韓国患者会との交流会を終えて 田中祐次(東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門特任助教) 2008年4月12日、第1回日韓血液患者会交流会が開催されました。日韓患者会交流会の前日には、韓友会の方々と私で帝京大学医学部附属病院、都立駒込病院、国立がんセンター中央病院の病院見学を行い、日本の医療現場、特に血液病棟や無菌病棟を視察し、医師や看護師と意見交換しました。このような… 2008/04/30 医師・患者関係
刑事捜査抑制の保障無し―法務省・警察庁は文書を明確に否定 日本医師会は厚労省に騙されている! 野村麻実(国立病院機構名古屋医療センター産婦人科) 医療安全調査委員会の第三次試案を、医師の皆さんは調査委員会の結論が出るまでは警察の捜査がストップされると、期待してはおられないでしょうか。そうお考えになるのも当然だと思います。第三次試案を読めば、そのように受け取れる記述があり、また日本医師会もそのような説明を会員にしている… 2008/04/28 行政・制度
現場の医師のパブリックコメントが状況を動かす 小松秀樹(虎の門病院泌尿器科) 医療事故調(医療安全調査委員会)の第三次試案についての議論が続いている。医療問題解決のための施策は、現実と乖離した規範の実現を目的とすべきではない。人間の特性と現実を踏まえて、実行可能性と結果の有用性を基準に制度設計を行わなければならない。… 2008/04/28 医療安全
厚生労働省 第三次試案に強く反対します 黒川衛(全国医師連盟準備委員会発起人世話役) 多くの関係者の論議によって、厚労省の試案は修正され、問題点も明確になりつつあります。あと1年、試案で3~4回ほど努力を積み重ね、他省庁との実効的な調整を進める事が出来れば、制度として禍根のないものに近づけるだろうというのが、率直な感想です。… 2008/04/24 行政・制度
「診療側も患者側も第三次試案に騙されている」 足立信也参院議員インタビュー/聞き手:川口恭(ロハス・メディカル発行人) 厚生労働省の第三次試案では、警察・検察の介入を防ぐことができず、現在と何も変わらない。情報量の差を埋めるため、医療者と患者家族の間に仲介者が必要だが、その点には配慮されていない。第三者機関が出来たら、医療現場の労働環境が更に悪化することが予想される。患者や家族、医療者にとっ… 2008/04/23 行政・制度
孤軍奮闘、厚労省の血液事業審議会に参加して 下平滋隆(信州大学先端細胞治療センター) 厚生労働省の審議会は4月8日、輸血用血液製剤の不活化技術に関するヒアリングを行いました。当初は不活化技術を有するメーカーによる非公開での開催予定でしたが、前半部が公開ヒアリングとなり、小職が参考人として招かれました。30分間のプレゼンテーションと、その後、質疑応答が約1時間でした… 2008/04/22 感染症
「医療/公衆衛生×メディア×コミュニケーション」第8回 コミュニケーションは水物か 林 英恵 インドでは、公衆衛生の環境としては日本より恵まれているとは言いがたい状況の中、感染症の予防活動に力を入れていて、インドの保健省にも、広報とは別にコミュニケーション担当官が存在します。また、ユニセフ等の国際機関でも、ほとんどのプロジェクトの活動予算に「コミュニケーション」のた… 2008/04/21 医師・患者関係
『安心と希望の医療確保ビジョン』第6回会議傍聴記 国の形を変えるそうです 川口恭(ロハス・メディカル発行人) 毎回とても勉強になっているこの会議。ご報告が遅れたが、ちょうど1週間前の8日に開かれた。会場に着いてみると、前回まではガラガラだったのに急に超満員。誰か何か言ったのだろうか。 2008/04/17 行政・制度
マスコミが報道しない京都大学脳死肺移植手術事件の一面 水野靖大(京都大学大学院消化管外科) 平成20年3月13日、呼吸器外科医、心臓血管外科医、麻酔科医それぞれ1名が京都府警により業務上過失致死の疑いで京都地検に書類送検された(1)。このことは我々に強い衝撃を与えた。これまで医療に刑事司法が介入する正当性は、医療者側の自浄作用の欠如が背景と理解されてきた。しかし今回の事… 2008/04/16 医療安全
~希望と課題の見えた夜だった~ 医療再生議連 真の公聴会 傍聴記 川口恭(ロハス・メディカル発行人) 『医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟』の発足記念シンポジウムが12日土曜日に日比谷公会堂で行われた。恥ずかしながら、初めて日比谷公会堂へ入って感激したのだが、そんなこと知るかという方ばかりだと思うので、早速ご報告しよう。… 2008/04/15 行政・制度
法律的視点からの「医療安全調査委員会」第三次試案への提言 医療者の業務上過失責任を「親告罪」に 松本啓二(弁護士、NPO法人マネジメントアシスト理事長) 「医療安全調査委員会」をめぐって、医療界・法曹界からの発言が活発になっている。NPO法人マネジメントアシスト理事長の松本啓二氏は、医療を専門としない法律家の立場から、7つのポイントを提言する。中でも、「医療側に対する患者側の刑事告訴は、強姦罪のように告訴者の親告がなければ、検察… 2008/04/14 医療安全
第三次試案の感想 中澤堅次(医療制度研究会) 4月3日に厚労省による第三次試案が公表されました。第二次試案で問題とされたことは文章で修正され、ある程度は納得がゆくように変わっていますが、かえって矛盾が明らかになった部分もあり、とても最終案などとはいえない内容です。… 2008/04/14 医療安全
「医療事故調 第三次試案」に対する意見 小松秀樹(虎の門病院泌尿器科) 07年10月17日発表された厚労省の「診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案 第二次試案」と、その後発表された11月30日付けの自民党案「診療行為に係る死因究明等について」は、後者で言葉があいまいになったものの、全く同じ枠組みであり、具体的な内容に変更はなかった。… 2008/04/11 行政・制度
輸血の悲劇を繰り返さないために<<8>> 輸血血液の病原体不活化導入へのパラダイム転換 下平 滋隆(信州大学先端細胞治療センター) 厚生労働省 薬事・食品衛生審議会薬事分科会 血液事業部会において、輸血用血液製剤に対するウイルス感染対策と不活化技術の導入の審議がなされています。安全な血液製剤の安定供給のために、病原体不活化技術の早期導入について提案します。… 2008/04/10 感染症
すべての国民のための公的医療受給権 井上清成(弁護士) 医療現場が危機に瀕している原因は、大きく2つあると思う。1つは過酷なまでの医療費抑制策であり、もう1つは過剰なほどの事故責任追及である。危機打開のためには、医療費を増加させる政策に転換し、かつ、医療者への責任追及を緩和しなければならない。危機打開の方策を、新たな公的医療基本法… 2008/04/10 行政・制度
慢性胃炎と機能性胃腸症について 小早川雅男 (国立国際医療センター 消化器科) よく、臍のうえからみぞおち辺りまでの痛みや不快感などの症状があった場合に、「胃が痛い」、「胃炎がある」などと表現することがあります。それは本当に胃が痛かったり、胃炎があったりするのでしょうか。… 2008/04/10 消化器
パンデミック発生。あなたならどうする? 堀口逸子(順天堂大公衆衛生学教室助教) 2005年から厚生労働省は「新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議」を設置し行動計画を策定した。その計画に基づき、各自治体は勉強会などを通じて対策を取っている。「だが実際にパンデミックが発生したときの問題点を、具体的に考える機会は少ない」と順天堂大公衆衛… 2008/04/02 感染症