2021年7月30日発行 サブスペ問題に不安を抱く先生へ 日本専門医機構が運営する新専門医制度は、スタートから丸3年が経過し、今秋にも機構認定の基本領域の新専門医が誕生する。そんな状況の中、なかなか結論が出ないのが「どの領域を機構認定のサブスペシャルティ領域とするか」だ。先行きが見えない状況に対し、現場からは不安の声も上がっている。… 2021/07/31 医師のキャリア
JAMA誌から IL-6阻害薬はCOVID-19入院患者の28日死亡率を減らす WHOのワーキンググループによるメタアナリシス WHO Rapid Evidence Appraisal for COVID-19 Therapies(REACT)Working Groupは、COVID-19で入院した患者に対するIL-6阻害薬(主にトシリズマブ)の有効性と安全性を調べた研究を検索してメタアナリシスを行い、標準治療のみ、またはプラセボを投与した場合に比べ、28日死亡率が低かったと報告し… 2021/07/29 感染症
リポート◎ 赤痢アメーバ症を疑え(その2) 虫垂炎の原因がアメーバ赤痢!? 見逃し回避のため病理検査にPAS染色の追加を 先進国で性感染症(STI)の一種として問題視されている赤痢アメーバ症。本来、内服薬で治癒する感染症だが、診断の遅れによる重症化や死亡の報告は国内でも依然として存在する。虫垂炎後の縫合不全の原因となったり、炎症性腸疾患(IBD)の治療で重症化するリスクもあり、きちんとした診断が求め… 2021/07/28 感染症
シリーズ◎2022診療報酬改定 働き方改革推進で地域医療確保加算の要件緩和が争点に 要件緩和を求める診療側に対し、支払い側は算定実態の検証を要望 厚生労働省は2021年7月21日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、2022年度診療報酬に向けて働き方改革の推進について議論を開始した。診療側委員はさらなる推進のため、2020年度改定で新設された「地域医療体制確保加算(入院初日520点)」の要件緩和などを求めた。これに対して支払… 2021/07/28 行政・制度
救急救命士法施行規則の一部を改正する省令案を公表 救急救命士の院内業務実施に向けた取り組み内容まとまる 日本臨床救急医学会と日本救急医学会がガイドラインを作成 厚生労働省は2021年7月21日、救急救命士法施行規則の一部を改正する省令案を公表し、パブリックコメント(パブコメ)の募集を開始した。省令案は、医療機関に勤務する救急救命士が救急外来で救急救命処置を行う上で、あらかじめ院内に委員会を設置し、委員会での協議結果に基づいた院内研修の実施… 2021/07/28 コメディカル
インタビュー◎日本専門医機構の寺本民生理事長に聞く 機構認定と学会認定のサブスペ、「インセンティブで差別化は考えていない」 今秋、機構認定サブスペの追加申請募集を開始予定 従来の専門医制度では、多数の学会が専門医を乱立してきたことが問題視され、「国民が受診に際しわかりやすい専門医制度」を構築する目的で、2014年に第三者機関である日本専門医機構が設立された。2021年3月には新専門医制度1期生が基本領域の専門研修を修了し、サブスペシャルティ領域の専門研… 2021/07/28 医師のキャリア
NEWS◎二次性の細菌性肺炎に対する抗菌薬の予防投与は無駄じゃなかった? インフルエンザに罹患すると二次性細菌性肺炎を起こしやすい機序が分かった! インフルエンザウイルスに感染すると上気道細胞でGP96蛋白質が誘導され、それが細菌の気道上皮細胞への定着を促すことが示された。ウイルス性気道感染症患者が二次性の細菌性肺炎を起こしやすい背景にある機序と考えられる結果だ。大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座講師の住友倫子… 2021/07/28 感染症
NEJM誌から Novavax社のワクチンNVX-CoV2373の有効性は89.7% アルファ株による感染拡大中の英国で行われた第3相臨床試験 英国London大学のPaul T. Heath氏らは、米国Novavax社が開発したSARS-CoV-2組換えナノ粒子ワクチンNVX-CoV2373を、英国の18~84歳の成人に投与する第3相臨床試験を行い、2回目の接種から7日後以降の有効性を89.7%だったと報告した。結果は2021年6月30日のNEJM誌電子版に掲載された。… 2021/07/28 感染症
リポート◎ 赤痢アメーバ症を疑え(その1) 赤痢アメーバ症、潜在患者は梅毒並み!? 迅速抗原検査が今年7月に保険適用を獲得 先進国では性感染症(STI)の一種として問題視されている赤痢アメーバ症。軽度の下痢のみで自然軽快する症例も少なくなく、水面下での感染拡大が危惧される。本来、内服薬で治癒する感染症だが、診断の遅れにより、術後縫合不全などを生じて死亡する例もある。赤痢アメーバ症はどんなときに疑い、… 2021/07/27 感染症
座談会◎専攻医が語る新専門医制度の功罪 サブスペ、専攻医は「機構認定」に執着しない? 新専門医制度がスタートして丸3年が経過。1期生の専攻医は、2021年3月に基本領域研修を修了し、今秋には新専門医制度下での専門医が誕生する。軌道に乗ったかに見える新専門医制度だが、「どの領域を日本専門医機構認定のサブスペシャルティ領域とするか」の結論が出ていないなど、解決すべき問題… 2021/07/27 医師のキャリア
インタビュー◎病院事務職員育成のための外部研修(その2:全日本病院協会) 自院のデータを用いた分析実習が充実、即実践も 病院事務長研修コース、役割が多岐にわたる時代の流れにも対応 年々厳しさが増す病院経営において、事務職員の育成が重要になっている。その一助となる外部研修として、前回は日本病院会の「病院経営管理士通信教育」と「病院中堅職員育成研修」を紹介した。第2回目は、全日本病院協会の「病院事務長研修コース」について、同会常任理事の井上健一郎氏、社会医療… 2021/07/27 医療経営
リポート◎「機構認定領域」に一喜一憂 揺れ動くサブスペ、気になるあの学会の見解は? どのサブスペシャルティ領域を追加で日本専門医機構認定とするかについて、決着の兆しが見えない。2021年5月24日の機構の定例記者会見では、追加認定が来年度に持ち越される可能性が示唆された(関連記事:サブスペ領域の追加認定は、来年度に持ち越しか)。そんな状況の中、学会幹部は何を思い、… 2021/07/26 医師のキャリア
リポート◎多焦点レンズの製品ラインアップが充実、費用も一部保険適用に 「白内障治療+視力矯正」を可能に!多焦点眼内レンズに普及の兆し 白内障手術が大きく変わろうとしている。従来の白内障治療に視力矯正という機能が加わったことで、対象患者が増え、かつ若年齢化しそうだ。その変化を支えるのが、新たな眼内レンズ。白内障患者の多様なニーズに応じた製品のラインアップが増えたとともに、多焦点レンズの費用を一部保険診療とし… 2021/07/26 眼科
EClinicalMedicine誌から テノホビルとエムトリシタビンはCOVID-19患者のウイルス増殖を抑えるか? フランスで行われた外来患者60人のパイロット試験 フランスCaen大学病院のJean-Jacques Parienti氏らは、核酸アナログでRNAポリメラーゼを阻害する作用があるテノホビルとエムトリシタビンをCOVID-19患者に外来で7日間投与して、標準治療のみの患者と有効性を比較する予備的な第2相臨床試験を行い、2つの薬によってPCR検査でウイルスが検出できな… 2021/07/23 感染症
EClinicalMedicine誌から nitazoxanideはCOVID-19治療薬に使えるか? ブラジルで行われた概念実証パイロット試験 ブラジルSao Paulo連邦大学のVinicius Fontanesi Blum氏らは、もともと抗原虫薬として開発されたnitazoxanide(NTZ)に抗ウイルス作用もあることから、軽度の呼吸機能障害で入院したCOVID-19患者に投与する予備的な第2相臨床試験を行い、NTZはプラセボよりも入院期間やPCR陰性になるまでの期間を… 2021/07/22 感染症
2021年7月21日号 コロナ流行に潜む診断エラーの罠 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、日常診療に大きな影を落としている。COVID-19と思い込んでしまうために生じる診断の誤りや遅れ、COVID-19以外の疾患の見逃し……。こうしたCOVID-19流行に潜む診断エラーを回避するにはどうしたらいいのか。… 2021/07/22 感染症
トピック◎COVID-19拡大の他疾患への影響 急性心筋梗塞例に重症合併症が相次いだ理由 「また急性心筋梗塞の重症合併症です。今週だけで2例目です」。国立循環器病研究センター心臓血管内科部長の野口輝夫氏は、同センター冠疾患科医師の藤野雅史氏が叫ぶように発した、こんな言葉を覚えている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第1波で1回目の緊急事態宣言が発せられたころだ。な… 2021/07/21 循環器
JAMA Network Open誌から COVID-19に伴う嗅覚障害は1年後にはほとんどが回復 97人の患者を追跡したフランスのコホート研究 フランスStrasbourg大学病院のMarion Renaud氏らは、COVID-19の診断が確定し、特徴的な症状の1つである急性の嗅覚障害を発症した患者97人を対象に、1年後まで追跡して長期的経過を調べるコホート研究を行い、しばらくは症状が持続した患者もいたが、1年後までにはほとんどの患者が回復しており、… 2021/07/21 感染症
NEWS◎抗ウイルス作用を持つ抗体2成分を1製剤にした「ロナプリーブ」 新型コロナに抗体カクテル療法が特例承認 中外製薬は2021年7月19日、国内では同社が開発していた抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ点滴静注セット」について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して厚生労働省から特例承認を取得したと発表した。… 2021/07/20 感染症
NEJM誌から SARS-CoV-2ワクチン接種後は家庭内感染リスクも半減する 英国のHousehold Transmission Evaluation Datasetを用いた分析 英国公衆衛生庁(PHE)のRoss J. Harris氏らは、SARS-CoV-2ワクチンの接種を少なくとも1回接種を受けた人が感染した場合の、家庭内における2次感染リスクについて検討し、初回接種から21日後以降の発端患者から家族が感染するリスクは、発端患者が未接種だった場合に比べ、ほぼ半分だったと報告し… 2021/07/20 感染症
新型コロナ院内クラスターの発生と対応の記録 筆者の薬師寺泰匡氏は、岡山県総社市にある薬師寺慈恵病院の院長。同院は、急性期+地域包括ケア病床として31床、療養病床として33床の認可を受けている64床の病院です。この病院で4月末、入院時新型コロナPCR検査で陰性だった患者が入院後に発熱し、5月12日にPCR検査が陽性となりました。これがき… 2021/07/20 感染症
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) GLP-1とGIPの共作動薬、第3相試験の結果は? チルゼパチドに関する一連のSURPASS試験の成績を報告 グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)との共受容体作動薬チルゼパチド(tirzepatide)についてのシンポジウムが、オンライン上で行われた第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021、会期:6月25日~29日)で開催され、2型糖尿病患者を対象とした4… 2021/07/20 代謝・内分泌
基本領域専門医リストを機構のホームページで紹介予定 機構“承認”の学会認定サブスペ領域を検討 日本専門医機構は2021年7月19日、定例の記者会見を実施。7月8日に開催された「第18回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」での議論を受けて、日本専門医機構が認定する19基本領域専門医について今秋以降に広告可能となる見通しを報告した(関連記事)。検討会では、学会認定専門医も当面… 2021/07/20 医師のキャリア
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) 我が国におけるリブレの使用実態明らかに 測定値の大規模データベース用いて解析 持続グルコースモニタリング(CGM)機器の1つであるFreeStyleリブレ(以下、リブレ)が、我が国の糖尿病の日常臨床でどのように使われているのか、その一端が明らかになった。総数では8万例以上に及ぶ患者の測定データに基づいて解析した結果だ。バーチャル開催された第81回米国糖尿病学会学術集… 2021/07/19 代謝・内分泌
インタビュー◎病院事務職員育成のための外部研修(その1:日本病院会) 高度化する病院経営に対応できる人材を育成 医療と経営の基礎知識や実践に即したテーマを学べる研修を実施 地域医療構想や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応など、病院経営を取り巻く環境は厳しさを増している。事業継続のためには、病院を下支えする事務職員の育成が急務だ。しかし、院内の人材や時間は限られており、自法人で全て育成するのは難しい病院も多いだろう。このような時、様々… 2021/07/19 医療経営
Lancet Regional Health誌から 海外旅行者などに対するCOVID-19対策のシミュレーション 有病率が高い国からの旅行者が増えると検疫をすり抜けるリスクが増加 香港大学のBingyi Yanga氏らは、香港に入国した海外からの渡航者のデータを用いて、COVID-19の隔離と検査の戦略の効果を検討し、有病率が低い国からの渡航者には隔離7日間の緩やかな戦略を取っても、有病率が高い国からの渡航者を14日間隔離する厳しい方法を実施した場合に比べ、香港住民の感染リ… 2021/07/19 感染症
2021年7月16日号 大学入試改革&コロナの影響は? 2021年医学部入試の実像 今年3月まで実施された医学部入試では、大学入試改革の下、センター試験から衣替えした大学入学共通テストが初めて実施。また、昨年に続き、新型コロナウイルス感染症の流行下での入試となった。受験生の学習や志願動向には、どのような影響が及んだのか──。… 2021/07/17 医師のキャリア
EClinicalMedicine誌から テルミサルタンがCOVID-19入院患者の炎症を抑制する可能性 アルゼンチンで行われた患者158人によるオープンラベルのRCT アルゼンチンBuenos Aires大学のMariano Duarte氏らは、発症から4日以内COVID-19入院患者にアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)のテルミサルタンを投与するオープンラベルのランダム化比較試験(RCT)を行い、標準治療のみの場合に比べ、CRP値が低下し、入院期間が短縮し、30日死亡リスクも低下… 2021/07/16 感染症
シリーズ◎2022診療報酬改定 かかりつけ医機能、外来機能分化の議論開始 中医協総会が次期改定に向けて議論を本格化、9月めどに意見を整理 厚生労働省は2021年7月7日、中医協総会を開催し、2022年度診療報酬改定に向けて各分野の論点整理に関する議論を開始した。提示された主なテーマは、「コロナ・感染症対応」「外来」「入院」「在宅」「個別事項(働き方改革、不妊治療の保険適用、医薬品の適切な使用推進など)」。各分野について… 2021/07/15 医療経営
NEJM誌から トファシチニブはCOVID-19肺炎患者の呼吸不全リスクを減らす 289人の患者が参加してブラジルで行われたランダム化比較試験 ブラジルHospital Israelita Albert EinsteinのPatricia O. Guimaraes氏らは、COVID-19肺炎で入院した患者を対象に、ヤヌスキナーゼ阻害薬のトファシチニブまたはプラセボを投与するランダム化比較試験を行い、トファシチニブ群は28日以内の死亡や呼吸不全のリスクが低かったと報告した。結果は20… 2021/07/15 感染症
Ann Intern Med誌から 全身性毛細血管漏出症候群はSARS-CoV-2ワクチンの有害事象か? 接種後に救急搬送され、再燃したと考えられる3症例の報告 全身性毛細血管漏出症候群(SCLS)はまれな疾患であり、未診断の患者が存在すると予想されている。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のMeghan Matheny氏らは、SARS-CoV-2ワクチン接種から数日以内にSCLSを発症した3人の患者の経過を、2021年6月15日のAnn Intern Med誌電子版に報告した。接種… 2021/07/14 感染症
シリーズ◎2022診療報酬改定 地ケア病棟、自院急性期からの転棟6割超が半数 厚労省・入院医療分科会、回復期リハの対象に心疾患リハの追加検討 厚生労働省の中央社会保険医療協議会・診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」(会長:九州大学名誉教授の尾形裕也氏)が2021年7月8日に開かれ、2022年度診療報酬改定に向け、地域包括ケア病棟入院料・医学管理料や回復期リハビリテーション病棟入院料などの回復期医療について議論が… 2021/07/14 行政・制度
学会トピック◎日本臨床倫理学会がワクチン接種の意思決定で手引き 認知症や意思疎通困難な人のワクチン接種に指針 日本臨床倫理学会(理事長・新田國夫氏)は2021年6月末、『認知症や意思疎通が困難な人の新型コロナワクチン接種のための意思決定の手引き』を公表した。「医療行為には本人の同意が前提」とする国の見解があるものの、本人から有効な同意が得らない入所者への対応は施設に任されているのが現状。こ… 2021/07/13 感染症
リポート◎発熱外来、新型コロナ以外は「ただのかぜ?」 発熱外来の受診患者、最も多いのは百日咳! 咳嗽を呈さず感冒症状の百日咳患者も 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、多くの医療機関が開設した発熱外来。しかし、発熱外来を受診する患者のうち、COVID-19患者は5~6%程度といわれる。では、それ以外の患者は、どのような疾患で受診しているのか。COVID-19以外を「ただのかぜ」と診断することの危険性を示す臨… 2021/07/13 感染症
リポート◎15分で結果が得られ、PCRと同等の精度 百日咳の迅速検査キットが登場!どう使う? ただし、ワクチン接種後では偽陰性が出やすいかも 親世代の患者増が指摘されて久しい百日咳(関連記事:親世代に広がる百日咳の見つけ方)。その百日咳の検査法としては、百日咳菌遺伝子の核酸増幅法(LAMP法)と百日咳菌に対するIgM抗体とIgA抗体を測定する血清学的検査が5年前に実用化されている。ただし、どちらの検査も、検査室を持たない医療… 2021/07/13 感染症
BMJ誌から 有害事象のバックグラウンド発生率は各国で大きく異なる SARS-CoV-2ワクチンの有害事象を評価する際には母集団の特性に配慮が必要 SARS-CoV-2ワクチン接種後の有害事象を正確に評価するためには、ワクチン非接種者の同じ有害事象の発生率(バックグラウンド発生率)を明らかにする必要がある。英国Oxford大学のXintong Li氏らは、8カ国13種類のデータベースを用いて、SARS-CoV-2ワクチンに関連する「特に注目すべき有害事象(AE… 2021/07/13 感染症
NEWS◎絹蛋白質と皮膚蛋白質のハイブリッド蛋白質であるシルクエラスチン 難治性の創傷を治療する再生誘導材の開発進む 糖尿病性足潰瘍などの慢性創傷に対し、絹蛋白質であるフィブロインと真皮を構成するエラスチンを組み合わせた人工ハイブリッド蛋白質シルクエラスチンを使った新たな再生誘導治療の開発が進んでいる。京都大学感覚運動系外科学講座形成外科学教授の森本尚樹氏と三洋化成工業のグループはシルクエ… 2021/07/13 皮膚科
シリーズ◎2022診療報酬改定 感染症対応への評価の恒久化が焦点に 診療側から基本診療料への包括化などの意見出るも支払い側は難色 厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会(会長:一橋大学経済研究所教授の小塩隆士氏)が2021年7月7日に開かれ、2022年4月の診療報酬改定に向けて本格的な議論が開始された。「コロナ・感染症対応」については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴って負担が増している感染症対… 2021/07/12 行政・制度
随時更新中:COVID-19関連論文まとめ 日経メディカルOnlineで紹介した論文をまとめて読めるように一覧にしました。今後も新たな論文が追加されたら随時更新していきます。 2021/07/12 感染症
NEWS◎機構認定・学会認定の各専門医の広告について議論 当面は学会認定専門医も引き続き広告可能の方針 厚生労働省の「第18回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」が2021年7月8日に開催され、新専門医制度における専門医の広告について議論が行われた。9月以降、日本専門医機構が認定する19基本領域の専門医について広告を可能とするとともに、各学会が認定する専門医についても当面は引き続… 2021/07/12 医師のキャリア
インタビュー◎コンセンサスステートメント作成委員長の宮入烈氏に聞く 小児COVID-19関連多系統炎症性症候群の特徴 国内発症例あり、8歳前後に好発。発熱+腹部症状や循環不全は鑑別を 日本小児科学会、日本小児感染症学会など5学会は共同で、「小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)診療コンセンサスステートメント」を作成し、5月19日に公開した。MIS-C/PIMSの国内患者数はこれまでのところ1ケタと限られるものの、ゼロではない。MIS-C/PIMSのポイントについて、作成… 2021/07/12 感染症
Lancet誌から スコットランドで流行したデルタ株の特徴 アルファ株より入院リスクが高く、ワクチンの有効性はやや低い スコットランドでは、2021年5月の1カ月間で、SARS-CoV-2流行株がアルファ株からデルタ株に置き換わった。Edinburgh大学のAziz Sheikh氏らは、同国の感染者のデータを分析し、デルタ株感染者の入院リスクはアルファ株の場合の約2倍で、デルタ株に対するワクチンの有効性は、アルファ株に比べるとや… 2021/07/12 感染症
2021年7月9日号 心不全に真っ向勝負! 弱った心筋がよみがえる 心筋の収縮力低下という心不全の本質的な病態を改善できる未来が見えてきた。心筋ミオシン活性化薬、再生心筋球移植、心筋直接リプログラミング─。これら心筋をターゲットとした新しい治療が、「心不全パンデミック」を打破する武器として次々と登場しようとしている。… 2021/07/10 循環器
Morbidity and Mortality Weekly Reportから 米国のSARS-CoV-2ブレイクスルー感染の現状報告 感染者全体の中で2回接種後の割合は極めて少なく、VOC株が多いと推定 米疾病管理予防センター(CDC)は、米食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可を得たSARS-CoV-2ワクチンの接種を完了した米国民のSARS-CoV-2感染状況を監視し、変異株感染の傾向を知るために、国内各地方の保健局と協力している。収集したデータを分析したCDC COVID-19 Vaccine Breakthrough Case Inve… 2021/07/09 感染症
循環器用薬になったSGLT2阻害薬 エンパグリフロジンはHFpEFにも有効 メーカーがEMPEROR Preserved試験のtop-line result公表 Boehringer IngelheimとEli Lillyは2021年7月6日(米国東海岸時間)、HFpEF(左室駆出率の保たれた心不全)に対するSGLT2阻害薬エンパグリフロジン(商品名ジャディアンス)の有効性を検討した、EMPEROR-Preserved試験のtop-line resultを公表した。主要評価項目(心血管死亡または心不全による入… 2021/07/09 循環器
リポート◎クラスター発生を抗原検査キットを使った頻回検査で防げ 入院患者の面会者への感染対策、どうする? 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染している人がお見舞いにやってきて院内感染の契機になってはいけない。しかし、終末期患者や救急搬送された患者の家族に対し、一律に面会禁止を伝えるのは難しい。こうした難しい局面を打開すべく、東京都健康長寿医療センターが実証研究に取り組み始めた… 2021/07/08 感染症
JAMA Oncology誌から mRNAワクチン接種後の同側腋窩リンパ節症をFDG-PETが検出 特に乳癌検診を受ける女性では、検査結果の解釈に注意が必要 SARS-CoV-2ワクチンの筋注は、同側の腋窩リンパ節の反応を引き起こす可能性がある。米国Yale大学医学部のMehmet Emin Adin氏らは、米国の1病院で、18F-フルオロデオキシグルコース(FDG)PET/CTスキャンを受けていた患者の中から、検査の前にSARS-CoV-2に対するmRNAワクチンの接種を受けていた人… 2021/07/08 感染症
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) 「RCTでHFpEFへの有効性示した最初の薬剤」 SOLOISTとSCOREDの統合解析結果 SGLT1/2阻害薬ソタグリフロジン(sotagliflozin、国内未発売)の心不全イベント抑制効果は、左室駆出率(EF)の値にかかわらず一貫して期待できるようだ。同薬の抗心不全効果を評価したSOLOIST-WHFとSCOREDの統合解析(pooled analysis)の結果で、バーチャル開催された第81回米国糖尿病学会学術集… 2021/07/08 循環器
リポート◎開発進む心筋ミオシン活性化薬オメカムチブメカルビル 心筋を直接強くする新規心不全薬の実力は? 心筋のミオシンに作用し、心臓の収縮力を増強するというユニークな機序の心不全治療薬、オメカムチブメカルビルの開発が進んでおり、第3相臨床試験では有意なリスク低下が認められた。今後、実用化されれば、心不全治療薬の中でどのような位置づけとして使われるようになるのだろうか。… 2021/07/07 循環器
JAMA Neurology誌から COVID-19死亡患者の多くは骨格筋に炎症あり 解剖で得られた骨格筋と心臓と肺の標本を、他の原因で死亡した患者と比較 ドイツCharite Berlin医科大学のTom Aschman氏らは、COVID-19で死亡した患者の骨格筋と心筋の炎症を評価するために、他の疾患で死亡した患者と解剖結果を比較するケースコントロール研究を行い、重症COVID-19で死亡した患者の多くに、軽症から重症までの筋炎が起こっていたが、ウイルスが筋細胞そ… 2021/07/07 感染症
インタビュー◎長尾クリニック(兵庫県尼崎市)院長の長尾和宏氏に聞く 今後も発熱患者を拒否する“かかりつけ医”でいいのか? 多くの国民が発熱患者を拒否する“かかりつけ医”に怒っている。その声に、かかりつけ医や推進者である日本医師会はどう応えるのか。「新型コロナは早期診断・治療を行えば死亡者を限りなくゼロに抑えられるにもかかわらず、いまだに発熱患者の診療を拒否している開業医が多い。本来ならば、日本… 2021/07/07 感染症
トレンド◎再生心筋細胞を移植して、失われた心筋を取り戻す 臨床応用目前のiPS心筋球移植、そのポテンシャルは? iPS細胞由来の心筋細胞を移植して心筋を再生し、収縮機能が低下した心不全を治療する──。長年期待されつつもなかなか実現しなかった治療法が臨床応用目前に迫ってきた。慶應義塾大学循環器内科教授の福田恵一氏の研究成果を実現化するため設立され、他家iPS細胞由来心筋球(HS-001)の開発を進… 2021/07/06 循環器
NEWS◎ACP日本支部が調査、会員の3割がバーンアウト コロナ禍での医師のバーンアウトの実態は? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下では、COVID-19診療にあたる医師のバーンアウトが国内外で問題視されている。オンライン開催された米国内科学会(ACP)日本支部年次総会(会期:6月26日~27日)のワークショップ「Well-being championになろう! バーンアウトからチームを守るために… 2021/07/06 感染症
NEWS◎選手が陽性になったら? 観光客が入院したら? 有観客オリンピックへの対応を相次ぎ事務連絡 2021年7月23日~8月8日、8月24日~9月5日に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、一部制限はあるものの「観客あり」で開催する場合の検討が進められている。これに対応して、厚生労働省は6月末に相次いで自治体などに向け事務連絡を発出。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)… 2021/07/05 感染症
NEJM誌から SARS-CoV-2ワクチン接種後に発生したVITTの症例報告 ワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症は高齢者にも起こる SARS-CoV-2に対するアデノウイルスベクターワクチン接種に伴うまれな有害事象として、ワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)が生じることが報告されている。カナダMcMaster大学のAlex Bourguignon氏らは、AstraZeneca社のChAdOx1 nCoV-19ワクチン接種後にVITTを発症した3人の高齢患者に… 2021/07/05 感染症
2021年7月2日号 コロナワクチンを2回打ったその後は? 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの接種が進んでいる。医療者や高齢者の接種にめどが付き、65歳未満の希望者への接種も進む。ワクチンを2回接種したら、コロナ前の社会に戻るのだろうか?… 2021/07/03 感染症
medRxivから 飛沫感染予防のパーティションが感染リスクを増やす可能性あり COVID-19小規模クラスターが発生したオフィスでの換気計測実験 電気通信大学の石垣陽氏らは、宮城県で報告された小規模クラスターの発生現場の環境について検討し、換気が不十分な室内環境では、SARS-Cov-2感染予防のために設置したビニールシートやアクリル板のパーティションにより室内気の滞留が起こり、逆に感染リスクを高める可能性があると報告した。シ… 2021/07/02 感染症
インタビュー◎免疫のエキスパートに聞くアフターワクチン COVID-19とワクチンのあり方を考える 広島大学大学院医系科学研究科免疫学教授の保田朋波流氏に聞く 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染し、回復した患者の血清を解析すると、軽症例では中和抗体が認められないケースがあり、重症例ほど効果の高い抗体ができている。既感染者の血清を調べると、時間の経過とともに中和活性が下がっていく。ワクチン接種者の血清を調べると、中和抗体価が下が… 2021/07/02 感染症
学会トピック◎第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021) 新規GLP-1薬efpeglenatide、心血管リスク抑制 exendin-4由来製剤では初、AMPLITUDE O試験 新規グルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬であるefpeglenatideの心血管安全性を評価したAMPLITUDE O試験の結果が明らかになった。バーチャル開催された第81回米国糖尿病学会学術集会(ADA2021、会期:6月25~29日)で、カナダ・マクマスター大学のHertzel C. Gerstein氏らが発表した。主要… 2021/07/02 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から COVID-19小児患者の入院と重症化の危険因子 1型糖尿病、心臓先天異常、肥満などのリスクが高い 米国疾病予防管理センター(CDC)のLyudmyla Kompaniyets氏らは、Premier Healthcare Databaseを利用して、2020年3月~2021年1月にCOVID-19で入院した18歳未満の小児患者4万3465人のデータを調べ、重症化に関連する基礎疾患や合併症を検討したところ、特にリスクが高い疾患は1型糖尿病、心臓先天… 2021/07/01 感染症
インタビュー◎新型コロナワクチン接種後にやってくるウィズコロナ時代を予想する ワクチン接種後の社会はどうなる? 大阪健康安全基盤研究所理事長の朝野和典氏に聞く 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界中に広がり始めてから1年も経過しないうちにmRNAワクチンが開発され、世界中で接種が進んでいる。国内でも既に医療者や高齢者の多くは接種を完了し、65歳未満の希望者への接種も始まりつつある。では、mRNAワクチンを2回接種したら、それでコロナ前の社… 2021/07/01 感染症
リポート◎新型コロナワクチンの開発動向から見るポスト・mRNAワクチン なぜ最初に登場したのがmRNAワクチンだったか 2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はその後、世界中にまん延したが、1年未満でワクチンが開発され、世界中で接種に使われている。これまで様々な感染症に対してワクチンが開発されているが、主に生ワクチン、不活性化ワクチン、組換え蛋白ワクチンだった。今回、なぜmRNAを… 2021/07/01 感染症