日経メディカル2012年11月号「この人に聞く」(転載) ケニア・ナイロビに常駐して熱帯医学の研究拠点を率いる 一瀬 休生氏(長崎大熱帯医学研究所ケニア拠点長) 長崎大熱帯医学研究所(熱研)のケニア拠点の特任教授として2006年4月からナイロビに常駐し始め、10年7月からは2代目のケニア拠点長を務めています。 2012/11/30 海外
第85回米国心臓協会・学術集会(AHA2012) 軽症高血圧症合併のPCI施行患者に対するARB投与で冠動脈アテローム性プラークが退縮 オルメサルタンではプラークの組織性状が改善 軽症高血圧症を合併する経皮的冠動脈形成術(PCI)施行患者に対する早期からのアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)投与によって、冠動脈アテローム性プラークが退縮することが示された。また、オルメサルタンではプラークの組織性状が改善することも明らかになった。3次元血管内超音波エコーを… 2012/11/30 循環器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号「次代の医療ニーズを探る」転載 Vol.3 【脳血管内治療】新型デバイスが百花繚乱 治療困難な動脈瘤・脳塞栓にも光明 コイル塞栓術や血栓吸引療法といった、脳血管内治療の進化が目覚ましい。複雑な形状の動脈瘤や血栓溶解療法が無効の脳塞栓など、以前は治療が困難だった難治例にも守備範囲を広げつつある。今後数年で国内での承認が見込まれるデバイスを含め、最新の技術を紹介する。 … 2012/11/30 循環器
日経メディカル2012年11月号「キーワード」(転載) 血管内皮機能検査 動脈硬化をより早期に拾い上げる 今年4月の診療報酬改定で、「血管内皮機能検査」(200点)が新設された。東京医大循環器内科教授の山科章氏は「血管内皮機能検査を行うことで、より早期の動脈硬化を拾い上げられるようになる。血管内皮機能が低い患者は動脈硬化の進行も速いことが分かっており、厳格な管理が必要になる」と話す… 2012/11/29 循環器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号「次代の医療ニーズを探る」転載 Vol.2 【結核】患者の高齢化進み、耐性も問題に 基礎疾患合併例は一般病床での治療ニーズも 標準治療が確立し、新規患者も年々減っている結核。しかし患者の高齢化に伴い、副作用や耐性のために標準薬を使えなかったり、基礎疾患の合併により併用薬への対応が必要になるなどの問題が生じている。多剤耐性結核も問題となっており、治療薬の開発が国内外で進行中だ。 … 2012/11/29 感染症
第85回米国心臓協会・学術集会(AHA2012) TAVI実施前の大動脈弁圧較差<40mmHgは予後不良 FRANCE 2レジストリーの解析で裏付け ここ数年、ハイリスクの重症大動脈弁狭窄症(AS)患者に対する低侵襲のTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)が循環器領域におけるトピックスの1つになっている。そうした中、TAVI実施前の平均大動脈弁圧較差(MTG)がTAVI実施後の心血管死の予知因子として有用であり、MTG<40mmHgは予後不良であ… 2012/11/28 循環器
日経メディカル2012年11月号「トレンドビュー」(転載) 下肢にも薬剤溶出ステント 長期開存率高くバイパス術からの転換進む 下肢動脈閉塞の治療にもステントが使用できるようになった。バルーン単独での治療に比べて成功率が向上するため、バイパス術しかできなかった症例の多くが、カテーテル治療に置き換わることになりそうだ。… 2012/11/28 循環器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号「次代の医療ニーズを探る」転載 Vol.1 【COPD】新薬ラッシュで治療の幅が広がる 長時間作用性β2刺激薬が第一選択薬に 従来、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の薬物治療の主役は長時間作用性抗コリン薬だったが、2011年、同等の気管支拡張効果を持つ長時間作用性β2刺激薬が登場した。吸入ステロイドとの合剤の発売も相次ぎ、薬剤選択の幅が急速に広がっている。 … 2012/11/28 呼吸器
日経メディカル2012年11月号「トレンドビュー」(転載) 便秘症に久々の新薬登場 腸管内への水分分泌を促進し自然な排便を誘導 今年11月、新型の便秘薬ルビプロストンが登場した。慢性便秘症の適応を持つ初の薬剤で、長期間投与が可能で耐性が生じにくいのが特徴だ。酸化マグネシウムが使えない、腎機能が低下した患者にも処方できる。… 2012/11/27 消化器
第27回日本糖尿病合併症学会 EDを有する糖尿病患者は心血管イベントのリスクが有意に高い 勃起障害(ED)を有する糖尿病患者は非ED糖尿病患者に比べ、心血管イベントのリスクが有意に高いことが、東京大学大学院糖尿病・代謝内科の山田朋英氏らが行ったメタアナリシスより明らかとなった。第27回日本糖尿病合併症学会(11月2~3日、開催地:福岡市)で報告された。… 2012/11/27 循環器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号特集「いまだ満たされない 日本のワクチン」 Vol.2 ワクチン接種、効果とリスクの十分な説明を Part2 今後注目のワクチン ワクチン接種では効果とリスク、接種回数などを丁寧に説明することが求められており、そのことが接種率向上に直結する。ここでは、接種スケジュールが変更されたポリオや水痘ワクチン、有用性が近年見直されているB型肝炎やおたふくかぜワクチンを巡る最新情報を紹介する。… 2012/11/27 小児科
第85回米国心臓協会・学術集会(AHA2012) 各種スタチンと2型糖尿病発症リスクとの関連をメタ解析や自験データなどから考察 最近、スタチンと2型糖尿病発症リスクとの関連が注目されているが、高用量と中用量とでは発症リスクに違いがあり、脂溶性と水溶性スタチンでは糖代謝に与える影響も異なるようだ。韓国Gachon University Gil HospitalのKwang Koh Koh氏は、スタチンの2型糖尿病発症リスクをめぐる考察をロサンゼル… 2012/11/26 循環器
第27回日本糖尿病合併症学会 RAS阻害薬の増量、Ca拮抗薬併用、少量利尿薬併用の効果に有意差見られず 糖尿病合併高血圧患者に対する第2選択の降圧薬治療 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)では、糖尿病合併高血圧患者の降圧薬治療について、第1選択薬のレニンアンジオテンシン系(RAS)阻害薬で効果不十分のオプションとして、RAS阻害薬の増量、RAS阻害薬とCa拮抗薬の併用、RAS阻害薬と少量利尿薬の併用という3つの方法が示されている。大阪市立… 2012/11/26 循環器
日経メディカル2012年11月号「トレンドビュー」(転載) 超音波で肝線維化を評価 生検に代わる診断ツール「弾性イメージング法」 超音波で肝臓の硬度を測り、線維化を評価する「組織弾性イメージング法」が専門医に人気だ。肝生検と異なり非侵襲的に行えるため、肝硬変などの慢性肝疾患の治療経過観察や予後予測に威力を発揮している。… 2012/11/26 消化器
日経メディカル臨時増刊 2012年冬号特集「いまだ満たされない 日本のワクチン」 Vol.1 待たれる予防接種制度の抜本改革 Part1 接種率向上への課題 日本で使えるワクチンが海外と比べて少ないという「ワクチンギャップ」は解消してきたが、国が接種を勧奨する定期接種ワクチンの種類は増えず、接種率が低迷しているワクチンが少なくない。予防接種に積極的な地域とそうでない地域の差も広がっている。… 2012/11/26 小児科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.10 深い創は糸を使ってドレナージ TIPS 5 動物咬傷や深い裂創は、丁寧に洗浄をしても創部の奥に血液や膿がたまり、感染が起こることがある。そのため一般的にはドレナージを目的にガーゼを詰めたり、ドレーンを創部に挿す処置が使われている。だが、猫咬傷など傷口が小さい場合、処置に難渋することが少なくない。… 2012/11/22 外科
第27回日本糖尿病合併症学会 アムロジピン・アトルバスタチン配合剤が酸化ストレス抑制、臓器保護、動脈硬化抑制 高血圧症、脂質異常症を合併する2型糖尿病患者への12カ月投与で 高血圧症・高コレステロール血症治療薬のアムロジピンベシル酸塩・アトルバスタチンカルシウム水和物配合剤(以下、アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は、高血圧症、脂質異常症を合併する2型糖尿病患者に対して、血圧値、脂質値の低下に加え、酸化ストレス抑制作用、臓器保護作用、動脈硬化… 2012/11/21 循環器
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.9 深い創はドレーンを留置、猫咬傷には必ず抗菌薬を 動物咬傷 犬や猫などにかまれた創は、皮膚欠損創と刺創に大きく分けられる。犬咬傷では皮膚欠損創となる症例が多く、受傷時の状況によっては皮弁がめくれるような弁状創になることもある。 2012/11/21 外科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.8 難治性創傷には、局所陰圧閉鎖療法 TIPS 4 褥瘡や糖尿病壊疽などの難治性創傷には、陰圧を掛けて創縁を引き寄せ、肉芽組織の増生を促す局所陰圧閉鎖療法(NPWT)が有用だ。 2012/11/20 外科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.7 摩擦と圧力の回避がカギ、ワセリンを活用し発症予防 褥瘡 「初めて『ラップ療法』を試したのは、腕が入ってしまうほどの大きな褥瘡があり、植皮手術やポビドンヨードの塗布など、様々な手を尽くしたが治らなかった症例だった。驚くほど速く治癒が進み、巨大褥瘡がラップ療法を始めて7カ月でほぼ塞がった」。たかせクリニック(東京都大田区)院長の高瀬義… 2012/11/19 皮膚科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.6 裂創に対する固定用テープの貼り方・剥がし方 TIPS 3 包丁などの鋭利な刃物による裂創は大抵、皮膚に対して斜めの角度で創が生じる。そのため、テープの固定には少しコツが必要だ。 2012/11/16 外科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.5 浅い創はテーピングで固定、創部を圧迫して血腫を予防 裂創 湿潤療法を行えば、熱傷だけでなく、切創や裂創なども外来で治せる。特に幼児など、処置時に安静を強いるのが難しい場合には、縫合するよりもテーピングで固定し、湿潤療法を用いる方がきれいに治るという。… 2012/11/15 外科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.4 感染と非感染の見分け方 TIPS 2 感染の有無を判断するには、「炎症の4徴候」と呼ばれる腫脹、疼痛、発赤、局所熱感があるかどうかに着目する(右写真)。湿潤療法を実施していて感染が起きた症例では、熱傷では水疱や水疱膜が残り、感染源となっていることが多い。裂創や擦過創などで感染が起きたケースでは、創部の洗浄が不十分… 2012/11/14 皮膚科
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.3 広範囲な創部への被覆材の貼り方 TIPS 1 創傷の種類にかかわらず、患部が広範囲な場合は被覆材が剥がれやすい。そのため、被覆材の貼り方には多少の工夫が必要だ。 2012/11/13 外科
第29回日本心電学会学術集会 早期再分極が特発性心室細動患者の3分の1に 特発性心室細動研究会(J-IVFS)登録症例の解析で 心電図上、QRS-ST接合部(J点)の上昇とQRS終末部の形態異常(ノッチand/orスラー)を特徴とする早期再分極(J波)が、特発性心室細動(IVF)患者において、37.5%という高頻度で認められることが分かった。特発性心室細動研究会(J-IVFS)が登録IVF患者64例を解析した結果。海外のIVF症例におけ… 2012/11/13 循環器
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.2 水疱を除いて湿潤を維持、こまめな処置で感染を防ぐ 熱傷 「かかりつけの小児患者が熱傷を負い、家族から相談されたことが湿潤療法を始めるきっかけとなった」と話すのは福田診療所(大阪市西淀川区)院長の福田弥一郎氏だ。 2012/11/12 外科
第29回日本心電学会学術集会 早期再分極は予期せぬ死亡のリスク高める わが国の健康調査対象者の4分の1で検出 心電図QRS-ST接合部(J点)の上昇とQRS終末部の形態異常(ノッチand/orスラー)を特徴とする早期再分極(J波)は、近年、特発性心室細動(IVF)との関係が指摘されている。長崎大学大学院循環病態制御内科学の春田大輔氏は、放射線影響研究所による健康調査のデータを用いた解析から、早期再分極… 2012/11/09 循環器
iPS細胞で何が治せる?(その2) 血小板生産にも期待、卵子・精子への誘導も iPS細胞から作製した細胞や組織を臨床で使おうとする場合、問題となるのは腫瘍化などのリスクをいかに低くできるか。その点で、いち早く臨床研究のスタートが見込まれるのは加齢黄斑変性に対する網膜色素上皮細胞の移植だが、iPS細胞から血小板製剤を作る技術も早期の実用化が有望視されている。… 2012/11/09 先端医学
日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.1 広がる湿潤療法 被覆材増え外来で処置可能に 創部を湿潤状態に保って治癒を促す「湿潤療法」。医師の間で浸透しつつあるこの療法が、患者にも知られるようになってきた。柿田医院(東京都杉並区)副院長の柿田豊氏は「湿潤療法を実施している施設をインターネットなどで調べ、遠方から来院する患者も多い。最近では、痛みがなくきれいに治る… 2012/11/09 外科
新たな検査手順を学会が制定、今後の主流に MRI検査が可能なペースメーカーが登場 欧州で使用されるようになってから4年、ようやく日本にもMRI対応型のペースメーカーが登場した。10月1日から日本メドトロニックが発売した「Advisa MRI」を植え込んだ患者には、一定の条件は付くものの、MRI検査が行えるようになる。保険償還価格は108万円で、従来型のペースメーカーに比べて8万… 2012/11/07 放射線科
第29回日本心電学会学術集会 ダビガトランが最小用量の220mg/日でも過剰投与と予想される心房細動患者は30%存在 心房細動患者の脳卒中発症抑制に用いられる新規経口抗凝固薬ダビガトランは、重篤な出血性副作用を回避するため、患者背景により、最小用量の投与あるいは禁忌とする必要があるとされる。大阪大学大学院循環器内科学の奥山裕司氏らは、減量推奨因子を2因子以上有し、最小用量の220mg/日でも過剰投… 2012/11/07 循環器
iPS細胞で何が治せる?(その1) 腫瘍化リスク克服の先に見えてきた臨床応用 網膜疾患、心不全、神経疾患…と、iPS細胞の臨床応用に向けた研究は様々な臓器および疾患で進む。しかし、分野によって到達段階や課題も様々。腫瘍化リスク克服の先に見えてくるものは何か。いくつかの疾患について、iPS細胞研究の現状を紹介する。… 2012/11/07 先端医学
日経メディカル2012年11月号「行政ウォッチ」(転載) 厚労三役に元医療職3人 現場での経験に期待高まるも任期は短い? 野田第3次改造内閣が10月1日に発足し、厚生労働省の政務三役5人中3人が医療職経験者となった。医療界は現場を知る3人に期待を寄せるが、不安定な政局の下、短い任期に終わる可能性が高い。 2012/11/06 行政・制度
日経メディカル2012年11月号「ニュース追跡」(転載) RSV感染症急増の真相 外来迅速検査への保険適用で実態に近づく 秋口からRSウイルス(RSV)感染症の報告数が急増している。だが、その増加には、迅速検査への保険適用や、RSV感染症に対する認識が広がり、検査を要望する患者家族が増えたことが影響していそうだ。 2012/11/05 感染症
第29回日本心電学会学術集会 ワルファリン療法の至適INRは70歳未満でも1.6~2.6 わが国の多施設前向き観察研究から提言 わが国の70歳未満の心房細動患者に対するワルファリン療法で、至適INRは1.6~2.6と考えられるデータが、最近行われたわが国の多施設前向き観察研究J-RHYTHM Registryにおいて認められた。現行の心房細動治療ガイドラインで示されている70歳未満の至適INR2.0~3.0よりも低く、70歳以上の至適INRと… 2012/11/02 循環器
日経メディカル2012年月10号「ヒーローの肖像」(転載) 診療の第一線で日本紅斑熱を発見 研究活動を続け疾患概念を確立 馬原文彦氏 馬原医院(徳島県阿南市)院長 心臓血管外科医を志すも、地域医療に携わる夢を捨てきれず徳島の無医地区で開業。真摯に目の前の症例に向き合い、新しい疾患を発見した。日常診療の傍らで研究を続け、疾患概念や治療法の普及啓発に貢献した。… 2012/11/02 感染症
日経メディカル2012年10月号「トレンドビュー」(転載) 米国式教育で研修医集め 医師の招聘だけでなくプログラム採用も 外国人医師を指導医に招く研修病院が増えている。海外の医学教育に研修医が接する機会を設け、研修の質の高さをアピールするためだ。さらに一歩進め、米国式の教育プログラムを導入するケースも登場した。… 2012/11/01 医師のキャリア