JAMA Intern Med誌から 全て個室の病院でもMRSAとCDの感染は減らない カナダの病院で新施設移転前後のサーベイランスデータを比較 医療関連感染症を減らす対策の1つとして、病室を全て個室にするという戦略が推奨されている。カナダMcGill大学Health CentreのEmily G. McDonald氏らは、ケベック州の1病院が移転に際し、全室個室にしたことを受け、移転前後のバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MR… 2019/09/04 感染症
リポート◎心内膜炎では死亡例も、黄ブ菌と同レベルの対応が必要 皮膚常在菌なのに侮れないS. ルグドゥネンシス コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)の一種なのに、黄色ブドウ球菌に匹敵する病原性を持つとして最近注目されているのがスタフィロコッカス・ルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)だ。日本でも成人や小児において、院内はもちろん市中でも感染症例が報告されている。感染性心内膜炎では急… 2019/08/29 感染症
インタビュー◎B型肝炎やピロリ菌、耐性菌などの感染リスクに注意 消化器内視鏡洗浄に「最低限のルール」を策定 ガイドライン作成委員長の岩切龍一氏に聞く 日本消化器内視鏡学会の『消化器内視鏡の洗浄・消毒標準化にむけたガイドライン』が2018年7月に公開された。同学会としては初めてとなる消化器内視鏡洗浄のガイドラインで、中小病院や診療所にも内視鏡が広く普及している日本特有の事情を踏まえた内容になっている。ガイドラインの概要や作成の狙… 2019/08/01 消化器
学会トピック◎第22回日本臨床救急医学会総会・学術集会 救急外来での感染対策マニュアル作りに役立つチェックリストがいよいよ完成 病院前救護活動のチェックリストも現在作成中 救急現場における感染対策の標準化に向けた動きが加速している。日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本感染症学会、日本環境感染学会、日本臨床微生物学会による5学会合同ワーキンググループ(救急外来部門における感染対策検討委員会、委員長:慶應義塾大学医学部救急医学教授佐々木淳一氏)は… 2019/06/13 救急医療・集中治療
Lancet誌から ICU以外の病棟では除菌対策の効果は薄い クロルヘキシジン清拭とムピロシン鼻腔塗布しても通常ケアと差がない 米国では、ICUの入院患者全員に対する皮膚と鼻腔の除菌対策により、多剤耐性菌と血流感染を減らすことに成功した。米国California大学Irvine校のSusan S Huang氏らは、一般病棟の患者にも同じ処置を施せば院内感染を減らせるかどうかを調べるため、クラスターランダム化試験ABATE Infectionを行い… 2019/03/27 感染症
白衣を自宅に持ち帰って洗うのってアリですか? 最近では、デザイン性の高い白衣が数多く売られている。某人気テレビ番組でも医師用白衣や看護師用白衣がテーマに取り上げられ、盛り上がっていた。有名なファッションブランドやスポーツ用品メーカーが手がけた白衣もあるらしい。… 2019/03/11 感染症
JAMA Network Open誌から 多剤耐性緑膿菌の感染源はシャワーの排水溝 オランダの大学病院が実施した院内感染対策 カルバペネマーゼ産生緑膿菌の院内感染による想定外の患者死亡が発生したため、感染経路を調べたオランダRadboud大学医療センターのJoost Hopman氏らは、患者が使用したシャワーの排水溝が環境感染源であることを突き止め、病院の配管システムに感染防止対策を施した経緯を、JAMA Network Open誌… 2019/03/08 感染症
大阪府で2週連続で10人以上の麻疹患者 麻疹拡大、1人以上の患者確認は19都道府県に 大阪市ではバレンタインフェア従事者も感染 麻疹患者の発生リスクが、大阪府で上昇している。府の発表によると、第5週(~2月3日)時点で麻疹患者数は累計で38人となり、2週連続で10人以上の増加となった。2月10日には大阪市で、感染可能期間に、あべのハルカス近鉄本店でバレンタインフェアに従事した2人の女性が麻疹に感染していることが… 2019/02/14 感染症
知識と行動の間を埋める「手指衛生のナッジ」 道を歩いていて「通りぬけ禁止」という立て札があったとする。もしその道を通れば、今向かおうとしている駅前のスーパーまで1分もかからない。ただし、立て札の示すままにその道を通ることを諦めて迂回すれば10分は余計に歩かなければならない。… 2019/01/15 感染症
抗MRSA薬◇第3回調査 バンコマイシンの断トツ、変わらず 第2位はアルベカシン、第3位はリネゾリド 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、抗MRSA薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はバンコマイシン(商品名:塩酸バンコマイシン他)だった。医師の76.5%が同薬剤を挙げ、最も人気のある抗MRSA薬であることが分かった。第2位のアルベカシン(ハベカシン他)は7.5%、第3位… 2018/12/24 感染症
シリーズ◎医師の「働き方改革」 現場発の働き方改革、まずはSSI対策から 厚生連高岡病院外科診療部長の原拓央氏に聞く 「手術部位感染」(Surgical Site Infection、SSI)の発生が医師や看護師の働き方に与える影響について調査を行った、厚生連高岡病院(富山県高岡市)外科診療部長の原拓央氏に、調査の意図と調査から得られた教訓について聞いた。… 2018/10/30 感染症
NEJM誌から ICUでのCandidaアウトブレイクの危険因子は? 英国Oxford大学病院のICUの事例を分析 Candida aurisは新興の多剤耐性病原体で、世界各国の、主にICUでのアウトブレイクが報告されている。英国Oxford大学病院のDavid W. Eyre氏らは、同院の神経科学ICUで発生したC. aurisのアウトブレイク事例を分析し、コロニー定着や感染の主な危険因子は、再使用可能な腋窩体温モニタープローブと… 2018/10/23 感染症
風疹の流行続く、累計で952人に 風疹感染、医療関係者は25人、看護師が多く、医師や薬剤師も 風疹の流行が止まらない。国立感染症研究所が10月3日現在でまとめた風疹急増に関する緊急情報によると、9月30日までの1週間に新たに134人の患者が報告された。期日遅れの報告を加えると累計で952人となり前週から182人増となった。… 2018/10/12 感染症
今回の風疹流行で初めてとなる症状の分析結果が明らかに 発疹99%、発熱87%、リンパ節腫脹は60% 推定感染源は「職場」が90人中41人と多く 今回の風疹流行で初めてとなる症状の分析結果が報告された。国立感染症研究所感染症疫学センターが9月26日時点でまとめたところ、最も多い症状は発疹で99%に認めた。これに発熱が87%で続き、リンパ節腫脹も60%に見られた。… 2018/10/03 感染症
入院患者5人から多剤耐性アシネトバクター検出 アシネトが鹿児島大病院でブレイク、教訓は? 日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に聞く 今年8月、鹿児島大学病院で入院患者5人から多剤耐性アシネトバクターが検出されたことが報道された。多剤耐性アシネトバクターのアウトブレイクを防ぐには、日ごろどのような点に注意すればよいのか。日本環境感染学会教育委員会委員長の森兼啓太氏に話を聞いた。… 2018/09/04 感染症
麻疹の輸入感染例が発生、長野県佐久市内 麻疹発症前に飲食店利用、不特定多数と接触か 長野県は7月20日、佐久市内で麻疹患者が確認されたと発表した。患者は佐久市内在住の40歳代男性で、タイのバンコクへの渡航歴があった。発症前に同市内の飲食店を利用しており、不特定多数と接触した可能性が高いことから、県は麻疹が疑われる場合、必ず事前に医療機関に連絡した上で速やかに受診… 2018/07/23 感染症
BMJ誌から 過去のペニシリンアレルギーと感染リスク βラクタム系の処方回避によりMRSAとC. difficile感染が増加 ペニシリンアレルギーの患者が細菌感染症を起こした場合、βラクタム系以外の抗菌薬が処方されることが多い。米国Massachusetts総合病院のKimberly G Blumenthal氏らは、住民ベースのコホート研究を行い、診療記録にペニシリンアレルギーが記載されている患者では、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌… 2018/07/19 感染症
情報共有なくして感染症対策なし 麻疹で困っている、知りたい、気になることは? 抗体価やワクチン接種に関する現場の悩みも共有 前回は、我々の感染症疫学情報ネットワークで実施した麻疹対策に関する情報共有について紹介しました。集まった情報から、医療施設内での情報共有や患者対応に当たる職員のワクチン接種歴や抗体価の確認については、回答者の8割以上が実践できていることが分かりました。また、患者や一般の人への情… 2018/06/18 感染症
学会トピック◎第92回日本感染症学会・第66回日本化学療法学会 麻疹の1例目はブラリとやってくる 沖縄県のアウトブレイクに対峙した医師からのメッセージ 麻疹はいつでも、どこにでも、何度でもやってくる。備えは常に、できることから取り組むべき――。これは、沖縄県の麻疹集団感染に立ち向かった医療現場からのメッセージだ。沖縄県立中部病院感染症内科副部長の椎木創一氏は、第92回日本感染症学会・第66回日本化学療法学会(5月31日~6月2日、岡… 2018/06/06 感染症
NO TUBE!その尿道カテーテルは本当に必要? 85歳、男性。認知症。2日前から肺炎のため入院中。「抗菌薬の点滴治療を開始して一度は熱が治まったのだが、今日になって再度発熱し、せん妄状態になっているとの報告を受けた。慌てて抗菌薬の変更を指示しようとしたところ、病棟師長から『先生、入院したときからずっと尿道カテーテルが付いていま… 2018/06/04 腎・泌尿器
感染研が『医療機関での麻疹対応ガイドライン第7版』を発表 「医療機関から麻疹拡散」とならないために 未診断の患者が外来を受診する場合の対応は 国立感染症研究所感染症疫学センターは5月16日、『医療機関での麻疹対応ガイドラン第7版』を発表した。3月に沖縄県で麻疹の集団感染が発生し、愛知県、神奈川県、東京都へと拡大。この一連の流行では医療機関が麻疹拡散の場となった事例が目立ったこともあり、新たなガイドラインは「医療機関内で… 2018/05/30 感染症
ネットワークがつなぐ麻疹対策の輪 「受付で発熱・発疹を探知」は6割が実施 抗体価が基準に足りている職員が疑い例に対応は58% 今年3月下旬に沖縄で麻疹感染者が確認されました。同県内での感染伝播が止まらず、3次感染、4次感染と拡大する中、同時期に沖縄を訪問していた人たちから麻疹患者が確認され、愛知県、東京都、神奈川県など他府県にも拡がりをみせています。… 2018/05/19 感染症
沖縄県の麻疹流行、東京都町田市でも患者が発生 麻疹疑い例が受診した医療機関で感染した可能性 沖縄県の麻疹流行に関連して、5月7日に東京都町田市でも患者が確認された。町田市によると、患者は30歳代女性で、沖縄県で感染し神奈川県川崎市で麻疹と診断された患者と同じ日に、町田市内の医療機関を受診していた。… 2018/05/11 感染症
市場の見えざる手は単回使用医療機器の再使用についても働くのか? 医療機器を再使用するなら患者に説明すべき3つの理由(その2) 前回、単回使用医療機器を院内再生処理し、再使用するならば、「添付文書では再使用禁止と書かれていますが、当院では院内再生処理したものを再使用します」と説明する必要が絶対にあると書いた。 2018/05/08 感染症
麻疹が疑われる患者の受診時は院内感染対策を 川崎市で麻疹患者、沖縄県で感染した可能性 川崎市は5月3日、沖縄県で感染した可能性が高い麻疹患者が確認されたと発表した。感染可能期間に市内で行動しており、不特定多数と接触した可能性があることから、同市は医療機関に対して、麻疹が疑われる患者が受診した際は院内感染対策を実施するよう求めている。… 2018/05/06 感染症
名古屋第二赤十字病院では事務職員にも感染 名古屋市の麻疹患者は13人に、3次感染例も 新たにタイ旅行歴のある患者も確認 名古屋市は5月1日、新たに4人の麻疹患者を確認した。3人は沖縄旅行歴のあった患者を発端とする流行で感染し、1人はタイ滞在歴のある患者で沖縄関連の麻疹流行とは無関係だった。前者3人のうち2人は3次感染例で、1人は医療機関の医療事務に従事していた。沖縄旅行歴のある患者を発端とする患者は… 2018/05/02 感染症
沖縄旅行歴のある患者を発端とする感染者が8人に 名古屋第二赤十字病院の職員2人が麻疹発症 名古屋市は4月25日、新たに3人の麻疹患者が確認されたと発表した。4月11日に麻疹と診断された沖縄旅行歴のある10歳代患者が発端と考えられる感染者は、これで発端者を含めて8人となった。この患者が麻疹と疑われる前に受診した名古屋第二赤十字病院の医療事務員と看護助手も含まれており、同病院… 2018/04/26 感染症
インタビュー◎国立感染症研究所感染症疫学センター・多屋馨子氏に聞く 「医療機関で麻疹拡散」は何としても防ぎたい 麻疹ワクチン接種歴の記録確認は院内感染対策の第一歩 名古屋市内の医療機関で、医療事務に従事する職員が麻疹を発症した。沖縄旅行歴のある10歳代患者が、麻疹と疑われる前に受診した医療機関でのことだ。「医療機関で麻疹が拡散するのは何としても防ぎたい」と繰り返し訴えてきた国立感染症研究所感染症疫学センターの多屋馨子氏は、今一度、職員だ… 2018/04/25 感染症
沖縄旅行歴のある麻疹患者から感染か 名古屋市内で医療事務の従事者が麻疹発症 麻疹の院内感染を防止するための対応を見直すべき 名古屋市は4月21日、市内の医療機関で医療事務に従事する30歳代女性が麻疹と確認されたと発表した。患者は麻疹ワクチン接種歴が不明で、海外あるいは沖縄への旅行歴はなかった。勤務先の医療機関には、4月11日に麻疹と確認された沖縄旅行歴のある患者が受診しており、この患者から感染した可能性… 2018/04/22 感染症
沖縄県、麻疹流行拡大で注意喚起 新たに5人の麻疹患者、感染源不明も3例 沖縄県は4月1日、3月31日に新たに5人の麻疹患者を確認したと発表した。特に、推定感染源が不明だった3例は不特定多数と接触した可能性があったと考えられることから、県はさらに麻疹患者の発生があり得るとして医療機関に対しても注意喚起を行っている。… 2018/04/02 感染症
待って!再使用を勧めたわけではありません 第33回日本環境感染学会でのパネルディスカッションを受けて 2月24日に品川で行われた今年の日本環境感染学会でのパネルディスカッションに演者の一人として登壇した。テーマはもちろん単回使用医療機器だ。筆者に与えられたミッションは、現時点でのこの問題に関する法令の解説であった。このミッションに沿って、単回使用医療機器に関する法律、省令、通知… 2018/03/09 感染症
学会トピック◎第33回日本環境感染症学会総会・学術集会 救急外来部門の感染対策チェックリストを作成 日本救急医学会と日本臨床救急医学会,日本感染症学会,日本環境感染学会,日本臨床微生物学会との5学会合同ワーキンググループ(救急外来部門における感染対策検討委員会,委員長:慶應義塾大学医学部救急医学教授佐々木淳一氏)が、救急外来部門における感染対策マニュアルを作るために活用で… 2018/03/05 感染症
学会トピック◎第33回日本環境感染学会総会・学術集会 C. difficile感染症の発生率、日本も低くはない リスク因子は担癌、入院時低アルブミン血症、発症までの入院期間 日本の医療機関におけるClostridium (Clostridioides)difficile感染症(クロストリジウム・ディフィシル感染症、CDI)の発生率は、10,000患者・日当たり7.4と決して低くはないことが明らかになった。日本のCDI疫学研究グループを代表して国立感染症研究所の加藤はる氏が第33回日本環境感染学会… 2018/03/01 感染症
2人は最初に確認された患者との接触歴があり 埼玉県で4人の麻疹患者、いずれも渡航歴なし 埼玉県によると、2月中旬以降、熊谷保健所管内で、たて続けに4人の麻疹患者が発生した。2例目の患者と4例目の患者は、最初に確認された患者との接触歴があった。4人はいずれも渡航歴はなく、県は現在、詳しい感染経路の調査と接触者調査を実施している。… 2018/03/01 感染症
学会トピック◎第33回日本環境感染学会総会・学術集会 職員の自覚ないインフル罹患は院内感染リスク インフルエンザワクチン接種後はインフルエンザに罹患をしても典型的な症状を来さないことが少なくない。ワクチン接種後の職員が発症後も自覚のないまま勤務を続け、患者や他の職員への感染拡大のリスク因子となっていたことを、北播磨総合医療センター感染対策室の高橋尚子氏が2月23日~24日に東… 2018/02/28 感染症
東北感染症危機管理ネットワークが生まれた理由 感染症は地域社会全体のリスクそのもの 地域における感染症対策のグローバル化を 公衆衛生の普及や優れた抗菌薬の登場により、一見制圧できたかに見えた感染症は、再び私達の前に大きな脅威としてよみがえってきました。世界的大流行パンデミックとなった新型インフルエンザや中国で流行している鳥インフルエンザH7N9感染症、今も中東地域で感染が持続的に発生しているMERSなど… 2018/01/31 感染症
リポート◎京都府内で立て続けに発生、死亡例も 相次ぐ精神科病院での結核集団感染 患者特性など特有の事情が感染拡大の一因に 昨秋以降、京都府宇治市の宇治おうばく病院と京都市右京区の宮崎神経科嵯峨病院で、結核の集団感染が相次ぎ発生したことがメディアで報じられた。2病院の間で結核感染者の行き来はなく、たまたま同時期に府内の病院で集団感染が発生したもようだ。… 2018/01/25 感染症
【新薬】ベズロトクスマブ(ジーンプラバ) C. difficile感染症の再発を予防する抗体製剤 2017年11月22日、抗Clostridium difficileトキシンBヒトモノクローナル抗体ベズロトクスマブ(商品名ジーンプラバ点滴静注625mg)の製造販売が承認された。適応は「クロストリジウム・ディフィシル感染症の再発抑制」で、10mg/kgを60分かけて単回点滴静注する。… 2017/11/24 医薬品
広域で麻疹患者が発生するリスクが高まる 感染研、麻疹発生で医療機関に注意喚起 国立感染症研究所は10月13日、広域で麻疹患者が発生するリスクが高まっているとして医療機関に向けた注意喚起を発表した。10月6~9日にかけて、富山県と宮城県で確認された麻疹患者が感染可能期間中、国内を広範囲に移動していたことを受けたもの。… 2017/10/14 感染症
医師898人に聞く「高齢者施設における感染症の現状」 施設内流行多いのはインフルに次いで耐性菌 日経メディカル Online医師読者を対象としたアンケート調査から、高齢者施設ではインフルエンザに次ぎ、薬剤耐性菌による施設内流行が多い現状が明らかになった。厚生労働省は今年6月、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを策定し、抗菌薬の適正使用を推進しているが、高齢者施設における対策の… 2017/10/12 感染症
シリーズ◎その手術部位感染対策、合っていますか?(1) Q.抗菌縫合糸の使用はSSI発生率を下げる? ひとたび発生すると入院期間の延長をもたらし、場合によっては患者を重篤な状態に陥らせる手術部位感染(surgical site infection:SSI)。その対策を巡り、ここ数年、海外ガイドラインが相次ぎ策定・改訂されている。SSIのガイドラインとして知名度の高い米疾病対策センター(CDC)のガイドライ… 2017/08/08 感染症
シリーズ◎その手術部位感染対策、合っていますか?(2) Q.大腸手術では前処置と経口抗菌薬併用が有効? 2016年秋に発刊されたWHOのガイドラインや米国外科学会(ACS)・米国外科感染症学会(SIS)合同のSSIガイドラインでは、待機的大腸手術に対して腸管の機械的処置と経口抗菌薬の併用が推奨されている。これは、術前に下剤などで機械的に腸管内の便を排出させた上で経口抗菌薬を術前日に数回に分け… 2017/08/08 感染症
シリーズ◎その手術部位感染対策、合っていますか?(3) Q.創閉鎖前のポビドンヨード洗浄は有効? 2017年に改訂されたCDCのSSIガイドラインでは、手術切開創を閉じる前にポビドンヨード水溶液で洗浄することを推奨している。「SSI の予防のためにポビドンヨード水溶液にて深部もしくは皮下組織を術中に洗浄することを考慮に入れる」と記載。一方で、「不潔もしくは汚染の腹部手術においてポビド… 2017/08/08 感染症
シリーズ◎その手術部位感染対策、合っていますか?(4) Q.術中の酸素濃度はもっと高い方がよい? 術中の酸素濃度や患者の体温などがSSI発生率に影響を与えることも分かってきた。一般に術中は30%の酸素を送気するが、この濃度を80%に設定するとSSI発生率が通常の酸素濃度群(30%投与)よりも2~3割ほど有意に低かったことが報告されている。例えば気管内挿管全身麻酔症例を対象にした試験で… 2017/08/08 感染症
第12回 特殊領域の感染対策 精神科病棟で必要となる感染対策のコツ この連載を開始して1年が経過しました。私はこれまで連載というものを担当したことがなかったので、どのような展開になるか想像もつきませんでした。当初、原稿の締め切りが近づくたびに、「次はどのネタにしようかな…」と楽しみながら考えていましたが、段々ネタがなくなってくると楽しみが苦痛… 2017/07/26 感染症
インタビュー◎院内での中途半端な洗浄・滅菌はやめよう 使い捨て医療機器は「再利用」から「再製造」へ 国際医療福祉大学医療福祉経営管理分野教授の武藤正樹氏に聞く 使用済みの単回使用医療機器(SUD)製品を洗浄、部品交換、滅菌などの処理を行い、再び使用できるようにした上で製品として販売する「再製造」という制度が、この7月に新設される。「デバイス・ジェネリック」とも呼ばれる再製造品が今後、どのように国内で流通し使用されていくことになるのか、… 2017/07/20 感染症
第11回 2種類の手指衛生法の使い分けを考える 感染対策もオシャレに 前回はちょっとマニアック(?)な病原体であるC. difficileを取り上げました。それに関連して、手指衛生(手洗い)の方法についても取り上げました。手指衛生には主に2つの方法があり、石鹸と流水を用いる方法(以下、流水法)と、アルコールなどの擦式速乾性手指消毒薬を用いる方法(以下、すり… 2017/06/28 感染症
第10回 C. difficile 手指衛生、ちゃんとやってるのに、一体何が… 私の勤務する山形県での麻疹の集団発生は、結局60人ほどの患者が診断されてひとまず終息しました。接触者として健康観察下におかれた人は3700人に上ったそうです。県や市町村の保健福祉部局の方々は本当にご苦労されたのだと思います。… 2017/05/24 感染症
インタビュー◎国立感染症研究所・感染症疫学センターの多屋馨子氏に聞く GW明けは様々な診療科で麻疹に遭遇しうる 患者の大半は大人、海外渡航歴の確認は必須に ゴールデンウイークが明けて1週間が過ぎ、今や輸入感染症の代表格となった麻疹は、これからが正念場となる。患者の大半が大人であることから、疑い例が様々な診療科を受診する可能性も高い。初期の診断が難しい麻疹は、感染力が強く院内感染の危険もつきまとう。「海外渡航歴の確認は必須」と指摘… 2017/05/16 感染症
第9回 職業感染対策その4 結核?まさかね~ いや、でも… 前回は麻疹を取り上げました。皮肉なことに、執筆直後から私の勤務する山形県で患者が急増し、アウトブレイクという状況になっています(関連記事:山形県の麻疹感染が拡大、埼玉県や宮城県でも患者確認)。4月11日現在で57人の患者が確認されています。当院でも麻疹疑い患者受診時の対応を改めて… 2017/04/26 感染症
学会トピック◎第91回日本感染症学会・第65回日本化学療法学会 AMR対策やアウトブレイク防止に病原体遺伝子検査の保険適用拡大を要望 感染症専門医の多くは、薬剤耐性を示す病原体の遺伝子や集団発生を起こす疾患の病原体の遺伝子の検出が可能な微生物遺伝子検査の保険適用を望んでいる。日本感染症学会感染症遺伝子検査委員会が実施した、医療機関における遺伝子検査に関する調査で明らかになった。同委員長の長崎大学大学院医歯薬… 2017/04/14 感染症
新たに6人が陽性、患者総数は45人に 山形の麻疹、2つの医療機関からも3次感染例 3月に山形県で発生した麻疹集団感染で、2つの医療機関から2人の3次感染例が確認された。1人は2次感染例と同じ医療機関を受診した患者で、もう1人は2次感染例が受診した医療機関の従業者だった。 2017/04/04 感染症
山形の麻疹集団感染、患者は39人に、2例で感染経路の調査中 3次感染例が11人に、公共交通機関の利用例も 3月に山形県で発生した麻疹集団感染で、3次感染例の報告が目立ってきた。2次感染例の職場同僚や家族に陽性者が出始めており、4月2日現在で11人に上った。また、感染経路など調査中の症例には、発症前日に公共交通機関を利用していた患者もおり、同県は同じ交通機関を利用した人に感染の危険がある… 2017/04/03 感染症
乳児も感染、患者総数は1カ月足らずで34人に 麻疹の3次感染例が8人に、家族や職場同僚も 山形県で発生した麻疹の集団感染で、3次感染例が8人に拡大した。2次感染者の家族や職場の同僚などで発生しており、患者総数は34人に増加した。 2017/04/02 感染症
自動車教習所の教官も陽性、患者総数は30人 山形の麻疹集団感染、3次感染例が4カ所で4人に 山形県で発生した麻疹の集団感染で、3次感染例が4カ所で4人と拡大した。初発患者が通っていた自動車教習所の教官にも1人の感染者が確認されており、3月30日現在で患者総数は30人となった。 2017/03/31 感染症
山形県の麻疹集団感染、初発例を診察した医師も陽性に 抗体を持つ研修医が発症した「修飾麻疹」とは? 公立置賜総合病院(山形県東置賜郡)は3月25日、同病院救命救急センターに勤務する20歳代の男性研修医が修飾麻疹を発症したと発表した。この医師は3月8日に、山形県で発生した麻疹集団感染の発端となった患者を診察していた。医師には麻疹のワクチン歴があり、事前の血液検査で麻疹に対する抗体を… 2017/03/28 感染症
新たに東京都で3人、滋賀県でも1人、患者総数は25人に 山形県の麻疹感染で3次感染例を確認、研修医も感染 山形県で発生した麻疹の集団感染で、初めてとなる3次感染例が確認された。患者は30歳代の男性(山形県酒田市在住)で、2次感染者(4例目、表1)が立ち寄った営業施設の従業員だった。また、初発例を診察した公立置賜総合病院(山形県東置賜郡)の救命救急センターに勤務する20歳代男性の研修医も… 2017/03/26 感染症
第8回 職業感染対策その3 はしかを診たこと、ありますか? 前回取り上げたインフルエンザですが、本稿執筆時点(3月中旬)では全国的に流行のピークを越えたものの、まだ終息していないようです。私の所属する病院では、全ての職員に対して、インフルエンザと診断されるか感染が疑われる時点で感染制御部に連絡するよう依頼しています。この冬は、40人を越… 2017/03/22 感染症
第7回 職業感染対策その2 インフルエンザ流行、今年はなかなか手ごわい! 前回に続き今回も、医療従事者自身にも関係が深い感染症を取り上げます。冬の風物詩とも言えるインフルエンザです。程度の差はあれ、冬から春にかけて必ず流行する病気ですね。日本では、一回の流行で約10%の人が感染すると考えられており、この冬から春にかけての流行(2016~17シーズンと呼び… 2017/02/28 感染症
接触者を特定できない麻疹患者の利用施設を公表 東広島市の麻疹感染広がる、患者は7人に 広島県で、インドネシアからの帰国者を発端とする麻疹感染が広がりを見せている。県は2月25日、2例目と3例目の患者の接触者から、新たに4人の陽性者が判明したと発表。初発患者が確認された2月8日以降、患者は7人となった。県は、麻疹患者の接触者を特定できない利用施設を公表して注意喚起を行う… 2017/02/26 感染症
第6回 職業感染対策 血が怖くても外科医にはなれます 前回までは、患者に起こる感染症を防止・減少させるための院内感染対策についてお話ししてきました。しかし、院内感染は患者だけに起こるものではありません。医療従事者がその業務上、感染症に罹患した場合も立派な(?)院内感染です。医療従事者を守る感染対策も、我々感染対策部門の重要な仕… 2017/01/25 感染症
トレンド◎3系統の抗真菌薬に耐性化した「C. auris」 新種カンジダによる侵襲性感染の世界的発生をCDCが警告 米対策疾病センター(CDC)は11月、カンジダの新種であるCandida auris(C. auris)の院内感染が米国内で13例見つかったことを明らかにした。これは、この数年、全世界で院内感染集団事例が報告されているC. aurisについて、米国内での分布状況を調査するべくCDCが全米医療機関等に検体の提出を要請… 2016/12/09 感染症
第4回 手術部位感染防止 「SSIは起こってもしょうがない」はウソ! 今回は術後感染症の防止を取り上げます。手術は多かれ少なかれ患者に侵襲を与え、様々な合併症を起こすことがあります。中でも、手術で切開し縫合した皮膚や皮下組織、それに筋層や手術操作部位に発生する感染症は、頻度も多く、しかも重篤になりやすい合併症です。… 2016/11/30 感染症
JAMA Intern Med誌から 抗菌薬は次にベッドを使う患者のCDIも増やす C.difficileの芽胞が環境に残るのが原因か? Clostridium difficileは芽胞を形成するため、周辺環境に数カ月もとどまることが出来る。米Columbia大学医療センターのDaniel E. Freedberg氏らはニューヨークの4病院でレトロスペクティブにコホート研究を行い、入院患者が抗菌薬を使用していると、その患者の後に入院して同じベッドを使用した患… 2016/11/02 感染症
第3回 カテーテル関連尿路感染防止 尿道留置カテ感染時に抗菌薬投与は必要か 前回に引き続き、カテーテルに関連した感染症の対策について解説します。カテーテルはとても有用な医療器具ですが、院内感染対策的には感染症を引き起こす厄介物ともいえます。血管内留置カテーテルと並んで、尿道留置カテーテルに関連した尿路感染(Catheter-associated urinary tract infection… 2016/10/26 感染症
第2回 カテーテル関連血流感染の防止 カテ感染にはクロルヘキシジン?それともポビドンヨード? カテーテル関連血流感染は、第1回でお示ししたように院内感染の上位にランクされるほど、頻繁に発生しています。年間7~8万件のカテーテル関連血流感染が米国で発生しています。この内訳については米国CDCが2011年に発行した血流感染に関する白書で報告しており、中心静脈カテーテル(中心ライン… 2016/09/28 感染症
大阪市立大病院で麻疹の院内感染が発生 医師1人、事務職員1人が感染、看護師1人に感染疑い 大阪市立大学医学部附属病院は9月14日、関西国際空港で集団感染した患者の受診後、医師ら3人に感染あるいは感染疑い例が確認されたと発表した。診療に当たっていた医師に発症者が出たことを受けて、病院は直ちに、この医師と接触した可能性のある患者に連絡、14日15時現在、感染者は出ていないと… 2016/09/15 感染症
国立感染症研究所感染症疫学センター・多屋馨子氏に聞く 麻疹診療で知っておくべき5つのポイント 7月末以降、麻疹患者の報告が続き、地域的な広がりを見せている。関西国際空港で発生した集団感染では、接客を担当していた従業員も感染していたことが確認され、感染拡大への懸念が強まった。そんな中、兵庫県尼崎市でも集団感染が発生。感染経路のさだかでない症例も多く、医療機関にとって「い… 2016/09/13 感染症
なぜ院内感染対策をしなくてはいけないのか 皆さん、はじめまして。山形大学病院で感染対策を担当している森兼と申します。これからおよそ半年を掛け、院内対策に関する連載を担当することになりました。どうぞよろしくお願いいたします。 2016/08/24 感染症
Lancet誌から 抗菌薬含浸CVカテはPICUの血流感染を減らす 小児でのエビデンスを得るための英国のRCT 抗菌薬含浸中心静脈カテーテルを使用することにより、PICUで治療を受けている小児患者の血流感染を、通常のカテーテルを使用した場合よりも減らせるという研究が報告された。これは、英国UCL Institute of Child HealthのRuth E Gilbert氏らが実施したRCT(the CATCH trial)によるもので、詳細は… 2016/03/29 救急医療・集中治療
特集◎院内感染対策の常識を疑え《インタビュー》 「院内感染ではプロセスが問われる」 一山 智氏(京都大学大学院医学研究科臨床病態検査学教授) 生体肝移植をはじめ数多くの先進医療を手掛ける京都大学病院。その治療過程で免疫不全を来す患者は多い。かつて院内感染事故を経験し、病院を挙げて院内感染防止に取り組む体制を構築した。「感染発生自体は過失ではない。その結果を導いた行為、プロセスの是非が問われる」と一山氏は話す。… 2016/03/23 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《8》 「抗MRSA薬の使用削減」だけがゴールではない 耐性菌出現を抑制する観点から求められる、抗MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)薬や広域スペクトラムの抗菌薬の適正使用。多剤耐性菌による院内感染事例が相次いだことなどを受けて、2012年度診療報酬改定で新設された「感染防止対策加算」には、これらの薬剤が本当に必要な症例のみに適切に… 2016/03/22 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《9》 実効性ある院内「抗菌薬マニュアル」の整備を 抗MRSA薬や広域抗菌薬の適正使用を促すために、「届け出制」の導入や起炎菌確定後のデエスカレーションに関するマニュアルなどをどんなに作成しても、「そもそもカルバぺネム系抗菌薬を初期治療(エンピリックセラピー)で使用するという医師の処方行動自体が変わらなければ、意味がない」と順天… 2016/03/22 その他
特集◎院内感染対策の常識を疑え《6》 N95マスク装着だけでは空気感染は防げない 医療機関で使用されるマスクには、サージカルマスクとN95マスクがある。サージカルマスクは、飛沫の吸い込みや口腔内細菌の放出を予防するためのもの。一方のN95マスクは、結核や水痘、麻疹のように空気感染する疾患にかかった患者の病室に入室する際などに医療者が装着するマスク。… 2016/03/17 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《5》 CLABSI予防にクロルヘキシジン被覆材が有効 CRSBIの中でも、中心静脈ライン関連血流感染(CLABSI)は、絶対に防がなければならない。中心静脈カテーテルは、主として抗癌剤や高カロリー輸液の投与に使用されることが多く、ひとたびCLABSIを発症してしまうと全身状態が悪化して予後不良になりやすいからだ。原因菌としては皮膚表面のブドウ球… 2016/03/15 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《4》 末梢静脈カテ、1週間以上の留置はNG 末梢静脈留置カテーテル(PVC)は留置期間が長いほど、カテーテル由来血流感染(CRBSI)や静脈炎の発生率が高まることが知られている。だが、病院の方針や患者の状態によって実際の留置期間は様々。繰り返し穿刺して留置期間が1~2カ月というケースも少なくない。… 2016/03/14 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《3》 術衣脇下部分からの感染にも要注意 手袋と同様、SSI対策で重要な役割を果たすガウンに、手術時間や手術内容などに応じた複数の規格があることをご存じだろうか。 2016/03/11 感染症
特集◎院内感染対策の常識を疑え《2》 穴開きリスクを考慮し2重手袋に 手袋やガウンなどの個人防護具も、SSIや職業感染を防ぐためには欠かせない。だが、手術時に使用する手袋は、鋭利な器具などで容易に穿孔し得ることが明らかになっている。 2016/03/10 外科
特集◎院内感染対策の常識を疑え 予防的抗菌薬投与は「原則24時間」へ 2016年3月中にも初めて公開される「術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドライン」(以下、実践ガイドライン)では、日本人を対象にしたエビデンスが示されたことを受け、術前からの予防的抗菌薬の投与期間は24時間を基本とする考え方を示す方針だ。日本化学療法学会・日本外科感染症学会… 2016/03/09 感染症
学会トピック◎第31回日本環境感染学会総会・学術集会 三方活栓を何回消毒すればカテ感染を防げる? 大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セレウス菌で検討 閉鎖式三方活栓を無菌状態にするには、アルコール綿で5往復以上の消毒を行うことが有効かもしれない――。2月19日から20日まで京都市で開催された第31回日本環境感染学会総会・学術集会で、前橋赤十字病院(前橋市朝日町)看護部看護主任・感染管理認定看護師の町田浩美氏が報告した。… 2016/02/23 感染症
学会トピック◎第31回日本環境感染学会総会・学術集会 週1回のラウンドでカテ関連尿路感染が減少 ICTメンバーで管理状況を観察、抜去アドバイスも カテーテル関連尿路感染(CAUTI)の感染率を減少させるには、週1回の感染対策チーム(ICT)によるラウンドが有効である可能性が報告された。2月19日から20日まで京都市で開催された第31回日本環境感染学会総会・学術集会で、大阪市立十三市民病院(大阪府)感染管理認定看護師の大見純代氏が報告… 2016/02/22 腎・泌尿器
神戸中央病院で急性B型肝炎の劇症化で3人死亡、院内感染か 感染経路になりうる処置は生食ロックと簡易血糖値測定 神戸中央病院(神戸市北区)は2月17日、同時期に同一病棟に入院歴のある3人の患者が急性B型肝炎を発症、劇症化により死亡したと発表した。同病院は、院内感染の可能性について調査を行ったが、現時点で感染経路や感染源の特定には至らなかったという。… 2016/02/17 感染症
リポート◎2重手袋で術中感染を防ぐ その手袋、穴が開いていませんか? 多くの医療者が遭遇する手袋穿孔のリスク 普段何気なく使用している手袋。その手袋の穴開きのリスクを考えたことはあるだろうか。特に手術場面では、鋭利な器具などで容易に穿孔し得ることが明らかになってきた。職業感染や手術部位感染予防の観点から、2重手袋の重要性が指摘されている。… 2016/01/26 外科
「輸液カテーテル管理の実践基準」発刊へ 末梢静脈留置カテーテルは「1週間を目安に」 多職種から成る日本VADコンソーシアムが発足 輸液カテーテル管理の最適なあり方を多職種で議論する「日本VADコンソーシアム(JVADC)」がこのたび、輸液治療に関する新しいガイドラインを発表した。国内のガイドラインとしては初めて、末梢静脈留置カテーテルの留置期間の目安を示したほか、PICC(末梢挿入型中心静脈カテ―テル)を第一選択… 2016/01/26 感染症
リポート◎カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の現実(その2) 大阪医療Cはなぜアウトブレイクと認識できなかったのか 菌種は多様、発生病棟はまちまちで散発的に発生 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)は、様々な菌種から検出されるため、院内感染と探知されにくい。また保菌者が存在し外部からの持ち込み例があることも院内感染のリスクを押し上げる。これは、国立病院機構大阪医療センターで発生したアウトブレイクが教えるCREの実像だ。… 2016/01/22 感染症
JAMA Intern Med誌から 感染防御にはガウンと手袋の脱ぎ方も大事 防護具を脱ぐ際、皮膚・衣類の汚染が2回に1回発生 米国の4病院で行われたシミュレーション研究で、感染防御用のガウンや手袋を脱ぐ際に、首筋や手のひらなどの汚染が46%に生じることが分かった。ガウンと手袋の着脱法を訓練すると、汚染率を大幅に下げられたという。… 2015/10/30 感染症
Lancet誌から カテ感染予防にはポビドンよりCHGアルコール ランダム化試験による直接比較で、カテ感染の発生率が85%低いことが判明 中心静脈カテーテルなどの留置時に行う皮膚消毒にクロルヘキシジン(CHG)アルコールを用いると、エタノール含有ポビドンヨードを用いた場合より、カテーテル関連感染症の発生率を85%減らせることが明らかになった。… 2015/10/06 感染症
リポート◎韓国で感染広がる中東呼吸器症候群(MERS) MERS、日本襲来への備えは万全か 発熱・呼吸器症状と渡航歴の確認が初動の決め手 中東から韓国に飛び火した中東呼吸器症候群(MERS)。わずか1カ月余りで感染者数は死亡32人を含む182人に膨らんだ。救急外来や集中治療室などでの院内感染が多発し、感染した医療者も30人超に。果たして日本の医療現場の備えは万全か。… 2015/07/08 感染症
死亡が31人に、致死率は17%に上昇、韓国MERS感染 新たな患者は1人、患者総数は181人に 韓国のMERS感染で新たに2人の死亡が確認され、これまでの死者は31人となった。韓国保健福祉省の6月26日朝の発表によると、新規患者は1人で患者総数は181人となり、患者ベースの致死率は17.1%と上昇した。 2015/06/26 感染症
解説◎国立国際医療研究センター国際医療協力局の和田耕治氏に聞く MERS国内感染への備え、忘れてならないマスクのフィットテスト 韓国で拡大したMERS(中東呼吸器症候群)感染では、わずか4週間で162人もの感染者が発生し、19人の犠牲者を出した。隣国での感染拡大を受け、日本国内での患者発生に備えるため、各地で対策を話し合う場が設けられている。韓国では医師や看護師らの感染も多いことから、医療者の防護具の重要性も… 2015/06/17 感染症
新たに1人の4次感染例、起点患者は4人に拡大、韓国MERS感染 家族や訪問者、医療従事者ら病人以外の感染者が半数以上 感染拡大が継続している韓国のMERS感染で、新たに1人の4次感染例が確認された。起点となった患者も4人に拡大した。6月16日6時の韓国保健福祉省の集計によると、4人の新規感染者と3人の死亡例が報告された。これで感染者数は死亡19人を含む154人となった。… 2015/06/16 感染症
心肺蘇生に携わった医療従事者も感染、韓国のMERS 4次感染例の起点となった患者が3人に拡大 韓国のMERS感染で、心肺蘇生に携わった医療従事者の感染例が報告された。また、新たに3人の4次感染例が確認され、起点となった患者も3人に拡大した。 2015/06/15 感染症
韓国で妊婦のMERS感染例も、日本産婦人科医会が注意を呼びかけ 新たに14人確認、感染者数は122人に、韓国MERS 韓国のMERS感染で初めてとなる妊婦の感染例が確認された。この患者は入院中の母親を見舞った際に感染したと見られている。現在、容体は安定しているという。これに先立ち日本産婦人科医会は、流産や死産の可能性を示唆する報告もあるとし、妊婦に対して、MERS感染地域への渡航を控え、流行地から… 2015/06/11 感染症