トピック◎臨床試験サブ解析から見る薬剤の使い分け HFpEF+αで薬剤選択を 左室駆出率(EF)50%以上の慢性心不全患者でのSGLT2阻害薬エンパグリフロジンの有効性が示されたことで、EFの保たれた心不全(HFpEF)に対する薬物治療にも変化が現れそうだ(関連記事:真のHFpEFにもエンパグリフロジンは有効)。とはいえ、現段階では有効な治療法が確立していないHFpEF。併存… 2021/12/23 循環器
リポート◎多科の連携強化で難病を拾い上げ──筑波大の難病診療体制 そのHFpEF、二次性の精査が必要かも? HFpEFに潜む心アミロイドーシス、ファブリー病を見逃さないために 有効な治療法が確立されていない左室駆出率が保たれた心不全(HFpEF)。しかし、HFpEFの中には治療介入できる二次性心筋症が潜んでいる場合がある。心アミロイドーシスやファブリー病による心肥大、心筋症はその最たる例だ。筑波大学附属病院では循環器内科教授の家田真樹氏主導の下、これらの疾… 2021/12/22 循環器
リポート◎かかりつけ医による心不全診療、最適化のため専門医との連携強化を 心不全診療、専門外でも自信ありの条件とは? 苦手意識を持つ医師が多い心不全だが、患者数が急増する現在においては、非専門医であっても診療に当たる機会は少なくない。実際、2021年12月に日経メディカルが行った心不全に関する調査では、心不全診療の経験があると回答した医師のうち約9割が非循環器内科医だった(関連記事:「薬剤開始前に… 2021/12/21 循環器
リポート◎抗心不全薬として初の可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬 新機序の抗心不全薬ベルイシグアトが発売 2021年9月15日、新機序の慢性心不全治療薬ベルイシグアト(商品名ベリキューボ)が発売された。適応は「慢性心不全。ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」となっている。同薬は、抗心不全薬として初の可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬。sGCを刺激することにより細胞… 2021/09/29 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2021) SGLT2阻害薬がHFpEFの心血管リスクを2割抑制 エンパグリフロジンの効果を検証したEMPEROR-Preserved試験の結果 左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)に対するSGLT2阻害薬エンパグリフロジンの効果を検証した、EMPEROR-Preserved試験の詳細が明らかになった。主要評価項目(心血管死亡または心不全による入院の初回イベント)の発生リスクは、エンパグリフロジン投与群で21%有意に抑制された。その効果は糖尿病… 2021/08/31 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2021) 欧の心不全診療ガイドライン、5年ぶり全面改訂 HFrEFに対するSGLT2阻害薬も標準治療薬に インターネット上でバーチャル開催されている欧州心臓病学会会議(ESC2021、会期:8月27〜30日)で、「急性・慢性心不全診療ガイドライン2021年改訂版」(2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure)が発表された。現行のガイドラインは2016年版であ… 2021/08/30 循環器
循環器用薬になったSGLT2阻害薬 エンパグリフロジンはHFpEFにも有効 メーカーがEMPEROR Preserved試験のtop-line result公表 Boehringer IngelheimとEli Lillyは2021年7月6日(米国東海岸時間)、HFpEF(左室駆出率の保たれた心不全)に対するSGLT2阻害薬エンパグリフロジン(商品名ジャディアンス)の有効性を検討した、EMPEROR-Preserved試験のtop-line resultを公表した。主要評価項目(心血管死亡または心不全による入… 2021/07/09 循環器
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) 「RCTでHFpEFへの有効性示した最初の薬剤」 SOLOISTとSCOREDの統合解析結果 SGLT1/2阻害薬ソタグリフロジン(sotagliflozin、国内未発売)の心不全イベント抑制効果は、左室駆出率(EF)の値にかかわらず一貫して期待できるようだ。同薬の抗心不全効果を評価したSOLOIST-WHFとSCOREDの統合解析(pooled analysis)の結果で、バーチャル開催された第81回米国糖尿病学会学術集… 2021/07/08 循環器
リポート◎開発進む心筋ミオシン活性化薬オメカムチブメカルビル 心筋を直接強くする新規心不全薬の実力は? 心筋のミオシンに作用し、心臓の収縮力を増強するというユニークな機序の心不全治療薬、オメカムチブメカルビルの開発が進んでおり、第3相臨床試験では有意なリスク低下が認められた。今後、実用化されれば、心不全治療薬の中でどのような位置づけとして使われるようになるのだろうか。… 2021/07/07 循環器
トレンド◎再生心筋細胞を移植して、失われた心筋を取り戻す 臨床応用目前のiPS心筋球移植、そのポテンシャルは? iPS細胞由来の心筋細胞を移植して心筋を再生し、収縮機能が低下した心不全を治療する──。長年期待されつつもなかなか実現しなかった治療法が臨床応用目前に迫ってきた。慶應義塾大学循環器内科教授の福田恵一氏の研究成果を実現化するため設立され、他家iPS細胞由来心筋球(HS-001)の開発を進… 2021/07/06 循環器
NEWS◎日本ではHeartseedが開発し、ノボ ノルディスクと共同で販売へ Heartseed、デンマークNovo社へ他家iPS細胞由来心筋球を導出 Heartseed(東京・新宿、福田恵一社長)は、2021年6月1日、同社が重症心不全を対象に開発している他家iPS細胞由来心筋球(開発番号:HS-001)の全世界での開発・製造・販売について、デンマークNovo Nordisk社と独占的技術提携・ライセンス契約を締結したと発表した。契約一時金、マイルストーン… 2021/06/03 循環器
NEWS◎心房細動が全身の炎症を誘導するメカニズムが明らかに 心房細動で放出される“裸”のミトコンドリアDNAが炎症を引き起こす ミトコンドリア由来cfDNAが心房細動のバイオマーカーに? 心房細動によって全身の炎症反応が誘導されるメカニズムが明らかになった。また、心筋細胞が放出するミトコンドリア由来セルフリーDNA(cfDNA)が心房細動の早期発見や重症化の予測マーカーになる可能性が示された。 2021年3月、東京医科歯科大学循環制御内科学分野教授の笹野哲郎氏と同大循環生… 2021/04/20 循環器
トレンド◎選択肢増えた心不全治療薬 SGLT2阻害薬を心不全にどう使う 糖尿病の有無にかかわらずイベントリスクを抑制 慢性心不全にSGLT2阻害薬が処方できるようになった。昨年11月のダパグリフロジンに続き、今年後半にはエンパグリフロジンも承認を見込む。糖尿病の有無にかかわらず、現在の標準治療に同薬を追加することで明らかな予後改善が期待できるとして、循環器医の関心は高い。糖尿病治療薬だったSGLT2阻… 2021/04/15 循環器
学会トピック◎第85回日本循環器学会学術集会(JCS2021) 基本治療薬で効果不十分な心不全、次の一手は 「急性・慢性心不全診療ガイドライン」が部分改訂 「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年版)」が部分改訂され、ARNI(サクビトリルバルサルタン、商品名エンレスト)やSGLT2阻害薬(ダパグリフロジン、商品名フォシーガ)など、ここ1~2年の間に慢性心不全の適応を取得した薬剤の推奨が新たに加えられた。第85回日本循環器学会学術集会(3… 2021/04/08 循環器
リポート◎群馬県立心臓血管センターの挑戦 入院高齢心不全患者に「早期の筋トレ」が効く 回復期から外来、そして在宅へと、心臓リハビリテーションの活躍の場が広がる中、入院早期から心臓リハビリの一環としてレジスタンストレーニング(RT)を導入する動きがあります。群馬県立心臓血管センターは、入院した高齢心不全患者に対してRTを行うためのランダム化比較試験を実施。通常のリハ… 2020/12/24 骨・関節・筋
リポート◎心臓リハビリテーションの医療経済学的効果 心臓リハビリの費用対効果は優れている 心臓リハビリテーションは医療経済性に優れた療法で、特に費用対効果が良い──。こう評価するのは、東京大学大学院医学系研究科特任教授の田倉智之氏です。回復期の包括的心臓リハビリを中心に、医療経済学的効果の検証結果をレビューしました。… 2020/12/23 循環器
インタビュー◎群馬県立心臓血管センターの安達仁氏に聞く COVID-19下でも継続できる「自宅で心リハ」 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大によって緊急事態宣言が発出された際、多くの施設で外来心臓リハビリテーションも休止に追い込まれてしまいました。この危機に対処するため、群馬県立心臓血管センターは動画『自宅でできる運動』を作成し、心臓リハビリの継続を図りました。対応を… 2020/12/22 循環器
トピック◎国内の大規模後ろ向き研究の結果 心臓リハビリ、HFpEFとフレイルの予後も改善 心血管疾患の予後およびQOLの改善、再発予防などを目的に行われる心臓リハビリテーション(CR)。これまで虚血性心疾患や慢性心不全を中心にその有効性が示されてきたが、このほど、左室駆出率が保たれた心不全(HFpEF)とフレイルにも有効であることが報告された。榊原記念病院(東京都府中市)… 2020/12/21 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) 肥大型心筋症に初の原因療法薬が登場 ミオシン阻害薬mavacamtenの第3相試験EXPLORER-HCMの結果明らかに 閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の病態の改善を目的として開発されたミオシン阻害薬mavacamtenの第3相試験EXPLORER-HCMから、血行動態や心機能が有意に改善することが示された。欧州心臓病学会会議(ESC2020、インターネット上で開催)でイタリア・カレッジ大学病院のIacopo Olivotto氏らが発表すると… 2020/10/05 循環器
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) SGLT2阻害薬エンパグリフロジンも抗心不全薬に HFrEF患者の心血管死亡+心不全入院を25%抑制、EMPEROR-Reduced試験 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの投与により、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者の心血管イベントリスクが25%、有意抑制された。日本も参加した20カ国による国際共同第3相試験EMPEROR-Reducedの結果で、インターネット上で開催された欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日… 2020/08/31 循環器
1分解説◎アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)とは? 新規心不全治療薬「ARNI」のエンレストが発売 2020年8月26日、新規心不全治療薬であるアンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(商品名エンレスト)が発売された。標準的な治療を受けている慢性心不全患者を適応としている。同薬は既に100カ国以上で承認されており、欧米のガイドラ… 2020/08/28 循環器
NEWS◎再生心筋細胞移植の臨床研究を厚労省が承認 iPS細胞由来の心筋球の移植、年内に1例目を実施予定 慶應義塾大学のグループが計画中の「難治性重症心不全患者を対象とした同種iPS細胞由来再生心筋球移植の安全性試験」の実施が厚生労働省によって認められた。同臨床研究は、難治性重症心不全の治療のために移植する再生心筋細胞およびその移植方法の安全性を検討するもの。2020年8月27日、オンラ… 2020/08/28 循環器
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) HFpEF患者の心房細動に対してもアブレーションは有効 左室駆出率(EF)が保たれた心不全(HFpEF)に合併する心房細動に対してもアブレーション治療は、死亡率の低下や予後の改善が期待できることが示された。ウェブサイト上で開催された第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020、会期:7月27日~8月2日)で、京都第二赤十字病院循環器内科の井上啓司氏… 2020/08/07 循環器
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) 心不全治療のターゲットとして腸内細菌酵素が有望か 心不全の治療法開発において、腸内細菌の持つ酵素が新たなターゲットになるかもしれない。7月27日からオンライン開催されている第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020)で、心不全の増悪因子と考えられている腸内細菌関連代謝物トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)の生成経路のうち、腸内細菌の… 2020/08/03 循環器
NEWS◎ICTを活用し在宅での運動療法を遠隔モニタリング 国内初、遠隔心臓リハビリシステムの治験を開始 大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学のグループは、自宅で運動療法を行う心不全患者に対して、医師が遠隔でモニタリングや指導を行う「遠隔心臓リハビリテーションシステム」の医師主導治験を開始する。7月10日に大阪大学およびオンラインで開催された記者会見で、同教授の坂田泰史氏とリモハ… 2020/07/13 循環器
トレンド◎心アミロイドーシス診療ガイドライン登場(Part.2) 手根管症候群や脊柱管狭窄、巨舌があったら… 高知大学老年病・循環器内科学教授の北岡裕章氏に聞く 日本循環器学会は3月18日、「心アミロイドーシス診療ガイドライン」を発表した。Part.1では心アミロイドーシスの病態とガイドライン作成の背景を、ガイドラインの班長を務めた高知大学老年病・循環器内科学教授の北岡裕章氏に聞いた。Part.2では、心アミロイドーシス診療の実際について聞く。… 2020/04/17 循環器
トレンド◎心アミロイドーシス診療ガイドライン登場(Part.1) HFpEFの1割は心アミロイドーシスなんです 高知大学老年病・循環器内科学教授の北岡裕章氏に聞く 日本循環器学会は3月18日、「心アミロイドーシス診療ガイドライン」を発表した。心アミロイドーシスに特化したガイドラインは世界でも初めて。診断法の進歩によって心不全の原因疾患として珍しくないことが明らかになったほか、治療薬の開発が相次いだことで、現時点での標準的な治療を示すことが… 2020/04/16 循環器
インタビュー◎2020年度診療報酬改定で心不全緩和ケアの保険適用が拡大 心不全緩和ケア、「学会の研修で算定」の舞台裏 日本心不全学会緩和ケア推進委員会委員長の木原康樹氏に聞く 2020年度診療報酬改定で、末期心不全に対する緩和ケアの保険適用が拡大され、その算定要件として受講が求められる研修に、日本心不全学会が開催する心不全緩和ケアトレーニングコースが加わった。同学会で緩和ケア推進委員会委員長を務める木原康樹氏(広島大学副学長・同大学院医系科学研究科循… 2020/03/11 循環器
インタビュー◎現場で使える心不全急性期対応のフローチャートを作成 かかりつけ医に急性心不全患者が来院したら? 横山内科循環器科医院の横山広行氏に聞く かかりつけ医の元に、急性心不全の患者が来院したらどう対応するべきか──。横山内科循環器科医院[埼玉県東松山市]院長の横山広行氏は、実地診療における心不全急性期対応のフローチャートを作成している。同氏に、フローチャートを作成した背景や、かかりつけ医が心不全患者を診療していく上… 2020/03/10 循環器
リポート◎データで見る「心不全パンデミック」の実情 心不全による死亡はこの20年で2倍に 「あらゆる循環器疾患の終末像」にどう対応するべきか 心不全患者の急増はしばしば「心不全パンデミック」と表現され、その対策として新たな治療法の実用化や医療体制整備の必要性が叫ばれている。データを基に、なぜ感染症でもない心不全が「パンデミック」と呼ばれるのか、そしてなぜ今、心不全対策が喫緊の課題なのかをひもといていきたい。… 2020/03/09 循環器
NEWS◎経心尖アプローチで僧帽弁を置換する「TMVR」の国内初症例を実施 「カテーテルで僧帽弁置換」デバイスの治験開始 僧帽弁閉鎖不全症の患者に対して、人工心肺を用いず経心尖アプローチで僧帽弁置換術を行う「TMVR(transcatheter mitral valve replacement; 経カテーテル僧帽弁置換術)」デバイスの国際共同臨床試験であるAPOLLO試験が、今年1月に開始された。大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループ… 2020/02/13 循環器
NEWS◎SGLT2阻害薬として初、心・腎保護作用に期待高まる フォシーガが心不全の適応追加を申請 SGLT2阻害薬ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)について、「慢性心不全」の適応追加が申請された。開発元のアストラゼネカが1月17日に発表した。承認されれば、国内で初めてSGLT2阻害薬が心不全の適応を取得することとなる。また現時点で、ダパグリフロジンが慢性心不全の適応を取得している国… 2020/01/27 循環器
トレンド◎新機序の心不全治療薬イバブラジンが発売 「心拍数だけ下げる」心不全薬の上手な使い方 2019年11月、新規心不全治療薬イバブラジン(商品名コララン)が発売された。心臓の洞結節に作用し、血圧などに影響することなく心拍数だけを低下させる同薬は、標準的な3剤を使用しても心拍数が十分に下がらない患者への効果が期待されており、欧米のガイドラインでは数年前から推奨されている。… 2020/01/09 循環器
NEWS◎経心尖アプローチのデバイス「NeoChord」を用いた国内初症例を実施 国内初、人工心肺を用いずに僧帽弁形成術に成功 早期からの介入で心不全の進行抑制に期待 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、僧帽弁閉鎖不全症の患者2人に対して、経心尖部アプローチで心臓拍動下で僧帽弁形成術を行うデバイス、「NeoChord」を使用した手術を国内で初めて実施し、成功させた。僧帽弁形成術を人工心肺を用いずに心臓拍動下で実施したのも国内初。12月… 2019/12/17 循環器
NEWS◎「細胞スプレー法」による虚血性心筋症治療の医師主導治験を開始 心臓に幹細胞を「スプレー」して心不全を治療 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、冠動脈バイパス手術(CABG)の際に、他家脂肪組織由来の間葉系幹細胞を心臓表面にスプレー状に吹き付ける「細胞スプレー法」を用いた、新たな心不全治療法の医師主導治験を開始する。11月29日に大阪大学において行われた記者会見で、同教授… 2019/12/02 循環器
インタビュー◎心不全患者の予後をDNA損傷の程度から予測する手法を開発 心筋細胞染色で早期に心不全の治療応答性を予測 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授の小室一成氏に聞く 心不全患者の中には、薬物療法が奏功し長期にわたり安定した病態の患者がいる一方で、治療薬にあまり反応せず予後の悪い患者もおり、両者を早期に鑑別することは非常に困難だった。東京大学大学院医学系研究科循環器内科学の研究グループは、心筋生検時に採取する心筋細胞の染色により、心不全患… 2019/11/26 循環器
トレンド◎ネプリライシン阻害薬が国内承認申請 話題の新規心不全治療薬ARNI、日本上陸へ 欧米ガイドラインで推奨も、国内臨床試験ではACE阻害薬との有意差示せず 2019年7月、アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリル・バルサルタンが、慢性心不全を適応として日本でも承認申請された。欧米のガイドラインで数年前から推奨されているARNIは、その心保護・腎保護効果に対して臨床医からの期待が高まっている。… 2019/10/17 循環器
連載の紹介 シリーズ◎心不全を克服せよ 心不全患者が急増する「心不全パンデミック」の到来に危機感が強まる中、新薬や最新技術の登場により心不全治療は大きく変わりつつある。令和時代の心不全治療、その最先端を追う。