喘息とCOPDのオーバーラップ、日本人の特徴 Int J Chron Obstruct Pulmon Disから 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の喘息合併例、喘息のCOPD合併例のいずれも、「喘息とCOPDのオーバーラップ(asthma and COPD overlap:ACO)」と呼びます。特に慢性疾患の管理については比較的参考になる先進国の論文を基本的に読むようにしているのですが、日本と海外では診療事情が異なるのも事実で… 2021/01/26 呼吸器
LAMA・LABA配合剤◇第2回調査 ウルティブロ、スピオルト、アノーロのシェアが拮抗 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、LAMA・LABA配合剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、37.6%の医師がインダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物(商品名:ウルティブロ)と回答した。 第2位のチオトロピウム臭化物水和物・オロダテロール塩酸塩(スピオルト)… 2021/01/16 呼吸器
【新薬承認/適応追加】フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム/ビランテロール(テリルジー) COPDを治療する3剤配合吸入薬に気管支喘息の適応追加、用量増やした製剤も新薬承認 2020年11月27日、呼吸器疾患治療薬フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩(商品名テリルジー100エリプタ14吸入用、同エリプタ30吸入用)の適応が追加された。1ブリスター中にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)100μg、ウメ… 2021/01/15 呼吸器
続々登場! トリプル吸入薬 トリプル吸入薬とは、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)、長時間作用性β2刺激薬(LABA)、吸入ステロイド(ICS)の3剤が全部入った吸入製剤のことを指します。吸入薬を全集中させたワケです!(もはや私のコラムに毎回登場するこのセリフ)実は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)では少し前に保険適用されて… 2021/01/05 呼吸器
呼吸器内科領域における“全集中の呼吸” こんにちは、「肺の呼吸」の使い手、倉原です。………………。………………。いや、ブームには乗らないと。ブームには。 大人気漫画『鬼滅の刃』によると、“全集中の呼吸”とは、著しく増強させた心肺により、一度に大量の酸素を血中に取り込むことで、瞬間的に身体能力を大幅に上昇させる特殊な… 2020/12/18 呼吸器
酸素療法でCO2ナルコーシスになるのはなぜ? 先日、慢性閉塞性肺疾患と診断された患者さんが酸素療法を受けることになりました。酸素吸入において注意すべきなのはCO2ナルコーシスだということは分かったのですが、詳しい機序が分かりません。また、他に注意すべきことはあるのか、疑問に思いました。酸素吸入療法において注意すべき合併症や看… 2020/12/07 呼吸器
COPDの病期が進むと余命は何年減るか Respiratory Medicine誌から 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病期分類としては「GOLD分類」というものがあります。IからIVまであるんですが(表1)、健常人の1秒量を基に定められています。「とてもシビアなCOPDです」というよりも、「GOLD IVのCOPDです」と言う方がカッコイイです。GOLD I、IIはあまり症状がないため、気付かれな… 2020/11/24 呼吸器
COPDに高張食塩水吸入が効くという都市伝説 ERJ Open Research誌から 慢性気管支炎型の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者さんでは喀痰の症状が強いため、より高張な液体をネブライザー吸入することによって、喀痰排出がラクになるのではないかという都市伝説があります。嚢胞性線維症のような重度の喀痰症状を呈する疾患では、高張食塩水のネブライザー吸入の有効性が実… 2020/11/10 呼吸器
Lancet Respiratory Medicine誌から 吸入ステロイドはCOVID-19死亡リスクを減らさない 英国のCOPD患者と喘息患者の観察研究 英国の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息の患者で、吸入ステロイド(ICS)使用中にCOVID-19を発症した人の死亡のリスクは、ICS以外の治療薬を使用していた患者と同等かそれ以上であり、ICSによるリスク減少はないことが示された。英国London大学熱帯衛生医学大学院のAnna Schultze氏らは、観察研究… 2020/10/12 感染症
吸入LABA◇第4回調査 オンブレスが首位のセレベントを猛追 第1位はセレベント、第2位はオンブレス、第3位はオーキシス 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬(吸入LABA)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、53.9%の医師がサルメテロールキシナホ酸塩(商品名:セレベント)と回答した。 第2位のインダカテロールマレイン酸塩(オンブレス)は41.9%、第3位のホルモテロ… 2020/09/12 呼吸器
吸入抗コリン薬◇第4回調査 スピリーバが不動の首位、レスピマットが高評価 第2位はアトロベント、第3位はエンクラッセ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、87.1%の医師がチオトロピウム臭化物水和物(商品名:スピリーバ)と回答した。 第2位のイプラトロピウム臭化物水和物(アトロベント)は6.8%、第3位のウメクリジニウム臭化物(エンクラ… 2020/09/07 呼吸器
映像指導が効果的!患者にも好評な吸入指導法 2019年11月17日に中国湖北省武漢市で最初の患者が発見された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。その勢いはとどまることなく、全世界にパンデミックを拡大し続けています。わが国でも2020年1月16日に感染者が初めて確認された後、全国各地に急速に感染拡大し、8月23日現在の感染者数(クルー… 2020/09/01 呼吸器
COPDの患者さんは嚥下障害に気づいていない COPDなどの呼吸器疾患があると嚥下障害を合併しやすい理由と、そのスクリーニング法について、前回お話ししました。皆さんも画面の前で、反復唾液嚥下テストをされたかもしれません。ではこうした嚥下障害のスクリーニングで異常値であった場合は、どのような対応ができるでしょうか。… 2020/07/02 呼吸器
「新しい生活様式」での吸入指導、工夫いろいろ 全世界に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波や第3波の脅威がある中、我々の日常生活は、「ウィズコロナ」と表現されるウイルスとの共存状態を強いられています。「新しい生活様式」が模索される中で、吸入指導の在り方も変革を迫られています。… 2020/06/22 呼吸器
「新しい生活様式」の中で吸入指導を見直す 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、私たち医療機関でも「3密」を防ぐべく、頻回の院内消毒や換気、車内や個室でのトリアージ診察、職員の朝夕の健康チェックなどを行い、予約患者の受診数調整や電話による診察など、その対策に忙殺される日々が続いております。このような… 2020/06/03 呼吸器
COPDにおける慢性咳嗽の頻度は何%? CHEST誌から COPDの主症状は、労作時呼吸困難、喀痰、慢性咳嗽などです。慢性咳嗽は、喀痰を伴う湿性咳嗽になることが多いのですが、これがどのくらいの頻度なのかというデータはあまり多くありません。 ちなみに、韓国のコホートでは、1613人のCOPD患者さんの23.4%が慢性咳嗽を有していたと報告されていま… 2020/05/11 呼吸器
供給上回る需要 メーカーが既存患者への安定供給を優先 シムビコートの後発品、新規注文が困難に 2019年12月に薬価収載された喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「シムビコート」(一般名ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物)の後発品である「ブデホル」の供給が、需要に追いついていない。 19年12月にブデホル吸入粉末剤30・60吸入「JG」の販売を開始した日本ジェネリック(東京都… 2020/04/27 薬剤師
シムビコートの後発品に浮かび上がる懸念点 昨年12月に シムビコートタービュヘイラーの後発医薬品が薬価初収載され、販売開始となりました。それと同時にタービュヘイラーのジェネリックデバイスも初めて世の中に登場しましたが、専門医の私自身も少し戸惑っている部分があります。というのも、吸入薬の場合、内服薬のように先発品と後発品で… 2020/03/09 呼吸器
呼吸器内科Q&Aシリーズ《1》 COPDの急性増悪患者、血培したら糸状菌!? <内科医>♯緊急 COPDでHOT2.5L使用中の70歳台男性ですが、数日前からの呼吸苦、発熱、咳嗽、喀痰増悪を来たし昨日救急搬送され、COPD急性増悪として入院の上CTRX、β刺激、PSLで加療している方です。検査科から、入院時の血液培養から糸状菌のようなものが見え、何なのか判断できないと報告を受… 2020/02/07 感染症 医師限定コンテンツ
【第27回】宮尾直樹(日本鋼管病院COPD・SASセンター長・内科総括部長) 市中病院で「COPD・SASセンター」を開設し、呼吸リハビリテーションに力を入れる 神奈川県川崎市の日本鋼管病院には、COPD患者が呼吸リハビリテーションや教育入院を行う、全国でも数少ない「COPD・SASセンター」がある。センター長で呼吸器内科医の宮尾直樹医師が、10年前から着々と礎を築き、多職種による呼吸器チームで、独自のCOPD管理プログラムを展開している。… 2020/02/05 呼吸器 医師・医学生限定コンテンツ
エアロスフィアデバイスの水洗浄はなぜ必要? ビレーズトリやビベスピで採用されている吸入デバイス「エアロスフィア」は、アルコール系の共懸濁液内に薬剤結晶が存在している従来の加圧式定量噴霧型(pMDI)製剤と異なる新しい技術が用いられています。 リン脂質で構成された多孔性粒子(スポンジのようなイメージ)の直径約3μmの穴に複数… 2020/01/21 呼吸器
続・トリプル吸入薬ビレーズトリのピットホール 前稿では、吸入ステロイド薬(ICS)のブデソニド、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)のグリコピロニウム臭化物、長時間作用性β刺激薬(LABA)のホルモテロールフマル酸塩水和物の3成分を配合した新規吸入薬、ビレーズトリのピットホール(落とし穴のピットフォールとは異なる、吸入指導で克服でき… 2019/12/30 呼吸器
トリプル吸入薬ビレーズトリのピットホール 世界で2番目となる吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用性β2刺激薬(LABA)/長時間作用性抗コリン薬(LAMA)3成分配合の慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬、ビレーズトリが2019年9月4日に国内販売開始され、3カ月が経ちました。… 2019/12/17 呼吸器
自作の吸入チェック表でアドヒアランス向上 前回、独居で認知症と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を患っている80歳代男性、Bさんのケースを紹介しました。今回は、Bさんへの吸入サポートをきっかけに作成した、吸入カウンターの確認表についてご紹介します。… 2019/12/10 薬剤師
COPDに経口抗コリン薬が効く!? Int J Chron Obstruct Pulmon Dis誌から COPDに対する長期管理薬で1秒量を最も底上げできるのが、吸入長時間作用性抗コリン薬(LAMA)です。しかし、高齢者ではこれがうまく吸えなかったり、吸入アドヒアランスが悪かったりして、主治医としても苦労が絶えません。… 2019/12/09 呼吸器
15万円の期限切れ残薬発見!多職種でサポート 今回は、認知症と慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心房細動などの現病歴がある80代の男性Bさんのお話です。 Bさんは独居のため、訪問看護や訪問介護など、毎日いずれかの職種の担当者が訪問するようにケアプランが組まれています。服薬については、その日に訪問する職種の担当者が声を掛けて促すことに… 2019/11/21 薬剤師
ビレーズトリのカウンター表示に注意! 今回は、2019年9月に発売されたばかりの慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療配合剤である、ビレーズトリ・エアロスフィア(一般名ブデソニド・グリコピロニウム臭化物・ホルモテロールフマル酸塩水和物)を使うことになった在宅患者さんのお話です。吸入器に、今までのタイプとは違う特徴がありましたので… 2019/10/30 呼吸器
COPDの新たな気管支鏡治療:TLD Am J Respir Crit Care Med誌より COPDに対して行われる気管支鏡治療といえば、嚢胞が大きく肺機能を障害している場合に、その責任気管支に気管支バルブを留置する「肺容量減量術(lung volume reduction)」があります。 2019/10/28 呼吸器
COPD合併のACSにはβ遮断薬を避ける人が多い Respirology誌から 誰が決めたのか、β遮断薬と呼吸器内科というのは相性が悪いらしい。そして世の中の医師は、どうも呼吸器疾患がある患者さんにはβ遮断薬を処方したくないらしい。恐らく、β遮断薬が気管支を収縮させる方向に働くからでしょう。気持ちは分かります。… 2019/10/14 呼吸器
呼吸音が聴こえない!COPD患者の肋骨マジック 救急車で搬送されてきた患者さんに対して、私は全員に聴診器を当てています。そこで呼吸音が聴こえずにSpO2が低下していると、身構えてしまいます。SpO2が明らかに低下している患者さんや強い呼吸困難感を訴えている患者さんが「呼吸音が聴こえない」とき、緊張性気胸、無気肺、大量胸水を来して… 2019/09/20 呼吸器
【新薬】ブデソニド・グリコピロニウム・ホルモテロール(ビレーズトリ) pMDI式の3剤配合COPD治療薬が登場 2019年9月4日、慢性閉塞性肺疾患治療薬ブデソニド・グリコピロニウム臭化物・ホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名ビレーズトリエアロスフィア56吸入)が薬価収載と同時に発売された。本薬は、6月18日に製造販売が承認された。規格は、1回噴霧量としてブデソニド(BD)160μg、グリコピロニウ… 2019/09/13 呼吸器
テリルジーから見えた、エリプタが生まれた理由とメリット 2019年5月に日本初の吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用性β2刺激薬(LABA)/長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の3成分配合吸入薬テリルジー100エリプタが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応症で薬価収載されてから、既に約3カ月が経過しました。… 2019/08/31 呼吸器
気道可逆性では喘息とCOPDを鑑別できない European Respiratory Journalから 気道可逆性検査は市中病院の呼吸器内科では毎日のように行われている検査で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喘息を鑑別する上で有用とされています。具体的には、サルブタモールなどの短時間作用性β2刺激薬を2吸入ほど吸ってもらい、その前後で1秒量がどのくらい変化するかを観察します。ベースライ… 2019/08/12 呼吸器
NEJM誌から COPD急性増悪患者の抗菌薬は安全に減らせる CRPのポイントオブケア検査が目安として役立つ 英国Oxford大学のChristopher C. Butler氏らは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪でプライマリケアを受診した患者を対象に、数分で結果が出るC反応性蛋白質(CRP)のポイントオブケア検査(POCT)に基づいて治療を行うと、治療成績を損ねることなく不要な抗菌薬処方を減らすことができたと報告… 2019/08/05 呼吸器
トレンド◎ICS/LAMA/LABA配合剤が2剤登場 COPD患者にトリプル吸入薬をどう使う? 吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤を配合した新規吸入薬が2製品、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応で相次いで承認された。トリプル吸入療法が必要になのはどのような患者か。新たに登場した2剤はどう使い分けたら良いのだろうか。専門医… 2019/07/30 呼吸器
吸入ステロイドは本当に肺癌を減らせるか European Respiratory Journalから 呼吸器内科領域には、ある都市伝説があります。それが「吸入ステロイド(ICS)を吸っていると肺癌が少なくなる」というもの。それが徐々に都市伝説どころではなく、真実なのではないかと示唆されるようになってきました。… 2019/06/10 呼吸器
LAMA・LABA配合剤◇第1回調査 ウルティブロ、カラカラ音の「吸えた感」が好評 1位はウルティブロ、2位はスピオルト、3位はアノーロ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、LAMA・LABA配合剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、39.7%の医師がグリコピロニウム臭化物・インダカテロールマレイン酸塩(商品名:ウルティブロ)と回答した。 第2位のチオトロピウム臭化物水和物・オロダテロール塩酸塩(スピオルト)… 2019/05/18 呼吸器
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part IV COPD増悪は緩和ケアを始めるタイミングです COPD増悪にはABCDアプローチを 急性期で診療する機会の多いCOPD増悪を、緩和ケア的な視点で見てみたいと思う。 2019/05/08 呼吸器
【新薬】フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム/ビランテロール(テリルジー) 国内初、1日1回吸入の3剤配合COPD治療薬 2019年3月26日、慢性閉塞性肺疾患治療薬フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩(商品名テリルジー100エリプタ14吸入用、同エリプタ30吸入用)の製造販売が承認された。規格は、1ブリスター中にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF… 2019/04/26 呼吸器
吸入指導の思わぬ伏兵(8) 二コチンを含まない電子たばこは安全か? 電子たばこの中で、リキッド加熱タイプのものはその蒸気の香りを楽しむものが主流です。日本では薬事法でニコチンを含むものは製造販売禁止となっているからです。 2019/04/24 呼吸器
COPDにSABAの頓用処方は妥当か? Respiratory Investigation誌から 軽症COPDに対して、吸入短時間作用性β2刺激薬(SABA)や吸入短時間作用性抗コリン薬(SAMA)を使用すると息切れを軽減できることが示されています。しかし個人的には、COPDの患者さんには吸入長時間作用性抗コリン薬(LAMA)を処方することが多く、喘息とは違って頓用のSABAやSAMAを処方する頻度… 2019/03/25 呼吸器
吸入指導の思わぬ伏兵(6) 本当に加熱式・電子タバコは吸っていいのか? 喘息やCOPD治療において喫煙は大敵で、薬剤治療の効果を損ねるのみならず、病状の悪化をしばしば認めます。 2019/02/15 呼吸器
日本人COPD患者への吸入ステロイドのリスク Int J Chron Obstruct Pulmon Disより 2018年11月に改訂されたGOLDガイドライン2019では、COPDに対する初期治療として吸入ステロイド(ICS)を積極的には用いず、フォローアップ治療においてアドオンする方法が推奨されています。その際、COPDの増悪を繰り返すような症例で、末梢血好酸球数が多いような場合にはICSを積極的に用いても… 2019/02/11 呼吸器
吸入指導に強い味方(3) デバイスごとに異なる薬剤放出パターン(2) 前回、吸入パターンが違うと、同じドライパウダー型製剤のデバイスであっても、タービュヘイラー、ディスカス、ブリーズヘラーで薬剤放出効果に差が出ることを示しました。 2019/01/30 呼吸器
吸入LABA◇第3回調査 吸入LABA単剤ではセレベントの優位変わらず 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はサルメテロールキシナホ酸塩(セレベント)だった。医師の58.4%が同薬剤を挙げ、最も人気のある長時間作用型吸入β2刺激薬であることが分かった。第2位のインダカテロ… 2019/01/12 呼吸器
吸入抗コリン薬◇第3回調査 スピリーバレスピマットの喘息の適応が高評価 第2位はアトロベント、第3位はエクリラ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はチオトロピウム臭化物水和物(商品名:スピリーバ)だった。医師の87.3%が同薬剤を挙げ、最も人気のある吸入抗コリン薬であることが分かった。第2位のイプラトロピウム臭化物水和… 2019/01/11 呼吸器
短期集中連載◎なぜ今『救急×緩和ケア』なのか part III COPDの緩和ケアはモルヒネを使うことではない 筆者は現在、急性期病院で総合診療医として勤務しているが、長い間呼吸器内科医として働いていた経緯があり、悪性腫瘍だけではなく慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する緩和ケアの必要性を感じることが多々あった。今後、高齢化が進みCOPD患者を診療する機会も増加することが予想される。今回はC… 2018/12/28 救急医療・集中治療
吸入指導に強い味方(2) デバイスごとに異なる薬剤放出パターン ドライパウダー型製剤では、効果的な薬剤放出のため、患者さんに吸気努力を求めますが、メーカー作成の吸入指導箋では、デバイスごとに「強く深く」、「はやく深く」など、その表現が異なっています。 2018/12/11 呼吸器
インタビュー◎喀痰は気道の状態を映す鏡 世界初の喀痰に関するガイドライン登場へ ガイドライン作成副委員長の横浜市立大学呼吸器病学主任教授の金子猛氏に聞く 日本呼吸器学会は現在、「咳嗽に関するガイドライン第2版」を改訂し、『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』の作成作業を進めている。新規ガイドラインの大きな特徴は、咳嗽と密接な関係を持つ喀痰も一緒に取り挙げている点で、喀痰に関するガイドラインは世界で初めてとなる。ガイドライン作成副… 2018/11/29 呼吸器
吸入指導に強い味方(1) ダイアルを回して最適な吸気流速を探る 吸入療法では、患者さんが薬剤をどのように吸入するかによって、その効果に大きな差が生じます。特にドライパウダー型製剤では、効果的に吸入薬を肺内に送達するために、吸入デバイスごとに必要最小限の吸気流速が決まっています… 2018/11/21 呼吸器
救命治療の拒否と“期間限定トライアル”の提案 前回記事は「意思決定能力って何」というテーマで、70歳代男性(Hさん)について紹介しました。直近の医療ケアの選択に関する対話が、将来の医療ケアの対話、そして、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に変化していく経過を紹介しました。… 2018/09/26 呼吸器
誤嚥性肺炎の誤解を解く(診断編) 本当に誤嚥? 誤嚥の原因は? なぜ肺炎に? 誤嚥性肺炎は3段階に分けて考えよう 誤嚥性肺炎の診療になぜそんなに興味を持つのかと、よく聞かれます。そう聞きたくなる感覚の根底にはもしかしたら、「誤嚥性肺炎の患者さんには、してあげられることが少ない」という、受容のような諦めのような、何かが隠れているかもしれません。… 2018/09/20 呼吸器
吸入指導に思わね伏兵(5) アドヒアランス良好な患者がなぜ薬を余らせた? 日常臨床で吸入指導を行っていると、「まだ余っているので、今回は要らない」という患者さんが時々います。患者さんの自己判断で、服用を中断したり吸入回数を減らしたりする、いわゆる服薬アドヒアランスが低下したケースです。しかし、先日「1本余っているので、今回は要らない」と処方を断った喘… 2018/09/20 呼吸器
肺炎が治っても元の生活に戻れない 朝夕の食事のときに必ず会いに行きました 息苦しいことは、生きていく上で何よりもつらいに違いない。そう思って呼吸器内科から研修することを選び、初めて主治医として受け持たせていただいたのが誤嚥性肺炎の方でした。尊敬してやまない部長に、「この患者さん頼むわ」と任せていただけたのは今も忘れられません。糊のきいた白衣に身を… 2018/08/28 呼吸器
吸入指導に思わぬ伏兵(4) 認知症で過激な吸入になってしまったCOPD患者 2017年3月12日の道路交通法改正による運転免許制度の変更で、75歳以上の高齢者が(1)運転免許更新や(2)一定の違反行為をした時に認知機能検査が義務づけられています。75歳以上の高齢者による死亡事故がこの10年間で約2倍に急増していますが、これには加齢に伴う体力、視力、判断力、記憶力や… 2018/08/23 呼吸器
第19回 COPDと糖尿病の関係は? 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は全身の炎症性疾患であり、さまざまな全身疾患と関連しています。近年、糖尿病もその1つだということが明らかになってきました。日本では糖尿病患者の10%以上にCOPDが認められるという報告もあります1)。COPD患者では、喘息患者よりも2型糖尿病発症リスクが高く、特に… 2018/08/09 呼吸器
シリーズ◎日本の医療に貢献した薬【気管支喘息・COPD編】 多彩な配合剤の中でアドエアに高い評価 日経メディカル Onlineの調査「日本の医療に貢献した薬」の第15回は、気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療薬を取り上げる。近年、この領域には様々な配合剤が登場しているが、治療への貢献度が最も高い薬剤としては、吸入ステロイド薬(ICS)のフルチカゾンと、長時間作用型β2刺激薬(LA… 2018/06/25 呼吸器
吸入指導に思わぬ伏兵(3) 骨粗鬆症が進むと吸入薬が肺の奥まで届かない COPD患者には高齢者が多く、背筋が曲がっている、いわゆる脊柱後彎位(円背)の方がいることに多いことに気付きます。 2018/06/07 呼吸器
特集◎あなたが防ぐ急性増悪《誤嚥性肺炎・COPD》 薬剤とリハでCOPDの急性増悪を予防 急性増悪を繰り返し、救急受診が頻回となる誤嚥性肺炎と慢性閉塞性肺疾患(COPD)。誤嚥性肺炎は早期発見による重症化の予防、COPDは急性増悪のパターンの把握による予防を。さらに薬剤とリハビリテーションをうまく組み合わせ、急性増悪を回避したい。… 2018/05/26 プライマリケア
吸入指導に思わぬ伏兵(2) サルコペニアで適確な吸入操作ができなくなる 昨年12月に、本邦初のサルコペニアの診療ガイドライン「サルコペニア診療ガイドライン2017年版」が発刊されました。 2018/04/19 呼吸器
Lancet誌から 3剤併用療法がCOPD患者の増悪を減らす 1つの吸入器による3剤併用と2剤併用を比較したRCT 極細粒子ベクロメタゾン+フマル酸ホルモテロール+グリコピロニウム(BDP/FF/G)の3剤併用、またはインダカテロール+グリコピロニウム2剤併用(IND/GLY)を、1つの吸入器を用いて投与するレジメンを、中等症から重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に適用し、52週間の増悪率を比較した二重盲検… 2018/03/01 呼吸器
トレンド◎ACOの診断と治療の手引きを読み解く 喘息とCOPDの合併例「ACO」をどう治療? 7つの特徴で喘息/COPD/ACOを拾い上げる 日本呼吸器学会は2017年12月、「喘息とCOPDのオーバーラップ 診断と治療の手引き2018」を発刊した。喘息とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のオーバーラップはACO(Asthma and COPD Overlap)と呼ばれ、喘息の要素を持つCOPD、COPDの要素を持つ喘息を含む疾患概念だ。ACOという概念が登場した今、何に注… 2018/02/13 呼吸器
JAMA Intern Med誌から COPD患者の治療開始後は心血管リスクが上昇 LABAやLAMA治療開始30日後辺りに発症リスクのピーク 長時間作用性β2刺激薬(LABA)と長時間作用性抗コリン薬(LAMA)は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する治療の要となっているが、それらの投与と心血管疾患(CVD)の関係については議論があった。台湾の国防医学院のMeng-Ting Wang氏らは、これらの治療を新たに開始したCOPD患者のCVDイベント… 2018/01/22 循環器
健常者はできるだけ排気ガスの少ないところでウォーキングを 交通排気ガス環境の運動が心肺機能に及ぼす影響 あけましておめでとうございます。今年も興味深い話題を見つけてお伝えしようと思いおますので、よろしくお願いします。今月は、「基礎から臨床への架け橋」という謳い文句に反するのですが、臨床研究でちょっと興味深い報告(下記論文)があったので、これを紹介します。… 2018/01/09 循環器
Lancet誌から 車の多い道でのウォーキングは避けるべき COPD患者は悪影響が特に大きい 英国Imperial CollegeのRudy Sinharay氏らは、60歳以上の健康なボランティアと、慢性閉塞性肺疾患(COPD)もしくは虚血性心疾患の患者を対象に、交通量が多く大気汚染レベルが高い道路と汚染レベルが低く車は通らない公園をウォーキングした場合の、呼吸器と心血管系への影響を比較するランダム化… 2017/12/27 呼吸器
NEJM誌から 好酸球の多いCOPDにメポリズマブは有効か? 300個/μL以上の患者では増悪を減らせそう 吸入ステロイド、長時間作用性β2刺激薬、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬の3剤を併用していても増悪を経験する好酸球数の多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に、抗IL-5抗体メポリズマブを追加投与する2件の臨床試験を行った英Oxford大学のIan D. Pavord氏らは、好酸球数が300個/μL以上の患… 2017/10/11 呼吸器
吸入ステロイド・β2刺激薬配合剤【第3回調査】 アドエアが首位キープもシェアは漸減 2位シムビコート、3位レルベアの順位には変化なし 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入ステロイド・β2刺激薬配合剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、48.2%の医師がサルメテロール・フルチカゾン(商品名アドエア)と回答した。第2位のブデソニド・ホルモテロール(商品名シムビコート)は31.2%、第3位のビランテロール… 2017/09/30 呼吸器
カウンターロックを故障と勘違い 2017年8月に、メプチンスイングヘラーのラベルが写真1のように変更になりました。その背景には、患者さんがカウンターロックを故障と勘違いして、製造販売会社のカスタマーセンターへ問合せするケースが少なくないという理由があるそうです。… 2017/09/25 呼吸器
エリプタの吸入指導はもうひと手間! 本年6月14日に、吸入ステロイド薬単剤であるアニュイティがエリプタの製品ラインアップの1つに加わりました。他のエリプタ製剤のレルベア、アノーロ、エンクレッセと容易に区別できるように、カバーの色がオレンジ色となりましたが、それ以外に、デバイスのカウンター側あるラベル面に、「吸入す… 2017/08/29 呼吸器
学会トピック◎欧州心臓病学会(ESC2017) 抗コリン吸入剤はCOPDに合併した心不全も改善 左室駆出率(EF)が低下した心不全(HFrEF)と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を合併した患者に対する長時間作用性抗コリン吸入剤チオトロピウムの投与は、呼吸器症状だけでなく心不全症状の改善も期待できるという。スペイン・バルセロナで8月26日から始まった欧州心臓病学会(ESC2017)で、日本大学循… 2017/08/28 循環器
カプセルを開けて薬粉だけをセットしたワケ 私たちの行っている吸入療法の講習会で、認定吸入指導薬剤師の先生とピットホールを検討していたとき、こんな意外な事例が報告されました。 2017/08/02 呼吸器
エリプタ新製剤登場で3剤併用時に起こる不思議 6月16日、吸入ステロイド薬(ICS)単剤の吸入薬アニュイティが発売されました。このアニュイティの吸入デバイスは、簡便な手技操作で吸入が可能と定評のあるエリプタが採用されています。 2017/07/03 呼吸器
吸入LABA:セレベントが依然として断トツ 第2位はオンブレス、第3位はオーキシス 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はサルメテロール(商品名セレベント)だった。医師の61.4%がサルメテロールを挙げ、最も人気のある長時間作用型吸入β2刺激薬であることが分かった。… 2017/05/25 医薬品
吸入抗コリン薬:チオトロピウムに9割弱の支持 第2位はイプラトロピウム、第3位はグリコピロニウム 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はチオトロピウム(商品名スピリーバ)だった。医師の86.7%がチオトロピウムを挙げ、最も人気のある吸入抗コリン薬であることが分かった。… 2017/05/18 医薬品
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 COPD患者の夜間低酸素への介入効果を検証すべき 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の中には、日中は問題ないにもかかわらず夜間に低酸素血症を来している患者が少なくない。夜間低酸素血症に対する治療が患者の予後を改善するか検証していく必要がある──。4月23日まで都内で開催された第57回日本呼吸器学会学術講演会で、東北大学産業医学分野先進… 2017/04/28 呼吸器
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 死亡診断「肺炎」の7割が直接の死因は衰弱や老衰 死亡診断書の死因病名が「肺炎」「誤嚥性肺炎」とされていた症例の約7割は、実際には肺炎が直接の死因ではなく、加齢性変化による衰弱などによって死亡している――。三重県立総合医療センター呼吸器内科の寺島俊和氏が、4月21~23日に都内で開催された第57回日本呼吸器学会学術講演会で発表した。… 2017/04/25 感染症
まずLAMAから?それともLABAから? 2014年9月24日掲載記事で紹介しましたように、プライマリ・ケア領域のかかりつけ患者の中には、COPDが未診断もしくは未治療のままの潜在患者さんが多く存在し、その約8割は1期(軽症)から2期(中等症)です(文献1)。そのため、プライマリ・ケア医が診療現場でCOPD(軽症から中等症)患者と診断… 2017/03/27 呼吸器
去痰薬:カルボシステインが6割の支持を集める 第2位はアンブロキソール、第3位はブロムヘキシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、去痰薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はカルボシステイン(商品名ムコダイン他)だった。医師の60.4%が同薬を挙げ、最も人気のある去痰薬であることが分かった。… 2017/03/02 呼吸器
トレンド◎相次ぐ配合剤の登場で変わる国内外のCOPD診療指針 喘息合併しないCOPDに吸ステは不要 日本版ガイドラインの改訂作業も進む、秋にも公表 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の国際的な診療指針が約6年ぶりに大幅に改訂された。吸入ステロイド薬の位置づけが後退し、長時間作用性気管支拡張薬が治療の中心となることが示された。さらに、増悪リスクの高いケースの初期治療では長時間作用性β2刺激薬(LABA)よりも長時間作用性抗コリン薬(LAMA… 2017/03/02 呼吸器
患者の「青色」、医師の「青色」 治療ステップの変更などで薬剤変更する際に、吸入デバイスごと他種に変更にしてしまうのではなく、使い慣れた同じ吸入デバイスをそのまま維持し、薬剤のみの変更で済むならば、その方がより望ましいと考えます。しかし、ここに思わぬピットホールが生じます。… 2017/01/26 呼吸器
トレンド◎COPDがII期になるとき骨密度が同時に低下 COPD患者が骨粗鬆症を発症しやすい理由 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は気管支や肺胞の慢性炎症に基づく肺病変が主体だが、この炎症は全身性で、そのため多くの併存疾患を誘発する。その1つが骨粗鬆症で、COPD患者に高率に合併するとされている。この肺と骨の関係について、2016年10月に仙台市で開催された第18回日本骨粗鬆症学会のシンポジ… 2017/01/19 呼吸器
呼吸器疾患 ガイドライン外来診療◆COPD(慢性閉塞性肺疾患) 安定期 すべての患者に……禁煙(禁煙外来の受診も含む)、予防接種(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン)、栄養指導(適正なBMIを維持)、運動療法(散歩など日常的な規則正しい運動)、併存症の適切な管理。息切れ症状がある患者に……強い労作時のみに息切れを感じる場合には短時間作用… 2017/01/06 呼吸器
吸入は「強く吸う?」それとも「はやく吸う?」 吸入指導をしていて常日頃から感じているのですが、吸入の仕方や息止めなどの吸入手技操作に対する表現、あるいは通気口やマウスピースなどのデバイスのパーツ部分の表記がメーカーごとに異なっていることに不便を感じています(表1、表2、表3参照)。… 2016/11/29 呼吸器
NEJM誌から COPD患者への長期酸素療法に再考が必要か? 症状が悪化した時のみの酸素補充と比べ有意差なし 安静時または運動時に中等度の酸素飽和度低下が見られる、安定期COPD患者に対する長期酸素療法の有効性は、これまで明らかではなかった。The Long-Term Oxygen Treatment Trial Research GroupのRobert Wise氏らは、原則として酸素補充療法を実施する介入群と、SpO2が悪化した時のみ酸素補充療法… 2016/11/29 呼吸器
颯爽(?)と片手操作をしてピットホール 吸入デバイスの操作に慣れてくると,それまで両手で行うように指導されていた吸入手技操作を、片手で済まそうとする患者さんが出てきます。本来は両手ですべき操作を片手で行うと、ピットホールに陥り、有効な吸入ができなくなる場合があるので、注意が必要です。… 2016/11/10 呼吸器
利き手を意識した吸入指導 ほとんどのデバイスの吸入指導箋(吸入手順説明書)は、利き手が右利きの場合を想定して作成されています。従って、患者さんが左利きの場合には、吸入指導箋の左手と右手を入れ替えて説明することになります。力を入れやすい利き手で動きのある動作をする方が患者さんも自然な操作ができるからです… 2016/10/20 呼吸器
Lancet誌から COPD患者に1つの吸入器による3剤併用が有望 半年の治療で投与前と投与2時間後のFEV1を有意に改善 増悪リスクの高い慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象に、長時間作用性ムスカリン受容体遮断薬、吸入ステロイド、長時間作用性β刺激薬の3剤を単一の吸入器を通じて投与するレジメンの有効性と安全性を、吸入ステロイドとβ刺激薬の2剤を投与するレジメンと比較する臨床試験を行った英Manchester… 2016/09/29 呼吸器
特集◎吸入療法の失敗はこう防ぐ《3》 チームでチェック!吸入手技のミスは防げる 「20円から60円の負担増について患者から同意を得るという一手間を掛けるだけで、ここまで吸入療法のレベルを向上させられるとは思わなかった」──。大阪赤十字病院(大阪市天王寺区)呼吸器内科副部長の吉村千恵氏は、薬局薬剤師との連携の成果に満足げだ。…… 2016/09/20 呼吸器
特集◎吸入療法の失敗はこう防ぐ《2》 吸入薬は「デバイスを処方する」意識で選ぶ なぜ患者は吸入デバイスの使い方を誤るのか。数多くの誤った使い方を発見してきた東濃中央クリニックの大林氏は、「原因は吸入デバイス側にあるのではなく、患者の加齢現象や生活習慣などに起因する」と指摘する。… 2016/09/16 呼吸器
特集◎吸入療法の失敗はこう防ぐ《1》 驚愕!患者が犯した思いもよらない吸入ミス 吸入療法が気管支喘息やCOPD治療の主役となり、数多くの吸入薬が使用可能になった。しかし、吸入療法に失敗する患者は少なくない。… 2016/09/15 呼吸器
ブリーズヘラーで音がしないピットホール 薬剤カプセルをブリーズヘラー内にセットし、正しく吸入準備をしたはずなのに、いざ吸入すると、吸った時に出るはずのカラカラという音がなぜかしない?? そんなことがブリーズヘラーでは起こりえます。デバイス内でカプセルが振とうし、カラカラと音がするときにカプセルの穴から薬剤が出てく… 2016/09/12 呼吸器
吸入指導時の望ましいポジショニング 患者に吸入指導を行う際に、カウンター越しに患者さんと向かい合って指導をしていないでしょうか? この対面のポジショニングこそが、ピットホールが生じる原因の1つです。 2016/08/18 呼吸器
吸入デバイスのキャップを侮るなかれ 本来、吸入デバイスのキャップは、マウスピース部分をカバーし、マウスピースの清潔を保持する目的で付いています。しかし、中には清潔保持だけではなく、様々な機能を持っているものがあります。キャップといって侮るなかれ。表にその役割をまとめてみました。… 2016/08/10 呼吸器
吸入練習機(トレーナー)はどのように用いるか ドライパウダー型吸入薬の場合、患者さん自身が吸気努力し、薬剤を吸うので、一定基準の強さ以上の吸入力がなければなりません。表1に、最低限必要な吸気流速を示します(2014年2月号に同様の表を示しましたが、今回は新規デバイス分を追加しています)。… 2016/08/03 呼吸器
NEJM誌から LABA・LAMA併用はLABA+吸入ステに勝る インダカテロール/グリコピロニウムとサルメテロール/フルチカゾンのRCT 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪は、肺機能の低下を加速し、QOLの低下、入院、死亡率を増加する。英Imperial College LondonのJadwiga A. Wedzicha氏らは、過去1年間にCOPD増悪を経験している患者に、インダカテロール/グリコピロニウム吸入の有効性と安全性を、サルメテロール/フルチカゾン吸… 2016/06/14 呼吸器
Lancet誌から COPDの治療薬は心血管リスクを減らさない フルチカゾン・ビランテロールの大規模二重盲検RCT 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者は、心血管疾患を合併していることが多い。英国Manchester大学のJorgen Vestbo氏らは、そうした患者に、フルチカゾンとビランテロールを併用した多施設二重盲検プラセボ対照試験SUMMITを行い、このレジメンは呼吸器症状を軽減するが、総死亡率や心血管アウトカムを… 2016/05/27 呼吸器