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薬物療法ガイド─基礎編─
抗癌剤の薬理作用

2009/04/27

●トポイソメラーゼ阻害薬

 細胞中のDNAは、通常、2本鎖が自然にねじれて小さく折りたたまれている。細胞が分裂する際のDNAの複製や遺伝子発現のための転写が行われる場合、DNAのねじれがほどかれて複製、転写される。トポイソメラーゼは、DNAを切断してねじれをほどき、つなぎ直す働きを持つ。

 トポイソメラーゼには1本鎖DNAと反応するトポイソメラーゼⅠと2本鎖DNAと反応するトポイソメラーゼⅡがある。DNAのねじれをほどく働きを阻害するため、DNA合成が行われず、細胞死を誘導する。

 後述する抗癌抗生物質の中には、トポイソメラーゼⅡ阻害活性を持つものもあり、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシンなどがある。これら薬剤は、DNAを切断してつなぎ直す働きを阻害するとともに、DNA間で架橋を形成し、DNA合成を阻害する。

(下表では、商品名をクリックすると、医薬品情報の詳細を表示します)

種類名 一般名 適応症 商品名
トポイソメラーゼ
Ⅰ阻害剤
イリノテカン 悪性リンパ腫,再発胃癌,再発結腸癌,再発直腸癌,再発乳癌,子宮頚癌,手術不能胃癌,手術不能結腸癌,手術不能直腸癌,手術不能乳癌,小細胞肺癌,非ホジキンリンパ腫,非小細胞肺癌,有棘細胞癌,卵巣癌 カンプト注
カンプト注
カンプト点滴静注40mg
カンプト点滴静注100mg
トポテシン注
トポテシン注
ノギテカン 小細胞肺癌 ハイカムチン注射用1・1mg
トポイソメラーゼ
Ⅱ阻害剤
エトポシド 悪性リンパ腫,急性白血病,小児ユーイング肉腫ファミリー腫瘍,小児悪性固形腫瘍,小児横紋筋肉腫,小児肝芽腫,小児肝原発悪性腫瘍,小児神経芽腫,小児腎芽腫,小児腎原発悪性腫瘍,小児網膜芽腫,性腺外腫瘍,精巣腫瘍,肺小細胞癌,卵巣腫瘍,睾丸腫瘍,絨毛性疾患,胚細胞腫瘍,膀胱癌 エトポシド点滴静注液100mg「サンド」
ラステット注100mg/5mL
ベプシド注100mg
悪性リンパ腫,子宮頚癌,肺小細胞癌 ラステットSカプセル25mg
ベプシドカプセル25mg
ベプシドS50
ラステットSカプセル50mg
ベプシドカプセル50mg
ベプシドS25

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