NEJM誌から 無症候性甲状腺機能低下にレボチロキシンは不要 欧州のRCTで投与しても高齢者に臨床的利益なし 血清中のサイロトロピン値は上昇しているが、遊離チロキシン値は基準範囲にとどまる状態を無症候性甲状腺機能低下症と呼ぶ。65歳以上の高齢者の8~18%がこの状態を示し、患者は男性より女性に多いといわれている。英Glasgow Royal InfirmaryのDavid J. Stott氏らは、そうした患者にレボチロキシ… 2017/04/28 老年医学・介護
NEJM誌から DHAは早産児の気管支肺異形成を減らさない 29週未満の早産児に対するオセアニアのRCT 早産児に見られる重篤な合併症の一つが気管支肺異形成症だ。これまでの研究では、ドコサヘキサエン酸(DHA)が気管支肺異形成症のリスクを低下させる可能性が示唆されていた。豪州South Australian Health and Medical Research InstituteのCarmel T. Collins氏らは、在胎29週未満で出生した早産… 2017/04/27 小児科
NEJM誌から プレガバリンは坐骨神経痛を軽減しない 8週間投与するオーストラリアのプラセボ対照RCT 中等症から重症の坐骨神経痛患者にプレガバリンを投与し、疼痛緩和効果をプラセボと比較するランダム化対照試験を行ったオーストラリアSydney大学のStephanie Mathieson氏らは、疼痛スコアではプレガバリンとプラセボに有意差はなく、有害事象はプラセボよりプレガバリンに多かったと報告した。結… 2017/04/20 精神・神経
NEJM誌から 開発を中止したPCSK9抗体医薬の臨床試験報告 抗bococizumab抗体価が高い患者では有効性が減少 エボロクマブ、アリロクマブに続く、PCSK9を標的とする第三の抗体医薬として開発されていたbococizumabは、開発中止に至った。米Harvard大学医学部のPaul M Ridker氏らは、bococizumabに関する6件の国際的なランダム化対照試験の結果を分析し、抗bococizumab抗体が出現した患者ではLDL-c降下作用… 2017/04/17 循環器
NEJM誌から iPS細胞を用いた加齢黄斑変性治療の症例報告 移植手術後25カ月まで免疫抑制薬なしで細胞シート生着 本人のiPS細胞から作製した網膜色素上皮(RPE)細胞シートの移植を受けた滲出型加齢黄斑変性患者を25カ月間追跡した結果が、先端医療振興財団先端医療センター病院の万代道子氏らによって、NEJM誌2017年3月16日号に報告された。得られた結果は、この治療の安全性を示唆した。… 2017/04/12 眼科
NEJM誌から 米国の幹細胞クリニックで医原性の失明 脂肪組織由来幹細胞の硝子体内注射で 米国の幹細胞クリニックで、患者自身の脂肪組織から調整した幹細胞を加齢黄斑変性患者の硝子体内に注射する治療が行われた。米食品医薬品局(FDA)に治験申請を提出することなく、前臨床研究も行われないままに患者に適用された治療は、3人の視力を大きく低下させた。米国Miami大学のAjay E. Kuri… 2017/04/10 眼科
NEJM誌から CMLに対するイマチニブ投与の長期成績を報告 有効性は継続し、遅発性の障害は見られない 治療歴の無い慢性骨髄性白血病(CML)患者に対して、選択的BCR-ABL1キナーゼ阻害薬のイマチニブを投与した、IRIS試験に参加した患者を10年超追跡した独Universitatsklinikum JenaのAndreas Hochhaus氏らは、イマチニブの効果は長期間持続し、遅発性の有害事象は見られなかったと報告した。詳細は… 2017/04/06 癌