結核性胸膜炎の診断に胸水中LD/ADA比が有用! European Respiratory Journalから 多くの呼吸器内科医は、胸水中のアデノシンデアミナーゼ(ADA)を測定します。ADAは細胞内で核酸の代謝に関わるアデノシンを分解する酵素です。結核性胸膜炎を発症すると、胸腔に侵入した結核菌や感作CD4陽性リンパ球がTh1細胞によるアレルギーを引き起こし、プリン代謝に関連するADAが増えるのでは… 2021/02/22 呼吸器
2~4週間で到来する高齢者結核の“山場” 「今は比較的症状が落ち着いておられますが、高齢でもありますので、命にかかわる可能性も十分あります」私は高齢者、特に80歳を超えるような結核患者さんの場合、上記のような説明をよく初日にしています。本人にいきなりここまでシビアな話はしませんが、家族には致死率が高いことをしっかり伝… 2020/11/20 呼吸器
感染症科Q&Aシリーズ《6》 結核診断のための胃液吸引、これも3回やる? <内科医>結核診断における胃液吸引について 喀痰排出が困難な場合に胃液吸引の培養・塗沫で代用することがあるかと思うのですが、胃液は何回提出すれば十分なのでしょうか?(例えばIGRA陽性で活動性を否定するときなど)インターネットで公開されている各病院のマニュアルの中には、1回でよいと… 2020/11/18 呼吸器 医師限定コンテンツ
星がきれいな季節に学び直したいあの疾患 新型コロナウイルス感染症とともに始まった激動の2020年も、残すところあとわずかになりました。日に日に秋が深まり、いよいよ冬がやってきます。冬は「星空が美しく見える季節」ですが、それは大気中の水蒸気量が少なくなり大気の透明度が高くなることに加え、上空の空気の流れが他の季節に比べ… 2020/10/23 感染症 医師・医学生限定コンテンツ
実は結核だったCOVID-19を疑う患者さん 先日、岡山県で結核の集団感染が起きていたことが発覚しました。60歳代女性が発病した後、接触のあった家族と職場関係者の計5人が感染しました。60歳代女性は昨年9月ごろから咳症状を呈しており、今年4月に病院受診をして結核と診断されたそうです。… 2020/07/30 感染症
救急Q&Aシリーズ《9》 93歳、誤嚥性肺炎疑い。CT像をどう読む? <救急医>心筋梗塞、高血圧、脂質異常症、左胸膜炎(?)、認知症の既往がある93歳(ADLはベッドと車椅子を行ったり来たり、食事排泄などはほぼ全介助)が誤嚥してSpO2が低いということで、提携クリニックから紹介受診されました。バイタルサインはSpO2がroomで88%程度、その他は安定していて意識… 2020/04/27 救急医療・集中治療 医師限定コンテンツ
周産期は結核のリスクが高い European Respiratory Journalから 妊娠中に結核に罹患すると、低出生体重児や早産のリスクが上昇することが分かっています1)。しかし、妊娠や出産そのものが結核罹患のリスク因子かどうかについては、結論がいまだ出ていません。 米国ニューヨークでは、妊婦の結核罹患率は10万人当たり18~29人と一般の罹患率(19~39人)と変わ… 2020/03/23 呼吸器
呼吸器内科Q&Aシリーズ《10》 結核罹患歴がある人への接触者健診のやり方 <救急医>結核の接触者健診についての質問です。もともと30-40年前に結核罹患歴がある方(投薬治療で治癒したとのことです)が結核陽性患者(塗抹陽性)と濃厚接触したとのことです。T-SPOTは既感染でも陽性になってしまうこともあると思いますが、接触者健診の流れとしては、(1)window periodを… 2020/02/28 呼吸器 医師限定コンテンツ
呼吸器内科Q&Aシリーズ《5》 喀血は全例、結核を念頭に陰圧対応すべき? <初期研修医>救急外来をしていると、たまに喀血を主訴とする方にあうのですが、うまく対応できていないように思っています。喀血はみなさんどのようにマネジメントされていますか。もちろん病歴や喀血以外の臨床症状からある程度は原疾患を推測することはできるとは思いますが、結核感染症を念頭… 2020/02/17 呼吸器 医師限定コンテンツ
呼吸器内科Q&Aシリーズ《3》 高齢者結核の治療にピラジナミドは使う? <内科医>肝障害のない高齢者結核の治療においてピラジナミドを含めるかどうかは議論があるかと思いますが、先生がたの意見はいかがでしょうか。培養陰性だけれども現病歴から結核を否定出来ない83歳男性の、結核性関節炎の診断的治療に関する質問です。… 2020/02/12 呼吸器 医師限定コンテンツ
呼吸器内科Q&Aシリーズ《2》 胸水ADA高値も喀痰陰性。結核性胸膜炎でよい? <内科医>不明熱・胸水貯留の92歳男性で、胸水穿刺の結果ADA53.3U/Lと高値、リンパ球優位(85.4%)の滲出性胸水で、結核性胸膜炎を疑い抗結核薬加療した方がいるのですが、喀痰は出ず、胃液と胸水からは抗酸菌培養陰性、PCR陰性であり、抗結核薬の継続使用および使用期間について悩んでいます。… 2020/02/11 呼吸器 医師限定コンテンツ
癌終末期の肺結核は見逃されている? かなり前の話なのですが、肺癌の終末期の患者さんに対して、研修医が喀痰抗酸菌検査をオーダーしてしまい、そこから結核菌が検出されたことがありました。感染症法上、結核病棟へ転棟せざるを得ず、そのまま結核病棟で亡くなられました。… 2020/01/17 呼吸器
肋膜、瘰癧、肺浸潤って何のこと? 「昔、肋膜にかかってのぉ……」なんて話を高齢の患者さんから聞いたことはありますか? 呼吸器内科医ならこの“病名”にピンと来るはずですが、特に若手医師の中には知らない人もいるのではないでしょうか。… 2020/01/03 呼吸器
ストマイの歴史と難聴 呼吸器内科では、今でもストレプトマイシン(通称ストマイ)を使います。薬の内服が難しい患者の結核や抗結核薬の耐性結核だけでなく、非結核性抗酸菌症に対しても短期的に用いられています。抗酸菌感染症の世界では、基本的にストマイを半年以上使うことはありません。長期に使うほど、毒性が強… 2019/10/18 呼吸器
「酸性環境で生息できるから抗酸菌」ではない 私は普段から結核や非結核性抗酸菌症などの抗酸菌感染症を診ているのですが、ヒトに対して病原性がある抗酸菌は100種類以上あります。 2019/10/04 呼吸器
結核治療のDOTS、治療完遂率100%の理由 近年、日本での結核の罹患率は年々減少傾向にありますが、先進国と比較するといまだ高く、現在でも年間2000人を超える死者が出ています。 2019/10/03 薬剤師
「痰壺条例」があった明治から平成の結核予防 皆さんは「痰壺条例」というものをご存知でしょうか。結核は、現在10万人当たり13.3人という罹患率ですが、まだ有効な治療法がなかったころ、その罹患率は今の約100倍で、10万人当たり1000人を超えていたとされています。第2次世界大戦の頃にストレプトマイシン、イソニアジド、パラアミノサリチ… 2019/08/02 呼吸器
肺の空洞にはアスペルギルスが住みやすい European Respiratory Journalから 世の呼吸器内科医なら誰しもが実感していると思いますが、肺に空洞があるとアスペルギルスが定着しやすいです。例えば、結核治療後に空洞が残ってしまったケースで、数年後に喀痰からアスペルギルス属が検出される、なんて事態が往々にしてあるわけです。しかし、それを論文にまとめたものは多く… 2019/04/08 呼吸器
あれ? 外国人診療にGoogle翻訳が普通に使える 最近、結核でも外国人の患者さんが増えてきました。外国人と言えば数年前まではほとんどが中国人だったのですが、フィリピン人、ベトナム人の患者さんも増えています。 2019/03/01 呼吸器
N95マスクを患者さんに着けないで 当院は結核病床を有しているため、時に遠方の病院から救急車や介護タクシーなどを使って結核患者さんが搬送されてきます。最近は、寝たきり高齢者の結核が増えています。認知症+低アルブミン血症+誤嚥があるような、予後不良の肺結核例です。… 2019/02/01 呼吸器
接触者健診の対象となった患者や病院職員の発病者はなし 日本医大の医師が肺結核、11人から陽性反応 日本医科大学付属病院は11月12日、同病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の医師が肺結核に罹患していたことに関する調査結果と対応を公表した。同病院が保健所を含む関係機関と協議して決定した、当該医師の接触者健診の対象となる患者374人と最濃厚接触職員75人に健診を実施した結果、11人がインターフェ… 2018/11/14 感染症
チール・ニールセンは『ウォーリーをさがせ』 カール・ニールセンというデンマークの作曲家がいます。交響曲第4番「不滅(滅ぼし得ざるもの)」の他、アラジンの劇付随音楽が有名です。不滅をやろうよと以前誘われたのですが、仕事の折り合いがつかなくて乗ることができず残念な思いをしたことがあります。いつかは不滅をやりたいです!! さ… 2018/10/18 感染症
長引く咳に要注意! 結核ってやっぱり怖い 冬が近づいてまいりました。咳で外来を受診する方が増えてくる時期ですね。咳エチケットということで、街ゆくみんながマスクをし、一億総マスク状態になりかけている日本です。黒いマスクや、イラストが描かれたマスクなど、個性を主張してくるようなマスクもいろいろ販売されており、そのうち何… 2018/10/11 呼吸器
シリーズ◎忘れられないカルテ そのとき医師として何ができたのだろうか A氏(勤務医、呼吸器内科) 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/10/10 感染症
トレンド◎ワクチン型が激減、重症例は高齢にシフト 肺炎球菌感染症の「常識」が変わる 2010年に小児への肺炎球菌結合型ワクチン接種が導入されて以降、ワクチンが対象とする肺炎球菌は激減し、非ワクチン型が台頭。一方で、重症例の高齢者シフトが鮮明になるなど、肺炎球菌感染症の「常識」は崩れつつある。… 2018/10/10 感染症
学会トピック◎第93回日本結核病学会総会 好中球優位の結核性胸膜炎は低栄養例に多く外科処置を必要とする 好中球優位な胸水を呈する結核性胸膜炎は低栄養症例に多く、早期に胸腔ドレナージ処置を考慮する必要性が示された。6月23日から大阪市で開催された第93回日本結核病学会総会で、国立病院機構近畿中央胸部疾患センター内科の片山加奈子氏らが発表した。… 2018/06/27 感染症
リポート◎結核IFNγ遊離試験への過信は禁物 結核感染の「標準検査」に落とし穴 健診での使用は偽陽性、偽陰性を念頭に ツベルクリン反応よりも診断能が高く、結核感染診断法のスタンダードとなっているインターフェロンγ遊離試験(IGRA)。しかし、その診断特性は主に活動性結核に対する臨床研究で得られた結果を基にしている。健診や高齢者施設などで潜在性結核感染の拾い上げに用いる場合は、偽陰性や偽陽性の可能… 2018/03/06 呼吸器
リポート◎京都府内で立て続けに発生、死亡例も 相次ぐ精神科病院での結核集団感染 患者特性など特有の事情が感染拡大の一因に 昨秋以降、京都府宇治市の宇治おうばく病院と京都市右京区の宮崎神経科嵯峨病院で、結核の集団感染が相次ぎ発生したことがメディアで報じられた。2病院の間で結核感染者の行き来はなく、たまたま同時期に府内の病院で集団感染が発生したもようだ。… 2018/01/25 感染症
なんでこんな検査を定期健診に入れている? 今年も会社から健康診断の案内があった。従業員を雇用している会社は、労働安全衛生法で年に1回の実施を義務付けられている。毎年のことながら、厚生労働省はなんでこんな検査を定期健康診断に入れているんだ?と疑問に思っている項目がある。… 2017/06/22 公衆衛生・予防医学
第9回 職業感染対策その4 結核?まさかね~ いや、でも… 前回は麻疹を取り上げました。皮肉なことに、執筆直後から私の勤務する山形県で患者が急増し、アウトブレイクという状況になっています(関連記事:山形県の麻疹感染が拡大、埼玉県や宮城県でも患者確認)。4月11日現在で57人の患者が確認されています。当院でも麻疹疑い患者受診時の対応を改めて… 2017/04/26 感染症
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会 TNF阻害薬投与前の結核予防治療はリスクに応じて実施を 関節リウマチ治療に用いられる腫瘍壊死因子α阻害薬(TNF阻害薬)などの生物学的製剤を投与した患者の中には結核を発症してしまう患者が存在することが知られている。大阪府結核予防会大阪病院副院長の松本智成氏は、4月23日まで都内で開催された第57回日本呼吸器学会学術講演会で、TNF阻害薬投与… 2017/04/24 感染症
呼吸器疾患 ガイドライン外来診療◆非結核性抗酸菌症 治療の開始時期と終了時期に関するエビデンスはいまだない。慢性経過をとる疾患でもあり、患者とのコミュニケーションが重要である。治療導入前は、画像上の悪化や症状が出現するかどうかを経過観察する。若年者ではあまり症状がない時点でも治療を考慮する場合がある。治療期間中は、喀痰検査、症… 2016/12/23 呼吸器
呼吸器疾患 ガイドライン外来診療◆肺結核 耐性結核を思わせる因子(再治療で耐性結核の接触)がない者は標準治療を行う。INH、RFP、PZA、EBまたはSMで治療を開始し、感受性とわかったら、2カ月後よりINH、RFPの2剤とする。結核菌を証明されていないが治療を行う場合は、結核ではない可能性、耐性結核の可能性を考慮する。標準治療を行うが、… 2016/12/16 呼吸器
REPORT◎結核菌検査時の排痰誘発法が今春から保険適用 音波で排痰を促進するラングフルート 喀痰検査で患者が痰を出せずに困ったことはないだろうか。そんなときに役立つのが、縦笛のような器具を吹くだけで痰の採取がしやすくなる排痰誘発器具「ラングフルート」だ。2016年度診療報酬改定で新設された、結核が疑われる患者の結核菌検査時に算定できる排痰誘発法(44点、1日につき)の適用… 2016/06/17 呼吸器
厚労省が結核医療の基準を一部改正 レボフロキサシンが抗結核治療の選択肢に 厚生労働大臣の定める治療基準「結核医療の基準」にレボフロキサシンが追加され、それを周知するよう、厚生労働省は1月29日に自治体に向けて通知を発出した。これは昨年8月にレボフロキサシンが「肺結核及びその他の結核症」への適応追加の承認を取得したことを受けてのもの。リファンピシン、イ… 2016/02/04 感染症
「いやいや、それは痰ではありません」 私が初めて気管支鏡を触った日。指導医の女医の先生が手取り足取り教えてくださったのはもう何年前のことでしょうか。「上部消化管内視鏡と違ってね、気管支は軟骨があってカタいから、おそるおそるカメラを挿入しなくても大丈夫だよ」と言われたものの、気管支の壁に当たって患者さんが咳き込む… 2015/08/28 呼吸器
リポート◎現場を悩ます免疫再構築症候群(IRIS) リウマチ治療中の結核合併、どう対処? 重症例ではやむを得ず禁忌の生物学的製剤の再投与も リウマチやクローン病患者に対する生物学的製剤の普及に伴い、こうした基礎疾患に細菌性肺炎や結核、ニューモシスチス肺炎などを合併するケースが増えつつある。ところが、呼吸器感染症の治療をする際に生物学的製剤を中止することで、免疫反応が過剰になり、基礎疾患と呼吸器疾患双方の病態のコ… 2015/05/28 呼吸器
Int J Tuberc Lung Dis誌より 気管支鏡は鼻と口、どっちから入れますか? 内視鏡をするときに経口挿入か経鼻挿入かという選択肢を選べるようになったのは、カメラの径が細くなったからと言われています。技術の進歩が成せるワザですね。若手医師は細い気管支鏡に慣れていることもあり、経鼻で行うことも少なくありませんが、個人的には経口で気管支鏡を挿入する方が慣れ… 2015/05/01 呼吸器
学会トピック◎第55回日本呼吸器学会学術講演会 沖縄のNTM症、肺MAC症が少ない傾向か 検出された肺非結核性抗酸菌の半数以上が迅速発育菌 国内における非結核性抗酸菌(NTM)症の原因菌は、約70%と大半がMycobacterium avium complex(MAC)とされている。しかし、沖縄県立中部病院で採取された呼吸器検体からNTMが検出された患者を対象にサーベイランスを実施した結果、同定される原因菌の頻度は本土とは異なり、治療が困難とされるM… 2015/04/22 感染症
医療機関と高齢者施設に結核対策を徹底するよう勧奨 東京都が医療機関向けに結核対策手引きを作成 東京都は3月16日、医療機関や高齢者施設での院内感染、集団感染を防ぐ目的で、医療機関向けと高齢者施設向けに結核対策の手引きを作成し、公表した。 医療機関向けの手引きには、感染経路や標準的な治療法などの結核の基礎知識の他、都内の罹患率、鑑別のポイントや結核感染者への対応方法、保健… 2015/03/18 感染症
標準治療で副作用や薬剤耐性を生じた場合の二次薬として期待 第一三共、クラビットに結核の適応追加を申請 第一三共は10月1日、9月30日付でクラビット(一般名レボフロキサシン)とその後発品であるレボフロキサシン「DSEP」の適応症に肺結核とその他の結核症を追加する承認申請を行ったと発表した。承認されれば、結核治療に使える日本初のフルオロキノロン系抗菌薬となり、公費助成も受けられるように… 2014/10/09 呼吸器
大トロを食べて頭痛が出現!? 数年前、魚を扱う仕事をしている結核患者さんを受け持ったことがあります。40歳くらいのガッシリした男性で、「魚のことなら何でも聞いてくれ!」というのが口癖なくらい、魚が大好きな方でした。 2014/08/22 呼吸器
【新薬】デラマニド デルティバ:約40年ぶりの新規結核治療薬 2014年7月4日、結核化学療法薬デラマニド(商品名デルティバ錠50mg)の製造販売が承認された。適応は「多剤耐性肺結核」で、1回100mgを1日2回、朝・夕食後に投与する。 2014/08/08 医薬品
結核病棟ではクシャミができない 結核病棟ではN95マスクをつけます。「結核病棟 息を止めれば こわくない」の回でも少し紹介しましたが、N95マスクは結核病棟で着用が必須の高性能マスクです。ただし、このN95マスクには欠点が幾つかあります。息苦しいこと、鼻の上から頬にかけてワイヤーラインの痕がつくこと、髪型がくずれる… 2014/04/25 呼吸器
日常診療で咳を診る機会のある医師1036人に聞く Vol.3 「主訴:長引く咳」で経験した思いがけない疾患 最も多かったのは結核、次いで肺癌、GERDも この時期に診ることの多い、長引く咳を訴える患者。だがその背景には、意外な疾患が潜んでいることがある。長引く咳を主訴に受診した患者で、思いがけない診断に至ったケースについて自由意見で尋ねたところ、最も多かったのは肺結核、気管支結核をはじめとする結核だった(図1)。「慢性咳嗽と診… 2014/02/27 呼吸器
日常診療で咳を診る機会のある医師1036人に聞く Vol.2 「長引く咳」に最初に処方するのは? 「自分で対処できている」医師で目立つ、吸入ステロイドとPPIの処方 長引く咳を訴える患者に対し、次の受診までに処方する頻度の高い薬剤としては、鎮咳去痰薬が最も多かった(図1)。長引く咳の訴えに「自分で対処できている」と答えた医師に限って見ると、吸入ステロイドも鎮咳去痰薬と並んで多かった。一方、「まあまあ対処できている」「専門医に紹介することが… 2014/02/26 呼吸器
日常診療で咳を診る機会のある医師1036人に聞く Vol.1 「長引く咳」にうまく対処できている? 75%以上の医師が「対処できている」 日常診療で診る機会の多い、コモンな症状である咳。特にこの時期は、長引く咳を訴えて受診する患者も少なくないはずだ。日経メディカル Onlineの調査では、日常診療で咳を主訴に受診する患者を診る医師1036人のうち、成人の長引く(2週間以上続く)咳の訴えに「自分で対処できている」と答えた医… 2014/02/25 呼吸器
2013冬・論文コレクション Vol.1【呼吸器】 COPDの「合剤」の効果が話題 論文は娯楽雑誌と思って読もう 論文の内容を頭に入れるために「読んだものの要点をブログにまとめ、1日1本のペースで公開している」と話すのは国立病院機構近畿中央胸部疾患センター呼吸器内科・感染症内科の倉原優氏だ。 2014/01/20 呼吸器 医師・医学生限定コンテンツ
結核病棟 息を止めれば 怖くない 結核病棟に入る前には、必ずN95マスクを装着します。N95マスクとは、米国労働安全衛生研究所のN95規格をクリアしたマスクのことです。「N」とは耐油性がない(Not to resistant to oil)という意味で、さらに強いマスクの規格として耐油性がある「R」(Resistant to oil)、防油性がある「P」(Oil … 2013/12/13 呼吸器
【特集】日本の高齢者医療が直面する4つの危機 Part1 結核患者の過半数は70歳以上の高齢者 加齢で高まる既感染者の発症リスク、発病予防対策にIGRAの活用を 依然として結核中蔓延国とされる日本。結核患者の大半は、若年時に感染し、加齢や基礎疾患の影響で発病する高齢者だ。既感染者は潜在性結核感染症(LTBI)として、発病リスクに合わせた積極的な対策が必要となる。… 2013/10/23 老年医学・介護
結核の病状説明時に家族から尋ねられること 私は結核患者さんも診療しているのですが、高齢の結核患者さんの場合、やはり予後はあまりよくありません。結核病棟で死を看取ることも少なくないです。そのため、寝たきりで意思疎通がとれないような高齢の患者さんの場合、「病状によっては結核が致命的になることも十分ありえます」と家族に説… 2013/08/23 呼吸器
経口の新規抗リウマチ薬、発売前に異例の対応 リウマチ学会、トファシチニブの使用GLを公表 添付文書よりも適応を限定する格好に 日本リウマチ学会(理事長:東京医科歯科大名誉教授の宮坂信之氏)は6月3日、「全例市販後調査のためのトファシチニブ使用ガイドライン」を発表した。 2013/06/07 感染症
入院患者、職員など感染者は52人 都内の精神科病院、3年で10人が結核発症 向精神薬で症状がマスクされ、発症が分かりにくく… 松見病院(東京都小平市、精神280床)は5月21日、2010年5月から今年5月までの間に入院患者10人が肺結核を発症したと公表した。 2013/05/22 呼吸器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号「次代の医療ニーズを探る」転載 Vol.2 【結核】患者の高齢化進み、耐性も問題に 基礎疾患合併例は一般病床での治療ニーズも 標準治療が確立し、新規患者も年々減っている結核。しかし患者の高齢化に伴い、副作用や耐性のために標準薬を使えなかったり、基礎疾患の合併により併用薬への対応が必要になるなどの問題が生じている。多剤耐性結核も問題となっており、治療薬の開発が国内外で進行中だ。 … 2012/11/29 感染症
インタビュー 著者に聞く 時代遅れの政策はなぜ続く? 結核対策に見る体制の独り歩き 『結核と日本人』 常石敬一著 日本の結核患者数は、戦後15年ほどで大幅に減少し、私が物心付いた頃、結核は過去の病気になっていました。それは、広くBCGの接種が行われるなど、日本の結核制圧政策が奏功した結果だと思っていました。… 2012/08/03 呼吸器
認知症で訴えが少なかったことも発見遅れの要因に 東京都の認知症治療病棟で78人が結核集団感染 東京都は7月9日、東京青梅病院(東京都青梅市)の認知症治療病棟で入院患者や職員の集団感染が発生したと発表した。9日時点の発症者は10人、未発症感染者は68人で、発症者のうち3人が死亡した(1人が肺結核、2人が誤嚥性肺炎)。残りの発症者のうち1人で排菌が確認されたが、既に入院治療中であり… 2012/07/11 呼吸器
NEJM誌から 多剤耐性結核に新薬デラマニドが有効 標準レジメンとの併用で2カ月後の喀痰陰性化率が1.5倍に 多剤耐性結核菌感染者に新たな結核治療薬デラマニドを標準レジメンと併用して投与した無作為化試験で、標準レジメンのみと比べた2カ月時点の喀痰培養陰性化率の相対上昇が50%を超えることが示された。詳細は、フィリピンMakati医療センターのMaria Tarcela Gler氏らが、NEJM誌2012年6月7日号に報… 2012/06/19 感染症
特集●保健所発!臨床医が知っておきたい「結核」のこと Vol.3 結核診断後の届出や公費申請は、ここに注意 前回に引き続き、保健所医師から臨床の先生方にお伝えしたい結核診療についてご注意いただきたい点を紹介します。今回は、結核診断後の接触者調査や届出についてです。 2011/09/02 感染症
特集●保健所発!臨床医が知っておきたい「結核」のこと Vol.2 「もしかして・・・結核?」というケースに出合ったら 前回は結核の疫学について簡単にご紹介しました。今回は、日常的に結核対策に従事している保健所医師から臨床現場に向けて、「もしかして・・・結核?」というケースに出合ったときに診断のヒントとなるポイントをまとめます。… 2011/09/01 感染症
特集●保健所発! 臨床医が知っておきたい「結核」のこと Vol.1 結核は今でもコモンディジーズ 日常診療において、結核を疑い、診断し、保健所に報告すること、さらにその後の接触者調査に協力することは、すべての臨床医に求められる責務の1つです。臨床医が結核を診断し、保健所へ報告した後は、患者さんの多くは結核専門の医療機関に転院するなどし、専門医が治療に当たりますが、その背後… 2011/08/31 感染症
リソースの乏しい環境において有効な結核の迅速診断検査 【原題】Rapid Diagnostic Test for TB Effective in Low-Resource Settings The Xpert MTB/RIF test had high sensitivity and specificity for detecting TB and multidrug-resistant TB and also shortened time to diagnosis. 2011/08/10 呼吸器 医師限定コンテンツ
日経メディカル2010年11月号「トレンドビュー」(転載) 医療機関で結核集団感染 各地で医療従事者の感染事例相次ぐ 医療従事者の結核感染事例が散発している。結核はいまだに静かな流行を続けており、油断は許されない状況だ。今年8月、集団感染が発生した龍ケ崎済生会病院(茨城県)の院長にその経緯を取材した。 2010/11/05 呼吸器
【新薬】ミコブティンカプセル150mg リファブチン:日本で初めて「非HIV感染者のMAC症」に適応を取得 2008年7月16日、抗酸菌症治療薬のリファブチン(商品名:ミコブティンカプセル150mg)が製造承認を取得した。適応症は「本剤に感性のマイコバクテリウム属による(1)結核症、(2)マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、(3)HIV感染患者における播種性MA… 2008/09/05 呼吸器
抗TNF治療では受容体製剤より抗体製剤の結核発症リスクが高い可能性 同じ抗腫瘍壊死因子(TNF)療法でも、薬剤の種類によって結核の発症率に差が生じる可能性があることが分かった。仏パリ第11大学のXavier Mariette氏は6月12日、欧州リウマチ学会(EULAR)の一般口演で、受容体製剤を使った場合に比べ、抗体製剤を使った場合の方が、結核の発症率が高まる可能性を… 2008/06/19 骨・関節・筋
BMJ誌から イソニアジド耐性結核菌感染が増加 1998~2005年に英国で患者から分離された結核菌の分析の結果 1998~2005年に英国で患者から分離された結核菌の薬剤耐性獲得頻度を調べた結果、イソニアジド耐性菌感染が有意に増加していることが示された。英国保健保護庁感染症センターのMichelle E Kruijshaar氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版に2008年5月1日に掲載された。… 2008/05/14 呼吸器
現在の世界的結核管理戦略は不十分 地域ごとに再発率に大きな差あり 現在の世界的な結核管理戦略の中心は、確実な服薬を実現するという直接監視下短期化学療法(DOTS)だ。DOTSにより結核治療に成功した患者の再発率を調べる系統的レビューの結果、DOTSの長期的有効性に関する十分なデータがいまだにないこと、再発率が0~14%と幅広いことが明らかになった。オース… 2008/02/25 呼吸器
キノロン系抗菌薬の使用が培養陰性結核症のリスクに与える影響はさほどない タイトルに示したごとく、ちょっと意外な結果。結核の診断が確定する前にフルオロキノロンを使うと、診断のじゃまとなり、診断の遅れにつながるという話を聞いたことがある。しかし、肺炎のエンピリック・セラピーとしてフルオロキノロンの使用は増加している。… 2007/11/29 呼吸器
超多剤耐性結核菌の感染を効率よく減らすには 入院短縮、強制隔離よりも換気が高効率――南アのシミュレーション結果 多剤耐性結核菌(MDR)は、特にHIV感染率が高い国々で公衆衛生面に深刻な影響を与えている。しかもここ数年、第2選択薬にも反応しない超多剤耐性結核菌(XDR)の分離が増加し、急速に不安が高まっている。2012年までに発生するXDR症例を効率良く減らす方法を明らかにするために、南アフリカ共和国… 2007/11/08 呼吸器
【連載第14回・日経メディカル Cadetto連動企画】 “結核”が頭に浮かばず対応が後手に 東京女子医大腎臓病総合医療センター外科教授 寺岡 慧氏 今でも、毎日のように思い出す患者さんがいる。忘れることはできない。その患者さんと出会い、その方が亡くなったのは、私が茨城県立中央病院に外科医として勤務していた1976年、大学を卒業して7年目のことである。… 2007/06/11 医師のキャリア
医師の意識向上が結核対策で重要 プライマリケアにおける結核スクリーニングが有効 先進国でも、結核は公衆衛生上の問題として再浮上している。先進国の現状を考えたとき、どのような対策が有効なのだろうか。プライマリケアでのスクリーニング促進を目的とするプログラムを評価するクラスター無作為化比較試験の結果、直接的な患者発見利益はさほど大きくないものの、医師の意識… 2007/05/17 呼吸器
ハチで結核や肺癌の早期診断? 「犬はおしっこで膀胱癌を見付ける」という論文(BMJ.2004;329:712.)という論文があったが、今度はハチについてである。このハチの能力を用いて、非合法ドラッグや麻薬検知、結核や癌などの疾患に関連した、尿中・血中・呼気の試料の検出に、もしかしたら役立つ可能性があるらしい。… 2007/02/27 呼吸器
超多剤耐性結核が日本で蔓延する日も近い? 2005年の初めに、南アフリカ共和国の田舎で、結核を有するHIV患者の高い死亡率が注目された。それ以降、多剤耐性結核(MDR-TB)だけでなく、超多剤耐性結核(XDR-TB)が問題にされるようになった。XDR-TBは、イソニアジドとリファンピシンの両方に耐性(これがMDR結核の定義)であり、加えてフロロ… 2007/02/15 呼吸器
眼科で発見された意外な疾患とは 答えは肺外結核(結核性リンパ節炎)、初診から診断確定まで9カ月を要した1例 東京医大第1内科講師の伊藤良和氏の下には、9カ月もの間、原因不明の様々な症状に悩まされた患者Y氏(26歳男性)がいる。最初に症状が出現したのは、2005年3月のこと。Y氏は38℃の発熱と全身倦怠感を感じて近くの内科診療所を受診し、風邪と診断された。大学院の卒業旅行の疲れが出たせいでそのう… 2006/08/01 呼吸器
診断に時間要する肺外結核 4割近くは1カ月以上、受診施設による大きな相違 肺外結核は診断が遅れる傾向があり、呼吸器内科などの結核診療の経験が多い診療科へ紹介されずに別の科を受診した場合に、診断が大幅に遅延する傾向があることが分かった。日本医大呼吸器・感染・腫瘍内科の藤田和恵氏らの調査でこのほど明らかになった。… 2006/08/01 呼吸器
健診の胸部X線検査廃止は妥当か 横浜市医師会が独自に調査 40歳以上の住民を対象とする基本健康診査(以下、基本健診)での胸部X線検査は、どれだけの異常所見の拾い上げにつながっているのか――。横浜市医師会員が組織する横浜内科学会が、2003年度の基本健診で撮影されたX線フィルム7548枚を独自に調べたところ、肺に所見があったものは延べ1862症例で… 2006/04/04 呼吸器
5剤以上に耐性のある結核が世界的に増加中 CDCとWHOが発表 米国疾病対策センター(CDC)と世界保健機関(WHO)は3月24日、第1選択薬をはじめ、5剤以上に耐性のある結核「XDR(extensively drug-resistant)TB」が、2000~2004年にかけ、世界中で増加傾向にある、とする調査結果を公表した。… 2006/03/27 感染症
DOTSは地域における薬剤耐性結核対策として有効 直接監視下短期化学療法(DOTS:Directly Observed Treatment Short Course)は国際的な結核対策の切り札として大きな成果をあげている。これまで薬剤耐性結核の患者が一定以上存在する集団での感染予防効果は明らかではなかったが、メキシコにおける前向き研究の結果、耐性菌感染者が2割を超え… 2005/04/08 呼吸器