JAMA Network Open誌から 閉塞性睡眠時無呼吸は男性不妊の危険因子 台湾の研究でOSAを治療せずに放置すると不妊リスクが増加 台湾国防医学院のYi-Han Jhuang氏らは、全住民の健康保険データベースを利用して、男性不妊と診断された患者と、条件をマッチさせた不妊でない男性を比較するケースコントロール研究を行い、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)が男性不妊の独立した危険因子になっており、治療せずにOSAを長く放置するほど… 2021/02/19 呼吸器
JAMA Neurology誌から アルツハイマー病の新薬候補で認知機能が低下 治療中止から6カ月で機能は回復したものの、atabecestatの開発は中止に βセクレターゼ阻害薬のatabecestatを、アミロイドβの沈着が進んでいる発症前のアルツハイマー病患者に投与したフェーズ2b/3試験EARLYは、プラセボ群に比べ高用量atabecestatを投与された患者の認知機能が低下するという想定外の結果になり、開発は中止された。米国Brigham and Women's Hospital… 2021/02/17 精神・神経
JAMA Network Open誌から 100歳を過ぎても認知機能が衰えない人の研究 オランダの調査で神経病理学的変化があるのに認知機能が保たれる人も オランダAmsterdam自由大学のNina Beker氏らは、100歳以上で認知機能を維持している人々を対象に、最長4年後まで認知機能の変化を調べ、病理解剖ではアルツハイマー病の特徴などが見つかった人でも、認知機能の低下は見られず、センテナリアンは認知機能の低下に対するレジリエンスを持っている可… 2021/02/16 精神・神経
JAMA Network Open誌から 進行胃癌の潜在性腹膜転移を予測するAI 畳み込みニューラルネットワークを応用したPMetNet 米国Stanford大学医学部のYuming Jiang氏らは、通常のCT検査では発見が難しい潜在性の腹膜転移を術前に発見して、進行胃癌患者の治療方針決定に役立てるための深層学習モデルを構築し、別の医療機関の患者コホートで精度を検証したところ、高い確率で腹膜転移の事前予測が可能だったと報告した。… 2021/02/02 癌
JAMA誌から 心不全のあるAF患者に使うべき薬はどちらか? ジゴキシンとビソプロロールを使用した患者のQOLを比較する臨床試験 英国Birmingham大学医学部のDipak Kotecha氏らは、心不全を有する永続性の心房細動(AF)患者を対象に、低用量ジゴキシンとβ遮断薬のビソプロロールを比較するオープンラベルのランダム化比較試験RATE-AFを実施し、治療開始から6カ月時点の患者のQOLに差はなく、治療薬の選択には、QOL以外の指標… 2021/01/15 循環器
JAMA Network Open誌から 医師の睡眠関連障害を減らす介入が必要 睡眠関連障害の悪化は燃え尽きとエラーを増やし充実感が低下する 米国Stanford大学のMickey T. Trockel氏らは、米国の大学病院に勤務する医師たちを対象に調査を行い、睡眠関連障害がひどくなるほど、バーンアウトする医師の割合が増加し、職業的充実感が低下して、診療でのエラーが多くなると報告した。結果は2020年12月7日のJAMA Network Open誌電子版に掲載さ… 2021/01/04 精神・神経
JAMA Intern Med誌から オランダで安楽死を選んだ高齢者の特性を分析 安楽死を望む高齢者には転換点となる状況がありそう オランダの法律で認められている、安楽死または医師幇助による自殺(EAS)の対象のほとんどは、治る見込みのない高齢の癌患者だ。しかし近年、認知症や精神疾患、老年症候群の徴候を複数保持する(MGS)高齢者に対するEASの実施が増えている。オランダUniversity of Humanistic StudiesのVera van… 2020/12/28 ターミナルケア
JAMA Network Open誌から PTSDとうつ病がある女性は総死亡率が高い Nurses' Health Study IIの参加者を9年追跡したコホート研究 米国Harvard大学のAndrea L. Roberts氏らは、Nurses' Health Study II(NHS2)のデータを利用して、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が一般女性の死亡率に及ぼす影響を、うつ病がある場合とない場合に分けて検討し、高度のPTSD症状とうつ病が併存している女性では、どちらもあてはまらない女性に比… 2020/12/25 精神・神経
JAMA Neurology誌から 大気汚染がアミロイドβ沈着を促進する可能性 PM2.5濃度が高い地域の高齢者はPET検査で脳にアミロイドが見つかりやすい 米国California大学San Francisco校のLeonardo Iaccarino氏らは、認知障害がある高齢者のアミロイドPETスキャン検査結果と、居住地域の大気汚染状況(PM2.5濃度と地上オゾン濃度)の関係を検討し、地域のPM2.5濃度が高い地域に居住する高齢者ほどアミロイドPET陽性となる割合が高かったと報告した… 2020/12/21 精神・神経
JAMA Network Open誌から 生活習慣の是正で痛風は予防できるか? 減量、禁酒、質の高い食事、利尿薬中止で大半は発症を回避できる 米国Massachusetts総合病院のNatalie McCormick氏らは、The Health Professionals Follow-up Study(HPFS)に参加した医療従事者の男性を26年間追跡し、修正可能な高尿酸血症の危険因子について、痛風発症に対する人口寄与リスク(PAR)を調べ、肥満を含む4種類の要因を修正できれば、大多数が痛… 2020/12/18 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から DKA患者への輸液は生理食塩水より調整晶質液 2件のクラスターランダム化試験からDKA患者のサブグループ解析 米国Vanderbilt大学医療センターのWesley H. Self氏らは、救急受診患者(SALT-ED試験)とICU入院患者(SMART試験)を対象に、生理食塩水の輸液と調整晶質液の輸液の治療成績を比較した2件のクラスターランダム化試験のサブグループ解析を行い、糖尿病ケトアシドーシス(DKA)患者に対する急性期の… 2020/12/09 代謝・内分泌
JAMA Network Open誌から 健康的な食事で勃起障害のリスクが22%減る? 大規模コホート研究を利用して食生活の健康度スコアが高い人と低い人を比較 米国California大学San Francisco校のScott R. Bauer氏らは、1986年から開始されたHealth Professionals Follow-up Studyのデータを利用して、勃起障害(ED)の発症リスクと食生活の内容に関連が見られるかを検討し、食生活のスコアが高い健康的なグループは、低いグループよりもEDの発症率が低か… 2020/12/08 腎・泌尿器
JAMA Pediatrics誌から NICU患者の大腸菌の抗菌薬感受性の変遷 2009~17年の耐性割合に経時的変化はないが、アンピシリン耐性は6割以上 大腸菌(Escherichia coli)は新生児期の重篤な感染症の起炎菌として最も頻度が高い。米国Philadelphia小児病院のDustin D. Flannery氏らは、2009年から2017年までの期間に、米国内のNICUに入院していた患者から分離された大腸菌株の薬剤感受性の実態と経時的な変化について検討し、JAMA Pediatri… 2020/11/30 小児科
JAMA Network Open誌から 2歳未満の小児の解熱鎮痛に何を使うか? アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した系統的レビュー ニュージーランドAuckland大学のEunicia Tan氏らは、2歳未満の小児に対する短期的な解熱・鎮痛効果と安全性について、アセトアミノフェンとイブプロフェンを比較した研究の系統的レビューとメタアナリシスを行い、24時間以内の鎮痛と解熱はイブプロフェンの方が勝り、有害事象には有意差がなかっ… 2020/11/25 小児科
JAMA Otolaryngol Head Neck Surg誌から 高齢の口腔咽頭癌患者に対する治療法は? 経口ロボット支援手術と術後補助療法の成績は良好 米国Pennsylvania大学のHarman S. Parhar氏らは、高齢のヒトパピローマウイルス(HPV)関連口腔咽頭癌患者に対して、経口ロボット支援手術を先行し、病理学的特性に基づいて選択した術後補助療法を適用した場合のアウトカムを評価するための後ろ向きコホート研究を実施し、この方法を用いれば、生… 2020/11/24 癌
JAMA誌から チカグレロルはクロピドグレルより優れるか? 2011~19年の米国と韓国のPCI患者に対する診療データの解析 韓国亜洲大学校のSeng Chan You氏らは、急性冠症候群(ACS)で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた米国と韓国の患者を対象に、アスピリンと併用してチカグレロルまたはクロピドグレルを投与された場合の12カ月間の純臨床有害事象(NACE)の発生率を比較する後ろ向き観察研究を行い、NA… 2020/11/19 循環器
JAMA Network Open誌から ビマグルマブはサルコペニアを改善するか? 副次評価項目の一部に効果が見られるも主要評価項目に有意差なし Novartis Institutes for BioMedical ResearchのDaniel Rooks氏らは、地域在住の高齢のサルコペニア患者に対して、適切な食事と軽い運動に加え、抗アクチビンII型受容体抗体ビマグルマブ(bimagrumab)またはプラセボを投与するランダム化比較試験(RCT)を行い、ビマグルマブ群にプラセボ群に優… 2020/11/04 老年医学・介護
JAMA Network Open誌から 新生児期の調整乳が小児の喘息リスクに関与 生後少なくとも3日間は牛乳由来の調整乳を避けるべき? 東京慈恵会医科大学の田知本寛氏らは、アトピーリスクの高い新生児を対象に、母乳+アミノ酸ベースの調整乳(EF)と、母乳+牛乳由来の調整乳(CMF)による育児の喘息発症リスクを比較するランダム化比較試験を行い、生後少なくとも3日間CMFを与えなければ、喘息または反復性喘鳴の発症を抑制でき… 2020/10/21 アレルギー・免疫
JAMA Network Open誌から 被災地に派遣された自衛隊員のPTSDリスク 東日本大震災に派遣された自衛隊員のPTSDスコアを6年後まで追跡 防衛医大の長峯正典氏らは、東日本大震災の直後に被災地に派遣された陸上自衛隊員のPTSD症状について、現地での任務終了から6年後までの状況を検討し、累積発症率は6.75%であり、本人の被災状況、長期の派遣期間、年齢が高い、派遣後の超過勤務などがPTSDの危険因子だったと報告した。結果は2020… 2020/10/16 精神・神経
JAMA Network Open誌から 精度99%を超える子宮体癌スクリーニング法 血液メタボローム解析によるアンサンブル機械学習モデルの構築 イタリアSalerno大学のJacopo Troisi氏らは、乾燥血液をガスクロマトグラフィー質量分析計にかけて得られる血液メタボローム(代謝物)解析データを利用したアンサンブル機械学習(EML)モデルを構築し、ホルモン補充療法を受けていない閉経後女性の子宮体癌の診断精度は99%だったと報告した。結… 2020/10/14 癌