胃食道逆流症 胃食道逆流症(GERD)は胃内容物の食道への逆流によって惹起される疾患である。しかし一概にGERDといっても、この疾患が食道粘膜障害を有する逆流性食道炎(RE)と、逆流症状を有するものの内視鏡所見では粘膜障害を認めない非びらん性胃食道逆流症(NERD)に区別され、両者の病態に重なる部分と… 2022/05/24 消化器
中島淳(横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵消化器病学教室主任教授) 慢性便秘症 超高齢社会を本格的に迎えて慢性便秘患者は増加の一途である。慢性便秘患者はその大半は高齢者であり、また便秘薬といってもその副作用が出やすく、ときに治療を不十分にすると死の転帰をとることがあり注意が必要である。患者数が多い慢性便秘であるが、多くは消化器内科などの専門医ではなく非… 2022/05/21 消化器
非アルコール性脂肪性肝疾患/非アルコール性脂肪肝炎 C型肝炎がほぼ全例治癒し、B型肝炎の制御や感染予防対策が確立した時代になり、肝疾患の診療はパラダイムシフトを迎えた。ウイルス肝炎に替わり、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧を伴うメタボリック症候群と関連する非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が慢性… 2022/05/21 消化器
胃潰瘍・十二指腸潰瘍 厚生労働省の傷病別年次推移のデータでの患者総数で1987年と2011年を比較すると、胃潰瘍は各々61.3万人、35.5万人、十二指腸潰瘍は各々23.7万人、4.2万人と急速に減少している。さらに人口動態統計では胃潰瘍・十二指腸潰瘍の死亡者数は、1950年の1万9,323人から大きく減少したが、1990年前後から… 2022/05/21 消化器
過敏性腸症候群 過敏性腸症候群(IBS)の有病率は、診断基準によっても異なるが、わが国での疫学的調査では、2004年の一般人口を対象とした調査で6.1%、検診受診者を対象とした調査では14.2%、2008年のインターネット調査では13.1%と6~14%程度の有病率であり、頻度の高い疾患であるとともに、QOL障害が強い… 2022/05/21 消化器
感染性下痢症 感染性下痢症についての主要なガイドラインとしては、国内では「JAID/JSC感染症治療ガイド2019」、国外では米国感染症学会(IDSA)のガイドラインがある。感染性腸炎は、当該国の疫学や市販薬により診断・治療戦略が異なるため、本章では「JAID/JSC感染症治療ガイド2019」を中心に解説する。また… 2022/05/21 消化器
機能性ディスペプシア わが国ではHelicobacter pylori(H. pylori )除菌療法の定着に加え、若年世代のH. pylori感染率の低下によりH. pylori感染患者は激減し、同時に脂肪および蛋白質摂取量の増加、塩分摂取量の減少といった食習慣の変化により、現代では胃酸分泌の増加した胃内環境へと変化しており、さらにはス… 2022/05/21 消化器
ウイルス性肝炎・肝硬変 わが国における慢性肝炎・肝硬変のおもな原因は肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルス〈HBV〉、C型肝炎ウイルス〈HCV〉)感染であり、肝硬変の成因の約8割を占めている。他の原因として、アルコール、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)などがあるが、近… 2022/05/21 消化器
急性腹症 急性腹症は救急外来を受診する患者の5~10%を占めるとされ、頻度の高い疾患である。腹痛患者のうち、致死的な患者は0.5%未満とされる一方、20%前後が重篤または手術が必要である。初期対応の遅れは重症化、死亡率の増加につながるため、早期の診断・治療介入が重要である。… 2022/05/21 消化器
口内炎 口内炎(stomatitis)は、口腔内全体(口唇、舌、歯肉、口底、頬、硬口蓋、軟口蓋)の粘膜の炎症性疾患の総称であり、口腔粘膜炎(oral mucositis)ということができる。本章ではおもに「口腔粘膜炎」の用語を用い、他の口腔粘膜疾患との鑑別も含めて概説する。… 2022/05/21 消化器
胃炎 胃炎は、胃に急性もしくは慢性に起こる炎症である。急性胃炎の原因としては薬物の粘膜傷害作用によるもの、飲酒、喫煙、ストレスによるものなどがある。慢性胃炎ではほとんどの原因がHelicobacter pylori(H. pylori )菌もしくは薬物によるものである。一般的には胃炎とは慢性胃炎を意味する。… 2022/05/21 消化器
消化器内視鏡 基本のき 3 内視鏡の基本操作を覚えよう 基礎なくして応用なし! ゴルフやテニスも正しい握り方ができていなければ上達しません.内視鏡の場合も同様です.治療内視鏡を見据えたグリップの正しい握り方を学びましょう. 2022/05/20 消化器
潰瘍性大腸炎治療経験のある医師999人に聞いた「新たな分子標的治療」 UC新経口薬カログラ、6割超が処方に前向き 潰瘍性大腸炎(UC)に対する分子標的薬が近年、続々と登場しているが、2022年3月28日、さらに治療選択肢が増えた。新薬のカロテグラスト(商品名カログラ)が承認された上、フィルゴチニブ(ジセレカ)も適応拡大されたのだ。潰瘍性大腸炎に使用できる分子標的薬は注射薬が多かったが、これら2剤… 2022/05/18 消化器
第0章 胆膵内視鏡の上達のための絶対必要条件 まずやるべきこと 胆膵内視鏡を施行するにあたり,“まずやるべきこと”とは何でしょう? 突然ですが,あなたはスポーツをされていましたか?イメージしやすい野球に例えて胆膵内視鏡のお話をしようと思います. なぜ野球をするのか?球を投げているだけで楽しい,バットを振っているだけで楽しい,そんな人少な… 2022/05/13 消化器
シリーズ◎2022診療報酬改定 【内科系】NAFLD/NASHの検査充実、FreeStyleリブレは適応拡大、舌下免疫療法に管理料 スパイラル内視鏡、1型糖尿病のケトン体自己測定が保険適用、粒子線は適応拡大 3月に2022年度診療報酬改定に関する省令、告示類が発出され、改定項目の具体像が明らかになった。医療技術の進歩に対応して、新たな技術料が設けられたり、逆に古い技術は評価が見直されたりしている。ここでは各診療科ごとに現場の医師が押さえておきたい臨床分野の改定項目を紹介する。前編は内… 2022/03/30 消化器
第16回 便秘 キーワードで使い分ける「便秘+α」への漢方 便秘に用いる漢方薬ほど、体質改善効果を実感できる漢方薬はないかもしれません。というのも、西洋薬の緩下薬を使用すると徐々に増量が必要となり、タキフィラキシーに陥るケースも多いのですが、漢方薬の場合にはお通じが改善し、徐々に漢方薬を減量できることが多く、廃薬(内服中止)できる場… 2022/03/28 東洋医学
大腸ポリープ切除後に点滴を行う理由が知りたい 消化器外科病棟に配属された1年目看護師です。大腸内視鏡検査前に点滴を行う理由は分かるのですが、大腸ポリープ切除後に入院してきた患者さんに点滴を行う理由が調べても分かりません。 2022/03/21 看護師
よりぬきメディクイズ●腹部X線◎2014年10月号掲載 19歳女性。腹痛 『日経メディカル』2014年10月号に掲載された腹部X線のクイズです。患者は19歳の女性。1週間前から腹痛があり、近医を受診したところ、腹部単純X線では異常なしと診断されました。その後も腹痛が改善しなかったため、当院を紹介受診しました。触診では腹部は平坦だが、心窩部に圧痛を認められまし… 2022/03/18 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
Clinical Gastroenterology and Hepatology誌から 内視鏡的肥満治療はNAFLDの有益な治療か? 胃内バルーン留置、スリーブ状胃形成、吸引療法など選択肢は様々 減量を目的として行われる内視鏡的肥満・代謝治療(EBMT)が、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)にも有益であることが示された。これはシステマティックレビューおよびメタ解析の結果であり、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌3月号で報告された。 EBMTは肥満・代謝障害の治療法と… 2022/03/17 消化器
NEWS◎2022年度診療報酬改定 胃癌手術でのロボット使用で初の点数上乗せ ロボット支援手術の保険適用術式も拡大 2022年2月9日に答申された2022年度診療報酬改定では、胃癌手術において手術支援ロボットを使用した場合の診療報酬点数が、ロボットを用いない腹腔鏡下手術の場合よりも上乗せされる。泌尿器科領域以外の手術について、手術支援ロボットの使用による点数の上乗せが定められるのは初となる。また、… 2022/02/17 外科
学会トピック◎第18回日本消化管学会総会学術集会 コロナによりピロリ除菌治療者数が4割以上減少 2020年のヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)除菌治療者数は、2019年と比較して約4割減少していたことが明らかとなった。2月11日から13日にかけて新宿区で開催されたGI Week 2022で、順天堂大学消化器内科の上田久美子氏は、ワークショップ「ピロリ除菌の諸問題」にて、新型コロナウイルス… 2022/02/16 消化器
機能性ディスペプシアに効く漢方(その2) 機能性ディスペプシアによく見られる証と漢方処方 前回の症例1に引き続き、機能性ディスペプシアによく見られる証と漢方処方について、症例と共に解説します。 2022/02/02 東洋医学
機能性ディスペプシアに効く漢方(1) 機能性ディスペプシアの考え方と漢方処方 機能性ディスペプシアは、胃の痛み、胃もたれ、心窩部の膨満感など、胃の不快な症状が続くにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても異常が見つからない病気です。漢方では、五臓の脾や肝の機能を調えることにより、機能性ディスペプシアの根治を進めます。… 2022/01/31 東洋医学
第12回 急性胃腸炎 急性胃腸炎に役立つ漢方薬の使い分け 前回のコラム(オミクロン株に「葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏」が有用な可能性!)を多くの方にご高閲いただき、また色々なご意見も頂戴しまして、感謝申し上げます。ご意見やご質問に対しては、今後のいずれかの回でまとめてご回答・ご報告しようと思っております。実際に漢方薬を使用してみた皆… 2022/01/31 東洋医学
モビコールの毎食後処方は○?×? ではでは、社内報によるクイズの続きです~。(ルン)西根「ふぅ……」桜井「西根さん、ため息なんかついて、どうしたっスか?」西根「ちょっとスッキリしなくて……」桜井「そう言えば、なんか肌の色ツヤもよくないっスね。ひょっとして便秘っスか?」西根「な、なんで分かったんですかぁ?」桜… 2022/01/29 医薬品
Journal of Hepatology誌から 脂肪肝発症に関与する新たな分子を発見? オートファジーとは異なる機序でATG3が作用する可能性 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のモデルマウスや患者の肝臓では、オートファジー関連遺伝子(ATG)3の発現量が増加しており、ATG3が脂肪肝に関与する重要な因子であることが示された。結果は、スペインの研究者らによりJournal of Hepatology誌2022年1月号で報告された。 NAFLDの患者や動… 2022/01/24 消化器
過敏性腸症候群用薬◇第4回調査 過敏性腸症候群用薬、2位のトリメブチンがシェア伸長 1位はポリカルボフィルカルシウム、2位はトリメブチン、3位はラモセトロン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、過敏性腸症候群用薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、30.0%の医師がポリカルボフィルカルシウム(商品名:コロネル、ポリフル他)と回答した。 第2位のトリメブチンマレイン酸塩(セレキノン他)は23.5%、第3位のラモセトロン塩酸塩(イ… 2022/01/22 消化器
H2ブロッカー◇第5回調査 H2ブロッカー市場でトップのファモチジン、シェアをさらに伸ばす 第2位はシメチジン、第3位はラフチジン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、H2ブロッカーのうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、82.2%の医師がファモチジン(商品名:ガスター他)と回答した。 第2位のシメチジン(カイロック、タガメット他)は5.6%、第3位のラフチジン(プロテカジン他)は4.6%の医師が、最も処方頻… 2021/12/11 消化器
患者はほぼ全員駐在員!鑑別疾患もお国柄で違う 以前に書いた通り、現在の私の職場は「インターナショナル病院」に分類される私立病院です。患者さんの割合は8割が非中国人、2割が中国人。そして、非中国人のほぼ全員が上海の駐在員です。中国育ちの外国人ではなく、数年間に限り上海に住んでいる「だけ」なので、皆さんそれぞれのお国の文化をそ… 2021/11/26 消化器
トレンド◎腸内細菌が産生するATPが炎症を増悪させる 潰瘍性大腸炎増悪の原因は腸内細菌による好中球の長寿命化 これまでに潰瘍性大腸炎の増悪に腸内細菌が関わることが指摘されているが、その機序がこのほど解明された。 2021/11/26 消化器
よりぬきメディクイズ●腹部X線◎2015年6月号掲載 75歳女性。上腹部痛、吐き気、下痢 『日経メディカル』2015年6月号に掲載された腹部X線のクイズです。患者は75歳の女性。前日に突然、上腹部痛が表れ、近医で点滴治療を受けましたが軽快しませんでした。翌日他院を受診し、その後、別の病院へ救急搬送されました。搬入時のバイタルサインは体温が35.9℃、血圧は146/95mmHg、心拍数は… 2021/11/19 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
整腸菌製剤◇第4回調査 整腸菌製剤市場で2位のビフィズス菌製剤がシェア伸ばし、首位に肉薄 1位は酪酸菌製剤、第2位はビフィズス菌製剤、第3位は耐性乳酸菌製剤 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、整腸菌製剤のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、44.8%の医師が酪酸菌(配合)製剤(商品名:ミヤBM、ビオスリー)と回答した。 第2位のビフィズス菌(配合)製剤(ラックビー、ビオスミン、ビオフェルミン錠 他)は44.2%、第3位の耐性乳酸… 2021/10/30 消化器
肝硬変の適切な検査を怠ったとして過失認定 今回は、肝硬変の患者につき、医師が肝細胞癌を早期に発見するための検査を実施しなかった過失があるとされたケースをご紹介します。最高裁平成11年2月25日判決(民集53巻2号235ページ)の事例ですが、医師の過失と、悪しき結果との間の因果関係について注目すべき判断をしており、本連載でも以前… 2021/10/27 医療安全
経過観察中に死亡、最高裁が手術の遅れを認定 今回は、患者の症状から、経過観察を継続するのではなく、より早期に手術をすべきであったとした最高裁の判決(平成18年4月18日、判例タイムズ1210号67ページ)を紹介します。Aは、冠状動脈に狭窄が認められたことから、平成3年2月22日、B院長が開設しているX病院において冠状動脈のバイパス手術… 2021/09/22 医療安全
イリボーが増量された患者をどうフォロー? 下痢型過敏性腸症候群の治療でイリボー(一般名ラモセトロン塩酸塩)を服用中の70歳女性。下痢症状が改善しないことから、イリボーが増量処方された。 2021/08/31 消化器
開業医の起業◎AIメディカルサービスCEO多田智裕氏の場合 院長を社長に変えた「AIとの出合い」 内視鏡画像診断支援AIを開発するAIメディカルサービス(東京都豊島区)。2017年9月に創業され、2022年には世界初の胃癌鑑別AIの上市を目指している。CEOを務めるのは、臨床医の多田智裕氏。年間8000件の内視鏡検査を行うクリニックの院長が半ば異分野で起業に至った経緯とは──? ただともひろ… 2021/08/24 医師のキャリア
人工肛門の入居者が便秘に。受診基準は? 半年前に人工肛門の造設をされた方についての質問です。先日、いきなり便の排出が止まり、24時間以上出ませんでした。病院に問い合わせたところ、「吐き気や腹痛などの症状がないのであれば、そのまま様子を見てください」と言われました。結局2日目にやっと出ましたが、腹痛などの症状がひどくなる… 2021/08/22 消化器
Gastroenterology誌から ピロリ菌、標準的3剤併用療法の有効性最も低い 最善の治療法はボノプラザンを用いた3剤併用療法 ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染症に対する第一選択となる経験的治療の有効性を比較するネットワークメタアナリシスで各治療法の順位付けを行ったところ、ボノプラザンを用いた3剤併用療法(ボノプラザン、アモキシシリン、クラリスロマイシン)が最善の治療法であり、広く使用され… 2021/08/20 消化器
第8回 クローンかベーチェットか…お悩み解決法 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、膠原病科医をゲストとして招き、クローン病と、その鑑別疾患の一つである腸管型ベーチェット病について議論を深めます。… 2021/08/17 消化器
NEWS◎慢性膵炎発症に関与する新たな経路を発見 慢性膵炎の進行を抑制する方法が明らかに? 慢性膵炎の発症に関わる新たなシグナル伝達経路が同定された。大阪大学消化器内科学講座助教の小玉尚宏氏らの研究結果で、この経路は慢性膵炎患者や膵癌による膵炎症状を呈する患者などで亢進していることを確認しており、また治療薬の候補となり得る標的分子も同定した。… 2021/08/13 消化器
背中が痛い…これも便秘が原因!? まずは、次の症例をご覧いただきたい。「背中が痛い」「尿が出にくい」という訴えから、問診では尿管結石を疑いたくなるケースだ。この患者さんは「便通は良好」とおっしゃっていたが、画像から便秘と診断した。下剤を処方したところ、便通が増え、症状が改善。臨床経過からも「便秘」と診断して… 2021/08/03 消化器
プロトンポンプ阻害薬(PPI)◇第5回調査 ネキシウムがシェアは落とすも連続首位 1位ネキシウム、2位タケキャブ、3位タケプロンは変わらず 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、32.9%の医師がエソメプラゾールマグネシウム水和物(商品名:ネキシウム)と回答した。 第2位のボノプラザンフマル酸塩(タケキャブ)は24.0%、第3位のランソプラゾール(… 2021/07/31 消化器
リポート◎ 赤痢アメーバ症を疑え(その2) 虫垂炎の原因がアメーバ赤痢!? 見逃し回避のため病理検査にPAS染色の追加を 先進国で性感染症(STI)の一種として問題視されている赤痢アメーバ症。本来、内服薬で治癒する感染症だが、診断の遅れによる重症化や死亡の報告は国内でも依然として存在する。虫垂炎後の縫合不全の原因となったり、炎症性腸疾患(IBD)の治療で重症化するリスクもあり、きちんとした診断が求め… 2021/07/28 感染症
リポート◎ 赤痢アメーバ症を疑え(その1) 赤痢アメーバ症、潜在患者は梅毒並み!? 迅速抗原検査が今年7月に保険適用を獲得 先進国では性感染症(STI)の一種として問題視されている赤痢アメーバ症。軽度の下痢のみで自然軽快する症例も少なくなく、水面下での感染拡大が危惧される。本来、内服薬で治癒する感染症だが、診断の遅れにより、術後縫合不全などを生じて死亡する例もある。赤痢アメーバ症はどんなときに疑い、… 2021/07/27 感染症
Gut誌から 食習慣は腸内細菌叢を介して消化管炎症に関与 植物性蛋白質摂取で腸内環境が改善 食生活と腸内細菌叢の関連を調べたところ、クローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC)、過敏性腸症候群(IBS)の患者と健常人に共通する因子が複数特定され、腸内細菌叢を標的とした食事戦略をとることで消化管の炎症を軽減・予防できる可能性が示された。結果はGut誌7月号に掲載された。 特定の化合… 2021/07/19 消化器
学会トピック◎第57回日本肝臓学会総会 NASHの診断・予後予測精度の高い血中マーカー見つかる 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)について、血液検査で確定診断できるようになるかもしれない──。6月17日から18日にかけて札幌市で開催された第57回日本肝臓学会総会で、大阪大学大学院医… 2021/06/23 消化器
リポート◎「薄めた消毒液」で腫瘍を再酸素化、国内開発は一度頓挫も… 英国から逆輸入!? 常識覆す放射線増感剤 英王立マーズデン病院で2019年に終了した第1相臨床試験。この試験で、放射線治療の常識を覆しかねない結果が得られた。 概要はこうだ。腫瘍径が30~164mm(T2が5人、T4が7人)の局所進行・再発乳癌患者12人に対し、リニアックを用いて約3週間の放射線治療を行った(2.75Gy×18回照射と6Gy×6回照… 2021/06/22 放射線科
学会トピック◎第57回日本肝臓学会総会 肝疾患由来のサルコペニア診断、指輪っか法はCTと同等の精度 肝疾患が引き起こすサルコペニアは、特殊な機器がなくても簡便に評価可能になりそうだ──。6月17日から18日にかけて札幌市で開催された第57回日本肝臓学会総会で、兵庫医科大学消化器内科の楊和典氏は、パネルディスカッション「肝疾患におけるサルコペニアの診断と治療」で、指輪っか法による肝… 2021/06/22 消化器
「3日排便がない=便秘」でいいの? 病棟において、毎日フローシートをつけて、排便の有無を確認し、3日排便がない患者さんには何らかの対応をすることが多々あります。この「3日での対応」というアセスメントは妥当なものなのでしょうか。先輩看護師たちが当たり前のように行っているため、私自身も同じく当たり前のように対応してし… 2021/06/21 消化器
その頻尿、原因は便秘かも お久しぶりです。今回は外来での問診だけでは見落とされやすい「隠れ便秘による症状」を、ご紹介いたします。 消化器内科にも頻尿を訴える方がいらっしゃいます。もちろん主訴ではなく、「ついでの症状」です。「腹痛があり、お腹が張っていて、おしっこが近い」といった訴えで、問診を重ねたこ… 2021/06/16 消化器
「突然発症の腹痛」の基本、3つの鑑別ポイントを忘れずに 東京都など9都道府県では、規制が何とも中途半端な緊急事態宣言が6月20日まで延長されましたが、新型コロナウイルスの感染者数はそれほど減らないという状況が続いています。 7月下旬までに感染状況が大きく改善するとは思えない中で、東京オリンピック・パラリンピックを無理に開催して、今以上… 2021/06/07 救急医療・集中治療
スマートトイレで精神疾患や肝疾患を診断!? 私は最近、「管の人」となっている。消化器担当記者として、消化器関連のネタを多く扱っているのだが、特に消化管にまつわるトピックスがよく舞い込んでくるのだ。その中でもホットなのが、腸内細菌叢。腸はもちろんのこと、胃にも腎にも肝臓にも、そして脳にまで腸内細菌叢が影響を及ぼす可能性… 2021/06/02 消化器
NEWS◎糖尿病、肥満とNASH関連肝癌の関係性究明が進むか 従来の3分の1の期間で腫瘍を発症するNASH肝癌モデルが誕生 糖尿病や肥満が、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)関連肝癌の発症リスクを高める機序がもうじき明らかになるかもしれない。ヒトのNASH病態を正しく反映する新たな疾患モデルが確立されたことで、研究が飛躍的に進む可能性が出てきたのだ。 ウイルス性肝炎を合併し… 2021/05/28 消化器
リポート◎ポスト・ピロリ除菌時代がやってきた その胃炎治療、ピットフォールに要注意 2013年にヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染胃炎に対する除菌療法が保険適用されて以降、年々、胃癌による死亡者数は減少傾向にある。しかし、ピロリ菌だけに注目していてはピットフォールに陥る可能性がある。そんな新しい知見が近年、相次いで報告されてきた。 上部消化器症状を訴… 2021/05/27 消化器
リポート◎除菌療法による弊害はある? ピロリ除菌と腸内細菌に関する3つの疑問を専門家に聞いてみた 胃癌の主要な原因であるヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)。国内では、2013年に「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」に対する除菌療法が保険適用となり、胃癌をはじめとする胃疾患の予防目的で除菌療法が広く行われるようになった。こんな「国民総除菌時代」にあって、近年、除菌療法によ… 2021/05/26 消化器
リポート◎ビヨンド・ピロリ除菌時代がやってくる ヘリコバクター・スイスの培養法確立、学会も調査に動き出す ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)感染胃炎に対する除菌療法が2013年に保険適用されて以降、我が国はピロリ菌総除菌時代に突入し、ピロリ菌の感染率は年々減少している。その反面、最近その存在に注目が集まっているのがハイルマニイ菌だ。ハイルマニイ菌は、ピロリ菌以外のヘリコバクタ… 2021/05/24 消化器
高齢者の排便障害を看護で改善するには 高齢者施設で働いている看護師です。介護度が高い入居者が多く、必然的に体を動かす機会が減り、寝ている時間が多いためか水分も十分に摂取できていない方が多いです。それらが要因となり便秘による排便障害の方が多いです。ほとんどの方が整腸薬や緩下薬、下剤を服用されていますが、便秘か下剤に… 2021/05/10 消化器
あの胃薬が血圧上昇の原因に!? 新年度が始まったと思ったら、あっという間に大型連休も終わっちゃいましたね~。連休明けの憂鬱さを考えると、あまり長いお休みも良し悪しですよね~。(クルン) 連休が終わっちゃうのがストレスで、胃が痛んじゃう方もいたのではないでしょうか~。(ギュン)今回は、そんな胃薬に関する話題で… 2021/05/07 薬剤師
ウィズコロナ時代の内視鏡を安全に、アイデア続々 少し前の話だが、品川区医師会で内視鏡検診の勉強会をオンラインで開催した。その座長を務めるため、収録会場に向かう途中、空を見上げながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まって以来、休みがない自分に気づく。あ~、少しでいいから自由な時間がほしい!! … 2021/04/26 感染症
学会トピック◎第107回日本消化器病学会総会 除菌難渋例の30%はピロリ胃炎じゃない ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)除菌難渋例とされている患者の3割は、実は自己免疫性胃炎(AIG)──。4月15日から17日にかけて新宿区で開催された第107回日本消化器病学会総会で、浜松医科大学第一内科の樋口友洋氏は、ワークショップ「ピロリ菌未感染胃疾患の諸問題」で登壇し、除菌… 2021/04/20 消化器
食上げ時の腹部症状観察は大腸の術後でも必要? 消化器外科で働く看護師です。術後は食事形態が三分粥から五分粥、五分粥から全粥というように段階的に上がっていきます。この食上げ時に腹部症状の観察をしますが、消化機能に影響がなさそうな部位の手術でも観察を行うことになっています。例えば膵頭十二指腸切除術では、胃内容排出遅延の症状を… 2021/04/19 外科
【新薬】無水硫酸ナトリウム/硫酸カリウム/硫酸マグネシウム水和物(サルプレップ) 服用時の調整が不要な経口腸管洗浄薬が登場 2021年1月22日、経口腸管洗浄薬無水硫酸ナトリウム/硫酸カリウム/硫酸マグネシウム水和物(商品名サルプレップ配合内用液)の製造販売が承認された。適応は「大腸内視鏡検査時の前処置における腸管内容物の排除」、用法用量は「成人に480mLを30分かけて経口投与した後、水またはお茶約1Lを1時間… 2021/04/16 医薬品
Gut誌から チオプリン製剤、クローン病への有効性低い? 英国の後ろ向き研究によるIBDへの有効性検証 炎症性腸疾患(IBD)の寛解維持を目的としたチオプリン製剤の単剤療法は、潰瘍性大腸炎(UC)には有効な長期療法である一方、クローン病(CD)に対する有効性は低いことが、英国の後ろ向き研究で明らかになった。結果はGut誌4月号に掲載された。 チオプリン製剤は、ステロイド依存性やステロイド… 2021/04/15 消化器
NEWS◎ピロリ菌が何十年も持続感染するメカニズム解明 胃癌発症を制御するのはピロリ菌の小さなRNA ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)はどうやって胃粘膜に長期間感染し続け、胃癌発症に関与するのか──そのメカニズムが明らかとなった。ピロリ菌のsmall RNA(タンパク質に翻訳されない小さなRNAで、mRNAと結合することで翻訳を調節)の一種であるHPnc4160がそのカギを握る。 大阪大学… 2021/04/13 消化器
NEWS◎腸内細菌由来ポリアミンが大腸粘膜の健全性を維持 大腸炎改善のカギは腸内細菌と宿主細胞の「協働作業」 腸内細菌叢が大腸粘膜の健全性を維持するメカニズムが解明された。腸内細菌が産生するポリアミンが、大腸上皮細胞や大腸粘膜の抗炎症性マクロファージの増殖に寄与するというものだ。 ポリアミンとは、分子内に複数の第1級アミンを含む低分子の塩基性物質の総称で、全ての生物の細胞内に含まれる… 2021/04/09 消化器
第6回 「いちごジャム」のような便で疑うべき疾患は? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。第6回および7回は、昨年の安倍前首相の辞任で話題になった炎症性腸疾患(IBD)の1つである潰瘍性大腸炎(UC)について、そういえば専門医に聞いてみたかったことを… 2021/04/08 消化器
リポート◎期待高まる糞便移植、多施設共同研究始まる 糞便移植は再発性CDIに対する最強の治療か? Clostridioides difficile感染症(CDI)に対する一般的な治療は抗菌薬投与だが、再発率が高いのが課題とされている。再発を抑えるために欧米などで行われているのが糞便微生物叢移植(FMT)。海外のガイドラインの中には、複数回のCDI再発例で適切な抗菌薬治療が有効でなかった場合にFMTを強く推… 2021/04/06 消化器
リポート◎次々と明らかになる脳腸相関のメカニズム 腸の情報は肝臓を介して脳へ伝わる 「病は気から」ということわざがあるほど、脳とその他の臓器との関わりは古くから指摘されてきた。この中でも、独自の神経ネットワークを有し、「第2の脳」ともいわれる腸は、100兆~1000兆にも及ぶ腸内細菌が生息し、腸の異常と脳神経疾患との関連が示唆されている。近年、この関連のメカニズム… 2021/04/05 消化器
NEWS◎世界で初めてヒト胃からのヘリコバクター・スイス培養に成功 今後注意すべきはピロリ菌よりハイルマニイ? ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)陰性例における胃疾患の診断・治療法の開発が、今後飛躍的に促進されるかもしれない。世界で初めてヒト胃からのヘリコバクター・スイス培養が実現されるとともに、ヘリコバクター・スイス(Helicobacter suis)がヒト胃における病原細菌であることが証明… 2021/03/26 消化器
Am J Gastroenterol誌から 緑に囲まれて育つと小児のIBD発症リスクが低下 衛星データを用いたカナダの観察研究の結果 居住環境の緑地(自然植生)が多いほど小児期に炎症性腸疾患(IBD)を発症するリスクが下がることが、カナダで行われた観察研究で明らかとなった。結果はAm J Gastroenterol誌2月号に掲載された。 クローン病と潰瘍性大腸炎はIBDの代表疾患であり、不適切な免疫応答による消化管の炎症を特徴とす… 2021/03/18 消化器
開発進む「がんのサポーティブケア」 がん悪液質に対する初の治療薬アナモレリンが承認 がん治療に関するサポーティブケアの開発が活発化している。 抗がん薬の開発が進んできたことで、様々ながん種で、より長期間の生存が得られるようになってきた。それとともに生存期間を延ばすだけでなく、がん患者の生活の質(QOL)の維持・改善や治療の辛さを改善すること、サポーティブケアの… 2021/03/08 癌
教えて! IVHとTPNって何が違うの? こんにちは。消化器外科病棟に勤務し始めた看護師1年目です。医師から「食事が取れないから、IVHを開始するね。CVの用意しておいて」と言われました。先輩看護師に報告すると、「IVHって今は言わないよ。TPNって言うから注意してね」と言われました。私には違いが分かりません。IVHとTPNの違いは何… 2021/03/08 消化器
学会トピック◎第17回日本消化管学会総会学術集会 大腸カプセル内視鏡画像から腫瘍性病変を自動検出するAIモデルを開発 人工知能(AI)を活用することで、大腸カプセル内視鏡の普及・発展や読影医の負担軽減につながるかもしれない──。2月19日から21日にかけてオンラインで開催されたGI Week2021で、東京大学医学部附属病院消化器内科の山田篤生氏は、パネルディスカッション「大腸カプセル内視鏡の普及に向けた工… 2021/02/24 消化器
腹部膨満感の原因は? 問診で何を確認する? 内科クリニックに勤め始めた看護師です。先日ある患者さんから、「おなかが張って苦しいのだけれど、これは何かの病気かしら?」と聞かれました。先輩看護師に相談したところ、「診察前に腹部膨満感の原因についてある程度の知識を持っておけば、的確な問診を行うことができるよ」とのアドバイスを… 2021/02/22 消化器
Am J Gastroenterol誌から アルコール性肝硬変予防にはコーヒーが有効? ワインによる予防効果は確認できず 欧米の複数の国で行われたアルコール性肝硬変患者の症例対照研究から、糖尿病、肥満、コーヒーの摂取が肝硬変リスクと有意に関連することが示された。結果はAm J Gastroenterol誌1月号に掲載された。 アルコールを大量に摂取すると肝硬変などのアルコール性肝疾患となる可能性があり、遺伝、環境… 2021/02/22 消化器
NEWS◎治療が奏功した患者の細菌叢・ウイルス叢を検討 C.difficile関連腸炎に糞便移植が効くメカニズムが明らかに 再発性Clostridioides difficile(CD)関連腸炎患者に対する糞便移植前後の腸内細菌・ウイルス叢の変化を解析した結果から、CD関連腸炎の病態が改善する機序が明らかにされた。糞便移植は腸内細菌叢をドナーの細菌叢に近づける働きを持つとともに、腸内細菌叢の代謝機能を改善し、それが再発性CD… 2021/02/15 消化器
第5回 重症の下痢を引き起こすあのメジャーな降圧薬 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、第1回、第2回、第3回、第4回と取り上げてきた薬剤性腸炎の最終回です。今までの記事では扱っていない薬剤のうち、身近な薬剤に加え、最近よく耳にする免疫… 2021/02/09 消化器
一般外来でのイレウスの看護ポイントは? 外来で働き始めた看護師です。先日、腹痛の訴えで来院した患者さんが、診断がつく前に状態が悪くなってきました。画像所見などからイレウスと診断がつきましたが、自分自身、どのように対応したらよかったのか、振り返りましたが分かりませんでした。イレウスの患者さんの初期対応、看護について教… 2021/02/01 消化器
ある「果物」を食べ過ぎたことで起きたあの疾患 「腹も身の内」ということわざをご存じでしょうか。「胃腸も身体の一部であり、大食いでお腹の調子を崩せば、自分が苦しむことになる」という意味で、暴飲暴食を戒めることわざです。今回のClinical Pictureは、ある「果物」を食べ過ぎたことで起きた消化管疾患についてご紹介します。… 2021/01/29 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
Gastroenterology誌から 糞便移植、実地診療でも高い有効性・安全性示す 1カ月後のCDI治癒率90%、6カ月以内の再発率4% 糞便移植(fecal microbiota transplantation:FMT)患者を登録している、北米のFMT National Registryのデータから、FMT実施後のクロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridioides difficile infection:CDI)の治癒率が約9割に上り、実地診療でもランダム化比較試験と同様にFMTの治癒率が… 2021/01/15 消化器
第4回 強烈な「馬小屋臭」を呈する下痢といえば? 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。前回は薬剤性腸炎の原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)の盲点を取り上げました。今回は非専門医が知っておくべき薬剤性腸炎の話を… 2021/01/13 消化器
経管栄養患者のベッドは常に起こしておくべき? 私が働いている病院では、経管栄養剤の注入時はベッドの背もたれを30度にギャッジ(ギャッチ)アップし、終了1時間後にフラットにまでギャッジダウンしています。しかし、最近入職したナースから、ベッドをフラットにするなんて信じられないと言われました。経管栄養剤の注入から1時間たっていても… 2021/01/04 消化器
外用痔治療薬◇第4回調査 安定した支持を集める「強力ポステリザン」 2位はネリプロクト、3位はボラザG 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、外用痔治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、63.1%の医師が大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン(商品名:強力ポステリザン、ポステリザンF他)と回答した。 第2位のジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン(ネリプロクト他)は15.7%、… 2020/12/26 消化器
トレンド◎ピロリ菌による胃炎誘発のメカニズムが明らかに ピロリ菌と“共存”? 新たな治療法開発に期待 ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)が引き起こす胃炎に対して、抗菌薬とは異なる新しい機序の治療法開発のヒントが見えてきた。ピロリ菌を除去するのではなく、炎症を誘発しないようにして宿主の体内で“共存”させようというものだ。この治療コンセプトを提案するのは、ピロリ菌による胃… 2020/12/07 感染症
よりぬきメディクイズ●腹部X線◎2014年2月号掲載 70歳男性。食欲不振、全身倦怠感 『日経メディカル』2014年2月号に掲載された腹部X線のクイズです。患者は70歳の男性。3日前から、食欲不振・全身倦怠感があり、嘔吐を1日2回程度認めていました。その間に排便はありませんでした。腹痛は特にないので自宅で様子を見ていましたが、症状が改善しなかったため、独歩で来院しました。… 2020/11/06 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
植物性自然毒を疑うポイント ニラ玉、みそ炒め…有毒植物が混入? 学習目標・中毒を起こす植物があることを知る。・食用と間違えやすい植物とそのパターンを知る。 「山道に生えていたキノコを食べた」というキノコ中毒症例を10月に取り上げました。キノコ毒は自然毒(動植物が体内に持つ毒成分)の代表ですが、キノコの他にも毒を持つ植物は数多くあります(ちな… 2020/11/02 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
United European Gastroenterol J誌から 女性の2割が悩む便失禁、最も有益な評価法は? IBD・非IBDに関する研究のシステマティックレビュー 炎症性腸疾患(IBD)患者などを対象とした過去10年間の論文300本以上で便失禁の診断ツールについて調べたシステマティックレビューの結果が、United European Gastroenterol J誌10月号に掲載された。 米国の成人女性の2割弱が、便失禁により影響を受けていると報告されており、炎症性腸疾患(IBD… 2020/10/20 消化器
第3回 本当にあったNSAIDsのコワ~イ話 様々な消化器系のテーマを取り上げ、総合診療医が消化器内科医と総合診療科から消化器内科に転身した医師に疑問をぶつける本連載。今回は、第1回、第2回と同じく薬剤性腸炎をテーマとし、その原因となる薬剤の中でも「超」有名な非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)について議論を深めます。茂木(総… 2020/10/16 消化器
癌の標準治療を変える発表相次いだESMO 米国臨床腫瘍学会(ASCO)と並ぶ世界規模の癌の学会である欧州腫瘍学会(ESMO)が、ちょうど9月の4連休に重なる日程で行われた。ASCO同様、バーチャルでの開催になったのは残念だったが、学会の目玉であるPresidential Symposiumで発表された11件のうち、3件が日本の研究者からの発表だったのは驚… 2020/10/14 癌
「毒キノコを食べた!」キノコ中毒に出合ったら? 行楽の秋!ですね。行楽先で、急病やけがに遭遇する機会が増える時期かもしれません。というわけで……今回は毒キノコ(キノコ中毒)を取り上げます。 2020/10/01 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
よりぬきメディクイズ●腹部X線◎2016年1月号掲載 61歳女性。不定愁訴、腹水 『日経メディカル』2016年1月号に掲載された腹部X線のクイズです。患者は61歳の女性。いわゆる不定愁訴で来院し「便意や尿意が頻繁に来るものの少ししか出ず、左下腹が間欠的に痛む」などと訴えました。前日に受診した他院の婦人科では、内診とエコー検査を受け、「子宮、卵巣は何ともないが腹水が… 2020/09/11 消化器 医師・医学生限定コンテンツ
日本内視鏡外科学会理事長・渡邊昌彦氏に聞く 「ロボットが身近な時代」の外科医の働き方 2020年度診療報酬改定では、ロボット手術が保険適用となる手術の対象として新たに7術式が追加。「da Vinciサージカルシステム」(ダビンチ)に続く次世代の手術支援ロボットも登場し、外科医を取り巻く環境に変化の兆しが見えてきた。ロボットが身近にある近未来の外科医の働き方について、日本内… 2020/09/07 外科
医師6546人に聞いた「自分が患者なら受けたい術式」 49%がロボット手術派、泌尿器科医は9割が支持 内視鏡下手術支援ロボット「da Vinci サージカルシステム」(ダビンチ)を筆頭に、国内で普及しつつある手術支援ロボット。2020年8月3日~16日の期間、日経メディカル Online 医師会員を対象に「自分が患者なら受けたい術式」を聞いたところ、6546人が回答し、「ロボット支援手術」(49.3%)と「… 2020/09/04 外科
消化器Q&Aシリーズ《20》 肝硬変患者に心房細動が。抗凝固をどうする? <循環器内科医>肝硬変患者の心房細動合併時の抗凝固療法について先生方のご意見をうかがえないでしょうか。80歳代女性。バイト先の内科医師に相談され、実際の患者さんにはお会いできていないのですが、以下のような経過です。もともと肝細胞癌、肝硬変にて通院されている方のようで、時折肝性脳… 2020/08/31 消化器 医師限定コンテンツ
1分解説◎ストレスは再燃の誘因となり得る 安倍首相を2度も辞任に追い込んだ潰瘍性大腸炎 2020年8月28日、安倍晋三首相が辞任を表明した。持病の潰瘍性大腸炎の再燃がその大きな理由だ。8月17日には慶應義塾大学病院(東京都新宿区)に受診し、24日にも同院を再受診していたことが報じられていた。 安倍首相は2007年にも、同じく持病の悪化を理由に辞任している。本人が各種メディアで… 2020/08/31 消化器
消化器Q&Aシリーズ《19》 内視鏡前の感染症検査で何を調べる? 頻度は? <総合診療科医>私が今まで勤務経験のある病院では、上下部問わず内視鏡検査前に感染症検査を行うことがほぼルーチンで行われていました。過去に感染症検査歴があっても、内視鏡検査のたびに採血を行っていることが多かったように思います。全ての日本人は一度は肝炎ウイルス検査を行うべきとされ… 2020/08/28 消化器 医師限定コンテンツ
消化器Q&Aシリーズ《18》 胃MALTリンパ腫で胃部不快感は生じる? <総合診療医>診療所に腰痛で通っていた高齢男性が胃部不快感、逆流様の症状で胃カメラを希望され、総合病院の消化器内科に上部消化管内視鏡目的で紹介したのですが、胃MALTリンパ腫の診断で今後治療方針を検討するという返書でした。胃MALTリンパ腫で症状が出た時は、逆流性食道炎や胃潰瘍に近い… 2020/08/26 消化器 医師限定コンテンツ
消化器Q&Aシリーズ《17》 GERD疑いで3年続けたPPIを減量・中止するには <循環器内科医>内科外来で担当している患者さんで、引き継ぐ前の約3年前に逆流性食道炎と臨床診断され、PPI開始され継続している方で相談です。上部内視鏡検査がされておらず、LA分類はできていない状況です。PPI開始してから、一度も症状はなかったようです。また、PPI服用前は喉の辺りまで胸焼… 2020/08/24 消化器 医師限定コンテンツ
消化器Q&Aシリーズ《16》 「便から細くて長いものが出た」3歳児。これってサナダムシ? <総合診療医>小児の無症候性のサナダムシ感染疑いに関して。寄生虫疾患(サナダムシなど)の可能性について先生方のご意見うかがえないでしょうか。UptodateのTapeworm infectionsを参照すると、添付写真と似たような画像を見つけました。またサナダムシは種類によっては小児がCommonなようです(… 2020/08/21 消化器 医師限定コンテンツ
消化器Q&Aシリーズ《15》 便潜血陽性、無症状。大腸内視鏡像の解釈は? <消化器内科医A>好酸球性消化管疾患でしょうか? 経過観察の要否は?お世話になります。36歳 男性 特に症状はなく、人間ドックで便潜血反応陽性のため受診されて大腸ファイバーをいたしました。その結果上行結腸にフォールド3つ分くらい限局性に多数の点状の白斑と粘膜の発赤、血管透見不良を… 2020/08/19 消化器 医師限定コンテンツ