特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.8≫デング熱 開発進むデングワクチン 世界の患者は毎年1億人にも、待望のワクチンは来年にも実用化か バリ島など東南アジアの観光地から帰国後にデング熱を発症する日本人患者が、毎年200人以上報告されている。国立感染症研究所によると、デング出血熱の報告も近年目立ってきている。 2014/08/28 感染症
リポート◎変わるC型肝炎治療、著効率100%を目指せる時代に C型肝炎はインターフェロンなしで治療可能に 経口薬2剤で治療24週後のウイルス陰性化率は85% 中央社会保険医療協議会は8月27日、経口抗ウイルス薬のアスナプレビル(商品名スンベプラ)とダクラタスビル(ダクルインザ)の薬価収載を承認した。9月2日に薬価収載され、9月中に発売される見込みだ。これら2剤の併用療法は、インターフェロン(IFN)を含む現在の標準治療に近い成績が得られ、… 2014/08/28 消化器
循環器プレミアム8月調査中間報告 「プラスグレル導入済み」は14%、「導入予定あり」は42.3% 5月末に発売となった新規抗血小板薬のプラスグレルの導入率は、8月までの3カ月で14.3%だった。循環器プレミアムが会員に対して実施している「抗血小板薬に関する調査」の中間報告で明らかになった。 2014/08/27 循環器
KEY PERSON INTERVIEW 「ワクチンで予防」が感染制御の基本 ロタワクチンの定期接種化を早く 慶應義塾大学感染症学教室教授 岩田 敏氏 昨年4月の予防接種法改正に伴い3ワクチンが新たに定期接種となったが、海外で定期接種化されているワクチンのうち、いまだ任意接種にとどまっているものも少なくない。 2014/08/27 感染症
リポート◎製造工程で用いられる添加物でアレルギー性接触皮膚炎 ラテックスフリー手袋で手荒れ? 原因となる加硫促進剤を含まない手袋の実用化進む ラテックスフリーの手袋を使っているのに手荒れが生じた経験はないだろうか。今、ゴム手袋の製造工程で用いられる加硫促進剤(ゴム硬化剤)などの添加物が原因で、遅延型のアレルギー性接触皮膚炎が生じることが注目されている。2013年に改訂されたガイドラインにも、添加物による遅延型アレルギ… 2014/08/26 アレルギー・免疫
私の処方◎岡崎啓介氏(岡崎外科消化器肛門クリニック) 頑固な慢性機能性便秘への処方 センノシドの漫然投与は禁物 弱い下剤に替え離脱目指す 患者は長年、慢性機能性便秘に悩まされていた59歳女性。他院でプルゼニド(一般名センノシド)を処方され、週1、2回頓用し排便することが習慣となっていた。 2014/08/26 DI
日本初のエンド・オブ・ライフケア推進事業がスタート 厚生労働省の「人生の最終段階における医療体制整備事業」が8月21日、正式にスタートした。国立長寿医療研究センターを軸に、公募で選ばれた10施設でモデル事業を展開する。自らの最期を迎えようとしている患者に対して本人の希望を尊重した医療を提供する「エンド・オブ・ライフケア(End-Of-Lif… 2014/08/25 循環器
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.7≫劇症型溶連菌感染症 死亡4割の重症感染症 分かってきた発症機序 変異が生じた菌の侵入で発症 劇症型溶血性レンサ球菌感染症(劇症型溶連菌感染症)は、急速に進行し、敗血症性のショックから多臓器不全を生じる重篤な感染症だ。国内では年間100~200人の患者が確認され、うち約40%が死亡している。… 2014/08/21 感染症
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.6≫C. difficile感染症 米国では1万人以上が死亡、便秘が主訴の例も 便移植による再発例治療の臨床研究を慶應大がスタート 入院中の高齢者を突如、死に至らしめる感染症、それがClostridium.difficile感染症(CDI)だ。研究が進んでいる米国では、年間約25万人のCDI患者が発生し、約1万4000人が死亡すると報告されている。 2014/08/20 感染症
発症後4.5時間以内のrt-PA静注療法、年齢や脳梗塞重症度に関わらず転帰良好の割合が上昇 超急性期脳梗塞への静注血栓溶解療法において、発症後4.5時間以内の治療開始が、年齢や脳梗塞重症度に関わらず転帰良好の割合を上昇させ、また4.5時間以内であっても治療開始が早いほど効果がさらに高まることが示された。脳梗塞血栓溶解療法の国際共同研究グループ(Stroke Thrombolysis Trialis… 2014/08/20 循環器
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.5≫E型肝炎 市販のブタ肉にも感染リスク 約半数は感染経路不明、急性肝炎ではHEV検査を 2014年6月、厚労省乳肉水産食品部会の「食肉等の生食に関する調査会」は、ブタの肉や内臓を生食用として提供することを法的に禁止すべきだとする報告書をまとめた。 2014/08/19 感染症
リポート◎地域の精神疾患患者を支える錦糸町モデル 「入院」と「外来」の間を埋める多機能型精神科診療所 複数メニューで退院後の治療継続性を高める 外来診療に加え、精神科デイケアや訪問看護、24時間電話対応や就労支援などを行う多機能型の精神科診療所。この多機能型診療所が地域の精神医療・福祉ネットワークの中核となれば、従来は退院が難しかった患者にも対応でき、依然として進まない「地域移行」の促進につながると期待される。その草… 2014/08/19 精神・神経
ITが医療を変える◎血糖コントロールをサポートするアプリ 自己血糖測定器とつながるスマホ、データ読み込んで管理 Case013●船橋市立医療センター(千葉県船橋市) 糖尿病治療の目的は、適切な血糖コントロール。特にインスリン療法を行っている患者では、血糖値の変動に応じたインスリン量の調整が必要なため、きめ細かい血糖チェックが求められる。 2014/08/18 代謝・内分泌
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.4≫A型肝炎 免疫なしの高齢者で劇症化リスク 「死なない感染症」との認識が今後変わる可能性 国内でのA型肝炎患者数は毎年、数百人程度だが、今年に入ってから報告数が急増。これまでは海外渡航歴がある患者が多かったが、今年は国内での感染が目立っている。 2014/08/18 感染症
シリーズ◎危険ドラッグ(その3) 今のままでは規制強化は机上の空論? 和田清氏(国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部部長)に聞く 危険ドラッグの規制を強化するため、法整備が急速に進みつつある。だが、指定薬物を迅速に検出する方法はなく、来院を繰り返す薬物依存者への対応策も整備されていない。この現状が続くと、どのような事態になるのだろうか。また、危険ドラッグ乱用者が来院した場合に、医師はどう対応すべきなの… 2014/08/13 精神・神経
日本不整脈学会・日本心電学会トピックス ブルガダ症候群のICD Class II適応、HRS/EHRA/APHRSの指針は妥当 日本循環器学会ガイドラインではリスク層別化が不十分 ブルガダ症候群のうち心室細動や心停止の既往のない症例におけるICD適応(Class II適応)を検証した結果、2013年に発表されたHRS/EHRA/APHRS Expert Consensus Statement(Consensus)が示したリスク層別化は妥当であることが報告された。一方、日本循環器学会ガイドラインではリスク層別化が不十… 2014/08/12 循環器
シリーズ◎どうなる新専門医制度 「専門医の更新基準に診療実績を盛り込む」 日本専門医機構理事長 池田康夫氏に聞く 専門医の認定や更新を行う第三者機関「日本専門医機構」が2014年5月に設立された。これまでの個別の学会による認定ではなく、機構が設けた基準によって認定や更新を行うことで、専門医の質の平準化と向上を目指す。新しい専門医制度の概要と導入までのスケジュールの見通しについて、日本専門医機… 2014/08/12 医師のキャリア
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.3≫髄膜炎菌感染症 重症例は2日で死亡、四肢切断の後遺症も 国内でも患者が散発、発熱を伴う紫斑では鑑別に 「様々な診療科が協力して可能な限りの治療を施したが、当初は抗菌薬が効いている手応えがなく、救命は難しいのではと考えた」。こう話すのは、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)感染症による電撃性紫斑病(症例1)を、最近経験した湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)総合内科の十倉満氏。… 2014/08/12 感染症
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.2≫MERS 中東で流行、肺炎重症化で3割強が死亡 発熱・咳を訴える患者では渡航歴の確認を 今年4月、中東呼吸器症候群(MERS)患者数が250人以上に急増した(図2)。翌5月は減少したものの、引き続き流行の拡大が懸念されている。7月23日までにMERS確定診断を受けた患者は、2012年4月からの累積で837人。うち291人が死亡しており、致死率は約35%と極めて高い。… 2014/08/11 感染症
特集◎迫り来る新・再興感染症≪Vol.1≫エボラ出血熱 アフリカで過去最大の流行に警戒強まる 飛行機で国境を越えた患者も、流行終息のめど立たず 7月20日、飛行機でナイジェリアに到着したリベリア人の男性がエボラ出血熱を発症し、25日に死亡した。エボラ出血熱患者が飛行機を使用して国境を越えたのは、今回が初めて。多くの人が集まる空港での二次感染が危惧されている。… 2014/08/08 感染症
シリーズ◎危険ドラッグ(その2) 奇声を上げ連日来院、高齢者の搬送も 危険ドラッグ中毒者の実態とは…? 危険ドラッグ(脱法ドラッグ)摂取後に車を運転し、事故を起こすケースが各地で相次いでいる。摂取後の患者とは実際どのような状態を来しているのだろうか――。危険ドラッグ摂取後に急性中毒症状を来し、医療機関に搬送された3症例を紹介する。… 2014/08/07 精神・神経
ニュース追跡◎東京女子医大の2歳児死亡事故 遠のく真相究明、事情知る若手医師らが姿消す 東京女子医科大学で発生した2歳児の死亡事故を機に、学内の対立が表面化。この内紛により、事故の真相究明が遠のいたばかりか、遺族側との信頼関係も崩壊した。その陰で、事故の事情を知る若手医師らが病院を去っていた。… 2014/08/07 医療安全
循環器プレミアム7月調査 アピキサバンの評価理由、「出血リスクが少ない」が最多 リバーロキサバンは「コンプライアンスが良い」、ダビガトランは「使い慣れている」 循環器プレミアムでは、新規抗凝固薬の使用経験と評価を明らかにする目的で調査を継続的に実施している。先週報告した「最も評価が高い抗凝固薬」について評価理由を調べたところ、ダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバンにおいて、それぞれの特徴が浮かんだ。… 2014/08/06 循環器
人事ウラオモテ◎医系技官パージが始まった!? 厚労省の7月幹部人事に異変あり 「一体、何が起きたのか」──。厚生労働省が7月11日付で発令した幹部人事を見て、医療団体の関係者らは首をかしげた。そこには明らかな異変が見て取れたからだ。 2014/08/06 行政・制度
リポート◎日本でも使用可能に、着用型除細動器の実力は? “着る”除細動器で心臓突然死を防ぐ 植え込み型除細動器の適応を判断するまでの“つなぎ”のデバイス 2014年度診療報酬改定で、着用するタイプの除細動器(wearable cardioverter defibrillator:WCD)が保険適用された。心室頻拍(VT)や心室細動(VF)などを検出すると、電気ショックによる除細動を行う。心筋梗塞後などで突発性心停止のリスクが高い患者に着用してもらうことで、心臓突然死を防… 2014/08/05 循環器
シリーズ◎危険ドラッグ(その1) どう診る? 危険ドラッグ乱用者 規制逃れの新成分で重篤例増加の懸念も 今年6月に東京・池袋で死傷者を出した暴走事故をきっかけに、関心が高まっている危険ドラッグ。水面下での広がりとともに、意識障害や痙攣を起こした使用者が医療機関に救急搬送されるケースが増えている。その実態を探った。… 2014/08/05 事件・話題
PLOS ONE誌から ループ利尿薬へのカリウム補充で生存率が上昇 傾向スコアを用いた米国のコホート研究の結果 ループ利尿薬への経験的なカリウム補充の併用により生存率が上昇し、このベネフィットは利尿薬の用量の増加に伴って上昇することが、米国5州のメディケイドの医療費請求データを用いた傾向スコア・マッチングによるコホート研究で示された。この結果は、PLOS ONE誌7月16日号に掲載された。… 2014/08/04 循環器
日本不整脈学会・日本心電学会トピックス NOACs使用時には「後付けの減量基準は設定すべきでない」 新規経口抗凝固薬(NOACs)の使用において、後付けの減量基準は設定すべきでない――。大阪大学大学院医学系研究科の奥山裕司氏は、日本不整脈学会・日本心電学会の合同学術集会(7月22~25日、東京開催)のラウンドテーブルディスカッション「新規経口抗凝固薬使用の実際」に登壇し、こう強調し… 2014/08/01 循環器