随時更新中:COVID-19関連論文まとめ 日経メディカルOnlineで紹介した論文をまとめて読めるように一覧にしました。今後も新たな論文が追加されたら随時更新していきます。 2020/08/31 感染症
学会トピック◎欧州心臓病学会会議(ESC2020) SGLT2阻害薬エンパグリフロジンも抗心不全薬に HFrEF患者の心血管死亡+心不全入院を25%抑制、EMPEROR-Reduced試験 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンの投与により、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者の心血管イベントリスクが25%、有意抑制された。日本も参加した20カ国による国際共同第3相試験EMPEROR-Reducedの結果で、インターネット上で開催された欧州心臓病学会会議(ESC2020、会期:8月29日~9月1日… 2020/08/31 循環器
NEJM誌から ニュージーランドのCOVID-19対策が成功した訳 OECD加盟国の中で患者数と死者数が最も少なかった理由を検討 ニュージーランド(NZ)は、国全体で厳格なロックダウンを実施し、いったんは市中感染者を完全にゼロにすることに成功し、その状態を102日間維持できた。ニュージーランドOtago大学のMichael G. Baker氏らは、NZがどのようにそれを達成したのかをNEJM誌電子版にcorrespondenceとして2020年8月7日… 2020/08/31 感染症
学会トピック◎第56回日本肝臓学会総会 肝線維化が軽度の早期NASHを拾い上げられるマーカーを同定 「肝線維化が進展していない非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)の非侵襲的な早期診断マーカー候補が同定された」──。8月28日から29日にかけて大阪市で開催された第56回日本肝臓学会総会で、… 2020/08/31 消化器
1分解説◎アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)とは? 新規心不全治療薬「ARNI」のエンレストが発売 2020年8月26日、新規心不全治療薬であるアンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(商品名エンレスト)が発売された。標準的な治療を受けている慢性心不全患者を適応としている。同薬は既に100カ国以上で承認されており、欧米のガイドラ… 2020/08/28 循環器
NEWS◎再生心筋細胞移植の臨床研究を厚労省が承認 iPS細胞由来の心筋球の移植、年内に1例目を実施予定 慶應義塾大学のグループが計画中の「難治性重症心不全患者を対象とした同種iPS細胞由来再生心筋球移植の安全性試験」の実施が厚生労働省によって認められた。同臨床研究は、難治性重症心不全の治療のために移植する再生心筋細胞およびその移植方法の安全性を検討するもの。2020年8月27日、オンラ… 2020/08/28 循環器
Science誌から 感冒のウイルス感染がCOVID-19に影響する? HCoVs感染によるメモリーT細胞がSARS-CoV-2のエピトープにも反応 米国La Jolla Institute for ImmunologyのJose Mateus氏らは、末梢血単核細胞(PBMC)の実験系を用いてSARS-CoV-2のエピトープ(抗原決定基)を142種類同定し、これらの一部は、軽い感冒を起こす既知のコロナウイルス(HCoVs)に感染した際に生じたメモリーT細胞とも交差反応を起こすと報告した。… 2020/08/28 感染症
日本専門医機構が臨床研究医コースの詳細を発表 来年度の専攻医の募集は11月に 日本専門医機構は2020年8月24日、定例の記者会見で来年度から新たに設置する臨床研究医コースについて、9月23日をめどに募集を開始することを明らかにした。10月半ばに合格者を発表し、その後通常の専攻医の募集を開始する。 臨床研究医は、将来研究に従事することを前提とした専攻医。臨床研究… 2020/08/27 医師のキャリア
対談◎金沢大学附属病院の朝倉英策氏・金沢春日クリニックの小川晴彦氏 検査血液学から見たCOVID-19治療戦略 ヘパリンとナファモスタット併用の「ヘパナ療法」に期待 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床では、サイトカインストームに加えて血栓症の多発も課題となります。第21回日本検査血液学会学術集会の大会長を務めた金沢大学附属病院臨床教授の朝倉英策氏と呼吸器内科専門医として朝倉氏とともに共同研究に取り組む金沢大学医薬保健学域医学類 臨床教… 2020/08/27 感染症
【動画】トレンド◎CTガイド下IVR用ロボットの治験が進行中 穿刺ロボット「Zerobot」で術者CT被曝ゼロへ CTなどの画像診断装置を用いながら腫瘍に針を穿刺し治療を行うIVR(インターベンショナル・ラジオロジー[画像下治療])の分野でも、ロボットの導入が始まろうとしている。岡山大学で開発が進む「Zerobot」は、術者が遠隔操作しながら患者の腫瘍に針を刺し、生検やアブレーション治療を行うこと… 2020/08/27 放射線科
bioRxivから コロナウイルスの抗体は交差反応するか? 従来のコロナウイルス感染者とCOVID-19患者の抗体を調べる 英国Francis Crick InstituteのKevin W. Ng氏らは、COVID-19確定例の血清とSARS-CoV-2非感染者の血清を用いて、高感度フローサイトメトリーを利用した抗体検査を行い、非感染者の一部が、SARS-CoV-2のスパイク蛋白質(S)に反応する抗体を保有すること、それらはSARS-CoV-2中和活性を持つことを示… 2020/08/27 感染症
感染症コンサルタントの岸田直樹氏に聞く コロナで診療所が淘汰されてはいけない 感染対策のサポートの充実を ウィズコロナ時代では、診療所における風邪診療のあり方も変容を迫られている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は普通の風邪と症状が似ており、その判別が難しいからだ。診療所での風邪診療に対する心構えや注意点について、感染症コンサルタントの岸田直樹氏に話を聞いた。… 2020/08/26 感染症
トレンド◎生活不安におびえるがん患者に役立つお金の情報 医療者などが集まりがん治療に関わる制度の情報を提供 がんは生命や健康を脅かす病であると同時に金銭事情や仕事を含めた生活全般をも脅かす病である。こうした医療以外の様々な悩みを抱える患者のために活動する医療者や社会保険労務士などが設立したのがNPO法人「がんと暮らしを考える会」。同会の活動の概要と、がん患者が抱える生活不安について聞… 2020/08/26 医師・患者関係
Lancet Respiratory Medicine誌から SARS-CoV-2ウイルス量は患者の死亡率に関連 COVID-19患者1145人の定量的RT-PCR検査結果を分析 SARS-CoV-2を検出するRT-PCR検査の結果は、陽性か陰性かを告げる定性検査として利用されることが多いが、RT-PCRは陽性患者の標本中に存在するウイルス量の定量を可能にする。米国Icahn School of Medicine at Mount SinaiのElisabet Pujadas氏らは、定量的RT-PCR検査を行い、診断が確定した患者の… 2020/08/26 感染症
【動画】トレンド◎「触覚」を持つロボットが日本上陸 第2の手術支援ロボット「センハンス」の実力 器具は既存の腹腔鏡と兼用、ランニングコスト軽減に期待 埼玉医科大学国際医療センターが日本で初めて導入した「センハンス・デジタル・ラパロスコピー・システム」は、「ダビンチ・サージカル・システム」(ダビンチ)に続く新たな手術支援ロボット。腹腔鏡の延長線上で、手振れなく安定的な手技を可能にするというコンセプトで開発された。患部に触れ… 2020/08/25 外科
学会トピック◎第63回日本腎臓学会 CKD15万人を5年間追跡できるデータベースが腎臓学会にはある CKD患者のゲノム、血漿、尿のバイオバンクの整備も開始 日本腎臓学会は、国内の慢性腎臓病(CKD)患者のデータベース登録を進めている。このデータベースを使えば、日本におけるCKD患者の診療実態をはじめ、治療内容と予後との相関解析などに用いられるなど、診療に関する新しいエビデンスの発見に繋げられる。大学病院の電子カルテのデータベースから… 2020/08/25 腎・泌尿器
リポート◎企業の在宅勤務推進の影響大きく賃料も重荷に 患者激減に見舞われたオフィス街の診療所の今 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴う受診抑制で、多くの診療所が大幅な患者減に見舞われた。その影響度は診療科目や立地により異なり、立地面でとりわけ厳しい状況に追い込まれたのが、企業の在宅勤務推進などで以前より人影が薄くなった大都市の中心部で開業する診療所だ。緊急事… 2020/08/25 医療経営
インタビュー◎COVID-19による診療所の患者減少への対処策 患者減への対応は「減らなかった層」の分析から 株式会社メディヴァ取締役の小松大介氏に聞く 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大で、多くの診療所が大幅な患者減少に見舞われた。患者数がまだ十分に回復しない中、どう対処すべきか悩んでいる経営者は少なくない。医療機関のコンサルティングを手掛けるメディヴァ取締役の小松大介氏に、今後対応策を講じる上でのポイントを聞… 2020/08/24 医療経営
JAMA Network Open誌から COVID-19診療担当者のバーンアウト有病率調査 聖路加国際病院の調査で医療従事者の約3割が燃え尽きに該当 聖路加国際病院の松尾貴公氏らは、同病院でCOVID-19パンデミックの最前線に勤務していた医療従事者のバーンアウトの有病率を調査し、医師よりもほかの医療従事者の有病率が高かったと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に2020年8月4日に掲載された。… 2020/08/24 感染症
トレンド◎ロボット支援手術の保険適用範囲が拡大 ロボットが真価を発揮する膵臓の超高難度手術 2020年4月に新たに保険適用されたロボット支援手術の術式の中でも、インパクトが大きいとされているのが膵臓癌の手術だ。中でも、腹腔鏡手術では非常に難度が高い「膵頭部腫瘍切除術(膵頭十二指腸切除術)」について、保険診療としてロボット支援手術を実施できるようになったことで、ロボット支… 2020/08/21 外科
トレンド◎開発中の薬剤は失敗続き…… NAFLD/NASH特異的治療の新たな標的は? 横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室主任教授の中島淳氏に聞く 日本における非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)の患者数は2000万人に上るとされ、肥満人口の増加に伴って増加傾向にある。一方で、NAFLD/NASHに対する治療薬として承認された薬剤は今のとこ… 2020/08/20 消化器
来年2月末が締切の県が多いが、大阪・大分は9月末まで 「新型コロナ慰労金」の申請をお忘れなく! 多くの都道府県で、2020年7月から「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金交付事業」(以下、新型コロナ慰労金事業)の申請受付が始まった。医療機関において患者と接する医療従事者や職員に対し、1人につき5万~20万円が支給される。申請は原則として医療機関単位で、国民健康保険団体連合会… 2020/08/20 医療経営
厚労省が働き方改革における地域医療への影響を調査 大学勤務医の3割が兼業込みで時間外労働年960時間超 厚生労働省は7月31日、2つの大学病院を対象とした「医師の働き方改革の地域医療への影響に関する調査」の結果を公表。大学病院と兼務先の労働時間を通算した場合、時間外労働時間が年960時間を超過する医師が多く見られたことを明らかにした。… 2020/08/20 医療提供体制
岩手医科大学理事長の小川彰氏に聞く 大学病院を守らねば地域医療は崩壊してしまう 「大学病院で働く医師については、時間外労働の上限が年間960時間の場合には、副業・兼業のために別枠で年間420時間まで認める制度を導入すべき」──。2020年6月、日本医師会の「医師の特殊性を踏まえた働き方検討委員会」が提言をまとめた。医師の働き方改革では、2024年から時間外労働の上限規… 2020/08/20 医師の職場環境
JAMA誌から 米国の学校閉鎖はCOVID-19対策に役立った 実施後に各州の発症率と死亡率は減少したが他の政策の影響は否定できず COVID-19パンデミックに対する対策の1つとして、有効性を示したエビデンスはないままに、世界各国で学校閉鎖が行われた。米国Cincinnati Children’s Hospital Medical CenterのKatherine A. Auger氏らは、小中学校の閉鎖がCOVID-19の流行に与えた影響を調べるために、全米50州の人口10万人当たり… 2020/08/19 感染症
シリーズ◎座談会「心不全緩和ケア時代と医師の役割」《動画版4》 【動画】医師に求められる緩和ケアのスキルとは 座談会の最終回です。心不全の緩和ケアにおける医師の立ち位置についても議論します。(19分44秒) 2020/08/19 循環器
「2019年社会医療診療行為別統計」を基に在宅医療の提供実態を分析 在宅医療の診療報酬、2020年にも1兆円突破へ 厚生労働省は2020年6月24日、「2019年社会医療診療行為別統計」を公表した。2019年6月審査分レセプトのうち、オンラインまたは電子媒体で請求されたレセプトにおける在宅医療関連の診療報酬項目の算定状況を基に、在宅医療の提供実態を分析する。… 2020/08/19 在宅医療
インタビュー◎せん妄の適切な評価法の習得を わいせつ事件を「明日は我が身」にしないために 国立がん研究センター東病院精神腫瘍科長の小川朝生氏に聞く 準強制わいせつ罪に問われ、一審で無罪判決となっていた柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医に対する控訴審判決で、東京高裁は一審無罪判決を破棄、懲役2年を言い渡した。弁護団は上告の意向だが(関連記事:準強制わいせつ罪に問われた乳腺外科医弁護団の主張)、もしも、わいせつ行為はな… 2020/08/18 医師・患者関係
Ann Intern Med誌から COVID-19患者の危険因子は65歳未満の肥満 CRP、ESR、Dダイマー、トロポニンと肥満の関連は見られず 米国Columbia大学Irving Medical CenterのMichaela R. Anderson氏らは、ニューヨーク市内の2病院に入院したCOVID-19患者のBMIと、気管挿管または死亡の関係を検討する後ろ向きコホート研究を行ったところ、肥満者のリスクが有意に高く、リスク上昇が有意になるのは65歳未満の肥満者だったと報告し… 2020/08/18 感染症
インタビュー◎日本感染症学会の提言をまとめた石田直氏に聞く インフルと新型コロナ同時流行、最大限の警戒を 今冬のインフルエンザ診療は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との同時流行という難題に直面し得ます。「流行が重なれば重大な事態になる」と危惧する日本感染症学会は、その対処法を提言「今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて」として発表しました。提言をまとめた委員会の委員長を務め… 2020/08/17 感染症
インタビュー◎ロボットが変える外科手術の未来 ロボットは外科医育成と手術均てん化の鍵になる 手術支援ロボットは外科医療をどう変えるのか──。消化器外科領域のロボット支援手術の第一人者である袴田健一氏(弘前大学大学院医学研究科消化器外科学教授)は、ロボットを活用した外科医育成や、遠隔手術の実現に向けた産官学合同のプロジェクトを推進している。同氏に、ロボットが威力を発… 2020/08/17 外科
JAMA Cardiology誌から COVID-19回復者の多くに心臓MRI画像で異常 ドイツの大学病院で回復者100人を追跡して検査 ドイツFrankfurt大学病院のValentina O. Puntmann氏らは、COVID-19から回復した患者に心筋障害が存在するかどうかを検討する前向き観察コホート研究を実施し、診断日から中央値71日の時点で行った心臓MRI検査では、78%の患者に異常が見られたと報告した。結果はJAMA Cardiology誌電子版に2020年7… 2020/08/17 感染症
2020年8月号スペシャルリポートより《4》 間もなく登場の経口GLP1薬は普及するか 同成分の注射薬も単回使用製剤で発売に ついに我が国でも、近く経口GLP-1受容体作動薬が使えるようになる。ノボノルディスクファーマは2020年6月、週1回投与型GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド注射薬(商品名オゼンピック、上写真6)の発売とともに、同じ成分であるセマグルチドの経口薬(商品名リベルサス、上写真7)の国内承認を… 2020/08/14 代謝・内分泌
NEWS◎臨床研修制度と専門医制度が影響か 博士号を取得する慶應大卒医師は20年で半減 医師が大学院に進学しなくなり、研究を行わなくなったと言われて久しい。だが、実際にどの程度の医師が大学院に進学したかについてまとめた研究は少ない。慶應義塾大学医学部医学教育統轄センター教授の門川俊明氏が慶應大学医学部での博士号取得の状況を1997年と2017年とで比較したところ、1997… 2020/08/13 医師のキャリア
シリーズ◎続けられてますか? NAFLD/NASHの治療(その2) 糖尿病合併NAFLDにメトホルミンは非推奨? 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対する適応が認められた治療薬は現状では存在せず、生活習慣の改善や食事・運動療法による減量、基礎疾患がある場合にはその治療が主な介入方法となる。… 2020/08/13 消化器
2020年8月号スペシャルリポートより《3》 何が変わった?「超超速効型」インスリン 新たな添加剤により作用発現がより速く 基礎インスリン分泌と食後の追加インスリン分泌をそれぞれインスリン注射で補う強化インスリン療法では、毎食前に超速効型インスリンが使われる。この超速効型に関して、添加剤によって現行製品よりもより速い血糖降下作用が得られるとうたう新製品が登場した。2020年2月にノボノルディスクファー… 2020/08/13 代謝・内分泌
シリーズ◎座談会「心不全緩和ケア時代と医師の役割」《動画版3》 【動画】緩和ケアは完全な終末期に行うものではない 今回は、心不全緩和ケアの取り組みを地域に広げていくためにどうすればよいか、4人の議論は進みます。(16分11秒) 2020/08/13 循環器
JAMA Network Open誌から COVID-19の流行は顔を触る動作を減らした 各国のビデオ映像を用いてマスク着用率と顔に触れる動作を流行前と比較 中国中山大学附属第三病院のYong-Jian Chen氏らは、中国、日本、韓国、西欧、米国で、パンデミック前とパンデミック期間中のビデオ映像を比較する横断研究を行い、米国以外の国ではパンデミック期間中にマスクの着用率が増加しており、顔を触る動作は減少していたと報告した。結果はJAMA Network … 2020/08/13 感染症
NEWS◎メディカロイド開発の手術支援ロボットが発売へ 初の国産手術支援ロボット「hinotori」が承認 国産初の手術支援ロボット「hinotori」が2020年8月7日、製造販売承認を取得した。早ければ8月中にも発売される見通しで、まず泌尿器科領域を対象に市場導入を目指すとしている。hinotoriを開発したメディカロイド(本社:神戸市中央区)と、同社の共同出資会社であるシスメックス(本社:神戸市中… 2020/08/12 外科
2020年8月号スペシャルリポートより《2》 重症低血糖に鼻からグルカゴン投与 手技も容易、注射薬に取って代わる可能性 2020年3月、低血糖時の救急処置に用いるグルカゴン製剤として、初の点鼻薬となるバクスミー(商品名、上写真3)が承認された。メーカーの日本イーライリリーでは、薬価収載後速やかに発売するとしている。本薬剤は容器の先端を鼻腔内へ挿入し、注入ボタンを押すことでグルカゴン粉末の噴霧が完了… 2020/08/12 代謝・内分泌
トレンド◎COVID-19、重症化してしまう機序は? 重症化例でなぜサイトカインが暴走する? 米Yale大学医学部免疫生物学部門Waldemar Von Zedtwitz冠教授の岩崎明子氏に聞く 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者の多くは無症状もしくは軽症で済むとされるが、重症化してしまうケースも一定程度存在する。こうした重症化例と重症化しない例にどんな違いがあるのだろうか。免疫反応に詳しい米Yale大学医学部免疫生物学部門Waldemar Von Zedtwitz冠教授の岩崎明子… 2020/08/12 感染症
JAMA Intern Medicine誌から SARS-CoV-2抗体検査での米国の推定感染者数 抗体保有率から推定された感染者数は報告された患者数の6~24倍 米国疾病管理予防センター(CDC)のFiona P. Havers氏らは、米国の10地域で日常診療の一環として採取された血液検査標本を用いて住民のSARS-CoV-2抗体保有率を調べ、地域でのCOVID-19患者数と比較し、実際の感染者数は報告された患者数の6~24倍だったと推定した。結果はJAMA Intern Medicine誌電… 2020/08/12 感染症
インタビュー◎京都ALS女性患者の嘱託殺人事件で再考する 患者の「治療をやめたい」への対応法 東京大学大学院人文社会系研究科上廣死生学・応用倫理講座特任教授の会田薫子氏に聞く 7月23日、医師2人が嘱託殺人容疑で逮捕された。報道によれば、SNSで知り合った筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼を受けて、胃ろうから睡眠薬を過量投与して死亡させた疑いがあるという。実のところ、医療者なら誰しも「治療をやめたい」「死にたい」と患者に言われた経験があるのではな… 2020/08/11 医の倫理
シリーズ◎忘れられないカルテ 「先生に背中をさすってもらったことが一番の治療だった」 あらまき内科クリニック(滋賀県湖南市)院長 荒牧陽氏 医師なら誰にでも「忘れられないカルテ」がある。後日、冷や汗をかいた症例、奇跡的にうまくいった自慢の症例、「なぜあのとき…」と今でも後悔している症例、などなど。ことあるごとに思いだし、医師としての自分の成長を支え続けている、心に残るエピソードを集めた。… 2020/08/11 代謝・内分泌
Lancet誌から 英国のCOVID-19ワクチンのフェーズ1/2試験 効果が期待される結果でフェーズ3試験に進む 英国Oxford大学のPedro M Folegatti氏らは、同大学とAsreaZeneca社が臨床開発を推進しているCOVID-19ワクチンAZD1222(以前の開発コードはChAdOx1 nCoV-19)に関する単盲検のフェーズ1/2試験の速報をまとめ、接種を受けた多くの人が液性免疫と細胞性免疫の両方が刺激されていたと報告した。結果は… 2020/08/11 感染症
2020年8月号スペシャルリポートより《1》 インスリン+GLP1薬合剤が提案する新戦略 「最初の注射薬」としても使用可能に 持効型インスリンとグルカゴン様ペプチド(GLP)-1受容体作動薬の合剤や点鼻グルカゴン、吸収がより速まった超速効型インスリン、経口GLP-1受容体作動薬など、昨年から新規糖尿病治療薬の承認・発売が相次いでいる。キーワードは、「使いやすさの向上」だ。… 2020/08/11 代謝・内分泌
インタビュー◎「COVID-19は空気感染する」とWHOが初めて言及した背景は?(Part.2) 「空気感染」を誤解していませんか? 国立病院機構仙台医療センターの西村秀一氏に聞く 2020年7月6日、豪州、欧米、中国、日本などの研究者有志が、「It is Time to Address Airborne Transmission of COVID-19」と題した声明をClinical Infectious Disease誌に発表。COVID-19のairborne伝搬による感染、いわゆる空気感染に対応すべきと訴えた。具体的には、「公共施設やオフィススペ… 2020/08/08 感染症
インタビュー◎「COVID-19は空気感染する」とWHOが初めて言及した背景は?(Part.1) 空気感染、「3密」と言ってるのだから認めて当然でしょ 国立病院機構仙台医療センターの西村秀一氏に聞く 2020年7月6日、豪州、欧米、中国日、日本などの研究者有志が、「It is Time to Address Airborne Transmission of COVID-19」と題した声明をClinical Infectious Disease誌に発表。COVID-19のairborne伝搬によるinfectionsすなわち空気感染に対応すべきと訴えた。具体的には、「公共施設やオフィ… 2020/08/07 感染症
トピック◎レジストリ研究、COVIREGI-JPの中間解析 日本のCOVID-19入院例から見えてきたもの 男性や高齢者、喫煙者の場合に重症化しやすい 日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院患者でも、男性や高齢者、喫煙者の場合に重症化しやすい──。国立国際医療研究センターが2020年8月6日に公表したレジストリ研究(COVIREGI-JP)の中間解析によって、このような日本のCOVID-19入院例の特徴の一端が明らかになりました。… 2020/08/07 感染症
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) HFpEF患者の心房細動に対してもアブレーションは有効 左室駆出率(EF)が保たれた心不全(HFpEF)に合併する心房細動に対してもアブレーション治療は、死亡率の低下や予後の改善が期待できることが示された。ウェブサイト上で開催された第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020、会期:7月27日~8月2日)で、京都第二赤十字病院循環器内科の井上啓司氏… 2020/08/07 循環器
Lancet誌から 中国のCOVID-19ワクチンのフェーズ2試験 9割超がSARS-CoV-2抗体陽性になり、中和抗体、細胞性免疫も誘導 中国CanSino Biologics社と中国Beijing Institute of Biotechnology (BIB)が開発している、アデノウイルス5型をベクターとするCOVID-19ワクチンを健康な成人に投与した二重盲検のフェーズ2ランダム化比較試験で、安全性と免疫原性が確認された。中国江蘇省疾病管理予防センターのFeng-Cai Zhu氏… 2020/08/07 感染症
オンライン診療の特例措置は当面継続へ 「おおむね2次医療圏の患者に」など指導は強化 2020年8月6日、厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」が開催され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下で特例・時限的に認められている電話・オンライン診療に関する議論が行われた。現在、行われている特例・時限的な対応は「感染が収束する… 2020/08/07 行政・制度
NEJM誌から デキサメタゾンがCOVID-19患者の死亡率を減少 ただし、酸素投与が必要ない患者には利益がなさそう 英国Oxford大学のPeter Horby氏らは、英国で進行中のCOVID-19入院患者を対象とするオープンラベルのランダム化比較試験RECOVERYで、通常のケアに加えてデキサメタゾンを投与すると、侵襲的な換気治療を受けているグループの28日死亡率を減らしていたと報告した。速報の結果はNEJM誌電子版に2020年… 2020/08/06 感染症
シリーズ◎続けられてますか? NAFLD/NASHの治療(その1) NAFLD、毎食ごはん一口減でも肝機能改善? 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対する適応が認められた治療薬は現状では存在せず、生活習慣の改善や食事・運動療法による減量、基礎疾患がある場合にはその治療が主な介入方法となる。… 2020/08/06 消化器
1分解説◎ポビドンヨードうがいは「かぜ予防に効果なし」というデータも 「ヨードうがい推奨会見」、患者にどう伝える? 2020年8月4日に大阪府が行った「ヨードうがい推奨会見」が波紋を呼んでいる。 会見では、大阪府立病院機構・大阪はびきの医療センターが行った研究結果を紹介。大阪府の宿泊療養施設に入っている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の軽症患者41人に対し、ポビドンヨードを含むうがい薬を用い… 2020/08/05 感染症
シリーズ◎座談会「心不全緩和ケア時代と医師の役割」《動画版2》 【動画】循環器医に求められる症状緩和と意思決定支援 「心不全緩和ケア時代と医師の役割」の動画版、2回目は心不全緩和ケアにおける。医師の役割について解説します(17分15秒:今回の動画のテキストはこちら)。 2020/08/05 循環器
NEWS◎日本感染症学会が提言を発表 インフルエンザとCOVID-19の同時流行に備えよ 日本感染症学会は8月3日、11月以降のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の同時流行に焦点を当てた提言「今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて」を発表。インフルエンザとCOVID-19の相違点を明確にし、COVID-19流行レベルの定義や新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検査の適応… 2020/08/04 感染症
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) コロナ禍を機に「デュアルモード社会」の実現を 多摩大学大学院の田坂広志氏が特別講演 このコロナ危機という逆境の中で、我々は何をつかむか、いかに成長するのか。いま、そのことが我々に問われている──。第84回日本循環器学会学術集会(ライブ配信、7月27日~8月2日)の特別講演で、多摩大学大学院名誉教授の田坂広志氏が発したメッセージです。「デュアルモード社会」を提唱する田… 2020/08/04 感染症
BMJ誌から ソーシャルディスタンスはどのくらい有効か? 政策介入により149カ国のCOVID-19新規発症者を13%減らしたと推定 英国Oxford大学のNazrul Islam氏らは、COVID-19パンデミックに対して、世界各国が実施したフィジカルディスタンス(またはソーシャルディスタンス)政策とCOVID-19の発症率を検討するために分割時系列解析を行い、学校の閉鎖、職場の閉鎖、公共イベントや集会の制限、都市封鎖(ロックダウン)な… 2020/08/04 感染症
シリーズ◎見直してみませんか? NAFLD/NASHのスクリーニング(その2) 今や生活習慣病患者全例で腹部超音波は必須 潜在患者数の多さが指摘される非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)。進行すると肝硬変や肝癌に至ることもあるため、早期発見・治療が重要となる。 「生活習慣病を診る機会のある医師は100%、N… 2020/08/04 消化器
医師4646人に聞いた「COVID-19ワクチンの国内承認はいつだと予想する?」 COVID-19ワクチン承認は「来春に期待」が3割、効果には疑問の声も 多くの企業が開発を急いでいる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン。日経メディカル Onlineの会員医師にワクチン第1号が国内で承認される時期の予想を聞いたところ、4646人が回答。「来年春まで」と答えた医師は30.3%、「来年夏から年末まで」が41.8%だった。… 2020/08/04 感染症
学会トピック◎第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020) 心不全治療のターゲットとして腸内細菌酵素が有望か 心不全の治療法開発において、腸内細菌の持つ酵素が新たなターゲットになるかもしれない。7月27日からオンライン開催されている第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020)で、心不全の増悪因子と考えられている腸内細菌関連代謝物トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)の生成経路のうち、腸内細菌の… 2020/08/03 循環器