rt-PA療法の薬剤師配置基準は見直しへ クロザピン投与時のHbA1c測定の報酬も 中央社会保険医療協議会(中医協)総会が2019年12月4日に開催され、2020年度診療報酬改定に向けた個別項目が議論された。このうち病院薬剤師に関する話題として、「超急性期脳卒中加算」の人員配置基準である薬剤師の常時配置の見直しが論点に上がり、基準を緩和する方向でおおむね了承された。… 2019/12/11 薬剤師
Circulation誌から 自由行動下血圧の厳格降圧で高齢者の運動機能低下は抑制されず 脳皮質下白質病変の蓄積は抑制、米国のRCT 高齢者に自由行動下血圧の厳格降圧を3年間実施したところ、標準降圧と比べて脳皮質下白質病変の蓄積は抑えられたものの、運動機能の低下は抑えられなかった。 2019/11/05 循環器
Lancet誌から トラネキサム酸が外傷性脳損傷の死亡率を減少 受傷から3時間以内のトラネキサム酸投与をプラセボと比較したRCT 29カ国の175病院が参加したCRASH-3 collaboratorsの研究者たちは、外傷性脳損傷(TBI)患者に対する3時間以内のトラネキサム酸投与の有効性と安全性をプラセボと比較するランダム化比較試験を行い、トラネキサム酸は出血による脳ヘルニアなどの頭部外傷関連死亡率を減少させていたと報告した。結… 2019/11/05 循環器
JAMA Neurology誌から 小児の脳梗塞にも血栓回収療法は推奨できる? 欧米の27施設で血栓回収療法を受けた小児73人の成績を評価 主要な脳血管が閉塞した成人患者の場合、血栓溶解治療と共にデバイスによる血栓回収療法が推奨されているが、この治療が小児患者にも推奨できるかどうかは明らかではなかった。ドイツMuenster大学病院のPeter B. Sporns氏らは、欧米の27施設で血栓回収療法を受けた小児患者73人のアウトカムを検討… 2019/11/01 小児科
学会トピック◎第78回日本脳神経外科学会学術総会 常時待機の脳卒中救急で医師の疲弊をどう防ぐ 血栓回収療法の普及に対応できるシステムの構築が必要に 急性期脳梗塞に対する血栓回収療法の有効性が証明され、我が国でも血管内治療の全国的な普及を目的とした脳卒中センターの指定が始まろうとしている。しかし、24時間365日の対応が求められる上、血栓回収療法を行う日本脳神経血管内治療学会(JSNET)専門医はまだ少ない。第78回日本脳神経外科学… 2019/10/30 循環器
BMJ誌から NAFLD患者の心血管リスクは一般の人と同程度 既知の危険因子をすべて補正すると有意なリスク増加がなくなる 非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)患者の心血管リスクが高い可能性が懸念されている。英国GlaxoSmithKline社のMyriam Alexander氏らは、欧州4カ国のプライマリケア・データベースを用いて、NAFLDまたは非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の成人患者の、急性心筋梗塞(AMI)や脳卒中のリスクを、これ… 2019/10/29 消化器
JAMA誌から 小脳出血への血腫除去術は成績を改善するか? 保存的治療と血腫除去術の適応を考えるためのIPDメタアナリシス 小脳出血(ICH)患者には外科的な血腫除去が行われることが多いが、これを支持する確かなエビデンスはなかった。ドイツErlangen-Nuremberg大学のJoji B. Kuramatsu氏らは、ICH患者に対する外科的な血腫除去術と保存的治療のアウトカムを比較するために、系統的レビューとメタアナリシスを行ったと… 2019/10/24 循環器
JAMA Neurology誌から MRI拡散強調画像で脳梗塞再発リスクを予測 TIA患者の虚血病変を見つけstroke mimicsを除外する 一過性または軽度の神経症状を訴えて、救急受診した患者については、脳の虚血があるかどうかを評価し、リスクを層別化する必要がある。カナダCalgary大学のShelagh B. Coutts氏らは、発症から8日以内に頭部MRI検査で拡散強調画像を撮影すると、脳梗塞の再発リスクが高い患者と、stroke mimicsなど… 2019/10/15 循環器
誰がWATCHMANを“watch”するのか 古代ローマ時代の詩人ユウェナリスは、自身の風刺詩の中で「誰が見張りを見張るのか(Who watches the watchmen?)」との警句を残した(原文はラテン語で“Quis custodiet ipsos custodes?”)。時は巡り21世紀、心臓の左心耳の前に立ち塞がり脳梗塞を防ぐ「WATCHMAN」もまた、十分に“watch”さ… 2019/10/14 循環器
1分解説◎細胞の低酸素応答の仕組み、貧血や虚血障害治療に応用も ノーベル生理学医学賞受賞の「HIF」って何? ノーベル財団は2019年10月7日、2019年のノーベル生理学・医学賞の受賞者に、細胞が酸素レベルを感知し、応答する機構を解明した米国と英国の研究者3人を選んだと発表した。 2019/10/08 腎・泌尿器
JAMA Neurology誌から 脳静脈血栓症患者のVTE再発予防の臨床試験 ワルファリンとダビガトランはどちらもリスクを下げる ポルトガルUniversidade de LisboaのJose M. Ferro氏らは、急性脳静脈血栓症(CVT)を起こした患者に対して、静脈血栓塞栓症(VTE)の再発リスクを下げるために、ダビガトランとワルファリンを比較するオープンラベルのランダム化比較試験を行い、どちらの薬を使っても再発リスクは低くなり、出血… 2019/10/02 循環器
JAMA Neurology誌から モバイル脳卒中ユニットと臨床スコアのトリアージ対決 血栓回収が必要な脳梗塞と脳出血を判定する能力を比較したドイツの研究 ドイツSaarland大学病院のStefan A. Helwig氏らは、高度な治療が可能な包括的脳卒中センター(CSC)に搬送すべき患者と、最寄りの1次脳卒中センター(PSC)で治療が可能な患者を病院到着前に識別する精度を検討するランダム化比較試験を行い、モバイル脳卒中ユニット(MSU)は100%の精度で適切な… 2019/09/24 循環器
トレンド◎脳卒中治療ガイドライン追補2019がまもなく公開 tPAや血栓回収が使える脳梗塞が大幅に広がる! 治療選択の鍵はMRI画像の「ミスマッチ」 2年前に追補版が刊行された脳卒中治療ガイドラインが再度改訂され、9月末にも「脳卒中治療ガイドライン2015[追補2019]」として公開される予定だ。最大のポイントは、これまで適応外だった発症時刻不明の急性期脳梗塞に対するtPA(組織プラスミノーゲン・アクティベーター)投与や、最終健常確認… 2019/09/19 循環器
脳卒中って、そんなに分かりにくいですか? ある日の午前中。外来の合間に、看護師さんから呼ばれました。「先生、今、Aデイサービスから電話があって、脳梗塞疑いのおじいちゃんがいるらしいんです。診察に行っていただけませんか?」 ちょうど外来患者さんも途切れており、急いでデイに向かいました。デイに着くとすぐに職員さんが来て、案… 2019/09/06 循環器 医師・医学生限定コンテンツ
「意識消失=TIA」の決めつけ、やめませんか? 今年の夏は、暑いと言えば確かに暑いですが、昨年と比較すると過ごしやすい気がします。もはや感覚が麻痺しているからでしょうか……。 それでも、まだまだ熱中症にはなり得ますし、油断はできません。熱中症における主症状の病態は血液量減少(hypovolemia)です。しかし、未だに一過性意識消失… 2019/09/05 救急医療・集中治療
シリーズ◎あなたの知らない“血液”の世界 “抗凝固薬キャンセラー”は出血性合併症の治療をどう変えた? 経口抗凝固薬治療中の出血性合併症治療に活躍する中和薬 血液疾患治療は新薬が続々と登場したことで新たなステージに突入した。さらに遺伝子操作などの最先端技術は、血液細胞を“改造”することで、新しい治療法を生み出し始めている。本特集では、血液に関連した最新技術を紹介する。… 2019/08/07 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 肝疾患合併AFへのDOACはワルファリンよりリスクが低い 韓国の国保データベースを用いた傾向スコア解析の結果 肝疾患を合併する心房細動(AF)患者で、ワルファリンと比較した直接経口抗凝固薬(DOAC)の有効性と安全性が、韓国の大規模なデータベースを用いてレトロスペクティブに検討された。 2019/07/22 循環器
BMJ誌から 英国の脳卒中発症率、死亡率、致死率の変化 死亡率は減少したが懸念される若い成人の脳卒中発症率上昇 イングランドの20歳以上の住民のほぼ全てを対象として、2001年から2010年までの脳卒中死亡率、発症率、発症から30日以内の致死率の変化を、男女別、年代別に分析した英国Oxford大学のOlena O Seminog氏らは、全体に死亡率は低下しているが、高齢者ほど生活改善などによる発症率の低下が寄与してお… 2019/06/17 循環器
第9回 複雑症例を考える 高齢者の抗凝固療法、「出血に注意」では不十分 指導医 これまで、ガイドラインや各種コホート研究の結果をそのまま当てはめられる「単純症例」、心不全を含めた多くのリスク因子が併存して複合的に考えなくてはいけない「複合症例」について見てきました。いよいよ今回から、臨床家が最も気になり、かつ難しい、高齢で生物医学的以外の多様な問… 2019/06/12 循環器
JAMA Neurology誌から アスピリンの1次予防は頭蓋内出血を増やす 日本の研究を含むメタアナリシス 心血管イベントの一次予防を目的とする低用量アスピリンの使用の利益は不明だ。台湾の長庚大学医学院のWen-Yi Huang氏らは、ランダム化試験(RCT)を対象とする系統的レビューとメタ分析を行い、頭蓋内出血のリスクは、対照群に比べアスピリン群のほうが有意に高く、特に硬膜下または硬膜外出血の… 2019/06/04 循環器
脳梗塞に効く漢方(2) 脳梗塞に用いられる漢方処方 脳梗塞に対し、漢方薬は、その後遺症の緩和や、再発防止、さらに予防にも役立てられています。前回の症例1に引き続き、脳梗塞に用いられる漢方処方について解説します。 2019/05/28 コメディカル
学会トピック◎第60回日本神経学会学術大会 画像ミスマッチのある発症時刻不明の脳梗塞へのtPAは安全に実施できる ただし試験の早期終了で有効性は示されず──日本で実施のTHAWS試験 昨年、欧州で行われたWAKE-UP試験の結果が発表され、頭部MRIの拡散強調画像(DWI)とFLAIR画像で虚血性変化の所見が一致しない場合(DWI/FLAIRミスマッチ)、発症4.5時間以内である可能性が高いとして、正確な発症時刻が不明な脳梗塞であってもDWI/FLAIRミスマッチを認めれば組織プラスミノーゲン… 2019/05/28 循環器
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) 18年の脳梗塞血管内治療は前年比17%の増加 施行件数は約1万2000件、人口10万人当たり9.6に 2018年に我が国で行われた急性期脳梗塞に対する血管内治療は1万2165件で、2017年に比べ17.4%増加した。2019年3月19日までに集計された速報値として、兵庫医科大学脳神経外科の吉村紳一氏らが第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019、3月21~23日、開催地:横浜)で報告した。… 2019/04/24 循環器
Hot Topics◎循環器領域のロボシステムが稼動開始 ロボット補助PCI、久留米大で国内初症例施行 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を補助するロボットシステムである「コーパス」(CorPath)を使った国内最初のPCIが、4月12日に久留米大学病院循環器病センターで行われた(写真1)。対象患者(2例)はいずれも70歳代の冠動脈疾患で、1例目は右冠動脈中位部の90%狭窄に薬剤溶出ステント(… 2019/04/16 循環器
学会トピック◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019) NOAC減量投与の有用性は標準用量と同等か? 多施設前向き研究でアピキサバン減量投与の脳卒中予防効果を検証 非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACとも)の1つであるアピキサバンを減量投与した場合の脳卒中・全身性塞栓症の予防効果は、標準用量で投与した場合と同等に認められる――。非弁膜性心房細動患者約3000人を対象とした多施設前向きコホート研究の解析結果を、済生会熊本… 2019/04/09 循環器
リポート◎脳卒中後患者の自力歩行を支援 循環器科医が開発した「VRリハビリ」の実力 ゲームにより姿勢バランスと認知処理能力の改善図る 仮想現実(VR)技術を利用したゲームをこなすことで、姿勢バランスと認知処理能力の改善を図り、自力での歩行につなげる――。循環器科医が開発したそんなリハビリ機器が、このほど発売された。導入施設では、歩行の支援以外にも様々な目的で使用しており、成果も上がっているようだ。… 2019/04/04 医療機器
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) tPA療法適正治療指針が改訂され第3版に 発症時刻不明例も画像診断の基準に合致すれば投与が可能 第44回日本脳卒中学会学術集会の開催に合わせ、「静注血栓溶解(rt-PA)療法適正治療指針 第3版」が発表された。発症から4.5時間以内という治療開始可能時間は変わらないが、頭部MRIの拡散強調画像(DWI)とFLAIR画像で虚血性変化の所見が一致しない場合(DWI/FLAIRミスマッチ)、発症4.5時間以内… 2019/03/29 循環器
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) NOACとワルファリンで脳出血後転帰に差はない 抗凝固療法中の脳梗塞患者の多施設前向き登録研究から ワルファリン服用群と非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACとも)服用群とで、脳出血後の重症度や転帰に有意差はない――。経口抗凝固薬内服中に発症した脳卒中患者を対象とした前向き登録研究の解析結果を、日本医科大学脳神経内科の須田智氏らが、第44回日本脳卒中学会学… 2019/03/29 循環器
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) tPA常時可能な一次脳卒中センターの要件定まる 今年夏にも施設認定を開始予定 第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019、3月21~23日、開催地:横浜市)会期中の社員総会で、脳梗塞患者への組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)静注療法が24時間365日可能な「一次脳卒中センター」の施設要件が承認された。今年7~8月から、実際の施設認定が始まる見込み。シンポジウ… 2019/03/28 循環器
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) 脳梗塞巣の体積はMRI拡散強調像から推定可能 RAPIDによる虚血コア体積の自動計測値とDWI-ASPECTSに良好な相関 頭部MRI拡散強調画像(DWI)から脳梗塞巣(虚血コア)の体積を自動計測するRAPIDソフトウエアでの計算値と、梗塞範囲の半定量的評価法として我が国で普及しているDWI-ASPECTSの間には良好な相関があり、DWI-ASPECTSの値から虚血コア体積を推定できることが分かった。国立循環器病研究センター脳神… 2019/03/27 循環器
シリーズ◎忘れられないカルテ 先生がそこまでおっしゃるならお願いします 福角病院(愛媛県松山市)副院長 角南典生 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2019/03/25 循環器
JAMA Neurology誌から 脳梗塞後の嚥下機能回復予測モデルを作成 スマートフォンアプリとして利用も可能 脳梗塞を起こした患者の嚥下障害の持続期間を予測することは、治療方針の決定において重要だ。スイスKantonsspital St GallenのMarian Galovic氏らは、脳梗塞から7日後と30日後の嚥下機能を予測するモデルの構築を試み、別のコホートで検証したところ、高い予測精度が得られたと報告した。詳細は… 2019/03/05 循環器
Circ J誌から DOACの不適正用量は大出血を増加させるのか 経口抗凝固薬に関する登録研究 SAKURA Registry より Circ J誌2月5日号に掲載された論文です。心房細動(AF)患者における脳卒中発症抑制を目的とした直接作用型経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants : DOAC)の使用状況を調べた前向き観察研究において、不適正用量と臨床アウトカムの関連を検討した結果が報告されました。… 2019/02/28 循環器
シリーズ◎忘れられないカルテ 助かるチャンスはあった36歳くも膜下出血 福角病院(愛媛県松山市)副院長 角南典生 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2019/02/25 循環器
JAMA Neurology誌から 日本は世界の例外か?くも膜下出血が増加傾向 世界的には高血圧と喫煙対策などで発症率が減少傾向を示す ドイツMannheim大学病院のNima Etminan氏らは、世界各国の研究データから、年齢・性別・地域別のくも膜下出血(SAH)の発症率を報告した研究を集め、系統的レビューとメタアナリシスを試み、1960年代からの発症率の推移と血圧や喫煙などの母集団の特性との関連を検討し、結果をJAMA Neurology誌電… 2019/02/08 循環器
Circulation誌から 遠心ポンプは軸流ポンプより植込後の経過良好 MOMENTUM3試験、脳卒中関連指標の長期追跡結果 重度心不全の治療に用いる左室補助人工心臓(LVAD)として、新たに開発された磁気浮上型遠心ポンプと従来型の軸流ポンプを比較したところ、遠心ポンプは軸流ポンプに比べて脳卒中発生率が低く、その有益性は長期(6カ月~2年)にわたり観察された。この結果は、Circulation誌1月8日号に掲載された… 2019/01/31 循環器
JAMA Neurology誌から 未破裂脳動脈瘤治療の合併症と致死率 血管内治療の新デバイスは必ずしも合併症を減らさない 未破裂の嚢状脳動脈瘤に対する予防的な介入のための血管内治療技術が進歩している。最新の技術を含む血管内治療(EVT)と手術の合併症のリスクと致死率(CFR)を明らかにするために、系統的レビューとメタアナリシスを行ったオランダUtrecht大学のAnnemijn M. Algra氏らは、EVTの合併症リスクは4.… 2019/01/23 循環器
Ann Intern Med誌から 心房細動の脳卒中リスク評価は毎年更新すべき 当然の内容だが、それを裏付ける台湾国民健康保険データがすごい 心房細動患者に対するCHA2DS2-VAScスコアを用いた脳卒中リスク評価は毎年更新されるべきと、台北退役軍人総合病院のTze-Fan Chao氏らがAnn Intern Med誌で提言した[1]。台湾の国民健康保険データベースの解析によるもので、同誌オンライン版に1月1日掲出された。… 2019/01/15 循環器
口腔内細菌は万病の元!? 近年、腸内細菌叢(腸内フローラ)の研究が進展し(関連記事)、メディアなどでも頻繁に取り上げられているが、最近では「口腔内細菌叢(口腔内フローラ)」にも注目が集まり始めている。歯周病菌や虫歯菌などの口腔内細菌が、実は全身の多様な疾患に悪影響を及ぼしているというのだ。… 2019/01/14 感染症
第26回 無給医局員と血流の自己調節 成績が上がらなかった中学時代。1学年150人で、年度初めの順番は……。中学1年 120番 中学2年 110番 中学3年 100番 高校1年 90番 成績がビューンと上がらないのはなぜか。生活リズムが悪そうだ……。定期試験前1週間→深夜の勉強→1日7時間。終わって2週間→ぐったり→1日1時間。 そこで、試験… 2019/01/04 循環器
シーズン2 第8話 倒れたのは患者の息子 無口で、真面目。几帳面である。友永さんはあらゆる責任を背負い、仕事を着々と遂行してゆく。部屋も浴室も自分で改修し、介護ベッドや介護浴槽を導入。ホームヘルパーの研修も修了した。「男の料理教室」に通って、得意料理はビーフストロガノフとシフォンケーキ。過疎化著しい斜面の町の自治会長… 2018/12/25 医師のキャリア
Lancet誌から フルオキセチンは脳卒中後遺症を改善せず 1日20mgを6カ月投与してもプラセボ群と機能回復に差はない 脳卒中後のうつ病治療に、SSRIのフルオキセチンを用いると、機能回復も促進される可能性を報告した研究がある。この効果を確かめるためのランダム化対照試験FOCUS Trial Collaborationを企画した英国の研究者たちは、フルオキセチンの機能回復効果はプラセボと差がなく、介入群ではうつ病を減少さ… 2018/12/21 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 経カテーテル大動脈弁置換術と外科手術に有意差なし 死亡と脳卒中で同様の結果 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)と外科的大動脈弁置換術(SAVR)の5年間のアウトカムを比較した解析結果が報告された。TAVRとSAVRの死亡と脳卒中の発生率に差は見られず、重度の構造的弁劣化および弁への再介入はまれであった。この結果はJ Am Coll Cardiol誌12月4日号に掲載された。… 2018/12/17 循環器
JAMA Neurology誌から 磁気刺激の併用で脳卒中リハの回復を促進 3週間の間欠的シータバースト刺激法とシャム治療の比較 イタリアSanta Lucia Foundation IRCCSのGiacomo Koch氏らは、脳卒中による片麻痺のある患者を対象として、対側の小脳に磁気刺激(シータ波帯域の間欠的なバースト刺激を与えるCRB-iTBS法)を理学療法と併用する二重盲検のフェーズ2a試験を行い、シャム治療群と比較してCRB-iTBS群には歩行とバラ… 2018/12/10 精神・神経
脳循環代謝改善薬◇第2回調査 脳循環代謝改善薬:耳鼻科医にアデホスが人気 第2位はイフェンプロジル、第3位はニセルゴリン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、脳循環代謝改善薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物(商品名:アデホス、トリノシン他)だった。医師の30.9%が同薬剤を挙げ、最も人気のある脳循環代謝改善薬であることが分かった。 第2位… 2018/11/10 循環器
シリーズ◎忘れられないカルテ 動脈瘤が2回破裂した患者、後遺症なく島に帰る 福角病院(愛媛県松山市)副院長 角南典生 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/11/08 循環器
JAMA Network Open誌から 高齢者の硬膜下血腫の再手術率は5~10% 手術タイミングを検討するための基礎データを分析 高齢者に多い非外傷性の孤立性硬膜下血腫は、再手術が必要になる患者が少なくない。米Weill Cornell医科大学のJared Knopman氏らは、治療後の血腫の再発と再手術率を調べるために、米国外科学会のNational Surgical Quality Improvement Program(NSQIP)とメディケアのデータを調べ、初回手術か… 2018/11/02 循環器
第19回 主訴<頭痛>で決して見逃してはいけない疾患 この連載は救急搬送される患者の病院到着前に、救急隊からの連絡(収容要請)を基にどのように考えるかを、症例ベースで展開しています。病着後にまず確認すべきレッドフラッグは何かを意識しながら、救急ならではの臨床推論を一緒に体験してください。レッドフラッグは「見逃してはいけない疾患… 2018/11/02 救急医療・集中治療
Ann Intern Med誌から 抗凝固療法の目安は母集団によって変動する QALYを最大化するCHA2DS2-VAScスコアはコホートにより異なる 心房細動(AF)患者に経口抗凝固薬治療を開始する目安として、多くのガイドラインがCHA2DS2-VAScスコアを推奨している。米California大学San Francisco校のSachin J. Shah氏らは、抗凝固薬治療のメリットを検証した有名な4つのコホート研究の中でも、抗凝固薬を使用しなかったAF患者の1年当たりの… 2018/11/01 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 心房細動の癌患者は心臓専門医の評価を受けて 米国の保険請求データベースを用いた分析から 心房細動の初回診断後の心臓専門医への受診歴と、癌の既往の有無の関係を、保険請求のデータベースを用いて分析したところ、癌の既往のある患者では、心臓専門医が心房細動の診断直後から関わることは少ないことが分かった。また、心臓専門医が早期に関わった患者では、経口抗凝固薬の処方が多く… 2018/10/31 循環器
特報◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018) 脳梗塞急性期の抗血小板薬併用は21日間が最適 POINT試験の二次解析より 脳梗塞急性期における抗血小板薬併用療法(DAPT)の有用性を検証したPOINT試験から、新たな解析結果が発表された。DAPT期間を発症から21日間に短期化することで、虚血イベントのリスク減少効果を損なうことなく出血リスクの上昇は抑制が可能で、90日間のDAPTよりも総合的な利益は向上するという。… 2018/10/29 循環器
特報◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018) NOACが有効な潜在性脳梗塞のマーカーを探せ 塞栓源不明脳塞栓症を対象としたRE-SPECT ESUS試験の結論 塞栓源不明脳塞栓症(embolic stroke of undetermined source:ESUS)に対するダビガトランの再発予防効果を検証したRE-SUPECT ESUS試験の結果が、第11回世界脳卒中会議(WSC2018)で発表された。アスピリンに対する優越性は示せず、ESUSは非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)が有効なリスクマーカ… 2018/10/25 循環器
特報◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018) 発症後4.5~9時間の脳梗塞にもtPAは有効 画像ミスマッチを認める症例なら機能予後改善 10月17~20日、カナダ・モントリオールで第11回世界脳卒中会議(WSC2018)が開催された。発症後4.5~9時間が経過した脳梗塞でも、画像診断による症例の選択で組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)による治療が有効なことが明らかになった。… 2018/10/23 循環器
リポート◎適応時間内に血栓回収療法を行う2つのストラテジー ドリップ・シップ・リトリーブで脳梗塞を救え 迅速な直接搬送を可能にする病型判別アプリも 脳梗塞急性期の治療法として近年普及しつつある血栓回収療法。早期の血管再開通で劇的な予後改善が期待できるが、適応時間や施行できる施設は限られている。この課題を解決するため、ドリップ・シップ・リトリーブと呼ばれる連携やアプリの開発が進み、血栓回収療法の恩恵を受けられる患者が増え… 2018/10/18 救急医療・集中治療
シリーズ◎忘れられないカルテ 悩んだら動け A氏(30代、国立大学卒) 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/10/03 循環器
シリーズ◎忘れられないカルテ ヘップバーンに見えてきた92歳のおばあちゃん 福角病院(愛媛県松山市)副院長 角南典生 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/10/01 循環器
N Engl J Med誌から 糖尿病、5つの危険因子の管理でイベント増えず 2型糖尿病患者を対象に、5つの危険因子と死亡や心血管イベントとの関連を調べたところ、危険因子が全てガイドライン推奨範囲内にある場合は、一般集団と比べ、死亡、急性心筋梗塞、脳卒中に有意なリスク上昇は見られなかった。結果はN Engl J Med誌8月16日号に掲載された。… 2018/09/20 代謝・内分泌
Circulation誌から エボロクマブが最も奏効する患者の特定因子 スタチンへの上乗せで心血管イベントリスクが有意に低減 前駆蛋白質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬であるエボロクマブをスタチンに上乗せすることで、LDLコレステロール(LDL-C)が低下し、心血管イベントリスクが早期かつ大幅に低減するアテローム動脈硬化性心血管疾患患者を容易に特定できる3つのリスク因子が報告された。米国・ハ… 2018/09/15 循環器
シリーズ◎忘れられないカルテ 「先生、すごいですね」は一人前と見なされていない証拠 国立病院機構紫香楽病院(滋賀県甲賀市)整形外科・リウマチ科 小宮靖弘 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2018/09/14 骨・関節・筋
心房細動を高精度に検出する仕組みの構築を目指す スマートフォンやアップルウォッチで心房細動を検出 スマートフォンを使った心房細動検出の試みも欧米を中心に行われています。今回、これに関して初めての国際前向き多施設研究の結果が発表されたので紹介します。 2018/09/05 循環器
特集◎再生医療はここまで来た!《10》 脳梗塞に対するMuse細胞の臨床試験がスタート 静脈投与で傷害部位に集まるユニークな幹細胞 9月3日、三菱ケミカルホールディングス傘下の(株)生命科学インスティテュートは、静脈投与で梗塞巣の再生を促すMuse細胞製剤による、脳梗塞患者を対象にした探索的臨床試験を9月中旬に始めると発表した。既に同社は急性心筋梗塞患者を対象にした探索的臨床試験を開始しており、二つ目の適応症の… 2018/09/04 先端医学
JAMA Neurology誌から 失語症リハに経頭蓋直流電流刺激が役立つ 言語療法との併用でシャム治療より改善が大きい 米South Carolina大学のJulius Fridriksson氏らは、脳卒中後の失語症患者に言語療法と陽極経頭蓋直流電流刺激法(A-tDCS)を併用し、言語中枢領域を刺激すると、言語能力の改善が大きくなると報告した。研究参加を申し出たボランティア患者を、A-tDCSとシャム治療にランダム割り付けして比較した… 2018/09/04 循環器
頭部CT 急性期以降にいったん消える脳梗塞 前項まで脳梗塞急性期のCT診断について述べてきた。脳梗塞急性期の診断・治療は一刻を争う時間との勝負である。その際、もちろんMRIが有用だが、検査準備に手間が掛かったり装置が近くにない場合、CTのみで迅速に診断して、すぐに治療を始める必要がある。本項では急性期以降の脳梗塞のCT診断につ… 2018/08/28 放射線科
N Engl J Med誌から リバーロキサバンは潜在性脳梗塞の再発防げず 低用量アスピリンと比較したNAVIGATE ESUS試験 複数の非ビタミンK経口抗凝固薬(NOAC)で、潜在性脳梗塞や塞栓源不明脳塞栓症(embolic stroke of undetermined source:ESUS)と呼ばれる原因不明の脳梗塞の再発予防効果を検証する臨床試験が進行している。直接第Xa因子阻害薬リバーロキサバンと低用量アスピリンと比較したNAVIGATE ESUS試験も… 2018/08/27 循環器
JAMA Network Open誌から 心房細動と心房粗動の脳梗塞リスクは異なる 台湾のコホート研究でCHA2DS2-VAScスコアが同じでも発症率に差 心房細動(AF)と心房粗動(AFL)は、疫学研究では同一グループに分類されることが多く、同様の治療が適用されている。台湾Chang Gung Memorial HospitalのYu-Sheng Lin氏らは、CHA2DS2-VAScスコアに基づいてAF患者とAFL患者を層別化し、これらの病歴がない対照群と比較したところ、スコアが同じ… 2018/08/21 循環器
頭部CT 治療に直結する脳梗塞の病型診断 脳梗塞は病態から主に(1)ラクナ梗塞、(2)アテローム血栓性梗塞、(3)心原性脳塞栓症、(4)branch atheromatous disease(BAD)──の4種類の病型に分けられる。この病型分類は治療方針と予後に直結するので、臨床では大切である。… 2018/08/21 放射線科
JAMA Neurology誌から アトルバスタチンが慢性硬膜下血腫を縮小 中国で行われたプラセボ対照フェーズ2試験 中国の天津神経学研究所のRongcai Jiang氏らは、軽度から中等度の慢性硬膜下血腫(CSDH)患者を対象に、アトルバスタチンまたはプラセボを8週間投与するランダム化フェーズ2試験を行い、アトルバスタチン群では血腫容積の有意な縮小と機能的改善が見られたと報告した。結果はJAMA Neurology誌電子… 2018/08/15 循環器
頭部CT 脳梗塞超急性期のEarly CT signとは 前項では急性期脳梗塞のCT診断の難しさを述べた。脳梗塞はCTでは発症から6時間以上経過しないと異常所見としてはっきり表れないのだが、発症から数時間の超早期に「Early CT sign」と呼ばれる画像所見が見られることがある。今回は、このEarly CT signについて解説する。… 2018/08/14 放射線科
Circulation誌から 抗凝固療法は90歳以上の心房細動患者にも有益 台湾の大規模コホート研究 台湾の大規模観察研究により、超高齢の心房細動(AF)患者であっても、ワルファリン投与により虚血性脳卒中のリスクが低下し、頭蓋内出血(ICH)に有意な影響はないことが示された。また、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)のICHリスクがワルファリンより低いことも示された。結果はCirculatio… 2018/07/26 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 直接経口抗凝固薬のMIリスクはVKAより低い AF患者対象のレトロスペクティブコホート研究で明らかに 心房細動(AF)患者を対象に、直接経口抗凝固薬(DOAC)であるアピキサバン、ダビガトラン、リバロキサバンまたはビタミンK拮抗薬(VKA)と心筋梗塞(MI)リスクの関連が、デンマークのレトロスペクティブコホート研究で検討された。DOACの3剤間の比較ではMIのリスクに差は見られなかったが、VKA… 2018/07/20 循環器
37歳男性の後頸部痛、見逃しNGの疾患は? 名古屋第二赤十字病院症例カンファレンス 2日前に頭痛と後頸部痛、嘔吐が表れ、他院ERを受診。頭部CTとMRIを撮影するも異常なし。受診当日夜、下肢のつるような痛みと後頸部痛、悪心・嘔吐、意識障害があり、名古屋第二赤十字病院ERに救急搬送された。… 2018/07/12 救急医療・集中治療 医師限定コンテンツ
第17回 糖尿病慢性合併症、命に直結する「えのき」 今回は前回に引き続き、糖尿病の慢性合併症について解説します。前回は、何年も未治療のまま、または血糖コントロールが不良なままでいると血管が障害されて血流が悪くなり、そこにつながる臓器が障害されていくこと、そして、そのうち微小な血管が障害されて起こる「細小血管合併症」について解… 2018/06/28 代謝・内分泌
JAMA誌から 左心耳閉鎖術は脳梗塞と総死亡率を減らす CABGまたは弁手術を受けた患者のコホート研究 心臓手術を受ける患者が同時に外科的な左心耳閉鎖術(LAAO)を受けた場合、その後のアウトカムへの影響を検討するために後ろ向きコホート研究を行った米国Mayo ClinicのXiaoxi Yao氏らは、LAAOが脳梗塞と総死亡率のリスクを有意に減らす一方、術後には心房細動(AF)発症リスクが上昇する可能性が… 2018/06/12 循環器
医師3714人に聞く「抗凝固薬の使用と変更に関する調査」 処方頻度が高い抗凝固薬のトップは依然ワルファリン 最近では、抗凝固薬を使って血栓塞栓症を予防している高齢患者が増えている。DOAC(直接経口抗凝固薬)の臨床研究によるエビデンスも増え、使い分けも行われるようになってきた。では、実際に読者はどの薬を使用しているのか? 2018年5月14~20日に、「抗凝固薬の使用と変更に関する調査」を行い… 2018/06/12 循環器
NEJM誌から 血栓溶解療法が有効な脳梗塞はMRIで選べる 拡散強調画像とFLAIR画像の違いが4.5時間以内の目安に 現行のガイドラインでは、急性脳梗塞患者に対する血栓溶解療法は、発症から4.5時間未満の症例にのみ適用される。独Hamburg大学Eppendorf大学病院のGotz Thomalla氏らは、二重盲検のランダム化対照試験WAKE-UPを行って、発症時刻が不明でも、MRI画像を指標に、アルテプラーゼの利益が得られる患者… 2018/06/08 循環器
Lancet誌から トラネキサム酸は脳出血の成績を改善しない プラセボ対照のRCTで90日後のアウトカムに有意差なし 脳出血患者に発症から8時間以内にトラネキサム酸を投与してプラセボと比較するランダム化対照試験を行った英国Nottingham大学のNikola Sprigg氏らは、発症から7日までの死亡リスクは低かったものの、90日後の修正Rankinスケールや死亡率に有意差はなかったと報告した。詳細は、Lancet誌電子版に20… 2018/06/06 循環器
リポート◎悩ましい高齢者への抗凝固療法 脳内出血しやすい高齢者はこう見分ける 脳アミロイドアンギオパチーによる微小出血がリスク 薬剤用量の調整が容易で副作用による脳内出血が少ない非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)が登場し、高齢者への処方が広がる抗凝固療法。だが、超高齢者には脳血管の脆弱性が高まる「脳アミロイドアンギオパチー」の患者が多く存在することが明らかになってきた。出血リスクの高い人を厳密に拾い… 2018/05/22 循環器
NEJM誌から 血栓溶解薬はテネクテプラーゼが有利か アルテプラーゼと比較した脳梗塞患者のRCT 血管内血栓除去術を受ける予定の急性脳梗塞患者に対する血栓溶解療法には、アルテプラーゼが用いられることが多い。オーストラリアRoyal Melbourne HospitalのBruce C.V. Campbell氏らは、アルテプラーゼとテネクテプラーゼの再灌流効果を比較するランダム化対照試験を行い、テネクテプラーゼの方… 2018/05/21 循環器
2000例規模の追跡調査で有効性を示唆 血栓回収療法で脳梗塞後の生活自立率が向上 急性期の脳梗塞患者に対して血栓回収療法を行った場合、同療法を行わなかった場合と比べて3カ月後の生活自立率が44%高かったことが、全国46施設における2420例の追跡調査から明らかになった。多施設の実臨床で2000人規模の患者に対して血栓回収療法の有効性を示したのは世界で初めて。兵庫医科大… 2018/04/27 循環器
J Am Coll Cardiol誌から SGLT2阻害薬のCVリスク低下はアジア人でも 観察研究CVD-REAL 2の結果 アジア人を含む2型糖尿病患者を対象とした観察研究CVD-REAL 2から、ナトリウム・グルコース共輸送担体2(SGLT2)阻害薬は他の血糖降下薬と比べて有意に心血管疾患(CVD)のリスクを低下させることが明らかとなった。結果は3月11日、第67回米国心臓病学会学術集会(ACC.18)で発表されるとともに、… 2018/04/13 代謝・内分泌
日経メディクイズ●神経内科 40歳男性。意識障害、右共同偏視、左片麻痺 X年5月某日の朝7時ごろ自宅の居間にて意識障害を来している患者を家族が発見した。様子を見ていたが、意識が戻らないため、救急外来に搬送された。 2018/04/11 精神・神経 医師限定コンテンツ
トレンド◎脳梗塞急性期の血栓回収療法、適応時間広がる 「朝起きたらマヒが出ていた脳梗塞」に積極治療 脳梗塞急性期の積極治療として注目されている血栓回収療法。従来の適応は発症6~8時間までだったが、画像診断による症例の選択により発症16~24時間まで有効なことが明らかになった。米国では直ちに診療ガイドラインが改訂され、16時間まではクラスIの推奨(行うべき治療)とした。就寝中の発症と… 2018/04/05 循環器
学会トピック◎第43回日本脳卒中学会学術集会 血栓回収療法の導入後は予後良好率が2倍に 公立豊岡病院(兵庫県豊岡市)では血栓回収療法の導入後、急性脳主幹動脈閉塞患者の予後良好率が導入前の14%から31%に有意上昇していたと、同病院脳神経外科の今堀太一郎氏が第43回日本脳卒中学会学術集会(STROKE 2018、3月15~18日、開催地:福岡)で報告した。… 2018/03/27 循環器
N Engl J Med誌から 脳梗塞の血栓回収療法は発症16時間まで有効 DEFUSE 3試験の結果 画像診断で虚血を認めるが梗塞には至っていない組織があると判断された発症6~16時間の脳梗塞患者に対し、内科治療に加えて血栓回収療法を実施したところ、内科治療のみと比べて機能予後が改善することが分かった。DEFUSE 3試験の結果で、1月24日の国際脳卒中学会(International Stroke Conferen… 2018/03/23 循環器
学会トピック◎第43回日本脳卒中学会学術集会 抗血栓薬を服用する高齢者の頭部外傷に注意 「Think FAST」キャンペーン始動 高齢者の頭部外傷が増加しており、特に抗血小板薬や抗凝固薬などの抗血栓薬を服用している場合は重症化しやすいため注意が必要なことを社会に啓発する「Think FAST」キャンペーンが始まった。第43回日本脳卒中学会学術集会(STROKE 2018、3月15~18日、開催地:福岡)で、同キャンペーン実行委員… 2018/03/22 循環器
学会トピック◎第43回日本脳卒中学会学術集会 脳梗塞血栓回収療法、2017年は前年比34%増 わが国で1年間に実施された脳梗塞急性期の血栓回収療法は、2016年の7702件から2017年は1万360件と34%増加したことが明らかになった。日本脳神経血管内治療学会(JSNET)が取り組むRESCUE-Japan PROJECTによる調査結果で、第43回日本脳卒中学会学術集会(STROKE 2018、3月15~18日、開催地:福岡… 2018/03/20 循環器
学会トピック◎第43回日本脳卒中学会学術集会 30秒以上持続する心房細動は脳梗塞リスクに ペースメーカーの遠隔モニタリングシステムに記録された心房細動(AF)の持続時間と脳梗塞発症との関連を調べた結果、29秒を超えて持続するAFのエピソードは脳梗塞発症の予知因子になっていたと、第43回日本脳卒中学会学術集会(STROKE 2018、3月15~18日、開催地:福岡)で千葉大学循環器病先端… 2018/03/19 循環器
BMJ誌から CKDのあるAF患者に抗凝固薬を使うべきか? 英国のコホート研究で脳梗塞と出血は増えるが総死亡率は低下 慢性腎臓病(CKD)の高齢者が新たに心房細動(AF)を発症した場合に、抗凝固薬を処方した方が良いのか。英国University College LondonのShankar Kumar氏らは、住民ベースの後ろ向きコホート研究を行い、CKD患者が抗凝固薬治療を開始した場合、脳梗塞の発症率と出血リスクは増加するが、総死亡率… 2018/03/09 循環器
リポート◎心房中隔の「卵円孔」に起因する脳梗塞の再発を予防せよ 酷評から一転、再評価進む卵円孔閉鎖デバイス 卵円孔開存が関与した奇異性脳塞栓症の再発を予防する「卵円孔閉鎖デバイス」。2013年までに行われたランダム化対照試験では、その有効性が示されておらず、むしろ禁忌に近いとまで評価されていた。しかし、それを覆すエビデンスが昨年相次いで報告されたことにより、にわかに再評価が進んでいる… 2018/02/27 循環器
JAMA Neurology誌から 脳梗塞の血管内治療は全身麻酔で問題ない 意識下鎮静と比較したランダム化試験 前方循環の大血管閉塞による急性脳梗塞で、発症から6時間未満の患者は血管内治療(EVT)の対象とみなされるが、最適な麻酔法は明らかではなかった。デンマークAarhus大学病院のClaus Z. Simonsen氏らは、全身麻酔(GA)と意識下鎮静(CS)を比較するランダム化試験を行って、CSの方が成績が良いと… 2018/02/07 循環器
Ann Intern Med誌から 卵円孔閉鎖術は脳梗塞再発リスクを減らす 一方で心房細動が増加する可能性も 特発性脳梗塞を発症した卵円孔開存症(PFO)患者を登録して、カテーテル経由の卵円孔閉鎖術と薬物療法を比較したランダム化対照試験(RCT)を抽出して、系統的レビューとメタアナリシスを実施した米国Tennessee大学のRahman Shah氏らは、閉鎖術は脳梗塞再発リスクを減少させるが、心房細動リスク… 2018/01/25 循環器
NEJM誌から 対側のC7神経移植で慢性的な片麻痺が改善 着衣、靴紐結び、タオル絞りなどの動作が可能に 脳卒中や外傷による大脳半球の損傷によって、片側の上肢に慢性的な麻痺がある患者を対象に、正常に機能する側の第7頸神経(C7)を麻痺側につなぐ手術の有効性を検討した上海・復旦大学のMou-Xiong Zheng氏らは、手術介入群はリハビリテーションのみの対照群よりも12カ月後の麻痺が軽減していたと… 2018/01/17 精神・神経
第14回 ワルファリン ─ あなたがいたから僕がいた 郷ひろみ、好きだなあ。世代は同じだし、カラオケで歌った。100回はマイク握った。「あなたがいたから僕がいた」は、1976年のリリース。この曲がどうこういう話じゃないけど、<心房細動の脳梗塞予防>とくれば──「ワルファリンがいたからダビガトランやエドキサバンがいるのだ」……という流れ… 2018/01/04 循環器
BMJ誌から DOACのイチオシはアピキサバンか ネットワークメタアナリシスによる群間比較 心房細動患者の脳梗塞予防にはワルファリンが用いられてきたが、近年、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が次々と登場している。それらの有効性、安全性と費用対効果を比較するために、系統的レビューとネットワークメタアナリシスを実施した英国Bristol大学のJose A Lopez-Lopez氏らは、現時点での… 2017/12/20 循環器
Circulation誌から ウェアラブル型心電計は無症候性AF検出に有用 REHEARSE-AF試験 ウェアラブル型心電計(Kardia、AliveCor社)による無症候性心房細動(AF)の検出率は通常治療より約4倍であり、患者の許容度や満足度が高く、1QALY獲得当たりのICER(増分費用効果費)も安価であることが、英国のプロスペクティブランダム化試験により示された。その詳細がCirculation誌11月7日… 2017/11/29 循環器
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 急性期脳梗塞に対する血栓回収法の時間短縮のポイント 「急性期脳梗塞の血栓回収法における開通までの時間短縮のカギは、救急車が到着した当初から脳外科医が治療に介入できる体制をつくること」――。大阪市で開催された第45回救急医学会総会・学術集会(10月24~26日)で、筑波大学医学医療系救急・集中治療科の丸島愛樹氏は、脳梗塞患者の血栓回収… 2017/11/07 循環器
学会トピック◎第45回日本救急医学会総会・学術集会 「脳卒中疑い」の感度を高めるカギは「失語」 救急隊による脳卒中の疑いの見逃しは、意識変容に隠れた失語を見落としているケースに多い――。10月24日から大阪市で開催された第45回日本救急医学会総会・学術集会で、神戸市立医療センター中央市民病院救命救急センターの神谷侑画氏は、脳卒中の疑いのある患者の救急搬送で、より精度の高い情報… 2017/10/30 循環器
学会トピック◎第40回日本高血圧学会総会 震災被災者の高血圧管理にICTが威力を発揮 南三陸病院の西澤匡史氏は第40回日本高血圧学会総会(10月20~22日、開催地:松山市)のシンポジウム「ICTによる高血圧診療の現在~未来へ」で、「災害時循環器疾患予防支援ネットワークシステム」が東日本大震災に被災した住民の血圧管理や循環器疾患の発症予防に大きく貢献したと報告した。… 2017/10/26 循環器
NEJM誌から 卵円孔閉鎖術は脳梗塞再発リスクを減らす 5.9年の追跡で再発率の差が有意に 米California大学Los Angeles校のJeffrey L. Saver氏らは、原因不明の脳梗塞を発症した患者に対する卵円孔開存(PFO)閉鎖術が、脳梗塞の再発リスクを減らすどうかを調べるために行われたRESPECT試験を当初の計画よりも長く追跡し、PFO閉鎖術は薬物療法よりも再発リスクを減らしていたと報告した… 2017/10/13 循環器
Circulation Journal誌から 「女性」は血栓塞栓症リスクの上昇と関連せず 日本人AF患者、頭蓋内出血と総死亡のリスク低下とは関連 伏見心房細動患者登録研究(伏見AFレジストリ)の解析により、日本人のAF患者では、女性であることが血栓塞栓症のリスク上昇と関連していなかったが、頭蓋内出血と総死亡のリスク低下と関連していることが示された。この結果はCirculation Journal誌9月25日号に掲載された。… 2017/10/12 循環器