医薬品等の安全性確保のためにレセプトデータの有効的な活用を! 山口拓洋(東京大学大学院医学系研究科臨床試験データ管理学特任准教授) 2006年1月に総務省IT戦略本部より「IT改革戦略」が発表され、医療分野においては、診療報酬請求(レセプト)の完全オンライン化の実現、さらに、厚生労働省によるレセプトデータの学術的・疫学的利用の推進が謳われています。… 2008/07/31 行政・制度
安全監視体制構築のための制度改革の提案 輸血による薬害の防止策 下平滋隆(信州大学医学部附属病院先端細胞治療センター) 「薬害の再発防止策の検討では、予算が必要(とりあえず)という結論。予算が取れなかったから薬害が防げなかったという点では一致したということ。では、何の予算が足りなかったのかの話はしたのだろうか」――薬害防止に関して、厚生労働省の審議会(薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品… 2008/07/31 感染症
利益相反マネジメント 津田健司(北海道大学医学部医学科5年) 去る3月31日、「厚生労働省科学研究における利益相反(Conflict ofinterest: COI)の管理に関する指針」が発表されました。平成22年度までに利益相反委員会(COI委員会)が設置されていない、あるいは外部のCOI委員会への委託がされていない場合、厚生労働省科学研究費補助金が交付されなくなるため… 2008/07/30 行政・制度
レジナビフェア2008 in 東京より 「未来ある医学生へメッセージ」 鴨下一郎氏(環境大臣) (8/1訂正) 医師でもある環境大臣の鴨下一郎氏が7月13日に開催された、レジナビフェア2008 in 東京「医学生のための臨床研修指定病院合同セミナー」で講演した。鴨下氏は、自ら策定に携わった新臨床研修制度に触れ「特定の地域や診療科への医師の偏在という副作用を生むとは思わなかった」と話した。また、集… 2008/07/29 医師のキャリア
『安心と希望の医療確保ビジョン』具体化に関する検討会 第1回会議傍聴記 要するに、医療行政の病巣を診断する検討会だ 川口恭(ロハス・メディカル発行人) 15日午前中の閣議後に舛添厚生労働大臣が会見で発表し、その2日後の夕刻に新しい検討会が開かれた。タイトルは『「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会』。何とも急な話だし、あれ、ビジョン会議ってこの間終わったんじゃなかったっけ、とも思う。… 2008/07/28 行政・制度
医療死亡事故死因究明制度の経緯とそれに対する意見 牧野永城(日本医学協会会長) この問題の発生の経緯は明らかではないが、1994年(平成6年)5月に発表された法医学会の「医師法第21条の異常死に関する解釈」に端を発するかに思われる。 2008/07/28 行政・制度
「医療/公衆衛生×メディア×コミュニケーション」第11回 ヘルスコミュニケーションに携わる人たち<1> アカウントと、プランナーと、クリエイティブ。 林英恵(「臨床+α」広報・渉外担当) 前回と前々回の二回は、ヘルスケアコミュニケーションエージェンシーの歴史や現在、そしてこれから求められる役割について話しました。今回はエージェンシーの中にどのような職種と仕事があり、どのような仕事が各専門家に求められているのかということについて説明していきたいと思います。… 2008/07/23 医師・患者関係
厚労省案の総括と民主党案の分析 民主党案を支持する 満岡渉(諫早医師会理事) 昨年11月の九州医師会医学会以来、明けてもジコチョー、暮れてもジコチョー、寝ても覚めてもジコチョー、ジコチョーである。憑かれたように医療事故調問題にはまり込んでいるが、何故こんなことになったのか自分でも分からない。人が変わったといわれる。元来ボーっとした人間だったのが、この半… 2008/07/22 行政・制度
未承認薬による重症合併症は如何にして克服されたか ボルテゾミブによる肺障害を考える 成松宏人(日本対がん協会がん対策のための戦略研究推進室室長補佐) ボルテゾミブは多発性骨髄腫に対する有望な新薬である。治験や個人輸入で投与された患者に致死的肺障害が生じ、社会に大きな波紋を呼んだことは記憶に新しい。しかしながら、最近公表された市販後調査の中間報告によると、市販前に問題となった肺障害の頻度は激減していた。本稿では本邦におけるボ… 2008/07/18 医薬品
薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会 第4回会議傍聴記 薬害は、厚労省の「打ち出の小槌」か? 川口恭(ロハス・メディカル発行人) 厚労省が日本版FDAみたいなものを作ろうとしているらしい。いくつかの報道でそんな話を知り、興味をそそられたので、その話し合いをしているという検討会の第4回会議を傍聴してみた。 2008/07/17 行政・制度
医療訴訟の現状と、医師賠償責任保険の課題・注意点について 高月清司(IMK高月(株)代表取締役・医療経営コンサルタント) 実際に働いている医師の実に2人に1人が、1年間に何らかの医療ミスを経験しているといわれる現代。私共が実際に携わった医療訴訟現場の傾向を探りながら、医師賠償責任保険の課題と加入後の注意点についてお話ししたいと思います。… 2008/07/17 医療安全
日本心血管インターベンション学会パネルディスカッション報告 医療事故調、主役は厚労省ではない。医療界の覚悟こそが問われている 先週金曜日の4日に名古屋市で開かれた日本心血管インターベンション学会の「変革期を迎える医療安全への対応-崩壊が進む医療の中でいま何が出来るかを考える-」というパネルディスカッションにお招きいただいた。発表者は全部で7人。… 2008/07/17 行政・制度
社会システム・デザイン・アプローチによる医療システム・デザイン 横山禎徳(社会システム・デザイナー) 私は、元々は建築のデザイナーだったのですが、その後経営コンサルティングの世界に30年程いて実質的には組織のデザイナーとして過ごしてきました。それを卒業して今は、社会システム・デザイナーと自称しています。他に自称している方が世界にあまりいないようなので、世界でただ一人と称してい… 2008/07/14 行政・制度
来年度予算を見据え医療議連から決議文を提出しました 鈴木寛(参議院議員) 去る6月18・19日、我々「医療現場の危機打開と再建を目指す国会議員連盟」は、額賀財務大臣・舛添厚生労働大臣・大田経済財政担当大臣に決議を申し入れしました。 2008/07/11 行政・制度
組織学的胃炎と内視鏡的(形態学的)胃炎について 小早川雅男(国立国際医療センター消化器科) 本来、「胃炎」とはどういった病態を表すものなのか。最も適切な病名というものは、その病態を最も適切に表現しているべきである。「胃炎」というからには、胃の炎症でなければならない。 2008/07/07 消化器
医療安全調査委員会設置法案大綱案所感 中澤堅次(NPO法人医療制度研究会理事長・済生会宇都宮病院院長) 事故が起きたとき、当事者は障害の回避に必死で、取り調べなどときれいごとを言っている場合ではない。立ち入り調査において、警察手帳のような金ぴかの証明書を提示して、罰則を意識させるやり方は、麻薬Gメンや、国税庁の脱税捜査と同じ取り扱いである。… 2008/07/04 行政・制度
「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」に対する意見 井上清成(弁護士) 第3次試案と第2次試案は、表現こそ変化しているが、その内容において同一である。既にそれぞれの試案に対する意見として提出しているとおり、賛同しえない。この大綱案も第3次試案の法案化に過ぎず、法技術的にいくつかの修正を加えただけのものである。よって、この大綱案に対しても、賛同しえない… 2008/07/04 行政・制度
舛添要一厚生労働大臣インタビュー ウソをつく官僚は、クビを切るしかない 川口恭(聞き手:ロハス・メディカル発行人) ――『安心と希望の医療確保ビジョン』のセールスポイントを教えてください。 一番、国民が心配しているお医者さんの不足、奈良で妊婦さんがたらい回しされて大阪へ連れて行かれて死産したとか、そういう話がいっぱいありますでしょ。小児科が足りないとかね。そういう問題に対して、基本的に厚… 2008/07/01 行政・制度