NEWS◎上皮に生じた1つの前癌細胞を観察 前癌細胞が排除されるか腫瘍を形成するかの分かれ道は? 上皮に生じた前癌細胞が上皮から排除されるか、それとも周囲の細胞を巻き込み腫瘍を形成していくか。この癌の発生超初期における腫瘍形成の機序の一端が解明された。大阪大学微生物病研究所教授の石谷太氏らのグループの研究結果で、Nature Communications誌に2022年3月18日掲載された。… 2022/03/24 癌
NEJM誌から 末梢血DNA解析は癌治療をどこまで変えるか? プレシジョン・メディシンの研究進展をレビュー 近年は、ゲノム解析に基づく癌の治療(プレシジョン・メディシン)が注目を集めている。米Harvard大学医学部のRyan B. Corcoran氏らは、血漿中の遊離DNA(cfDNA)を分析する技術の進歩と、癌治療に応用した場合の有用性や、改善すべき課題などをレビューし、NEJM誌2018年11月1日号に報告した。… 2018/11/20 癌
厚労省、がんゲノム医療中核拠点病院を11施設選定 2月14日に開催された第1回がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会で、がんゲノム医療中核拠点病院が11施設選定された。 2018/02/15 癌
NEJM誌から DNA修復遺伝子変異が前立腺癌の転移を示唆 相対リスクが最も高いのはBRCA2遺伝子 約700人の転移性前立腺癌患者を対象に、20個のDNA修復関連遺伝子の変異の有無を調べた米Washington大学のColin C. Pritchard氏らは、16遺伝子上に84の遺伝子変異を見いだした。これらの遺伝子変異は、転移性前立腺癌患者の11.8%、限局性前立腺癌患者の4.6%、癌患者ではない母集団では2.7%に見… 2016/08/03 癌
JAMA誌から リンチ症候群の子宮体癌も女性ホルモンが関与 経口避妊薬の使用などにより、発癌リスクを下げられる可能性が示唆 リンチ症候群は、癌発症リスクを高める遺伝性疾患の一つ。リンチ症候群の女性の子宮体癌罹患リスクに関係する要因を探索した後ろ向きコホート研究で、月経開始年齢が高い、生児出産回数が1回以上、経口避妊薬を1年以上使用──といった要因が、有意なリスク低減に関係することが明らかになった。… 2015/07/23 産婦人科
JAMA誌から 肺腺癌では遺伝子変異に基づく治療が有効か 10個の遺伝子変異からの治療薬選択で生存期間が延長する可能性 肺癌の中で最も患者数が多い肺腺癌では、患者の半数以上が癌関連遺伝子の変異を持つことが知られている。進行肺腺癌患者を対象に腫瘍に存在する癌関連変異を同定し、その結果に基づいて治療薬を選択することで生存期間の延長が期待できることが、観察研究の結果として示した。米Memorial Sloan Ke… 2014/06/13 癌
JAMA誌から EGFR野生型の進行非小細胞肺癌には化学療法を EGFR阻害薬よりも無増悪生存期間を有意に延長、メタアナリシスの結果 上皮成長因子受容体(EGFR)のチロシンキナーゼを阻害する分子標的薬であるEGFR阻害薬は、EGFRに変異を有する非小細胞肺癌(NSCLC)患者には有効だ。しかし、野生型患者においては、EGFR阻害薬よりも標準的な化学療法の方が無増悪生存期間を有意に延長することが、ランダム化比較試験(RCT)を対… 2014/04/25 癌
Ann Intern Med誌から KRAS変異はやはり抗EGFR療法への反応の予測因子 メタ分析で確認 KRAS遺伝子の変異は、上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする抗体製剤(セツキシマブまたはパニツムマブ)を投与された進行大腸癌患者の反応を予測する有用なマーカーであることが、米Tufts Medical CenterのIssa J. Dahabreh氏らが行ったメタ分析で確認された。KRAS遺伝子が野生型の患者に比べ… 2011/01/21 癌
【日本癌治療学会速報】 BRCA1欠失再発乳がん患者ではタキサン系薬剤のTTPが短縮される 川崎医科大学乳腺甲状腺外科学助教授の紅林淳一氏と埼玉県立がんセンター病理科科長兼部長の黒住昌史らのグループは、BRCA1の発現が欠失した再発乳がん患者にタキサン系の薬剤を投与すると無増悪期間中央値(TTP)が欠失していない場合に比べて有意に短くなることを臨床検体で確認した。再発乳が… 2005/10/27 癌
【日本癌学会速報】 EBウイルス感染の有無と遺伝子のメチル化状態で胃がんの病理的特徴を分類できる EBウイルス感染のある胃がんでは、広範囲な遺伝子に異常メチル化が見られ、臨床病理的にも非感染胃がんと異なる特徴のあることがわかった。このことから、EBウイルス感染の有無と、マーカー遺伝子のメチル化の状態で、胃がんの病理的特徴が分類できるという。東京大学大学院医学系研究科人体病理… 2005/09/14 癌
リンパ節転移陰性の乳癌患者で、遠隔転移の予測マーカーとなりうる76個の遺伝子を同定 米国Johnson & Johnson社のYixin Wang氏らは、リンパ節転移陰性患者由来の乳癌組織を対象に遺伝子発現解析を行い、遠隔転移の予測マーカーとなりうる76個の遺伝子を同定した。詳細はLancet誌2005年2月19日号に報告された。… 2005/02/28 癌
p53癌抑制遺伝子の変異に関する研究に対抗するためにタバコ業界がしたこと 癌抑制遺伝子p53の変異は無制限な細胞分裂を引き起こす。変異はヒトの癌の50%以上、肺癌に限定すれば60%以上に見られる。1996年、米Beckman Research Institute of the City of HopeのMikhail Denissenko氏らは、タバコの煙に含まれる発癌物質、ベンゾ [a] ピレン(BPDE)によって生じるp53遺伝… 2005/01/18 癌