WHOが新型インフルで大規模演習へ アウトブレーク最前線で計画される「迅速封じ込め」 アジアで「新型インフルエンザ」が発生したら、限られた区域に感染者とともにウイルスを封じ込め、感染拡大を阻止。成功すれば、全世界で数百万人に上ると推定される死者の数を、1ケタも2ケタも少なくできる--。こんなハリウッド映画に出てきそうなプロジェクトの大規模演習が、WHO西太平洋地域… 2007/03/31 感染症
近畿は「夜診」、関東は「午後診」 診療所の診察時間帯の地域差が明らかに 午後の昼下がり。大阪の街を歩いてみると、目に入る診療所のほとんどが夕方まで休み時間を取っていることが分かる。そうした診療所の多くが、夕方5時ごろから7~8時までの診察、いわゆる「夜診」を行っている。一方で関東の診療所は、午後は2時か3時くらいに開け、夕方は5時か6時に閉める、「午後… 2007/03/30 医療経営
タミフル代わりに使える漢方薬か 麻黄湯に注目集まる、解熱効果でタミフル上回る報告も タミフルの処方を控える医師が増えている中、にわかに漢方薬の麻黄湯(まおうとう)が注目を集めている。麻黄湯にインフルエンザの適応があり、しかもタミフルとの比較試験で優位性を示すデータも報告されていることは、意外と知られていない。タミフルの服用を避けたいという患者のニーズに応え… 2007/03/29 感染症
小児科医過労死の民事裁判で原告敗訴 行政裁判判決と正反対の判決 小児科医の中原利郎氏の過労自殺をめぐる民事裁判の判決で、東京地裁は3月29日、被告である立正佼成会の訴えを全面的に認め、原告の訴えを棄却する判決を下した。中原氏の業務は過重ではなかったとする判決で、3月14日に原告勝訴の判決を下した行政裁判とは正反対の判決となった。… 2007/03/29 医師のキャリア
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療4】 変わる脳梗塞再発予防 重み増す一般内科の管理責任 t-PAの登場や救急搬送体勢の整備により、脳梗塞からの救命率が高くなった後、次の課題として浮上するのは脳梗塞の再発だ。この再発予防では、一般内科医の果たすべき役割は大きい。再発予防の観点から必要なことは、大きく分けて2つ。抗凝固薬や抗血小板薬の投与による梗塞の発症を抑える治療と、… 2007/03/23 循環器
当医院が分娩をやめる本当の理由 月3000万円の減収覚悟で“内診問題”に抗議 大阪市内で年500件以上の分娩を行っているオーク住吉産婦人科(西成区)がこの3月末をもって、分娩の取り扱いを中止する。産婦人科医不足から地域の二次病院での産科閉鎖が相次いでいるが、同医院がお産から手を引くのはまた別の理由。月3000万円の減収を余儀なくされることを承知の上で決断した… 2007/03/22 産婦人科
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療3】 脳梗塞を救う吸血コウモリの唾液 発症後9時間が可能な新薬が海外第3相試験終了 血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA)が持つ最も大きな弱点は、何といっても発症後3時間以内に使わなければならないという時間の壁だ。しかしこの時間の壁も、今後、数年以内にある程度は解決できる見通しが立とうとしている。発症後9時間まで投与が可能な血栓溶解薬のデスモテプラーゼが、海外の臨… 2007/03/22 循環器
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療2】 t-PAを使えなければ淘汰される? 急性期病院に突きつけられる診療体制の変化 「血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA)は、適応さえあれば第1選択の治療」というのは今や、専門医の間ではコンセンサスだ。しかし実際には、t-PAを使用している施設はまだ限られている。その原因には、人手不足、人件費不足のためt-PAを投与できる診療体制を構築できていないという、医療機関自身の… 2007/03/20 循環器
【日経メディカル3月号特集連動企画◆脳梗塞診療1】 血栓溶解薬t-PAはどれだけ患者を救ったか 効果は一見予想より低め、副作用少なく 「多くの脳梗塞患者を寝たきりから救える薬」と期待されて登場した血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA)。実際、どれだけの患者を救えたのか、副作用は頻発していないのだろうか。市販後調査の結果と国内外での使用経験を見ると、一見さほど効果が表れていないように見えるが、これは死亡例や副作用… 2007/03/19 循環器
福島・大野病院事件の第3回公判が開催 実に7時間に及んだ麻酔医と助産師への証人尋問 福島県立大野病院事件の刑事事件の第3回公判が3月16日開かれ、手術の麻酔医と助産師への証人尋問が行われた。しかし、麻酔医の証言は曖昧な部分が少なからずあり、また助産師への尋問は被告の加藤克彦医師の過失とは直接は関係がない事項も多く、同医師の過失の有無を判断する決め手となる証言は… 2007/03/17 医療安全
厚労省が医療版「事故調査委員会」を検討 課題山積で実現するか否かは未知数 厚生労働省は、医療版「事故調査委員会」ともいえる調査組織について議論するため、この4月から検討会を立ち上げる。「現状では専門的な調査機関がなく、民事や刑事の裁判に訴える結果となっている。裁判はお互いの主張を繰り広げる場であり、必ずしも原因究明の場とはなっていないのではないか」… 2007/03/16 医療安全
動脈硬化ガイドライン改訂の狙いは リスク層別化でメリハリある薬物治療を 今年2月に、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2007」の概要が発表された(関連記事)。5年ぶりに改訂された新たなガイドラインには、高脂血症の診断基準から「総コレステロール≧220mg/dL」を除外するなど、安易な投薬をけん制する内容が盛り込まれる。なぜ今回、改訂に踏み切ったのか、改訂は日… 2007/03/15 循環器
小児科医過労死裁判、原告勝訴 多数回の当直の過重性を認定 小児科医の中原利郎氏の労災認定をめぐる行政訴訟の判決で、東京地裁は3月14日、被告である新宿労働基準監督署長の処分を取り消し、中原氏の自殺を労災と認定した。小児科医が過労で自殺した事案で、労災と認定されたのは今回が初めて。また医師の過労自殺が行政訴訟で認められたのは、一昨年の水… 2007/03/14 行政・制度
出産時の死亡例裁判で医師の過失を否定 名古屋の産科医院での刑事事件で無実が確定 名古屋地裁で2月27日、出産時に女性が出血性ショックと思われる原因で死亡、担当医の桑山産婦人科(名古屋市港区)の桑山知之被告が業務上過失致死罪で起訴された事件の判決があり、罰金50万円の求刑に対し、医師の過失は認められないとし無罪を言い渡した。検察側は控訴期限の3月13日までに控訴… 2007/03/14 医療安全
ピロリ除菌後も油断は禁物 内視鏡フォロー率の低下で癌の発見遅れる 胃潰瘍の治療に除菌療法が普及する中、専門医らが新たに問題視しているのが、除菌後の内視鏡検査受診率の低さ。除菌で胃癌や胃潰瘍再発のリスクは圧倒的に減るものの、油断してフォローを受けていない中から進行胃癌が散見されている。… 2007/03/13 消化器
プロペシア服用者の前立腺癌見落としに注意 PSA値が半分近くに減少、上昇率に注目して評価すべき 男性型脱毛症治療薬のフィナステリド(商品名:プロペシア)。発売から1年あまりが過ぎ服用者も増えているが、前立腺癌特異抗原(PSA)検査の際には注意する必要がある。フィナステリド服用者ではPSA値が低めに出やすく、前立腺癌の見落としにつながる可能性が高いためだ。… 2007/03/12 皮膚科
パートの厚生年金加入拡大への懸念 運用の徹底で医師や医療機関の負担増も 「パートタイマーの厚生年金への加入範囲を拡大すべき」とした報告書が、3月6日、厚生労働省の社会保障審議会・年金部会でまとまった。施行はしばらく先になりそうだが、これまで「通常の労働者の4分の3以上」としていた加入要件を、「週20時間以上」に拡大した上で、賃金が一定以上のパートに限… 2007/03/09 医師のキャリア
【地域医療の現場から 第6回 ◆ 大分県大分市】 自治体病院の民営化はバラ色ではない 佐賀関病院の事例から「行政の協力は必須」 3年前、大分県佐賀関町(当時、現在は大分市)では自治体の合併に伴い、地域唯一の町立病院の処分を迫られていた。その町立病院を医師4人(出資は2人)で買い取り、現在も地域の医療を支えている医師たちがいる。破綻した夕張市と同様に高齢化率が35%を超え、しかも病院の建物自体も築約50年で建… 2007/03/09 行政・制度
【日経ヘルスケア3月号●診療所経営相談室より】 近所に悪いうわさが流れるのが心配 クレームにうまく対応する方法は? 開業から1年余りがたち、順調に患者は増えているのですが、「待ち時間が長い」「治療費が高い」といった苦情・クレームも多くなってきました。対応を間違えると、近所に自院の悪いうわさを流されるのではないかと心配です。うまく対処するには、どのような点に留意すればよいでしょうか。… 2007/03/08 医療経営
大学生が作ったわずか8坪の診療所 診療時間は午後6~9時、異色の「コラボクリニック」 JR新宿駅から徒歩3分ほどの雑居ビルの6階、大きな看板もない。床面積はわずか8坪。診療時間は月曜日から金曜日の午後6時から午後9時まで。受付をはじめ、主たる運営スタッフは大学生が担当。医療機器はほとんどなく、開設の内装や什器にかけた費用は150万円――。… 2007/03/06 医療経営