外来で診る肺炎診療(2) 肺炎診療に喀痰培養や血液培養は不要? 米国胸部学会と米国感染症学会の新ガイドラインの検査への推奨を読み解く みなさんは肺炎を疑う患者さんに、外来においてどのような検査を追加しますか? 「レントゲンで肺炎像あるから、CT追加して!」というのはよくある総合病院の外来や救急室でのやり取りです。なぜ、ここで胸部CTなのでしょう。肺炎に全て胸部CTを追加していたら、総合病院での外来ならともかく、… 2019/11/25 感染症
「なかなかよくならない喘息」は本当に喘息? 今回は症例をいったんお休みして、この時期に増える相談事を取り上げさせてください。つい先日も電話がかかってきました。「ご高齢の喘息患者さん、薬剤を追加しても改善しないんです」。なかなかよくならない喘息、皆様も一度は出会ったことがあるのではないでしょうか。… 2019/11/14 呼吸器
胃瘻ではなく経鼻胃管を選択したが…… 経口での食事摂取を1カ月以内に確立できるのか、2週間の訓練で判断 今回は、頸椎に異常増殖した骨棘のために嚥下障害を来した症例についての4回目となります。読者の皆様も、ここまで長引くとは……、としびれをきらしておられるかもしれません。実際に担当した私たちチームも、うまくいくはずが期待外れの結果となることを繰り返し、実に頭を悩ませたものでした。し… 2019/09/20 呼吸器
ここからが主治医力の見せどころ しばしば誤嚥性肺炎の原因となる意外なあの疾患 前回の記事で、誤嚥性肺炎と肺水腫に対して多面的な初期治療を開始した高齢男性を思い出してください。治療を開始して状態がやや安定したところで安心してしまいそうですが、誤嚥性肺炎はここからが主治医力の見せどころです。… 2019/07/17 循環器
肺炎を繰り返す若年女性、原因はまさかの… あるとき、何度も肺炎を繰り返す若い女性患者さんを紹介されました。2年間で10回という回数は、私を驚かせるのに十分な病歴でした。いずれも軽症の肺炎で、内服抗菌薬で治癒したものもありました。 2019/06/21 呼吸器
「誤嚥性肺炎か、心不全か」で悩んだら 年度が替わり、元号が変わり、誤嚥性肺炎の診療への意気込みも新たな局面を迎えています。そしてこのたび、連載を再開させていただくこととなりました。これまで、誤嚥性肺炎の診療の基礎となる考え方を共有いたしました。では、実際の患者さんを前にしたときに、これらをどう活用するのでしょう… 2019/06/20 呼吸器
学会トピック◎第59回日本呼吸器学会学術講演会 NHCAP患者の退院時に処方薬整理は積極的に 医療・介護関連肺炎(NHCAP)患者の多剤服用状態に対して介入しても予後を悪化させない。だから積極的に処方薬を見直すべきではないか──。千葉大学医学部附属病院呼吸器内科の佐々木篤志氏らは、第59回日本呼吸器学会学術講演会(4月12~14日、開催地:東京・千代田区)で、医療経済やポリファー… 2019/04/19 呼吸器
「お楽しみ程度の経口摂取を」で本当にいいの? 「QOLを考えて、お楽しみ程度の経口摂取を……」。誤嚥性肺炎のカンファレンスでよく耳にする言葉です。主治医として方針決定を求められたとき私もつい口走る、聞こえの良い表現です。経口摂取を継続しつつ発熱の頻度も減れば、日々の生活の質は担保されるかもしれません。しかしときに、「精査や… 2019/01/22 呼吸器
医師2702人に聞いた「肺炎球菌ワクチンの接種を勧めていますか?」 肺炎球菌ワクチンを口頭で推奨は半数以下 患者が接種しないのは「予防接種を知らない・無関心」 65歳以上で定期接種の対象となっている、23価の肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌夾膜ポリサッカライドワクチン:PPSSV23、商品名ニューモバックスNP)の接種率は、全国で4割程度。同じく、65歳以上で定期接種化されているインフルエンザワクチンの接種率(約5割)よりも、依然として低いままだ。… 2018/12/20 感染症
シリーズ◎忘れられないカルテ 震える指が指した50音ホワイトボードの「ありがとう」 精神科単科病院勤務医(40歳代、国立大卒) 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/12/18 呼吸器
誤嚥性肺炎の「退院」って何だろう? 「退院がゴール」ではないことを忘れないで 「誤嚥性肺炎の患者さんは、どうなれば帰れるんですか」。患者さんを一緒に担当してくれている看護学生さんに先日、こう聞かれました。透き通ったその眼差しに、しばらく答えが出ませんでした。 2018/12/14 呼吸器
誤嚥性肺炎の誤解を解く(予防編) 誤嚥させない、肺炎にしない、苦しませない 実は多い口腔ケア中の誤嚥にも注意 誤嚥性肺炎の診断、治療とお話ししてきましたが、実は予防が奥深いのです。単に肺炎を予防すればよいわけではありません。誤嚥性肺炎=悪、誤嚥性肺炎がない状態=最善とは限らず、価値観は十人十色です。誤嚥性肺炎を繰り返しても「あのうどんは最高においしかった」と満足そうな方もおられれば… 2018/11/21 呼吸器
学会トピック◎第67回日本感染症学会東日本地方会学術集会 救護施設で肺炎球菌感染症のアウトブレイク 5例中、初発者を含む2例はPPSV23ワクチンの接種歴あり 救護施設において、肺炎球菌感染症の血清型19Aによるアウトブレイクが発生したことが報告された。早期介入で咽頭保菌調査と予防的除菌療法を行った結果、アウトブレイクは5例にとどまり終息に至った。5例のうち初発例を含む2例に23価肺炎球菌多糖体ワクチン(PPSV23)の接種歴があり、ワクチンに… 2018/11/01 感染症
肺炎球菌ワクチンはインフルとの同時接種を 中島啓氏(亀田総合病院呼吸器内科)に聞く 65歳以上に1回定期接種が行われている23価肺炎球菌夾膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)だが、その接種率は約4割にとどまる。PPSV23の接種率向上を目指し、PPSV23と4価インフルエンザワクチンを同時接種した場合の肺炎球菌への免疫原性に関する論文を執筆した亀田総合病院(千葉県鴨川市)呼吸… 2018/10/24 感染症
誤嚥性肺炎の誤解を解く(治療編) 「絶食、スルバクタムアンピシリン」でいいの? 「狙いを定めた」全身管理が鍵 誤嚥性肺炎の治療を尋ねられると、「絶食、スルバクタムアンピシリン!」などと反射的に答えていないでしょうか。これは私自身、耳が痛いことで、次々と新患が来る中で指示を求められると反射に流されがちですし、純粋な後輩たちに、しばしばそんな姿を見せてしまってきた気がします。… 2018/10/23 感染症
トレンド◎ワクチン型が激減、重症例は高齢にシフト 肺炎球菌感染症の「常識」が変わる 2010年に小児への肺炎球菌結合型ワクチン接種が導入されて以降、ワクチンが対象とする肺炎球菌は激減し、非ワクチン型が台頭。一方で、重症例の高齢者シフトが鮮明になるなど、肺炎球菌感染症の「常識」は崩れつつある。… 2018/10/10 感染症
誤嚥性肺炎の誤解を解く(診断編) 本当に誤嚥? 誤嚥の原因は? なぜ肺炎に? 誤嚥性肺炎は3段階に分けて考えよう 誤嚥性肺炎の診療になぜそんなに興味を持つのかと、よく聞かれます。そう聞きたくなる感覚の根底にはもしかしたら、「誤嚥性肺炎の患者さんには、してあげられることが少ない」という、受容のような諦めのような、何かが隠れているかもしれません。… 2018/09/20 呼吸器
厚生労働省委員会、肺炎球菌ワクチン定期接種は現状維持で合意 65歳以上への13価肺炎球菌ワクチン定期接種化は「難しい」 厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会は9月10日、65歳以上に1回定期接種が行われている23価肺炎球菌夾膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)接種を、13価ワクチン(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン:PCV13)を追加することは「難… 2018/09/12 感染症
肺炎が治っても元の生活に戻れない 朝夕の食事のときに必ず会いに行きました 息苦しいことは、生きていく上で何よりもつらいに違いない。そう思って呼吸器内科から研修することを選び、初めて主治医として受け持たせていただいたのが誤嚥性肺炎の方でした。尊敬してやまない部長に、「この患者さん頼むわ」と任せていただけたのは今も忘れられません。糊のきいた白衣に身を… 2018/08/28 呼吸器
緊急インタビュー◎西日本豪雨被災者への医療対応(避難所生活編) 避難所では日の高いうちは体を動かすことが肝心 西日本豪雨によりお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げます。被災地でも連日30℃を上回る日が続き、避難所での生活を強いられている方々の健康状態が心配されます。避難所生活も長くなっていく中、今後、どんなことに注意すべきか、日本老年医学会高齢者医療委員会高齢者災害医療小委員会の… 2018/07/18 呼吸器
緊急寄稿◎西日本豪雨被災者への医療対応(肺炎・栄養編) 高齢者の避難所肺炎、予防のカギは「お粥」 西日本豪雨によりお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げます。避難所で生活する高齢者の肺炎予防について、愛知医科大学緩和ケアセンターの前田圭介氏が緊急寄稿してくださいました。前田氏は2016年、熊本県内の医療機関に勤務していたときに熊本地震を経験し、被災者のケアに尽力なさって… 2018/07/11 感染症
学会トピック◎第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 誤嚥性肺炎の予防に“食・動・栄・起・口・機” 高齢化の進展で今後、誤嚥性肺炎患者は増加すると見込まれているが、治療や再発予防には、医学的な介入にとどまらず、患者を取り巻く様々な背景を踏まえた診療が求められる。6月16日から三重県津市で開催された第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会では、誤嚥性肺炎に詳しい3人の演者が登壇… 2018/07/05 呼吸器
「積極的な治療は控える」と決めていたものの… 今年3月14日、厚生労働省は「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」を発表しました。終末期医療の在り方については、1987年に初めて検討会が開催されて以来、何度も検討会が開催されており、今回のガイドラインは、2007年に策定された「人生の最終段階における医… 2018/05/04 呼吸器
誤嚥性肺炎って何科の疾患? 先日、感染症関連の勉強会にお呼ばれして、誤嚥性肺炎について話してきました。当院は基本的に救急車で搬送された方は救急科が対応します。夜間に緊急入院した患者さんで、他科での緊急検査・処置・手術が必要ではない人も、まずは救急科入院として対応。その後総合診療科と救急科で新入院患者さ… 2017/12/14 救急医療・集中治療
肺炎と診断して安心してはいけない 1年目初期研修医と指導医の2人が、その日に出会った患者さんを通じて、明日からの診断力アップにつながる診断のポイントを対話形式で紹介していきます。今回は、長引く咳嗽と発熱、増悪する呼吸困難で来院した70歳男性のケースです。… 2017/11/02 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
CHEST誌から ベンゾジアゼピンの処方は市中肺炎のリスク ベンゾジアゼピンには睡眠薬や抗不安薬などがありますが、これらの使用が肺炎のリスク上昇と関連しているのではないかと考える研究グループがたくさんあります。ついつい病棟で約束指示として不眠時に処方してしまうベンゾジアゼピン。そろそろ昭和のプラクティスから脱却しなければならない時代… 2017/10/20 呼吸器
特集◎あなたが救う敗血症《インタビュー》 敗血症は治る病気です 名古屋大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学分野教授 松田 直之氏 ショックに陥れば死亡率は30%以上にも及ぶ敗血症。近年、病態の解明が進み、微生物の含有成分が主要臓器の炎症性受容体に作用して全身性炎症を惹起し、臓器不全に至る機序が分かってきた。病態に基づく集中治療を実践し、敗血症の救命率を著しく向上させている松田氏に、その勘所を聞いた。… 2017/10/16 感染症
特集◎あなたが救う敗血症《感染予防》 敗血症診療のゴールは救命から社会復帰へ 敗血症の救命に成功し、療養型病院に転院した85歳男性。一般病棟入院中にリハビリテーションを行ったものの弱った筋力は完全には戻らず、転院時は車椅子に座れる程度までの回復にとどまっていた。療養型病院に転院してからは認知機能の低下も認められた。転院から1カ月後、男性は夕食時の誤嚥を契… 2017/10/13 感染症
特集◎あなたが救う敗血症《初期治療》 血培必須、1時間以内にしっかり抗菌薬投与 敗血症を疑ったら、時間との戦いが始まる。東海大の井上氏は「敗血症を疑って1時間以内に『sepsis six』のうちできるものを全て行い、専門施設に紹介してほしい」と話す。ICU搬送前にも積極的に行いたいsepsis sixとは図3に示す6項目だ。… 2017/10/12 感染症
特集◎あなたが救う敗血症《早期発見》 実地医の「何かおかしい」で敗血症を救命せよ! 敗血症の死亡率を低下させるためには、ICU内での治療だけでは限界がある。まずはICU外で敗血症が疑われる例をより早期に発見することが重要だ。 2017/10/11 感染症
特集◎あなたが救う敗血症《プロローグ》 敗血症の早期拾い上げにqSOFAを使いこなせ! 感染症にかかっていれば、どの患者でも引き起こす可能性がある敗血症。全身性炎症によって主要臓器が傷害されるため、救命困難な病態と思われがちだが、疑わしい症例を早期発見・治療すれば死亡率は下げられる。患者が死を免れるか否かは、第一線臨床医の対応にかかっている。… 2017/10/10 感染症
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《インタビュー》 高齢者肺炎にも緩和ケアの概念を 長崎大学理事・副学長 河野茂氏 日本呼吸器学会は4月に「成人肺炎診療ガイドライン2017」を発表。誤嚥を繰り返したり終末期にある高齢者の肺炎に対し、「積極的な治療を差し控える」選択肢を明示した。ガイドライン作成委員長を務めた河野氏は、「高齢者の肺炎は即治療ではなく、本人の意思やQOLを優先して判断すべきだ」と話す。… 2017/06/20 呼吸器
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《提言》 かかりつけ医は肺炎患者の伴走者たれ 今日も、多くの高齢肺炎患者が病院に救急搬送されている。「どこまで治療すべきか」と疑問を抱きながらも治療を行う医師がいる。自分がどんな最期を迎えたいか意思を示す機会がないまま、望まない治療を受けている患者がいる。今の状況は、患者にとっても医療者にとっても不幸だ。… 2017/06/19 呼吸器
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《私のやり方-3》 急変時の対処法を事前に家族によく説明 荒井康之氏(生きいき診療所・ゆうき院長)に聞く 高齢者が肺炎になったときには、入院医療と在宅医療、それぞれのメリット・デメリットを伝え、医学的な助言も加えながら、患者・家族の治療の場所の選択を支援するようにしている。 2017/06/16 呼吸器
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《私のやり方-2》 高齢者肺炎、改善可能な低栄養を見逃さない 小野沢滋氏(みその生活支援クリニック院長)に聞く 在宅医療の経験から、患者が望む環境で最善の治療をすべきだと考えている。例えば肺炎を起こしても、「入院はしたくない」と希望していれば1日に何度も点滴を行うのは困難な場合が多い。であれば1回投与のセフトリアキソンによる治療を選択するといった考え方で対応可能だろう。… 2017/06/15 呼吸器
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《私のやり方-1》 肺炎の治療方針決定の要はかかりつけ医 高山義浩氏(沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科)に聞く 終末期の肺炎治療では、どの抗菌薬をどこまで使用すべきか、どの時点で差し控えるか悩むことは少なくない。ただ、それは個々の判断であって、何らかの基準を示すことは難しい。医学的な適応を踏まえつつも、患者の生き方や家族の受け止め方から総合的に判断することが大切だ。… 2017/06/14 呼吸器
特集◎その肺炎 治す? 治さない?《ガイドラインを読み解く》 どうする?「治療しない肺炎」の診療 新ガイドラインは高齢者肺炎について、まず疾患終末期や老衰の状態かどうかを評価するよう求めている。該当しなければ従来通り最適な抗菌薬治療を、当てはまる場合には患者の意思やQOLを考慮する治療・ケアを推奨する。… 2017/06/13 呼吸器
「治療しない」選択の是非は? 2017年4月に発表された「成人肺炎診療ガイドライン2017」の最大のポイントは、繰り返す誤嚥性肺炎や終末期の肺炎などに対して「個人の意思やQOLを尊重した治療・ケア」を推奨したこと。治療を行わない可能性をガイドラインで示したことに6割の医師が賛意を示した。… 2017/06/12 呼吸器
「何かあったら救急車呼んで」から脱却を 「先週退院したばかりなのに、また来てしまった。入院のたびに治療してせん妄を起こして、この患者さんは幸せなのだろうか……」「すぐ繰り返すことが分かっているのに、治療して意味があるのだろうか……」。病院に救急搬送されてきた高齢の肺炎患者さんを前に、そんな思いを持ったことのある医師… 2017/06/07 呼吸器
なぜ肺炎ガイドラインに「治療しない」選択肢を盛り込んだか ガイドライン作成委員を務めた大阪大学感染制御学教授の朝野和典氏に聞く 2017年4月末、日本呼吸器学会は成人肺炎診療ガイドライン2017を刊行した。これまで肺炎診療のガイドラインは、成人市中肺炎(CAP:community acquired pneumonia)、成人院内肺炎(HAP:hospital acquired pneumonia)、医療・介護関連肺炎(NHCAP:nursing and healthcare associated pneumonia… 2017/05/19 感染症
ニュース追跡◎じわり増えるレジオネラ症 広島入浴施設でレジオネラ集団感染、死亡例も 広島県の入浴施設利用者にレジオネラ症が多発、うち男性1人が死亡した。レジオネラ症患者数は増加傾向にあり、その多くは入浴施設の利用者だ。感染後肺炎に進展しやすいため、問診による早期拾い上げが欠かせない。… 2017/05/08 感染症
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 【詳報】成人肺炎診療ガイドライン2017発表 繰り返す誤嚥性肺炎・終末期肺炎に「治療しない」選択肢 日本呼吸器学会は4月21日、3年以上の年月をかけて作成した「成人肺炎診療ガイドライン2017」を発表した。これまで肺炎診療のガイドラインは、成人市中肺炎(CAP:community acquired pneumonia)、成人院内肺炎(HAP:hospital acquired pneumonia)、医療・介護関連肺炎(NHCAP:nursing and hea… 2017/04/27 感染症
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎患者の8割がポリファーマシー ポリファーマシーが先か、医療・介護関連肺炎が先か?──。医療・介護関連肺炎(NHCAP)で入院した患者のカルテ情報の解析から、入院時処方薬剤数が5剤以上のポリファーマシー状態にある患者は8割に上ることが明らかとなった。ポリファーマシーがNHCAPの発症に関与したのか、NHCAPを発症しやすい… 2017/04/26 呼吸器
学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 死亡診断「肺炎」の7割が直接の死因は衰弱や老衰 死亡診断書の死因病名が「肺炎」「誤嚥性肺炎」とされていた症例の約7割は、実際には肺炎が直接の死因ではなく、加齢性変化による衰弱などによって死亡している――。三重県立総合医療センター呼吸器内科の寺島俊和氏が、4月21~23日に都内で開催された第57回日本呼吸器学会学術講演会で発表した。… 2017/04/25 感染症
マクロライド系:クラリスロマイシンが断トツ 第2位はアジスロマイシン、第3位はエリスロマイシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いマクロライド系抗菌薬を聞いたところ、第1位はクラリスロマイシン(商品名クラリシッド、クラリス他)だった。医師の62.5%がクラリスロマイシンを挙げ、最も人気のあるマクロライドであることが分かった。… 2017/01/19 医薬品
トレンド◎高度な呼吸管理とQOLの維持を両立 呼吸管理の“空白”を埋めるハイフローセラピー 従来の酸素療法では治療効果が不十分。しかし、次の治療ステップである非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)は患者に拒否されてしまう――。現場の呼吸管理でしばしば遭遇するこんな困ったケースに対応できる新しい手段として、ここ数年で急速に広がっているのがハイフローセラピーだ。従来の酸素療法と比… 2016/12/15 呼吸器
呼吸器疾患 ガイドライン外来診療◆肺炎(市中肺炎) 世界一ともいわれる医療制度を作り上げた日本に、欧米のガイドラインは適用できない。また、高齢者の肺炎は、加齢に伴う脳血管障害に伴う誤嚥によると考え、マイルドな治療を選択すべきと考える。定型肺炎の主要起炎菌である肺炎球菌を第1に考慮し、肺炎球菌ワクチンを用いた予防に力点を移すべきで… 2016/12/09 呼吸器
ニューキノロン:レボフロキサシンが依然断トツ 第2位はガレノキサシン、第3位はオフロキサシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いニューキノロン系抗菌薬を聞いたところ、第1位はレボフロキサシン(商品名クラビット他)となった。医師の74.0%が同薬を挙げ、最も人気のあるニューキノロン系抗菌薬であることが分かった。… 2016/11/03 感染症
リポート◎鳥関連過敏性肺炎は全国に6000人いる!? その難治性肺炎、ダウンジャケットが原因かも 国内の潜在患者数は6000人ほどとも言われる「鳥関連過敏性肺炎」。しかし、呼吸器専門医であっても、原因不明の「特発性間質性肺炎」、難病指定の「特発性肺線維症」と診断し、適切な治療を行えていないケースが多いことが指摘されている。的確に診断して抗原を回避すれば線維化の進行を抑制し、… 2016/10/21 呼吸器
State of the arts◆特発性肺線維症 新たな抗線維化薬の登場でIPF治療における選択肢が増えた 地域医療振興協会練馬光が丘病院常勤顧問呼吸器内科 杉山 幸比古氏 特発性肺線維症(IPF)は、慢性に肺の線維化が進行し呼吸機能が低下する、原因不明の難治性の間質性肺炎である。IPFの発症機序は、明らかになっていないが、リスク因子として、男性、加齢、喫煙などの患者関連因子と、金属・木材の粉塵曝露歴などの環境因子が挙げられる。… 2016/10/20 呼吸器
【適応拡大】チオトロピウム(スピリーバ) M3受容体に結合し長時間作用する気管支拡張薬 2016年8月26日、長時間作用性吸入気管支拡張薬チオトロピウム臭化物水和物(商品名スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入)の適応拡大と、気管支喘息のみの適応を有する1.25μgの低用量剤形(スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入)の製造販売が承認された。… 2016/09/30 医薬品
トレンド◎3つの病態別にあった肺炎治療ガイドラインの統合・改訂作業進む 高齢者肺炎を「治療しない」選択肢に踏み込む 日本呼吸器学会の成人肺炎診療ガイドラインの改訂、統合作業が進んでいる。肺炎診療のガイドラインは、これまで成人市中肺炎(CAP:community acquired pneumonia)、成人院内肺炎(HAP:hospital acquired pneumonia)、そして医療・介護関連肺炎(NHCAP:nursing and healthcare associated pne… 2016/05/31 呼吸器
感染と静電気に配慮したコケやすいあの靴 僕は病院でクロックスを履いています。クロックスには穴が空いているため、感染防御上問題があるとされますが、最近は穴の空いていない医療用のものが販売されています。またクロックスといえば、以前スウェーデンで、これを履いていたところ静電気を過剰に帯電してしまい、精密機器に影響を与え… 2016/03/17 救急医療・集中治療
リポート◎高齢肺炎患者の予後改善を目指す 肺炎で「とりあえず禁食」はもうやめよう NHCAP診療ガイドラインが明らかにした現実 肺炎治療において薬物治療の標準化が進み、肺炎そのものの治療成績は向上している。しかし、誤嚥性肺炎の高齢者など、肺炎が治っても退院できない患者が増えている。高齢肺炎患者の予後を改善するにはどうしたらよいのだろうか。… 2016/02/04 呼吸器
高齢者肺炎で入院や抗菌薬治療は必要か(2) 「高齢者肺炎に抗菌薬」でQOLが低下? 前回の続きで、今回は高齢の肺炎患者に対する入院・抗菌薬治療が実臨床において有効であるのかについて解説します。前回に述べた通り、高齢者肺炎は、「感染症」+「基礎疾患(およびその増悪)」から成ります。では、高齢者肺炎の死亡増加という現象は、果たして感染症としての肺炎に抗菌薬が効… 2015/12/29 呼吸器
特集◎早わかり!今冬のインフルエンザ《5》 インフルエンザ肺炎◆呼吸不全を見逃すな 今冬はAH1pdm09が2シーズンぶりに流行する兆し。「AH1pdm09は肺炎を起こしやすく、2009年のパンデミック到来時、入院例の80%は小児。約1万人の小児が肺炎で入院した」。こう振り返る岡山労災病院(岡山市南区)院長で厚労省「新型インフルエンザ等への対応に関する研究」主任研究者の森島恒雄氏… 2015/12/16 感染症
JAMA誌から AZMの早期投与、小児肺炎の重症化を抑制 下気道感染を繰り返す小児600人を対象としたプラセボ対照試験で判明 肺炎や気管支炎などの下気道感染症を繰り返す未就学児に対して、気道感染の症状が現れ、重症化の気配を保護者が感じた時点でアジスロマイシン(AZM、商品名ジスロマック他)を飲ませると、重症化が抑制できることが分かった。… 2015/12/04 呼吸器
JAMA誌から ワクチンは「インフルエンザ肺炎」も予防 米の市中肺炎研究EPICのデータ解析で判明 インフルエンザ肺炎例とそれ以外の病原微生物による肺炎例のインフルエンザワクチン接種率を比較する症例対照研究で、ワクチン接種によりインフルエンザ肺炎による入院が56.7%抑制できるとの推計が得られた。… 2015/10/22 感染症
State of the arts◆高齢者肺炎 特徴の異なる2種類のワクチンを効果的に使う 長崎大学副学長 河野 茂氏 厚生労働省の2011年人口動態統計によれば、肺炎による死亡者の96%を65歳以上の高齢者が占める。「高齢者肺炎への対策が極めて重要なのはいうまでもない」と長崎大学副学長の河野茂氏は訴える。… 2015/10/21 呼吸器
Lancet誌から 脳卒中後の抗菌薬予防投与に肺炎抑制効果なし 嚥下障害合併者を対象としたランダム化比較試験STROKE-INFで判明 英国の脳卒中ユニットに入院した脳卒中患者のうち、脳卒中後に嚥下障害を発症した1200人を対象に行われたランダム化比較試験「STROKE-INF」で、抗菌薬を予防投与しても肺炎の発症率は低下しないことが分かった。… 2015/09/18 循環器
「いやいや、それは痰ではありません」 私が初めて気管支鏡を触った日。指導医の女医の先生が手取り足取り教えてくださったのはもう何年前のことでしょうか。「上部消化管内視鏡と違ってね、気管支は軟骨があってカタいから、おそるおそるカメラを挿入しなくても大丈夫だよ」と言われたものの、気管支の壁に当たって患者さんが咳き込む… 2015/08/28 呼吸器
私の処方◎中浜 力氏(中浜医院院長) 抗菌薬を静注から経口へ 重症化防ぐ「スイッチ療法」 高齢者肺炎の外来マネジメント 患者は要介護の82歳女性。活気不良、食欲不振を訴え当院を受診し、感冒後の二次性細菌性肺炎が疑われた。外来でセフトリアキソン(商品名ロセフィン他)の点滴静注を4日間続け(変更前)、呼吸困難感の改善や白血球数正常化などが確認できたため、経口抗菌薬のガレノキサシン(ジェニナック)に変… 2015/07/27 感染症
「説明が足りない!」(後編) 余命は誰にも分からない 前回(「食道楽 vs 誤嚥性肺炎」)の続きから始めます。前編の要約:知的能力障害に加え、統合失調症がある田中さん(仮名、享年78歳男性)。食べることが好きな田中さんだが、誤嚥性肺炎を繰り返すため、胃瘻造設を検討し始めた。… 2015/07/02 精神・神経
【新薬】シンフロリックス 日本初の肺炎予防用小児肺炎球菌ワクチン 2015年3月26日、細菌ワクチン製剤のシンフロリックス水性懸濁筋注の製造販売が承認された。適応は「肺炎球菌による侵襲性感染症および肺炎の予防」であり、初回免疫として1回0.5mLずつ3回、いずれも27日間以上の間隔で筋肉内に注射する。追加免疫としては1回0.5mLを1回、3回目接種から4ヵ月以上の… 2015/06/20 小児科
学会トピック◎第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 医療・介護関連肺炎の血培陽性率は5.8% 全例からの血培検体採取は不要か、2病院の過去起点コホート研究が示唆 医療・介護関連肺炎(NHCAP)の患者に対し、日本呼吸器学会のガイドラインでは全例への血液培養検査の実施が推奨されている。しかし、2病院に入院したNHCAP患者308人を対象とする研究で、陽性率は5.8%と決して高くないことが分かった。… 2015/06/19 感染症
マクロライド系抗菌薬:クラリスロマイシンが一番人気 第2位はアジスロマイシン、第3位はエリスロマイシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いマクロライド系抗菌薬を聞いたところ、第1位はクラリスロマイシン(商品名クラリシッド、クラリス他)だった。医師の65.0%がクラリスロマイシンを挙げ、最も人気のあるマクロライドであることが分かった。… 2015/06/18 感染症
第4回 食べられるのにこんなに点滴して大丈夫!? 栄養バランスを考慮した静脈栄養のコツ (前回からの続き)本来必要なエネルギー量の4分の1程度しか摂取できていないことが分かった、入院中の田中六男さん(75歳)。食事が取れるようになるまで、必要カロリーを点滴で補ってほしいと国木医師と薬剤師に相談・依頼したところ、タンパク質や脂質を補う目的でアミノ酸製剤であるビーフリー… 2015/06/10 呼吸器
肺炎で入院中の80歳男性が死亡、韓国MERS感染の死者は6人に 死亡例のほとんどに呼吸器系の疾患 韓国の中央MERS管理対策本部は6月8日午前、新たに1人の死亡例が確認されたと発表した。韓国のMERS感染の死者はこれで6人となった。患者数は87人で、患者ベースの致死率は約7%となった。 2015/06/08 感染症
リポート◎現場を悩ます免疫再構築症候群(IRIS) リウマチ治療中の結核合併、どう対処? 重症例ではやむを得ず禁忌の生物学的製剤の再投与も リウマチやクローン病患者に対する生物学的製剤の普及に伴い、こうした基礎疾患に細菌性肺炎や結核、ニューモシスチス肺炎などを合併するケースが増えつつある。ところが、呼吸器感染症の治療をする際に生物学的製剤を中止することで、免疫反応が過剰になり、基礎疾患と呼吸器疾患双方の病態のコ… 2015/05/28 呼吸器
Int J Tuberc Lung Dis誌より 気管支鏡は鼻と口、どっちから入れますか? 内視鏡をするときに経口挿入か経鼻挿入かという選択肢を選べるようになったのは、カメラの径が細くなったからと言われています。技術の進歩が成せるワザですね。若手医師は細い気管支鏡に慣れていることもあり、経鼻で行うことも少なくありませんが、個人的には経口で気管支鏡を挿入する方が慣れ… 2015/05/01 呼吸器
ニューキノロン:レボフロキサシンが圧倒的人気 第2位はガレノキサシン、第3位はオフロキサシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いニューキノロン系抗菌薬を聞いたところ、第1位はレボフロキサシン(商品名クラビット他)だった。医師の76.7%がレボフロキサシンを挙げ、最も人気のあるニューキノロンであることが分かった。… 2015/04/30 感染症
学会トピック◎第55回日本呼吸器学会学術講演会 沖縄のNTM症、肺MAC症が少ない傾向か 検出された肺非結核性抗酸菌の半数以上が迅速発育菌 国内における非結核性抗酸菌(NTM)症の原因菌は、約70%と大半がMycobacterium avium complex(MAC)とされている。しかし、沖縄県立中部病院で採取された呼吸器検体からNTMが検出された患者を対象にサーベイランスを実施した結果、同定される原因菌の頻度は本土とは異なり、治療が困難とされるM… 2015/04/22 感染症
NEJM誌から 市中肺炎への抗菌薬はβラクタム単剤でよい オランダから新たな報告、CAP-START試験でマクロライド併用、ニューキノロン単剤と90日死亡率に有意差なし オランダUtrecht大学医療センターのDouwe F. Postma氏らは、90日総死亡率を指標として、(1)βラクタム系抗菌薬の単剤投与、(2)βラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用、(3)ニューキノロン系抗菌薬の単剤投与──という3つの治療戦略の有効性と安全性を比較する非劣性試験を実施。… 2015/04/20 感染症
PLOS ONE誌から 日本の市中肺炎罹患は年188万人、7割が高齢者 全国成人肺炎研究グループ(APSG-J)が4施設共同前向き研究で推計 全国成人肺炎研究グループ(APSG-J)に所属する長崎大学熱帯医学研究所の森本浩之輔氏らは、北海道、本州(千葉)、四国(高知)、九州(長崎)の4つの市中病院で、日本における市中肺炎の実態調査を実施。市中肺炎の罹患者の7割が65歳以上の高齢者で、市中肺炎の中では誤嚥関連肺炎と肺炎球菌に… 2015/04/07 呼吸器
NEJM誌から PCV13は高齢者の肺炎球菌による市中肺炎予防にも有効 オランダでの大規模二重盲検ランダム化比較試験の結果より 13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13、プレベナー13)は、肺炎球菌による侵襲性感染症を防ぐため、小児の定期接種に用いられている。このワクチンが、高齢者のワクチン血清型による菌血症を伴わない市中肺炎と、ワクチン血清型による侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の予防に4年間にわたって有用である… 2015/03/27 感染症
肺炎球菌ワクチン接種、患者へのアドバイスは? 2014年10月から肺炎球菌ワクチンの定期接種が始まったそうですが、どのような制度なのでしょうか。また薬剤師として、肺炎という病気、あるいはその予防について、高齢の患者にどのようなアドバイスができるでしょうか。(40代男性)… 2015/03/27 コメディカル
Respirology誌より 特発性肺線維症に吸入NACは効果あり? 今回紹介する論文は、特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis:IPF)の治療に関する論文です。私たち呼吸器内科医にとって、IPFはcommon diseaseの1つですが、専門外の方々にとっては稀に遭遇する難治性の間質性肺炎というイメージの疾患でしょうか。IPFには、これぞといった治療薬があま… 2015/03/20 呼吸器
第1回 食欲なくやせていく患者、あなたならどうする? 神奈川総合病院内科病棟206号室に入院中の田中六男さん(75歳)。市中肺炎の加療目的で7日前に入院した患者で、治療自体は奏功しているものの、なぜだか日に日に元気がなくなっていく。担当看護師の由佳はその様子を気に掛け、ちょくちょく病室に顔を出し、励ましていた。この日も訪室すると、手つ… 2015/03/11 呼吸器
European Respiratory Journalから 慢性好酸球性肺炎にステロイド6カ月は不要? 今回は、私たち呼吸器内科医がよく遭遇する慢性好酸球性肺炎(Chronic Eosinophilic Pneumonia:CEP)の論文を紹介します。 2015/03/06 呼吸器
トレンド◎医師・患者を悩ます2つのワクチン 肺炎球菌ワクチン“定期接種化”で逆に混乱 公費助成は23価のみ、13価は全額自費に 2014年10月、23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン(PPSV23、商品名ニューモバックスNP)が「65歳の高齢者」を対象に定期接種化された。それに伴い、これまで65歳や70歳など特定の年齢に達した全ての高齢者を対象に、独自に接種費用を助成していた多くの自治体が、助成対象を縮小する方針を示している… 2015/02/19 感染症
Lancet誌から 市中肺炎による入院期間、プレドニゾンで短縮 50mg7日間の経口投与でバイタルが早期に安定、退院が1日早く 市中肺炎で入院した患者にステロイドを7日間経口投与すると、体温や呼吸数などのバイタルサインが安定するまでの期間が、およそ1日半短くなることが明らかになった。入院期間や抗菌薬の静注投与期間も、約1日ずつ短くなったという。… 2015/02/06 感染症
BMJ誌から プライマリ・ケアでの抗菌薬治療失敗が増加 1991~2012年の英国における分析の結果 英国内のプライマリ・ケアで、上気道感染症、下気道感染症、皮膚軟部組織感染症、急性中耳炎という4大感染症に対して第一選択薬として単剤処方した抗菌薬の治療失敗率は1991年に13.9%だったものが、2012年には15.4%に上昇していたことが臨床診療データの解析結果として示された。英国Cochrane I… 2014/10/17 感染症
日経メディカル 書籍紹介 読む肺音 視る肺音 病態がわかる肺聴診学 主に聴診の初学者向けに書かれた肺聴診学の教科書。呼吸器の構造と肺音が発生する機序、聴診音から病態を推察する方法などを紹介する。後半では、音の三要素を画像として表示するスペクトログラムを用いて肺音をビジュアル化しながら、肺音の分類と病態との関連性を解説する。本書内に印刷された… 2014/09/04 呼吸器
特発性肺線維症の新たな治療薬として期待されるnintedanib 自治医科大学呼吸器内科学教授 杉山幸比古氏 特発性肺線維症(IPF)は肺間質の線維化に伴い呼吸機能が低下する進行性の慢性疾患で、予後が悪いことで知られる。発症原因は明らかになっておらず、有効な治療法はまだ確立されていない。そうした状況の下、治療効果が期待できる新薬の第3相臨床試験の結果が発表された。厚生労働省難治性疾患克… 2014/08/01 呼吸器
高齢者へのインフルと肺炎球菌ワクチン併用、予防効果の増強を確認 高齢者へのインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン併用で、肺炎予防効果が増強されることが示された。症例対照研究の成果で、名古屋市立大学の鈴木幹三氏らが第88回日本感染症学会(6月18~20日、福岡開催)で発表した。… 2014/07/03 感染症
ワクチン導入で0~1歳の重症肺炎球菌感染症が減少 肺炎球菌ワクチン導入の前後で患者数を比較したところ、導入後に0~1歳の重症肺炎球菌感染症が減少したことが示された。厚生労働省院内感染対策サーベイランス(JANIS)のデータを用いた検討で明らかになったもので、川崎医科大学の山根一和氏らが第88回日本感染症学会(6月18~20日、福岡開催)… 2014/07/02 感染症
第3回 スパイロメトリーで正常値を示す肺気腫がある!? こんにちは! 本日も「ホンマでっか症例帳」のお時間が始まりました。メモの準備はよろしいですか? 本日、「ヨコバン」こと横林賢一と対談いただくのは、飯塚病院呼吸器内科の飛野和則先生です。 2014/06/24 循環器
NEJM誌から ピルフェニドンが特発性肺線維症の進行を抑制 4件目のRCTの結果、過去のRCTデータを加えたプール解析でも利益は有意 特発性肺線維症(IPF)は慢性で進行性の致死的な肺疾患で、不可逆的な肺機能の喪失を特徴とし、予後は不良だ。IPFを対象としてフェーズ3ランダム化比較試験(RCT)ASCEND試験の結果、抗線維化薬ピルフェニドン(商品名ピレスパ)によるIPF進行遅延効果が確認された。米California大学San Francisc… 2014/06/06 呼吸器
イグザレルト錠服用中の間質性肺炎に注意を 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は1月30日、「製薬企業からの医薬品の適正使用に関する情報」を配信した。バイエル薬品が発表した「イグザレルト錠(リバーロキサバン錠)服用中の間質性肺炎について」の注意喚起を図るもの。… 2014/01/31 循環器
第2回 低Na血症の原因は? 今回は、誤嚥性肺炎で当院の救急外来を受診し緊急入院した症例です。当院を見学中の医学生が研修医とディスカッションします。さて、医学生と研修医との経験の違いは? 2013/12/10 呼吸器 医師・医学生限定コンテンツ
特集◎長引く咳の最新鑑別法 Vol.1 マイコプラズマか否か、迅速診断キットで判定 感染症をまず除外 外来で最も多い主訴である「咳」。咳が長く続き、夜も眠れないと訴える患者の背後には、マイコプラズマをはじめとする感染症から、咳喘息などのアレルギー疾患、肺癌・結核などの重篤な疾患まで様々な疾患が隠れている。最近登場したマイコプラズマ迅速診断キットや合剤による診断的治療も含め、長… 2013/12/09 呼吸器
不顕性誤嚥の入院時スクリーニングに咳テストが有用 認知症患者では不顕性誤嚥を伴うことが少なくないが、家族への食事状況聞き取りなどでは見落とすことも多い。藤田心ケアセンターの近藤奈緒子氏らは、比較的侵襲度の低い複数の嚥下スクリーニング検査法を評価し、ネブライザーを用いた簡易な咳テストが有用であることを、11月8日から長野県松本市… 2013/11/10 感染症
日経メディカル 書籍紹介 処方Q&A100 呼吸器疾患 代表的な呼吸器疾患について、「エビデンスを超えた実際臨床での処方の極意」(本書の序より)をまとめた解説書。吸入ステロイド薬、喘息、COPD、肺炎、間質性肺炎・肺線維症、肺抗酸菌症、インフルエンザ、ワクチンなどのトピック(全10テーマ)ごとに、処方に関する疑問を10個ずつ取り上げ、それ… 2013/10/25 呼吸器
日本の市中肺炎/医療ケア関連肺炎の発症率は高め――多施設観察研究から 起炎菌は肺炎球菌とインフルエンザ菌、ウイルスはヒトライノウイルスが上位に わが国における市中肺炎(CAP)と医療ケア関連肺炎(HCAP)の臨床的特徴や原因微生物の比率、発症率を推定することを目的とした多施設前向き観察研究であるAPSG-Japanの中間解析の結果が初めて報告され、CAP/HCAP発症率が諸外国より高いこと、細菌では肺炎球菌、インフルエンザ菌が主な起炎菌であ… 2013/09/17 感染症
成人アトピー性疾患患者は呼吸器感染症にかかりやすい アトピー性皮膚炎や喘息、鼻炎などのアトピー性疾患を有する成人患者は、上気道および下気道の呼吸器感染症にかかりやすいことが、フィンランドCenter for Environmental and Respiratory Health Research、University of OuluのAino Rantala氏らの研究で明らかになった。9月7日にスペイン・バル… 2013/09/09 呼吸器
バルセロナで欧州呼吸器学会ERS2013が開幕 スペイン北部の都市バルセロナの会議施設Fira Gran Viaで9月7日、23回目の開催となる欧州呼吸器学会(ERS2013)が開幕した。 2013/09/09 呼吸器
CRPを考慮することで肺炎の診断が改善する 【原題】Considering CRP Concentration Improves Diagnosis of Pneumonia Low C-reactive protein levels helped rule out pneumonia. 2013/08/06 呼吸器