リポート◎軽症でも侮れないCOVID-19 その倦怠感、COVID-19の後遺症かも 「コロナで通院していた病院に、『コロナにかかって動けない』と診断書をお願いしたが書いてもらえず、気のせいだと言われて困っている」――東京都渋谷区で開業するヒラハタクリニックには、そんな新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復したはずの患者から、倦怠感や睡眠障害を訴える悲… 2021/01/13 感染症
Psychiatr Serv誌より 精神科医、コロナ禍でバーチャルドクターになる 皆さま、はじめまして。精神医学と社会の間に横たわる領域をフィールドにしている精神科医の今村弥生です。プライマリ・ケア領域に携わる医療者と長年協働してきた経験も生かし、定石とはちょっと異なる視点から、読者の先生方の日常診療に役立ちそうな論文を吟味して紹介していきます。 さて、… 2021/01/07 精神・神経
[CASE11-02] 認知症独居者のBPSDに訪問看護は何ができる? お料理好きで温厚な性格の72歳女性Kさん。糖尿病管理で訪問看護が入っていたが、毎回用意される手料理を受け取れないとお断りしたあたりから、Kさんの態度に変化が現れた。もともと「誰かに見張られている」などの精神症状らしい発言はみられていたものの、料理を断わったことをきっかけに、妄想的… 2021/01/06 精神・神経
日経メディクイズ●脳神経内科 24歳男性。腹痛、下痢、嘔吐、頭痛 X年6月10日起床時、腹痛、下痢、頭痛があった。市販薬を服用したが、嘔吐したため、救急外来を受診。来院時、過換気状態を認めた。頭部CT所見は異常なし。体温36.5℃、白血球数1万700/μL、CRP 0.7mg/dLと軽度の上昇を認めたことから、何らかの心因反応を疑い、精神科にコンサルトした。投薬にて帰… 2021/01/05 精神・神経 医師限定コンテンツ
JAMA Network Open誌から 医師の睡眠関連障害を減らす介入が必要 睡眠関連障害の悪化は燃え尽きとエラーを増やし充実感が低下する 米国Stanford大学のMickey T. Trockel氏らは、米国の大学病院に勤務する医師たちを対象に調査を行い、睡眠関連障害がひどくなるほど、バーンアウトする医師の割合が増加し、職業的充実感が低下して、診療でのエラーが多くなると報告した。結果は2020年12月7日のJAMA Network Open誌電子版に掲載さ… 2021/01/04 精神・神経
認知症へのリスペリドンは何をチェック? 社内研修会は、まだ続きます~。桜井「じゃあ、続いてDさん、お願いするっス。Dさんの店舗からは、こんな症例を選んでみたっス」D「この患者さんは、約15年前から高血圧と2型糖尿病を、約5年前から睡眠障害を治療しています。約3年前から認知機能の低下が見られ、ドネペジル塩酸塩(商品名アリセ… 2021/01/04 精神・神経
JAMA Network Open誌から PTSDとうつ病がある女性は総死亡率が高い Nurses' Health Study IIの参加者を9年追跡したコホート研究 米国Harvard大学のAndrea L. Roberts氏らは、Nurses' Health Study II(NHS2)のデータを利用して、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が一般女性の死亡率に及ぼす影響を、うつ病がある場合とない場合に分けて検討し、高度のPTSD症状とうつ病が併存している女性では、どちらもあてはまらない女性に比… 2020/12/25 精神・神経
JAMA Surg誌から 脳トレアプリで高齢者の術後せん妄発生率が低下 非心臓/非神経外科領域の大手術を受ける予定の高齢者が術前脳機能訓練を実施したところ、介入群の術後せん妄発生率は対照群より有意に低下した──。米国の前向き単盲検ランダム化並行群間比較試験で、一般に利用されている脳トレアプリを術前に使用することで、術後せん妄の発生率にどのような影… 2020/12/25 外科
日経メディクイズ●脳神経内科 64歳男性。不安神経症様症状とその後の異常行動 X年10月にめまい、浮遊感、一時的な構音障害があり、当院脳神経内科を受診した。MRIでは異常所見なし。その後、胸部圧迫感などの不定愁訴を訴え、当院救急外来を頻回受診した。X+1年2月下旬から靴下を4枚履く、下着やセーターを10枚も重ね着するといった行動が認められるようになり、入浴したことを… 2020/12/24 精神・神経 医師限定コンテンツ
JAMA Neurology誌から 大気汚染がアミロイドβ沈着を促進する可能性 PM2.5濃度が高い地域の高齢者はPET検査で脳にアミロイドが見つかりやすい 米国California大学San Francisco校のLeonardo Iaccarino氏らは、認知障害がある高齢者のアミロイドPETスキャン検査結果と、居住地域の大気汚染状況(PM2.5濃度と地上オゾン濃度)の関係を検討し、地域のPM2.5濃度が高い地域に居住する高齢者ほどアミロイドPET陽性となる割合が高かったと報告した… 2020/12/21 精神・神経
上方注視麻痺を伴う頭痛、安易なCTがNGな理由 1カ月前から続く頭痛を訴える男児が頭痛外来にやって来た。ものがダブって見えることがあり、上方注視麻痺を伴っている。どのような疾患を疑うべきだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2020/12/16 精神・神経
JAMA Network Open誌から 高齢のCOVID-19患者にせん妄が起こる頻度は? 米国のコホート研究で救急受診した65歳以上のCOVID-19患者の28%にせん妄 米国Massachusetts総合病院のMaura Kennedy氏らは、米国の7施設の救急部門を受診した65歳以上のCOVID-19患者817人の医療記録を分析して、受診時点でせん妄を起こしていた患者の頻度は28%だったと報告した。高齢者のせん妄は転帰不良に関係する上、発熱や息切れがないCOVID-19患者にも起こってい… 2020/12/11 感染症
Lancet Psychiatry誌から 精神疾患とCOVID-19の間に双方向性の関係? 6万2354人のCOVID-19患者と傾向スコアをマッチさせた患者の精神疾患リスク比較 英国Oxford大学のMaxime Taquet氏らは、匿名の診療データを6980万人分集めているネットワークを利用したコホート研究を行い、COVID-19と診断された人はその後に精神疾患の発症リスクが増加するか、逆に精神疾患の病歴がある人は一般の人よりCOVID-19と診断されるリスクが高いのかについて検討し、… 2020/12/03 感染症
NEWS◎パーキンソン病の神経細胞で異常ミトコンドリアが蓄積していないワケ 細胞外へと異常ミトコンドリアを放出する新たな生命現象 異常になったミトコンドリアは通常、細胞内で分解されるが、このほど、異常ミトコンドリアを細胞外に排出するという新しい生命現象が発見された。 2020/12/03 精神・神経
第22回 職場で不平不満を「軽やかに」語れますか? 人間関係に起因した組織のきしみについて考えたとき、私が真っ先に思い浮かべるのは「不平不満」です。今回は「働く組織を楽にする」ことを目的に、組織の中で発生した不平不満をどのようにメンテナンスしていけばよいのかについて考えてみます。… 2020/12/02 医師の職場環境
【新薬】パリペリドン(ゼプリオンTRI) 統合失調症治療薬に12週間隔投与製剤が登場 2020年11月18日、抗精神病薬パリペリドンパルミチン酸エステル(商品名ゼプリオンTRI水懸筋注175mgシリンジ、同水懸筋注263mgシリンジ、同水懸筋注350mgシリンジ、同水懸筋注525mgシリンジ)が薬価収載と同時に発売された。本薬は9月25日に製造販売が承認されていた。適応は「統合失調症(パリペ… 2020/11/27 医薬品
[CASE11-01] 認知症の悪化は訪問時の食事を断ったせい!? 72歳女性のKさん。娘は1人いるが遠方に住んでおり1人暮らしである。始めは糖尿病の血糖値管理を目的に訪問看護が入っていた。もともと料理人のため、手料理で人をもてなすことが大好きで温厚な方であった。訪問時も「ちょっと煮物を作ったから食べてみてほしい」と言われ、断ると哀しい顔をされるた… 2020/11/26 精神・神経
婦人科医の視点で見る卵巣腫瘍に伴う抗NMDA受容体脳炎 Archives of Gynecology and Obstetrics誌より 抗N-メチルD-アスパラギン酸受容体(NMDAR)脳炎には卵巣腫瘍を合併する頻度が高い。この抗NMDAR脳炎の診療を考える上で婦人科の果たす役割は大きいことから、婦人科医の視点で本疾患をレビューしたのが、この報告である… 2020/11/21 精神・神経
高齢者の後頭部痛はCTの撮像範囲に注意 後頭部痛を訴える高齢男性が頭痛外来にやってきた。前医で撮像された頸椎X線、頭部CTでは異常は見られなかったそうだが、果たしてどのような疾患が考えられるだろうか。頭痛外来での指導医(柴田)と研修医(石山すみれ、イラストも)との対話を通じて解説する。… 2020/11/18 精神・神経
摂食障害に効く漢方(1) 摂食障害の考え方と漢方処方 摂食障害には、拒食症や過食症があります。漢方では、摂食障害と関係が深い五臓の心、脾、肝の機能などを調えることにより、摂食障害の治療を進めます。 2020/11/17 東洋医学
患者の自殺を巡る裁判で問われるもの 本年10月27日、自殺対策白書が閣議決定されました。それによると、昨年の自殺者数は2万0169人と、前年と比較して671人減少し、昭和53年の統計開始以来最少となったようです。しかし、15~39歳の各年代の死因の第1位が自殺であり、「若い世代の自殺は深刻な状況」ともされています。今年は、芸能人… 2020/11/17 医療安全
JAMA Network Open誌から COVID-19流行下での英国成人の抑うつ症状 オンライン調査で回答者の約1割が重度の抑うつを経験 英国University College LondonのEleonora Iob氏らは、ロックダウンが行われていた時期の英国の成人の抑うつ症状について分析し、重症化の危険因子を調べるためにコホート研究を実施し、社会経済的立場が低い人などのリスクが高いことを報告した。結果は2020年10月26日にJAMA Network Open誌電子… 2020/11/16 感染症
三環系抗うつ薬◇第4回調査 アミトリプチリンが不動の1位、シェア続伸 2位はアモキサピン、3位は同率でクロミプラミン、イミプラミン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、三環系抗うつ薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、60.4%の医師がアミトリプチリン塩酸塩(商品名:トリプタノール他)と回答した。 第2位のアモキサピン(アモキサン)は14.4%、第3位はクロミプラミン塩酸塩(アナフラニール)とイミプラ… 2020/11/14 精神・神経
JAMA Network Open誌から COVID-19対策と大学生のメンタルヘルス調査 外出禁止でフランスの大学生約7万人のうち42.8%が精神的な負荷を回答 フランスLille大学病院のMarielle Wathelet氏らは、COVID-19対策として外出禁止令が出ていた期間のフランスの全大学生を対象に、オンラインでメンタルヘルス調査を行い、回答した学生の42.8%が何らかの精神的な負荷を感じていたと報告した。結果は2020年10月23日にJAMA Network Open誌電子版に掲… 2020/11/13 感染症
Diabetes Care誌から メトホルミンで認知症リスクが低下、高齢者を対象とした前向き観察研究より メトホルミン投与と認知機能低下および認知症発症との関連が前向き観察研究で検討された。メトホルミン服用の糖尿病患者は、メトホルミン非服用患者よりも認知機能の低下が遅く、認知症の発症リスクが低かった。この結果はDiabetes Care誌11月号に掲載された。 2型糖尿病は、認知機能障害および… 2020/11/13 代謝・内分泌
【新薬】ミダゾラム口腔用液(ブコラム) てんかん重積状態に対する初の頬粘膜投与薬 2020年9月25日、抗けいれん薬ミダゾラム口腔用液(商品名ブコラム口腔用液2.5mg、同口腔用液5mg、同口腔用液7.5mg、同口腔用液10mg)の製造販売が承認された。適応は「てんかん重積状態」、用法用量は「通常、修正在胎52週(在胎週数+出生後週数)以上1歳未満:1回2.5mg、1歳以上5歳未満:1回5mg… 2020/11/13 医薬品
睡眠薬(経口)◇第4回調査 スボレキサントが着実にシェアを伸長 1位はゾルピデム、2位はスボレキサント、3位はエスゾピクロン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、睡眠薬(経口)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、34.2%の医師がゾルピデム酒石酸塩(商品名:マイスリー他)と回答した。 第2位のスボレキサント(ベルソムラ)は20.3%、第3位のエスゾピクロン(ルネスタ)は14.3%の医師が、最も処方頻… 2020/11/07 精神・神経
リポート◎ALS患者の人工呼吸器は患者の意思で外せないのか? ALS患者が気兼ねなく暮らせる環境整備が先決 京都在住の筋萎縮性側索硬化症(ALS)女性患者をめぐる嘱託殺人容疑事件。関係者に衝撃を与えたニュースだったが、ALS診療における臨床倫理の在り方を再考する機会と考える医師もいる。昨今、救急医療の現場などでは、回復の見込みがない場合に人工呼吸器を中止する方向の議論が進んでいる(関連… 2020/11/05 精神・神経
インタビュー◎小児ADHDを治療する「ゲーム」アプリが国内で治験中 ゲームは治療を届ける新たな「カプセル」となる Akili Interactive Labs社CEOのEddie Martucci氏に聞く 米国のAkili Interactive Labs(Akili)社が開発した小児注意欠如・多動症(ADHD)治療用アプリ「EndeavorRx」が2020年6月、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得した。ゲームベースの治療用アプリとしては世界初の薬事承認であり、日本では塩野義製薬が第2相臨床試験を実施している。同社の共同… 2020/11/04 医療機器
リポート◎ALS患者の人工呼吸器を本人の要望があっても外せなかった理由 今だから話せる、あの記者会見の真相 嘱託殺人容疑事件で話題となった京都在住の筋萎縮性側索硬化症(ALS)女性患者は「胃ろうをやめたい」と主治医に相談していたと報道されている。ALS患者の治療中止の要望といえば、10年以上前、患者が要望したにもかかわらず、病院が「人工呼吸器を外すことは難しい」と結論した事例を思い出す医… 2020/11/04 精神・神経
教えて!「低活動型せん妄」の看護ポイント 特別養護老人ホームに勤務する看護師です。低活動型せん妄の利用者さんの受け持ちになりました。ある日、私が病室へ訪れると、その患者さんは昨日とは打って変わって無表情でぼんやりとしていて、話し掛けても無言かボソボソとつぶやくだけで、はっきりとした返事が返ってきませんでした。先輩看護… 2020/11/02 老年医学・介護
多彩な神経症状、お薬手帳が診断の手掛かりに 誤嚥性肺炎の原因として顎関節脱臼が見つかった症例を前回、紹介しました。多職種スタッフや日ごろからお顔を見慣れているご家族さえも、脱臼に何日も気づかないことがあるということに、驚かれたかもしれません。今回も、誤嚥性肺炎の原因が何かあるはず、と注意深く診察をすることで診断・治療に… 2020/10/26 呼吸器
Lancet Neurology誌から COVID-19死亡患者の中枢神経系剖検データ 中枢神経系にもウイルスは侵入するが直接は影響しない ドイツHamburg-Eppendorf大学のJakob Matschke氏らは、COVID-19で死亡した患者の脳に生じた神経病理学的変化を調べ、患者の中枢神経系(CNS)にはSARS-CoV-2が存在するが、ウイルスが直接CNSにダメージを与えている証拠は観察されなかったと報告した。結果は2020年10月5日にLancet Neurology誌電… 2020/10/22 感染症
採血時に失神することがあるのはなぜ? 私は昔、献血のときに気分が悪くなって失神してしまったことがあります。それ以来、採血されるのが苦手で、健康診断での少量の採血でも、失神まではしなくても何だか気分が悪くなってしまいます。患者さんにも、採血時に気分不良や失神してしまう方が時々います。そもそも採血時に気分が悪くなった… 2020/10/19 外科
JAMA Network Open誌から 被災地に派遣された自衛隊員のPTSDリスク 東日本大震災に派遣された自衛隊員のPTSDスコアを6年後まで追跡 防衛医大の長峯正典氏らは、東日本大震災の直後に被災地に派遣された陸上自衛隊員のPTSD症状について、現地での任務終了から6年後までの状況を検討し、累積発症率は6.75%であり、本人の被災状況、長期の派遣期間、年齢が高い、派遣後の超過勤務などがPTSDの危険因子だったと報告した。結果は2020… 2020/10/16 精神・神経
非HIV進行性多巣性白質脳症の診断と治療を学ぶ Journal of Neurology誌より 非HIVの進行性多巣性白質脳症(PML)の治療が成功した症例報告と文献的考察を行った日本からの報告である。 2020/10/16 精神・神経
肥満女性の連日性頭痛で必ず想起すべきは?(後編) (前回の続き) 43歳の肥満女性が排便時に発症した連日性の頭痛と嘔気を訴え受診した。MRI、MRA、venography、血液検査にて異常はなかったが、眼底にうっ血乳頭を認めた。腰椎穿刺を行ったところ、頭蓋内圧亢進を認めたため、特発性頭蓋内圧亢進症と診断した。すみれ うっ血乳頭があっても視力は… 2020/10/15 精神・神経
NEWS◎順天堂大が開発した「Holomedicine」 患者を映し出す3次元オンライン診療システム 順天堂大学のグループは10月5日に記者会見を開き、世界初となる3次元オンライン診療システム「Holomedicine」のデモンストレーションを行った。開発を主導したのは、同大医学部附属順天堂医院脳神経内科教授の服部信孝氏、准教授の大山彦光氏、非常勤助教の関本智子氏らのグループ。Holomedicine… 2020/10/12 医療機器
【新薬】シポニモド(メーゼント) 二次性進行型多発性硬化症に初の治療薬、1日1回の経口投与 2020年9月14日、多発性硬化症治療薬シポニモドフマル酸(商品名メーゼント錠0.25mg、同錠2mg)が発売された。本薬は6月29日に製造販売が承認され、8月26日に薬価収載されていた。適応症は「二次性進行型多発性硬化症の再発予防および身体的障害の進行抑制」であり、用法用量は「1日0.25mgから開始… 2020/10/09 精神・神経
JAMA Network Open誌から 睡眠は短くても長くても認知機能低下に関連 英国と中国の大規模な高齢者コホートのデータを分析 中国北京大学のYanjun Ma氏らは、睡眠時間と認知機能の関係を調べるために、英国と中国の高齢者を代表する2つのコホート研究のデータをプール解析し、夜の睡眠時間が7時間の人に比べ、4時間以下または10時間以上の人は認知機能低下リスクが高かったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に… 2020/10/08 精神・神経
第20回 「うさぎとかめ」に学ぶモチベーションのメンテ 皆さんの仕事に対するモチベーションは、現在、どのような状態でしょうか? 新型コロナ禍において、医療機関は大きな影響を受けています。特に、新型コロナ患者を受け入れる病棟に配属されているナースは大変です。仕事の負担が増えているにもかかわらず、報われないどころか害を受けていたりもし… 2020/10/07 精神・神経
医師5705人に聞いた「患者から『死にたい』と言われた経験」 51%が「死にたい」と直接言われた経験あり もし、受け持ちの患者から「死にたい」と言われてしまったら──。日経メディカル本誌10月号の特集では、多くの医師が直面するこの問題を取り上げる(日経メディカル Onlineでのシリーズ記事はこちら)。 日経メディカル Onlineでは2020年8月24日~30日、医師会員を対象にウェブアンケートを実施… 2020/10/06 ターミナルケア
NEJM誌から ALSの進行を遅くする新薬候補の臨床試験 24週間のフェーズ2試験でALSFRS-Rスコアの低下を遅くする 米国Massachusetts総合病院のSabrina Paganoni氏らは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者にフェニル酪酸ナトリウムとタウルウルソジオールの合剤を投与するフェーズ2試験を行い、合剤はプラセボに比べ筋萎縮性側索硬化症機能評価スケール改訂版(ALSFRS-R)の低下速度を遅くしていたと報告した。結果… 2020/10/02 精神・神経
学会トピック◎第61回日本神経学会学術大会 新薬の登場でますます注意すべき細菌性髄膜炎 近年、補体を標的とした抗体薬が登場し、発作性夜間ヘモグロビン尿症や重症筋無力症などの治療が大きく変わりつつあるが、こうした抗補体抗体の使用時には髄膜炎菌による感染症のリスクが上昇することを必ず念頭に置いておいてほしい──8月31日から岡山市で開催された第61回日本神経学会学術大会… 2020/10/02 精神・神経
インタビュー◎患者の「死にたい」の背景にあるもの【せん妄編】 「死にたい」を真に受ける前にすべきこと 国立がん研究センター東病院精神腫瘍科長の小川朝生氏に聞く 希死念慮や治療中止を訴える患者への対応の基本は一般的にまず傾聴と言われている。しかし、こうした姿勢がほとんど意味をなさない場面も存在する。それは患者がせん妄を発症している場合で、傾聴よりもまずはせん妄への対応が求められる。せん妄が希死念慮を引き起こすメカニズムやせん妄の評価… 2020/09/30 精神・神経
神経内科Q&Aシリーズ《12》 頭部MRIで偶然発見された腫瘤の鑑別は? <整形外科医>生来健康の方で、特に症状はない方で、健診目的に脳MRIを施行されました。左の小脳外側t2 highの混在する腫瘤を見つけました。こちらの鑑別はいかがでしょうか。また脳外科に相談していただいた方がよいでしょうか?… 2020/09/30 精神・神経 医師限定コンテンツ
JAMA Network Open誌から COVID-19は米国の抑うつリスクを3倍増に COVID-19流行前の米国国民健康栄養調査と抑うつ症状有病率を比較 米国Boston大学公衆衛生大学院のCatherine K. Ettman氏らは、COVID-19パンデミックと、感染封じ込め政策に起因する日常生活の制限や、失業などのストレスが、米国人の抑うつ症状に及ぼした影響を検討し、抑うつ症状の有病率がパンデミック前の3倍に上昇していたと報告した。結果はJAMA Network Op… 2020/09/29 感染症
ワクチン接種後の脱髄の症例報告を読む Int J MS Care誌より 急性散在性脳脊髄炎はワクチン接種後の脱髄の最も一般的な形態であり、最近、特定のワクチンで視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)の増加が報告されている。これらの症例のほとんどはアクアポリン-4抗体陽性とされている。本報告は、いくつかのワクチン接種を受けた後にミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋… 2020/09/29 精神・神経
インタビュー◎国際医療福祉大学医学部教授の荻野美恵子氏に聞く ALS患者さんの「死にたい」に隠された想い スピリチュアルペインに医療者はどう向き合えばよいのか 京都で起こった2人の医師によるALS患者嘱託殺人容疑事件は、神経難病の診療に当たる医師らにも大きな衝撃を与えました。長年、ALS診療に携わってきた国際医療福祉大学医学部教授の荻野美恵子氏は、医師による嘱託殺人を「理解できない」と断じ、「患者さんの死にたいという想いをどう理解し、対応す… 2020/09/28 精神・神経
神経内科Q&Aシリーズ《11》 薬をどう使う? 治療のゴールは? DLBのパーキンソン症状への薬物療法 <精神科医>DLB(レビー小体型認知症)のパーキンソン症状に関して質問です。私は精神科医なので、DLBのパーキンソニズムに関して自分で治療開始する経験がほとんどありません。DLBのパーキンソン症状にはどのような薬剤(用量)から治療開始するケースが多いでしょうか? そもそも治療のゴールを… 2020/09/28 精神・神経 医師限定コンテンツ
神経内科Q&Aシリーズ《10》 抗てんかん薬を症候性てんかんにどう使う? <リハビリテーション科医>79歳女性、4カ月前発症の左前大脳動脈領域の広範な脳出血の方です。1カ月前に症候性てんかんと思われる右半身のけいれん(部分発作)あり、フェノバールを開始したところ、けいれんは認めなくなったものの不穏が増悪しました。肝障害(AST 35/ALT 77)も出現しフェノバー… 2020/09/25 精神・神経 医師限定コンテンツ
インタビュー◎患者の「死にたい」の背景にあるもの【うつ編】 余命数週間でもうつ状態への介入はできる 名古屋市立大学精神医学教室教授の明智龍男氏に聞く 患者に「死にたい」と言われたら、その背景にうつがないかをスクリーニングする必要がある。「死にたい」という訴えは「私を助けて!」の裏返しだと語る名古屋市立大学の明智龍男氏に、うつ状態にあるが故に「死にたい」と口にしてしまう患者に、医療者としてどう対応すればいいかを聞いた。… 2020/09/25 精神・神経
神経内科Q&Aシリーズ《9》 小児の片頭痛と成人の片頭痛、どこが違う? <小児科医>16歳女児の片頭痛についてです。総合内科外来に小児科からtransitionで紹介になった患者さんです。14歳からの片頭痛で、小児科ではペリアクチンを処方され、やや改善していましたが、いまだ月8回程度の頭痛があり、コントロールに困っています。… 2020/09/23 精神・神経 医師限定コンテンツ
神経内科Q&Aシリーズ《8》 統合失調症とパーキンソン病の併発例の治療法 <医学生>学生の下らない質問かもしれませんが失礼します。大変まれな例かもしれませんが、統合失調症とパーキンソン病を併発した場合、日本ではどのように何を優先させて治療するのでしょうか。 2020/09/21 精神・神経 医師限定コンテンツ
HoloLensに遠く離れた患者を3次元で投映 順天堂大が3次元オンライン診療システムを開発 順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科教授の服部信孝氏、准教授の大山彦光氏、非常勤助教の関本智子氏らのグループがこのほど、世界初となる3次元オンライン診療システム「Holomedicine」を開発した。遠隔地にいる患者の3次元動作情報を、離れた場所にいる医師のヘッドマウントディスプレー… 2020/09/21 精神・神経
学会トピック◎第61回日本神経学会学術大会 いよいよ始まるギラン・バレー症候群に対する抗補体C5抗体の開発 国内の医師主導治験の結果を受けて先駆け審査指定 いよいよ国内でギラン・バレー症候群に対する抗補体C5抗体エクリズマブの開発が始まりそうだ。今年6月、厚生労働省の先駆け審査制度の指定を受けたためだ。8月31日から岡山県で開催された第61回日本神経学会学術大会で、千葉大学脳神経内科の三澤園子氏がシンポジウムに登壇してギラン・バレー症… 2020/09/18 感染症
神経内科Q&Aシリーズ《7》 「痙攣のないてんかん発作」をどう見分ける? <救急医>何度か目の前の患者さんが「現在痙攣状態にあるのかどうか」迷い、ジアゼパムを行くべきかどうか判断に迷うことがありました(痙攣に準じて投与を行うことが多いですが)。教科書を読んでも痙攣状態と判断した後のマネジメントについて記載はありますが、痙攣かどうかの判断に関しては文… 2020/09/18 精神・神経 医師限定コンテンツ
【新薬】サトラリズマブ(エンスプリング) NMOSDの再発防止に、4週1回投与のIL-6阻害薬が登場 2020年8月26日、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体サトラリズマブ(商品名エンスプリング皮下注120mgシリンジ)が薬価収載と同時に発売された。本薬は6月29日に製造販売が承認されていた。適応は「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」、用法用… 2020/09/18 精神・神経