランダム化比較試験を行い、2年後のeG… 2020/07/20 腎・泌尿器
アボルブの後発品登場で予想外の出来事 2020年6 月19日に収載された後発医薬品ですが、早くも供給が不安定になっている製品があるようです。読者の皆様の薬局には影響ないでしょうか。以前、前立腺肥大症治療薬のアボルブ(一般名デュタステリド)の後発品が発売されたことを話題にしましたが、私の薬局でちょっと予想外のことが起きてい… 2020/07/17 薬剤師
Diabetes Care誌から 胃バイパス術による減量で心・腎リスクが低下 2型糖尿病の肥満患者を対象とした大規模なコホート研究 2型糖尿病の肥満患者を対象に、胃バイパス術(GBP)による減量によって心臓・腎臓に関連するリスクが低下するかどうか、スウェーデンの全国的なコホート研究で検討された。解析の結果、GBPによる減量によって腎アウトカムや心不全、心血管死亡のリスクが低下し、そのベネフィットは、アテローム性… 2020/07/01 代謝・内分泌
リポート◎国内2000人規模の調査で判明、「糖尿病性腎臓病」の有病率 糖尿病の2人に1人はDKD。どう立ち向かうか 糖尿病が原因となり腎機能が低下する糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease; DKD)。このほど国内の2000人規模のコホート研究で、糖尿病患者の実に2人に1人がDKDであるとの結果が発表された。この中には、正常だった腎機能が急速に低下していく「early decliner」と呼ばれる患者も含まれていた… 2020/06/23 腎・泌尿器
Lancet Respiratory Medicine誌から COVID-19患者の急性腎障害管理 COVID-19患者のAKIについてこれまで報告されたデータを整理 イタリアPadova大学のClaudio Ronco氏らは、COVID-19患者に発生する腎機能の低下について、これまでに得られている知見を整理し、臨床経験に基づく急性腎障害(AKI)予防と治療に関する一連のアドバイスをLancet Respiratory Medicine誌電子版のviewpointに投稿し、5月14日に公開された。… 2020/06/02 感染症
寄稿◎透析患者のCOVID-19致死率は8.6%と高く COVID-19から透析・腎移植患者を守る 腎移植患者に発症した新型コロナウイルス肺炎の治療例も 日本の透析患者の新型コロナウイルス感染者数は5月15日時点で95人です。致死率は12.6%(12人)で、日本全体の致死率3%と比べて非常に高くなっています。第2波の流行に備えて、維持透析治療の現場での取り組みを紹介します。合わせて、市中感染でCOVID-19を発症し間質性肺炎も生じたものの、無事に… 2020/06/01 腎・泌尿器
腎不全患者におけるセフェピム脳症の頻度 CHEST誌から セファロスポリン系抗菌薬の中でもセフェピム塩酸塩(商品名マキシピーム他)による中枢神経障害は、比較的頻度が高く、「セフェピム脳症」と呼ばれています。腎機能障害、肝機能障害がある患者さんや、血液脳関門が破壊された髄膜炎の症例などで経験することがあります。 過去に報告されている… 2020/05/26 呼吸器
インタビュー◎日本腎臓学会がCOVID-19対応ガイドを公開 透析医療を崩壊させないため患者・医療者に参考にしてほしい 日本腎臓学会COVID-19対策小委員会委員長の南学正臣氏に聞く 日本腎臓学会は5月1日、慢性腎臓病(CKD)患者や透析患者における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応について医療者向けにまとめた「腎臓病診療における新型コロナウイルス感染症対応ガイド」を公開した。同ガイドの作成を主導した日本腎臓学会COVID-19対策小委員会委員長の南学正臣氏… 2020/05/18 感染症
α遮断薬◇第4回調査 α遮断薬:ウラピジルがじわりシェア伸長 1位はドキサゾシン、2位はウラピジル、3位はプラゾシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、α遮断薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、63.9%の医師がドキサゾシンメシル酸塩(商品名:カルデナリン他)と回答した。 第2位のウラピジル(エブランチル)は21.2%、第3位のプラゾシン塩酸塩(ミニプレス)は9.1%の医師が、最も処方… 2020/05/16 循環器
【新薬】ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物(ロケルマ) 高カリウム血症に国内初の非ポリマー無機陽イオン交換化合物 2020年3月25日、高カリウム血症改善薬ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物(商品名ロケルマ懸濁用散分包5g、同懸濁用散分包10g)の製造販売が承認された。適応は「高カリウム血症」、用法用量は「1回量を水で懸濁して投与する。成人、開始用量として1回10gを1日3回、2日間投与。なお、血清… 2020/05/15 医薬品
症例に学ぶ 医師が処方を決めるまで:女性下部尿路症状(5/5) 抗コリン薬の認知機能への影響に注意 オキシブチニンは抗コリン作用に加え、平滑筋の直接弛緩作用と麻痺作用を有する。臨床的有効性については十分証明されているが、抗コリン作用に基づく副作用の発現頻度が、他の抗コリン薬に比較して高いことで知られる。また、脳血管関門を通過し、認知障害などの中枢神経系の副作用を起こす可能… 2020/05/11 薬剤師