学会トピック◎日本超音波医学会第95回学術集会 クローン病の再燃を予測する超音波スコアを開発 超音波検査によってクローン病の再燃を予測できる可能性が示された。5月20日から22日にかけて名古屋市で開催された日本超音波医学会第95回学術集会で、北海道大学病院消化器内科の福島新弥氏は、ワークショップ「消化管の炎症性疾患における超音波の役割」で、クローン病の予後予測における超音波… 2022/05/27 医療機器
消化器内視鏡 基本のき 3 内視鏡の基本操作を覚えよう 基礎なくして応用なし! ゴルフやテニスも正しい握り方ができていなければ上達しません.内視鏡の場合も同様です.治療内視鏡を見据えたグリップの正しい握り方を学びましょう. 2022/05/20 消化器
潰瘍性大腸炎治療経験のある医師999人に聞いた「新たな分子標的治療」 UC新経口薬カログラ、6割超が処方に前向き 潰瘍性大腸炎(UC)に対する分子標的薬が近年、続々と登場しているが、2022年3月28日、さらに治療選択肢が増えた。新薬のカロテグラスト(商品名カログラ)が承認された上、フィルゴチニブ(ジセレカ)も適応拡大されたのだ。潰瘍性大腸炎に使用できる分子標的薬は注射薬が多かったが、これら2剤… 2022/05/18 消化器
NEWS◎変更計画の事前確認で機能向上をタイムリーに 大腸内視鏡AI「EndoBRAIN-EYE」がIDATEN制度の適用に サイバネットシステム(東京都千代田区)は2022年5月12日、同社の大腸内視鏡画像診断支援プログラム「EndoBRAIN-EYE」が「医療機器等の変更計画の確認及び計画に従った変更に係る事前届出制度」(通称、IDATEN[Improvement Design within Approval for Timely Evaluation and Notice]制度」を利… 2022/05/12 消化器
The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌から 3月承認のUC経口薬カログラの有効・安全性は? 国内第3相臨床試験結果で主要評価項目を達成 日本で行われたAJM300(カロテグラストメチル[商品名カログラ])の第3相臨床試験により、AJM300が中等度の潰瘍性大腸炎に対する新たな導入療法となる可能性が示された。結果は3月30日、The Lancet Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版に掲載された。 AJM300は、α4β1およびα4β7… 2022/04/25 消化器
3月14~20日の話題になった論文 腸内細菌叢の異常は椎間板変性や腰痛の原因になり得るか? 本コラムでは、Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、各領域10誌を抽出。それを元に世界中で最も多くツイートされた論文を紹介する。 2022/03/29 感染症
消化管運動調整薬◇第5回調査 消化管運動調整薬市場の2位はメトクロプラミド、着々と1位モサプリドを追い上げる 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、消化管運動調整薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、35.1%の医師がモサプリドクエン酸塩水和物(商品名:ガスモチン他)と回答した。 第2位のメトクロプラミド(プリンペラン他)は27.8%、第3位のドンペリドン(ナウゼリン他)は14.4%の… 2022/03/19 消化器
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌から 内視鏡的肥満治療はNAFLDの有益な治療か? 胃内バルーン留置、スリーブ状胃形成、吸引療法など選択肢は様々 減量を目的として行われる内視鏡的肥満・代謝治療(EBMT)が、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にも有益であることが示された。これはシステマティックレビューおよびメタ解析の結果であり、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌3月号で報告された。 EBMTは肥満・代謝障害の治療法と… 2022/03/17 消化器
Oriented Endoscopyのススメ(その3) 「経口内視鏡の方がつらい」という誤解を解く 内視鏡は経鼻がよいか、経口がよいか──。2000年代の半ばくらいに、経鼻内視鏡が普及し始めた頃は、こうした議論がよく繰り広げられていました。最近はあまり話題になりませんが、僕は「どちらでもよい」、つまり「どちらでも対応できるようにしておくべきだ」と考えています。ただ、経鼻内視鏡… 2022/03/09 消化器
Oriented Endoscopyのススメ(その2) 患者の錯覚を誘導して内視鏡時のゲップを防ぐ 前回から引き続き「Oriented Endoscopy ─苦痛のない内視鏡─」について紹介しています。前回は、内視鏡医としての心構えに加えて、患者さんが楽に内視鏡検査を受けられるようにすることで感染防止にもつながるという話や、検査前に2~3分かけて行うオリエンテーション(Orientation:説明)の内… 2022/03/02 消化器
JAMA Pediatrics誌から プラセボ効果を治療に応用する方法を探る研究 機能性腹痛や過敏性腸症候群の小児に対する米国のクロスオーバー試験 米国Boston小児病院のSamuel Nurko氏らは、機能性腹痛や過敏性腸症候群の小児に対して、治療なしの期間を対照群にしてプラセボ効果を疼痛軽減に利用することが可能かを調べる小規模なクロスオーバーランダム化比較試験を行い、オープンラベルでプラセボを投与した期間に疼痛軽減効果が得られたと… 2022/03/01 消化器
Gut誌から 抗TNFα抗体薬の効果減弱を防ぐカギは腸内細菌? 抗薬物抗体産生リスクに抗菌薬が影響 炎症性腸疾患(IBD)患者を登録した、イスラエルの全国レジストリのデータ解析から、抗腫瘍壊死因子(TNF)α抗体薬に対して抗薬物抗体(ADA)が産生されるリスクが、使用する抗菌薬の種類によって異なることが示された。結果はGut誌2月号で報告された。 抗TNFα抗体薬はクローン病や潰瘍性大腸… 2022/02/24 消化器
コロナ禍こそ有用な「苦痛のない内視鏡」 皆さん、お久しぶりです。今回から数回に分けて内視鏡検査についてご紹介させていただきます。 内視鏡はローテクではないと思われるかもしれませんが、今回の内容は内視鏡の画像や診断技術ではなく、内視鏡医としての心構え、内視鏡の基本的な検査手順がテーマです。研修医・専攻医からベテラン… 2022/02/22 消化器
NEJM誌から C. difficile感染の再発予防に経口薬SER-109が有効 Firmicutes門の細菌の芽胞を利用した治療薬の臨床試験 米国Yale大学医学部のPaul Feuerstadt氏らは、再発性のC. difficile感染症患者に対する標準的な抗菌薬治療の後に、マイクロバイオーム治療薬として開発中のSER-109を投与して再発予防効果を調べる臨床試験を行い、プラセボ群に比べ8週間以内の再発リスクが有意に減少していたと報告した。結果はNE… 2022/02/16 消化器
学会トピック◎第18回日本消化管学会総会学術集会 若くてやせ型のPPI抵抗性GERDには増量よりも半夏瀉心湯を? プロトンポンプ阻害薬(PPI)抵抗性の胃食道逆流症(GERD)に半夏瀉心湯が有効な可能性が示された。2月11日から13日にかけて新宿区で開催されたGI Week 2022のワークショップ「消化管疾患における漢方の役割」で、大阪医科薬科大学病院消化器内視鏡センターの竹内利寿氏は、PPI抵抗性GERDに対する… 2022/02/15 消化器
学会トピック◎第18回日本消化管学会総会学術集会 UCへのベドリズマブ投与後の臨床的寛解達成を予測するモデルを開発 潰瘍性大腸炎(UC)患者のうち、抗α4β7インテグリン抗体製剤であるベドリズマブ(商品名エンタイビオ)により臨床的寛解を達成できない症例を薬剤投与前に同定できる可能性が示された。2月11日から13日にかけて新宿区で開催されたGI Week 2022で、杏林大学消化器内科学の三好潤氏は、コアシンポ… 2022/02/14 消化器
Journal of Hepatology誌から 脂肪肝発症に関与する新たな分子を発見? オートファジーとは異なる機序でATG3が作用する可能性 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のモデルマウスや患者の肝臓では、オートファジー関連遺伝子(ATG)3の発現量が増加しており、ATG3が脂肪肝に関与する重要な因子であることが示された。結果は、スペインの研究者らによりJournal of Hepatology誌2022年1月号で報告された。 NAFLDの患者や動… 2022/01/24 消化器
「日本の正月」ならではのあの疾患 皆様、少し遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。今年も「画餅」にならぬよう日々の診療に少しだけ役立つ連載を続けていきたいと思いますので、今後とも末永くよろしくお願い申し上げます。さて「一富士二鷹三茄子」といえば、初夢に見ると縁起の良いものとしてよく知られてい… 2022/01/20 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
Gastroenterology誌から PPIを常用するとIBDを発症しやすい? 64万人以上を対象とした大規模コホート統合解析 米国と英国の大規模コホートの統合解析で、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の長期使用により、炎症性腸疾患(IBD)やそのサブタイプであるクローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)を発症するリスクが高まると報告された。結果はGastroenterology誌12月号に掲載された。 PPIは現在最も広く使用されてい… 2021/12/17 消化器
第10回 「便秘と言えばあの漢方薬」上達術 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。第10回も、前回と同じく、テーマは便秘。漢方専門医をゲストとして招き、便秘に使える漢方薬の使い分けについて議論を深めます。茂木(総合診療医) 消化器内科の… 2021/12/15 消化器
ストーマで「しわによる漏れ」をどう防ぐ? 訪問看護を始めて4年目になります。最近、ストーマ(人工肛門)を造設した利用者さんの中に、皮膚の保護やしわを伸ばす目的で、パウチの面板と皮膚の間に不織布のテープやフィルム材を貼付してこられる方がいます。面板が皮膚についていないので、ストーマ外来から帰宅した日に漏れてしまう方もいら… 2021/12/13 消化器
胃カメラ検査で「突っ張る」ってどんな状態? 内視鏡室に配属になった看護師です。胃カメラ検査についたとき、途中で医師が「ちょっと突っ張る感じがしますよ」と毎回言います。その理由が知りたくて、私自身も人間ドックで胃カメラ検査を受けたのですが、確かに途中でおなかの中が突っ張る感じがしました。しかし、そのときは胃に空気を入れて… 2021/11/29 消化器
トレンド◎腸内細菌が産生するATPが炎症を増悪させる 潰瘍性大腸炎増悪の原因は腸内細菌による好中球の長寿命化 これまでに潰瘍性大腸炎の増悪に腸内細菌が関わることが指摘されているが、その機序がこのほど解明された。 2021/11/26 消化器
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌から グルテンフリー有効なIBS患者のマーカー同定? 低グルテン食でも症状改善に有効な可能性あり 過敏性腸症候群(IBS)患者の多くにグルテンフリー食(GFD)が有益であり、GFDで症状が改善する可能性の高いIBS患者を特定するバイオマーカーとして、血清中の抗グリアジン抗体(AGA)を利用できることが示された。結果はClinical Gastroenterology and Hepatology誌11月号に掲載された。 最近の… 2021/11/18 消化器
JAMA Network Open誌から 術中デクスメデトミジン投与は高齢者の腹部手術後の回復を早める 中国で行われたRCTで、術後のガス排出までの時間や入院期間が短縮 中国First Affiliated Hospital of Anhui Medical UniversityのYao Lu氏らは、高齢者の腹部手術中にデクスメデトミジン(DEX)を投与して、術後の回復をプラセボ(生理食塩水)と比較する臨床試験を行い、DEXの使用が排ガスまでの時間や入院期間の有意な短縮をもたらしたと報告した。結果は2021年… 2021/11/10 老年医学・介護
第9回 最悪の便秘を引き起こすのはまさかの便秘薬!? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。第9回は便秘をテーマに、その定義や診療の進め方、新薬を含めた正しい薬の使い方などについて議論していきます。… 2021/11/02 消化器
NEJM誌から 潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持療法にozanimodが有望 中等症から重症の患者を対象にプラセボと比較した第3相臨床試験 米国California大学SanDiego校のWilliam J. Sandborn氏らは、中等度から重度の潰瘍性大腸炎(UC)患者に対して、選択的スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体調節薬のozanimodを投与する第3相臨床試験を行い、この薬が寛解導入や維持療法に有効だったと報告した。結果は2021年9月30日のNEJM誌に掲… 2021/10/22 消化器
Gut誌から インフリキシマブはコロナワクチン後の抗体価に影響 2回目接種で抗体濃度は上昇 インフリキシマブまたはベドリズマブを使用している炎症性腸疾患(IBD)患者を対象に、BNT162b2(ファイザー/ビオンテック製)ワクチンまたはChAdOx1 nCoV-19(アストラゼネカ製)ワクチンを接種した後の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗スパイク蛋白質抗体濃度とセロコンバージョンに至った… 2021/10/18 感染症
バリウム検診の思わぬ落とし穴 以前から、誤嚥の原因診断の重要性をお伝えしてきました。これは肺炎診療のみならず、検診の場面でも同じです。我が国では胃癌の早期発見のためにバリウム検診が通例となっています。今回は、検診後の体調不良を契機に、思わぬ診断がついた症例を紹介します。… 2021/09/30 呼吸器
Clin Gastroenterol Hepatol誌から PPI使用はコロナ感染・重症化に影響を及ぼすか デンマークの観察研究 プロトンポンプ阻害薬(PPI)使用者は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクがわずかに上昇していたが、PPI使用と重症転帰との関連は見られなかった。これはデンマークで行われた観察研究の結果であり、論文はClin Gastroenterol Hepatol誌9月号に掲載された。 SARS-CoV-2は消化管上皮細… 2021/09/17 消化器
【新薬】テデュグルチド (レベスティブ) 短腸症候群に対するGLP-2アナログ製剤が登場 2021年8月18日、ヒトグルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)アナログ製剤テデュグルチド(遺伝子組換え)(商品名レベスティブ皮下注用3.8mg) が発売された。本薬は6月23日製造販売が承認され、8月12日に薬価収載されていた。適応は「短腸症候群」、用法用量は「1日1回0.05mg/kgを皮下注射する」となっ… 2021/09/10 医薬品
リポート◎新製品が続々登場、「十分に便利」ではあるが… 大腸内視鏡AIの普及に必要なラストピース AI(人工知能)を活用した医療機器の中で、最も実用化が進んでいるといえるのが大腸内視鏡だ。2019年3月には、内視鏡画像診断支援ソフトウエアとして国内初の薬事承認を取得したEndoBRAINが発売。その後も検査やポリペクトミーの際に使える内視鏡AIが相次いで登場している。内視鏡AIを日常診療に… 2021/09/02 消化器
JAMA Network Open誌から パンデミック下での急性消化管出血にはカプセル内視鏡が有用 活動性出血の発見率は高く、医療スタッフの感染リスクを減らせる 米国Massachusetts大学医学部のShahrad Hakimian氏らは、急性消化管出血を起こしたCOVID-19患者の評価に当たり、感染リスクを減らすためにカプセル内視鏡(VCE)を用いて、標準的な上部消化管内視鏡検査と大腸内視鏡検査を受けた場合と成績を比較する後ろ向きコホート研究を行い、VCEを実施した場… 2021/08/24 感染症
第8回 クローンかベーチェットか…お悩み解決法 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、膠原病科医をゲストとして招き、クローン病と、その鑑別疾患の一つである腸管型ベーチェット病について議論を深めます。… 2021/08/17 消化器
Gut誌から 食習慣は腸内細菌叢を介して消化管炎症に関与 植物性蛋白質摂取で腸内環境が改善 食生活と腸内細菌叢の関連を調べたところ、クローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)、過敏性腸症候群(IBS)の患者と健常人に共通する因子が複数特定され、腸内細菌叢を標的とした食事戦略をとることで消化管の炎症を軽減・予防できる可能性が示された。結果はGut誌7月号に掲載された。 特定の化合… 2021/07/19 消化器
Lancet誌から フィルゴチニブは潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持に有効 40カ国の医療機関が参加したフェーズ2b/3試験 カナダWestern大学のBrian G Feagan氏らは、中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者にヤヌスキナーゼ1(JAK1)選択的阻害薬であるフィルゴチニブを投与するフェーズ2b/3試験を行い、フィルゴチニブ200mgは寛解導入と寛解維持の両方においてプラセボよりも有意に優れていたと報告した。結果は2021… 2021/06/30 消化器
スマートトイレで精神疾患や肝疾患を診断!? 私は最近、「管の人」となっている。消化器担当記者として、消化器関連のネタを多く扱っているのだが、特に消化管にまつわるトピックスがよく舞い込んでくるのだ。その中でもホットなのが、腸内細菌叢。腸はもちろんのこと、胃にも腎にも肝臓にも、そして脳にまで腸内細菌叢が影響を及ぼす可能性… 2021/06/02 消化器
2021年5月28日号 ピロリ菌だけ、除菌療法だけ、じゃない「ビヨンド・ピロリ除菌」 2013年にヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染胃炎に対する除菌療法が保険適用されて以降、年々、胃癌による死亡者数は減少傾向にある。しかし、ピロリ菌だけに注目していてはピットフォールに陥る可能性がある。そんな新しい知見が近年、次々と明らかになってきた。… 2021/05/29 消化器
NEWS◎糖尿病、肥満とNASH関連肝癌の関係性究明が進むか 従来の3分の1の期間で腫瘍を発症するNASH肝癌モデルが誕生 糖尿病や肥満が、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)関連肝癌の発症リスクを高める機序がもうじき明らかになるかもしれない。ヒトのNASH病態を正しく反映する新たな疾患モデルが確立されたことで、研究が飛躍的に進む可能性が出てきたのだ。 ウイルス性肝炎を合併し… 2021/05/28 消化器
リポート◎ポスト・ピロリ除菌時代がやってきた その胃炎治療、ピットフォールに要注意 2013年にヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染胃炎に対する除菌療法が保険適用されて以降、年々、胃癌による死亡者数は減少傾向にある。しかし、ピロリ菌だけに注目していてはピットフォールに陥る可能性がある。そんな新しい知見が近年、相次いで報告されてきた。 上部消化器症状を訴… 2021/05/27 消化器
リポート◎除菌療法による弊害はある? ピロリ除菌と腸内細菌に関する3つの疑問を専門家に聞いてみた 胃癌の主要な原因であるヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)。国内では、2013年に「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」に対する除菌療法が保険適用となり、胃癌をはじめとする胃疾患の予防目的で除菌療法が広く行われるようになった。こんな「国民総除菌時代」にあって、近年、除菌療法によ… 2021/05/26 消化器
リポート◎ビヨンド・ピロリ除菌時代がやってくる ヘリコバクター・スイスの培養法確立、学会も調査に動き出す ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染胃炎に対する除菌療法が2013年に保険適用されて以降、我が国はピロリ菌総除菌時代に突入し、ピロリ菌の感染率は年々減少している。その反面、最近その存在に注目が集まっているのがハイルマニイ菌だ。ハイルマニイ菌は、ピロリ菌以外のヘリコバクタ… 2021/05/24 消化器
どこかで起きていてもおかしくないエラー症例 (Case No.20) たかが便秘、されど便秘、でも実際は…… 冬の寒い季節、100床規模の病院での夜間当直時のことです。当直医は6年目の医師1名のみで、明日から学会出張のためワクワクしていました。そんな中で、午前1時に救急患者が搬送されました。臨床経過は以下です。… 2021/05/20 消化器
Gastroenterology誌から 片方のみがIBDの双子、腸内細菌叢は異なる? オランダにおける腸内細菌叢のメタゲノム解析 炎症性腸疾患(IBD)の双生児(片方のみIBDのケースを含む)、双生児と血縁関係のないIBD患者、健常人の腸内細菌叢のメタゲノム解析を実施したところ、双生児の一方のみがIBDの場合、IBDではない側の腸内細菌叢は、血縁関係のない健常人よりも、IBDである自らの兄弟姉妹に似ていることが明らかと… 2021/05/20 消化器
第7回 コロナワクチン、生物学的製剤使用中のUC患者に打っていい? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。第7回も、第6回に引き続き、潰瘍性大腸炎(UC)をテーマに、主に治療について議論を深めていきます。茂木(総合診療医) まず、薬物療法について教えてください。… 2021/05/12 消化器
学会トピック◎第107回日本消化器病学会総会 除菌難渋例の30%はピロリ胃炎じゃない ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)除菌難渋例とされている患者の3割は、実は自己免疫性胃炎(AIG)──。4月15日から17日にかけて新宿区で開催された第107回日本消化器病学会総会で、浜松医科大学第一内科の樋口友洋氏は、ワークショップ「ピロリ菌未感染胃疾患の諸問題」で登壇し、除菌… 2021/04/20 消化器
学会トピック◎第107回日本消化器病学会総会 腸内細菌が作るBCAAが脂肪肝を抑制 正常マウスの便を移植すると、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)マウスモデルの肝脂肪化が抑制される──。4月15日から17日にかけて新宿区で開催された第107回日本消化器病学会総会で大阪医… 2021/04/19 消化器
Gut誌から チオプリン製剤、クローン病への有効性低い? 英国の後ろ向き研究によるIBDへの有効性検証 炎症性腸疾患(IBD)の寛解維持を目的としたチオプリン製剤の単剤療法は、潰瘍性大腸炎(UC)には有効な長期療法である一方、クローン病(CD)に対する有効性は低いことが、英国の後ろ向き研究で明らかになった。結果はGut誌4月号に掲載された。 チオプリン製剤は、ステロイド依存性やステロイド… 2021/04/15 消化器
NEWS◎ピロリ菌が何十年も持続感染するメカニズム解明 胃癌発症を制御するのはピロリ菌の小さなRNA ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)はどうやって胃粘膜に長期間感染し続け、胃癌発症に関与するのか──そのメカニズムが明らかとなった。ピロリ菌のsmall RNA(タンパク質に翻訳されない小さなRNAで、mRNAと結合することで翻訳を調節)の一種であるHPnc4160がそのカギを握る。 大阪大学… 2021/04/13 消化器
NEWS◎腸内細菌由来ポリアミンが大腸粘膜の健全性を維持 大腸炎改善のカギは腸内細菌と宿主細胞の「協働作業」 腸内細菌叢が大腸粘膜の健全性を維持するメカニズムが解明された。腸内細菌が産生するポリアミンが、大腸上皮細胞や大腸粘膜の抗炎症性マクロファージの増殖に寄与するというものだ。 ポリアミンとは、分子内に複数の第1級アミンを含む低分子の塩基性物質の総称で、全ての生物の細胞内に含まれる… 2021/04/09 消化器
第6回 「いちごジャム」のような便で疑うべき疾患は? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。第6回および7回は、昨年の安倍前首相の辞任で話題になった炎症性腸疾患(IBD)の1つである潰瘍性大腸炎(UC)について、そういえば専門医に聞いてみたかったことを… 2021/04/08 消化器
リポート◎期待高まる糞便移植、多施設共同研究始まる 糞便移植は再発性CDIに対する最強の治療か? Clostridioides difficile感染症(CDI)に対する一般的な治療は抗菌薬投与だが、再発率が高いのが課題とされている。再発を抑えるために欧米などで行われているのが糞便微生物叢移植(FMT)。海外のガイドラインの中には、複数回のCDI再発例で適切な抗菌薬治療が有効でなかった場合にFMTを強く推… 2021/04/06 消化器
Ann Intern Med誌から 憩室炎の外来治療でキノロンを減らす代替案 アモキシシリン/クラブラン酸はメトロニダゾールとキノロン併用に劣らない 米国食品医薬品局(FDA)は、フルオロキノロンには低血糖昏睡など重篤な有害事象の恐れがあるため、代替治療薬がない場合にのみ処方することを推奨している。米国North Carolina大学のCharles E. Gaber氏らは、2種類の大規模データベースを利用して、憩室炎患者の外来治療に用いる抗菌薬をアモキ… 2021/04/01 消化器
Am J Gastroenterol誌から 緑に囲まれて育つと小児のIBD発症リスクが低下 衛星データを用いたカナダの観察研究の結果 居住環境の緑地(自然植生)が多いほど小児期に炎症性腸疾患(IBD)を発症するリスクが下がることが、カナダで行われた観察研究で明らかとなった。結果はAm J Gastroenterol誌2月号に掲載された。 クローン病と潰瘍性大腸炎はIBDの代表疾患であり、不適切な免疫応答による消化管の炎症を特徴とす… 2021/03/18 消化器
慢性便秘症治療薬◇第2回調査 モビコール、シェア倍増もトップ3に届かず 1位は酸化マグネシウム、2位はアミティーザ、3位はグーフィス 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、慢性便秘症治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、63.6%の医師が酸化マグネシウム(商品名:酸化マグネシウム、重質酸化マグネシウム他)と回答した。 第2位のルビプロストン(アミティーザ)は10.2%、第3位のエロビキシバット水和物(… 2021/03/13 消化器
NEWS◎癌の放射線治療の個別化がさらに進む 血液検査で放射線治療による副作用の重篤度を予測できる 放射線治療は癌治療の選択肢の1つとして非常に有望だが、照射に伴う副作用にしばしば悩まされる。こうした副作用は照射から少し遅れて起こることが多いが、治療早期の段階から重篤な副作用が発生する可能性がある患者を見いだす研究結果が報告された。3月9日、広島大学原爆放射線医科学研究所所長… 2021/03/11 癌
学会トピック◎第17回日本消化管学会総会学術集会 大腸カプセル内視鏡画像から腫瘍性病変を自動検出するAIモデルを開発 人工知能(AI)を活用することで、大腸カプセル内視鏡の普及・発展や読影医の負担軽減につながるかもしれない──。2月19日から21日にかけてオンラインで開催されたGI Week2021で、東京大学医学部附属病院消化器内科の山田篤生氏は、パネルディスカッション「大腸カプセル内視鏡の普及に向けた工… 2021/02/24 消化器
NEWS◎新たに明らかとなった膵腸連関 大腸炎改善のカギを握るのは膵臓の膜蛋白質? 千葉大学大学院医学研究院イノベーション医学研究領域准教授の倉島洋介氏、東京大学医科学研究所粘膜免疫学部門特任教授の清野宏氏らの研究結果。同グループは、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)や2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を使った薬剤誘発性大腸炎モデルを用いた研究により… 2021/02/19 消化器
TREND:NSAIDs・低用量アスピリン潰瘍を防げ(2/2) 薬物性潰瘍を早期発見するポイントは? 本コラムは、TREND:NSAIDs・低用量アスピリン潰瘍を防げ(1/2)「増加する薬物性潰瘍、診療ガイドラインも改訂」(2021.02.17公開)の続きです。 一方、低用量アスピリン(LDA)潰瘍の予防策についてはどうか。LDAは狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの患者に対する血栓塞栓症の予防薬であり、出血傾… 2021/02/18 消化器
TREND:NSAIDs・低用量アスピリン潰瘍を防げ(1/2) 増加する薬物性潰瘍、診療ガイドラインも改訂 2020年6月、日本消化器病学会が「消化性潰瘍診療ガイドライン2020(改訂第3版)」(以下、GL)を発刊した。5年ぶりの改訂で、治療や予防に関するクリニカルクエスチョン(CQ)に、新たに出血性潰瘍と残胃潰瘍の項目が設けられるなどの見直しが行われた。中でも注目される改訂ポイントが、非ステロイ… 2021/02/17 消化器
NEWS◎治療が奏功した患者の細菌叢・ウイルス叢を検討 C.difficile関連腸炎に糞便移植が効くメカニズムが明らかに 再発性Clostridioides difficile(CD)関連腸炎患者に対する糞便移植前後の腸内細菌・ウイルス叢の変化を解析した結果から、CD関連腸炎の病態が改善する機序が明らかにされた。糞便移植は腸内細菌叢をドナーの細菌叢に近づける働きを持つとともに、腸内細菌叢の代謝機能を改善し、それが再発性CD… 2021/02/15 消化器
第5回 重症の下痢を引き起こすあのメジャーな降圧薬 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、第1回、第2回、第3回、第4回と取り上げてきた薬剤性腸炎の最終回です。今までの記事では扱っていない薬剤のうち、身近な薬剤に加え、最近よく耳にする免疫… 2021/02/09 消化器
嘔吐後の吐血だからマロリーワイス! でも嘔吐の原因は…? マロリーワイス症候群という病気があります。嘔吐による嘔吐物の移動や、過度の食道の収縮による機械的刺激で、下部食道に裂傷が生じるものです。出血するので、何度も繰り返し嘔吐をしたのちに吐血したという病歴であれば、この疾患を疑うことになります。… 2021/01/28 消化器
Gastroenterology誌から 糞便移植、実地診療でも高い有効性・安全性示す 1カ月後のCDI治癒率90%、6カ月以内の再発率4% 糞便移植(fecal microbiota transplantation:FMT)患者を登録している、北米のFMT National Registryのデータから、FMT実施後のクロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridioides difficile infection:CDI)の治癒率が約9割に上り、実地診療でもランダム化比較試験と同様にFMTの治癒率が… 2021/01/15 消化器
第4回 強烈な「馬小屋臭」を呈する下痢といえば? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。前回は薬剤性腸炎の原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)の盲点を取り上げました。今回は非専門医が知っておくべき薬剤性腸炎の話を… 2021/01/13 消化器
消化管出血で絶食。食事再開後の観察項目は? 消化管出血のため絶食していた患者さんの食事が開始されることになりました。これまで、消化管の手術をした患者さんを担当したことはありますが、消化管出血の患者さんを担当するのは初めてです。胃切除などではなく、消化管出血後に食事を再開するときの観察項目を教えてください。… 2020/11/16 消化器
Digestive Endoscopy誌から ノンテクスキルトレーニングで結腸内視鏡検査がうまくなる? カナダのランダム化並行群間比較試験 新人内視鏡専門医に結腸内視鏡検査の研修を実施し、ノンテクニカルスキル(NTS)トレーニングを組み込んだカリキュラムと通常のカリキュラムを比較したところ、NTSトレーニングを組み込んだカリキュラムでは新人医師の結腸内視鏡検査能力が向上した。結果はDigestive Endoscopy誌9月号に掲載され… 2020/11/13 消化器
Ann Intern Med誌から LCIで上部消化管内視鏡の癌病変検出率が向上 通常の白色光画像と新たな画像処理法を比較した日本のRCT 北海道大学の小野尚子氏らLCI-FIND Trial Groupは、消化管の癌のハイリスク患者を対象に上部消化管内視鏡検査を行う際の方法として、通常の白色光を用いた画像と(WLI)と、新たな技術のLinked Color Imaging(LCI)を用いた画像の、腫瘍性病変識別能力を比較するランダム化試験を行い、LCIはWLI… 2020/11/10 消化器
星がきれいな季節に学び直したいあの疾患 新型コロナウイルス感染症とともに始まった激動の2020年も、残すところあとわずかになりました。日に日に秋が深まり、いよいよ冬がやってきます。冬は「星空が美しく見える季節」ですが、それは大気中の水蒸気量が少なくなり大気の透明度が高くなることに加え、上空の空気の流れが他の季節に比べ… 2020/10/23 感染症 医師・医学生限定コンテンツ
第3回 本当にあったNSAIDsのコワ~イ話 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、第1回、第2回と同じく薬剤性腸炎をテーマとし、その原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)について議論を深めます。茂木(総… 2020/10/16 消化器
防御因子増強薬◇第4回調査 防御因子増強薬:レバミピドが安定の首位 2位はテプレノン、3位はアズレン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、防御因子増強薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、59.1%の医師がレバミピド(商品名:ムコスタ他)と回答した。 第2位のテプレノン(セルベックス他)は12.9%、第3位のアズレンスルホン酸ナトリウム水和物(アズノール他)は8.6%の医師… 2020/10/10 消化器
Gastroenterology誌から プロバイオティクスが早産児の総死亡を防ぐ? RCTのネットワークメタアナリシス 死亡や壊死性腸炎(NEC)を予防する目的で、プロバイオティクス製剤を早産児に投与したランダム化比較対象試験(RCT)のネットワークメタアナリシスにおいて、一部の単株および複数株製剤に有効性が認められた。結果はGastroenterology誌8月1日号に掲載された。 早産児は、敗血症や死亡のリスク… 2020/09/17 消化器
1分解説◎ストレスは再燃の誘因となり得る 安倍首相を2度も辞任に追い込んだ潰瘍性大腸炎 2020年8月28日、安倍晋三首相が辞任を表明した。持病の潰瘍性大腸炎の再燃がその大きな理由だ。8月17日には慶應義塾大学病院(東京都新宿区)に受診し、24日にも同院を再受診していたことが報じられていた。 安倍首相は2007年にも、同じく持病の悪化を理由に辞任している。本人が各種メディアで… 2020/08/31 消化器
第2回 その下痢、CMでおなじみのOTC薬が原因かも? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、漢方専門医 をゲストとして招き、意外と知られていない漢方薬の副作用について議論を深めます。松口崇央(九州労災病院消化器内科)2010年長崎大卒。麻生飯… 2020/08/27 消化器
「間欠的な痛み」以外の特徴がなかったあの疾患 今回の「撮っておき! Clinical Picture」では、疾患概念を知らないと診断が非常に難しい、間欠的な腹痛に関するClinical Pictureをご紹介します。 2020/08/20 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
Am J Gastroenterol誌から 糖尿病は家族歴と同程度の大腸癌リスク因子 糖尿病患者は50歳以前から大腸癌スクリーニングすべき 糖尿病患者は大腸癌を発症するリスクが上昇しており、大腸癌の家族歴を有する人と同程度のリスクであることが示された。結果はAm J Gastroenterol誌7月号に掲載された。 比較的若い成人の大腸癌発生率は上昇しつつあり、この年齢層に特有の危険因子を特定する重要性が増している。大腸癌の家族歴… 2020/08/11 消化器
第1回 止まらない下痢、果たしてその原因は… 「消化器内科」と一口に言っても、肝胆膵を専門とする医師がいれば消化管が得意な医師もいるというように奥が深い診療科です。知識や技術は年々アップデートされ、気がつけば自分の中では最新の知識が「古い」と若手から指摘されるなんてことも……。しかし、日々の診療は忙しく、腹痛や下痢とい… 2020/07/28 消化器
消化管運動調整薬◇第4回調査 消化管運動調整薬:モサプリドが安定の首位 第2位はメトクロプラミド、第3位はドンペリドン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、消化管運動調整薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、54.0%の医師がモサプリドクエン酸塩水和物(商品名:ガスモチン他)と回答した。 第2位のメトクロプラミド(プリンペラン他)は24.5%、第3位のドンペリドン(ナウゼリン他)は13.4%の… 2020/07/26 消化器
J Clin Med誌から 潰瘍性大腸炎への便移植、ドナーは同世代か兄弟で治療効果高い 順天堂大学の研究で抗菌薬併用便移植の長期有効性認める 順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学講座(永原章仁教授)によって行われた非ランダム化対照試験により、3種類の抗菌薬(AFM:アモキシシリン、ホスホマイシン、メトロニダゾール)の投与後に行う糞便微生物移植(FMT)である抗菌薬併用糞便微生物移植(A-FMT)が、AFM単独療法と比べて潰瘍性… 2020/07/13 消化器
短期集中連載◎大腸CTを知る(3) 大腸CT検査ではどう撮影するの? 腸管拡張の方法と撮影法 大腸がん検診の新たな選択肢として大腸CT検査(CTC)が注目を集めています。便潜血検査陽性にもかかわらず大腸内視鏡検査がこわいとか恥ずかしいといった理由で精密検査を受診しないケース、高齢で検査前の大量の下剤の服用が難しいケース、過去の大腸内視鏡検査でとても辛い思いをしたような、挿入… 2020/07/06 消化器
短期集中連載◎大腸CTを知る(2) 大腸CT検査の前処置ではどんなことをするの? 大腸がん検診の新たな選択肢として大腸CT検査(CTC)が注目を集めています。便潜血検査陽性にもかかわらず大腸内視鏡検査がこわいとか恥ずかしいといった理由で精密検査を受診しないケース、高齢で検査前の大量の下剤の服用が難しいケース、過去の大腸内視鏡検査でとても辛い思いをしたような、挿入… 2020/07/03 消化器
突然の胸痛の原因はあの物体 今回の「撮っておきClinical Picture」では、高齢化が進む本邦において、突然の胸痛を起こし得る、注意すべき消化管疾患をご紹介します。 2020/06/05 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
過敏性腸症候群用薬◇第3回調査 イリボー、下痢型IBSへの高評価でシェア伸長 1位はポリカルボフィル、2位はラモセトロン、3位はトリメブチン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、過敏性腸症候群用薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、34.3%の医師がポリカルボフィルカルシウム(商品名:コロネル、ポリフル他)と回答した。 第2位のラモセトロン塩酸塩(イリボー)は29.1%、第3位のトリメブチンマレイン酸塩(セレキ… 2020/05/30 消化器
Am J Gastroenterol誌から 高齢者や併存疾患を有する患者の結腸内視鏡検査は慎重に フランスのコホート研究 結腸内視鏡検査に伴い全身性の重篤な有害事象(SAE)が発生した場合は死亡率が高く、特に高齢者や複数の併存疾患がある患者に結腸内視鏡検査を実施する際には、穿孔や出血に加えて死亡率も考慮すべきであることが示された。結果はAm J Gastroenterol誌4月号に掲載された。 結腸内視鏡検査の合併… 2020/05/19 消化器
吸入ステロイドの知られざる副作用「軟化症」 CHEST誌から 吸入ステロイド(ICS)の副作用としては、肺炎(軽症例が多く、死亡リスクは上昇させない)、口腔内カンジダ症、嗄声、1cm程度の身長低下(小児期からの使用)などが知られています。 しかしもう1つ、知られざる副作用があります。それが気管気管支軟化症です。その名の通り、気管や気管支が軟化… 2020/04/27 呼吸器
学会トピック◎第16回日本消化管学会 好酸球性食道炎のPPI応答予測にアトピー性皮膚炎合併や末梢血好酸球数が有効 プロトンポンプ阻害薬に不応な好酸球食道炎の予測にアトピー性皮膚炎の合併や末梢血好酸球数が参考になることが示された。 2020/03/11 消化器
医師4228人に聞いた「定期的に大腸癌検診(一次スクリーニング)を受けていますか」 定期的に大腸癌検診を受けている医師は6割 早期に発見し、早期に治療すれば完治するのが大腸癌。そこで有効なのが大腸癌検診だが、医師の4割、40歳以上でも3割は「定期的には受けていない」「受けたことがない」という結果だった。 2020/03/10 癌
シリーズ◎大腸癌を征圧せよ 再発リスクが1%でも数十%でも患者にとっては変わらない 防衛医科大学校外科学講座教授の上野秀樹氏に聞く 大腸癌研究会では、「pT1大腸癌のリンパ節転移の国際共同研究」と題し、SM癌でリンパ節転移のリスクが高い患者を見いだすための国際共同研究を進めている。このプロジェクト研究の委員長を務める防衛医科大学校外科学講座教授の上野秀樹氏に話を聞いた。… 2020/03/05 癌
シリーズ◎大腸癌を征圧せよ 大腸癌のエネルギー供給源はアミノ酸だった? 癌の新たな代謝系を解明、新規抗癌薬の標的へ アミノ酸の1つであるセリンからピルビン酸を作る代謝酵素が大腸癌の増殖・維持に寄与していることが明らかになった。 2020/03/03 癌
シリーズ◎大腸癌を征圧せよ 大腸癌死亡を減らすにはどうしたらよいのですか 大腸癌研究会会長の杉原健一氏(光仁会第一病院[東京・葛飾区]院長、東京医科歯科大学名誉教授、特任教授)に聞く 早期発見、早期治療により5年生存率が7割を超える成績を示している現在の大腸癌診療。一方で、残念ながら大腸癌死亡者数の増加に歯止めがかかっていない。今後、大腸癌死亡者数を減らすために何をしていくべきなのか。大腸癌研究会会長を務める杉原健一氏(光仁会第一病院[東京・葛飾区]院長、… 2020/02/28 癌
シリーズ◎大腸癌を征圧せよ 「大腸癌が増えている」ってホント? 国立がん研究センターがん対策情報センター全国がん登録室長の松田智大氏に聞く 一般的に「大腸癌による死亡者数は増えている」と言われるが、日本における大腸癌の死亡者数や罹患の現状は実際にはどう推移しているのだろうか。 2020/02/22 癌
シリーズ◎大腸癌を征圧せよ クリーンコロンを「推奨」する背景とは? 市立旭川病院副院長・消化器病センター長の斉藤裕輔氏に聞く 国内では大腸ポリープ診療ガイドライン2014で「大腸内視鏡検査で発見された径6mm以上の病変は切除対象で、5mm以下の病変でも平坦陥凹型腺腫および癌との鑑別が困難な病変は切除することを提案する。5mm以下の隆起性の微小腺腫は経過観察も容認する」とされてきた。… 2020/02/10 消化器
Lancet誌から 潰瘍性大腸炎患者の大腸癌死亡率の変遷 スウェーデンとデンマークのUC患者の大腸癌を追跡したコホート研究 潰瘍性大腸炎(UC)は大腸癌の危険因子であるため、UC患者には内視鏡を用いたサーベイランスが行われている。スウェーデンKarolinska研究所のOla Olen氏らは、スウェーデンとデンマークのUC患者の大腸癌発症率と死亡率を、条件をマッチさせた地域の一般住民と比較するコホート研究を行い、UC患者… 2020/01/30 癌
JAMA Network Open誌から PPIの継続使用はウイルス性胃腸炎を増やす? 条件をマッチさせた非使用者との比較で相対リスクが1.81 プロトンポンプ阻害薬(PPI)継続使用が、ウイルス性の急性胃腸炎(AGE)のリスクに与える影響ついて検討した研究は、ほとんどなかった。フランスINSERMのAna-Maria Vilcu氏らは、AGEが流行する冬期のPPI継続使用とAGE発症の関係を検討するコホート研究を行い、条件をマッチさせたPPI非使用者に比… 2019/12/12 消化器
NEJM誌から 米国で便移植を受けた患者が菌血症を発症 ESBL産生大腸菌による菌血症で、1例は死亡 米国Harvard大学医学部のZachariah DeFilipp氏らは、便細菌叢移植(FMT)の臨床試験において、ドナーのスクリーニング基準が甘かったために、FMT後に基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌による菌血症を発症した2例を経験し、1例は死亡したという症例報告を行った。詳細はNEJM誌2019年11… 2019/12/05 感染症
【第5問】 ピロリ除菌の処方監査のポイントは 前回、社会人ラグビー部のゼネラルマネージャー(GM)をしているO.Yさん(48歳、男性、身長175cm、体重60kg、服用薬なし)が、嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えて受診し、入院治療になったと書きました。医療人になろうと考えている皆さんなら、当然、患者さんのその後の経過が気になりますよ… 2019/11/18 薬剤師
プロトンポンプ阻害薬(PPI)◇第4回調査 タケキャブがシェア伸ばし2位に、首位に肉薄 1位ネキシウム、2位タケキャブ、3位タケプロン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、28.7%の医師がエソメプラゾールマグネシウム水和物(商品名:ネキシウム)と回答した。 第2位のボノプラザンフマル酸塩(タケキャブ)は24.6%、第3位のランソプラゾール(… 2019/11/16 消化器
トレンド◎内視鏡動画を使った診断補助で感度は92%に 日本発の胃内視鏡用診断補助AI、世界へ羽ばたく FDAからBreakthrough Device指定受ける AIメディカルサービス(東京・豊島区、代表取締役 多田智裕、山内善行)が開発を進めている胃内視鏡診断補助用の人工知能(AI)がこのほど、米食品医薬品局(FDA)からBreakthrough Device指定を受けた。 2019/11/08 消化器
学会トピック◎第74回日本大腸肛門病学会学術集会 肛門疾患・直腸脱診療ガイドライン改訂版の概要を紹介 疫学や病因などの総論と計17のクリニカルクエスチョンを設定 痔核・痔瘻・裂肛に新たに直腸脱を加え、各疾患の概要を紹介するとともに計17のクリニカルクエスチョンを設定した。年内には発刊予定だ――。 2019/10/21 消化器