日本糖尿病学会2012 新規DPP-4阻害薬テネリグリプチンで有効性と安全性が確認される 新規DPP-4阻害薬であるテネリグリプチンについて、有効性と安全性が確認されたことが示された。食事療法と運動療法、あるいは食事療法と運動療法に加えてスルホニル尿素薬(SU薬)またはチアゾリジン薬(TZD薬)による治療でも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象に行われたフェーズ3… 2012/05/31 代謝・内分泌
日経メディカル2012年5月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 便秘の種類によっては、下剤が逆効果の場合も 特集 便秘診療の勘所【その1】便秘のタイプの見分け方 便秘を訴える患者に十分な問診をせず下剤を処方する─。そんな診療をしていないだろうか。便秘はタイプによって治療方針が大きく異なる。なかには下剤や食物繊維が逆効果になることもあり、注意が必要だ。正しい治療を行う上で欠かせない便秘の見分け方や、患者の満足度を高める問診方法など、便… 2012/05/31 消化器
心臓手術設備のない病院でもPCIの安全性に遜色なし 国土の広い米国では、誰もが容易に「専門病院」を受診できるわけでなく、医療の標準化は切実な問題だ。そうしたなか、心臓手術設備のない市中の病院でもPCIの安全性は手術設備のある病院と変わりないことが2万人規模の無作為化比較試験であるC-PORTによって証明された。Johns Hopkins University… 2012/05/30 循環器
日経メディカル2012年6月号「ニュース追跡」(転載) 岩手県一戸町が外国人の医師を養成 国内での医師招致進まず苦肉の独自策へ 岩手県一戸町が今年5月、ベトナムから留学生を招き日本の医師免許を取得させる医師確保策を打ち出した。医師不足が深刻化する中、国内での打つ手が行き詰まり、窮余の策として海外に目を向けた。 2012/05/30 医師の職場環境
日経メディカル2012年5月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 【診療アップデート】 Metabolic Surgery 術後に長期的な糖代謝改善効果 肥満人口の増加が深刻な問題となっているなかで、肥満手術件数は米国を中心に世界的に急増している。肥満手術後には減量効果だけでなく、2型糖尿病への治療効果もあることが報告され、Metabolic Surgeryとして注目されている。… 2012/05/30 代謝・内分泌
日経メディカル2012年5月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 【診療アップデート】 胃癌化学療法の現状 再発胃癌の2次治療に注目集まる わが国では、治癒切除された進行胃癌に対しては、S-1による術後補助化学療法が標準治療とされ、切除不能・再発胃癌に対する1次化学療法は、S-1とシスプラチン併用療法が標準治療として確立されているが、2次治療に注目が集まっている。… 2012/05/29 癌
GP IIb/IIIa拮抗薬abciximabの冠動脈内投与によりプライマリーPCI後の心筋梗塞巣のサイズが縮小 GP IIb/IIIa拮抗薬であるabciximabを冠動脈内に直接投与することにより、PCI手技に伴って生じる微小動脈塞栓による梗塞巣の拡大が抑制されることが明らかとなった。一方、わが国でも汎用されている徒手的な血栓吸引には有意な効果は認められなかったという。Columbia University Medical Centerの… 2012/05/29 循環器
日経メディカル2012年5月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 【診療アップデート】 H.pylori除菌の影響 胃癌死亡者激減の前倒しが可能 わが国の上部消化管の疾病構造は、高齢化、酸分泌の増加、H.pylori感染率の低下で変化するとされる。しかし、われわれの試算では、今の時点でH.pylori感染者を全員除菌すれば、胃癌死亡者を今後10年間で約7.5万人減らすことができる見込みだ。… 2012/05/28 消化器
【インタビュー】日本血栓止血学会・会長、内山真一郎氏に聞く 日本発トランスレーショナルリサーチの契機に 第34回日本血栓止血学会学術集会が6月7日から9日まで東京で開催される。今大会のテーマは「血栓症への挑戦」。学会長を務める東京女子医科大学医学部神経内科教授の内山真一郎氏は、「日本発の多くのトランスレーショナルリサーチが芽生えるような契機としたい」と意気込みを語った。… 2012/05/25 循環器
日経メディカル2012年5月号「トレンドビュー」(転載) 「むずむず脚」に新薬相次ぐ 診断では検査所見も加味し類似疾患の除外を 下肢に虫がはうような不快感を覚える「むずむず脚症候群」。今年4月に2剤目の治療薬が薬価収載され、治療の選択肢が増える。しかし従来の診断基準では、類似疾患を拾い上げることもあり要注意だ。 2012/05/25 精神・神経
ACS疑いの患者に冠動脈CT血管造影を行って安全に退院させるられるか 急性冠症候群(ACS)が疑われる患者に対して冠動脈CT血管造影(CCTA)を行い、安全に退院させるられるのだろうか――。この問いに対する1つの答えが示された。米フィラデルフィアのペンシルバニア大学のHarold I. Litt氏らは、CCTAを行う群と従来の検査を実施する群の間で比較検討を行い、その成… 2012/05/24 循環器
日経メディカル2012年5月号「今月のキーワード」(転載) ミュータンス菌 脳出血と潰瘍性大腸炎にも関与 虫歯の原因となるミュータンス菌(Streptococcus mutans)。その感染が脳出血や潰瘍性大腸炎のリスクを4~5倍高めることが最近明らかになった。 2012/05/23 感染症
日経メディカル2012年5月号「スペシャルリポート」(転載) 高齢者の胃瘻管理を見直す 経口摂取の併用でQOL向上を目指す試みも 高齢患者に対する胃瘻の造設や管理を見直す動きが活発化してきた。学会は、「人工栄養を導入しない」選択肢も患者や家族に示すことを求める指針案を作成。経口摂取の併用を試みる施設も増えている。 2012/05/22 老年医学・介護
日経メディカル2012年5月号「この人に聞く」(転載) オランダの医療は家庭医が主役、保険医療の95%をカバー クリス・ヴァンビール(ラドバウド大 家庭医療学教授) オランダの医療提供体制は、プライマリケア中心のシステムです。ほぼ全ての国民が、近所の家庭医に登録されています。家庭医のリストに載っている人たちは夜間であれ週末であれ祝日であれ24時間365日、家庭医を通して、病院の専門医をはじめ全ての医療にアクセスできます。また、地域の看護師(di… 2012/05/21 プライマリケア
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.6 【ケース5:聴覚障害偽装事件】診断偽り年金詐取に加担 虚偽の診断書を利用した巨額の公金詐取。聴覚障害を偽装して不正に障害年金などを受け取った患者は、900人近くに上った。関与した医師には、詐欺罪などで懲役8年の実刑判決が下された。 2012/05/17 事件・話題
新規抗血小板薬vorapaxarの心血管イベント二次予防効果が証明 従来の抗血小板療法に加えて新規抗血小板薬vorapaxarを投与することにより、血栓性イベント再発予防効果が増強されることが米国のTIMIスタディグループによって示された。ただし、出血のリスクも上昇するため、リスク・ベネフィットのバランスを考えて患者を選択する必要があるという。米シカゴに… 2012/05/17 循環器
シタグリプチンはCAD合併2TDM患者においてDSE時の心筋機能を改善 DPP-4阻害薬であるシタグリプチンは、冠動脈疾患(CAD)合併2型糖尿病(2TDM)患者で、ドブタミン負荷心エコー検査時の心筋機能を改善させることが示された。英ケンブリッジ大学のAnna Kydd氏らが米国心臓学会(ACC2012)で報告した。… 2012/05/16 循環器
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.5 【ケース4:千葉・ニセ医師事件】無免許で30年近くも診療 ニセ医師が長年にわたり診療を続けていたにもかかわらず、勤務先の診療所も気付かなかったことに世間は驚きを感じた。保健所は免許証の確認徹底に乗り出したが、再発防止は医療機関頼りなのが現状だ。… 2012/05/16 事件・話題
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.4 【ケース3:臓器売買事件】腎臓購入に1800万円 昨年6月に発覚すると、医師が主導した上に暴力団関係者も関与したセンセーショナルな事件として耳目を集めた。日本移植学会は生体腎移植の実態調査に乗り出したが、倫理指針の厳格化には消極的だ。 2012/05/15 事件・話題
日経メディカル2012年5月号「トレンドビュー」(転載) 循環器疾患は肥満が長寿? BMIが低い患者には適切な栄養・運動療法を 肥満は循環器疾患の危険因子とされている。だが近年、心不全や動脈硬化症において、肥満患者の予後が良いという報告が欧米を中心に増えており、「肥満パラドックス」として議論を呼んでいる。 2012/05/15 循環器
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.3 【ケース2:銀座眼科事件】レーシックで集団感染 東京都内の眼科診療所で、レーシック手術を受けた多数の患者が角膜感染症を発症した。元院長は禁錮2年に処され、日本眼科学会は事件を受けてガイドラインを改訂、感染防止の項目を充実させた。 2012/05/14 事件・話題
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.2 【ケース1:山本病院事件】生活保護患者を食い物に 「生活保護を悪用した詐欺事件」「140人に不要な心臓手術」─。事件発生当時、メディアはこぞって衝撃的な見出しを並べた。元理事長は詐欺罪で実刑判決を受け、業務上過失致死罪を問う裁判は今も続く。… 2012/05/11 事件・話題
ACSに対するチカグレロルの有効性、喫煙習慣に関係なく安定――PLATO試験サブ解析 急性冠症候群(ACS)患者に対するチカグレロルの有効性は、喫煙習慣に関係なく安定していることが示された。PLATO試験の対象者のうち、喫煙状態が把握されていた1万8610人を対象とした解析により明らかになった。オランダMedisch Centrum AlkmaarのJan Hein Cornel氏らがシカゴで開催された米国心… 2012/05/10 循環器
日経メディカル2012年5月号「特集 医療界を騒がせた あの事件の顛末」転載 Vol.1 【総論】報道収束で知られない、あの事件の結末 発生当時、新聞や週刊誌を連日にぎわして世間の注目を集めた、医師を巡る刑事事件はどんな結末をたどったのか。自治体や医学会が再発防止のため制度やガイドラインの見直しを図るなど、医療界全体に影響を及ぼしたものも少なくない。5つの事件の「その後」を追った。… 2012/05/10 事件・話題
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.11 日本の医学・医療の礎を作ったリーダーたち 日本の医学・医療は、数多くのパイオニアやリーダーたちによって形づくられてきた。世界トップクラスの平均寿命を維持しているのも、そうした先人たちが築いた礎があってこそといえる。日経メディカル オンラインの会員約500人に対して行った調査では、若手調査に加え、日本の医学・医療に大きな… 2012/05/09 医師のキャリア
日本心臓血管外科学会2012 秋田大、女性医師勤務への理解深める男女共同参画授業で成果 わが国の多くの大学医学部、医科大学では年々、女子学生の割合が高くなっており、女性医師は今後ますます増加すると予想される。出産や育児にあたる女性医師が働きやすい環境を一層整えていく必要がある。そのためには、将来、同僚あるいは配偶者となり得る男子学生を含むすべての医学生に対して… 2012/05/09 循環器
日本心臓血管外科学会2012 心臓外科手術における人工心肺、4施設に1施設がトラブル経験 人工心肺を用いた心臓外科手術で、4施設に1施設が人工肺のトラブル、5施設に1施設が静脈血貯血槽のトラブルを経験している――。日本体外循環技術医学会(JaSECT)が行った人工心肺トラブルに関するインシデント・アクシデント調査の結果だ。第42回日本心臓血管外科学会学術総会(4月18~20日、開… 2012/05/08 外科
日経メディカル2012年5月号「トレンドビュー」(転載) 内臓出血にカテ治療が威力 骨盤骨折など外傷に伴う動脈出血を早期に止血 外傷による大量出血は凝固障害を生じやすく、早期に止血できるかどうかが患者の生死を分ける。カテーテルで塞栓物質を流し込んで止血する血管内治療が、外傷診療で威力を発揮し始めている。 2012/05/08 救急医療・集中治療
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.10 英国のガイドライン作成に関与、その経験を日本に生かしたい 国立成育医療研究センター研究所 成育政策科学研究部長 森 臨太郎氏(41歳) 小児科・新生児科の臨床医と、医療政策立案者の2つの顔を持つ。英国では診療ガイドラインの作成に携わった。帰国後は、わが国の小児医療の質の向上に取り組む。 2012/05/08 医師のキャリア
In situ心筋梗塞再生治療の可能性――誘導心筋細胞(iCMs)を用いた新たなアプローチ 心筋細胞はほとんど増殖能を持たないため、心筋梗塞や重症心不全など心筋細胞が大量に脱落する病態では心臓移植しか有効な治療法が存在しない。心臓移植はドナー数に限りがあり、近年、胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性肝細胞(iPS細胞)を用いた再生医療への期待が高まっている。ところが、研究… 2012/05/07 循環器
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.9 分子イメージングを武器に、アルツハイマー病の解明を目指す 放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター 脳分子動態チームリーダー 樋口 真人氏(43歳) アミロイドイメージングの進歩でアルツハイマー病研究が一気に加速している。中でも、モデル動物のイメージングを世界に先駆けて成功させた樋口はその先頭を走る。 2012/05/07 医師のキャリア
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.8 超音波内視鏡を自在に操り、難治膵癌に挑む 愛知県がんセンター中央病院 消化器内科部医長 原 和生氏(41歳) 超音波内視鏡(EUS)を駆使し、胆管と十二指腸間にステントを留置する手技で、世界に名を馳せる。EUSを武器に、消化管壁を越えて治療する様々な手技も編み出している。 2012/05/02 癌
日経メディカル2012年5月号「ニュース追跡」(転載) 原中氏破り日医会長に横倉氏 具体的な医療政策をどう打ち出すかが課題に 日本医師会の会長選挙が4月1日に行われ、前執行部の副会長だった横倉義武氏が選出された。これまでの親民主党路線の変更を掲げるが、個々の政策については前執行部の考えを踏襲するとみられる。 2012/05/02 組織
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.7 腸管免疫の謎を解き、炎症性腸疾患を根治に導きたい 阪大大学院医学系研究科 教授(免疫制御学) 竹田 潔氏(45歳) 阪大の審良静男教授とともに、自然免疫系の異物認識機構を解明。独立後は腸管での免疫異常を追究し、炎症性腸疾患(IBD)や難治感染症の病態解明、治療法開発を目指す。 2012/05/01 消化器
日経メディカル2012年5月号「行政ウォッチ」(転載) 「一般名処方加算」で混乱 適応外処方として査定される可能性も 今年度の診療報酬改定で新設された「一般名処方加算」。後発医薬品の使用促進を目的とする加算だが、先発品と後発品の適応症の違いが原因で、レセプトが査定されかねないという問題が生じている。 2012/05/01 医薬品