シリーズ◎医師の働き方改革 「3要件」を満たす業務からタスクシフトの可否を議論へ 厚生労働省は2019年12月25日、第4回「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」を開催。現行制度では実施できない業務の安全性などについて議論した。 2019/12/27 医師の職場環境
トレンド◎経腸栄養剤に少量でも高カロリー・高蛋白の「新顔」 イノラス登場で選択肢広がる高齢者の栄養管理 患者ごとに病態や栄養剤の特徴を考慮し使い分けを 少量でも高カロリーで高蛋白の経腸栄養剤「イノラス」の登場によって、高齢者の栄養管理の選択肢が広がった。低栄養が問題となる高齢患者の増加に伴い、医療機関では病態に合わせた栄養剤の使い分けと、コンプライアンスを高める工夫が必要だ。… 2019/12/26 医薬品
ニュース追跡◎タウ凝集と脳の萎縮を加速する「CAPON」 アルツハイマー病治療に新たな標的が浮上 今年11月に開催された日本認知症学会で、ひときわ注目を集めたセッションがある。シンポジウム「タウオパシーの成因と病態」がそれだ。中でも参加者の関心が高かったのが、理化学研究所脳神経科学研究センター神経老化制御研究チームの橋本翔子氏らの発表だった。… 2019/12/24 精神・神経
日産婦のカンボジアの医療支援の実情は? 国立国際医療研究センターの藤田則子氏に聞く 2019年1月のWHO執行理事会は加盟国70か国以上の賛同を得て、子宮頸癌の排除に向けた世界的な戦略を策定することを定めた 。2030年までにHPVワクチン、子宮頸癌検診、子宮頸癌治療を進めていくことで、子宮頸癌の死亡者数を30%減らすことがその目標だ。日本でも子宮頸癌排除に向けて、11月には国… 2019/12/20 海外
AHA2019報告◎安定狭心症に対するPCI論争再燃か? 「虚血あっても血行再建は無効」の結論に衝撃 ISCHEMIA試験の結果に多くの循環器内科医は困惑隠せず 安定狭心症で心筋に中等度以上の虚血があっても、経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)などを行った血行再建群と薬物治療のみの保存的治療群で長期予後に差はなかった──。2019年11月の米国心臓協会学術集会(AHA2019)で発表されたISCHEMIA試験の結果が、PCIに携わる循環器医に今、大きな衝… 2019/12/19 循環器
先進医療から差額ベッドなどと同じ扱いに移行 「白内障への多焦点眼内レンズ」が選定療養に 厚生労働省の中央社会保険医療協議会が12月13日に開かれ、白内障に対する多焦点眼内レンズの使用を2020年4月から選定療養に位置付けることが大筋で了承された。多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズの材料費の差額部分を自費負担にして、単焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術に関する保険診療(片… 2019/12/18 眼科
トレンド◎世界初の抗体医薬の花粉症治療薬 日本発「重症花粉症にゾレア」発進、薬価は? 抗体医薬であるオマリズマブ(商品名ゾレア)が、花粉症治療薬として登場した。季節性アレルギー性鼻炎に対する効果は、「ゾレアによって抗ヒスタミン薬の服用が不要になる」ほどだという。重症者には福音となるものの、従来薬と比べるとかなり高額な同薬を、実際に使用する際の注意点などをまと… 2019/12/17 アレルギー・免疫
NEWS◎経心尖アプローチのデバイス「NeoChord」を用いた国内初症例を実施 国内初、人工心肺を用いずに僧帽弁形成術に成功 早期からの介入で心不全の進行抑制に期待 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、僧帽弁閉鎖不全症の患者2人に対して、経心尖部アプローチで心臓拍動下で僧帽弁形成術を行うデバイス、「NeoChord」を使用した手術を国内で初めて実施し、成功させた。僧帽弁形成術を人工心肺を用いずに心臓拍動下で実施したのも国内初。12月… 2019/12/17 循環器
シリーズ◎2020診療報酬改定 診療報酬改定率が決定、本体は0.55%の引き上げ 「救急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応」に0.08%を確保 加藤勝信厚生労働相は12月17日、2020年度診療報酬改定率を発表した。技術料に当たる本体部分を0.55%引き上げる一方で、薬価を0.99%(市場拡大再算定の見直し等を含む)、医療材料を0.02%引き下げる。2020年度改定の基本方針では、「医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」が重点課… 2019/12/17 行政・制度
トレンド◎ASN2019で新たな報告相次ぐ RA系抑制とは違う腎保護治療が見えてきた 川崎医科大学腎臓・高血圧内科学教授の柏原直樹氏に聞く これまで腎障害を治療する薬剤はなく、血圧や血糖などの管理のほか、尿蛋白を抑えるRA系阻害薬の使用ぐらいしか選択肢はなかった。 2019/12/16 腎・泌尿器
シリーズ◎医師の「働き方改革」 現行法では兼業・副業の医師の時間外労働は「通算」 厚労省「働き方改革推進に関する検討会」が議論、B水準などの評価結果のイメージも 厚生労働省の「医師の働き方改革の推進に関する検討会」が12月2日に開催され、(1)複数医療機関に勤務する医師の時間外労働の取り扱い、(2)複数医療機関に勤務する医師への追加的健康確保措置のあり方、(3)医師の時間外労働時間上限の特例水準を適用する病院を指定する際に、勤務環境改善の… 2019/12/13 行政・制度
特集◎新型医療訴訟がやって来た《3》画像診断報告書見落とし 見落としは99.9%医療側の過失、どう対策する? 画像診断に対する放射線科読影リポートの記載を主治医が見落とし、治療が遅れたことで患者側から訴えられる事案が近年、見られるようになってきた。報告書見落としの経緯がどうであれ、原則、「見落とした」という医療側の過失は免れることができないと考えてよさそうだ。訴訟を起こされる前に、… 2019/12/12 医療安全
シリーズ◎2020診療報酬改定 救急医療管理加算に「重症度スコア」記載を要件化へ 一部項目ではスコアを基に算定対象とならない患者像も明確化する方向 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年12月4日の総会で、救急医療や小児・周産期医療、癌対策、脳卒中、生活習慣病をテーマに、診療報酬上の評価のあり方について議論した。救急医療では、救急医療管理加算の算定時に重症度スコアの記載を要件化したり、重篤な患者や、緊急入院が… 2019/12/11 行政・制度
シリーズ◎2020診療報酬改定 回リハ病棟の実績指数、基準の引き上げ検討 支払い側は入院料2・4・6での要件化求めるも診療側から反対相次ぐ 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年12月6日の総会で、回復期リハビリテーション病棟入院料など入院医療について議論した。リハビリのアウトカムを評価する指標であるリハビリテーション実績指数について、基準の引き上げが厚労省から提案された。支払い側委員は基準の引き上げ… 2019/12/11 行政・制度
インタビュー◎「都市型」の地域医療連携推進法人として今年4月に立ち上げ 「地域包括ケアのプラットフォーム構築目指す」 さがみメディカルパートナーズ・代表理事の服部智任氏に聞く さがみメディカルパートナーズは、神奈川県の県央医療圏(厚木市、大和市、海老名市、座間市など)を活動区域として2019年4月に設立された「都市型」の地域医療連携推進法人(以下、連携推進法人)である。人口減少・少子高齢化が進む地域で、公立・公的病院が主体となり運営する「地方型」とは一… 2019/12/11 医療経営
トレンド◎妊娠初期バセドウ病の管理法が明確化 バセドウ病治療ガイドラインが8年ぶりに改訂 抗甲状腺薬・甲状腺ホルモン薬併用療法の適応も定まる 日本甲状腺学会の「バセドウ病治療ガイドライン」が今年5月、8年ぶりに改訂され、今回初めて、妊娠初期への対応が明記された。同ガイドラインの改訂ポイントを、同学会治療ガイドライン作成グループ委員長を務めた伊藤病院(東京都渋谷区)内科部長の吉村弘氏に聞いた。… 2019/12/10 アレルギー・免疫
学会トピック◎第31回日本糖尿病性腎症研究会 糖尿病の腎機能低下、老若男女の誰が高リスク? 糖尿病患者の腎機能低下に関わるリスク因子のうち、若ければ女性よりも男性が、高齢になるほど肥満が、強いリスク因子となることが示された。 2019/12/09 腎・泌尿器
シリーズ◎2020診療報酬改定 DPCから地ケアへの転棟ではDPC/PDPSを算定 200床以上の病院の地ケア病棟では自院内転棟に一定の制限を設ける方向 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年12月6日の総会で、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料(以下、地域包括ケア病棟入院料)や回復期リハビリテーション病棟入院料などについて議論した。DPC/PDPS(診断群分類別包括評価支払い制度)対象病棟から地域包括ケア病棟に転棟す… 2019/12/06 行政・制度
寄稿◎今シーズンのインフルエンザ診療の要点 幼児のインフルエンザ治療に新たな選択肢が登場 今冬は、ラニナミビルにネブライザ製剤が登場する。昨シーズンから本格使用が始まったバロキサビルマルボキシルは耐性変異ウイルスの出現が懸念され、今冬は特に12歳未満での積極的な投与は推奨されていない。… 2019/12/05 感染症
特集◎「新型」医療訴訟がやって来た《2》高齢者医療を巡るトラブル 高齢者の脆弱性骨折をトラブル化させるその一言 安易な「お年のせい」がかえって不信感を助長することも 高齢化の進展などを背景に、高齢患者に関する医療訴訟やトラブルが目立っている。中でも、骨密度の低下した高齢者が入院中、わずかな外力で気付かないうちに骨折するケース(脆弱性骨折)に対して、「お年のせい」と安易に説明してしまうことで、大きなトラブルに発展することが少なくないようだ… 2019/12/05 医療安全
シリーズ◎2020診療報酬改定 回リハ病棟、FIM得点の患者への説明を要件化か 管理栄養士配置の努力義務は入院料2~6にも拡大する方向 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年11月29日の総会で、回復期リハビリテーション病棟入院料や入退院支援に対する評価のあり方について議論した。回復期リハビリ病棟入院料では、リハビリのアウトカムを適切に評価できるよう、入棟時のFIM得点について患者への説明を要件化する… 2019/12/04 行政・制度
シリーズ◎2020診療報酬改定 地域包括ケア病棟、自院内転棟に一定の制限か 「地域包括ケアにかかる実績」の要件は見直しへ 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2019年11月29日の総会で、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料や回復期リハビリテーション病棟入院料について議論した。地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料(以下、地域包括ケア病棟入院料)では、自院の一般病床からの転棟が多い実態に… 2019/12/03 行政・制度
トレンド◎心筋トロポニン検査の普及で変わる心筋梗塞像 非ST上昇型心筋梗塞「NSTEMI」を侮るな 心電図のST上昇が明らかではなく軽症というイメージがある「非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)」だが、長期予後はST上昇型心筋梗塞(STEMI)より悪い。クレアチンキナーゼ(CK)より高感度な心筋トロポニン検査の普及に従い、NSTEMIと診断される症例は増加する。NSTEMIに対しても、STEMIと同様の厳格な… 2019/12/03 循環器
NEWS◎「細胞スプレー法」による虚血性心筋症治療の医師主導治験を開始 心臓に幹細胞を「スプレー」して心不全を治療 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、冠動脈バイパス手術(CABG)の際に、他家脂肪組織由来の間葉系幹細胞を心臓表面にスプレー状に吹き付ける「細胞スプレー法」を用いた、新たな心不全治療法の医師主導治験を開始する。11月29日に大阪大学において行われた記者会見で、同教授… 2019/12/02 循環器