4月18~24日の話題になった論文 食事時間帯の制限は減量にあまり役立たない 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 4月18~24日に最もツイート数が多かったのは、NEJM誌の論文「Calorie Restriction with or without Time-Restricted Eating in Weight L… 2022/05/09 代謝・内分泌
JAMA Intern Med誌から GLP-1受容体作動薬で胆嚢・胆管疾患が増加 減量目的で長期にわたり高用量を使用するとリスクが大きい 中国Peking Union Medical College HospitalのLiyun He氏らは、GLP-1受容体作動薬(GLP-1 RAs)の使用と、胆嚢や胆管疾患のリスク増加の関連を検討するために、ランダム化比較試験(RCT)を対象にした系統的レビューとメタアナリシスを行い、GLP-1 RAs使用者では対照群よりリスクが増加しており、… 2022/04/19 代謝・内分泌
学会トピック◎第42回日本肥満学会 「肥満症診療ガイドライン2022」概要明らかに パブリックコメント募集し今夏に発表予定 第42回日本肥満学会(会期:3月26~27日、パシフィコ横浜とウェブのハイブリッド開催)で、編集作業が進む「肥満症診療ガイドライン2022」の概要を同ガイドライン作成委員長の小川渉氏(神戸大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌内科)が解説した。現行のガイドラインは2016年に発表されたもので、… 2022/04/04 代謝・内分泌
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌から 内視鏡的肥満治療はNAFLDの有益な治療か? 胃内バルーン留置、スリーブ状胃形成、吸引療法など選択肢は様々 減量を目的として行われる内視鏡的肥満・代謝治療(EBMT)が、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にも有益であることが示された。これはシステマティックレビューおよびメタ解析の結果であり、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌3月号で報告された。 EBMTは肥満・代謝障害の治療法と… 2022/03/17 消化器
JAMA Network Open誌から 肥満は認知機能低下の独立した危険因子か? 体脂肪率やMRIによる内臓脂肪容積と認知機能スコアを調べたカナダの横断研究 カナダMcMaster大学のSonia S. Anand氏らは、参加者の電気的インピーダンスによる体脂肪率やMRI検査による内臓脂肪容積を測定していた2件のコホート研究のデータを利用した横断研究を行い、体脂肪と内臓脂肪の四分位群に分けた場合の認知機能スコアを比較して、心血管や脳血管疾患のリスクを補正… 2022/03/02 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から 妊婦の肥満度別に最適な体重増加量を調べる研究 乳児死亡率と新生児合併症が最も少ない範囲を調べたコホート研究 中国広西医科大学のLijun Wang氏らは、生後1年までの乳児死亡率と分娩後の新生児合併症(NICUでの治療)を減らすことを指標として、妊婦の肥満度別に妊娠中の最適な体重増加レベルを調べるために、米国の母子データを利用した後ろ向きコホート研究を行い、生まれた児のリスクを減らすには、肥満女… 2022/01/31 産婦人科
Lancet誌から cagrilintideは用量依存的に体重を減らす 10カ国で行われた肥満治療薬候補の第2相臨床試験 カナダCalgary大学のDavid C W Lau氏らは、肥満や過体重の人に長時間作用型アミリンアナログのcagrilintideを投与して、GLP-1受容体作動薬のリラグルチドやプラセボと減量効果を比較する第2相臨床試験を行い、この新薬候補に有意な体重減少効果が見られたと報告した。結果は2021年11月16日のLance… 2021/12/16 代謝・内分泌
the Lancet Diabetes and Endocrinology誌から WHOの肥満の基準は多くの人種で適合せず 糖尿病の発症リスクを人種間で比較 BMIが30.0kg/m2の白人の2型糖尿病発症リスクに相当する、南アジア人、黒人、中国人、アラビア人のBMI値を調べたところ、いずれも白人より低かった。英国で行われた観察研究の結果で、the Lancet Diabetes and Endocrinology誌7月号に論文が掲載された。… 2021/07/16 代謝・内分泌
Diabetologia誌から 「代謝的に健康な肥満」は本当は健康ではない 「代謝的に不健康な非肥満者」よりも心不全と呼吸器疾患のリスクは高い 「代謝的に健康な肥満(MHO;metabolically healthy obesity)」は本当に健康なのか? この疑問に答えるために前向きコホート研究が行われ、MHOと様々な肥満関連アウトカムの関係が検討された。UK Biobankに登録された38万例以上を約10年間追跡した結果、MHOは非肥満者よりも心血管および呼吸器系… 2021/07/15 代謝・内分泌
国際医療福祉大学成田病院症例カンファレンス 立位で軽減、起床時に増悪する頭痛の原因は? 大平 これだけの情報から、鑑別疾患を考えてみてください。研修医A 髄膜炎。大平 なるほど。他は?研修医B 急性硬膜下血腫やクモ膜下出血。大平 いいですね。研修医C 片頭痛。大平 その心は?研修医C 年齢的にあり得ると考えました。大平 でも、片頭痛で救急搬送されることはあるでしょう… 2021/07/09 救急医療・集中治療 医師限定コンテンツ
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) 「1割の患者は肥満外科治療に匹敵する効果」 抗肥満薬として承認された高用量セマグルチドでシンポジウム 米食品医薬品局(FDA)が6月4日に抗肥満薬として承認したグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチドの高用量注射製剤(商品名Wegovy)に関するシンポジウムが、6月25日~29日にオンライン上で行われた第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021)で開催された。同シンポジウムでは、承… 2021/07/05 代謝・内分泌
続・高齢者糖尿病の血糖コントロールを考える その2 栄養を数理糖尿病学的に考える 今回のテーマも高齢者糖尿病の血糖コントロールです。前回は高齢糖尿病患者の低栄養に関して、症例を交えながら改めて考えてみました。今回は逆に過栄養の場合について考えていきたいと思います。 2021/06/24 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から 死亡リスクが高くない肥満ってどんな人? 正常体重の人と死亡リスクが変わらない代謝的に健康な肥満の新たな提案 ドイツGerman Institute of Human Nutrition Potsdam-RehbrueckeのAnika Zembic氏らは、米国と英国の大規模コホート研究のデータを利用して、BMIが30を超えても正常体重の人と死亡リスクが変わらない「代謝的に健康な肥満(MHO)」に該当するのはどんな人かについて検討し、MHOの新たな定義を提案… 2021/06/04 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から 禁煙後に10kg太っても死亡リスクは低下する オーストラリアの成人を対象にしたコホート研究 オーストラリアWestern Sydney大学のBerheW. Sahle氏らは、禁煙後に体重が増加する人が多いことから、体重増加が禁煙のメリットを相殺するかどうかを調べるために成人を対象とするコホート研究を行い、たとえ禁煙後の体重増加が10kgを超えても喫煙者に比べると有意な死亡リスクの減少が見られたと… 2021/05/26 生活習慣
New England Journal of Medicine誌から 週1回のセマグルチド投与で体重15%減少 抗肥満作用を検証した第3相試験STEP1の結果 糖尿病ではない過体重または肥満の成人に、生活習慣指導に加えグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチド2.4mgを週1回皮下投与したところ体重が15%減少し、68週後も86%の患者が5%以上の減量を維持していた。セマグルチドの肥満に対する第3相試験STEP1の結果で、the New England … 2021/03/03 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から ビマグルマブで糖尿病患者の体脂肪組成が改善 英米9施設で行われた第2相試験の結果 過体重の2型糖尿病患者に、アクチビンII型受容体(ActRII)の活性を阻害するヒトモノクローナル抗体であるビマグルマブ(bimagrumab)を投与したところ、総体脂肪量が減少し、除脂肪量の増加や血糖コントロールの改善も認められた。ビマグルマブの第2相試験の結果で、1月4日にJAMA Network Open誌… 2021/02/10 代謝・内分泌
主治医は悲しい~肥満喘息患者の治療成績~ European Respiratory Journalから 欧米では社会問題になっている肥満。実は、男女を問わず喘息のリスク因子であることが知られています1-5)。日本においても、重症喘息の患者さん約500人を対象とした研究において、女性コホートで肥満は頻回な喘息増悪と関連していることが示されています(補正オッズ比2.29、95%信頼区間 1.24-4… 2020/12/08 呼吸器
トレンド◎誰でも簡単にできる運動療法 肝リハ、体重減少を伴わなくても脂肪肝改善 現状では、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対して承認された薬剤はなく、食事・運動療法による生活習慣の改善が主な治療となる。特に運動療法は、NAFLD/NASHとサルコペニアとの関連が明… 2020/10/06 消化器
トレンド◎注目すべき肝筋連関 糖尿病合併NAFLDを診たらサルコペニアを疑え 骨格筋は運動器として機能するだけではなく主要な代謝器官でもあり、代謝の中心となる肝臓との関連、いわば肝筋連関が注目されている。中でも、肥満を伴うことが多い非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatiti… 2020/10/02 消化器
Ann Intern Med誌から 肥満者の減量手術は総死亡リスクを減らす 手術適応はあるが手術を受けなかった患者をマッチさせたコホート研究 カナダMcMaster大学のAristithes G. Doumouras氏らは、同国オンタリオ州で減量手術を受けた患者と、減量手術の適応があるが手術を受けなかった人によるマッチドコホート研究を行い、減量手術には総死亡リスクを減らす効果が見られたと報告した。結果はAnn Intern Med誌電子版に2020年8月18日に掲… 2020/09/04 代謝・内分泌
Ann Intern Med誌から COVID-19患者の危険因子は65歳未満の肥満 CRP、ESR、Dダイマー、トロポニンと肥満の関連は見られず 米国Columbia大学Irving Medical CenterのMichaela R. Anderson氏らは、ニューヨーク市内の2病院に入院したCOVID-19患者のBMIと、気管挿管または死亡の関係を検討する後ろ向きコホート研究を行ったところ、肥満者のリスクが有意に高く、リスク上昇が有意になるのは65歳未満の肥満者だったと報告し… 2020/08/18 感染症
シリーズ◎続けられてますか? NAFLD/NASHの治療(その2) 糖尿病合併NAFLDにメトホルミンは非推奨? 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対する適応が認められた治療薬は現状では存在せず、生活習慣の改善や食事・運動療法による減量、基礎疾患がある場合にはその治療が主な介入方法となる。… 2020/08/13 消化器
シリーズ◎続けられてますか? NAFLD/NASHの治療(その1) NAFLD、毎食ごはん一口減でも肝機能改善? 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対する適応が認められた治療薬は現状では存在せず、生活習慣の改善や食事・運動療法による減量、基礎疾患がある場合にはその治療が主な介入方法となる。… 2020/08/06 消化器
シリーズ◎見直してみませんか? NAFLD/NASHのスクリーニング(その2) 今や生活習慣病患者全例で腹部超音波は必須 潜在患者数の多さが指摘される非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)。進行すると肝硬変や肝癌に至ることもあるため、早期発見・治療が重要となる。 「生活習慣病を診る機会のある医師は100%、N… 2020/08/04 消化器
シリーズ◎見直してみませんか? NAFLD/NASHのスクリーニング(その1) 医師なら必ずNAFLDに遭遇する…では見逃さないコツは? 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)は患者数の増加が指摘され、「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」※では、日本における有病率は検診受診者を対象とした研究において29.7~32.2… 2020/07/30 消化器
Diabetes Care誌から 胃バイパス術による減量で心・腎リスクが低下 2型糖尿病の肥満患者を対象とした大規模なコホート研究 2型糖尿病の肥満患者を対象に、胃バイパス術(GBP)による減量によって心臓・腎臓に関連するリスクが低下するかどうか、スウェーデンの全国的なコホート研究で検討された。解析の結果、GBPによる減量によって腎アウトカムや心不全、心血管死亡のリスクが低下し、そのベネフィットは、アテローム性… 2020/07/01 代謝・内分泌
トピック◎中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV) 「心臓の肥満病」の治療薬CNT-01が先駆け指定 日本の潜在患者数は4万~5万人と推定 「心臓の肥満病」と言われる中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)の治療薬として開発中のCNT-01(主成分トリカプリン)が6月19日、国の先駆け審査指定制度の対象医薬品に指定されました。 2020/06/24 循環器
Lancet Gastroenterol Hepatol誌から 非アルコール性脂肪性肝疾患の4割は非肥満 世界的なシステマティック・レビューおよびメタアナリシスの結果 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者の約4割は非肥満者であり、体格指数(BMI)が高い人にしかNAFLDのスクリーニングを実施しないのは妥当ではないと報告された。結果は5月12日にLancet Gastroenterol Hepatol誌オンライン版に掲載された。 NAFLDは肥満や糖尿病などの代謝障害と関連してい… 2020/06/17 消化器
医師4101人に聞いた「NAFLD/NASH診療のスタンス」 NAFLD/NASHを診たら…55%が専門医に紹介 非侵襲的なスクリーニング・検査法、有効な治療薬を望む声多数 NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)/NASH(非アルコール性脂肪肝炎)診療ガイドラインの改訂が進められている。確定診断には肝生検が必要だが、バイオマーカーやスコアリングシステム、血液検査、画像診断など、非侵襲的な診断法も検討されている。治療に関しても、現時点ではNAFLD/NASHに対す… 2020/06/04 消化器
ソフトドリンクは喘息リスクを上昇させる? BMJ Openから ソフトドリンクが2型糖尿病や肥満と関連していることは言うまでもありませんが、あらゆる疾患との関連が指摘されています。何と、たばこが最大の原因と思われるCOPDですら、ソフトドリンクの影響があるようです1)。… 2020/03/09 呼吸器
トレンド◎GLP-1作動薬セマグルチドの経口薬が承認申請 経口GLP-1薬は糖尿病治療に革命を起こすか 普及の鍵は「丁寧な服薬指導」 2019年7月、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチドの経口薬が、2型糖尿病を適応に日本でも承認申請された。従来、ペプチドであるGLP-1受容体作動薬には注射薬しか存在せず、経口製剤化は初めて。糖尿病薬物治療にどのような変革をもたらすのだろうか。… 2019/08/22 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から ウエストが太い閉経後女性は死亡率が高い BMIは正常範囲でも中心性肥満がリスクを増やす 肥満度を評価する場合、主にBMIが指標として用いられる。米国Iowa大学のYangbo Sun氏らは、Women's Health Initiative(WHI)研究に参加した女性のうち、2017年2月まで継続して追跡できた参加者のデータを用いて、肥満と総死亡率・心血管死亡率・癌死亡率との関係を調べ、ウエスト周囲径(WC)が8… 2019/08/15 公衆衛生・予防医学
JAMA Intern Med誌から 就寝時に灯りがあると肥満になりやすい? 明るいほど肥満の有病率が増加し、追跡中の体重も増加しやすい 睡眠時間が短いことは肥満と関連づけられている。米国立衛生研究所(NIH)のYong-Moon Mark Park氏らは、乳癌の危険因子を探るためのコホート研究のデータを利用して、夜間の睡眠環境に人工的な照明があることが、女性の体重増加と肥満、過体重の発生に関係していると報告した。結果はJAMA Intern… 2019/07/03 生活習慣
切っても切れない肥満と肺血栓塞栓症の関係 Respiratory Investigation誌から 当院にもたまにウォークインで肺血栓塞栓症の患者さんが来られますが、肥満や深部静脈血栓症を有する女性が多い印象です。救急外来で胸痛を訴えて搬送されるケースもありますが、意外にケロっとしている人が増えたなぁと最近思っています。軽症で同定される患者さんが増えたからかもしれません。… 2019/04/22 呼吸器
BMJ誌から 肥満は腎機能低下リスクを亢進させる BMIなどの肥満度が高い人はGFRが低下しやすく死亡率が高い 肥満の程度とその後の糸球体濾過量(GFR)の低下の関係を検討する大規模なメタ分析を行った米Kidney Health Research InstituteのAlex R Chang氏らは、BMIが25を超える人々のその後8年間のGFR低下リスクは高く、BMIが大きいほどリスク上昇は傾向を示したと報告した。結果は、BMJ誌電子版に2019年1… 2019/02/01 腎・泌尿器
Circulation誌から 代謝パラメータの変動性は死亡や心血管事象の予測因子 韓国の一般集団を対象としたコホート研究 韓国の一般集団を対象としたコホート研究で、空腹時血糖、コレステロール値、収縮期血圧、体格指数(BMI)の変動性が、死亡や心血管事象に対する独立した予測因子であることが示された。結果は、Circulation誌12月4日号に掲載された。… 2018/12/20 循環器
医師3952人に聞いた肥満手術の認知度 「実際に手術した患者はゼロ」との回答が9割超 我が国でも肥満手術が立ち上がろうとしている。現時点での実臨床における肥満手術の認知度を探るべく、日経メディカル Onlineの医師会員を対象にウェブ上でアンケートを行った。自分の受け持ち患者の中に肥満手術の適応となる高度肥満の患者がいるとの回答は5割に上ったが、実際に手術を受けた患… 2018/12/13 代謝・内分泌
第17回2018年アップデート5 GLP-1受容体作動薬は心血管リスクを減らすか グルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬は、血糖降下作用だけでなく、心血管イベント抑制や体重減少作用が期待されている注射薬である。1週間に1回の注射で済むウイークリータイプや、注射針が装着され1回使い切りのオートインジェクター注入器となっている製剤がある点でも注目されている。… 2018/10/15 代謝・内分泌
公立小で朝、全生徒にマフィンが出る理由 米国における貧富の差のひどさは、悪名高い。 私自身、地域診療所で多くのホームレスの方を診察した経験もある傍ら、弁護士や医師、アップルやグーグルのエンジニアといった高収入の患者さんも、現在の職場であるスタンフォード病院系列のクリニックでたくさん診てきた。 星の数ほどある米国の… 2018/10/08 代謝・内分泌
NEJM誌から ロルカセリンは心血管リスクを上昇させない 肥満患者向けの生活指導併用薬の安全性を3.3年追跡 選択的脳内セロトニン2C受容体作動薬のロルカセリンは、食欲調節作用を持ち、過体重や肥満患者の体重管理に使用する薬としてFDAに承認されている。この薬剤の心血管系に対する安全性を検討する二重盲検のランダム化プラセボ対照試験を行った米Brigham and Women’s HospitalのErin A. Bohula氏ら… 2018/09/14 代謝・内分泌
Lancet誌から セマグルチドは肥満者の減量を促進する フェーズ2試験でリラグルチドを上回る減量効果 米国South Carolina大学のPatrick M O'Neil氏らは、BMIが30以上で2型糖尿病ではない成人に、生活指導に加えてセマグルチド、リラグルチド、プラセボを52週間皮下投与し、減量効果を評価するランダム化フェーズ2試験を行い、セマグルチド群の減量効果が有意に大きかったと報告した。結果はLancet誌… 2018/08/31 代謝・内分泌
学会トピック◎第5回肝臓と糖尿病・代謝研究会 糖尿病患者のFib-4高値は肝癌発症の予測因子 糖尿病患者における非ウイルス性肝癌発症の実態やリスク因子を検討したケースコホート研究から、肝線維化指標であるFib-4 index高値は肝癌発症の予測因子になることが明らかになった。7月21日に鳥取県米子市で開催された第5回肝臓と糖尿病・代謝研究会(会長:鳥取大学遺伝子医療学部門の汐田剛史… 2018/08/10 代謝・内分泌
トレンド◎肥満外科治療が日本でも普及の兆し 手術で体重3割減、合併する糖尿病も高率で寛解 全世界で年間65万件と、今や上部消化管領域で最も多い手術になった肥満手術。術前に比べ30%程度の大幅な体重減少だけでなく、合併する糖尿病の寛解も期待できることから、代謝性疾患の外科治療(メタボリックサージェリー)としても注目されている。手術件数が年間200件前後だった我が国でも、こ… 2018/07/19 代謝・内分泌
学会トピック◎第78回米国糖尿病学会学術集会(ADA2018) 欧州学会と高血糖治療ガイドラインの改訂案提示 6月22日から26日までフロリダ州オーランドで開催されていた第78回米国糖尿病学会学術集会(ADA2018)で、ADAと欧州糖尿病学会(EASD)の合同による「2型糖尿病の高血糖管理に関するコンセンサス・レポート2018」のドラフトが公開された。ADAによる治療ガイドラインといえる文書だ。薬物治療で第一… 2018/07/03 代謝・内分泌
学会トピック◎第36回日本肥満症治療学会学術集会 糖尿病患者の2.7%がBMI 35以上の高度肥満者 全国の糖尿病認定教育施設を対象とした調査から、高度肥満(BMI 35以上)の状態にある糖尿病患者は同施設を受診する糖尿病患者の2.7%であり、その中で肥満外科治療を実施または紹介した患者は3.4%にとどまっていたことが明らかになった。第36回日本肥満症治療学会学術集会(6月15~16日、開催地… 2018/06/21 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から 代謝的に健康な肥満も心血管疾患リスクは高い 肥満はMetSとCVDリスク両者の主要原因 肥満だが、メタボリックシンドローム(MetS)ではない「代謝的に健康な肥満(MHO)」と心血管リスクの関連が、コホート研究であるMESAのデータを用いて検討された。解析の結果、MHOはMetSを発症する可能性が高く、その場合には心血管リスクが高まることが明らかにされ、代謝的に健康であっても、… 2018/05/18 代謝・内分泌
第14回 カロリー制限と糖質制限、どちらが正しい? 糖尿病治療の三本柱は、食事・運動・薬物療法です。今回は、糖尿病の治療の際に最も重要で、かつ最も難しい生活療法(食事療法と運動療法)のポイントについて解説します。糖尿病を悪化させる要因はたくさんあります。肥満、運動不足、飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足。これらを改善するためにど… 2018/04/26 代謝・内分泌
7%の減量で本当に脂肪肝が治るか検証してみた 筆者は、20代後半から毎年人間ドックを受けているのだが、少なくとも手元に記録がある2005年ごろから、エコー検査で「脂肪肝」を指摘され続けてきた。他にもこの頃から、あちこちの検査値に異常が出始め、その都度、主治医に相談して徐々に薬物治療を始めている。だが「脂肪肝」に関しては、以前… 2018/04/18 代謝・内分泌
JAMA誌から 低脂肪食と低糖質食の減量効果に差なし 1塩基多型やインスリン抵抗性は食事療法の選択に影響しない 米国Stanford大学医学部のChristopher D. Gardner氏らは、低脂肪食と低糖質食の効果を比較し、遺伝子型やベースラインのインスリン分泌能が、これら食事法の有効性に関連するかどうかを検討するランダム化対照試験を行い、肥満者の減量効果に差はないこと、遺伝子型やインスリン分泌能は、より有… 2018/03/15 代謝・内分泌
脂肪特異的マクロファージと肥満の関係 最近、脂肪組織でも特異的に存在するマクロファージが複数同定され、肥満や加齢に関係することが知られるようになってきました。今回は、脂肪組織特異的マクロファージ(Sympathetic Neuron Associated Macrophage:SAM)と肥満の関係を示した論文を紹介します。… 2018/02/09 代謝・内分泌
第9回(後編) GLP-1受容体作動薬、選ぶべき薬剤はどれ? インクレチン関連薬の1つとして最近注目されているGLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬。今回は、デバイスおよび各製剤の比較をしてみたいと思います。 結論から言えば、プライマリ・ケア医が日常診療で使用する製剤としては、1週間に1回の製剤であれば、デバイスの操作も簡便で単独で… 2018/01/11 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から HFpEF患者、腹部肥満は死亡リスク増加と関連 TOPCAT試験の患者データを用いた観察研究の結果 左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)患者における肥満と死亡リスクと関係を、スピロノラクトンを用いた国際共同治験の患者データを用いて分析したところ、腹部肥満のある患者は、腹部肥満のない患者に比べて、総死亡リスクが有意に高かった。日本人研究者が行った観察研究の結果は、J Am Coll … 2017/12/18 循環器
BMJ誌から 肥満成人への減量介入は総死亡率を減らす 心血管死亡率と癌死亡率では有意差見られず スコットランドAberdeen大学のChenhan Ma氏らは、肥満成人に対する減量介入の有効性を調べるために、ランダム化対照試験(RCT)を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを行い、減量介入が総死亡リスクを減少させていたと報告した。結果はBMJ誌電子版に2017年11月14日に掲載された。… 2017/12/13 代謝・内分泌
インスリンポンプは胸の谷間に入れるもの!? 前回、インスリンポンプの仕組みについて詳しく書いた。実際にインスリンを注入する「巨大な重いポケベル」部分が、ポンプの役割を果たしている。クリップが付いているものの、チューブで体に留置した針とつながっているため、必ず身に付けていなければいけない。このポンプをどこに装着するべき… 2017/11/15 代謝・内分泌
デート中でもこっそりインスリンを注入する方法 1型糖尿病や、膵臓の切除により糖尿病になった患者さんは、インスリン注射を切らすと糖尿病性ケトアシドーシスに陥る可能性があり、命に関わる。また、2型の糖尿病患者でも、病態の進んだ患者さんや、コントロールが悪くプライマリケア(かかりつけ)医またはNPから内分泌科へ紹介されてきた患者… 2017/10/30 代謝・内分泌
Eur Heart J誌から 思春期男性のBMIは将来のHFリスクと相関 BMIが20以上からリスクは連続的に上昇 思春期のBMIとその後の心不全(HF)リスクはほぼ正の相関を示すことが分かった。スウェーデン人男性160万人以上を長期に観察した大規模研究の結果、HFリスクは、正常範囲内であるBMIが20kg/m2から連続的に上昇していた。心不全パンデミックのその先に更なる警鐘を鳴らす論文がEur Heart J誌6月21… 2017/07/26 循環器
再燃した逆流性食道炎に即PPIがNGな理由 呼吸器内科を回っている研修医のB君が外来で診た患者さんで、ちょっと相談されたんですが、僕のアドバイスが正しかったかどうか聞いていただけませんか? 1年程前に呼吸器内科で逆流性食道炎と分かり、治療で一度改善した45歳男性なんですが、最近また胸焼けが出てきたそうです。… 2017/07/12 消化器
内分泌・代謝性疾患 ガイドライン外来診療◆肥満症 肥満症治療は、内臓脂肪の軽減を目的とした比較的軽度な減量とその長期的維持である。減量目標を、体重およびウエスト周囲長の5%減に置き、脂肪細胞の量的異常が強く関与する場合は、5~10%減を目標にする。ただし、5%に満たない減少でも、内臓脂肪の軽減により明らかな健康障害の改善が得られれ… 2017/04/14 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から 助言や食品提供で食生活は大きく改善せず 過体重の健康な人を対象としたRCT 高血圧を予防する食生活をしてもらうため、過体重の健康な人に助言や食品提供を実施したが、推奨食品の摂取量はそれほど大きく増加せず、健康上大きな効果は得られなかった。結果はJ Am Coll Cardiol誌3月7日号に掲載された。… 2017/03/16 循環器
トレンド◎2週間血糖値を測定し続ける6380円の使い捨てセンサー登場 糖尿病診療を変える「低価格」持続血糖測定器 2016年12月、測定値を読み取るリーダーとセンサーを合わせ、約1万3000円という低価格の持続血糖測定(CGM)のデバイスが発売された。他にも、持続測定中に患者自身が随時、非観血的に血糖測定できる新しいタイプの製品も登場予定で、価格低下と使い勝手の向上を背景に、CGMの普及に弾みがつきそう… 2016/12/20 医療機器
J Am Coll Cardiol HF誌から 高血圧・肥満・糖尿病の予防で心不全リスク低下 生存期間は延長、心不全有病期間は短縮 高血圧、肥満、糖尿病という3つの危険因子と生涯の心不全発生リスクとの関連性を調べた疫学研究から、いずれの危険因子もない中高年では、全ての危険因子を有する中高年と比べ、心不全発症リスクが大きく低下することが示された。結果はJ Am Coll Cardiol HF誌12月1日号に掲載された。… 2016/12/15 循環器
Lancet Diabetes Endocrinol誌から GLP-1アナログとSGLT2阻害薬の併用は有用 EASD2016で発表されたDURATION-8の結果 メトホルミンを単独投与している2型糖尿病患者に、GLP-1受容体作動薬のエキセナチドとSGLT2阻害薬のダパグリフロジンの併用投与を追加したところ、両薬剤の単独投与を追加した場合と比べ、血糖コントロール指標だけでなく体重や心血管危険因子も改善した。DURATION-8試験の結果で、Lancet Diabete… 2016/10/14 代謝・内分泌
リポート◎高リスク非肥満者への対策を巡り2つの意見 10年ぶりに見直されるか? メタボ健診 生活習慣病の発症予防を目的とする「メタボ健診」。既存の基準ではリスクが高い非肥満者を拾い上げられないため基準の見直しが議論され、厚生労働省の2つの検討会で相反する結論が出た。中間取りまとめは今夏を予定するが――。… 2016/07/05 循環器
JAMA誌から 歩きやすい街は住民の肥満や糖尿病を減らす カナダの15都市での時系列研究 居住地の歩きやすさは肥満や糖尿病の発症率と関係していると思われるが、それを検証する研究は行われていなかった。カナダSt Michael's HospitalのMaria I. Creatore氏らは、カナダの都市部の歩きやすい街が、車依存度の高い街に比べ、住民の過体重、肥満、糖尿病に与える影響を調べる前向き研究… 2016/06/22 代謝・内分泌
BMJ誌から 長期的な死亡リスクが低いのはBMI20~22の人 コホート研究から喫煙と潜在疾患の影響を除くメタアナリシス 肥満と総死亡の関係を調べた大規模な研究はいくつも行われているが、結果にはばらつきがあった。ノルウェーNorwegian University of Science and TechnologyのDagfinn Aune氏らは、BMIと総死亡の関係を調べたコホート研究を対象とする系統的レビューとメタアナリシスを行い、喫煙とベースラインで… 2016/06/02 代謝・内分泌
Circulation誌から 過体重でも心不全リスク上昇、腹部肥満に要注意 過体重や腹部肥満であっても、心不全リスクは増大する――。心不全発症リスクと心不全による死亡リスクは、BMIが30未満の過体重でもBMI上昇と有意に関連し、ウエスト周囲径およびウエスト/ヒップ比(WHR)上昇との関連も有意であることが明らかになった。ノルウェーと英国の研究者によるシステマ… 2016/03/02 循環器
「自宅での食事回数」が多いほど2型糖尿病リスクは有意に減少 自宅での食事回数と糖尿病リスクの関連について調べた結果、自宅での食事回数が多いほど2型糖尿病リスクは減少し、体重の増加が少ないことなどが示された。米Harverd T.H.Chan School of Public HealthのGeng Zong氏らが米国心臓協会学術集会(AHA2015、11月7~11日、オーランド開催)で発表した… 2015/11/09 代謝・内分泌
EASD2015速報 メタ解析が示す「早食いは太りやすい」の実像 BMIは1.78増加、肥満のリスクは2.15倍に 食事の早食いはBMIの増加や肥満と結びついていることが、疫学研究のメタ解析から明らかになった。第51回欧州糖尿病学会(EASD2015、開催地:ストックホルム)で、九州大学大学院総合コホートセンターの大隈俊明氏らが発表した。… 2015/09/24 代謝・内分泌
J Am Coll Cardiol誌から AF発症の危険因子、新たに肥満が浮上 AF発生率および合併症の傾向は従来と変わらず 心房細動(AF)については既に多くの知見が積み上げられており、疫学および危険因子の解析から、AFと心血管イベントとの関連は広く知られている。しかし、高血圧や心筋梗塞、心不全などに対する治療法は近年目覚しく進歩した。また、人口構成は高齢化し、我々の生活様式も変化している。遠い昔に… 2015/09/09 循環器
JAMA誌から 高用量のリラグルチドで5%前後の体重減少 肥満の2型糖尿病患者を対象としたSCALE Diabetes試験の結果 過体重または肥満(BMI≧27.0)の2型糖尿病患者に対する高用量のグルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬リラグルチド(商品名ビクトーザ)投与により、5%前後の体重減少が確認された。SCALE Diabetes試験の結果で、JAMA誌8月18日号に掲載された。… 2015/09/08 代謝・内分泌
第13回 白血球増加症 見逃しがちな慢性的な白血球増加 異常所見のない健康成人で疑うべき原因は これまで、貧血、赤血球増加症、血小板減少症、血小板増加症を取り上げてきましたが、今回からは白血球増加症に関して解説していきます。 2015/07/21 血液内科
J Am Coll Cardiol誌から AF患者にはダイエットを推奨すべき リバウンドすれば再発リスクは増大 米国では肥満および心房細動(AF)がともに増加傾向にあり、関連の医療費増大が懸念されている。肥満に伴って生じる高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸などの疾病は、肥満そのものと併せてAF発症と関連することが報告されており、AFの対策として肥満への介入が有望である可能性が示唆されていた。この… 2015/06/04 循環器
Ann Intern Med誌から 2型糖尿病の「肥満パラドックス」で新知見 心疾患がなければ、死亡リスクは「過体重」で最も低い 肥満は2型糖尿病のリスク因子であるにも関わらず、肥満患者の方が長生きする──。2型糖尿病患者の「肥満パラドックス」は、2012年に報告され大きな注目を集めたが、2014年には大規模コホートで否定的なデータが出された。だが、心血管疾患がない患者に限定すれば、パラドックスは成立するようだ… 2015/05/22 代謝・内分泌
トイレの回数や水分摂取量はSGLT2阻害薬の種類で異なる トイレの回数(排尿回数)や口渇感、水分摂取量は、SGLT(ナトリウムグルコース共輸送担体)2阻害薬の種類によって異なることが示された。半減期が15時間と長いイプラグリフロジンと5.4時間と短いトホグリフロジンについて患者の使用感を比較した結果明らかになった。島原病院肥満・糖尿病センタ… 2015/05/22 代謝・内分泌
JAMA誌から 低GI食で心血管と糖尿病の危険因子は改善せず ランダム化クロスオーバー試験の結果 高グリセミック・インデックス(GI)食と低GI食では、心血管疾患と糖尿病の危険因子に与える影響に差がないことが、ランダム化クロスオーバー試験の結果として示された。米Harvard大学のFrank M. Sacks氏らが、JAMA誌2014年12月17日号に報告した。… 2015/01/07 代謝・内分泌
JAMA Pediatrics誌から 乳幼児への抗菌薬投与で肥満が増える!? 腸内細菌叢の変化が影響か、米国で行われたコホート研究の結果 乳幼児に対する抗菌薬処方と生後59カ月までの肥満に有意な相関があることが、米国で行われたコホート研究の結果として示された。米国Philadelphia小児病院のL. Charles Bailey氏らが、JAMA Pediatrics誌電子版に2014年9月29日に報告した。… 2014/10/20 小児科
Ann Intern Med誌から 低炭水化物ダイエットで心血管危険因子が改善 低脂肪ダイエットよりも有効、RCTの結果 低炭水化物ダイエットは低脂肪ダイエットよりも、体重減少と心血管危険因子の改善効果が有意に高いことが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。米国Tulane大学のLydia A. Bazzano氏らが、Annals of Internal Medicine誌2014年9月2日号に報告した。… 2014/09/26 代謝・内分泌
JAMA誌から ダイエット法は種類によらずどれも有効 低炭水化物ダイエットや低脂肪ダイエットを比較した結果 低炭水化物ダイエットと低脂肪ダイエットはどちらも有効で、どのダイエット法でも半年後には有意な体重減少が得られることが、ランダム化比較試験(RCT)を対象とするネットワークメタアナリシスの結果として示された。カナダHospital for Sick Children Research InstituteのBradley C. Johnston… 2014/09/18 代謝・内分泌
JAMA Intern Med誌より アクション映画を見ながらスナックを食べるな! インタビュー番組に比べて食べる量が約2倍に、RCTの結果 刺激の強いアクション映画を見ながらスナックを食べると、淡々と進行するインタビュー番組に比べて、重量にして約2倍も食べてしまうことがランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。米国Cornell大学のAner Tal氏らが、JAMA Intern Med誌電子版に2014年9月1日に報告した。… 2014/09/16 生活習慣
古くて新しい「便移植」の世界 健常者の便を腸疾患患者の腸管に投与する「便移植」をご存じだろうか。C. difficile感染症(CDI)など難治性腸疾患に対し注目されている治療法だ。 2014/09/03 感染症
医師2263人に聞く「糖質制限ダイエットを支持しますか?」 過半数の医師が「糖質制限」を支持 医師の3人に1人は自ら実行 糖質制限(低炭水化物食)ダイエットとは、1日の食事の中で白飯やパン、麺類といった炭水化物の摂取量を減らすというもの。その分脂肪や蛋白質の摂取量が増えても問題ないとする。「減量に成功した」「HbA1cが正常範囲に戻った」という声が聞かれる一方で、「長期的な効用は認めず、むしろ死亡リ… 2014/07/09 代謝・内分泌
NEJM誌から 遺伝性メタボの原因遺伝子DYRK1Bを同定 中心性肥満、早発性冠疾患、重症高血圧、2型DMの共遺伝に関与 家族の一部が中心性肥満、早発性冠疾患、重症高血圧、2型糖尿病を発症する3家系を対象に全ゲノム連鎖解析と全エクソーム解析を行った結果、これらの疾患の全ては、DYRK1B 遺伝子上に存在する1カ所のアミノ酸置換(R102C)が原因となっていることが明らかになった。米Yale大学のAli R. Keramati氏… 2014/06/02 代謝・内分泌
リキシセナチド追加投与、開始時の非肥満、肥満に関わらず有効かつ安全 リキシセナチド追加投与は、非肥満、肥満に関わらず有効かつ安全であることが示された。GetGoal-L-Asia試験とGetGoal-S試験を併合解析した結果、明らかになった。信州大学の駒津光久氏らが日本糖尿病学会(5月22~24日、大阪開催)で発表した。… 2014/05/23 代謝・内分泌
肥満パラドックスで気になる高齢者の栄養状態 最近、循環器関連で注目を集めている話題の1つが「肥満パラドックス」。肥満は糖尿病や心疾患などの重要なリスク要因であるにもかかわらず、肥満者の方が長生きするという現象をいう。心不全や糖尿病、末期腎不全などの患者について報告があるものの、今のところ定まった見解はない。欧米に比べ、… 2014/04/30 代謝・内分泌
BMJ誌から テイクアウト食品への曝露と肥満率上昇は有意に関連 英国での出店規制政策を裏付けるエビデンス 家庭、職場および通勤経路でテイクアウト食品に曝露されることで、テイクアウト食品摂取量、BMIおよび肥満率は増加/上昇していた。職場での曝露との関連性が最も強かったため、政府が健康的な食事を奨励する戦略は、職場周辺に重点的に取り組むと効果を発揮する可能性があることも分かった。英国… 2014/04/14 循環器
NEJM誌から 過体重の幼稚園児は肥満中学生になりやすい 米国における前向きコホート研究の解析結果 米国の小児を代表する集団を5歳から14歳まで追跡し、肥満になる時期や危険因子を分析した結果、5歳時点で過体重の小児は正常体重の同級生と比べて、14歳時点で肥満になるリスクが約4倍と高いことが示された。米Emory 大のSolveig A. Cunningham氏らが、NEJM誌2014年1月30日号に報告した。… 2014/02/14 代謝・内分泌
JAMA誌から 生活改善に肥満治療薬追加で減量効果アップ ただし、心血管合併症と死亡リスクは減らず、系統的レビューの結果 肥満者が、生活改善とともに肥満治療薬を1年以上服用した場合の利益を検討した系統的レビューの結果、生活改善のみに比べて肥満治療薬の併用により体重が有意に減少すること、心血管代謝危険因子を改善することが示された。ただし、心血管合併症や死亡への利益は示されなかった。米国立糖尿病・消… 2014/01/16 代謝・内分泌
肥満者の手首囲がインスリン抵抗性2型DMの簡易な予測マーカーに 手首の太さである手首囲は、肥満者の中でインスリン抵抗性の2型糖尿病(DM)患者を予測する上で、簡易で低コストなマーカーとなりうることが示唆された。イタリアUniversity campus bio-medicoのA.Soare氏らが、12月2日から6日までメルボルンで開催中の世界糖尿病会議2013(IDF-WDC2013)で発表し… 2013/12/06 代謝・内分泌
胃バンディング術、「過体重」患者でも2年後DM寛解率は48% 高度肥満を伴う2型糖尿病(DM)患者に対する肥満外科手術は、内科的治療よりも短期間で高い治療効果が得られることが報告されているが、その推奨基準はBMI35kg/m2以上の患者となっている。しかし、オーストラリアのMonash UniversityのJ.Wentworth氏らが、この推奨基準に達しないBMI25~30kg/m2の… 2013/12/04 代謝・内分泌
JAMA誌から 心血管リスク因子管理と減量で心房細動の症状が改善 減量が心臓のリモデリングを改善か、RCTの結果 心血管代謝危険因子の管理に加えて減量することが、心房細動(AF)の症状を改善することが、ランダム化比較試験(RCT)の結果として示された。心室中隔厚と左房径の改善も認められた。オーストラリアAdelaide大のHany S. Abed氏らが、JAMA誌2013年11月20日号に報告した。… 2013/12/02 循環器
テクノインパクトトレンド2013◎ 体脂肪対策の特定保健用食品「ヘルシアコーヒー」の開発技術 2013年4月に花王が発売した「ヘルシアコーヒー」が、特定保健用食品(トクホ)の飲料の中で売上本数が最多で推移している。2013年7月末時点で、ヘルシアコーヒーの累計の売上本数は3079万本を超えた。発売時に初年度の出荷目標としていた4500万本を、2倍の9000万本に上方修正すると、花王は9月初… 2013/10/31 代謝・内分泌
BMI誌から 東アジアではBMI低値と高値は心血管死亡の危険因子 南アジアではBMI高値のみが弱いリスク因子、コホート研究の結果 日本を含む東アジアでは、BMI(体格指数)高値群と低値群の両方で、心血管疾患による死亡のリスクが高いこと、南アジアでは、BMIと心血管死亡の関係は弱く、BMI35以上の群でのみリスクが高い傾向が見られることが示された。米New York大学医学部のYu Chen氏らが、BMJ誌電子版に2013年10月1日に報告… 2013/10/17 循環器
肥満の有無に関わらず、「体脂肪量の増加」は2TDMのリスク因子 加齢による除脂肪体重の減少や体脂肪の増加はインスリン抵抗性を増大させ2型糖尿病(2TDM)のリスクを高めるとされる。そこで、体組成の変化とDM発症リスクの関連を縦断的に調べたところ、「体脂肪量の増加」が2TDMの発症リスクを有意に高めることが示された。9月27日までバルセロナで開催されて… 2013/10/02 代謝・内分泌
Dapagliflozinで誘導される減量がHbA1cおよび血圧値の低下に寄与 ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2阻害薬であるdapagliflozin(DAPA)によってHbA1c値および血圧値が低下することが報告されているが、同時に誘導される体重の減量もHbA1c値および血圧値の低下に寄与していることが示された。DAPAの効果を検討した7つの試験のデータ解析で明らかになった。… 2013/10/02 循環器
【新薬】セチリスタット オブリーン:リパーゼを阻害して肥満症を改善 2013年9月20日、肥満症治療薬のセチリスタット(商品名オブリーン錠120mg)が製造承認を取得した。適応は、「肥満症(ただし、2型糖尿病及び脂質異常症を共に有し、食事療法・運動療法を行ってもBMIが25kg/m2以上の場合に限る)」、用法・用量は「成人にはセチリスタットとして1回120mgを1日3回毎… 2013/09/27 代謝・内分泌
インスリン依存性2型糖尿病患者への肥満手術、心機能は改善せず 肥満のインスリン依存性2型糖尿病患者に対し、ルーワイ胃バイパス術を実施すると、術後に心膜脂肪は有意に減少し、血糖コントロールも改善することが示された。一方で、心機能の改善や心筋トリグリセリド量の減少は認められなかった。これは、オランダRadboud大学のJ.W.A. Smit氏らが行った前向き… 2013/09/27 循環器
BMJ誌から 肥満治療薬オルリスタットに大腸癌リスク認めず 中央値3年弱の短期的なコホート研究の結果 肥満治療薬オルリスタット(国内未承認)の使用開始以降に大腸癌の罹患が増えるかどうかを調べる、英国の大規模集団を対象にした後ろ向きマッチドコホート研究の結果、中央値3年弱の追跡では大腸癌リスクの有意な上昇はないことが示された。米North Carolina大Chapel Hill校のJin-Liern Hong氏らが… 2013/09/11 代謝・内分泌
肥満が喘息の重症度に影響を与える機序は男女で異なる可能性 より重症で治療強度が高い喘息患者ほどBMIが有意に高いことが示された。肥満が喘息の重症度に影響を与える要因としては、男性では呼吸機能の違いが推察されたが、女性では治療強度と呼吸機能の間に相関がなく、男女で異なる機序が存在する可能性があるという。喘息患者を対象にした断面調査の結果… 2013/09/09 呼吸器
第73回米国糖尿病学会 肥満とうつ病、どちらの治療を優先すべきか ともに2型糖尿病のリスクである肥満とうつ病。この2つの疾患が併存している患者に対して、どちらの治療を優先すべきなのか――。この問の答えを求めて、大うつ病と肥満の女性患者を対象に介入試験を行ったところ、うつ病に力点を置いた治療を行うほうが良い結果を得られる可能性が示された。Rosal… 2013/08/29 循環器
糖尿病患者の半数はネットを利用、体重コントロールや薬物療法に関する情報を探索 糖尿病患者の50%はインターネットを使っており、そのうち体重コントロールや薬物療法の情報を調べている糖尿病患者は、非糖尿病の人の2倍近くに及ぶことも明らかになった。米Brigham and Women's HospitalのDonald C. Simonson氏らが6月21日にシカゴで開幕した米国糖尿病学会(ADA2013)で発表し… 2013/06/23 代謝・内分泌