「うっかりドーピング」にならないために その5 喘息やCOPD治療では吸入療法が治療の核となりますが、近年は吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)に加え、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)との3成分配合薬(ICS/LABA/LAMA)も多く用いられるようになっています。しかし、その患者さんがスポーツ選手で、スポーツ大会に参加す… 2021/02/27 呼吸器
高用量ICSのテリルジーなど3品目を薬価収載 ニューキノロン系抗菌薬ラスビックの点滴静注も 厚生労働省は2021年2月18日、気管支喘息の3成分配合吸入薬であるテリルジー200エリプタ14吸入用など新薬2成分3品目を薬価収載した。 2021/02/19 薬剤師
喘息とCOPDのオーバーラップ、日本人の特徴 Int J Chron Obstruct Pulmon Disから 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の喘息合併例、喘息のCOPD合併例のいずれも、「喘息とCOPDのオーバーラップ(asthma and COPD overlap:ACO)」と呼びます。特に慢性疾患の管理については比較的参考になる先進国の論文を基本的に読むようにしているのですが、日本と海外では診療事情が異なるのも事実で… 2021/01/26 呼吸器
吸入薬が変更された喘息患者をどうフォロー? 気管支喘息の治療で内科に通院中の67歳女性。吸入薬使用中に口内炎ができたことなどから、ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名シムビコート他)の使用を中止し、フルティフォーム(一般名フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物)へ変更された。… 2021/01/22 医薬品
【新薬承認/適応追加】フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム/ビランテロール(テリルジー) COPDを治療する3剤配合吸入薬に気管支喘息の適応追加、用量増やした製剤も新薬承認 2020年11月27日、呼吸器疾患治療薬フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩(商品名テリルジー100エリプタ14吸入用、同エリプタ30吸入用)の適応が追加された。1ブリスター中にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)100μg、ウメ… 2021/01/15 呼吸器
続々登場! トリプル吸入薬 トリプル吸入薬とは、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)、長時間作用性β2刺激薬(LABA)、吸入ステロイド(ICS)の3剤が全部入った吸入製剤のことを指します。吸入薬を全集中させたワケです!(もはや私のコラムに毎回登場するこのセリフ)実は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)では少し前に保険適用されて… 2021/01/05 呼吸器
主治医は悲しい~肥満喘息患者の治療成績~ European Respiratory Journalから 欧米では社会問題になっている肥満。実は、男女を問わず喘息のリスク因子であることが知られています1-5)。日本においても、重症喘息の患者さん約500人を対象とした研究において、女性コホートで肥満は頻回な喘息増悪と関連していることが示されています(補正オッズ比2.29、95%信頼区間 1.24-4… 2020/12/08 呼吸器
pMDIの吸入練習器が登場、どう用いる? ドライパウダー型製剤の吸入薬の場合、デバイスの通気口を介して外部から空気を取り入れ、内部に収められている薬剤(ドライパウダー)をこの気流で巻き上げ、気流とともに肺内へ有効に送達します。そのため、ドライパウダー型製剤の場合、患者さん自身の吸気努力が重要です。表1に、有効な薬剤吸… 2020/12/02 呼吸器
吸入ステロイド(単剤)◇第4回調査 首位はフルタイド、3位オルベスコはシェア倍増 1位フルタイド、2位パルミコート、3位オルベスコ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入ステロイドのうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、53.3%の医師がフルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名:フルタイド)と回答した。 第2位のブデソニド(パルミコート他)は19.6%、第3位はシクレソニド(オルベスコ)は14.0%の医師が… 2020/11/28 呼吸器
Lancet Respiratory Medicine誌から 吸入ステロイドはCOVID-19死亡リスクを減らさない 英国のCOPD患者と喘息患者の観察研究 英国の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息の患者で、吸入ステロイド(ICS)使用中にCOVID-19を発症した人の死亡のリスクは、ICS以外の治療薬を使用していた患者と同等かそれ以上であり、ICSによるリスク減少はないことが示された。英国London大学熱帯衛生医学大学院のAnna Schultze氏らは、観察研究… 2020/10/12 感染症
【新薬】インダカテロール/グリコピロニウム/モメタゾン(エナジア) 国内初、気管支喘息を治療する3剤配合吸入薬 2020年8月26日、気管支喘息治療吸入配合製剤インダカテロール酢酸塩/グリコピロニウム臭化物/モメタゾンフランカルボン酸エステル(商品名エナジア吸入用カプセル中用量、同吸入用カプセル高用量)が薬価収載と同時に発売された。本薬は6月29日に製造販売が承認されていた。適応は「気管支喘息… 2020/09/11 呼吸器
吸入抗コリン薬◇第4回調査 スピリーバが不動の首位、レスピマットが高評価 第2位はアトロベント、第3位はエンクラッセ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、87.1%の医師がチオトロピウム臭化物水和物(商品名:スピリーバ)と回答した。 第2位のイプラトロピウム臭化物水和物(アトロベント)は6.8%、第3位のウメクリジニウム臭化物(エンクラ… 2020/09/07 呼吸器
学会トピック◎第1回日本喘息学会総会学術大会 もっと簡単な喘息診断法を活用してほしい 喘息死をゼロにするためには、非専門医にとっても分かりやすいガイドラインの作成が必要不可欠だ──。このたび第1回日本喘息学会総会学術大会(会期:8月9~10日、開催地:大阪市)が開催され、同学会理事長を務める東田有智氏(近畿大学病院病院長)が「喘息診療の今後への期待と日本喘息学会設… 2020/09/03 呼吸器
映像指導が効果的!患者にも好評な吸入指導法 2019年11月17日に中国湖北省武漢市で最初の患者が発見された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。その勢いはとどまることなく、全世界にパンデミックを拡大し続けています。わが国でも2020年1月16日に感染者が初めて確認された後、全国各地に急速に感染拡大し、8月23日現在の感染者数(クルー… 2020/09/01 呼吸器
喘息へのトリプル吸入薬が登場、感染対策は? 2020年6月29日、エナジア(吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤配合薬)と、アテキュラ(ICS/LABA配合薬)が承認されました。ウルティブロ、オンブレス、シーブリの吸入デバイス「ブリーズヘラー」に新しい仲間が加わり、充実したラインナ… 2020/07/31 呼吸器
薬局が作った「喘息バッジ」 咳に悩む患者も安心して外出を 咳をするのにも人の目が気になる──。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で、気管支喘息の患者などからこう相談されることはないだろうか。スター薬局大野原店(香川県観音寺市)では、2020年6月から、薬局のスタッフがデザインした「喘息バッジ」を作成し、来局した患者に無料で配布… 2020/07/20 薬剤師
NEWS◎喘息に対する世界初のICS/LAMA/LAMA配合薬 喘息に待望のトリプル吸入薬が承認、服薬管理に使うデバイス装着型センサーも登場 ノバルティスファーマは2020年6月29日、吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤を配合した喘息治療薬(商品名エナジア吸入用カプセル中用量/同カプセル高用量)の製造販売承認を取得したと発表した。喘息の適応を持つトリプル吸入薬が承認さ… 2020/07/04 呼吸器
インタビュー◎気道上皮のACE2発現低下が新型コロナウイルス感染を阻むカギか 喘息患者はCOVID-19にかかりにくい――3カ国8地域のデータのメタ解析より 国立成育医療研究センター研究所 免疫アレルギー・感染研究部部長の松本健治氏に聞く 気管支喘息患者は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染しにくい可能性があり、また喘息を基礎疾患に持つことは重症化とは相関しないことが明らかになった。これは国立成育医療研究センター研究所 免疫アレルギー・感染研究部部長の松本健治氏らが、世界各地から報告された研究成果を集めてメタ解… 2020/07/02 感染症
「新しい生活様式」での吸入指導、工夫いろいろ 全世界に感染が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波や第3波の脅威がある中、我々の日常生活は、「ウィズコロナ」と表現されるウイルスとの共存状態を強いられています。「新しい生活様式」が模索される中で、吸入指導の在り方も変革を迫られています。… 2020/06/22 呼吸器
「新しい生活様式」の中で吸入指導を見直す 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、私たち医療機関でも「3密」を防ぐべく、頻回の院内消毒や換気、車内や個室でのトリアージ診察、職員の朝夕の健康チェックなどを行い、予約患者の受診数調整や電話による診察など、その対策に忙殺される日々が続いております。このような… 2020/06/03 呼吸器
供給上回る需要 メーカーが既存患者への安定供給を優先 シムビコートの後発品、新規注文が困難に 2019年12月に薬価収載された喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「シムビコート」(一般名ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物)の後発品である「ブデホル」の供給が、需要に追いついていない。 19年12月にブデホル吸入粉末剤30・60吸入「JG」の販売を開始した日本ジェネリック(東京都… 2020/04/27 薬剤師
オルベスコが消えた日 皆さん、覚えていらっしゃるでしょうか。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、シクレソニド(商品名オルベスコ)がウイルス増殖抑制効果を持つかもしれないという症例報告が3月2日に日本感染症学会のウェブサイトに掲載され、その後ニュースやテレビでも紹介されたことを。 私は当時… 2020/04/17 呼吸器
思春期ってムズカシイ? 本人と親、両方支援 14歳というちょっぴりムズカシイお年頃の患者さんです。このようなとき、どのようにアプローチすればよいのでしょうか? 診療所研修に来ている八木専攻医が山本さんの外来を担当しました。【外来にて】八木専攻医:ちょっとゼイゼイしていてつらそうだね。症状はどんなときにひどいですか?あけみ:… 2020/04/13 医師・患者関係
重症喘息にアジスロマイシン長期療法は有効(だけど…) ERJ Open Researchから 呼吸器内科医にとって、“アジスロマイシン長期療法”はちょっとやっかいな存在です。 マクロライド系抗菌薬は、抗菌作用以外に抗炎症・免疫調整作用を有します。これにより、14員環マクロライドであるエリスロマイシンは、びまん性汎細気管支炎に効果を発揮すると考えられています。 同じマク… 2020/04/13 呼吸器
日本小児アレルギー学会、ネブライザーの使用に注意喚起 新型コロナ流行期の喘息発作はスペーサーを 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する中、日本小児アレルギー学会は2020年3月26日、喘息発作に対してネブライザー(吸入器)を用いると、曝露カテゴリー高リスクのエアロゾルが発生する状況を作るため、できるだけスペーサー(吸入補助具)を用いるよう促す注意喚起を公表した。 ネブ… 2020/03/31 呼吸器
ソフトドリンクは喘息リスクを上昇させる? BMJ Openから ソフトドリンクが2型糖尿病や肥満と関連していることは言うまでもありませんが、あらゆる疾患との関連が指摘されています。何と、たばこが最大の原因と思われるCOPDですら、ソフトドリンクの影響があるようです1)。… 2020/03/09 呼吸器
シムビコートの後発品に浮かび上がる懸念点 昨年12月に シムビコートタービュヘイラーの後発医薬品が薬価初収載され、販売開始となりました。それと同時にタービュヘイラーのジェネリックデバイスも初めて世の中に登場しましたが、専門医の私自身も少し戸惑っている部分があります。というのも、吸入薬の場合、内服薬のように先発品と後発品で… 2020/03/09 呼吸器
気管支を直接加熱するサーモプラスティの現状 気管支サーモプラスティ(BT)は難治性喘息の治療選択肢の1つですが、非専門の先生方にとってはあまり聞き慣れない名前かもしれません。BTは2015年4月に保険収載され、5年ほどが経過しました。この5年の間にヌーカラ(一般名メポリズマブ)、ファセンラ (ベンラリズマブ)、デュピクセント (デ… 2020/02/18 呼吸器
小児喘息にいつかスピリーバレスピマットを Annals of Allergy, Asthma & Immunology誌から 以前、この連載(「小児喘息にスピリーバレスピマットは効果があるのか?」)でも紹介しましたが、小児喘息に対してチオトロピウム臭化物(商品名スピリーバ)のレスピマット製剤が有望視されています。チオトロピウムの忍容性はプラセボと同等で、安全に使用できることが分かっています。… 2020/02/10 呼吸器
喘息バイオ製剤の使いどころと使い分け 抗IL-4/13受容体抗体であるデュピクセント(一般名デュピルマブ)が2019年3月に気管支喘息に対して適応追加承認され、喘息で使えるバイオ製剤は4種類となりました(関連記事)。喘息患者のうち5~10%は、高用量の吸入ステロイド(ICS)を中心とした各種治療薬の併用を要する難治性喘息とされてい… 2020/01/20 呼吸器
単純そうで難しいトリプル吸入薬の使いどころ 今年5月にテリルジー(一般名:フルチカゾンフランカルボン酸・ビランテロール・ウメクリジニウム)、9月にビレーズトリ(一般名:ブデソニド・ホルモテロール・グリコピロニウム)が発売され、吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤を配合… 2019/10/15 呼吸器
Lancet誌から デュピルマブは重度の慢性鼻副鼻腔炎を改善 ステロイド全身投与や手術後も症状が再発する患者のフェーズ3試験 ベルギーGhent大学のClaus Bachert氏らは、鼻茸を伴う重度の慢性鼻副鼻腔炎を繰り返す患者に、標準治療とともにデュピルマブまたはプラセボを投与するフェーズ3試験LIBERTY NP SINUS-24とLIBERTY NP SINUS-52を行い、デュピルマブには症状軽減効果があり有害事象も少なかったと報告した。結果はLa… 2019/10/11 呼吸器
Lancet誌から 吸入ステロイドは毎日使わなくてもよい? 発作時のステロイド-ホルモテロール吸入は重症増悪予防に有効 ニュージーランドMedical Research Institute of New ZealandのJo Hardy氏らは、ランダム化比較試験PRACTICALを行い、軽症から中等症の喘息患者の重症増悪の予防法として、低用量ブデソニドの連日投与の代わりに、発作時にブデソニドとホルモテロールを吸入する戦略が有効で、安全性も劣らないと… 2019/09/17 呼吸器
ロイコトリエン受容体拮抗薬◇第3回調査 モンテルカストがシェア微増で1位をキープ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、ロイコトリエン受容体拮抗薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、57.3%の医師がモンテルカスト(商品名:キプレス、シングレア他)と回答した。 第2位のプランルカスト(オノン他)は42.7%の医師が、最も処方頻度の多い薬剤として選んだ。… 2019/09/07 呼吸器
コモンだが治療は十人十色の咳嗽診療(後編) 咳喘息にはどの吸入薬を処方する? プライマリ・ケア領域において咳嗽は最もコモンな主訴の1つですが、正確な診断をして適切な治療を行うのは一筋縄ではいきません。 2019/09/02 アレルギー・免疫
コモンだが治療は十人十色の咳嗽診療(前編) 咳嗽診療、どこから「本気」を出す? 「3日前から咳と痰? メジコンとムコダインで」 「先月から咳が続いている? じゃあシムビコートを」 「黄色い痰が多い? それではクラリスも」 2019/08/19 呼吸器
気道可逆性では喘息とCOPDを鑑別できない European Respiratory Journalから 気道可逆性検査は市中病院の呼吸器内科では毎日のように行われている検査で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喘息を鑑別する上で有用とされています。具体的には、サルブタモールなどの短時間作用性β2刺激薬を2吸入ほど吸ってもらい、その前後で1秒量がどのくらい変化するかを観察します。ベースライ… 2019/08/12 呼吸器
トレンド◎ICS/LAMA/LABA配合剤が2剤登場 COPD患者にトリプル吸入薬をどう使う? 吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)/長時間作用型抗コリン薬(LAMA)の3剤を配合した新規吸入薬が2製品、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応で相次いで承認された。トリプル吸入療法が必要になのはどのような患者か。新たに登場した2剤はどう使い分けたら良いのだろうか。専門医… 2019/07/30 呼吸器
喘息治療、1発35万円のシリンジに震える手 重症の喘息患者さんに対して、生物学的製剤(抗体医薬)を使うことが増えてきました。ラインアップとしては、これまでオマリズマブ(商品名ゾレア)、メポリズマブ(ヌーカラ)、ベンラリズマブ(ファセンラ)の3つでしたが、2019年3月にデュピルマブ(デュピクセント)が「気管支喘息(既存治療… 2019/05/03 呼吸器
吸入ステロイド薬(単剤)◇第3回調査 吸ステ単剤:オルベスコが初めてランクイン 1位は不動のフルタイド、2位パルミコート、3位オルベスコ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入ステロイド薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、59.7%の医師がフルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名:フルタイド)と回答した。 第2位のブデソニド(パルミコート、パルミコート吸入液)は20.2%、第3位のシクレソニド(オルベス… 2019/04/06 呼吸器
JAMA Intern Med誌から 喘息の増悪で入院した患者に抗菌薬は無駄 経験的投与により利益がないのに入院日数とコストが増加 米国ではいまだに、喘息の増悪に対する抗菌薬の経験的治療が行われている。その利益とリスクを確認するために、後ろ向きコホート研究を実施した米Massachusetts大学のMihaela S. Stefan氏らは、早期の抗菌薬投与は治療失敗を減らす効果がなく、入院期間の延長と費用の増加が見られたと報告した。… 2019/02/20 呼吸器
吸入指導の思わぬ伏兵(6) 本当に加熱式・電子タバコは吸っていいのか? 喘息やCOPD治療において喫煙は大敵で、薬剤治療の効果を損ねるのみならず、病状の悪化をしばしば認めます。 2019/02/15 呼吸器
吸入指導に強い味方(3) デバイスごとに異なる薬剤放出パターン(2) 前回、吸入パターンが違うと、同じドライパウダー型製剤のデバイスであっても、タービュヘイラー、ディスカス、ブリーズヘラーで薬剤放出効果に差が出ることを示しました。 2019/01/30 呼吸器
吸入LABA◇第3回調査 吸入LABA単剤ではセレベントの優位変わらず 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はサルメテロールキシナホ酸塩(セレベント)だった。医師の58.4%が同薬剤を挙げ、最も人気のある長時間作用型吸入β2刺激薬であることが分かった。第2位のインダカテロ… 2019/01/12 呼吸器
吸入抗コリン薬◇第3回調査 スピリーバレスピマットの喘息の適応が高評価 第2位はアトロベント、第3位はエクリラ 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はチオトロピウム臭化物水和物(商品名:スピリーバ)だった。医師の87.3%が同薬剤を挙げ、最も人気のある吸入抗コリン薬であることが分かった。第2位のイプラトロピウム臭化物水和… 2019/01/11 呼吸器
吸入指導に強い味方(2) デバイスごとに異なる薬剤放出パターン ドライパウダー型製剤では、効果的な薬剤放出のため、患者さんに吸気努力を求めますが、メーカー作成の吸入指導箋では、デバイスごとに「強く深く」、「はやく深く」など、その表現が異なっています。 2018/12/11 呼吸器
インタビュー◎喀痰は気道の状態を映す鏡 世界初の喀痰に関するガイドライン登場へ ガイドライン作成副委員長の横浜市立大学呼吸器病学主任教授の金子猛氏に聞く 日本呼吸器学会は現在、「咳嗽に関するガイドライン第2版」を改訂し、『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019』の作成作業を進めている。新規ガイドラインの大きな特徴は、咳嗽と密接な関係を持つ喀痰も一緒に取り挙げている点で、喀痰に関するガイドラインは世界で初めてとなる。ガイドライン作成副… 2018/11/29 呼吸器
吸入指導に強い味方(1) ダイアルを回して最適な吸気流速を探る 吸入療法では、患者さんが薬剤をどのように吸入するかによって、その効果に大きな差が生じます。特にドライパウダー型製剤では、効果的に吸入薬を肺内に送達するために、吸入デバイスごとに必要最小限の吸気流速が決まっています… 2018/11/21 呼吸器
吸入ステロイドの長期使用は成長を抑制する? 「ステロイド吸入を続けると身長は伸びにくくなると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか」――。小児の気管支喘息の小児患者に吸入ステロイドを交付する際に、保護者から時々受ける質問です。昨年秋に改訂された、日本小児アレルギー学会の「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」で… 2018/10/16 呼吸器
吸入指導に思わね伏兵(5) アドヒアランス良好な患者がなぜ薬を余らせた? 日常臨床で吸入指導を行っていると、「まだ余っているので、今回は要らない」という患者さんが時々います。患者さんの自己判断で、服用を中断したり吸入回数を減らしたりする、いわゆる服薬アドヒアランスが低下したケースです。しかし、先日「1本余っているので、今回は要らない」と処方を断った喘… 2018/09/20 呼吸器
吸入指導に思わぬ伏兵(4) 認知症で過激な吸入になってしまったCOPD患者 2017年3月12日の道路交通法改正による運転免許制度の変更で、75歳以上の高齢者が(1)運転免許更新や(2)一定の違反行為をした時に認知機能検査が義務づけられています。75歳以上の高齢者による死亡事故がこの10年間で約2倍に急増していますが、これには加齢に伴う体力、視力、判断力、記憶力や… 2018/08/23 呼吸器
【第19回】勝沼 俊雄(東京慈恵会医科大学附属第三病院 小児科教授) クラウドファンディングで臨床研究の再開を実現 インターネットを通じて不特定多数の人から資金を募る「クラウドファンディング」。この手法を用いて再開にこぎつけた臨床研究がある。東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科教授の勝沼俊雄(かつぬま・としお)医師らが、当初は国から研究費を得てスタートを切った、乳幼児喘息の慢性期治療で薬… 2018/08/03 呼吸器 医師・医学生限定コンテンツ
JAMA Cardiology誌から 喘息がある人は心房細動を起こしやすい コントロール状態が悪いほどAF発症リスクが高くなる 成人の喘息患者の心房細動(AF)のリスクを検討する住民ベースのコホート研究を行ったノルウェー科学技術大学のAivaras Cepelis氏らは、喘息ではない人に比べ、喘息患者は追跡期間中のAF発症率が高く、喘息のコントロールが不良であるほどリスクは高かったと報告した。JAMA Cardiology誌電子版に2… 2018/08/01 呼吸器
NEJM誌から 喘息患者に対するLABAの安全確認試験 死亡リスク上昇が疑われた市販後調査の結果を受けたRCT 米Wisconsin大学医学部のWilliam W. Busse氏らは、米食品医薬品局(FDA)の指示を受けて製薬企業4社が行ったランダム化対照試験の結果を合わせて分析し、吸入ステロイドと長時間作用型β2刺激薬(LABA)の併用は、吸入ステロイドの単独治療に比べ、まれだが重大な有害事象を増やしていなかったと… 2018/07/20 呼吸器
より軽症時から抗コリン薬(LAMA)の使用を追加 3年ぶり改訂の「喘息予防・管理ガイドライン2018」 今年6月、「喘息予防・管理ガイドライン2018」が発売される。喘息治療ステップでは、治療ステップ2に抗コリン薬(LAMA)が加わり、治療ステップ4に抗IL-5抗体、抗IL-5Rα抗体、気管支熱形成術が加わるなどの変更がなされている。日本アレルギー学会理事長で同学会ガイドライン委員会委員長の東田… 2018/06/26 アレルギー・免疫
シリーズ◎日本の医療に貢献した薬【気管支喘息・COPD編】 多彩な配合剤の中でアドエアに高い評価 日経メディカル Onlineの調査「日本の医療に貢献した薬」の第15回は、気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療薬を取り上げる。近年、この領域には様々な配合剤が登場しているが、治療への貢献度が最も高い薬剤としては、吸入ステロイド薬(ICS)のフルチカゾンと、長時間作用型β2刺激薬(LA… 2018/06/25 呼吸器
NEJM誌から デュピルマブはコントロール不良の喘息に有望 標準治療に追加するプラセボ対照のフェーズ3試験 米国Washington大学St. Louis校のMario Castro氏らは、標準治療を実施してもコントロール不良の12歳以上の喘息患者を対象に、デュピルマブまたはプラセボを追加する二重盲検のランダム化対照試験を行い、デュピルマブが年間重症増悪率を低下させ、肺機能を向上させていたと報告した。詳細は、NEJM… 2018/06/13 呼吸器
吸入指導に思わぬ伏兵(3) 骨粗鬆症が進むと吸入薬が肺の奥まで届かない COPD患者には高齢者が多く、背筋が曲がっている、いわゆる脊柱後彎位(円背)の方がいることに多いことに気付きます。 2018/06/07 呼吸器
シリーズ◎抗体医薬は医療に何をもたらしたか(喘息編) 抗体医薬で喘息の病態解明が進む 国立病院機構東京病院名誉院長の大田健氏に聞く 2001年に既存治療で症状をコントロールできない気管支喘息を適応症としてIgEに対する抗体であるオマリズマブ(商品名ゾレア)が使用可能になってから、重症喘息に対する抗体医薬が次々と承認されている。吸入ステロイドを中心とした吸入療法の選択肢が数多くある中、抗体医薬は必要だったのか。長… 2018/05/22 呼吸器
吸入指導に思わぬ伏兵(2) サルコペニアで適確な吸入操作ができなくなる 昨年12月に、本邦初のサルコペニアの診療ガイドライン「サルコペニア診療ガイドライン2017年版」が発刊されました。 2018/04/19 呼吸器
特集◎新ガイドラインに学ぶ 小児気管支喘息Q&A《6》 短時間作用性β2刺激薬、発作時の推奨用量増 疑義照会の際はGL上の推奨用量を念頭に置く ここまでは、長期管理について見てきたが、喘息では急性増悪(発作)時の対応も重要となる。 2018/03/20 コメディカル
特集◎新ガイドラインに学ぶ 小児気管支喘息Q&A《5》 吸ステの長期使用は成長を抑制するのか? リスク・ベネフィットを踏まえた説明を 「吸入ステロイドを長く使うと、身長が伸びなくなるのではないか」──。経口ステロイドと違って、副作用の心配が少ないという認識が浸透しつつあるものの、吸入ステロイドの長期使用による成長抑制を懸念する保護者はいる。実際、上荷氏はかつて喘息患者の保護者が集まる相談会で、吸入ステロイ… 2018/03/19 コメディカル
特集◎新ガイドラインに学ぶ 小児気管支喘息Q&A《4》 小児喘息、LABA単剤の追加よりも配合薬を 1度に2剤の吸入は服薬アドヒアランス低下の恐れ 長時間作用性β2刺激薬(LABA)の吸入薬についても、ガイドライン上の扱いが変更されている。 2018/03/16 コメディカル
特集◎新ガイドラインに学ぶ 小児気管支喘息Q&A《3》 喘息の診断がついていないのに吸ステ? 乳幼児の喘息は早期に治療開始 吸入ステロイドや抗ロイコトリエン薬が処方されている乳幼児の保護者に「喘息ですか」と確認したところ、「喘息とは言われていない」「喘息かどうか分からない」という答えが返ってきても、驚いてはいけない。JPGL2017では、乳幼児の喘息について、診断がついていなくても、「診断的治療」によっ… 2018/03/15 コメディカル
特集◎新ガイドラインに学ぶ 小児気管支喘息Q&A《1》 薬剤師が知っておきたい小児喘息治療の基本 日本小児アレルギー学会による「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」が5年ぶりに改訂された。薬剤師も知っておくべき小児喘息の薬物治療・管理の最新情報を、新ガイドラインに基づいてお届けする。 2018/03/12 コメディカル
記録が伸びないアスリートに多い内科的疾患 「先生、サッカーをしているとき、ゼーゼー咳が出て走れなくなるんです。来月に大会があるんですが、どうにかならないでしょうか」 筆者が、中学生の頃に近医に持ちかけた相談だ。 2018/02/23 呼吸器
トレンド◎ACOの診断と治療の手引きを読み解く 喘息とCOPDの合併例「ACO」をどう治療? 7つの特徴で喘息/COPD/ACOを拾い上げる 日本呼吸器学会は2017年12月、「喘息とCOPDのオーバーラップ 診断と治療の手引き2018」を発刊した。喘息とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のオーバーラップはACO(Asthma and COPD Overlap)と呼ばれ、喘息の要素を持つCOPD、COPDの要素を持つ喘息を含む疾患概念だ。ACOという概念が登場した今、何に注… 2018/02/13 呼吸器
【新薬】ベンラリズマブ(ファセンラ) 好酸球を直接除去する気管支喘息治療薬 2018年1月19日、ヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体ベンラリズマブ(商品名ファセンラ皮下注30mgシリンジ)の製造販売が承認された。適応として「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)」、用法用量は「1回30mgを初回、4週後、8週後、以降は8週間… 2018/02/02 医薬品
解説◎5年ぶり改訂の小児喘息ガイドライン、どこが変わった? 小児喘息へのツロブテロール貼付剤は2週間まで LABA単剤での処方はNGに、乳幼児喘息での診断的治療を明記 日本小児アレルギー学会による「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」が5年ぶりに改訂された。2017年版(JPGL2017)では初めてMinds形式に準拠し、8つのクリニカルクエスチョン(CQ)を設定、エビデンスレベルと推奨度を示している。他にも、β2刺激薬の位置付けが変わるなど、日常診療に影響の… 2018/01/23 呼吸器
成長期のアスリートに多いスポーツ貧血って? ヘモグロビンは赤血球の中にあり、全身に酸素を運搬しています。ヘモグロビンや赤血球が減少することを「貧血」と言い、運動が原因で生じる貧血を「スポーツ貧血」と呼びます。ヘモグロビン減少により酸素運搬能力が低下するので、アスリートがスポーツ貧血になると、特に持久系の競技でパフォー… 2018/01/16 呼吸器
意外と難しい運動誘発性喘息の診断 アスリートとはいえ、気管支喘息の診断・治療は、『喘息予防・管理ガイドライン2015』に則って行えば、原則的には問題ありません。ここでは、通常の喘息診療とは異なる点を中心に解説していきます。今回は診断編です。… 2017/12/14 呼吸器
JAMA Pediatrics誌から 吸入ステロイドは小児の骨折を増やさない カナダのネステッドケースコントロール研究 全身へのステロイド投与は小児喘息患者の骨折リスクを高めることから、吸入ステロイドも同様のリスクを患者にもたらす可能性が指摘されている。カナダToronto大学Hospital for Sick ChildrenのNatasha Gray氏らは、ネステッドケースコントロール研究を行い、吸入ステロイドの使用は骨折リスクを上… 2017/12/08 呼吸器
リポート◎重症気管支喘息に使われている抗IgE抗体が適応拡大 ゾレアで難治の特発性慢性蕁麻疹の8割が改善 今年3月、難治性の気管支喘息の治療に使われてきた抗IgE抗体オマリズマブ(商品名ゾレア)の適応が、特発性慢性蕁麻疹にも広がった。実地診療で既に使用を始めている専門医に、特発性慢性蕁麻疹への効果と使用時の注意点について聞いた。… 2017/12/07 皮膚科
タービュヘイラーはなぜ傾けて薬剤装填してはいけないのか タービュヘイラーは、図1のように薬剤装填時に赤いグリップを反時計回りに回して止まったところから、逆の時計回りにカチッ音が出るまで回し戻すことで、薬剤装填を行います。 2017/11/27 呼吸器
アスリートには気管支喘息が多いって本当? 気管支喘息は、気道に慢性炎症が生じて過敏になり、攣縮が起きた結果、呼吸困難感、喘鳴、咳嗽、痰などの症状を呈する疾患です。日本人の有病率は小児で約10%、アスリートはそれよりもやや多く約13%という報告があります。アスリートの方が有病率が高い原因については後述します。… 2017/11/14 生活習慣
スイングヘラーのカウンターロックの謎を解明 前号で、メプチンスイングへラーのカウンターロックについてお知らせしました。具体的には、メプチンスイングヘラーのカウンターロックが、最後の1回分の吸入時にボタンを押すと、 2017/10/30 呼吸器
吸入ステロイド・β2刺激薬配合剤【第3回調査】 アドエアが首位キープもシェアは漸減 2位シムビコート、3位レルベアの順位には変化なし 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入ステロイド・β2刺激薬配合剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、48.2%の医師がサルメテロール・フルチカゾン(商品名アドエア)と回答した。第2位のブデソニド・ホルモテロール(商品名シムビコート)は31.2%、第3位のビランテロール… 2017/09/30 呼吸器
カウンターロックを故障と勘違い 2017年8月に、メプチンスイングヘラーのラベルが写真1のように変更になりました。その背景には、患者さんがカウンターロックを故障と勘違いして、製造販売会社のカスタマーセンターへ問合せするケースが少なくないという理由があるそうです。… 2017/09/25 呼吸器
Lancet誌から 国際的な喘息死亡率減少にブレーキ 北米を中心に2006年以後はプラトーに ニュージーランドMedical Research Institute of New ZealandのStefan Ebmeier氏らは、WHOから世界の46カ国の喘息死亡率に関するデータを得て分析し、1993年から2006年までの期間は、死亡率は経時的に低下していたが、それ以降、主に北米で死亡率低下が見られなくなったと報告した。詳細は、Lance… 2017/09/04 呼吸器
エリプタの吸入指導はもうひと手間! 本年6月14日に、吸入ステロイド薬単剤であるアニュイティがエリプタの製品ラインアップの1つに加わりました。他のエリプタ製剤のレルベア、アノーロ、エンクレッセと容易に区別できるように、カバーの色がオレンジ色となりましたが、それ以外に、デバイスのカウンター側あるラベル面に、「吸入す… 2017/08/29 呼吸器
吸ステ単剤:フルタイドのシェアが断トツ 2位はパルミコート、3位はキュバール 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入ステロイドのうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、約6割の医師がフルチカゾン(商品名フルタイド)と回答した。 2017/08/28 医薬品
Lancet誌から アジスロマイシン併用で喘息の増悪が減少 吸入ステロイドとLABAでコントロール不良の患者が対象 豪州Hunter Medical Research InstituteのPeter G Gibson氏らは、吸入ステロイドと長時間作用型気管支拡張薬で治療しているがコントロール不良の喘息患者に、アジスロマイシンを週3回、48週間追加投与するランダム化プラセボ対照試験を行い、対照群に比べて増悪頻度が減少したと報告した。詳細は… 2017/08/01 呼吸器
裏には何かある! 「合わない」情報への対処法 1年目初期研修医と指導医の2人が、その日に出会った患者さんを通じて、明日からの診断力アップにつながる診断のポイントを対話形式で紹介していきます。今回は、咳嗽、呼吸困難、右胸部痛で来院した63歳男性のケースです。… 2017/07/19 呼吸器 医師・医学生限定コンテンツ
エリプタ新製剤登場で3剤併用時に起こる不思議 6月16日、吸入ステロイド薬(ICS)単剤の吸入薬アニュイティが発売されました。このアニュイティの吸入デバイスは、簡便な手技操作で吸入が可能と定評のあるエリプタが採用されています。 2017/07/03 呼吸器
【新薬】フルチカゾンフランカルボン酸エステル(アニュイティ) 1日1回吸引で済む吸入ステロイド喘息治療薬 2017年6月15日、吸入ステロイド喘息治療薬フルチカゾンフランカルボン酸エステル(商品名アニュイティ100μgエリプタ30吸入用、同200μgエリプタ30吸入用)が発売された。本製剤は、3月30日に製造販売が承認され、5月31日に薬価収載されていた。適応は「気管支喘息」。成人に1 日1回100μgを吸入… 2017/06/30 医薬品
吸入LABA:セレベントが依然として断トツ 第2位はオンブレス、第3位はオーキシス 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、長時間作用型吸入β2刺激薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はサルメテロール(商品名セレベント)だった。医師の61.4%がサルメテロールを挙げ、最も人気のある長時間作用型吸入β2刺激薬であることが分かった。… 2017/05/25 医薬品
Chest誌から 喘息発作や細気管支炎へのマグネシウム点滴、効かないどころか有害かもしれない 喘息発作に対して、短時間作用性β2刺激薬、全身性ステロイド、アミノフィリンなどいろいろな薬剤が用いられますが、裏ワザとしてマグネシウムを点滴するという手法があります。硫酸マグネシウムを20分かけて2g静脈内に投与する方法が一般的です。当然ながら腎不全患者や高マグネシウム血症の患者… 2017/05/19 呼吸器
吸入抗コリン薬:チオトロピウムに9割弱の支持 第2位はイプラトロピウム、第3位はグリコピロニウム 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、吸入抗コリン薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はチオトロピウム(商品名スピリーバ)だった。医師の86.7%がチオトロピウムを挙げ、最も人気のある吸入抗コリン薬であることが分かった。… 2017/05/18 医薬品
ロイコトリエン受容体拮抗薬:モンテルカストが僅差で1位をキープ 第2位はプランルカスト 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、ロイコトリエン受容体拮抗薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はモンテルカスト(商品名キプレス、シングレア他)だった。医師の55.4%がモンテルカストを挙げ、最も人気のあるロイコトリエン受容体拮抗薬であることが分かった。… 2017/04/06 医薬品
トレンド◎相次ぐ配合剤の登場で変わる国内外のCOPD診療指針 喘息合併しないCOPDに吸ステは不要 日本版ガイドラインの改訂作業も進む、秋にも公表 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の国際的な診療指針が約6年ぶりに大幅に改訂された。吸入ステロイド薬の位置づけが後退し、長時間作用性気管支拡張薬が治療の中心となることが示された。さらに、増悪リスクの高いケースの初期治療では長時間作用性β2刺激薬(LABA)よりも長時間作用性抗コリン薬(LAMA… 2017/03/02 呼吸器
喘息増悪の重症度を判定する最善の方法は? 日経メディカルでは、2016年の年末に『内科臨床シナリオクイズ』を刊行した。米国医師資格試験(USMLE)を受験する人のために、クイズ形式で臨床知識を確認する目的で書かれた英文の書籍だ。翻訳原稿をチェックし、書籍用のレイアウトに作り替え、校正作業を進めるのがこれほど面白かった本も珍し… 2017/02/15 呼吸器
吸入ステロイドの鼻腔呼出は花粉症にも効果 喘息患者のうち6割から7割の患者さんがアレルギー性鼻炎を合併しています。花粉症の時期に鼻炎対策をおろそかにしてしまい、喘息症状が悪化することがしばしばあります。その原因は主に3つあります。 2017/02/13 呼吸器
呼吸器疾患 ガイドライン外来診療◆喘息 喘息症状およびその増悪がなく、呼吸機能が正常レベルで健常人と変わらない日常生活を送ることができることを目指す。長期管理薬としては、ICSを第1選択薬とし、低用量、中用量、高用量を各治療ステップに合わせて投与する。治療ステップ1からICSを基本治療薬とする。気道リモデリングによる重症化… 2016/12/30 呼吸器
吸入は「強く吸う?」それとも「はやく吸う?」 吸入指導をしていて常日頃から感じているのですが、吸入の仕方や息止めなどの吸入手技操作に対する表現、あるいは通気口やマウスピースなどのデバイスのパーツ部分の表記がメーカーごとに異なっていることに不便を感じています(表1、表2、表3参照)。… 2016/11/29 呼吸器
颯爽(?)と片手操作をしてピットホール 吸入デバイスの操作に慣れてくると,それまで両手で行うように指導されていた吸入手技操作を、片手で済まそうとする患者さんが出てきます。本来は両手ですべき操作を片手で行うと、ピットホールに陥り、有効な吸入ができなくなる場合があるので、注意が必要です。… 2016/11/10 呼吸器
利き手を意識した吸入指導 ほとんどのデバイスの吸入指導箋(吸入手順説明書)は、利き手が右利きの場合を想定して作成されています。従って、患者さんが左利きの場合には、吸入指導箋の左手と右手を入れ替えて説明することになります。力を入れやすい利き手で動きのある動作をする方が患者さんも自然な操作ができるからです… 2016/10/20 呼吸器