下垂体腺腫で頭痛が発生するメカニズムは? (前回の続き)40歳の男性。数カ月前から目が見えにくくなり、目の奥の痛みもあったため、眼鏡の度が合っていないと思い眼科を受診。両目の視力低下と両耳側半盲がみられたものの、緑内障などの眼科疾患は認められず、頭痛外来を紹介受診し、下垂体病変が疑われた。… 2021/03/04 精神・神経
線維筋痛症に効く漢方(1) 線維筋痛症の考え方と漢方処方 線維筋痛症は、全身に激しい痛みが生じる疾患です。漢方では、気・血・津液の流れや量をととのえることにより、線維筋痛症の治療を進めます。 2021/03/03 東洋医学
第18回 子どもの4人に1人は睡眠に問題アリ 子どもは、ぐっすり、たっぷり眠っている印象がありますが、実情は違います。欧米の疫学調査では、少なくとも子どもの4人に1人は、睡眠不足、覚醒困難、日中の眠気といった“睡眠習慣の問題”や、不眠症、睡眠時随伴症、睡眠関連呼吸障害などの“睡眠-覚醒障害”のいずれか、もしくは両方を抱えてい… 2021/03/02 精神・神経
起立性調節障害へのミドドリン処方、審査上OK 支払基金が第24次審査情報提供事例を2事例公表 社会保険診療報酬支払基金は2021年2月22日、第24次審査情報提供事例(医科)として2事例(薬剤2事例)を公表。原則として、薬理作用に基づく医薬品の適応外事例として、内服薬のミドドリン塩酸塩(商品名メトリジン他)を起立性調節障害に対して処方した場合と、内服薬のアザチオプリン(アザリン、… 2021/02/26 薬剤師
日経メディクイズ●脳神経内科 67歳女性。高血圧、構音障害、歩行障害 X年6月1日に左手にふるえが起こり、5日、話しにくさを自覚した。12日、よたよたとしか歩けなくなり、16日に近医を受診した。血圧は収縮期血圧が180~200mmHg。28日に構音障害、歩行障害の悪化があり、めまいはなかったが、精査加療のために入院した。既往歴として、半年前から高血圧を指摘されてい… 2021/02/26 精神・神経 医師限定コンテンツ
Long-COVID──回復後に起こる筋痛症性脳脊髄炎/慢性疲労症候群 Frontiers in Medicine誌より 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症、いわゆるlong COVIDと呼ばれるCOVID-19回復後の慢性疾患に関するレビューである。 2021/02/25 精神・神経
入院後に新たに診断された誤嚥の原因疾患とは これまで立て続けに、印象深い症例をご紹介してきました。全てが、誤嚥性肺炎を契機に、誤嚥を来す疾患が発見された症例です。慢性経過で発展した疾患も、肺炎になるまで気づかれませんでした。皆さまも一度は経験があるのではないでしょうか。… 2021/02/25 呼吸器
食道のレビー病理はレビー小体型認知症の進行と相関──日本の剖検例コホート研究 Acta Neuropathologica誌より レビー小体型認知症における食道のレビー病理の意義を検討した報告である。 2021/02/24 精神・神経
[CASE12-01] ヘルパーが次々と辞める寝たきり男性。原因は? 60歳男性のLさん。多発性硬化症により、現在ベッド上での寝たきりの生活。82歳の母親との2人暮らしである。細かいところが気になる性質である。ベッド上にあるチリ1つが気になり、1つひとつつまんでは、ゴミ箱を持ってこいとヘルパーや母親に要求するような言動がみられ、かなりの神経質である。… 2021/02/24 在宅医療
「医師の発言でPTSD再発」が棄却された理由 今回は、「精神科医療」の後編です。比較的最近の精神科医療に関する最高裁の判断として、平成23年4月26日判決(判例タイムズ1348号92ページ)と平成31年3月12日判決(判例タイムズ1465号56ページ)がありますが、前者について考えてみたいと思います。… 2021/02/22 医療安全
脳外科Q&Aシリーズ《2》 白血球増多・血小板減少を伴う頭痛の正体は <その他の診療科医>頭痛患者の白血球増多、血小板減少について 片頭痛もしくは緊張型頭痛と思われる患者さんが頭痛発作にて救急搬送。検査結果を写真に示します。25歳男性、既往は5歳時に交通事故で頭部打撲。昨夜21時から前頭部が締め付けられる頭痛が始まり、市販の鎮痛薬を飲んでも改善せず、… 2021/02/19 精神・神経 医師限定コンテンツ
脳外科Q&Aシリーズ《1》 尾状核出血による高次脳機能障害の転帰は? <整形外科医>尾状核出血について お世話になります。尾状核出血、外傷性くも膜下出血について、先生方のご意見を伺えないでしょうか。夜に階段で物音がして、階段下で倒れているところを家族が発見し、救急要請。来院時は恐らくJCSIII-100程度の意識障害あり(その前に飲酒していて酩酊状態だっ… 2021/02/18 循環器 医師限定コンテンツ
JAMA Neurology誌から アルツハイマー病の新薬候補で認知機能が低下 治療中止から6カ月で機能は回復したものの、atabecestatの開発は中止に βセクレターゼ阻害薬のatabecestatを、アミロイドβの沈着が進んでいる発症前のアルツハイマー病患者に投与したフェーズ2b/3試験EARLYは、プラセボ群に比べ高用量atabecestatを投与された患者の認知機能が低下するという想定外の結果になり、開発は中止された。米国Brigham and Women's Hospital… 2021/02/17 精神・神経
新型コロナウイルス感染症Q&Aシリーズ《5》 「コロナにかかった」という妄想への対応は? <その他の診療科医>コロナにかかったという妄想に悩む方の対応 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患したという妄想を抱えた患者さんの対応法を相談させてください。70歳代男性で、私の担当患者です。持病のため、都内の病院に入院していたのですが、通院直後にその病院でCOVID-19のアウ… 2021/02/17 感染症 医師限定コンテンツ
JAMA Network Open誌から 100歳を過ぎても認知機能が衰えない人の研究 オランダの調査で神経病理学的変化があるのに認知機能が保たれる人も オランダAmsterdam自由大学のNina Beker氏らは、100歳以上で認知機能を維持している人々を対象に、最長4年後まで認知機能の変化を調べ、病理解剖ではアルツハイマー病の特徴などが見つかった人でも、認知機能の低下は見られず、センテナリアンは認知機能の低下に対するレジリエンスを持っている可… 2021/02/16 精神・神経
シリーズ◎忘れられないカルテ 私が医師主導治験で学んだこと 千葉大学脳神経内科准教授 三澤園子氏 希少な難病であるクロウ・深瀬症候群(POEMS症候群[Polyneuropathy, Organomegaly, Endocrinopathy, M-Protein, and Skin Changes Syndrome])に対するサリドマイドの有効性を検証する臨床研究を当科教授の桑原聡先生のもとで2006年から開始し、2010年からは医師主導治験を始め、2015年に完了。… 2021/02/16 精神・神経
リポート◎ウィズコロナ時代におけるアルコール関連問題との関わり方 アルコール使用障害患者に聞くべきは飲酒にまつわる武勇伝!? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は続き、終息の兆しが見えない。感染拡大を抑えるために様々な自粛が求められているが、その期間も長引いている。そのような状況下で、問題視されている課題の一つに「孤独」がある。孤独は飲酒欲求を高める要因であり、コロナ禍ではアルコール依… 2021/02/03 プライマリケア
セリンクロは第2のチャンピックスとなるか コロナ禍で飲酒量が増えたか。個人的に答えるならば、「イエス」だ。気軽に外出したり、人に会えなくなったストレスも多少は影響しているが、筆者の場合、リモートワークでオンとオフの切り替えがしにくいことが最も大きな理由ではないかと勝手に分析している。飲まないと仕事が終わった気がしな… 2021/02/02 精神・神経
インタビュー◎COVID-19は「孤立の病」にどんな影響をもたらすか コロナ禍だからこそ、かかりつけ医は依存症に注意を 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長の松本俊彦氏に聞く 災害時には、将来への不安などから依存症患者が増えると言われている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大と自粛の長期化は、世界中に不安やストレスをもたらしているが、コロナ禍は依存症にどのような影響をもたらしているのか。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物… 2021/02/01 プライマリケア
精神科Q&Aシリーズ《13》 職員室に入ると手が震える教師、これはうつ病? <その他の診療科医>抗うつ薬について いつも大変お世話になっております。個人診療所で外来をしていると、たまにうつ病の患者さんが来られて、抗うつ薬の選択に悩むことがあります。最近の症例では、学校の先生で「職員室に入って仕事をすると手が震えたり、動悸がして困るので、何か薬はありま… 2021/02/01 精神・神経 医師限定コンテンツ
心不全患者の精神・心理的苦痛に向き合う 2020年11月14日に循環器×緩和ケア研究会がオンラインで開催されました。筆者が「心不全患者の精神・心理的苦痛への対応」というテーマで行ったミニレクチャーのポイントを紹介したいと思います。 2021/02/01 循環器
精神科Q&Aシリーズ《12》 妄想のある患者が勝手に診察室に…どう対応? <総合診療医>身体妄想に対する対応について 診療所で外来・在宅医療に携わっています。身体妄想(体感幻覚?)のある患者さんへの対応(他院精神科通院中)について、ご助言いただければ幸いです。妄想といった精神症状への対処法について、よい書籍などがあれば教えてください。よろしくお願い… 2021/01/29 精神・神経 医師限定コンテンツ
精神科Q&Aシリーズ《11》 ホーム入居者の収集癖、薬物治療は可能か <循環器内科医>施設入居者の窃盗癖(?)・収集癖への対応 訪問診療をしている老人ホームの患者さんについて、相談を受けました。もともと独居で飲酒後に転倒を繰り返すような70代男性で、上腕骨骨折を機に、昨年末から施設入所となっています。最近になり、スタッフルームなどからトイレットペ… 2021/01/28 精神・神経 医師限定コンテンツ
インタビュー◎片頭痛の発作抑制で初の抗体医薬が承認取得 片頭痛発作を半減させる月1回投与の抗体医薬が登場へ 埼玉精神神経センター埼玉国際頭痛センター長の坂井文彦氏に聞く 2021年1月末、「片頭痛発作の発症抑制」の効能で、片頭痛領域で初となる抗体薬ガルカネズマブ(商品名エムガルティ皮下注)が販売承認を取得した。片頭痛を対象に開発が進められ、その発症抑制効果が治験で示されたのは同薬が初。同様の機序を有する別の薬剤の開発も進展している。片頭痛の発作抑… 2021/01/27 精神・神経
日経メディクイズ●脳神経内科 80歳女性。重症筋無力症、意識障害の変動 X年6月ネフローゼ症候群があり、内科にて加療中。最近は免疫抑制薬を使用していた。8月下旬から呂律が回りにくくなった。9月1日に脳MRIで小脳梗塞の疑い、軽度の頭痛があり。CRP 1.8mg/dL、構音障害の悪化のため入院した。既往歴として、X-2年に眼瞼下垂、X-1年2月に首下がりと嚥下障害が出現し、重… 2021/01/27 精神・神経 医師限定コンテンツ
NEJM誌から パーキンソン病に対する超音波視床下核破壊術 症状を有意に改善するが、4カ月後も続く有害事象も発生 スペインCEU San Pablo大学のRaul Martinez-Fernandez氏らは、薬物療法ではコントロールが不良な、左右非対称の運動障害を有するパーキンソン病患者に対して、片側集束超音波視床下核破壊術またはシャム治療に割り付け、4カ月後の障害の程度を比較するランダム化比較試験を行い、この治療で運動症… 2021/01/26 精神・神経
抑うつ状態の患者さんに「励まし」は厳禁!? 看護学生です。精神科で実習を行っているのですが、受け持たせていただいた患者さんが抑うつ状態でした。先生から「抑うつ状態にある患者さんには励ましは厳禁ってよく言われるけれど、そんなことはない。どのような声掛けなら患者さんにしてもいいと思う?」と尋ねられました。私は言葉に詰まって… 2021/01/25 精神・神経
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬)◇第2回調査 サインバルタが8割以上のシェアをキープ 2位はイフェクサー、3位はトレドミン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、83.6%の医師がデュロキセチン塩酸塩(商品名:サインバルタ)と回答した。 第2位のベンラファキシン塩酸塩(イフェクサー)は10.9%、第3位のミルナ… 2021/01/23 精神・神経
精神科Q&Aシリーズ《10》 アカシジアの薬物治療、何を選択する? <精神科医>アカシジアについて 抗精神病薬の副作用に関する質問です。アカシジアはプロプラノロール(商品名インデラル他)が第一選択薬のようですが、皆さまは使用経験がございますでしょうか。私はビペリデン塩酸塩(アキネトン他)を使っていましたが、抗コリン作用があり、認知症や便秘、口… 2021/01/22 精神・神経 医師限定コンテンツ
体位性頻脈症候群における組織学的小径線維ニューロパチーの予測法 Neurology Clinical Practice誌より 体位性頻脈症候群(POTS)において、定量的感覚検査(QST)の有効性を検討した報告である。 2021/01/22 精神・神経
意識障害と誤嚥性肺炎の関係に潜むワナ 意識障害と誤嚥性肺炎の関係に潜むワナについて、以前少しお話ししました。当直中は特に、分かっていても引っかかってしまいやすい罠です。今回は、そんな当直中に出会った患者さんのお話しです。 2021/01/21 呼吸器
リポート◎認知行動療法に基づくうつ病治療用アプリが開発中 「カウンセラーを持ち歩く」アプリはうつ病治療をどう変えるか 認知行動療法に基づくうつ病治療を行うスマートフォンアプリが臨床現場で用いられる日が近づきつつある。京都大学と国立精神・神経医療研究センター(NCNP)のグループが開発し、2020年にはライセンス契約を田辺三菱製薬と締結。2025年までの医療機器としての薬事承認を目指している。「あなたの… 2021/01/21 精神・神経
精神科Q&Aシリーズ《9》 アルコール依存症の不眠、ベンゾを使いたいが… <精神科医>アルコール依存症患者の断酒に伴う不眠について 就寝前に飲酒してから眠るアルコール依存症患者さんは多いと思います。断酒を試みると不眠は必発であり、その際の睡眠薬の処方をどうすべきか迷っています。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(BZD)の処方が望ましいとは思いますが、実臨床で… 2021/01/20 精神・神経 医師限定コンテンツ
インタビュー◎サスメド社長の上野太郎氏に話を聞く 治療用アプリで睡眠導入薬の依存症や副作用から患者を救え 2020年12月にキュアアップ(東京・中央区)からニコチン依存症治療用アプリが発売されるなど、急速に注目が集まる治療用アプリ市場。次々と様々な治療用アプリが開発されているが、実用化に近いものの1つに不眠症の治療用アプリがある。この不眠症治療用アプリの開発を手掛け、年内の承認申請を目… 2021/01/20 精神・神経
緑内障は否定された両耳側半盲にどう対応? 眼科にて両耳側半盲を認めた患者が頭痛外来にやってきた。緑内障などの眼科疾患が否定される場合は下垂体病変を疑うが、どのように診断を進めていけばよいだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2021/01/19 精神・神経
リポート◎軽症でも侮れないCOVID-19 その倦怠感、COVID-19の後遺症かも 「コロナで通院していた病院に、『コロナにかかって動けない』と診断書をお願いしたが書いてもらえず、気のせいだと言われて困っている」――東京都渋谷区で開業するヒラハタクリニックには、そんな新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復したはずの患者から、倦怠感や睡眠障害を訴える悲… 2021/01/13 感染症
Psychiatr Serv誌より 精神科医、コロナ禍でバーチャルドクターになる 皆さま、はじめまして。精神医学と社会の間に横たわる領域をフィールドにしている精神科医の今村弥生です。プライマリ・ケア領域に携わる医療者と長年協働してきた経験も生かし、定石とはちょっと異なる視点から、読者の先生方の日常診療に役立ちそうな論文を吟味して紹介していきます。 さて、… 2021/01/07 精神・神経
[CASE11-02] 認知症独居者のBPSDに訪問看護は何ができる? お料理好きで温厚な性格の72歳女性Kさん。糖尿病管理で訪問看護が入っていたが、毎回用意される手料理を受け取れないとお断りしたあたりから、Kさんの態度に変化が現れた。もともと「誰かに見張られている」などの精神症状らしい発言はみられていたものの、料理を断わったことをきっかけに、妄想的… 2021/01/06 精神・神経
日経メディクイズ●脳神経内科 24歳男性。腹痛、下痢、嘔吐、頭痛 X年6月10日起床時、腹痛、下痢、頭痛があった。市販薬を服用したが、嘔吐したため、救急外来を受診。来院時、過換気状態を認めた。頭部CT所見は異常なし。体温36.5℃、白血球数1万700/μL、CRP 0.7mg/dLと軽度の上昇を認めたことから、何らかの心因反応を疑い、精神科にコンサルトした。投薬にて帰… 2021/01/05 精神・神経 医師限定コンテンツ
JAMA Network Open誌から 医師の睡眠関連障害を減らす介入が必要 睡眠関連障害の悪化は燃え尽きとエラーを増やし充実感が低下する 米国Stanford大学のMickey T. Trockel氏らは、米国の大学病院に勤務する医師たちを対象に調査を行い、睡眠関連障害がひどくなるほど、バーンアウトする医師の割合が増加し、職業的充実感が低下して、診療でのエラーが多くなると報告した。結果は2020年12月7日のJAMA Network Open誌電子版に掲載さ… 2021/01/04 精神・神経
認知症へのリスペリドンは何をチェック? 社内研修会は、まだ続きます~。桜井「じゃあ、続いてDさん、お願いするっス。Dさんの店舗からは、こんな症例を選んでみたっス」D「この患者さんは、約15年前から高血圧と2型糖尿病を、約5年前から睡眠障害を治療しています。約3年前から認知機能の低下が見られ、ドネペジル塩酸塩(商品名アリセ… 2021/01/04 精神・神経
JAMA Network Open誌から PTSDとうつ病がある女性は総死亡率が高い Nurses' Health Study IIの参加者を9年追跡したコホート研究 米国Harvard大学のAndrea L. Roberts氏らは、Nurses' Health Study II(NHS2)のデータを利用して、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が一般女性の死亡率に及ぼす影響を、うつ病がある場合とない場合に分けて検討し、高度のPTSD症状とうつ病が併存している女性では、どちらもあてはまらない女性に比… 2020/12/25 精神・神経
JAMA Surg誌から 脳トレアプリで高齢者の術後せん妄発生率が低下 非心臓/非神経外科領域の大手術を受ける予定の高齢者が術前脳機能訓練を実施したところ、介入群の術後せん妄発生率は対照群より有意に低下した──。米国の前向き単盲検ランダム化並行群間比較試験で、一般に利用されている脳トレアプリを術前に使用することで、術後せん妄の発生率にどのような影… 2020/12/25 外科
日経メディクイズ●脳神経内科 64歳男性。不安神経症様症状とその後の異常行動 X年10月にめまい、浮遊感、一時的な構音障害があり、当院脳神経内科を受診した。MRIでは異常所見なし。その後、胸部圧迫感などの不定愁訴を訴え、当院救急外来を頻回受診した。X+1年2月下旬から靴下を4枚履く、下着やセーターを10枚も重ね着するといった行動が認められるようになり、入浴したことを… 2020/12/24 精神・神経 医師限定コンテンツ
JAMA Neurology誌から 大気汚染がアミロイドβ沈着を促進する可能性 PM2.5濃度が高い地域の高齢者はPET検査で脳にアミロイドが見つかりやすい 米国California大学San Francisco校のLeonardo Iaccarino氏らは、認知障害がある高齢者のアミロイドPETスキャン検査結果と、居住地域の大気汚染状況(PM2.5濃度と地上オゾン濃度)の関係を検討し、地域のPM2.5濃度が高い地域に居住する高齢者ほどアミロイドPET陽性となる割合が高かったと報告した… 2020/12/21 精神・神経
上方注視麻痺を伴う頭痛、安易なCTがNGな理由 1カ月前から続く頭痛を訴える男児が頭痛外来にやって来た。ものがダブって見えることがあり、上方注視麻痺を伴っている。どのような疾患を疑うべきだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2020/12/16 精神・神経
JAMA Network Open誌から 高齢のCOVID-19患者にせん妄が起こる頻度は? 米国のコホート研究で救急受診した65歳以上のCOVID-19患者の28%にせん妄 米国Massachusetts総合病院のMaura Kennedy氏らは、米国の7施設の救急部門を受診した65歳以上のCOVID-19患者817人の医療記録を分析して、受診時点でせん妄を起こしていた患者の頻度は28%だったと報告した。高齢者のせん妄は転帰不良に関係する上、発熱や息切れがないCOVID-19患者にも起こってい… 2020/12/11 感染症
Lancet Psychiatry誌から 精神疾患とCOVID-19の間に双方向性の関係? 6万2354人のCOVID-19患者と傾向スコアをマッチさせた患者の精神疾患リスク比較 英国Oxford大学のMaxime Taquet氏らは、匿名の診療データを6980万人分集めているネットワークを利用したコホート研究を行い、COVID-19と診断された人はその後に精神疾患の発症リスクが増加するか、逆に精神疾患の病歴がある人は一般の人よりCOVID-19と診断されるリスクが高いのかについて検討し、… 2020/12/03 感染症
NEWS◎パーキンソン病の神経細胞で異常ミトコンドリアが蓄積していないワケ 細胞外へと異常ミトコンドリアを放出する新たな生命現象 異常になったミトコンドリアは通常、細胞内で分解されるが、このほど、異常ミトコンドリアを細胞外に排出するという新しい生命現象が発見された。 2020/12/03 精神・神経
第22回 職場で不平不満を「軽やかに」語れますか? 人間関係に起因した組織のきしみについて考えたとき、私が真っ先に思い浮かべるのは「不平不満」です。今回は「働く組織を楽にする」ことを目的に、組織の中で発生した不平不満をどのようにメンテナンスしていけばよいのかについて考えてみます。… 2020/12/02 医師の職場環境
【新薬】パリペリドン(ゼプリオンTRI) 統合失調症治療薬に12週間隔投与製剤が登場 2020年11月18日、抗精神病薬パリペリドンパルミチン酸エステル(商品名ゼプリオンTRI水懸筋注175mgシリンジ、同水懸筋注263mgシリンジ、同水懸筋注350mgシリンジ、同水懸筋注525mgシリンジ)が薬価収載と同時に発売された。本薬は9月25日に製造販売が承認されていた。適応は「統合失調症(パリペ… 2020/11/27 医薬品
[CASE11-01] 認知症の悪化は訪問時の食事を断ったせい!? 72歳女性のKさん。娘は1人いるが遠方に住んでおり1人暮らしである。始めは糖尿病の血糖値管理を目的に訪問看護が入っていた。もともと料理人のため、手料理で人をもてなすことが大好きで温厚な方であった。訪問時も「ちょっと煮物を作ったから食べてみてほしい」と言われ、断ると哀しい顔をされるた… 2020/11/26 精神・神経
婦人科医の視点で見る卵巣腫瘍に伴う抗NMDA受容体脳炎 Archives of Gynecology and Obstetrics誌より 抗N-メチルD-アスパラギン酸受容体(NMDAR)脳炎には卵巣腫瘍を合併する頻度が高い。この抗NMDAR脳炎の診療を考える上で婦人科の果たす役割は大きいことから、婦人科医の視点で本疾患をレビューしたのが、この報告である… 2020/11/21 精神・神経
高齢者の後頭部痛はCTの撮像範囲に注意 後頭部痛を訴える高齢男性が頭痛外来にやってきた。前医で撮像された頸椎X線、頭部CTでは異常は見られなかったそうだが、果たしてどのような疾患が考えられるだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2020/11/18 精神・神経
摂食障害に効く漢方(1) 摂食障害の考え方と漢方処方 摂食障害には、拒食症や過食症があります。漢方では、摂食障害と関係が深い五臓の心、脾、肝の機能などを調えることにより、摂食障害の治療を進めます。 2020/11/17 東洋医学
患者の自殺を巡る裁判で問われるもの 本年10月27日、自殺対策白書が閣議決定されました。それによると、昨年の自殺者数は2万0169人と、前年と比較して671人減少し、昭和53年の統計開始以来最少となったようです。しかし、15~39歳の各年代の死因の第1位が自殺であり、「若い世代の自殺は深刻な状況」ともされています。今年は、芸能人… 2020/11/17 医療安全
JAMA Network Open誌から COVID-19流行下での英国成人の抑うつ症状 オンライン調査で回答者の約1割が重度の抑うつを経験 英国University College LondonのEleonora Iob氏らは、ロックダウンが行われていた時期の英国の成人の抑うつ症状について分析し、重症化の危険因子を調べるためにコホート研究を実施し、社会経済的立場が低い人などのリスクが高いことを報告した。結果は2020年10月26日にJAMA Network Open誌電子… 2020/11/16 感染症
三環系抗うつ薬◇第4回調査 アミトリプチリンが不動の1位、シェア続伸 2位はアモキサピン、3位は同率でクロミプラミン、イミプラミン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、三環系抗うつ薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、60.4%の医師がアミトリプチリン塩酸塩(商品名:トリプタノール他)と回答した。 第2位のアモキサピン(アモキサン)は14.4%、第3位はクロミプラミン塩酸塩(アナフラニール)とイミプラ… 2020/11/14 精神・神経