【新薬】ラスクフロキサシン(ラスビック) 2つの標的酵素を同程度阻害する新規キノロン薬 2019年11月19日、抗菌薬ラスクフロキサシン塩酸塩(商品名ラスビック錠75mg)が薬価収載された。本薬は9月20日に製造販売が承認され、2020年1月8日に発売が予定されている。適応は「〈適応菌種〉LSFX感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、クレ… 2019/11/22 医薬品
「セファゾリンの悪夢」に現場が学ぶべきこと 「えっ、周術期の抗菌薬、これからどうするの?」今年3月、国内シェアの約6割を占める日医工(富山県富山市)がセファゾリンの供給を停止したというニュースを目にした時、そんな言葉が浮かんだ。 2019/11/19 感染症
2019年10月24日~11月5日 ボノプラザン含有製剤に重大な副作用追加 2019年10月24日~11月5日における添付文書の主な改訂情報は以下の通りです。ボノプラザンフマル酸塩含有製剤のタケキャブ、ボノサップ、ボノピオンの重大な副作用に「汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少」が追加になりました。… 2019/11/14 消化器
BMJ誌から 咽頭扁桃炎に対する抗菌薬を減量する試み ペニシリンの1日の投与回数を増やすと投与日数を短縮できる A群連鎖球菌による咽頭扁桃炎に対する抗菌薬推奨レジメンは、1000mgのペニシリンVの1日3回投与を10日間継続するというものだ。スウェーデンSweden公衆衛生局のGunilla Skoog Stahlgren氏らは、800mgの1日4回投与を5日間継続する方法を推奨レジメンと比較するランダム化試験を行い、薬の総使用量は… 2019/10/28 感染症
ストマイの歴史と難聴 呼吸器内科では、今でもストレプトマイシン(通称ストマイ)を使います。薬の内服が難しい患者の結核や抗結核薬の耐性結核だけでなく、非結核性抗酸菌症に対しても短期的に用いられています。抗酸菌感染症の世界では、基本的にストマイを半年以上使うことはありません。長期に使うほど、毒性が強… 2019/10/18 呼吸器
特集◎医師が薬を自由に使えなくなる日《7》 「抗菌薬不足」に解決策はあるか? セファゾリンやその代替抗菌薬の供給不足が続いている。背景には、相次ぐ薬価引き下げなどによる後発品の収益性悪化という構造的な問題が潜む。フォーミュラリとは違う意味で、医師の処方が制限されつつある。… 2019/10/18 医薬品
2019年9月24日~10月2日 フルオロキノロン系薬とキノロン系薬の重大な副作用が改訂 オルミエントの重大な副作用に「肺塞栓症及び深部静脈血栓症」が追加 2019年9月24日~10月2日における主な改訂情報をお知らせします。フルオロキノロン系とキノロン系の抗菌薬(経口薬および注射薬)の「重大な副作用」に関して、改訂指示が発出されました。 2019/10/16 医薬品
小児の急性中耳炎に抗菌薬を出しますか? 3歳男児。数日前から咳嗽、鼻汁があり、昨日から発熱したため小児科外来を受診。体温は38.0℃。「耳痛はなかったが、母親から『最近よく耳を触るんです。中耳炎がないか心配です』と言われた。鼓膜を観察すると、右の鼓膜が全体的に発赤していたため右急性中耳炎と診断したが、抗菌薬を処方する必要… 2019/10/03 小児科
インタビュー◎国立国際研究医療センターの忽那賢志氏に聞く 静注抗菌薬が供給不足の今、経口スイッチ再考を セファゾリンナトリウム静注製剤(商品名セファメジン他)の供給不足のあおりを受け、他の静注抗菌薬の一部も供給不足に陥っている。「今回の一連の供給不足は、経口抗菌薬へのスイッチを再考するよい機会になるのではないか」と語る国立国際研究医療センター国際感染症センター国際感染症対策室医… 2019/10/02 感染症
【新薬】アジスロマイシン(アジマイシン) 国内で唯一のマクロライド系抗菌点眼薬 2019年9月11日、抗菌点眼薬アジスロマイシン水和物(商品名アジマイシン点眼液1%)が発売された。本薬は、6月18日に製造販売が承認され、9月4日に薬価収載された。適応は「〈適応菌種〉アジスロマイシン感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、コリネバクテリウム属、インフルエンザ菌、ア… 2019/09/27 感染症
安定供給できない多数の要因を学会で発表 日医工、セファゾリン安定供給に15億円の投資 ユナシンも品質の疑義により供給不足に 日医工(富山県富山市)は2019年9月12日、セファゾリン注射製剤の安定供給確立のため、静岡工場に約15億円の設備投資を行うことを発表した。同社は更なる安定供給に向けて、既存の海外製剤委託先に加え、製剤工程の国内での一貫生産体制を確立するため、追加の設備投資を行うとしている。今回の設… 2019/09/18 感染症
NEWS◎協会けんぽ加入者のレセプト分析で明らかに 急性上気道炎への抗菌薬処方に大きな地域差 全国健康保険協会(協会けんぽ)は、加入者のレセプトデータなどを活用した分析で、急性上気道炎に対する抗菌薬の処方割合が毎年減少していることを明らかにした。ただし、地域差は大きく、2人に1人に処方されている都道府県がある一方で、4人に1人のみが処方されている都道府県も存在していた。… 2019/09/05 感染症
NEWS◎国内生産に向けてキードラッグ10剤を選定 感染症関連4学会が抗菌薬安定供給に向けて提言 日本化学療法学会、日本感染症学会、日本臨床微生物学会、日本環境感染学会は2019年9月3日、合同記者会見を開き、抗菌薬の安定供給に向けた提言書を8月30日付で根本匠厚生労働相に提出したと発表した。 2019/09/05 感染症
ペニシリン以外の抗菌薬投与も場合によって考慮を 感染症学会、気道感染症の抗菌薬適正使用を提言 日本感染症学会は2019年8月28日、「気道感染症の抗菌薬適正使用に関する提言」を公表した。基礎疾患を有する宿主や高齢者・誤嚥合併例などでは、ペニシリン以外の抗菌薬投与を考慮しなければならない症例が多数あることなどを受け、基礎疾患を有する宿主や日常診療で遭遇する頻度の高い難治例など… 2019/08/30 感染症
「経口第3世代セフェム」なぜ悪者扱いされる? 2019年5月に開催された第67回日本化学療法学会で「経口第3世代セフェム系抗菌薬は有用である」について、さらには19年2月に開催された第34回日本環境感染症学会で「病院で第3世代経口セフェムの採用は必要か」についてPros&Consのセッションが開催された。経口第3セフェム系抗菌薬はなぜこれほど… 2019/07/02 感染症
「MRSA感染症の治療ガイドライン2019年改訂」を公表 リネゾリド後発品の適応追加に学会が注意喚起 日本感染症学会、日本化学療法学会および日本臨床微生物学会は、リネゾリド(商品名ザイボックス他)の後発医薬品が2019年6月5日、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)なども適応菌種となったことを受け、6月14日に適正使用の注意喚起をウェブサイトで上で促した。これまでリネゾリドの後発品の… 2019/06/18 感染症
2019年5月27日~6月4日 トリプタン系薬の重大な副作用に「薬剤の使用過多による頭痛」 ゾフルーザの重大な副作用に「ショック、アナフィラキシー」が追加に 2019年5月27日~6月4日における、主な改訂情報をお知らせします。トリプタン系薬(5-HT1B-/1D受容体作動薬)の使用上の注意に「薬剤の使用過多による頭痛」に関する事項が追加されました。 2019/06/12 精神・神経
テトラサイクリン系抗菌薬◇第1回調査 ミノサイクリンが断トツ、8割以上が支持 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、テトラサイクリン系抗菌薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、85.8%の医師がミノサイクリン塩酸塩(商品名:ミノサイクリン塩酸塩顆粒、ミノマイシン他)と回答した。 第2位のテトラサイクリン塩酸塩(アクロマイシン、アクロマイシンV)は… 2019/06/08 感染症
Lancet誌から 経腟器械分娩後の抗菌薬は母親の感染を減らす 英国で分娩の3時間後にアモキシシリン・クラブラン酸を投与した試験 帝王切開後には抗菌薬の予防的投与が広く行われているが、経腟器械分娩(鉗子分娩または吸引分娩)後における抗菌薬投与は、データが不十分で推奨されていない。英国Oxford大学のMarian Knight氏らは、経腟器械分娩後の母親にアモキシシリン・クラブラン酸またはプラセボを投与する多施設ランダム… 2019/06/07 産婦人科
現在の状況、供給再開のめどについて説明 セファゾリン供給不足を日医工がHPで初公表 供給不足に陥っているセファゾリンナトリウムについて、日医工(富山県富山市)は2019年5月28日現在の状況について公表した。これまで同社は学会などでは状況を報告していたが、ウェブサイトで広く公表したのは、これが初めて。… 2019/05/31 医薬品
Lancet誌から セフトリアキソンの代替薬を探す研究 ゲンタマイシンの代替薬としての有効性は限定的 淋菌(Neisseria gonorrhoeae)の抗菌薬耐性獲得が進んでいる。第1選択薬であるセフトリアキソンの代替としてのゲンタマイシンの有効性と安全性を検討する、ランダム化非劣性試験を実施した英国Birmingham大学病院のJonathan D C Ross氏らは、ゲンタマイシンの非劣性を示せなかった。データはLanc… 2019/05/30 感染症
第67回日本化学療法学会より 経口第3世代セフェムは薬学的に「だいたいうんこ」か バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)の低さから、だいたいうんこ(DU)と揶揄される経口第3セフェム系抗菌薬。しかし、経口第3セフェム系の使用はすべて不適切使用なのだろうか。一方で、ガイドラインによっては経口第3世代セフェムが推奨され場合があるが、科学的エビデンスに基づい… 2019/05/24 感染症
JAMA Neurology誌から キノロンは末梢神経障害リスクを上昇させる 英国の研究で処方期間が1日伸びればリスクは3%上昇 英国Dundee大学のDaniel Morales氏らは、プライマリケアデータベースを用いてフルオロキノロンの処方に関係する末梢神経障害のリスクを検討し、経口キノロンの使用により相対リスクが1.47倍になり、使用期間が1日延長するとリスクは3%ずつ上昇し、最長180日間まで認められたと報告した。結果はJA… 2019/05/23 感染症
第67回日本化学療法学会より 抗菌薬TDMガイドライン2019の改訂ポイント バンコマイシン、テイコプラニンの課題を中心に、さらにTDM(治療薬物モニタリング)が保険収載されていない抗菌薬に関しても、薬物動態の解析から解説を加えることとした――。2019年5月9〜11日に開催された第67回日本化学療法学会において、「抗菌薬TDMガイドライン2019」の各項目の執筆責任者… 2019/05/15 感染症
医師4483人に聞いた「セファゾリン不足の影響は?」 セファゾリン不足で病院勤務医の4割「困った」 セファゾリン注射用製剤の後発医薬品を製造し、国内シェアの約60%を占める日医工が、3月上旬を最後にセファゾリンの供給を停止した。供給停止から2カ月が経過したが、他メーカーのセファゾリンのみならず、他の抗菌薬も供給不足に陥っており、抗菌薬を取り巻く状況は依然として厳しい。「類似抗… 2019/05/13 感染症
ニプロのセファゾリンも6月末に供給停止の懸念 セファゾリン代替薬の投与量や推奨薬剤を明示 日本感染症教育会(IDATEN)は、セファゾリンの供給不足を受け厚生労働省が通知したセファゾリンの代替薬に基づき、代替薬の腎機能に応じた投与量や小児への投与量、推奨される治療薬のなどを具体的に示した。 周術期予防に用いるセファゾリン以外の代替薬について、MSSAに十分な感受性率を有す… 2019/04/26 感染症
2019年3月25日~4月2日 フォシーガに1型糖尿病の適応追加 リウマトレックスの効能効果に尋常性乾癬や関節症乾癬が追加 2019年3月25日~4月2日における、添付文書の主な改訂情報をお知らせします。糖尿病治療薬のフォシーガ(一般名ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)の効能効果に、2型糖尿病に加え「1型糖尿病」が追加になりました。… 2019/04/11 代謝・内分泌
学会トピック◎第34回日本環境感染学会総会・学術集会 「『だいたいウンコ』な経口第3世代セフェムは病院で採用すべきでない」のか? 「病院で第3世代経口セフェムの採用は必要か」Pros&Cons 消化管で吸収されて血液中に入る割合(バイオアベイラビリティー)が他の系統の経口抗菌薬に比べて低いことなどから、「経口第3世代セフェム=だいたいウンコ(DU)」という「DUの定理」が成り立つ――。2015年、国立国際医療研究センター国際感染症センターの忽那賢志氏が日経メディカルOnline内… 2019/04/01 感染症
「膀胱炎治療にクラビット」は時代遅れ 前回は単純性膀胱炎の診断について紹介しました。今回は治療について考えていきます。単純性膀胱炎の治療のスタンダードは、現在は抗菌薬の投与です。 「現在は」と強調したのは、近年、膀胱炎の治療に対し、抗菌薬と消炎鎮痛剤(NSAIDs)の治療効果を比較した臨床試験が海外で立て続けに報告さ… 2019/03/26 腎・泌尿器
BMJ誌から 高齢者の尿路感染症には速やかな抗菌薬が有効 英国のプライマリケアデータ約31万件で抗菌薬処方戦略を比較 薬が効かない耐性菌を減らすために、抗菌薬の処方を減らすための努力が各国で続けられている。英国Imperial College LondonのMyriam Gharbi氏らは、NHSのデータベースを利用した後ろ向きコホート研究を行い、高齢者の尿路感染症(UTI)の場合は、受診日のうちに抗菌薬を処方した方が、60日以内の… 2019/03/19 プライマリケア
薬剤耐性(AMR)アクションプランに基づく取り組みの成果か 2018年の抗菌薬販売量が13年比で10.7%減 国立国際医療センター病院のAMR臨床リファレンスセンターは2019年3月15日、国内における2018年の抗菌薬販売量(経口抗菌薬と静注抗菌薬の合計)の調査データを公開した。その中で、2018年の全国抗菌薬販売量(13.31DID)は、2013年(14.90DID)と比較して約10.7%減少したことが分かった。… 2019/03/15 感染症
セファゾリンの全規格が供給不足に セファゾリン注射用製剤の全規格が供給不足に陥っている。セファゾリン製剤のうち、バイアルとして全市場の約60%のシェアを占める日医工(富山県富山市)は、本誌取材に対し、製造設備由来の物質などが混入した原薬が2018年末ごろから増加したため、19年1月以降、製剤化できなくなっていることが要… 2019/03/14 医薬品
NEJM誌から 骨関節感染症への抗菌薬治療は経口薬で可能 6週間の抗菌薬静注と比較した非劣性試験 整形外科領域の複合感染の管理には、デブリドマン手術と長期間の抗菌薬静注が推奨されてきた。しかし、手術と経口投与でも治療成績は劣らない可能性が示唆されている。英国Oxford大学病院のHo-Kwong Li氏らは、骨関節感染症患者を対象に6週間の抗菌薬静注と経口投与を行い、1年後までの治療失敗の… 2019/02/22 感染症
【新薬】タゾバクタム/セフトロザン(ザバクサ) 尿路・腹腔内感染症を適応とするβラクタマーゼ阻害薬配合のセフェム系抗菌薬 2019年1月8日、βラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤タゾバクタムナトリウム/セフトロザン硫酸塩(商品名ザバクサ配合点滴静注用)の製造販売が承認された。適応は「(1)膀胱炎、腎盂腎炎、(2)腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍」、用法用量は「成人1回1.5gを1日3回60分かけて点滴静注。な… 2019/02/08 感染症
厚労省、ニューキノロン系抗菌薬の添付文書改訂を指示 キノロン薬の重大な副作用に大動脈解離を追加 厚生労働省は2019年1月10日、全てのニューキノロン系抗菌薬(経口薬と注射薬)について、添付文書の[重大な副作用]の項に「大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがある」と追記するよう、製薬会社に添付文書の改訂を指示した。併せて、[慎重投与]の項に「大動脈瘤または大動脈解離を合併して… 2019/01/11 医薬品
【新薬】ミコナゾール(オラビ) 1日1回上顎歯肉に直接付着させる口腔咽頭カンジダ症治療薬 2018年11月28日、口腔咽頭カンジダ症治療薬ミコナゾール口腔粘膜付着型製剤(商品名オラビ錠口腔用50mg)が薬価収載された。本薬は、9月21日に製造販売が承認されていた。用法用量は「成人に1日1回50mgを上顎歯肉(犬歯窩)に付着して使用」となっている。日本では、同有効成分の製剤として、注射… 2019/01/11 感染症
インタビュー◎世界で急速に普及進む外来静注抗菌薬療法(OPAT) 世界標準のOPATが日本で普及しない理由 成田赤十字病院/亀田総合病院 感染症科部長の馳亮太氏に聞く 欧米やアジアの先進国で急激に普及が進んでいる外来静注抗菌薬療法(OPAT:outpatient parenteral antimicrobial therapy)。亀田総合病院では、2012年7月からOPATを開始し、訪問看護ステーションと連携し在宅でのOPATも実現。在院日数削減の成果も挙げているが、今のところ、他の医療機関にはあ… 2018/11/20 感染症
AMR対策における地域連携・協力が成し遂げた成果 MRSA分離率が20%近くに抑制できている理由 今回は、宮城県・東北地域におけるネットワーク活動のアクションプランである(1)情報の共有化、(2)連携・協力、(3)支援、(4)人材育成・教育啓発、のなかで、“連携・協力”の実際とその成果について紹介したいと思います。… 2018/11/09 感染症
11月は薬剤耐性(AMR)対策推進月間 かぜやインフルに抗菌薬が効くと半数が誤認識 国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターは10月30日、一般国民が抗菌薬について、正しく理解しているか現状を把握するために行った調査の結果を公表した。 2018/11/01 感染症
薬剤耐性の動向調査報告書がまとまる ヒトでも動物でも薬剤耐性対策の普及が必要 厚生労働省は2018年10月22日、第6回薬剤耐性(AMR)ワンヘルス動向調査検討会を開催し、「薬剤耐性ワンヘルス動向調査 年次報告書2018」を取りまとめた。同報告書は11月中旬に公表される見通しだ。 2018/10/26 感染症
誤嚥性肺炎の誤解を解く(治療編) 「絶食、スルバクタムアンピシリン」でいいの? 「狙いを定めた」全身管理が鍵 誤嚥性肺炎の治療を尋ねられると、「絶食、スルバクタムアンピシリン!」などと反射的に答えていないでしょうか。これは私自身、耳が痛いことで、次々と新患が来る中で指示を求められると反射に流されがちですし、純粋な後輩たちに、しばしばそんな姿を見せてしまってきた気がします。… 2018/10/23 感染症
セフェム系抗菌薬◇第3回調査 第1世代のセファクロルがシェア伸ばし2位浮上 1位は変わらずセフカペン ピボキシル塩酸塩水和物 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、セフェム系抗菌薬のうち、最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はセフカペン ピボキシル塩酸塩水和物(商品名フロモックス他)だった。医師の42.1%がセフカペン ピボキシル塩酸塩水和物を挙げ、最も人気のあるセフェム系抗菌薬であることが分… 2018/10/13 感染症
JAMA誌から 急性虫垂炎を抗菌薬で治療した群の長期成績 フィンランドのRCTで5年後までの追跡結果 合併症のない急性虫垂炎患者を、虫垂切除術または抗菌薬治療に割り付けて追跡するオープンラベルのランダム化対照試験APPACを行ったフィンランドTurku大学のPaulina Salminen氏らは、割り付けから5年後までの追跡結果を分析し、抗菌薬群の虫垂炎再発率は32.4%で、術後感染を含むあらゆる合併症の… 2018/10/12 外科
J Am Coll Cardiol誌から キノロン投与で大動脈瘤・大動脈解離リスク増大 全米で年間2500例以上の発症に関与か フルオロキノロン系抗菌薬(QNLs)の内服により大動脈瘤/大動脈解離(AA/AD)のリスクが高まることが確認された。日常的に処方される抗菌薬の思わぬ危険性を示す研究結果が、J Am Coll Cardiol誌の9月18日号に掲載された。… 2018/10/01 感染症
2018年9月5日~9月20日 ビクシリンやユナシンに重大な副作用追加 シタグリプチンとインスリンの併用に注意促す記載が削除 2018年9月5日~9月20日の添付文書改訂情報です。アンピシリン製剤(ビクシリンカプセル他)、アンピシリン・クロキサシリン含有製剤(ビクシリンS配合錠他)、バカンピシリン塩酸塩(ペングッド錠)、スルタミシリントシル酸塩水和物(ユナシン細粒、ユナシン錠)の「重大な副作用」に「急性汎発… 2018/09/28 コメディカル
セフジニル細粒に歯科の適応はある? ある日の昼過ぎ、薬局に1本の電話が掛かってきました。「お子さんに抗菌薬を出したいのだけど、何がありますか?」という歯科医からの問い合わせでした。甘くて人気がある「セフジニル細粒などがありますが…」と答えると、「セフジニル細粒って、歯科の適応ある?」と返されました。「え?」と思… 2018/09/25 感染症
クラビットにビオフェルミンRはOK!? 田宮先生との気まずい面会(ボルタレンゲルは塗っちゃダメ!?)の後、2~3日落ち込んでいた管理薬剤師の西根さん。ここ数日でやっと立ち直ってきたようです。西根「関先生、さっきの副鼻腔炎の患者さんの処方箋なんですけどぉ……やっぱり対策って、しておかないとだめ……ですよね?」… 2018/09/18 感染症
NEJM誌から 感染性心内膜炎で抗菌薬投与ルート変更の試み 状態が安定している患者では経口薬に切り替え可能 左心側の感染性心内膜炎患者は、一般にガイドラインにそって、最長で6週間抗菌薬を静注する。デンマークCopenhagen大学Herlev-Gentofte病院のKasper Iversen氏らは、多施設参加のランダム化試験POETを実施し、初期治療で病状が安定している患者は、抗菌薬を経口投与に切り替えても治療成績は劣ら… 2018/09/18 感染症
AMRアクションプランの影響? 2017年の抗菌薬販売量が13年比で7.8%減少 国内における2017年の抗菌薬販売量(経口抗菌薬と静注抗菌薬の合計)が、2013年比で約7.8%減少していることが分かった。国立国際医療センター病院AMR臨床リファレンスセンターが、医薬品卸会社の販売量を基に行った推計により判明したもので、DID(1000人当たり1日投与量)換算で、14.98DIDから13… 2018/08/28 感染症
学会トピック◎第92回日本感染症学会・第66回日本化学療法学会 感冒の患者が抗菌薬希望、あなたならどうする? 「説明しても納得しなければ処方」が50%、「希望通り処方」は13% 感冒と診断した患者あるいはその家族が抗菌薬の処方を希望したら、医師はどう対応するだろうか――。日本化学療法学会と日本感染症学会が合同で全国の診療所医師を対象に行ったアンケート調査で、252人の回答を解析した結果、「説明しても納得しなければ処方」が50.4%と多く、「希望通り処方」も… 2018/06/08 感染症
かぜに抗菌薬は効きますか? 前回、かぜとはどんな病気かについて説明しました。患者さんが「かぜ」として受診されるときは、気道症状がなく種々の体調不良である場合もあります。「抗微生物薬適正使用の手引き 第一版」 (以下、手引き)では、急性気道感染症を抗菌薬が必要な症例と不必要な症例を見極めるために、感冒、急… 2018/06/06 感染症
かぜに抗菌薬の投与はやっぱり不要 26歳、男性。都内に勤めるサラリーマン。「2日前から鼻汁と咽頭痛が出現。本日から咳嗽も出てきたため受診。会社の上司に『○○という抗生物質がよく効くから、それをもらってこい』と言われたとのこと。今日まで発熱はなく、少しだるいが日常生活に大きな支障はない。特に大きな病気もしたことはな… 2018/05/02 感染症
パニック防止や社会全体でのより的確な対応に貢献 AMR対策の第一歩は情報の共有化から 今回は、薬剤耐性(AMR)対策においてとても重要な「情報の共有化」の考え方と実践についてお話しします。 2018/04/11 感染症
前医の情報はバイアスになる? 2年目初期研修医と指導医の2人が、その日に出会った患者さんを通じて、明日からの診断力アップにつながる診断のポイントを対話形式で紹介します。今回は、他院での入院中に発熱が2週間持続し、転院してきた60代男性のケースです。… 2018/03/26 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
学会トピック◎第33回日本環境感染学会総会・学術集会 療養病床型病院ではESBL産生大腸菌が蔓延か 医師への集団教育、グラム染色検査が抗菌薬適正化支援の鍵 日本の療養病床型病院では、ESBL産生大腸菌が蔓延している可能性が示された。また、こうした施設での抗菌薬適正化支援の決め手は、医師への集団教育やグラム染色検査にあることも分かった。国立国際医療研究センター病院国際感染症センターの森岡慎一郎氏が、第33回日本環境感染学会総会・学術集… 2018/03/05 感染症
ニューキノロン:ジェニナック錠の肺炎への効果に高評価 1位はレボフロキサシン、2位はガレノキサシン、3位はオフロキサシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、ニューキノロン系抗菌薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、74.5%の医師がレボフロキサシン(商品名クラビット他)と回答した。第2位のガレノキサシン(ジェニナック)は7.6%、第3位のオフロキサシン(タリビッド他)は5.5%、第4位のトスフロ… 2018/03/03 感染症
薬剤耐性菌の数値目標をクリアした東北大学病院の経験から 各医療施設が取り組むAMR対応こそが活動の要 地域においてネットワークを構築し薬剤耐性(AMR)に対応していく上で、まず、それぞれの施設でAMRに対する対応を確実に行っていくことがキーポイントとなります。今回は、東北大学病院のこれまでの取り組みと成果を紹介したいと思います。… 2018/02/28 感染症
ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物(ネイリンカプセル) 20年ぶりの経口爪白癬治療薬 2018年1月19日、爪白癬治療薬ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物(商品名ネイリンカプセル100mg)の製造販売が承認された。適応として「皮膚糸状菌(トリコフィトン属)による爪白癬」、用法用量は「成人に1日1回100mgを12週間経口投与」となっている。 爪白癬は、トリコフィトン属を… 2018/02/09 医薬品
トレンド◎C. difficile産生トキシンBを捕捉して腸傷害を回避 抗菌薬関連下痢症の再発を防ぐ抗体医薬が登場 抗菌薬関連下痢症の主因として知られる、Clostridium difficile感染症(クリストリジウム・ディフィシル感染症、CDI)。これまで治療は限られた抗菌薬のみしかなかったが、2017年12月、新たに抗体医薬が発売された。C. difficileが産生する毒素であるトキシンBに対するヒトモノクローナル抗体ベズ… 2018/01/16 感染症
「こども医学講座」で伝えたかったこと 「わー。口の中って、菌がいっぱい」 くしゃみロボット「みつをくん」も登場 先日、私たちが協力した「こども医学講座」(仙台市医師会主催)が仙台市内で開催されました。おはなし、寸劇、手洗い体験を通じ、子どもたち、大人たちが手を洗うことの大切さを再確認する機会となりました。今回は、その様子を紹介します。… 2017/12/29 感染症
激しい右膝関節痛を訴える80歳代女性の診断は? ポッドキャスト「徳田闘魂道場」のスピンオフ、「徳田闘魂道場 annex」にようこそ! 初期研修医が実際に経験した症例を基に、総合診療医の徳田安春氏が国試形式で出題して解説を加えてもらいます。 2017/12/26 医師のキャリア 医師・医学生限定コンテンツ
家畜に大量に使われるコリスチン、その対策は? 薬剤耐性(AMR)の取材をしていると、「医療だけでなく、畜水産分野での抗菌薬の適正使用が求められる」との声をよく聞く。ワンヘルス(One Health)といわれるもので、人の健康を守るためには医学・獣医学の横断的な連携が必須との考えだ。… 2017/12/11 感染症
BMJ誌から NSAIDsで尿路感染への抗菌薬を減らせるか? ジクロフェナクは症状軽減でノルフロキサシンに劣る 抗菌薬耐性菌の世界的な拡大を減らすために、抗菌薬処方の最適化や抑制が求められている。女性の単純性の下部尿路感染症患者に対する対症療法として、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が抗菌薬に対して非劣性かどうかを検討するランダム化対照試験を行ったスイスBern大学のAndreas Kronenberg氏… 2017/12/06 感染症
特別対談 日英で進む薬剤耐性(AMR)対策 「かぜ診療の見直し」は日英共通の課題 大曲貴夫氏xサリー・デイビス氏 国は毎年11月を薬剤耐性(AMR)対策推進月間に設定。この11月は、厚生労働省が「AMRワンヘルス東京会議」を都内で主催し、国内外の専門家がAMR対策の現状を報告した。 2017/12/05 医療提供体制
インタビュー◎国立国際医療研究センター病院・具芳明氏に聞く 「抗菌薬を飲み切らなかった」患者が37%も 抗菌薬意識調査2017から見えてくるもの 処方された抗菌薬を飲み切らなかったことがある人は37%――。国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターが行った「抗菌薬意識調査2017」で明らかになった数字だ。同センターの情報・教育支援室長を務める具芳明氏は、臨床医の立場からすると「この数字は多い」と受け止める。意識… 2017/11/22 感染症
世界抗菌薬啓発週間に合わせてAMR対策の第一人者Davies氏来日 AMR啓発活動、映画やシンポジウムが続々 薬剤耐性(AMR)対策の重要性の周知を目的とした「世界抗菌薬啓発週間」(期間は11月13日から19日)が始まった。これは世界保健機関(WHO)が提唱したもので、2015年から毎年11月に行われている。国内でも世界抗菌薬啓発週間に合わせる形で、国際シンポジウムの開催、映画や動画の公開などの啓発… 2017/11/14 感染症
JAMA Pediatrics誌から VCMとTAZ・PIPC併用は小児でもAKIが増える 米国の小児病院データベースを用いた研究 重症感染症が疑われて入院した小児患者のデータを分析したところ、適用された抗菌薬レジメンによって、入院中の急性腎障害(AKI)リスクに差があること、AKIリスクはバンコマイシンとピペラシリン・タゾバクタム(TZP)の組み合わせが高いことが示唆された。米Philadelphia小児病院のKevin J. Dow… 2017/10/25 感染症
キャラクターで抗菌薬を覚える!? キャラクター人気にあやかってPRというのが近年流行っていますよね。例えば地域振興の旗振り役にもなっているご当地キャラの「ゆるキャラ」たち。気持ち悪いキャラクターですら人気を博し、人気キャラがいる観光地はそれなりに盛り上がっている様子。もしかしたら、岸和田にも「だんじり君」的な… 2017/10/19 救急医療・集中治療
特集◎あなたが救う敗血症《初期治療》 血培必須、1時間以内にしっかり抗菌薬投与 敗血症を疑ったら、時間との戦いが始まる。東海大の井上氏は「敗血症を疑って1時間以内に『sepsis six』のうちできるものを全て行い、専門施設に紹介してほしい」と話す。ICU搬送前にも積極的に行いたいsepsis sixとは図3に示す6項目だ。… 2017/10/12 感染症
国民に向けた啓発活動としてポスター・リーフレットを作成 厚労省、薬剤耐性対策の啓発にガンダムを起用 厚生労働省は9月29日、薬剤耐性(AMR)対策の国民向け啓発活動に「機動戦士ガンダム」を起用したと発表した。これは、厚労省が国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターに委託した事業の一環として行われたもの。厚労省は今年9月から国民へ向けたAMR対策の普及啓発活動を行なって… 2017/10/02 感染症
薬剤耐性問題は患者向けの啓発こそ重要 「かぜやインフルエンザに抗生物質は効果的だ」。この一文に対し、多くの読者は「正しい」とは回答しないだろう。しかし、医療従事者ではない、一般の人々ではどうだろうか。国立国際医療研究センターは「国民の薬剤耐性に関する意識についての研究」の報告書を公開した。これは、2016年度の厚生… 2017/09/25 感染症
医師3981人に聞く「かぜ患者への抗菌薬処方」その2 抗菌薬の適正使用が最も進んでいる診療科は? 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に行ったかぜ診療に関する調査の結果を、かぜ患者を診る機会の多い、内科、小児科、耳鼻咽喉科に分けて集計したところ、抗菌薬の適正使用を心掛けている医師が最も多いのは、小児科である可能性が示された。… 2017/09/21 感染症
医師3981人に聞く「かぜ患者への抗菌薬処方」 半数超が「今後はかぜへの抗菌薬処方は減らす」 3割強は「既に適正使用を実施」、「自分の方針のみで処方」は1割未満 厚生労働省は今年6月、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの一環で、かぜ患者に対して抗菌薬を処方しないよう求める「抗微生物薬適正使用の手引き」を公開した。その後、医療現場におけるかぜ患者への抗菌薬処方に変化はあったのか。日経メディカル Onlineの医師会員を対象に行った調査の結果を… 2017/08/31 感染症
日本化学療法学会など8学会が合同で作成 抗菌薬適正使用に向けた院内体制作りに指針 日本化学療法学会、日本感染症学会をはじめとする8学会は合同で、8月17日に『抗菌薬適正使用支援プログラム実践のためのガイダンス』を公開した。薬剤耐性(AMR)対策を主眼に置いた、適正な抗菌薬使用を支援するための組織作り・体制作りの指針が、複数の学会で合同まとめられたのは初めて。… 2017/08/24 感染症
Lancet誌から プロカルシトニンが抗菌薬投与期間の目安に 敗血症が疑われる新生児への抗菌薬投与期間を短縮 スイスLucerne小児病院のMartin Stocker氏らは、早発型敗血症が疑われる新生児のプロカルシトニン値を測定し、基準範囲内の検査値が2回以上続けば、抗菌薬投与を中止する戦略を用いると、抗菌薬投与期間を短縮できると報告した。詳細は、Lancet誌電子版に2017年7月12日に掲載された。… 2017/08/07 感染症
医師3628人に聞く、かぜ症候群への対応(その2) 急性咽頭炎、抗菌薬を処方するのは約3割のみ 薬剤耐性(AMR)対策として進められている抗菌薬の適正使用。今年6月に厚生労働省が「抗微生物薬適正使用の手引き」を公開し、ついに国も本腰になって対策を始めた。抗菌薬の適正使用が実臨床でどの程度実践されているか明らかにするため、日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、急性咽頭炎への… 2017/07/21 感染症
第32回 結核が死因第2位のパプアニューギニアへ 「呪術医に相談するのが最も合理的」に驚愕 山梨 啓友(総合診療医) クリスマス前に外来を訪れた、生後8カ月のその子どもは喘ぎながら呼吸をしていた。落ちくぼんだ眼窩と大泉門の陥凹は著しく、慢性の栄養障害と脱水症があり、呼吸状態からは一目で重篤な下気道感染症にかかっていることが分かった。患児は生後3カ月の時点で肺結核と診断され、HIV/AIDSの診断もなさ… 2017/07/07 海外
JAMA Intern Med誌から 24時間以上の抗菌薬投与で20%に有害事象 大学病院の内科入院患者を調べたコホート研究 大学病院の入院患者に対する抗菌薬処方の実態と、抗菌薬に関連する有害事象(ADE)の発生率などを調べた米Johns Hopkins大学のPranita D. Tamma氏らは、抗菌薬を投与された入院患者の20%がADEを経験しており、不適切処方による有害事象も少なくなかったと報告した。結果は、JAMA Intern Med誌電… 2017/07/06 感染症
外用抗真菌薬:約4割がラミシール 2位はニゾラール、3位はマイコスポール 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、外用抗真菌薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はテルビナフィン塩酸塩(商品名ラミシール他)だった。医師の41.1%がテルビナフィン塩酸塩を挙げ、最も人気のある外用抗真菌薬であることが分かった。… 2017/06/29 医薬品
政府、AMR対策普及啓発活動の優良事例を表彰 「表彰を機にAMR対策の進展を期待」と毛利氏 第1回議長賞はAICONとSmile Future JAPANに 政府が主催する「第1回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰」の表彰式が6月26日、東京の日本科学未来館で開催された。表彰では優良事例に12件が選定され、青森県感染対策協議会(AICON)と子どもを対象に啓発活動を行う医学生らの団体「Smile Future JAPAN」が、それぞれAMR対策推進国民啓発会議… 2017/06/27 感染症
BMJ誌から 急性下気道感染症に抗菌薬の即時使用は不要 合併症がなければ様子を見てから処方する戦略が有効 急性下気道感染症は、先進国の人々のプライマリケア受診の主な原因の1つになっている。英Southampton大学のPaul Little氏らは、英国の一般開業医を受診した下気道感染症患者に対する抗菌薬投与が、30日以内の有害な転帰(再受診、入院、死亡など)に及ぼす影響を評価する前向き観察研究を行った。… 2017/06/21 感染症
抗菌薬使用の適正化には処方内容の公開が重要 英国公衆衛生局最高責任者のダンカン・セルビー氏に聞く 厚生労働省は5月、英国の公衆衛生局と、グローバル・ヘルス・クライシス・マネジメント(国境を越える健康危機管理)の協力を強化する覚書に調印した。調印式に出席するために来日した英国公衆衛生局最高責任者のダンカン・セルビー氏に、今回の協力覚書の目的や、将来の展望について聞いた。… 2017/06/09 感染症
当初計画よりも約1カ月遅れて… 『抗微生物薬適正使用の手引き』を正式に公開 厚生労働省健康局結核感染症課は6月1日、『抗微生物薬適正使用の手引き』の第一版を厚労省のウェブサイト上で公開した。厚労省の担当者によると、今後は日本医師会の協力の下、日医会員へ周知することも検討しているという。また『手引き』のダイジェスト版も作成する予定だ。… 2017/06/07 感染症
リポート◎MRSA感染症ガイドライン2017の改訂ポイント 「とりあえずバンコマイシン」を見直そう AMR対策アクションプラン推進の一助を目指す 『MRSA感染症の治療ガイドライン2017年改訂版』が、5月10日発行の日本化学療法学会雑誌で発表された。前回の2014年版から2年半ぶりとなる改訂版は、「MRSAの院内感染対策」と「人獣共通感染としてのMRSA」の章が新設されるなど、昨年、政府が打ち出した薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを反映… 2017/05/25 感染症
抗MRSA薬:バンコマイシンが不動のトップ 2位はアルベカシン、3位はリネゾリド 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、抗MRSA薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はバンコマイシン(商品名塩酸バンコマイシン他)だった。医師の74.4%がバンコマイシンを挙げ、最も人気のある抗MRSA薬であることが分かった。… 2017/05/11 感染症
日本のうんこ愛の結晶「日本うんこ学会」 先日、幕張メッセで開催されていたニコニコ超会議に行って来ました。ニコニコ超会議とは、登録会員数6000万人を超える「ニコニコ動画」のユーザーがリアルとネットで集まるイベント。今年もリアル来場者15万4601人、ネット来場者505万9967人と大盛り上がりしていたお祭りです。この中で、日本うん… 2017/05/11 救急医療・集中治療
抗菌薬適正使用の先進国である英国との人材交流を活性化 AMR対策、厚労省が英国との協力覚書に調印 厚生労働省は5月8日、英国の公衆衛生局と薬剤耐性(AMR)対策などに関する協力を強化する覚書に調印した。調印式は英国大使館で行われ、厚生労働省からは健康局長の福島靖正氏が、英国公衆衛生局からは最高責任者のダンカン・セルビー氏が参加した。AMR対策を中心に、感染症やアウトブレイクなど… 2017/05/10 感染症
厚労相が学会で明かした抗菌薬削減の奥の手 2020年までの3年間で、国内の抗菌薬の使用量が大きく減少しそうだ。保険者のレセプト審査を強化することで、不適切な抗菌薬処方を削減する案が浮上しているからだ。 2017/05/01 感染症
医師3642人に聞く、かぜ症候群への対応(その1) 急性気管支炎、3割の医師が「抗菌薬処方」 【2017.6.5訂正】調査の集計に誤りがありました 厚生労働省が作成を進める「抗微生物薬適正使用の手引き」が推奨する抗菌薬の適正使用は、実臨床でどの程度、実践されているのだろうか。日経メディカル Onlineの医師会員を対象とした調査で、まず、急性気管支炎への抗菌薬処方の実態について聞いた(有効回答医師3642人、調査期間3月30日~4月9… 2017/04/27 感染症
リポート◎外来におけるかぜ患者への対応示す「手引き」登場 国が本腰「かぜに抗菌薬を使うな!」 厚生労働省は「抗微生物薬適正使用の手引き」の第一版を今年5月以降に公表する。これは、いわゆるかぜ症候群への抗菌薬処方の見直しを促すもの。抗菌薬耐性菌の急増に対応すべく、この手引きを基に、国が医師に処方の見直しを迫る可能性も見えてきた。… 2017/04/27 感染症
学会トピック◎第91回日本感染症学会・第65回日本化学療法学会学術集会 塩崎大臣が感染症学会・化学療法学会で意見 厚生労働省の塩崎恭久大臣は4月8日、日本感染症学会と日本化学療法学会の合同学会(4/6~8日、開催地:東京都内)で、薬剤耐性(AMR)の国内における現状と今後に向けた取り組みについて講演した。塩崎大臣は日本のAMRの対策が世界で遅れを取っていると話し、AMR対策を推進することの必要性を訴え… 2017/04/10 感染症
厚生科学審議会感染症部会で了承 国主導の『抗微生物薬適正使用の手引き』公表へ 厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会は3月27日、下部組織である抗微生物薬の適正使用(AMS)等に関する作業部会が作成した『抗微生物薬適正使用の手引き』の内容について了承した。『手引き』の第一版案は厚生労働省のホームページ上で現在公開されており、第一版案を修正した後、正式な『手引… 2017/03/28 感染症
セフゾンで赤くなるのは尿だけ? 突然ですが皆さん、お薬手帳って、患者さんはどのくらい活用していると思いますか?それって、なかなか現場レベルだと見えにくいですよね~。お薬手帳の役割は、一応調剤報酬上は、患者さんに調剤した薬品名を記載するだけじゃないんですけど、皆さん大丈夫です……よね?(キラン)… 2017/03/28 コメディカル
セフェム系抗菌薬:セフカペンはまだまだ大人気 第2位はセフジトレン、第3位はセフジニル 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、セフェム系抗菌薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、第1位はセフカペン(商品名フロモックス他)だった。医師の43.4%が同薬を挙げ、最も人気のあるセフェム系抗菌薬であることが分かった。… 2017/03/09 医薬品
抗微生物薬の適正使用等に関する作業部会で了承 『抗菌薬適正使用の手引き』の具体案まとまる 厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会の下部会である薬剤耐性(AMR)に関する小委員会の、さらにその中に設置された抗微生物薬の適正使用(AMS)等に関する作業部会は2月21日、同部会が作成した『抗菌薬適正使用の手引き』の原案の内容について了承した。今後、『手引き』は親部会の小委員会や感… 2017/02/27 感染症
マクロライド系:クラリスロマイシンが断トツ 第2位はアジスロマイシン、第3位はエリスロマイシン 日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、最も処方頻度の高いマクロライド系抗菌薬を聞いたところ、第1位はクラリスロマイシン(商品名クラリシッド、クラリス他)だった。医師の62.5%がクラリスロマイシンを挙げ、最も人気のあるマクロライドであることが分かった。… 2017/01/19 医薬品
トレンド◎ガイドラインも改訂、早期診断・治療が可能に 新検査法の登場で百日咳の診断が変わる 2016年11月に、「小児呼吸器感染症ガイドライン」が改訂され、百日咳の診断基準が見直された。百日咳菌の新しい検査法が実用化されたのを受けてのもの。百日咳の早期診断・治療開始により、全国で散発的に起きている百日咳の流行を激減させる効果が期待されている。… 2017/01/05 感染症
特集◎下がらない熱 こう攻めろ!《インタビュー》 抗菌薬の乱用が不明熱を増やす 順天堂大学総合診療科主任教授 内藤俊夫氏 38.3℃以上の発熱が3週間以上持続し、3日間の入院精査や3回以上の外来精査でも診断がつかない──。1994年に総合診療科を開設し、「不明熱」といわれる原因不明の発熱患者を積極的に受け入れ診療に当たっている順天堂大学の内藤氏に、その臨床像や診療上の問題点などを聞いた。… 2016/12/20 感染症
特集◎下がらない熱 こう攻めろ!《感染症》 発熱患者に「とりあえず抗菌薬」は御法度! 発熱の原因として最も一般的な感染症はいわゆるかぜ症候群(ウイルス性上気道炎)だが、「加齢とともに発症率が減るので、高齢者では発熱を安易にかぜと診断しないことが大切だ」と、感染症コンサルタントでSapporo Medical Academy代表理事の岸田直樹氏は指摘する。かぜを生じやすいウイルスとし… 2016/12/14 プライマリケア